JP2006131572A - 月経関連症状の緩和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 月経開始の前後にかかわらず月経に関連する身体的および精神的な症状全般を簡便かつ有効に緩和する組成物を提供する。
【解決手段】 西洋で用いられている月見草油および大豆イソフラボンに加えて、漢方の生薬として知られるショウガエキスを含有する組成物を服用することによって、下腹部痛、腰痛、頭痛、乳房のはりのごとき身体的症状およびイライラ感のごとき精神的症状を含む月経に関連する症状全般を有効に緩和し、さらに、月経痛を感じる期間も短縮する。
【選択図】なし

Description

本発明は、月経に関連する症状を緩和する剤および方法に関する。より詳しくは、本発明は、月経前症候群を緩和することが知られている月見草油および大豆イソフラボンに加えて、ショウガエキスを含有する月経に関連する症状全般の緩和剤およびそのような緩和剤を用いた月経に関連する症状を緩和する方法を提供する。
健康的な成人女性には、排卵と月経(一般に「生理」ともいう。)が約1ヶ月の周期で訪れ、この周期には、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲンおよびプロゲステロン)の働きにより、女性の卵巣で卵子が成熟し卵管に排出(排卵)されるまでの約2週間および、排卵してから月経が訪れるまでの約2週間の期間が含まれる。月経の第1日目から次の月経の前日までを月経周期という。
卵子が受精して着床するために周期的に子宮内膜が肥厚するが、排卵後受精しなかった場合、不要となった子宮内膜が剥がれて膣から体外へ排出される。これを月経といい、女性だけにある妊娠するための体の仕組みである。
月経に関連する症状(月経関連症状、一般的に「生理痛」という。)には、月経直前から月経期間中に起こる月経痛および月経前に起こる月経前症候群(Premenstrual Syndrome;PMS)がある。
月経直前ないし月経期間中は、子宮内膜を膣外に押し出すために子宮を収縮させるプロスタグランジンE2(PG−E2)という物質が子宮内膜で多く産生され、このため、子宮の周りがうっ血し、下腹部や腰に強い痛みが発生する。月経のある女性の約9割がこのような月経痛を訴えている。さらに、下痢や便秘、吐き気や頭痛等の症状を訴える女性もいる。これらの症状が日常生活に支障をきたすほど強くなった場合、月経困難症という。
一方、月経前症候群(PMS)とは、月経前の約2週間、つまり、排卵してから月経が訪れるまでの間に、下腹部の鈍痛、腰痛、肩こり、頭痛、便秘、乳房のはりなどの身体的症状に加えて、イライラ、憂うつ、集中力減退などの精神的変化を総称するものである。PMSに関しても、女性の約9割以上が何らかの不快感を訴えているという調査結果もある。
PMSが起こる原因は解明されていないが、排卵してから月経が訪れるまでの間にプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加することから、ホルモンバランスが変動することによって、自律神経が不安定になったり、脳内物質の分泌量が急激に変化したりするため、身体的および精神的に様々な症状が起こると考えられる。
このように、大多数の女性が生理痛に悩まされており、社会生活を快適に過ごすために、生理痛を緩和する様々な組成物の服用が試されている。
例えば、痛みを緩和するために、消炎・鎮痛剤の服用がなされることがある。消炎・鎮痛剤を用いれば直接的に痛みを抑制する効果は高いが、痛みの原因を治癒するものではなく、発疹などの過敏症状、吐き気、胃痛などの副作用も起こり得る。
また、ホルモンバランスを改善するために、低用量ピルの服用を含むホルモン療法を行うことがあるが、過剰なホルモン投与は肝機能障害を起こす危険性があるため、適切な医師の診断による処方が必要であり、個人が日常的簡便に行うことはできない。
そこで、近年、体に負担をかけずに生理痛を緩和する食物由来成分が着目されている。例えば、月見草油や大豆イソフラボンが生理痛を緩和することが以前より知られている。
月見草油はγ−リノレン酸(GLA)を含有し、GLAが体内に摂取されると、代謝によって、プロスタグランジンE1(PG−E1)に変換される。上記のPG−E2は血管や臓器を収縮させたり炎症を起こしたりするが、このPG−E1は、PG−E2の働きを抑制し、ホルモンの分泌を正常化し、また、細胞組織の機能を正常化する。
また、大豆および大豆胚軸に特に多く含まれるフラボノイドの一種である大豆イソフラボンは、ダイズイン、ゲニスチン、グリシチンの配糖体およびこれらのアグリコン、マロニル配糖体およびアセチル配糖体の総称である。近年、大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲン様の生理活性があり、ホルモンバランスを保つことが解明された。
特開2002−29967号公報(特許文献1)には、GLAを有するグリセリン脂肪酸エステルがPMSの症状を緩和することが開示されている。また、特開2003−02831号公報(特許文献2)には、大豆イソフラボンおよびテアニンを含有することを特徴とする女性ホルモン異常障害改善剤がPMSを改善したことが開示されている。さらに、独国特許第10204637号明細書(特許文献3)には、GLAを主成分とし、大豆イソフラボンなどのイソフラボンを添加した組成物がPMSの緩和に有効であることが開示されている。
特開2002−29967号公報 特開2003−02831号公報 独国特許第10204637号明細書
上記の特許文献に開示された組成物は、PMSの改善に有効であることが示されているが、月経前だけではなく、月経直前や月経期間中においても痛みや不快を感じる女性が非常に多く、月経周期の特定の期間だけでなく月経関連症状全般に有効な緩和剤が求められている。
そこで、本発明者らは、月経関連症状全般を有効に緩和する組成物を提供することを目的として、鋭意研究を重ねた結果、西洋で用いられてきた月見草油および大豆イソフラボンを含む組成物に、さらに東洋医学で生薬として用いられているショウガエキスを配合することによって、月経関連症状の緩和において、予想を超える効果が発揮されることを見いだした。
そこで、本発明は、月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスを含有する月経関連症状の緩和剤を提供する。
本発明による月経関連症状の緩和剤の有効成分は食物由来の成分なので、日常的に服用しても副作用等の悪影響がない。
本発明による月経関連症状の緩和剤は、月見草油100重量%に対して、大豆イソフラボン5〜30重量%およびショウガエキス10〜50重量%を含有することを特徴とする。本発明による月経関連症状の緩和剤は、賦形剤として、サフラワー油などの希釈剤や脂肪酸エステル、蜜蝋、レシチンなどの乳化剤を含有することができる。
また、本発明は、月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスを含有する月経関連症状の緩和剤を投与することによって、月経関連症状を緩和する方法を提供する。
本発明によれば、月経前症候群のみならず、月経直前および月経期間中の月経痛も含む月経に関連する症状全般を有効に緩和することができる。
本発明による月経関連症状の緩和剤は、月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスを含有する。
月見草油は、月見草またはその他の同属植物の種子から搾油した100%純粋の植物油であり、γ−リノレン酸やリノール酸を含有している。特に、γ−リノレン酸を9.0%以上含有しているものが好ましい。
本発明に用いることができる月見草油として、通常の搾油方法を用いて月見草の種子から得た月見草油を用いることができるが、市販の月見草油をそのまま用いてもよい。
大豆イソフラボンは、ダイズイン、ゲニスチン、グリシチン等のグリコシド、それらのアグリコン、マロニルグリコシドまたはアセチルグリコシドのごとき成分を含む。本発明において、上記成分を単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いることができる大豆イソフラボンとして、通常の方法を用いて大豆から得た大豆エキスを用いることができるが、市販の大豆エキスをそのまま用いてもよい。
ショウガは、生薬として、古くからその薬効が利用されてきた。生薬としてのショウガの形態には、生姜(しょうきょう:生の根茎)、乾生姜(かんしょうきょう:生姜を乾燥させたもの)および乾姜(かんきょう:生姜を蒸してから乾燥させたもの)が含まれる。生姜または乾生姜は、健胃、解毒、解熱、鼻づまり鎮咳、吐き気止めなどに有効とされている。また、乾姜は、体の新陳代謝を活発にし、保温効果もよく、風邪、腹痛および下痢をはじめ冷え性にも有効とされている。
本発明に用いることができるショウガエキスとして、生姜エキス、乾生姜エキスおよび乾姜エキスが含まれ、生姜、乾生姜または乾姜から通常の方法を用いて得たエキスを用いることができるが、市販のショウガエキスをそのまま用いることもできる。
また、「エキス」とは、生薬を水、エタノールまたはそれらの混合液を浸出剤として用いて浸出して得た液を濃縮したものを意味し、その濃縮の程度により、軟エキスおよび乾燥エキスに分類することができる。
本発明において、大豆イソフラボンおよびショウガエキスは、軟エキスおよび乾燥エキスのいずれの形態でも用いることができる。
大豆イソフラボンおよびショウガエキスの形態や月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスの配合比率に依存して、本発明による緩和剤は、散剤、顆粒剤、丸剤等の固形製剤、または懸濁剤、乳剤等の液状製剤のような経口投与に適した剤形とすることができる。
好ましくは、月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスの混合物に、さらに、サフラワー油、ダイズ油、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等の希釈剤や、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、蜜蝋のごとき乳化剤を添加して液剤を調剤し、そのままの形態で、または軟カプセル中にカプセル化したカプセル剤の形態で服用することができる。
月経関連症候群および月経痛を有効に緩和するためには、本発明の月経関連症状の緩和剤を排卵日の少なくとも約2〜3日前から服用することが好ましく、排卵日の約1〜2週間前から服用することがより好ましい。月経終了後の翌日から毎日服用することが最も好ましい。
本発明による月経関連症状の緩和剤は、月見草油100重量%に対して、大豆イソフラボン5〜30重量%およびショウガエキス10〜50重量%を含有することを特徴とする。
例えば、月見草油200mgに対して、大豆イソフラボン30mgおよびショウガエキス50mgを配合し、さらに、サフラワー油などを添加して総量を400mgにして、本発明の緩和剤を調製する。
月経のある成人女性一人あたり、好ましい日用量は800〜4,000mgであり、より好ましくは1,600〜3,200mg、最も好ましくは2,400mgである。好ましい日用量を一度に服用することができるが、一日数回に分割して服用することもできる。
例えば、本発明による緩和剤が、1粒あたり400mgの内容量を含有する軟カプセルの剤形で提供された場合、一日6粒を朝夕2回3粒ずつに分割して服用することができる。
本発明の月経関連症状の緩和剤は、従来の緩和剤に配合されていた月見草油および大豆イソフラボンに加えて、さらにショウガエキスを含有するため、従来の緩和剤と比較して、月経関連症状全般を緩和する効果が顕著に高かった。
本発明を以下の実施例にさらに詳細に説明するが、これらの実施例は、単に本発明の具体例を示すものであって、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
A.月経関連症状緩和剤の調剤
1.月見草油の調製
月見草種子1,000kgを通常の方法により圧搾して月見草油の原油を得、これを脱酸および脱色処理した後、5℃にて半日放置して、ワックス状物質を除去した。得られた精製物をさらに脱臭して160kgの月見草油を得た。この月見草油にはγ−リノレン酸が9.0%以上含有されていた。
2.大豆イソフラボンの調製
脱脂大豆3,000kgにエタノール70重量%および水30重量%からなる70%エタノール15,000Lを加えて、60℃にて3時間抽出した。抽出液を50〜60℃にて10分間、2,000rpmにて遠心分離し、次いで、上清を減圧下で濃縮した。70%エタノールを溶出液として用いる分取用HPLC用カラム(Hypersil ODS C18; Agilent Technologies)上のカラムクロマトグラフィーによって濃縮物を溶出した。溶出物を60℃にて濃縮し、次いで、スプレー乾燥して、イソフラボンを40%含有する大豆イソフラボンの乾燥エキス100kgを得た。
3.ショウガエキスの調製
300メッシュ粉砕した生姜500kgに水1,000Lを加えて、90〜95℃にて2時間抽出した。抽出液のpHを5.90に調製した後、フクタミラーゼ50を110g添加し、80℃にて30分間酵素反応させた。さらに、この反応物のpHを4.50に調製した後、165gのセルロシンAC−40および110gのセルロシンPE−60を添加し、50℃にて16時間酵素反応させた。次いで、この反応物を90〜95℃にて2時間反応させて、酵素失活させた。さらに、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮し、滅菌することによって、181.2kgの濃縮エキスを得た。この濃縮エキスをスプレードライすることによって、乾燥ショウガエキスを得た。
4.月経関連症状緩和剤の調製
上記のようにして調製した月見草油および大豆イソフラボンを表1に示した処方A〜Cにより比較例1〜3の緩和剤(緩和剤A〜C)を調製した。
また、同様に、月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスを表1に示した処方Dにより実施例1の緩和剤(緩和剤D)を調製した。
いずれの処方においても、サフラワー油50重量%に対して、乳化剤50重量%添加して予め調製した希釈剤を適宜添加して、総量が400mgとなるように調整した。なお、ここでは、乳化剤として、グリセリン脂肪酸エステルと蜜蝋との1:1重量比混合物を用いた。
通常のカプセル化方法を用いて、各緩和剤を400mg含有する軟カプセル剤を作製した。
Figure 2006131572
B.月経関連症状緩和効果の調査
16〜38歳の月経のある女性24人を無作為に4群(一群あたり6人)に分けて、各々をA〜D群とした。群別に緩和剤A〜Dを服用した。
月経の基本的メカニズムとして左右の卵巣から約1ヶ月ごとに排卵されるので、2回の月経周期についてデータを得る目的で、月経終了日の翌日から約2ヶ月間、緩和剤を服用した。
個人により月経周期が異なるため、緩和剤を服用する期間も変化する。例えば、ある個人において、服用開始後第1回目の月経周期が28日であり、第2回目の月経周期が30日であった場合、服用期間は58日間となる。
そこで、本発明の実施例において、月経終了日の翌日から開始して、次の月経終了日までを1服用周期とし、2服用周期を「服用期間」とした。
具体的には、服用期間中、1粒あたりの内容量が400mgの軟カプセル剤6粒を1日2回朝夕3粒ずつに分割して毎日服用した。
個人別に、服用前、1服用周期後および2服用周期後(以下、それぞれ、「1周期後」および「2周期後」という。)に月経関連症状の代表的な症状5項目および月経期間中の痛みにつき問診した。
月経関連症状の代表的な症状とは、月経前および月経期間中を通して発生する全般的な症状を意味し、身体的な症状として(1)下腹部痛、(2)腰痛、(3)頭痛および(4)乳房のはりならびに精神的な症状として(5)イライラ感を含む。これらの5項目について、無症状(何ともない)、軽度(やや辛い)、中度(辛い)および重度(非常に辛い)の4段階で評価を行い、それぞれを0〜3ポイントとしてスコアを記録した。
また、月経期間中の痛みについても、無症状(何ともない)、軽度(やや痛い)、中度(痛い)および重度(非常に痛い)の4段階で評価を行い、それぞれを0〜3ポイントとしてスコアを記録した。ここで、「月経期間」とは、月経開始の前日から月経終了日までを意味し、この調査においては、月経前日、月経初日、2日目、3日目、4日目および5日目を含む。すなわち、月経前後の6日間について、毎日痛みの評価を行った。さらに、月経期間中に軽度以上の痛みを感じる日数を調査した。
次に、各評価項目について、群別・症状別に6人のポイントを合計し、数式1を用いて、服用前の合計ポイントから2周期後の合計ポイントまでの低下率を算出し、その値を改善率I(%)とした。
Figure 2006131572
(式中、Pは服用前のポイント、Pは2周期後のポイントである。)
改善率Iが高いほど、月経関連症状の緩和効果が高いことを意味し、表2に記載する判定基準により改善率を判定した。
Figure 2006131572
表3〜7に、群別・症状別に集計したポイントおよび改善率を示す。また、表8に、5つの全症状について、群平均の総合ポイントおよび改善率を示す。
Figure 2006131572
身体的な症状として下腹部痛に関し、A群、B群およびC群には変化がなく、特に、B群には全く緩和効果が認められなかった。一方、D群には改善が見られた。
すなわち、本発明の月経関連症状の緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
身体的な症状として腰痛に関し、A群、B群およびC群には変化がなく、特に、B群およびC群には全く緩和効果が認められなかった。一方、D群には非常に改善が見られた。
すなわち、本発明の月経関連症状の緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
身体的な症状として頭痛に関し、A群およびC群には変化がなく、B群にはやや改善が見られた。特に、A群には全く緩和効果が認められなかった。一方、D群には非常に改善が見られた。
すなわち、本発明の月経関連症状の緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
身体的な症状として乳房のはりに関し、A群には改善が見られ、B群には変化がなく、C群にはやや変化が見られた。一方、D群にはやや改善が見られた。
すなわち、乳房のはりに関しては、本発明の月経症状の緩和剤は従来の緩和剤と同等の緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
精神的な症状としてイライラ感に関し、A群およびB群には変化がなく、C群には非常に改善が見られた。特に、B群には全く緩和効果が認められなかった。一方、D群には改善が見られた。
すなわち、本発明の月経関連症状の緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、高い緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
身体的および精神的症状について総合的に、A群およびB群には、変化がなく、B群にはやや改善が見られた。一方、D群には改善が見られた。
すなわち、総合的に、本発明による緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
次に、月経直前および月経期間中に発生する月経痛に対する緩和剤の影響を調査した結果を表9に示し、軽度以上の痛みを感じた日数について調査した結果を表10に示す。月経日数についての改善率は数式1に準じて算出した。
Figure 2006131572
月経痛に関し、A群およびB群には変化がなく、C群にはやや改善が見られた。一方、D群には非常に改善が見られた。
すなわち、月経痛に関し、本発明による緩和剤は、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
Figure 2006131572
月経痛を感じる日数に関し、A群、B群およびC群には、変化がなかった。一方、D群には改善が見られた。
すなわち、本発明による緩和剤は、月経痛の程度に対してだけでなく、月経痛を感じる日数の短縮に対しても、従来の緩和剤と比較して、非常に高い緩和効果を有していることが確認された。
本発明による月経関連症状の緩和剤は、月経前症候群および月経痛の双方について緩和効果を有しているので、従来の緩和剤のように月経の前後で使い分ける必要がない。また、月経関連症状の程度を軽減するだけではなく、月経痛の期間短縮にも効果がある。
かくして、本発明により、女性特有の悩みである月経に関連する症状全般を月経の前後にかかわらず有効に緩和することが可能となった。
身体的および精神的な月経関連症状を緩和する効果について、本発明による緩和剤と従来の緩和剤との比較を示すグラフ。 月経痛の程度の軽減および月経日数の短縮について、本発明による緩和剤と従来の緩和剤との比較を示すグラフ。

Claims (3)

  1. 月見草油、大豆イソフラボンおよびショウガエキスを含有する月経関連症状の緩和剤。
  2. 月見草油100重量%に対して、大豆イソフラボン5〜30重量%およびショウガエキス10〜50重量%を含有することを特徴とする請求項1記載の緩和剤。
  3. 請求項1または2に記載の緩和剤を投与することを特徴とする月経関連症状を緩和する方法。
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