JP2006131088A - Tang taking out auxiliary device and seat belt device using this - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車等の車両に装備され、シートベルトにより乗員を拘束保護するシートベルト装置であって、シートベルトに支持されかつ車体等に固定されたバックルに係止されるタングの取出しを補助するタング取出し補助装置およびこれを用いたシートベルト装置の技術分野に関するものである。 The present invention is a seat belt device that is installed in a vehicle such as an automobile and restrains and protects an occupant by a seat belt, and assists in taking out a tongue that is supported by a seat belt and locked to a buckle that is fixed to a vehicle body or the like. The present invention relates to a technical field of a tongue extraction assisting device and a seat belt device using the same.
従来から自動車等の車両シートに付設されているシートベルト装置は、衝突時等の車両に大きな減速度が作用した場合のような緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止して、乗員を保護している。 Conventionally, a seat belt device attached to a vehicle seat of an automobile or the like is used to restrain the occupant from the seat of the occupant by restraining the occupant with the seat belt in an emergency such as when a large deceleration acts on the vehicle such as a collision. Prevents popping out and protects passengers.
従来、このような従来シートベルト装置の1つとして、例えば図13に示すように三点式シートベルト装置がある。図中、1は車両シート2に付設されたシートベルト装置、3は車両シート2近傍の車体に固定されて、通常時はシートベルト4を引出可能に巻き取り、緊急時にはシートベルト4を引出不能にするシートベルトリトラクタ、5はシートベルト4に摺動可能に支持されたタング、6は車両シート2あるいは車体に固定され、タング5が係止されるバックル、および7はセンターピラー8等の車両側部上方に取り付けられシートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4をガイドするベルトガイドである。なお、シートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4の先端のベルトアンカー部4aは、車両シート2あるいは車体に固定されている。
Conventionally, as one of such conventional seat belt devices, for example, there is a three-point seat belt device as shown in FIG. In the figure, 1 is a seat belt device attached to a
このように構成されたシートベルト装置1は、乗員がシートベルト4を装着するにあたっては、乗員が車両シート2に着座してシートベルト4をシートベルトリトラクタ3から引き出し、タング5をバックル6に係止した後、タング5から手を離すことにより、余分に引き出されたシートベルト4がシートベルトリトラクタ3で巻き取られてシートベルト4の弛みが解消され、シートベルト4が乗員に装着される。
In the seat belt device 1 configured as described above, when the occupant wears the
ところで、このようなシートベルト装置1においては、シートベルト4の非装着時には、シートベルト4がほとんど弛みなくシートベルトリトラクタ3に巻き取られる。したがって、例えばセンターピラー8に取り付けられたベルトガイド7と、固定されたシートベルト4のベルトアンカー部4aとの間のシートベルト3は、ほぼセンターピラー8に沿って位置するようになる。このため、シートベルト3に支持されているタング5もセンターピラー8の近傍に位置している。
By the way, in such a seat belt device 1, when the
しかしながら、シートベルト4の非装着時にタング5がこのような位置にあると、乗員が車両シート2に着座したとき、タング5は乗員の側方かつ後方の位置するようになる。このため、車両シート2に着座した乗員がシートベルト4を装着するためにタング5を手で取ろうとしたとき、わざわざ後ろを向いて不安定な姿勢でタング5を取らなければならず、タング5が取り難く、タング5をバックル6に係合させるためのタング5の取り扱いが面倒であるという問題がある。
However, if the
そこで、車両シートに着座した乗員がタングを取り易くして、シートベルトの装着時のタングの取り扱いを簡単にするシートベルトプレゼンタ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているシートベルトプレゼンタ装置は、伸縮自在に設けられたテレスコピック型のロッドと、このロッドの先端に設けられたウェビングを遊嵌可能に形成されたベルトハンガ部と、ロッドを伸縮作動させるモータとを有している。そして、乗員が車両に乗ってドアを閉めるとともにイグニッションスイッチをオンすると、モータが駆動されてロッドが伸び出し、ベルトハンガ部が前方に突き出される。これにより、ベルトハンガ部に遊嵌されたシートベルトも前方に進出し、このシートベルトに支持されているタングが乗員の手の届き易い位置に案内される。乗員がタングを手で取ってバックルに挿入係合するか、タングを取らなくても、ベルトハンガ部が前方に突き出されたときから所定時間が経過するかしたとき、モータが逆転駆動されてロッドが収縮される。
A seat belt presenter device disclosed in Patent Document 1 includes a telescopic rod that is provided to be stretchable and a belt hanger portion that is formed so that a webbing provided at the tip of the rod can be freely fitted, and a rod. And a motor for extending and contracting. When the occupant gets on the vehicle and closes the door and turns on the ignition switch, the motor is driven to extend the rod, and the belt hanger part projects forward. As a result, the seat belt loosely fitted in the belt hanger part also advances forward, and the tongue supported by the seat belt is guided to a position where it can be easily reached by the passenger. When the occupant takes the tongue with his hand and inserts it into the buckle, or when the belt hanger part protrudes forward even if the tongue does not take, the motor is driven in reverse to drive the rod. Is shrunk.
しかしながら、この特許文献1に開示のシートベルトプレゼンタ装置では、ベルトハンガ部を前方に突き出すことで、シートベルトを単に前方位置に進出させるだけであるため、タングが必ずしも乗員の手で取り易い位置になるとは限らない。このため、シートベルトの装着時において、乗員によるタングの取り扱いの簡便性が十分ではないばかりでなく、タングの取出しの確実性がなく、シートベルトの装着を簡単に行うことは難しい。 However, in the seat belt presenter device disclosed in Patent Document 1, the belt hanger portion is protruded forward, and the seat belt is merely advanced to the front position. Not necessarily. For this reason, when the seat belt is mounted, not only is the convenience of handling the tongue by the occupant not sufficient, but there is no certainty of taking out the tongue, and it is difficult to easily mount the seat belt.
また、乗員が車両に乗ってドアを閉めかつイグニッションスイッチをオンしたとき、ロッドを伸び出すようにしたのでは、例えば助手席に着座した乗員等の運転者以外の乗員はこのロッドの伸出し作動には何ら関与しない。このため、運転者以外の乗員が運転者より先に車両に乗ってシートベルトを装着しようとしても、シートベルトは乗員の前方位置に進出しなく、運転者以外の乗員によるタングの取り扱いの簡便性も十分ではないばかりでなく、タングの取出しの確実性もなく、シートベルトの装着を簡単に行うことは更に難しい。 In addition, when the passenger gets on the vehicle, closes the door, and turns on the ignition switch, the rod is extended. For example, an occupant other than the driver such as an occupant seated in the passenger seat can extend the rod. Is not involved in anything. For this reason, even if an occupant other than the driver gets on the vehicle ahead of the driver and tries to put on the seat belt, the seat belt does not advance to the front of the occupant, and the handling of the tongue by the occupant other than the driver is easy Not only is it not sufficient, but there is no certainty of taking out the tongue, and it is even more difficult to easily attach the seat belt.
しかも、乗員がタングを手で取ってバックルに挿入係合したとき、ロッドを収縮させたのでは、タングをバックルに係合した時点では、まだベルトハンガ部が前方に位置しているので、シートベルトが乗員に対して適正な位置に設定されず、乗員は違和感を抱いてしまう。更に、ベルトハンガ部が前方に突き出されたときから所定時間が経過したとき、ロッドを収縮させたのでは、乗員が着座に手間取る等でタングを取るのに遅れてしまった場合、乗員がタングをまだ取っていないにもかかわらず、シートベルトが後方に下がってしまい、タングも後方に位置してしまう。これにより、乗員によるタングの取り扱いの簡便性が更に十分ではないばかりでなく、タングの取出しがより確実に行うことができない。 Moreover, when the occupant picks up the tongue with his hand and engages it with the buckle, the belt hanger part is still in the front when the rod is contracted. The belt is not set at an appropriate position for the occupant, and the occupant feels uncomfortable. Furthermore, when a predetermined time has elapsed from when the belt hanger part protrudes forward, if the rod is contracted, if the occupant is delayed in taking the tongue due to troublesome seating, etc., the occupant Despite not taking it yet, the seatbelt falls back and the tongue is also located backward. Thereby, not only the convenience of handling the tongue by the occupant is not sufficient, but also the tongue cannot be taken out more reliably.
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、乗員によるタングの取り扱いの簡便性およびタングの取出しの確実性をより一層向上させることのできるタング取出し補助装置を提供することである。
本発明の他の目的は、タングの取り扱いを簡便にしかつタングの取出しを確実に行うことができるようにして、シートベルトの装着を簡単に行うことのできるシートベルト装置を提供することである。
The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide a tongue take-out assisting device that can further improve the ease of handling of the tongue by the occupant and the reliability of taking out the tongue. Is to provide.
Another object of the present invention is to provide a seat belt device that can be easily attached to the seat belt so that the tongue can be easily handled and the tongue can be taken out reliably.
前述の課題を解決するために、請求項1の発明のタング取出し補助装置は、シートベルトに摺動自在に支持されたタングを、車両シートに着座している乗員の前方に設定されたタング取出し位置に運ぶタング取出し補助装置であって、前記タングを載置して前記タング取出し位置に運ぶタング受け部材と、このタング受け部材を格納位置と前記タング取出し位置との間で移動させる移動手段と、この移動手段を作動する駆動装置とからなることを特徴としている。 In order to solve the above-described problem, the tongue take-out assisting device according to the first aspect of the present invention provides a tongue take-out set in front of an occupant seated on a vehicle seat with a tongue slidably supported by a seat belt. A tongue take-out assisting device that carries the tongue to a position, the tongue receiving member that places the tongue and carries the tongue to the tongue take-out position, and a moving means that moves the tongue receiving member between a retracted position and the tongue take-out position. And a drive device for operating the moving means.
また、請求項2の発明のタング取出し補助装置は、前記移動手段が複数本のロッド部材からテレスコピックに伸縮自在に構成されたロッドであり、前記駆動装置が前記ロッドを伸縮させるモータであることを特徴としている。
更に、請求項3の発明のタング取出し補助装置は、前記タング受け部材が前記タングを載置するタング受け皿を有し、このタング受け皿の外形寸法が前記タングの把持部の外形寸法より小さく設定されていることを特徴としている。
更に、請求項4の発明のタング取出し補助装置は、前記車両シートまたは車体に設けられていることを特徴としている。
Further, in the tongue extraction assisting device according to the second aspect of the present invention, the moving means is a rod configured to telescopically extend from a plurality of rod members, and the driving device is a motor that expands and contracts the rod. It is a feature.
Further, in the tongue take-out assisting device of the invention of
Furthermore, the tongue take-out assisting device of the invention of
更に、請求項5の発明のシートベルト装置は、乗員を拘束するシートベルトと、車体に設けられて前記シートベルトを常時巻取り方向に付勢するシートベルトリトラクタ、前記シートベルトに摺動自在に支持されたタングと、車体に設けられて前記タングが挿入係合されるバックルとを少なくとも備えているシートベルト装置において、請求項1ないし3のいずれか1記載のタング取出し補助装置を備えていることを特徴としている。
更に、請求項6の発明のシートベルト装置は、前記バックルを格納位置と乗員が前記タングを挿入係合する使用位置との間で移動させるバックル移動手段と、このバックル移動手段を作動するバックル駆動装置と、前記タングを前記格納位置から前記タング取出し位置へ移動させるべく前記タングの移動手段の駆動装置を駆動するとき、前記タングの駆動装置の駆動に連動して、前記バックルを格納位置と乗員が前記タングを挿入係合する使用位置へ移動させるべく前記バックル駆動装置を駆動する制御装置とを備えていることを特徴としている。
Further, the seat belt device of the invention of
Furthermore, the seat belt device of the invention of
このように構成された請求項1ないし4の発明に係るタング取出し補助装置によれば、シートベルトの装着のためタング受け部材を格納位置からタング取出し位置に移動させる際、このタング受け部材でタングを載置してタング取出し位置に運ぶようにしているので、車両シートに着座した乗員は自分の手でタングを簡単に取り出すことができる。これにより、シートベルトの装着時において、乗員によるタングの取り扱いの簡便性を十分に向上できるとともに、タングの取出しを確実に行うことができる。 According to the tongue take-out assisting device according to the first to fourth aspects of the present invention configured as described above, when the tongue receiving member is moved from the retracted position to the tongue taking-out position for mounting the seat belt, Since the passenger is seated on the vehicle seat, the passenger can easily take out the tongue with his / her hand. Thereby, when the seat belt is mounted, the convenience of handling the tongue by the occupant can be sufficiently improved, and the tongue can be reliably taken out.
また、運転者以外の乗員が運転者より先に車両に乗ってシートベルトを装着しようとしたときにも、タング受け部材をタング取出し位置に設定してタングをタング取出し位置に確実に運ぶことができる。したがって、前述の特許文献1に比べて、運転者以外の乗員によるタングの取り扱いの簡便性も向上できるとともに、運転者以外の乗員によるタングの取出しの確実性も向上できる。 In addition, even when an occupant other than the driver gets on the vehicle before the driver and tries to put on the seat belt, the tongue receiving member can be set to the tongue extraction position to reliably carry the tongue to the tongue extraction position. it can. Therefore, compared with the above-mentioned patent document 1, the handling of the tongue by the occupant other than the driver can be improved, and the reliability of the tongue removal by the occupant other than the driver can be improved.
更に、タング受け部材のタング受け皿の外形寸法をタングの把持部の外形寸法より大きくして、タング受け皿にタングの把持部を載せたとき、タングの把持部の外周縁をタング受け皿の外周縁より外方へ突出させているので、乗員は手でタングの把持部を把持するとき、タング受け皿をつかむことなく、把持部を把持することができる。これにより、タングの取出しを更に一層簡単にかつ更に一層確実に行うことができる。 Further, when the outer dimension of the tongue receiving plate of the tongue receiving member is made larger than the outer dimension of the tongue holding portion and the tongue holding portion is placed on the tongue receiving plate, the outer peripheral edge of the tongue receiving portion is more than the outer peripheral edge of the tongue receiving plate. Since it protrudes outward, the occupant can grip the grip portion without gripping the tongue tray when gripping the grip portion of the tongue by hand. As a result, the tongue can be taken out more easily and more reliably.
更に、タング取出し補助装置を車両シートに取り付けた場合には、車両シートの前後位置が乗員によって調節されても、タング取出し補助装置も車両シートの前後移動に一緒に移動するので、車両シートに対するタング取出し位置を変化させることはなく、車両シートに着座した乗員に対してタング取出し位置をほぼ一定にし、タングの取出しの確実性を向上することができる。
また、タング取出し補助装置を車体に取り付けた場合は、乗員が車両シートの前後位置を調節する際にタング取出し補助装置が邪魔になることはなく、タング取出し補助装置を設けても車両シートの前後位置の調節が容易となる。
Further, when the tongue take-out assist device is attached to the vehicle seat, even if the front / rear position of the vehicle seat is adjusted by the occupant, the tongue take-out assist device moves together with the vehicle seat forward / backward movement. The take-out position is not changed, and the tongue take-out position can be made substantially constant for the occupant seated on the vehicle seat, thereby improving the reliability of taking out the tongue.
In addition, when the tongue removal assist device is attached to the vehicle body, the tongue removal assist device does not get in the way when the occupant adjusts the front / rear position of the vehicle seat. The position can be easily adjusted.
また、請求項5の発明に係るシートベルト装置によれば、請求項1ないし4のいずれか1記載のタング取出し補助装置をシートベルト装置に適用することで、タングとバックルとの挿入係合操作の簡便性が向上するので、シートベルトの装着を簡単に行うことができる。 According to the seat belt device of the fifth aspect of the invention, by applying the tongue take-out assisting device according to any one of the first to fourth aspects to the seat belt device, an insertion engagement operation between the tongue and the buckle is performed. Therefore, the seat belt can be easily attached.
更に、請求項6の発明に係るシートベルト装置によれば、タングを格納位置からタング取出し位置に搬送するとき、この搬送に連動してバックルを格納位置から使用位置に移動させるので、シートベルトの非装着時にはタング取出し補助装置およびバックルがともに邪魔にならず、シートベルトの装着時には、乗員はタングをバックルに簡単に挿入係合することができるようになる。
Further, according to the seat belt device of the invention of
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明にかかるタング取出し補助装置の実施の形態の一例の全体を概略的に示し、(a)は車両シートを左側方から見た図、(b)は車両シートを前方から見た図、(c)は車両シートを下方から見た図である。なお、以下の各例の説明においてそれより前の例と同じ構成要素および前述の図13に示す従来例と同じ構成要素には同じ符号を付すことでその詳細な説明は省略する(なお、説明で用いられる図に図示されない符号は、他の図に図示されているもので代用する)。
The best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 schematically shows an entire embodiment of an embodiment of a tongue take-out assisting device according to the present invention, (a) is a view of a vehicle seat viewed from the left side, and (b) is a vehicle seat viewed from the front. FIG. 3C is a view of the vehicle seat as viewed from below. In the following description of each example, the same components as those in the previous examples and the same components as those in the conventional example shown in FIG. Reference numerals not shown in the drawings used in the above are substituted with those shown in the other drawings).
図1(a)ないし(c)に示すように、この例のタング取出し補助装置10は、車体の左側における車両シート2の左側部に配設されてタング5をタング取出し位置に運ぶタング搬送部11と、このタング搬送部11を作動させる駆動部12とを備えている。
As shown in FIGS. 1 (a) to 1 (c), a tongue take-out assisting
図2(a)および(b)に示すように、タング搬送部11は、4本の筒状のロッド部材13,14,15,16からテレスコピックに伸縮自在に構成されたロッド(本発明の移動手段に相当)17と、最小径のロッド部材16の先端に設けられたタング受け部材18とからなっている。
As shown in FIGS. 2 (a) and 2 (b), the tongue transporting portion 11 is composed of a rod (telescopically movable) that is telescopically extended from four
図3(a)ないし(c)に拡大して示すように、タング受け部材18はほぼ円板状のタング受け皿19を有しており、このタング受け皿19のタング受け面19aに後述するタング5が載せられてタング取出し位置に運ばれるようになっている。タング受け皿19の中心部には、径方向に延びる細長い貫通孔20が穿設されており、この貫通孔20にシートベルト4が摺動自在に貫通するようになっている。タング受け皿19のタング受け面19aと反対側の面には、取付部21がこの面の偏心した位置に設けられており、この取付部21が最小径のロッド部材16の先端に取り付けられている。その場合、タング受け皿19は取付部21から下方に延びるように設けられている。
As shown in an enlarged view in FIGS. 3A to 3C, the
タング受け皿19に載せられるタング5は、図3(d)に示すように乗員が手でタング5を把持しかつタング受け皿19の径より若干大きな径の円の円弧平板状の把持部22と、この把持部22から突出して設けられかつバックル6に挿入係合される係止部23とからなっている。把持部22の図3(d)に示す側と反対側に径方向にかつ平行に延びるとともに互いに連通する一対の孔24,25が穿設されている。ベルトガイド部7から降りてきたシートベルト4は、係止部23から遠い側の孔24に挿入されて、係止部23に近い側の孔25から挿出するようにしてタング5に摺動自在に挿通されるようになっている。
As shown in FIG. 3 (d), the
そして、図3(a)に二点鎖線で示すように、このタング5は、係止部23が下方に向くようにして把持部22がタング受け皿19に載置される。このとき、一対の孔24,25の間の把持部22の部分25が、シートベルトリトラクタ3のベルト巻取り力によってタング受け皿19に押し付けられることで、把持部22のタング受け皿19への載置が確実なものとなるようにされている。しかも、タング受け皿19が比較的広い平坦面とされているので、タング5のタング受け部材18への載置は安定したものとなっている。
As shown by a two-dot chain line in FIG. 3A, the
また、タング受け皿19の径がタング5の把持部22の径より若干小さく設定されることで、タング受け皿19の外形寸法が把持部22の外形寸法より小さくなっている。したがって、タング受け皿19にタング5の把持部22が載ったとき、タング5の把持部22の外周縁がタング受け皿19の外周縁より外方へ突出するようになる。これにより、乗員は手でタング5の把持部22を把持するとき、タング受け皿19を一緒につかむことをなくしている。
Further, the outer dimension of the
4本の筒状のロッド部材13,14,15,16からなるテレスコピック構造は、従来公知のテレスコピック構造のものでよいので、その説明は省略する。そして、ロッド17は、図2(a)に示す収縮状態と図2(b)に示す伸出し状態とに設定可能となっている。ロッド17の収縮状態では、タング受け部材18の位置は車両シート2の後部左側方の格納位置となり、タング受け部材18およびロッド17が乗員の車両の乗降に邪魔にならないようにされる。また、ロッド17の伸出し状態では、図1(b)に示すようにタング受け部材18が車両シート2の内側に若干位置するようになっている。このロッド17の伸出し状態でのタング受け部材18の位置は、車両シート2に着座した乗員の胸または腰の前方位置で、乗員がタング受け部材18上に載置されたタングを手で容易に取り出すことのできるタング取出し位置となる。なお、ロッド部材は4本に限定されることはなく、適宜数設けることができる。
Since the telescopic structure composed of the four
図4に示すように、最大径のロッド部材13はロッド側取付ブラケット26に取り付けられている。このロッド側取付ブラケット26は、車両シート側取付ブラケット27に4本のゴムマウント28,29,30,31を介して弾性的に取り付けられている。そして、この車両シート側取付ブラケット27は、図1(a)および図2(a),(b)に示すように車両シート2の後部の左側部に取り付けられている。その場合、ロッド17が伸び出したときに、タング受け部材18が前述のタング取出し位置となるようにロッド側取付ブラケット26および車両シート側取付ブラケット27が車両シート2に取り付けられる。
As shown in FIG. 4, the
また、ロッド17が4本のゴムマウント28,29,30,31で弾性的に支持されることで、ロッド17の伸出し状態において乗員がロッド17またはタング受け部材18に当たってこれらのロッドまたはタング受け部材18に力が加えられたとき、ロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力が緩和され、これらに大きな力が作用しないようにされている。その場合、ロッド17またはタング受け部材18に360度どの方向から力が加えられても、4本のゴムマウント28,29,30,31により、ロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力が確実に緩和されるが、特に、最も頻度が多いと考えられる力が車両シート2の内側からロッド17またはタング受け部材18に加えられた場合、ロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力がより効果的に緩和されるようになる。
Further, since the
図1(a)ないし(c)、図2(a)および(b)に示すように、駆動部12は車両シート2の下部に設けられている。この駆動部12は、車両シート2における座部2aの下部に取り付けられたモータ32と、このモータ32の回転駆動力が減速されて伝達される駆動ギヤ33と、4本のロッド部材13,14,15,16内を通って最小径のロッド部材16に連結されかつ駆動ギヤ33に常時噛合する歯(不図示)を有する可撓性のロッド伸縮作動ケーブル34と、車両シート2の座部2aの下面内で、左側後部から右側前部に斜めに延設されかつロッド伸縮作動ケーブル34をガイドするケーブルガイド35とからなっている。モータ32の回転駆動力のロッド伸縮作動ケーブル34への動力伝達構造は従来公知の動力伝達構造を用いることができるので、その説明は省略する。
As shown in FIGS. 1A to 1C and FIGS. 2A and 2B, the
ロッド伸縮作動ケーブル34をロッド17側に送り出す方向にモータ32が回転駆動されると、ロッド17がテレスコピックに伸び出し、また、ロッド伸縮作動ケーブル34をケーブルガイド35側に引き込む方向にモータ32が回転駆動されると、ロッド17がテレスコピックに収縮するようになる。
When the
ところで、図5に示すようにシートベルト4の非装着時には、従来公知のシートベルト装置と同様にタング5はタングストッパ41に当接して停止し、それ以上は下降しない。一方、タング取出し補助装置10の非作動時でのタング受け皿19は格納位置にある。そこで、シートベルト4の非装着時でのタング5の位置と格納時でのタング受け皿19との距離が、タング受け皿19がタング取出し位置となるまでのロッド17の伸出し量より小さく設定されることで、タング取出し補助装置10が作動しロッド17が伸び出してタング受け皿19がタング5を確実に受け止めることができるようにしている。その場合、タング受け皿19の貫通孔20の大きさは、ロッド17が伸び出したときタングストッパ41がこの貫通孔20をスムーズに通過可能な大きさに設定されている。
これにより、ロッド17が伸び出してタング受け部材18が格納位置からタング取出し位置に移動しようとすると、タング受け部材18のタング受け皿19がタング5を載せてタング取出し位置に運ぶようになる。
By the way, as shown in FIG. 5, when the
As a result, when the
このように、この例のタング取出し補助装置10によれば、シートベルト4の装着のためタング受け部材18を格納位置からタング取出し位置に移動させる際、このタング受け部材18でタング5をタング取出し位置に運ぶようにしているので、車両シート2に着座した乗員は自分の手でタング5を簡単に取り出すことができる。これにより、シートベルト4の装着時において、乗員によるタング5の取り扱いの簡便性を十分に向上できるとともに、タング5の取出しを確実に行うことができる。
As described above, according to the tongue take-out assisting
また、運転者以外の乗員が運転者より先に車両に乗ってシートベルトを装着しようとしたときにも、タング受け部材18をタング取出し位置に設定してタング5をタング取出し位置に確実に運ぶことができる。したがって、前述の特許文献1に比べて、運転者以外の乗員によるタング5の取り扱いの簡便性も向上できるとともに、運転者以外の乗員によるタング5の取出しの確実性も向上できる。
Further, even when a passenger other than the driver gets on the vehicle before the driver and tries to attach the seat belt, the
更に、タング受け部材18のタング受け皿19の外形をタング5の把持部22の外形より小さくして、タング受け皿19にタング5の把持部22を載せたとき、タング5の把持部22の外周縁をタング受け皿19の外周縁より外方へ突出させているので、乗員は手でタング5の把持部22を把持するとき、タング受け皿19をつかむことなく、把持部22を把持することができる。これにより、タング5の取出しを更に一層簡単にかつ更に一層確実に行うことができる。
Further, when the outer shape of the
更に、ロッド17を4本のゴムマウント28,29,30,31で弾性的に支持しているので、乗員がロッド17またはタング受け部材18に当たることなどで、これらのロッドまたはタング受け部材18に力が加えられても、ゴムマウント28,29,30,31によってロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力を小さく緩和することができる。その場合、ロッド17またはタング受け部材18に360度どの方向から力が加えられても、4本のゴムマウント28,29,30,31により、ロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力を確実に緩和して抑制することができる。特に、最も頻度が多いと考えられる、力が車両シート2の内側からロッド17またはタング受け部材18に加えられた場合、ロッド17自体やタング受け部材18自体、およびロッド17の取り付け部に作用する力をより効果的に緩和することができる。
Further, since the
更に、タング取出し補助装置10を車両シート2に取り付けているので、車両シート2の前後位置が乗員によって調節されても、タング取出し補助装置10も車両シート2の前後移動に一緒に移動するので、車両シート2に対するタング取出し位置を変化させることはなく、車両シート2に着座した乗員に対してタング取出し位置をほぼ一定にすることができる。
Furthermore, since the tongue take-out assisting
そして、この例のタング取出し補助装置10をシートベルト装置に適用することで、タング5とバックル6との挿入係合操作の簡便性が向上するので、シートベルト4の装着を簡単に行うことができる。
And, by applying the tongue take-out assisting
ところで、この例のタング取出し補助装置10では、モータ32を図示しない電子制御装置で駆動制御することで、ロッド17を伸縮させて、タング受け部材18を自動的にタング取出し位置または格納位置に設定するタング取出しシステムを構成している。
By the way, in the tongue take-out assisting
この例のタング取出しシステムは、図3(a)に示すように乗員がタング5をタング受け部材18から取り出したことを検知してタング取出し信号を出力するタング取出しセンサ36がタング受け部材18に設けられる。
また、図示しないが、乗員が車両シート2に着座したことを検知する着座センサが車両シート2に設けられるとともに、ドアの開閉を検知するドアセンサがドアに設けられる。また、ロッド17が最大に伸び出したときタング受け部材18がタング取出し位置になり、またロッド17が最小に収縮したときタング受け部材18が格納位置になるが、ロッド17の最大伸出しを検知するロッド最大伸出しセンサおよびロッド17の最小収縮を検知するロッド最小収縮センサがロッド17に設けられる。これらのセンサはすべて従来公知のものを用いればよいので、それらの詳細な説明は省略する。
As shown in FIG. 3A, the tongue take-out system of this example has a tongue take-
Although not shown, a seating sensor that detects that an occupant is seated on the
そして、この例のタング取出しシステムでは、制御装置が図6に示すモータ駆動の制御フローにしたがってモータ32の駆動を制御することで、タング受け部材18が自動的にタング取出し位置または格納位置に設定される。
In the tongue take-out system of this example, the control device controls the drive of the
すなわち、図6に示すように、ステップS1におけるドアが閉じていることを示すドアセンサからのドア閉信号とステップS2における乗員が車両シート2に着座したことを示す着座センサからの着座信号とにより、制御装置はモータ32をロッド17が伸び出す方向に回転駆動する。すると、ステップS4でロッド17が伸び出す。ステップS5で、ロッド17が最大に伸び出してタング受け部材18がタング取出し位置になったことを示すロッド最大伸出しセンサからロッド最大伸出し信号により、制御装置はモータ32を停止する。一方、タング受け部材18によってタング取出し位置に運ばれてきたタング5がステップS6で乗員によって取り出され、ステップS7でタング取出しセンサ36から出力されるタング取出し信号により、制御装置はモータ32を逆方向、つまりロッドが収縮する方向に回転駆動する。すると、ステップS8でロッド17が収縮する。ステップS9で、ロッド17が最小に収縮してタング受け部材18が格納位置になったことを示すロッド最小収縮センサからロッド最小収縮信号により、制御装置はモータ32を停止する。
That is, as shown in FIG. 6, the door closing signal from the door sensor indicating that the door is closed in step S1 and the seating signal from the seating sensor indicating that the occupant is seated on the
この例のタング取出しシステムによれば、乗員がタング5をタング受け部材18から取り出したとき、ロッド17を収縮させているので、タング5をバックル6に挿入係合した時点では、ロッド17が収縮してタング受け部材18が格納位置にまたは格納位置の近傍に位置している。したがって、乗員がタング5とバックル6とを係合させてシートベルト4およびタング5から手を離したとき、シートベルト4を乗員に適正にフィットさせることができ、乗員が抱く違和感を防止できる。
According to the tongue removing system of this example, when the occupant removes the
また、乗員がタング5をタング受け部材18から確実に取らないかぎり、タング受け部材18が車両シート2の後方の格納位置に移動することはない。これにより、乗員によるタング5の取り扱いの簡便性を更に向上させることができ、乗員によるタング5の取出しをより確実に行うことができる。
Further, unless the occupant reliably removes the
更に、ドアセンサからのドア閉信号と着座センサからの着座信号との2つの信号に基づいてロッド17の伸出しを開始するようにしているので、乗員が車両シート2に着座してドアを閉めたとき、始めてロッド17が伸び出すようにすることができる。これにより、乗員が車両シート2に着座していないとき、ドアを開閉してもロッド17が伸び出さないようにすることができるとともに、ドアが閉じているとき、車両シート2に着座した乗員が何かものを取ろうとするなどして着座姿勢(運転姿勢、乗車姿勢等)が変化しても、ロッド17が伸び出さないようにすることができ、不要なロッド17の伸出しを防止できる。
Furthermore, since the extension of the
図7は、タング取出しシステムの他の例におけるモータ駆動の制御フローを示す図である。
前述の図6に示す制御フローでは、タング5をタング受け部材18から取り出したことを示すタング取出しセンサ36からのタング取出し信号により、制御装置がモータ32をロッド17が収縮する方向に回転駆動するようにしているが、この例のタング取出しシステムでは、図7に示すようにタング取出しセンサ36に代えて、図示しないが、タング5がバックル6に挿入係合されたことを検知してタング係合信号を出力するバックルスイッチが用いられている。このバックルスイッチは従来公知のものを用いることができるので、その詳細な説明は省略する。
FIG. 7 is a diagram illustrating a control flow of motor driving in another example of the tongue extraction system.
In the control flow shown in FIG. 6 described above, the control device rotationally drives the
すなわち、前述の図6に示す例と同様にステップS5でタング受け部材18がタング取出し位置になりかつモータ32が停止した後、ステップS10で、タング受け部材18に載ってタング取出し位置に運ばれてきたタング5を乗員が取り出してバックル6に挿入係合させる。すると、バックルスイッチがこれを検知してタング係合信号を出力するので、制御装置はこのバックルスイッチからのタング係合信号により、前述の図6に示す例と同様にステップS7でモータ32をロッド17の収縮方向に回転駆動する。
この例のモータ駆動の制御の他のフローは前述の図6に示す例と同じである。
That is, similar to the example shown in FIG. 6 described above, after the
The other flow of the motor drive control in this example is the same as the example shown in FIG.
この例のタング取出しシステムでは、タング5をバックル5に挿入係合するまでは、タング受け部材18がタング取出し位置に維持されるため、前述の図6に示す例の乗員がタング5をタング受け部材18から取り出したときにタング受け部材18を格納位置に移動させることによる効果は得られないが、他の効果は図6に示す例と同じである。
In the tongue take-out system of this example, the
図8は、本発明にかかるタング取出し補助装置の実施の形態の他の例を部分的示す斜視図である。
前述の例では、テレスコピックに伸縮自在なロッド17を4本のロッド部材13,14,15,16で構成しているが、図8に示すようにこの例のタング取出し補助装置10では、ロッド17は、3本のロッド部材14,15,16からテレスコピックに伸縮自在に構成されている。したがって、最大径のロッド14がロッド側取付ブラケット26に取り付けられている。
FIG. 8 is a perspective view partially showing another example of the embodiment of the tongue extraction assisting device according to the present invention.
In the above-described example, the telescopically
また、前述の例では、図3(a)ないし(c)に示すようにタング受け部材18がほぼ円板状のタング受け皿19を有するものとしているが、図8に示すようにこの例のタング取出し補助装置では、タング受け部材18は側方から見たときほぼコ字状に形成されている。これを詳細に説明すると、図9に示すように、この例のタング受け部材18は、比較的長い長側壁37と、比較的短い短側壁38と、これらの側壁37,38を連結する平坦でかつほぼ長方形のタング受け皿19とから側方視でほぼコ字状に形成される。
In the above example, the
長側壁37の下端には取付部21が設けられており、前述の例と同様に、この取付部21は最小径のロッド部材16の先端部に取り付けられる。また、長側壁37の下端には、シートベルト4が摺動自在に貫通する比較的大きな扇形の貫通孔39が穿設されている。タング受け部材18が格納位置からタング取出し位置に移動するとき、貫通孔39を貫通するシートベルト4は、その面がAで示す傾斜状態からBで示すほぼ水平状態に変化していき、また、逆にタング受け部材18がタング取出し位置から格納位置に移動するとき、貫通孔39を貫通するシートベルト4は、その面がBで示すほぼ水平状態からAで示す傾斜状態に変化していくので、このように貫通孔39を扇形に形成することにより、タング受け部材18の移動時にシートベルト4の面の傾きがスムーズに変化できるようにしている。
An
長方形状のタング受け皿19は、その幅(ベルト幅方向の長さ)の大きさがタング5の把持部22の幅(ベルト幅方向の長さ)の大きさより小さく設定されている。これにより、図10(a)に示すようにタング受け部材18がタング取出し位置に設定されかつタング5の把持部22がタング受け皿19に載っている状態では、図10(b)に示すように把持部22の左右側縁がタング受け皿19の左右側縁より外方に突出している。したがって、前述の例と同様に、乗員がタング5の把持部22を把持したとき、タング受け皿19を一緒に把持することが防止される。
The
また、タング5の把持部22がタング受け皿19に載っている図10(a)に示す状態では、把持部22がシートベルトリトラクタ3のベルト巻取り力によってタング受け皿19の比較的広く平坦なタング受け面19aに押し付けられる。したがって、前述の例と同様に、把持部22のタング受け皿19への載置が確実であり、かつタング5のタング受け部材18への載置が安定している。
Further, in the state shown in FIG. 10A in which the
更に、このタング受け皿19には、上下に貫通する矩形状の取付孔40が穿設されている。図10(a)に示すように、この取付孔40には、タング取出しセンサ36が取り付けられている。タング受け部材18がタング取出し位置に設定されたが、まだタング5が乗員によって取り出されず、タング受け部材18のタング受け皿19に載っている状態では、タング5の把持部22がタング取出しセンサ36に当接した状態となっていて、タング取出しセンサ36はタング取出し信号を出力しない。乗員によってタング5が取り出されると、把持部22がタング取出しセンサ36から離間するので、タング取出しセンサ36がタング取出し信号を出力するようになる。
Further, the
この例のタング取出し補助装置10によれば、タング受け皿を長方形状に形成しているので、従来公知の一般的なタングの長方形状の把持部をタング受け皿にこのタング受け皿の長方形に合わせて効果的に載置することができる。これにより、タングの把持部の形状を特別な形状にする必要はなく、従来公知の一般的なタングにそのまま対応させることができる。
この例のタング取出し補助装置10の他の構成および他の作用効果は、前述の例と同じである。また、この例のタング取出し補助装置を用いたシートベルト装置の他の構成および他の作用効果も、前述の例と同じである。
According to the tongue take-out assisting
Other configurations and other functions and effects of the tongue
図11は、本発明の実施の形態の更に他の例を示し、(a)はバックルの格納位置の状態を示す図、(b)はバックルの使用位置の状態を示す図である。
前述の各例では、いずれもバックル6の位置が固定されているものとしているが、図11(a)および(b)に示すように、この例のシートベルト装置1では、バックル6も格納位置と使用位置との間に移動可能となっている。すなわち、バックル装置42は、バックル6と、このバックル6に連結された支持レバー43と、この支持レバー43を回動するレバー回動部材4と、このレバー回動部材44を駆動するモータ(本発明のバックル駆動装置に相当)45とを備えている。
11A and 11B show still another example of the embodiment of the present invention, in which FIG. 11A is a diagram showing a state of a buckle storage position, and FIG. 11B is a diagram showing a state of a buckle use position.
In each of the above examples, the position of the
支持レバー43は車両シート2または車体に、回転軸46で車両前後方向に回動可能に取り付けられている。この支持レバー43の回転軸46に関しバックル6と反対側には、長手方向に延びる長孔43aが穿設されている。この長孔43aに摺動可能に貫通された連結ピン47により、支持レバー43とレバー回動部材44とが相対回動可能にかつ相対移動可能に連結されている。
The
レバー回動部材44の支持レバー43との連結部と反対側端部は、ねじ式伸縮機構48によりモータ45の回転軸45aに連結されている。ねじ式伸縮機構48は、レバー回動部材44に固定された雌ねじ部材49と回転軸45aに形成されかつ雌ねじ部材49に螺合する雄ねじ部材50とから構成されている。なお、雄ねじ部材49は回転軸45aと別体に設けてこの回転軸45aに連結するようにすることもできる。
An end portion of the
モータ45の回転軸45aが回転して雄ねじ部材50が同方向に回転すると、雌ねじ部材49がモータ45の回転方向に応じて図11(a),(b)において左右方向に可逆的に移動することで、ねじ式伸縮機構48が伸縮するようになっている。モータ45およびねじ式伸縮機構48は、車両シート2のシートクッション2a内またはシートクッション2aの下方に配設されている。
When the
そして、図11(a)に示すように、バックル6の非使用時には、ねじ式伸縮機構48が最大に収縮して支持レバー43がほぼ鉛直方向となり、バックル6は車両シート2のシートバック2b内に格納された格納位置に設定される。また、図11(b)に示すように、バックル6の使用時には、ねじ式伸縮機構48が最大に伸張してレバー回動部材44が回転軸46を中心に支持レバー43を時計回りに回動する。この支持レバー43の回動時には、連結ピン47が支持レバー43に形成された長孔43aに沿って摺動する。すると、バックル6は、車両シート2のシートバック2bに形成されたバックル出し入れ口(不図示)を通過して車両シート2の座席側に進出して使用位置に設定される。そして、モータ45が停止すると、雄ねじ部材49と雌ねじ部材50との螺合でバックル6をこの使用位置でロックする。このようにして、支持レバー43,レバー回動部材44,回転軸46、および連結ピン47により、本発明のバックル移動手段が構成されている。
As shown in FIG. 11A, when the
バックル6が図11(a)に示す格納位置にあるとき、バックル装置42のモータ45は、格納位置にあるタング受け皿19をタング取出し位置に移動するためにタング取出し補助装置10のモータ32が電子制御装置によって駆動されるとき、このモータ32の駆動に連動して電子制御装置によって駆動されるようになっている。これにより、タング5がタング取出し位置に搬送されるととともに、バックル6が使用位置に移動されるので、シートベルト4の非装着時にはタング取出し補助装置10およびバックル6がともに邪魔にならず、シートベルト4の装着時には、乗員はタング5をバックル6に簡単に挿入係合することができるようになる。なお、バックル6の使用位置から格納位置への移動は、例えばタング5がバックル6から離間したときにバックルスイッチがオフになることで、モータ32を駆動してバックル6を使用位置から格納位置へ移動するようにすればよい。
When the
図12(a)および(b)は本発明の実施の形態の更に他の例を模式的に示し、それぞれ、図11(a)および(b)と同様の図である。
前述の図11(a)および(b)に示す例では、支持レバー43の回転運動で、バックル6を格納位置または使用位置に選択的に設定しているが、支持レバー43の直線運動で、バックル6を格納位置または使用位置に選択的に設定している。
FIGS. 12A and 12B schematically show still other examples of the embodiment of the present invention, which are the same as FIGS. 11A and 11B, respectively.
In the example shown in FIGS. 11A and 11B described above, the
すなわち、図12(a)および(b)に示すように、この例のバックル装置42では、ねじ式伸縮機構48が、雌ねじ部材49と回転軸5aに形成されかつ雌ねじ部材49に螺合する雄ねじ部材50とから構成されている。雌ねじ部材49には、バックル6を支持する筒状の支持レバー43が連結されている。この雌ねじ部材49は、車両シート2または車体に固定された筒状のガイド・規制部材51に設けられている。その場合、ガイド・規制部材51は、雌ねじ部材49を相対回転不能にかつガイド・規制部材51の長手方向に移動可能にガイドするガイド部51aと、バックル6の使用位置でバックル6の座席側に進出する方向の移動を規制する移動規制部51bとから構成されている。
That is, as shown in FIGS. 12 (a) and 12 (b), in the
モータ45の回転軸45aが回転して雄ねじ部材50が同方向に回転すると、雌ねじ部材49がモータ45の回転方向に応じて回転軸45aの軸方向に沿って可逆的に移動することで、ねじ式伸縮機構48が伸縮する、つまり支持レバー43がガイド・規制部材51から進出またはガイド・規制部材51内に収納されるようになっている。
支持レバー43、ねじ式伸縮機構48およびガイド・規制部材51により、本発明のバックル移動手段が構成されている。
When the
The
そして、前述のバックル装置42の例と同様に、この例のバックル装置42においても、バックル6が車両シート2によって隠される図12(a)に示す格納位置と、バックル6が車両シート2の座席側に進出する図12(b)に示す使用位置とが設定されている。
As in the case of the
また、この例のバックル装置42においては、前述の例と異なり支持レバー43が直進運動を行うが回転運動は行わない。したがって、支持レバー43の移動が安定し、バックル6の格納位置と使用位置との設定がより確実なものとなる。その場合、バックル6の使用位置では、支持レバー43に固定された雌ねじ部材49が移動規制部51bに当接することで、バックル6の座席側に進出する方向に対してロックされ、この方向の移動が規制される。
In the
更に、乗員がタング5をバックル6に挿入係合してシートベルト4を装着した状態で、例えば大きな車両減速度によって生じる乗員の前方への慣性移動等により、シートベルト4およびタング5を介してバックル6に引っ張りの力が作用したとき、この力は、支持レバー43および雌ねじ部材49を介してガイド・規制部材51で確実に受け止められるようになる。
この例のバックル装置42の他の構成、他の作動および他の効果は、実質的に図11に示す例と同じである。
Further, in a state where the occupant inserts and engages the
Other configurations, other operations, and other effects of the
なお、伸び出したロッド17を収縮する方向にモータ32を回転駆動させるためのトリガ信号の出力手段として前述の各例で用いられているタング取出しを検知するタング取出しセンサ36あるいはバックルスイッチは必ずしも設ける必要はなく、省略することもできる。この場合には、手動ボタンでモータ32を回転駆動するようにすればよい。しかし、タング5の取り扱いの簡便性やシートベルト4の装着性を考慮すると、前述の各例のようにタング受け部材18を格納位置とタング取出し位置との間で自動的に移動させるようにすることが望ましい。
It should be noted that the tongue take-
また、シートベルト4が摺動自在に貫通する図3(b)に示す細長い貫通孔20および図9に示す扇形の貫通孔39は閉じた孔に形成されているが、これらの貫通孔20,39の一部を外方に開口することで、シートベルト4をこの開口部を通して貫通孔20,39内に挿入させることもできる。このようにすれば、シートベルト4の貫通孔20,39内への挿入が簡単になる。
Further, the elongated through
更に、前述の例では、タング取出し補助装置10を車両シート2に設けるものとしているが、本発明はこれに限定されることはなく、タング取出し補助装置10を床部等の車体に設けることもできる。その場合には、乗員が車両シートの前後位置を調節する際にタング取出し補助装置が邪魔になることはなく、タング取出し補助装置を設けても車両シートの前後位置の調節が容易となる。
Furthermore, in the above example, the tongue take-out assisting
本発明のタング取出し補助装置およびこれを用いたシートベルト装置は、自動車等の車両に装備され、シートベルトにより乗員を拘束保護するシートベルト装置であって、シートベルトに摺動自在に支持されたタングを、車体に固定されたバックルの挿入係合することで、車両シートに着座した乗員にシートベルトを装着するようになっているシートベルト装置に好適に利用することができる。 A tongue take-out assisting device and a seat belt device using the same according to the present invention are seat belt devices that are mounted on a vehicle such as an automobile and that restrain and protect an occupant by a seat belt, and are slidably supported by the seat belt. The tongue can be suitably used in a seat belt device in which a seat belt is mounted on an occupant seated on a vehicle seat by engaging a buckle fixed to the vehicle body.
1…シートベルト装置、2…車両シート、3…シートベルトリトラクタ、4…シートベルト、5…タング、6…バックル、7…ベルトガイド、10…タング取出し補助装置、11…タング搬送部、12…駆動部、13,14,15,16…ロッド部材、17…ロッド、18…タング受け部材、19…タング受け皿、19a…タング受け面、22…把持部、23…係止部、26…ロッド側取付ブラケット、27…車両シート側取付ブラケット、28,29,30,31…ゴムマウント、32…モータ、33…駆動ギヤ、34…ロッド伸縮作動ケーブル、36…タング取出しセンサ、39…扇形の貫通孔、41…タングストッパ、42…バックル装置、45…モータ、48…ねじ式伸縮機構、51…ガイド・規制部材 DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Seatbelt apparatus, 2 ... Vehicle seat, 3 ... Seatbelt retractor, 4 ... Seatbelt, 5 ... Tongue, 6 ... Buckle, 7 ... Belt guide, 10 ... Tongue removal assistance device, 11 ... Tongue conveyance part, 12 ... Drive part, 13, 14, 15, 16 ... rod member, 17 ... rod, 18 ... tongue receiving member, 19 ... tongue receiving plate, 19a ... tongue receiving surface, 22 ... gripping part, 23 ... locking part, 26 ... rod side Mounting bracket, 27 ... Vehicle seat side mounting bracket, 28, 29, 30, 31 ... Rubber mount, 32 ... Motor, 33 ... Drive gear, 34 ... Rod telescopic operation cable, 36 ... Tang take-out sensor, 39 ... Fan-shaped through-hole , 41 ... tongue stopper, 42 ... buckle device, 45 ... motor, 48 ... screw-type expansion / contraction mechanism, 51 ... guide / regulating member
Claims (6)
前記タングを載置して前記タング取出し位置に運ぶタング受け部材と、このタング受け部材を格納位置と前記タング取出し位置との間で移動させる移動手段と、この移動手段を作動する駆動装置とからなることを特徴とするタング取出し補助装置。 A tongue takeout assisting device for carrying a tongue slidably supported by a seat belt to a tongue takeout position set in front of an occupant seated on a vehicle seat,
A tongue receiving member for placing the tongue and carrying the tongue to the tongue removing position; a moving means for moving the tongue receiving member between a retracted position and the tongue removing position; and a driving device for operating the moving means. A tongue extractor assisting device characterized by comprising:
請求項1ないし4のいずれか1記載のタング取出し補助装置を備えていることを特徴とするシートベルト装置。 A seat belt that restrains an occupant; a seat belt retractor that is provided on a vehicle body and constantly urges the seat belt in a winding direction; a tongue that is slidably supported by the seat belt; In a seat belt device comprising at least a buckle into which is inserted and engaged,
A seat belt device comprising the tongue take-out assisting device according to any one of claims 1 to 4.
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080108 |