JP2006126821A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した画像濃度で画像形成することのできる、画像形成装置を提供する。
【解決手段】CPU71は、用紙3上のパッチ反射率IpaおよびIpbと用紙3の下地反射率Ibとの偏差を求め、実効現像バイアス、透過濃度、光反射率と下地反射率との偏差の関係を表したテーブルから、実効バイアスVta、Vtbのそれぞれに対応する透過濃度Dma、Dmbを求め、実効現像バイアスに対する透過濃度のグラフの傾きの逆数dVを求める。さらに、実効現像バイアスに対して透過濃度が比例関係にある領域内に設定された目標透過濃度Drと透過濃度Dmaとの偏差に、求めた傾きの逆数dVを乗算し、この乗算値にパッチ形成時の実効現像バイアスVtaを加算することにより、実効現像バイアスVbを決定して、この実効現像バイアスVbに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが現像ローラ33に印加されるように、直流電源75を制御する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置として、非磁性1成分の現像方式が採用されているものが知られている。このような画像形成装置では、通常、トナー収容部と、互いに接触状に対向配置される供給ローラおよび現像ローラと、現像ローラの表面に圧接状に配置される層厚規制ブレードとを備える現像カートリッジが着脱自在に設けられている。
トナー収容部に収容されている非磁性1成分のトナーは、まず、トナー収容部内に設けられているアジテータによって、供給ローラに向かって搬送される。次いで、アジテータによって供給ローラに搬送されてきたトナーは、供給ローラの回転によって現像ローラに供給される。この時、トナーは、供給ローラと現像ローラとの間で摩擦帯電される。さらに、現像ローラの表面上に供給されたトナーは、現像ローラの回転に伴って、層厚規制ブレードと現像ローラとの間に進入し、ここでさらに摩擦帯電されて、一定の厚さの薄層として現像ローラの表面上に担持される。
そして、現像カートリッジは、画像形成装置に装着された状態において、現像ローラと感光ドラムとが対向するように配置されている。現像ローラの表面上に薄層として担持されたトナーは、感光ドラムと対向した時に、現像ローラに印加される現像バイアスによって、その感光ドラムの表面上に形成されている静電潜像を現像して、トナー像を形成し、そのトナー像が転写ローラによって用紙に転写されることで、用紙に所定の画像が形成される。
このような非磁性1成分の現像方式が採用されている画像形成装置では、一般的に、用紙に対するトナーの付着量に比例する透過濃度と、感光ドラムにおいて静電潜像が形成されている部分の電位と現像ローラに印加される現像バイアスとの差である実効現像バイアスとは、図15に示す関係がある。すなわち、図15に示すように、一般的に、実効現像バイアスが低い領域においては、実効現像バイアスが高くなるに従って透過濃度が高くなる比例関係にある一方、実効現像バイアスが高い領域においては、実効現像バイアスを高くしても、透過濃度はそれ以上高くならず、一定の飽和状態を維持するようになる。
しかるに、このような特性を示す非磁性1成分の現像方式においては、透過濃度が飽和して一定となるように、実効現像バイアスを高く設定して、現像の安定化を図ることが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2003−43761号公報
しかし、上記のように、透過濃度が飽和して一定となるように、実効現像バイアスを印加しても、透過濃度が一定となるレベル(絶対値)は、たとえば、現像ローラの表面粗さ、温度および湿度、用紙の連続印刷枚数などによって変化するため、その変化に起因して画像濃度が安定しないという不具合を生じる。
また、いわゆる黒べた(感光ドラムの静電潜像形成領域のすべてを現像して得られる画像)を形成した後に画像を形成する場合と、いわゆる白べた(感光ドラムの静電潜像形成領域のすべてを現像しないで得られる画像)を形成した後に画像を形成する場合とでは、形成された画像の透過濃度が一定となるレベル(絶対値)が、黒べたを形成した後よりも白べたを形成した後の方が高くなる。したがって、直前に形成される画像の内容、たとえば黒べたか白べたかにより、直後の画像濃度が変化するという不具合を生じる。
本発明の目的は、安定した画像濃度で画像形成することのできる、画像形成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、像担持体と、前記像担持体と接触するように対向配置され、非磁性1成分の現像剤を担持して前記像担持体に形成される潜像を現像するための現像剤担持体と、潜像の現像時の実効現像バイアスを制御するための制御手段とを備える画像形成装置において、前記制御手段は、実効現像バイアスに対して現像剤の透過濃度が比例関係にある領域において、目標透過濃度を設定し、その目標透過濃度と前記比例関係とに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、実効現像バイアスに対して現像剤の透過濃度が比例関係にある領域において目標透過濃度が設定され、その目標透過濃度と、実効現像バイアスに対する現像剤の透過濃度の比例関係とに基づいて、実効現像バイアスが制御される。たとえば、あらかじめ実験を行うことにより実効現像バイアス、透過濃度、および光反射率と下地反射率との偏差の関係を求めて、これらの関係を表すテーブルを作成しておく。そして、実効現像バイアスと透過濃度とが比例関係にある領域にある実効現像バイアスを2点決定し、その各実効現像バイアスでパッチを作成して、各パッチ反射率を測定し、その各パッチ反射率と下地反射率との偏差を求めた後、テーブルを参照して、各パッチの透過濃度を求めれば、これに基づいて、実効現像バイアスに対する透過濃度のグラフの傾きの逆数を求めることができるので、目標透過濃度に対応する実効現像バイアスを求めることができる。そのため、直前に形成される画像の内容(たとえば、黒べたか白べたか)にかかわらず、目標透過濃度の画像が形成されるように実効現像バイアスを制御することができる。よって、安定した画像濃度で画像を形成することができる。また、像担持体のある領域のすべてを現像した後に、像担持体のある領域のすべてを再び現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない態様の現像を行った後に、像担持体のある領域のすべてを現像する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を有している場合には、その透過濃度の傾きの逆数をあらかじめ求めておけば、目標透過濃度に対応する実効現像バイアスを直ちに求めることができ、より簡素な構成で、安定した画像濃度での画像形成を達成することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、現像剤の透過濃度に対する値を検知するための濃度検知手段を備え、前記制御手段は、前記濃度検知手段により検知された値に基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、像担持体のある領域のすべてを現像した場合に形成される画像の透過濃度を求めて、その透過濃度が目標透過濃度となるように、実効現像バイアスを補正すれば、以降の画像形成において、一定の目標透過濃度で画像を形成することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、温度および湿度を検知するための温湿度検知手段を備え、前記制御手段は、前記温湿度検知手段により検知された温度および湿度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、テーブルに基づいて、温湿度検知手段によって検知される温度および湿度に対応する実効現像バイアスに制御することができる。そのため、装置の周囲の気温および相対湿度にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、温度を検知するための温度検知手段を備え、前記制御手段は、前記温度検知手段により検知された温度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、テーブルに基づいて、温度検知手段によって検知される温度に対応する実効現像バイアスに制御することができる。そのため、装置の周囲の気温にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、湿度を検知するための湿度検知手段を備え、前記制御手段は、前記湿度検知手段により検知された湿度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、テーブルに基づいて、湿度検知手段によって検知される湿度に対応する実効現像バイアスに制御することができる。そのため、装置の相対湿度にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、新規に現像剤を投入してからの前記現像剤担持体の累積駆動時間を計測するための駆動計測手段を備え、前記制御手段は、前記駆動計測手段により計測された累積駆動時間に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、テーブルに基づいて、累積駆動時間に対応する実効現像バイアスに制御することができる。そのため、現像剤担持体の累積駆動時間にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、新規に現像剤を投入してからの前記現像剤担持体の累積駆動時間を計測するための駆動計測手段と、新規に現像剤を投入してからの現像剤の累積消費量を計測するための消費量計測手段とを備え、前記制御手段は、前記駆動計測手段により計測された累積駆動時間および前記消費量計測手段により計測された累積消費量に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、現像剤担持体の累積駆動時間および現像剤の累積消費量に対応する実効現像バイアスに制御することができる。そのため、現像剤担持体の累積駆動時間および現像剤の累積消費量にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明において、前記像担持体のある領域のすべてを現像する場合に、前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位質量あたりの帯電量と、前記像担持体のある領域のすべてを現像しない場合に、前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位質量あたりの帯電量とが等しいことを特徴としている。
たとえば、現像剤に含まれる荷電制御剤の添加量を調整することにより、像担持体のある領域のすべてを現像する場合に、現像剤担持体の表面に担持されている現像剤の帯電量と、像担持体のある領域のすべてを現像しない場合に、現像剤担持体の表面上に担持されている現像剤の帯電量とを等しくすることができる。そうすれば、像担持体のある領域のすべてを現像した後に、像担持体のある領域のすべてを再び現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない態様の現像を行った後に、像担持体のある領域のすべてを現像する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の発明において、前記像担持体のある領域のすべてを現像する場合における前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位面積あたりの質量が、前記像担持体のある領域のすべてを現像しない場合における前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位面積あたりの質量よりも小さいことを特徴としている。
たとえば、現像剤に含まれる外添剤を調整することにより、像担持体のある領域のすべてを現像する場合において、現像剤担持体の表面に担持される現像剤の単位面積あたりの質量を、像担持体のある領域のすべてを現像しない場合において、現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位面積あたりの質量よりも小さくすることができる。そうすれば、像担持体のある領域のすべてを現像した後に、像担持体のある領域のすべてを再び現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない態様の現像を行った後に、像担持体のある領域のすべてを現像する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、実効現像バイアスに対して現像剤の反射濃度が飽和する領域において、特定の透過濃度となるように、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
反射濃度は透過濃度が高い領域で一定値に飽和するので、この構成のように、反射濃度が飽和する領域において目標透過濃度を設定することにより、現像剤像が転写される転写媒体の地色に影響されない安定した濃度の画像を形成することができる。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、前記現像剤担持体の印加バイアスを制御することにより、実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、実効現像バイアスは、像担持体において静電潜像が形成されている部分の電位と現像剤担持体に対する印加バイアスとの差であるので、印加バイアスを制御することにより、精度の良い実効現像バイアスの制御を達成することができる。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載の発明において、前記現像剤担持体の移動速度が、前記像担持体の移動速度に対して、1.5倍以上に設定されていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤担持体に担持される現像剤を、像担持体に安定して転移させることができる。そのため、画像の濃度を一層安定させることができる。
また、請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の発明において、現像剤の帯電量が、10μC/g以上であることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤担持体に担持される現像剤を、像担持体に良好に転移させることができる。そのため、画像の濃度を一層安定させることができる。
また、請求項14に記載の発明は、請求項1ないし13のいずれかに記載の発明において、現像剤は、スチレンアクリル樹脂に正帯電性を付与するための荷電制御樹脂を加えた正帯電トナーであることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤中の荷電制御樹脂の量を調整することによって、像担持体のある領域のすべてを現像する場合に、現像剤担持体の表面に担持される現像剤の帯電量と、像担持体のある領域のすべてを現像しない場合に、現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の帯電量とを等しくすることができる。そのため、像担持体のある領域のすべてを現像した後に、像担持体のある領域のすべてを再び現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない態様の現像を行った後に、像担持体のある領域のすべてを現像する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。また、現像剤の帯電量を10μC/g以上としたりすることができ、現像剤担持体に担持される現像剤を、像担持体に良好に転移させることができる。その結果、画像の濃度を一層安定させることができる。
また、請求項15に記載の発明は、請求項1ないし14のいずれかに記載の画像形成装置において、複数色の現像剤を用いてカラー画像を形成する画像形成装置であって、前記像担持体および現像剤担持体は、各色ごとに設けられており、前記制御手段は、各色ごとに実効現像バイアスを制御することを特徴としている。
このような構成によると、各色の現像剤担持体ごとに、目標透過濃度の画像が形成されるように実効現像バイアスを制御することができる。そのため、各色ごとに、安定した画像濃度で画像を形成することができる。
請求項1に記載の発明によれば、安定した画像濃度で画像を形成することができる。
請求項2に記載の発明によれば、一定の目標透過濃度で画像を形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、装置の周囲の気温および相対湿度にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
請求項4に記載の発明によれば、装置の周囲の気温にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
請求項5に記載の発明によれば、装置の相対湿度にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
請求項6に記載の発明によれば、現像剤担持体の累積駆動時間にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、現像剤担持体の累積駆動時間および現像剤の累積消費量にかかわらず、安定した濃度で画像を形成することができる。
請求項8に記載の発明によれば、像担持体のある領域のすべてを現像した後に、像担持体のある領域のすべてを再び現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない態様の現像を行った後に、像担持体のある領域のすべてを現像する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。
請求項9に記載の発明によれば、像担持体のある領域のすべてを現像する場合と、像担持体のある領域のすべてを現像しない場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。
請求項10に記載の発明によれば、現像剤像が転写される転写媒体の地色に影響されない安定した濃度の画像を形成することができる。
請求項11に記載の発明によれば、印加バイアスを制御することにより、精度の良い実効現像バイアスの制御を達成することができる。
請求項12に記載の発明によれば、画像の濃度を一層安定させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、画像の濃度を一層安定させることができる。
請求項14に記載の発明によれば、画像の濃度を一層安定させることができる。
請求項15に記載の発明によれば、各色ごとに濃度の調整が可能となり、形成されるフルカラー画像の色調を安定させることができる。
図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
図1において、このカラーレーザプリンタ1は、複数のプロセス部16が水平方向において並列的に配置される、いわゆる横置きタイプのタンデム方式のカラーレーザプリンタであって、画像形成装置本体としての本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するための給紙部4、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5、画像が形成された用紙3を排紙するための排紙部6を備えている。
本体ケーシング2は、上側が開口される側面視略矩形状のボックス形状をなし、その上側にはトップカバー7が設けられている。このトップカバー7は、本体ケーシング2の一方側の側壁に設けられるヒンジ8を介して回動可能に支持されており、仮想線で示すように、本体ケーシング2に対して開閉自在に設けられている。
なお、以下の説明において、ヒンジ8が設けられる側を「後側」とし、その反対側を「前側」とする。
このトップカバー7には、用紙3を排紙するための排紙口9と、排紙口9から排紙された用紙3をスタックするために、排紙口9側がより深く窪む凹状の排紙トレイ10と、排紙口9における排紙トレイ10の後端部に設けられる排紙ローラ11とを備えている。これら排紙口9、排紙トレイ10および排紙ローラ11は、トップカバー7の開閉動作時には、トップカバー7と一体的に移動される。
給紙部4は、本体ケーシング2内の底部において、本体ケーシング2に対して前側から水平方向に着脱自在に装着される給紙トレイ12と、その給紙トレイ12の前端部上方に設けられる給紙ローラ13と、給紙ローラ13の上方であって、給紙ローラ13に対して用紙3の搬送方向下流側に設けられる搬送ローラ14と、給紙ローラ13と搬送ローラ14との間において、用紙3の搬送経路に沿って上下方向に配置されるガイド部材15とを備えている。
給紙トレイ12内には、用紙3を積層状にスタックすることができる。給紙トレイ12内にスタックされた用紙3は、図示しない圧板によって、その最上位にある用紙3が給紙ローラ13に下方から接触して押圧される。
給紙ローラ13が回転されると、給紙トレイ12内の最上位の用紙3が、給紙トレイ12から搬送ローラ14に向けて送り出される。給紙トレイ12から送り出された用紙3は、ガイド部材15に案内されて、搬送ローラ14に搬送され、さらに搬送ローラ14の回転によって、搬送ベルト67と各感光ドラム56との間の転写位置に向けて搬送される。
画像形成部5は、プロセス部16、転写部17および定着部18を備えている。
プロセス部16は、複数色のトナーの各色毎に設けられている。すなわち、プロセス部16は、イエロープロセス部16Y、マゼンタプロセス部16M、シアンプロセス部16Cおよびブラックプロセス部16Kの4つからなる。これらプロセス部16は、前側から後側に向かって互いに所定間隔を隔てて、水平方向において重なる並列状に順次配置されている。
各プロセス部16は、スキャナユニット19、現像ユニット20、感光ドラムユニット21を備えている。
スキャナユニット19は、鉛直方向において搬送ベルト67と所定間隔を隔てて配置され、各スキャナユニット19毎に本体ケーシング2に固定されている。また、各スキャナユニット19は、鉛直方向において、互いに略同一位置に配置されており、つまり、互いに水平方向において重なるように配置されている。
スキャナユニット19は、図2に示すように、スキャナケーシング22内に、レーザ発光部(図示せず)、ポリゴンミラー23、2つのレンズ24および25、3つの反射鏡26、27および28を備えている。
スキャナケーシング22は、側面視略細長矩形状のボックス形状をなし、その長手方向が鉛直方向に配置された状態で、本体ケーシング2に対して固定されている。スキャナケーシング22における感光ドラムユニット21と対向する壁には、レーザ光が射出される射出窓29が形成されている。
そして、このスキャナユニット19では、レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザ光が、ポリゴンミラー23で偏向され、レンズ24、反射鏡26、反射鏡27、レンズ25、反射鏡28を、順次通過または反射して、射出窓29から射出される。射出窓29から射出されたレーザ光は、後述する感光ドラム56に照射される。
現像ユニット20は、各現像ユニット20毎に本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されており、現像ケーシング30内に、トナー収容室31、供給ローラ32、現像剤担持体としての現像ローラ33および層厚規制ブレード34を備えている。
現像ケーシング30は、下方が開口される側面視略細長矩形状のボックス形状に形成され、上側の内部空間がトナー収容室31として構成されており、それよりも下側の内部空間が、供給ローラ32、現像ローラ33および層厚規制ブレード34が設けられる現像室47として構成されている。
トナー収容室31には、各色毎の現像剤としてのトナーが収容されている。すなわち、トナー収容室31内には、トナーとして、各プロセス部16毎に、イエロープロセス部16Yにはイエロー、マゼンタプロセス部16Mにはマゼンタ、シアンプロセス部16Cにはシアンおよびブラックプロセス部16Kにはブラックの色を有する正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが、それぞれ収容されている。
より具体的には、各色毎のトナーは、重合法により得られた略球形の重合トナーが用いられている。重合トナーは、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる結着樹脂を主成分とし、これに、着色剤、荷電制御剤、ワックスなどが配合されることによりトナー母粒子が形成され、さらにこれに、流動性を調整するための外添剤が添加されてなるものである。このような重合トナーは、重合法によって得られているため、粒子径がほぼ均一な球状をなしている。
着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各着色剤が配合されている。また、荷電制御剤としては、たとえば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体と、スチレン系単量体やアクリル系単量体などのイオン性単量体と共重合可能な単量体との共重合によって得られる荷電制御樹脂が配合されている。また、外添剤としては、たとえば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物の粉末や、炭化物の粉末、金属塩の粉末などの無機粉末が配合されている。
以下、本実施形態においては、スチレンアクリル樹脂に荷電制御剤としての荷電制御樹脂を加えて正帯電性を付与した正帯電非磁性一成分重合トナーを用いた例について説明する。
また、トナー収容室31内の下方には、トナーを攪拌するためのアジテータ48が設けられている。このアジテータ48は、現像ケーシング30の両側壁51に対して回転自在に支持される回転軸49と、その回転軸49から径方向に延びるフィルムからなる攪拌部材50とを備えている。
そして、このアジテータ48では、図示しないモータからの動力が回転軸49に入力されると、回転軸49が回転駆動され、これによって、攪拌部材50が矢印方向(時計方向)に回転される。このアジテータ48の駆動において、攪拌部材50が、現像ケーシング30に接触すると、攪拌部材50の遊端部が、攪拌部材50の回転方向下流側に撓むようにして、現像ケーシング30と摺動される。このような攪拌部材50の攪拌により、トナー収容室31のトナーは、トナー収容室31から現像室47側に流動される。
また、このトナー収容室31には、トナー収容室31内のトナーの量が所定量より少なくなったことを検知するための検知窓90が設けられており、この検知窓90の外側には、トナーエンプティセンサ91(図11参照)が設けられている。トナー収容室31内のトナーが所定量より少なくなると、トナーエンプティセンサ91から後述するCPU71に向けてトナーエンプティ信号が出力される。また、このトナーエンプティ信号は、トナー収容室31内にトナーが補充されたとき、あるいは、新品の現像ユニット20に交換されたときに解除される。
供給ローラ32は、現像室47内の前側上方において、供給ローラ上側壁部38の下方であって、湾曲状に形成される供給ローラ前側被覆壁40に沿うように設けられている。この供給ローラ32は、金属製のローラ軸32aに、導電性のスポンジ部材からなるローラ部分が被覆されている。
供給ローラ32のローラ軸32aは、現像ケーシング30の両側壁51に回転自在に支持されており、現像時には、図示しないモータからの動力が伝達される。そして、供給ローラ32は、図示しないモータからの動力が伝達されると、現像ローラ33と対向接触するニップ部分において、現像ローラ33と逆方向に回転するように、矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
現像ローラ33は、現像室47内の前側下方であって、供給ローラ32の下方において供給ローラ32と対向配置され、供給ローラ32と圧縮されるような状態で設けられている。また、現像ローラ33の下側の表面が、現像ケーシング30から露出するように配置されている。
また、現像ローラ33は、金属製のローラ軸33aに、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるローラ部分が被覆されている。より具体的には、現像ローラ33のローラ部分は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム、シリコーンゴムまたはEPDMゴムなどからなる弾性体のローラ部と、そのローラ部の表面に被覆され、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などが主成分とされるコート層との2層構造によって形成されている。
現像ローラ33のローラ軸33aは、現像ケーシング30の両側壁51に回転自在に支持されており、現像時には、図示しないモータからの動力が伝達される。そして、現像ローラ33は、図示しないモータからの動力が伝達されると、感光ドラム56と対向接触するニップ部分において、感光ドラム56と同方向に回転するように、矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。また、この現像ローラ33のローラ軸33aには、現像時において、後述する直流電源75から現像バイアスが印加される。また、現像ローラ33の周速は、感光ドラム56の周速に対して、1.5倍以上に設定されている。
なお、トナー収容室31には、現像ローラ33の前側の表面に圧接されるフィルム部材52が設けられている。このフィルム部材52によって、現像ローラ33の前側の表面と、トナー収容室31との隙間からトナーが漏れることを防止している。
層厚規制ブレード34は、現像ケーシング30の幅方向の全体にわたって設けられ、現像ローラ33と供給ローラ32との対向位置よりも、現像ローラ33の回転方向における下流側に配置され、金属の板ばね部材からなるブレード本体53と、そのブレード本体53の遊端部に設けられ、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部54とを備えている。
ブレード本体53は、その基端部がトナー収容室31の上面に接合され、その遊端部がブレード支持壁45から前方に向かって延び、現像ローラ33の上側の表面と対向するように配置されている。
押圧部54は、ブレード本体53の遊端部の下面に設けられており、現像ローラ33の上側の表面に、ブレード本体53の弾性力によって圧接されている。
なお、このような配置において、現像ローラ33の上側の表面は、その前側において供給ローラ32が接触され、その供給ローラ32とのニップ部分と所定間隔を隔てた後側において層厚規制ブレード34の押圧部54が接触されている。これによって、現像ローラ33の上側の表面は、供給ローラ32とのニップ部分と押圧部54の接触部分との隙間において、トナーと接触される。
そして、トナー収容室31内に収容されているトナーが、攪拌部材50の攪拌により、現像室47側に流動されると、そのトナーは、供給ローラ32の回転駆動によって、現像ローラ33に供給され、このときに、供給ローラ32と現像ローラ33との間で正に摩擦帯電される。なお、このとき、供給ローラ32と現像ローラ33とは、ニップ部分において互いに反対方向に回転しているので、供給ローラ32から現像ローラ33に供給されたトナーが効率的に帯電される。
そして、正に摩擦帯電されたトナーは、現像ローラ33の回転駆動に伴って、層厚規制ブレード34の押圧部54と現像ローラ33との間に進入し、一定の厚さの薄層に規制された状態で、現像ローラ33上に担持される。
感光ドラムユニット21は、各感光ドラムユニット21毎に本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されており、ドラムケーシング55内に、現像ローラ33と対向配置される像担持体としての感光ドラム56と、スコロトロン型帯電器57とを備えている。
ドラムケーシング55は、上下方向が貫通状に開口される略矩形枠状のドラム収容部58と、ドラム収容部58の前側から上方に延び、現像ケーシング30を受ける受け板部59とが一体的に形成されている。
感光ドラム56は、アルミニウムなどの円筒形状の金属素管からなり、その表面には、ポリカーボネートを主成分とする有機感光体からなる感光層が被覆されている。この感光ドラム56の外径は、現像ローラ33の外径よりも大きく形成されている。また、この感光ドラム56は、回転軸60を介して、ドラム収容部58の両側壁に回転自在に支持されており、転写時には、回転軸60に図示しないモータからの動力が伝達される。そして、この感光ドラム56は、図示しないモータからの動力が伝達されると、搬送ベルト67と対向接触するニップ部分において、搬送ベルト67と同方向に回転するように、矢印方向(時計方向)に回転駆動される。
また、スコロトロン型帯電器57は、感光ドラム56の後側側方において、感光ドラム56と所定間隔を隔ててドラム収容部58の後壁に固定されている。このスコロトロン型帯電器57は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、図示しない電源からの電圧の印加により、感光ドラム56の表面を一様に正極性に帯電できるように設けられている。
そして、感光ドラム56が回転されると、まず、スコロトロン型帯電器57によって、感光ドラム56の表面が一様に正帯電される。その後、感光ドラム56の回転に伴って、感光ドラム56の表面の静電潜像形成領域が、スキャナユニット19からのレーザ光によって高速走査される。これにより、感光ドラム56の表面の静電潜像形成領域に、画像データに基づく静電潜像が形成される。その後、現像ローラ33と対向した時に、現像ローラ33に担持され正極性に帯電されているトナー(以下「正帯電トナー」という。)が、その感光ドラム56の表面に形成された静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム56の表面のうち、レーザ光によって露光されて、電荷が除去されることによって電位が下がっている部分に、電気的に転移して担持されることによって可視像化され、反転現像が達成される。これによって、感光ドラム56上に各色毎のトナー像が形成される。
転写部17は、図1に示すように、本体ケーシング2内において、水平方向に配置される各感光ドラム56における各現像ユニット20の反対側において、各感光ドラム56と対向するように設けられている。この転写部17は、駆動ローラ65と、従動ローラ66と、搬送ベルト67と、転写ローラ68とを備えている。
駆動ローラ65は、イエロープロセス部16Yの感光ドラム56よりも前方に配置されている。従動ローラ66は、ブラックプロセス部16Kの感光ドラム56よりも後方に配置されている。
また、搬送ベルト67は、エンドレスベルトからなり、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂によって形成されている。この搬送ベルト67は、駆動ローラ65と従動ローラ66との間に巻回されている。搬送ベルト67は、巻回されている外側の接触面が、各プロセス部16の感光ドラム56のすべてと対向接触するように、配置されている。
そして、駆動ローラ65の駆動により、従動ローラ66が従動され、搬送ベルト67が、これら駆動ローラ65および従動ローラ66の間を、各プロセス部16の感光ドラム56と対向接触する接触面において、感光ドラム56と同方向に回転するように、反時計方向に周回移動される。
また、転写ローラ68は、巻回されている搬送ベルト67内において、各プロセス部16の感光ドラム56と、搬送ベルト67を挟んで対向するように、それぞれ設けられている。この転写ローラ68は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるローラ部分が被覆されている。また、転写ローラ68は、搬送ベルト67と対向接触する接触面において、搬送ベルト67の周回移動方向と同方向に回転するように、反時計方向に回転可能に設けられており、転写時には、図示しない電源から転写バイアスが印加される。
そして、給紙部4から給紙された用紙3は、搬送ローラ14によって搬送され、駆動ローラ65の駆動および従動ローラ66の従動により周回移動される搬送ベルト67と、各プロセス部16の感光ドラム56との間を順次通過し、その通過している間に、各プロセス部16の感光ドラム56に形成されている各色毎のトナー像が順次転写され、これにより、用紙3にカラー像が形成される。
すなわち、たとえば、イエロープロセス部16Yの感光ドラム56上に形成されたイエローのトナー像が、用紙3に転写されると、次いで、マゼンタプロセス部16Mの感光ドラム56上に形成されたマゼンタのトナー像が、既にイエローのトナー像が転写されている用紙3に重ねて転写され、同様の動作によって、シアンプロセス部16Cによって形成されるシアンのトナー像、ブラックプロセス部16Kよって形成されるブラックのトナー像が重ねて転写され、これによって、用紙3にカラー像が形成される。
このようなカラー像の形成において、このカラーレーザプリンタ1では、感光ドラム56を各色毎に備えるタンデム方式の装置構成であるため、モノクロ画像を形成する速度とほぼ同じ速度で、各色毎のトナー像を形成して、迅速なカラー像の形成を達成することができる。
定着部18は、各プロセス部16および転写部17の後方であって、用紙3の搬送方向下流側に設けられている。この定着部18は、加熱ローラ70および押圧ローラ69を備えている。加熱ローラ70は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。そして、ハロゲンランプにより、加熱ローラ70の表面が定着温度に加熱される。また、押圧ローラ69は、加熱ローラ70を押圧するように設けられている。
そして、用紙3に転写されたカラー像は、次いで、定着部18において、用紙3が加熱ローラ70と押圧ローラ69との間を通過する間に、熱定着される。
排紙部6は、上記した排紙口9、排紙トレイ10および排紙ローラ11を備えている。熱定着された用紙3は、排紙ローラ11によって、排紙口9から本体ケーシング2の外側に排紙され、排紙トレイ10上にスタックされる。
図3は、このカラーレーザプリンタ1における現像特性を示す図である。このカラーレーザプリンタ1では、感光ドラム56の静電潜像形成領域の全域を各色毎のトナーのみで単色現像して、いわゆる黒べたを形成した場合に、各プロセス部16の現像ローラ33の表面に担持されるトナーの単位質量あたりの帯電量(q/m)と、感光ドラム56の静電潜像形成領域の全域を現像せずに、いわゆる白べたを形成した場合に、各プロセス部16の現像ローラ33の表面に担持されるトナーの単位質量あたりの帯電量(q/m)とが一致し、かつ、その帯電量(q/m)が10μC/g以上となるように、荷電制御剤の添加量が調整されている。スチレンアクリル樹脂に荷電制御剤としての荷電制御樹脂を加えた正帯電トナーの場合、荷電制御樹脂の添加量が調整される。
また、黒べたを形成した場合に、各プロセス部16の現像ローラ33の表面に担持されるトナーの単位面積あたりの質量であるトナー担持量(m/a)が、白べたを形成した場合におけるトナー担持量(m/a)よりも小さくなるように、各色毎のトナーにおける外添剤が調整されている。
具体的には、小粒径の外添剤を減らして、50nm以上の大粒径の外添剤を増やすことによって、トナーの流動性を低下させることにより、黒べたを形成する場合におけるトナー担持量(m/a)を、白べたを形成する場合におけるトナー担持量(m/a)よりも小さくしている。
これによって、このカラーレーザプリンタ1は、直前に形成される画像の内容、すなわち黒べたか白べたかのみが異なり、その他の現像条件が一定の場合には、この図3に示すように、感光ドラム56において静電潜像が形成されている部分(レーザ光の照射によって電荷が除去された部分)の表面電位(以下「静電潜像電位」という。)と現像ローラ33に印加されている現像バイアスとの差である実効現像バイアスが低い領域では、実効現像バイアスが高くなるに従って、黒べたを形成した後に黒べたを再び形成する場合と、白べたを形成した後に黒べたを形成する場合とで、同じ比例関係(実効現像バイアスに対する透過濃度の傾き)で、用紙3に対するトナーの付着量に比例する透過濃度が増加し、実効現像バイアスが高い領域では、黒べたを形成した後に黒べたを再び形成した場合の透過濃度の飽和値が、白べたを形成した後に黒べたを形成した場合の透過濃度の飽和値よりも低くなる特性を有している。
そのため、実効現像バイアスと透過濃度との比例関係(実効現像バイアス電圧に対する透過濃度の傾き)に基づいて、実効現像バイアスを制御することにより、直前に黒べたが形成されたか白べたが形成されたかにかかわらず、感光ドラム56にほぼ一定量のトナーを担持させることができ、その結果、安定した濃度の画像を用紙3に形成することができる。
図4は、実効現像バイアスを制御するための制御系を示すブロック図である。このカラーレーザプリンタ1は、制御手段としてのCPU71を備えている。
CPU71は、ROM72およびRAM73を備えている。ROM72には、実効現像バイアスを制御するためのプログラムや、実効現像バイアス、透過濃度、および後述する光反射率と下地反射率との偏差の関係を表すテーブルなどが格納されている。また、RAM73は、CPU71がROM72に格納されているプログラムを実行する際のワークエリアとして機能し、一時的な数値などが格納される。
CPU71には、搬送ベルト67の後端部(ブラックプロセス部16Kよりも用紙3の搬送方向下流側)上方に対向配置され(図1参照)、搬送ベルト67に搬送される用紙3の表面における光反射率を検知するための濃度検知手段としての反射率センサ74が接続されており、この反射率センサ74の検知信号が入力される。また、CPU71には、現像ローラ33に印加するための現像バイアスを発生する直流電源75が、制御対象として接続されている。
CPU71は、ROM72に格納されているプログラムに従って、次に述べる濃度補正処理を実行し、現像ローラ33に印加する現像バイアス(以下「印加バイアス」という。)を制御することにより、実効現像バイアスを制御する。
図5は、濃度補正処理の流れを示すフローチャートである。この濃度補正処理では、まず、CPU71の制御によって、給紙トレイ12から用紙3が送り出され、この用紙3が反射率センサ74の検知位置に到達すると、反射率センサ74によって、用紙3の下地(画像が形成されていない表面)における光反射率である下地反射率Ibが検知される(S1)。
次に、CPU71の制御によって、あらかじめ設定された実効現像バイアスVtaに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが、現像ローラ33に印加される。そして、新たな用紙3が搬送されて、その用紙3の所定位置にトナーによるパッチ(1色に塗りつぶされた領域)を形成するための画像形成動作が行なわれる(S2)。なお、実効現像バイアスVtaは、あらかじめ実験が行われることにより、実効現像バイアスに対する透過濃度の値が飽和しない範囲内の値に設定されている。
用紙3がプロセス部16を通過し、用紙3上のパッチが反射率センサ74の検知位置に到達すると(S3:YES)、反射率センサ74によって、そのパッチにおける光反射率であるパッチ反射率Ipaが検知される(S4)。
その後、CPU71は、パッチ反射率Ipaと下地反射率Ibとの偏差(Ipa−Ib)を求める。そして、ROM72に格納されているテーブルを参照して、実効現像バイアスVtaに対応する透過濃度Dmaを求める(S5)。
続いて、CPU71の制御によって、あらかじめ設定された実効現像バイアスVtbに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが、現像ローラ33に印加される。そして、新たな用紙3が搬送されて、その用紙3の所定位置にトナーによるパッチを形成するための画像形成動作が行なわれる(S6)。実効現像バイアスVtbも実効現像バイアスVtaと同様に、あらかじめ実験が行われることにより、実効現像バイアスに対する透過濃度の値が飽和しない範囲内の値に設定されている。
用紙3がプロセス部16を通過し、用紙3上のパッチが反射率センサ74の検知位置に到達すると(S7:YES)、反射率センサ74によって、そのパッチにおける光反射率であるパッチ反射率Ipbが検知される(S8)。
また、CPU71は、パッチ反射率Ipbと下地反射率Ibとの偏差(Ipb−Ib)を求める。そして、ROM72に格納されているテーブルを参照して、実効現像バイアスVtbに対応する透過濃度Dmbを求める(S9)。
ここで、実効現像バイアスVtaに対応する透過濃度Dmaおよび実効現像バイアスVtbに対応する透過濃度Dmbを求めるために参照されるテーブルは、あらかじめ実験が行われることにより作成されて、ROM72に格納されている。実験では、種々の実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが、現像ローラ33に印加されて、透明なシート上に各実効現像バイアスに対するパッチが作成される。そして、濃度センサおよび反射率センサを用いて、各パッチの透過濃度と反射率とが検出される。不透明な用紙上のパッチの透過濃度を濃度センサで検出することはできないが、透明なシート上に形成されたパッチであれば、そのパッチを透過する光量に基づいて透過濃度を検出することができる。また、このときに検出される反射率は、透明なシート上のパッチの反射率、すなわちパッチ自体の反射率となる。このパッチ自体の反射率は、用紙上のパッチにおける反射率から下地反射率を差し引いたものに相当する。したがって、この実験により、実効現像バイアス、透過濃度、および光反射率と下地反射率との偏差の関係を求めることができる。
そのため、あらかじめ各色のトナーにおいて、実効現像バイアス、透過濃度、および光反射率と下地反射率との偏差の関係を求めて、これらの関係を表すテーブルを作成し、ROM72に保存しておけば、CPU71が、このテーブルを参照することによって、Vta、Vtbに対応するパッチの透過濃度Dma、Dmbを求めることができる。
上述のようにして、Dma、Dmbが求められると、次いで、CPU71は、次式(1)に従って、実効現像バイアスに対する透過濃度のグラフの傾きの逆数dVを求める(S10)。
dV=(Vta−Vtb)/(Dma−Dmb) ・・・(1)
そして、CPU71は、実効現像バイアスに対して透過濃度が比例関係にある領域内に設定された目標透過濃度Drとテーブルにより求めた透過濃度Dmaとの偏差を求め、この偏差に式(1)で求めた実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きの逆数dVを乗算して得られる乗算値に、パッチ形成時における実効現像バイアスVtaを加算することにより、実効現像バイアスVbを決定する(S11)。すなわち、CPU71は、下記式(2)に従って、実効現像バイアスVbを決定する。
Vb=(Dr−Dma)・dV+Vta ・・・(2)
目標透過濃度Drと透過濃度Dmaとの偏差に、式(1)で求めた実効現像バイアス電圧に対する透過濃度の傾きの逆数dVを乗算して得られる乗算値(Dr−Dma)・dVは、図6に示すように、実効現像バイアス−透過濃度の特性を表すグラフ上において、目標透過濃度Drと透過濃度Dmaとの間に含まれる傾斜直線部分の横軸方向の幅に対応する。したがって、その乗算値(Dr−Dma)・dVにDma測定用のパッチ形成時における実効現像バイアスVtaを加算することにより、目標透過濃度Drに対応する実効現像バイアスVbを求めることができる。よって、実効現像バイアスVbの設定後は、この実効現像バイアスVbに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスを、現像ローラ33に印加して、画像形成を行なうことにより、用紙3に目標透過濃度Drの画像を形成することができる。
以上のように、あらかじめ実験を行うことにより、実効現像バイアス、透過濃度、および光反射率と下地反射率との偏差の関係を求めて、これらの関係を表すテーブルを作成しておく。そして、実効現像バイアスと透過濃度とが比例関係にある領域にある実効現像バイアスVta、Vtbを決定し、その各実効現像バイアスVta、Vtbでパッチを作成して、各パッチ反射率Ipa、Ipbを測定し、その各パッチ反射率Ipa、Ipbと下地反射率Ibとの偏差を求めた後、テーブルを参照して、各パッチの透過濃度Dma、Dmbを求めれば、これに基づいて、実効現像バイアスと透過濃度との関係(比例部分の傾きの逆数)を求めることができる。これにより、実効現像バイアスと透過濃度とが比例関係にある領域において目標透過濃度Drを設定すれば、目標透過濃度Drに対応する実効現像バイアスVbを求めることができる。そのため、直前に形成される画像の内容(例えば、黒べたか白べたか)にかかわらず、目標透過濃度の画像が形成されるように実効現像バイアスを制御することができる。よって、安定した画像濃度で画像を形成することができる。
また、このカラーレーザプリンタ1では、供給ローラ32と現像ローラ33との間において、トナーが10μC/g以上の帯電量を有するように摩擦帯電されるので、現像ローラ33の表面に担持されるトナーを、感光ドラム56の表面に安定して転移させることができる。そのため、用紙3に形成される画像の濃度をより安定させることができる。
しかも、スチレンアクリル樹脂に正帯電性を付与するための荷電制御樹脂を加えた正帯電トナーの荷電制御樹脂の量を調整することによって、黒べたを形成した場合に、現像ローラ33の表面に担持されるトナーの帯電量(q/m)と、白べたを形成した場合に、各プロセス部16の現像ローラ33の表面に担持されるトナーの帯電量(q/m)とを等しくしている。そのため、黒べたを形成した後に黒べたを形成する場合と、白べたを形成した後に黒べたを形成する場合とで、実効現像バイアスに対する透過濃度の傾きが一致するような現像特性を持たせることができる。この場合、その透過濃度の傾きの逆数をあらかじめ求めておけば、目標透過濃度に対応する実効現像バイアスを直ちに求めることができ、より簡素な構成で、安定した画像濃度での画像形成を達成することができる。また、トナーの帯電量を10μC/g以上とすることができ、現像ローラ33に担持されるトナーを、感光ドラム56に良好に転移させることができる。その結果、画像の濃度を一層安定させることができる。
さらに、現像ローラ33の周速が、感光ドラム56の周速の1.5倍以上に設定されているので、現像ローラ33の表面に担持されるトナーを、感光ドラム56の表面に一層良好に転移させることができる。そのため、用紙3に形成される画像の濃度を一層安定させることができる。
また、各色の現像剤担持体ごとに、目標透過濃度の画像が形成されるように実効現像バイアスを制御すれば、各色ごとに、安定した画像濃度で画像を形成することができる。
なお、より一層安定した濃度で画像を形成するために、目標透過濃度を、用紙3の地色およびその用紙3に対するトナーの付着量に依存する反射濃度が飽和する領域において設定してもよい。すなわち、図7に示すように、透過濃度と反射濃度とは、透過濃度が高くなるに従って反射濃度が一定値に収束する関係を有しており、反射濃度は、透過濃度が高い領域で一定値に飽和する。そのため、反射濃度が飽和する領域において目標透過濃度を設定することにより、用紙3の地色に影響されない安定した濃度の画像を形成することができる。
図8は、カラーレーザプリンタ1の他の実施形態における制御系を示すブロック図である。図8において、上述の図4に示す各部に対応する部分には、図4の場合と同一の参照符号を付して示し、以下では、その部分についての詳細な説明を省略する。
CPU71には、このカラーレーザプリンタ1の周囲の気温(雰囲気の温度)および相対湿度を検知するための温湿度検知手段としての温湿度センサ76が接続されており、この温湿度センサ76の検知信号が入力される。
また、ROM72には、温湿度センサ76によって検出される温度および相対湿度と実効現像バイアスとの関係を定めた温湿度テーブル77が設けられている。この温湿度テーブル77は、たとえば、図9に示すように、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃および35℃の各温度ごとに、0%、20%、40%、60%、80%および100%の各相対湿度に対応づけて、実効現像バイアスが記憶されている。
このような温湿度テーブル77は、様々な気温および相対湿度下でパッチ形成動作を実行して、用紙3にパッチを形成し、そのパッチにおける透過濃度と実効現像バイアスとの関係を求め、それらの関係に基づいて、あらかじめ定められた目標透過濃度の画像が形成される実効現像バイアスを求めることによって作成されている。
図10を参照して、たとえば、気温30℃、相対湿度80%の高温高湿(HH)環境下で、実効現像バイアスを変化させて、各実効現像バイアスごとにパッチ形成動作(パッチを形成するための画像形成動作)を実行し、各実効現像バイアスに対するパッチの透過濃度を求めることにより、気温30℃、相対湿度80%の環境下における透過濃度と実効現像バイアスとの関係(HH特性)を求めれば、このHH特性に基づいて、目標透過濃度Drに対応する実効現像バイアスVHHを求めることができる。
また、気温20℃、相対湿度60%の常温常湿(NN)環境下で、実効現像バイアスを変化させて、各実効現像バイアスごとにパッチ形成動作を実行し、各実効現像バイアスに対するパッチの透過濃度を求めることにより、気温20℃、相対湿度60%の環境下における透過濃度と実効現像バイアスとの関係(NN特性)を求めれば、このNN特性に基づいて、目標透過濃度Drに対応する実効現像バイアスVNNを求めることができる。
さらに、気温10℃、相対湿度20%の低温低湿(LL)環境下で、実効現像バイアスを変化させて、各実効現像バイアスごとにパッチ形成動作を実行し、各実効現像バイアスに対するパッチの透過濃度を求めることにより、気温10℃、相対湿度20%の環境下における透過濃度と実効現像バイアスとの関係(LL特性)を求めれば、このLL特性に基づいて、目標透過濃度Drに対応する実効現像バイアスVLLを求めることができる。
CPU71は、画像形成時に、温湿度センサ76によって検知される温度および相対湿度に対応する実効現像バイアスを温湿度テーブル77から読み出し、その読み出した実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが現像ローラ33に印加されるように、直流電源75を制御する。
このように、温湿度テーブル77に基づいて、画像形成時の実効現像バイアスを制御することにより、このカラーレーザプリンタ1の周囲の気温および相対湿度にかかわらず、一定の目標透過濃度Drの画像を安定して用紙3に形成することができる。
なお、温湿度センサ76によって検知された温度および相対湿度に対応する実効現像バイアスが、温湿度テーブル77に記憶されていない場合には、温湿度テーブル77に記憶されている実効現像バイアスの中から、その検知された温度および相対湿度にそれぞれ最も近似する温度および相対湿度に対応する実効現像バイアスを読み出すようにしてもよいし、温湿度テーブル77から複数の実効現像バイアスを読み出して、これらを用いた補間演算によって、その検知された温度および相対湿度に対応する実効現像バイアスを求めるようにしてもよい。
たとえば、温湿度センサ76によって検知された温度が22℃であり、相対湿度が35%である場合に、温度20℃および相対湿度40%に対応する実効現像バイアスを温湿度テーブル77から読み出すようにしてもよいし、温度20℃および相対湿度20%に対応する実効現像バイアスと、温度20℃および相対湿度40%に対応する実効現像バイアスと、温度25℃および相対湿度20%に対応する実効現像バイアスと、温度25℃および相対湿度40%に対応する実効現像バイアスとを読み出して、これらを用いた補間演算によって、温度22℃および相対湿度35%に対応する実効現像バイアスを求めるようにしてもよい。
ここで、温湿度テーブル77に代えて、温度と実効現像バイアスとの関係を定めた温度テーブルをROM72に格納しておくとともに、温湿度センサ76に代えて、このカラーレーザプリンタ1の周囲の気温を検知するための温度検知手段としての温度センサをCPU71に接続して、その温度センサにより検知される温度に対応する実効現像バイアスを温度テーブルから読み出し、この実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスを現像ローラ33に印加するようにしてもよい。また、温湿度テーブル77に代えて、相対湿度と実効現像バイアスとの関係を定めた湿度テーブルをROM72に格納しておくとともに、温湿度センサ76に代えて、このカラーレーザプリンタ1の周囲の相対湿度を検知するための湿度検知手段としての湿度センサをCPU71に接続して、その湿度センサにより検知される相対湿度に対応する実効現像バイアスを湿度テーブルから読み出し、この実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスを現像ローラ33に印加するようにしてもよい。これらの場合、温湿度センサ76よりも構成が簡素で安価な温度センサまたは湿度センサを用いることができるので、カラーレーザプリンタ1のコストの低減を図ることができる。また、温度テーブルおよび湿度テーブルは、温湿度テーブル77よりもデータ量が少ないので、それらのテーブルを記憶しておくための記憶領域の低減を図ることができる。
図11は、カラーレーザプリンタ1の他の実施形態における制御系を示すブロック図である。図11において、上述の図4に示す各部に対応する部分には、図4の場合と同一の参照符号を付して示し、以下では、その部分についての詳細な説明を省略する。
このカラーレーザプリンタ1において、RAM73には、新規にトナーを投入してからの現像ローラ33の累積駆動時間を計測するための駆動計測手段としての累積駆動時間カウンタ78が設けられている。この累積駆動時間カウンタ78は、トナーエンプティセンサ91からのトナーエンプティ信号の解除を、新規にトナーを投入したものと判断する契機として、リセットされ、その後、現像ローラ33の駆動時間を累積してカウントするように設定されている。また、ROM72には、その累積駆動時間と実効現像バイアスとの関係を定めた累積駆動時間テーブル79が格納されている。
累積駆動時間テーブル79は、たとえば、図12に示すように、リセット直後(累積駆動時間0秒)、累積駆動時間1×10秒、累積駆動時間2×10秒、累積駆動時間3×10秒および累積駆動時間4×10秒にそれぞれ対応づけて、実効現像バイアスVt0,Vt1,Vt2,Vt3,Vt4が記憶されている。
累積駆動時間テーブル79は、次のようにして作成することができる。
すなわち、図13を参照して、リセット直後に、パッチ形成動作を実行して、用紙3にパッチを形成し、そのパッチにおける透過濃度と実効現像バイアスとの関係を求め、それらの関係に基づいて、あらかじめ定めた目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスVt0を求める。その後、用紙3の表面の面積に対する画像形成部分(印字部分)の面積の割合である印字面積率が4%となるような文字パターンの画像形成を繰り返し実行する。そして、累積駆動時間が1×10秒に達すると、パッチ形成動作を実行して、用紙3にパッチを形成し、そのパッチにおける透過濃度と実効現像バイアスとの関係を求め、それらの関係に基づいて、目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスVt1を求める。以下同様にして、累積駆動時間2×10秒、累積駆動時間3×10秒および累積駆動時間4×10秒のときに、それぞれ目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスVt2,Vt3,Vt4を求め、図12に示すような駆動時間と実効現像バイアスとの関係を求めることにより、累積駆動時間テーブル79を得ることができる。
CPU71は、画像形成時に、累積駆動時間カウンタ78に記憶されている累積駆動時間を参照し、その累積駆動時間に対応する実効現像バイアスを累積駆動時間テーブル79から読み出し、その読み出した実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが現像ローラ33に印加されるように、直流電源75を制御する。
このように、累積駆動時間テーブル79に基づいて、画像形成時の実効現像バイアスを制御することにより、新規にトナーを投入してから(リセットしてから)の現像ローラ33の累積駆動時間に基づいて、目標透過濃度Drの画像を形成するための実効現像バイアスが変化しても、一定の目標透過濃度Drの画像を安定して用紙3に形成することができる。
なお、累積駆動時間テーブル79に記憶されていない累積駆動時間については、累積駆動時間テーブル79に記憶されている実効現像バイアスの中から、その累積駆動時間に最も近似する累積駆動時間に対応する実効現像バイアスを読み出すようにしてもよいし、その記憶されていない累積駆動時間を挟む2つの累積駆動時間を読み出して、これらを用いた補間演算によって実効現像バイアスを求めるようにしてもよい。
図14は、カラーレーザプリンタ1の他の実施形態における制御系を示すブロック図である。図14において、上述の図11に示す各部に対応する部分には、図11の場合と同一の参照符号を付して示し、以下では、その部分についての詳細な説明を省略する。
このカラーレーザプリンタ1において、RAM73には、累積駆動時間カウンタ78と、新規にトナーを投入してからのトナーの累積消費量を計測するための消費量計測手段としての累積消費量計測部80とが設けられている。この累積消費量計測部80は、スキャナユニット19から高速走査される画像データに基づいて、用紙3に形成される総印字面積(総ドット数)を算出し、その総印字面積から、その総印字面積にほぼ比例するトナーの累積消費量を算出する。また、ROM72には、現像ローラ33の累積駆動時間およびトナーの累積消費量と実効現像バイアスとの関係を定めた累積時間/消費量テーブル81が格納されている。
累積時間/消費量テーブル81は、たとえば、次のようにして作成することができる。
すなわち、リセット直後に、パッチ形成動作を実行して、用紙3にパッチを形成し、そのパッチにおける透過濃度と実効現像バイアスとの関係を求め、それらの関係に基づいて、あらかじめ定めた目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスVt0を求める。その後、用紙3の表面の面積に対する画像形成部分(印字部分)の面積の割合である印字面積率が1%となるような文字パターンの形成を繰り返し実行する。そして、累積駆動時間が1×10秒に達すると、パッチ形成動作を実行して、用紙3にパッチを形成し、そのパッチにおける透過濃度と実効現像バイアスとの関係を求め、それらの関係に基づいて、目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスを求める。また、これと同時に、累積消費量計測部80において、累積駆動時間が1×10秒に達するまでに消費したトナーの累積消費量を求める。累積駆動時間が1×10秒に達するまでのトナーの累積消費量は、累積駆動時間が1×10秒に達するまでの総印字面積に基づいて求められる。
以下同様にして、累積駆動時間2×10秒、累積駆動時間3×10秒および累積駆動時間4×10秒のときに、それぞれ目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスと、各累積駆動時間に達するまでのトナーの累積消費量とを求める。
そして、各累積駆動時間について、実効現像バイアスとトナーの累積消費量とを対応づけてROM72に記憶させる。
次に、印字面積率が3%となるような文字パターンの形成を繰り返し実行し、印字面積率が1%となるような文字パターンの形成を繰り返した場合と同様にして、累積駆動時間1×10秒、累積駆動時間2×10秒、累積駆動時間3×10秒および累積駆動時間4×10秒のときに、それぞれ目標透過濃度Drの画像が形成される実効現像バイアスと、各累積駆動時間に達するまでのトナーの累積消費量とを求める。そして、各累積駆動時間について、実効現像バイアスとトナーの累積消費量とを対応づけてROM72に記憶させる。
また、印字面積率が4%となるような文字パターンの形成を繰り返し実行した場合、印字面積率が6%となるような文字パターンの形成を繰り返し実行した場合、および、印字面積率が8%となるような文字パターンの形成を繰り返し実行した場合に、同様の作業を行なって、各累積駆動時間について、実効現像バイアスとトナーの累積消費量とを対応づけてROM72に記憶させる。これにより、現像ローラ33の累積駆動時間およびトナーの累積消費量と実効現像バイアスとの関係を定めた累積時間/消費量テーブル81を得ることができる。
CPU71は、画像形成時に、累積駆動時間カウンタ78に記憶されている累積駆動時間および累積消費量計測部80に記憶されているトナーの累積消費量(累積印字面積)を参照し、その累積駆動時間および累積消費量に対応する実効現像バイアスを累積駆動時間テーブル79から読み出し、その読み出した実効現像バイアスに静電潜像電位を加えた大きさの印加バイアスが現像ローラ33に印加されるように、直流電源75を制御する。
このように、累積時間/消費量テーブル81に基づいて、画像形成時の実効現像バイアスを制御することにより、新規にトナーを投入してからの現像ローラ33の累積駆動時間およびトナーの累積消費量に基づいて、目標透過濃度Drの画像を形成するための実効現像バイアスが変化しても、一定の目標透過濃度Drの画像を用紙3に形成することができる。
なお、累積駆動時間カウンタ78に記憶されている累積駆動時間および累積消費量計測部80に記憶されているトナーの累積消費量に対応する実効実効現像バイアスが、累積時間/消費量テーブル81に記憶されていない場合には、累積時間/消費量テーブル81に記憶されている実効現像バイアスの中から、その累積駆動時間カウンタ78に記憶されている累積駆動時間および累積消費量計測部80に記憶されているトナーの累積消費量にそれぞれ最も近似する累積駆動時間および累積消費量に対応する実効現像バイアスを読み出すようにしてもよいし、累積時間/消費量テーブル81から複数の実効現像バイアスを読み出して、これらを用いた補間演算によって、累積駆動時間カウンタ78に記憶されている累積駆動時間および累積消費量計測部80に記憶されているトナーの累積消費量に対応する実効現像バイアスを求めるようにしてもよい。
なお、上述の各実施形態では、実効現像バイアスを制御するために、現像ローラ33に対する印加バイアスを制御したが、スコロトロン型帯電器57による感光ドラム56の帯電電位、あるいは、レーザ発光部から発光されるレーザ光の強度(静電潜像電位)を制御することにより、実効現像バイアスを制御するようにしてもよい。
本発明の画像形成装置としての、カラーレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。 図1におけるプロセス部の要部拡大側断面図である。 図1のカラーレーザプリンタにおける現像特性を示す特性図である。 図1のカラーレーザプリンタにおいて、実効現像バイアスを制御するための制御系を示すブロック図である。 図1のカラーレーザプリンタにおいて実行される濃度補正処理の流れを示すフローチャートである。 図5の処理において、目標透過濃度に対応する実効現像バイアスを決定するための手法を説明するための図である。 透過濃度と反射濃度との関係を示す図である。 カラーレーザプリンタの他の実施形態(温湿度テーブルに基づいて実効現像バイアスを制御する態様)における制御系を示すブロック図である。 図8の温湿度テーブルの内容を示す図である。 図8の温湿度テーブルを作成する手順について説明するための図である。 カラーレーザプリンタの他の実施形態(累積駆動時間テーブルに基づいて実効現像バイアスを制御する態様)における制御系を示すブロック図である。 図11の累積駆動時間テーブルの内容を示す図である。 図11の累積駆動時間テーブルを作成する手順について説明するための図である。 カラーレーザプリンタの他の実施形態(累積時間/消費量テーブルに基づいて実効現像バイアスを制御する態様)における制御系を示すブロック図である。 背景技術を説明するために、透過濃度と実効現像バイアスとの一般的な関係を示す図である。
符号の説明
1 カラーレーザプリンタ
21 感光ドラムユニット
33 現像ローラ
71 CPU
74 反射率センサ
76 温湿度センサ
77 温湿度テーブル
78 累積駆動時間カウンタ
79 累積駆動時間テーブル
80 累積消費量計測部
81 累積時間/消費量テーブル

Claims (15)

  1. 像担持体と、前記像担持体と接触するように対向配置され、非磁性1成分の現像剤を担持して前記像担持体に形成される潜像を現像するための現像剤担持体と、潜像の現像時の実効現像バイアスを制御するための制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記制御手段は、実効現像バイアスに対して現像剤の透過濃度が比例関係にある領域において、目標透過濃度を設定し、その目標透過濃度と前記比例関係とに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、画像形成装置。
  2. 現像剤の透過濃度に対する値を検知するための濃度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記濃度検知手段により検知された値に基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 温度および湿度を検知するための温湿度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記温湿度検知手段により検知された温度および湿度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 温度を検知するための温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記温度検知手段により検知された温度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 湿度を検知するための湿度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記湿度検知手段により検知された湿度に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 新規に現像剤を投入してからの前記現像剤担持体の累積駆動時間を計測するための駆動計測手段を備え、
    前記制御手段は、前記駆動計測手段により計測された累積駆動時間に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 新規に現像剤を投入してからの前記現像剤担持体の累積駆動時間を計測するための駆動計測手段と、
    新規に現像剤を投入してからの現像剤の累積消費量を計測するための消費量計測手段とを備え、
    前記制御手段は、前記駆動計測手段により計測された累積駆動時間および前記消費量計測手段により計測された累積消費量に対応する実効現像バイアスが記憶されているテーブルを備え、前記テーブルに基づいて、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体のある領域のすべてを現像する場合に、前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位質量あたりの帯電量と、前記像担持体のある領域のすべてを現像しない場合に、前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位質量あたりの帯電量とが等しいことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体のある領域のすべてを現像する場合における前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位面積あたりの質量が、前記像担持体のある領域のすべてを現像しない場合における前記現像剤担持体の表面上に担持される現像剤の単位面積あたりの質量よりも小さいことを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、実効現像バイアスに対して現像剤の反射濃度が飽和する領域において、特定の透過濃度となるように、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記現像剤担持体の印加バイアスを制御することにより、実効現像バイアスを制御することを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記現像剤担持体の移動速度が、前記像担持体の移動速度に対して、1.5倍以上に設定されていることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 現像剤の帯電量が、10μC/g以上であることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 現像剤は、スチレンアクリル樹脂に正帯電性を付与するための荷電制御樹脂を加えた正帯電トナーであることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 複数色の現像剤を用いてカラー画像を形成する画像形成装置であって、
    前記像担持体および現像剤担持体は、各色ごとに設けられており、
    前記制御手段は、各色ごとに実効バイアスを制御することを特徴とする、請求項1ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7395000B2 (en) * 2004-09-30 2008-07-01 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image-forming device with control of developer bias
JP2016090956A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 ブラザー工業株式会社 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及び画像形成装置の制御プログラム

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