JP2006124188A - 水素生成器 - Google Patents
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Abstract
【課題】改質部における原料の流れを触媒全体に亘る均一な流れとし、触媒の有効活用を図ると共と過負荷を防止すること。
【解決手段】
水蒸気改質部8において、原料を供給する手段9と、水を供給する手段10により供給された都市ガスや水蒸気などの原料成分は、複数に分岐した分岐路22Aを有する触媒容器11に流入し、触媒層12を通過することによって水素と二酸化炭素および一酸化炭素とを生成する。この後、生成ガス出口21から流出してCO変成部、CO除去部を通過し、燃料電池へ供給される。これによって、触媒の有効活用と過負荷防止が図られると共に、触媒の劣化を防止して耐久信頼性を向上することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】
水蒸気改質部8において、原料を供給する手段9と、水を供給する手段10により供給された都市ガスや水蒸気などの原料成分は、複数に分岐した分岐路22Aを有する触媒容器11に流入し、触媒層12を通過することによって水素と二酸化炭素および一酸化炭素とを生成する。この後、生成ガス出口21から流出してCO変成部、CO除去部を通過し、燃料電池へ供給される。これによって、触媒の有効活用と過負荷防止が図られると共に、触媒の劣化を防止して耐久信頼性を向上することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体高分子形燃料電池の燃料として用いる水素を得る為に、原料は水蒸気を用いて改質し水素ガスを生成する水素生成器に関する。
近年開発が進められている固体高分子形燃料電池の燃料としては水素が用いられ、この水素の製造法としては炭化水素の水蒸気改質法が多用されている。水蒸気改質法は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガスを水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法では改質部中での接触反応によりそれら炭化水素が水素リッチな改質ガスへ変えられ、該水素リッチな改質ガスはCO除去部でCOを低減して利用される。
図5は、水蒸気改質器を用いた原料、水蒸気の供給から水素ガスの出口に至るまでを示すブロック図である。燃焼部を配した加熱部と改質触媒を配置した改質部とにより構成される。高温となった改質部では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。改質触媒は、原料ガス中の硫黄化合物により被毒し性能劣化をきたすので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫部へ導入される。
次いで、別途設けられた水蒸気発生部からの水蒸気を添加、混合して水蒸気改質器の改質部へ導入される。原料ガスがメタンである場合の改質反応はCH4+2H2O→CO2+4H2で示される。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部にかけられる。CO変成部では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられる。CO変成部中での反応は CO+H2O→CO2+H2で必要な水蒸気は改質部の残留水蒸気を利用する。
そして、CO変成部から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部にかけられる。CO除去部では空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2 とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。
従来、この方式の水素生成器は性能向上のために、原料と水蒸気を均一に混合させることに注目していた。(例えば、特許文献1参照)。
図5は、水蒸気改質器の改質反応器の断面図である。改質反応器は、円筒状の容器1内の上部に、液体原料を気化しつつ別途供給される気体原料と均一混合した混合原料ガスとして改質反応部2に導く原料蒸発導入部3を備え、容器1内の下部には、改質触媒によって混合原料ガスを改質する改質反応部2と、改質反応部2に反応熱を供給する加熱部4とを備えている。そして、改質反応部2は、全体が円筒状に形成され、容器1の底部側に該容器1の底面との間に若干の空間を空けて、円筒状の容器1と同軸に配設されており、加熱部4は容器1の底面に設けられた燃焼器5と、この燃焼器5の燃焼ガスが容器1の軸に沿って上方に向けて通る燃焼ガス流路6と、この燃焼ガスを容器1の外に排気するために容器1の上面に設けた排気管7とで構成されている。
このため、改質反応器の改質原料即ち混合原料ガスは気体原料としてのメタンと液体原料としての水が気化されたスチーム(水)である。供給されたメタンに水が液滴化されて混入し、液滴下された水は細かい水滴となってメタンの流れに乗り、メタンと相俟って気液混相体となって、原料蒸発導入部3に供給される。この気液混相体は原料蒸発導入部3を流下して行く過程で、気液混相体中の水滴が気化(蒸発)して気液混相体は混合原料ガスとなって、反応部2に供給される。
即ち、原料蒸発導入部3での蒸発は、第2成分であるメタンの存在により原料の流れ方向に沸点を順次変化しながら、メタン気相中に水分が飽和蒸気圧まで加湿していく蒸発形態であり、常に、一定の蒸発速度で安定した蒸発を実現させることができる。そのため、常に、均一混合された脈動の無い安定した混合原料ガスを供給することができる。又、脈動の無い安定した混合原料ガスが供給されるため、電池の電圧変動や改質反応部2の加熱部4の安定燃焼、即ちCOやNO等の発生が抑制されて、システムの運転を安定に行うことができる。又、改質反応部2に混合原料ガスとしての改質反応ガスが均一組成で供給されるため、従来のような、改質触媒への炭素析出や改質率の低下等が抑制される。
特開2003−119001号公報
しかしながら、前記従来の構成では、気体原料としてのメタンと液体原料としての水が気化されたスチーム(水)を均一混合された脈動の無い安定した混合原料ガスを改質部に供給することができる。そのため、、電池の電圧変動や改質反応部2の加熱部4の安定燃焼、システムの運転を安定に行うことができ、改質触媒への炭素析出や改質率の低下等が抑制できる。
一方、改質部は、原料と水蒸気を触媒による反応を促進させる構成とするため、改質部に充填する触媒は、原料と水蒸気の接触する通路の確保と吸熱反応に応じた加熱構成が重要である。そのため、改質部は、多数の粒状の担体に触媒を担持させてあり、原料と水蒸気は改質部の触媒の入り口から入りこの触媒の粒の間を通って出口に至る。
しかし、改質部内を流れる原料と水蒸気に偏流を生じ、十分な性能の確保ができなかった。すなわち、原料と水蒸気は、入り口から出口へ最短付近に多く流れる。また、初期の充填や運転による熱の繰り返しによって、触媒粒の並び方に偏りが生じ、触媒粒間の寸法が偏りを生じる。このため、原料と水蒸気は、隙間の大きい所を多く流れる。
このため、改質部内の触媒の一部には原料と水蒸気が流れない所が生じ、また、触媒の他の部分には原料と水蒸気が過度に流れSV値が大きくなり十分触媒反応をしないうちに改質部から出て行くことになる。そのため、改質効率が低くなり、また、改質触媒への過度の負荷による劣化が生じ、長期信頼性を確保できなくシステム効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、改質部を複数に分岐した後合流させた構成とすることにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成器は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記改質部は、少なくとも複数に分岐した後合流させた構成としている。
このことにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供する。
すなわち、改質部に入った原料供給量を複数に分岐したことにより、この分岐した各々の通路では、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量が減少する。このため、各流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無く均一に流れる。
このため、原料は、改質部の触媒全体に広がり反応するため、SV値が小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性が向上する。
本発明の水素生成器は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記改質部は、少なくとも複数に分岐した後合流させた構成としていることにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性を高い水素生成器となる。
第1の発明は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記改質部は、少なくとも複数に分岐した後合流させた構成としている。このことにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供することが可能となる。
すなわち、改質部に入った原料供給量を複数に分岐したことにより、この分岐した各々の通路では、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量減少する。このため、各流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無く均一に流れる。このため、原料は、改質部の触媒全体に広がり反応するため、SV値が小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムとなり、触媒の劣化が防止され耐久信頼性が向上する。
請求項2記載の発明は、特に請求項1の水素生成器を改質部の複数の分岐した各々は、流れに対して等断面積として構成してある。そのために、改質部の分岐された各々の通路は、同じ流量の原料が流れまた、充填する触媒量も同じにできる。このため、触媒面積に対する原料量を均一とすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムとなり、また触媒の劣化が防止され耐久信頼性が向上する。
請求項3記載の発明は、特に請求項1の水素生成器を改質部の複数の分岐した各々は、加熱手段に各々接続して構成したことにより、触媒反応を均一に促進できる。すなわち、原料の水蒸気による水素への改質は吸熱反応である。そのため、改質反応を均一に促進させるためには、反応している触媒近くのガスに熱を連続的に供給する必要がある。そこで、分岐した各々は加熱手段により各々加熱できる構成としたことにより、各分岐のそれぞれで原料の水素への改質が進み、より改質効率の向上により効率的なシステムとなる。
請求項4記載の発明は、特に請求項1〜3の水素生成器を改質部の複数の分岐した各々は、絞り部を構成したことにより、この絞り部で各分岐を流れる原料は均一な流れ抵抗を受ける。この絞り部の通路では、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量減少する。このため、各分岐した流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れる。このため、原料は、改質部の触媒全体に広がり反応するため、SV値をより小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムとなり、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性が向上する。
請求項5記載の発明は、特に請求項1〜4の水素生成器を流れに対して加熱手段の後流に絞り部を構成したことにより、より各分岐した流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れることができる。すなわち、原料ガスの流量は、改質反応により体積が大きく増加する。
メタンの反応では、CH4+2H2O→CO2+6H2となり体積は2.3倍になる。また、温度上昇により粘性係数、ガス温度の影響により20%〜60%の体積増加相当の影響がある。このため、絞り部での流れるガスの体積が最大となるため、流量変化により流れ抵抗の変化する影響が増幅され、各分岐の各々の流量はより均一化が可能となる。このため、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れることができ、改質効率のより向上による効率的なシステムとなり、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性を向上することができる。
請求項6記載の発明は、特に請求項2〜5の水素生成器の加熱手段を触媒容器で覆い、前記触媒容器内における流れは、前記加熱手段の燃焼ガスの流れ方向と平行に複数の分岐路内を流れた後合流することにより、加熱手段で発生した熱は覆われた触媒容器に全て伝熱するため、外部への放熱が少なく加熱エネルギー効率が向上できる。そして、前記触媒容器は流れ方向に平行に複数の分岐した後合流させたことにより、各分岐した流れに等分に加熱手段で発生した熱を伝熱できるため、改質効率の向上による効率的なシステムが確立され、また触媒の劣化が防止され耐久信頼性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1における水素生成器における改質部の断面図を示すものであり、図2は改質部の断面図である。水素生成器全体は、図4に示したように原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続した構成として、生成した水素ガスを燃料電池に接続して利用する。
図1は、本発明の実施形態1における水素生成器における改質部の断面図を示すものであり、図2は改質部の断面図である。水素生成器全体は、図4に示したように原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続した構成として、生成した水素ガスを燃料電池に接続して利用する。
図1において、8は、都市ガスを原料として燃料電池発電装置に供給する水素を生成する改質部であり、9は、都市ガスに連結した原料を供給する手段、10は、水蒸気として水を供給する手段であり、触媒容器11に連結して設けてある。
12は、例えば、鉄板やセラミックス等の支持体の担体にニッケルもしくはルテニウムを主成分とする触媒を表面に担持させた多数の触媒粒で充填した触媒層で、この触媒層12で原料ガス2を反応させることにより、水素と二酸化炭素および一酸化炭素からなる生成ガスを反応生成する。この生成反応は500〜700℃程度の高温で生じる吸熱反応である。このため、加熱手段として燃焼器5により高温の燃焼ガスを供給して水蒸気を含む原料ガスと触媒層12を加熱している。燃焼器5は、都市ガス(天然ガス)や燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)、または都市ガスとオフガスを混合して燃料として燃料管13から供給してディストリビュータ14から噴出し、燃焼用空気は空気管15から供給して空気噴出部16から噴出することにより燃焼を行っている。18は、燃焼器5によって生じる火炎19が触媒容器11に直接触れることを避け、さらに燃焼ガス20の流路を規定するための燃焼筒である。燃焼ガス20は、触媒容器11の周囲に沿って流れ、排気管7より改質部8の外部に排出される。
水蒸気改質部8の中で、都市ガスに連結した原料を供給する手段9と水蒸気として水を供給する手段10により供給された原料ガスは、触媒容器11に流入し、触媒容器11内の触媒層12で原料ガスは水素と二酸化炭素および一酸化炭素に反応生成して、生成ガス出口21からCO変成部、CO除去部、燃料電池(図示せず)へと順次接続してある。
そして図2に示すように、改質部8には触媒層12を流れ方向に多数に分離する仕切り板22によって分岐路22Aが形成され、原料ガスはこの分岐路22A内を流れ、そして再び合流した後生成ガス出口21から流出するように構成されている。
CO変成部は、生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部を設ける。CO変成部では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられ、約300℃程度で反応が行われる。
CO変成部中での反応は CO+H2O→CO2+H2 で必要な水蒸気は改質部8の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部を設ける。CO除去部は、一酸化炭素を選択的に酸化する触媒が担持されており、空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2 とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。このような構成と動作で、定常時は原料ガスから水素に改質して燃料電池を運転し発電を継続する。
以上のように構成された水素生成器について、以下その動作、作用を説明する。運転時、都市ガスに連結した原料を供給する手段9と水蒸気として水を供給する手段10により触媒容器11に原料ガスとして供給する。触媒容器11に入った原料ガスは、充填された多数の触媒層12の隙間を伝って生成ガス出口21に至る。このため、触媒層12を流れる原料ガスは偏流することは避けられなかった。すなわち、触媒層12を形成する触媒粒の大きさのバラツキ、詰めた時の状態、熱等による計時的な寸法変化、原料の入り口から出口までの距離等により、原料ガスが流れる隙間の面積と長さを一様にするのは困難である。そこで、本実施形態では、改質部8は、少なくとも複数に分岐した後合流させた構成とし、原料の流れを改質部8の触媒層12全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供する。
すなわち、改質部に入った原料供給量を複数に分岐したことにより、この分岐した各々の分岐路22Aでは、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量減少する。このため、各流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部8の触媒層12全体に偏り無く均一に流れる。このため、原料ガスは、触媒全体に広がり反応するため、SV値が小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムが確立され、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性が向上する。
特に、水蒸気改質反応では、原料が都市ガスである時、主反応がCH4+2H2O→CO2+4H2であり、メタン1モルが水素4モルになり急激な体積膨張を伴う。すなわち、触媒層12の触媒粒に原料ガスを当て反応させると、体積が大きくなり、原料が流れる抵抗が増加し、より均一な流れとなる。これにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供できる。
また、本実施の形態では、改質部8の複数の分岐した各々は、流れに対して仕切り板22により等断面積として構成してある。そのために、改質部8の分岐された各々の通路は、同じ流量の原料が流れまた、充填する触媒層12の触媒量も同じにできる。このため、触媒面積に対する原料流量を均一とすることが可能となり、改質効率の向上による効率的なシステムが確立され、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性が向上する。
また、改質部8の複数の分岐した各々は、加熱手段である燃焼器5に各々接続して構成したことにより、触媒反応を均一に促進できる。すなわち、原料ガスの水蒸気による水素への改質は吸熱反応である。そのため、改質反応を均一に促進させるためには、反応している触媒近くのガスに熱を連続的に供給する必要がある。そこで、分岐した各々は加熱手段である燃焼器5により各々加熱できる構成としたことにより、各分岐のそれぞれで原料の水素への改質が進み、より改質効率の向上により効率的なシステムとなる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施形態2における水素生成器における改質部の断面図を示すものである。実施例1と異なるところは、改質部8の複数の仕切り板22分岐した各々は、出口に絞り部23を構成してある。この絞り部23で各分岐を流れる原料は均一な流れ抵抗を受ける。この絞り部23の通路では、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量減少する。このため、各分岐した流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れる。このため、原料ガスは、改質部8の触媒層12の触媒全体に広がり反応するため、SV値をより小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率のより向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
図3は、本発明の実施形態2における水素生成器における改質部の断面図を示すものである。実施例1と異なるところは、改質部8の複数の仕切り板22分岐した各々は、出口に絞り部23を構成してある。この絞り部23で各分岐を流れる原料は均一な流れ抵抗を受ける。この絞り部23の通路では、流量が少ない時は流速が遅く流れ損失抵抗が小さくなり流量増加し、流量が多い時は流速が早く流れ損失抵抗が大きくなり流量減少する。このため、各分岐した流路を流れる原料の流速が均一化でき、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れる。このため、原料ガスは、改質部8の触媒層12の触媒全体に広がり反応するため、SV値をより小さくでき、原料の水素への転化率が高くでき、触媒への負荷が偏らず小さくすることが可能となり、改質効率のより向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
また、改質部8の出口に絞り部23を構成して、流れに対して加熱手段である燃焼器5の後流に絞り部23を構成したことにより、より各分岐した流路を流れる原料ガスの流速が均一化でき、原料ガスは改質部8の触媒層12の触媒全体に偏り無くより均一な流れにすることができる。
すなわち、原料ガスの流量は、改質反応により体積が大きく増加する。メタンの反応では、CH4+2H2O→CO2+6H2 となり 体積は2.3倍になる。また、温度上昇により粘性係数、ガス温度の影響により20%〜60%の体積増加相当の影響がある。このため、絞り部での流れるガスの体積が最大となるため、流量変化により流れ抵抗の変化する影響が増幅され、各分岐の各々の流量はより均一化が可能となる。このため、原料は改質部の触媒全体に偏り無くより均一に流れることができ、改質効率のより向上による効率的なシステムとなり、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性を向上することができる。
そして、加熱手段である燃焼器5を改質部8で覆い、改質部8は流れ方向に平行に複数の分岐した後合流させたことにより、加熱手段である燃焼器5で発生した熱は覆われた改質部8の化学反応に全て伝熱するため、外部への放熱が少なく加熱エネルギー効率が向上できる。そして、改質部8は流れ方向に平行に複数の分岐した後合流させたことにより、各分岐した流れに等分に加熱手段である燃焼器5で発生した熱を伝熱できるため、改質効率の向上による効率的なシステムとなり、また触媒の劣化を防止して耐久信頼性を向上することができる。
以上のように、本発明にかかる水素生成器は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記改質部は、少なくとも複数に分岐した後合流させた構成としている。このことにより、原料の流れを改質部の触媒全体に均一な流れとして、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供でき、燃料電池の水素源等の用途に適応できる。
5 燃焼器
8 改質部
9 原料を供給する手段
10 水を供給する手段
11 触媒容器
12 触媒層
21 生成ガス出口
22 仕切り板
22A 分岐路
8 改質部
9 原料を供給する手段
10 水を供給する手段
11 触媒容器
12 触媒層
21 生成ガス出口
22 仕切り板
22A 分岐路
Claims (6)
- 原料を供給する手段、水を供給する手段及び加熱手段とを有する改質部に、順次、CO変成部及びCO除去部とを接続して形成された水素生成器において、前記改質部内の流れは、少なくとも複数に分岐した流れとなり、その後合流した流れとなることを特徴とする水素生成器。
- 改質部は、複数に分岐した分岐路を有する触媒容器を備え、前記分岐路内の流れに対して直交する各分岐路の断面積が等しくなるように形成した請求項1に記載の水素生成器。
- 各分岐路は、加熱手段にそれぞれ対峙するように形成された請求項2に記載の水素生成器。
- 各分岐路に絞り部を設けた請求項2又は3に記載の水素生成器。
- 絞り部を分岐路の入口側に設けた請求項4に記載の水素生成器。
- 加熱手段を触媒容器で覆われるように形成し、前記触媒容器における流れは、前記加熱手段の燃焼ガスの流れ方向と平行に複数の分岐路内を流れた後合流する請求項2〜5のいずれか1項に記載の水素生成器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2004
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