JP2006123131A - 立形マシニングセンタ - Google Patents

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啓 谷崎
Akira Takase
亮 高瀬
Shiro Murai
史朗 村井
Hisao Sasaki
久雄 佐々木
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Abstract

【課題】 加工領域の環境から駆動機構やガイド部を保護し、高耐久性を備えた高精度な立形マシニングセンタを提供する。
【解決手段】 XYZ軸にリニアモータ4a,15a,5aを設け、立形の主軸ヘッド6とテーブル7とを移動させる立形マシニングセンタ1において、加工領域16に面し、サドル5またはZ軸静圧ガイド5bに支持されて、Z軸静圧ガイド5bの前面側を覆うように設けられた本体カバー部17aと、本体カバー部の左右両端部から加工領域16両端間で伸縮可能に設けられた巻き取り式の両端カバー部17bとを備え、主軸ヘッド6部で上端を前方に傾斜させて加工領域の後方全面を遮蔽する傾斜型仕切カバー17を設けて加工領域16面側において、主軸ヘッド6がZ軸移動可能に貫通され、主軸ヘッド6の胴部外周6eを覆い、円弧状に突出形成されている主軸ヘッドカバー17cを設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高耐久性を備えた高精度な立形マシニングセンタに関する。
工作機械の一つに立形マシニングセンタがある。立形マシニングセンタとは、ワーク(工作物)の取り付けを変えずに、フライス、エンドミル、ドリル、タップなど、いろいろなツールを交換して加工できるNC工作機械をいう。この立形マシニングセンタは主軸の傾きから立形と横形とに区分されている。立形マシニングセンタは、X,Y,Z(主軸方向)の3軸以上によって構成され、多数のツールが格納されたツールマガジンと、ツールを自動交換するATC(auto tool changer)装置が装備されている。また、超精密な加工を行う立形マシニングセンタは、例えば、エンドミルの一刃当たりの切削量を微小に抑えることによって切削時の負荷を下げ、かつ、小径のエンドミルを使用する際には所定の切削速度を確保するために、数万回転まで回転数を上げるとともに、加工時間の短縮により能率を上げる特徴を持っている。
図4は、従来の立形マシニングセンタ130を示す斜視図である。立形マシニングセンタ130は、主軸ヘッド131が垂直方向へ軸線を有して支持され、主軸の先端部にツールをクランプ可能に装着し、主軸軸線の上下(Z軸)方向に移動する主軸ヘッド131と、主軸ヘッド131とともに左右(X軸)方向へ移動するサドル125と、前後(Y軸)方向へ移動するテーブル137とによる直交3軸によって構成されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の各軸方向の駆動装置は、各軸の軸端部に設けられたサーボモータ129,135(Y軸用は図示せず)の回転によってボールネジ127,133,139を回転し、それぞれのユニットであるサドル125、主軸ヘッド131、テーブル137を移動させる。
このような送り系にボールネジを使用した軸構成による標準タイプの立形マシニングセンタ130においては、送り軸の最小設定値は0.001(1μm)mmであり、この場合の輪郭精度のレベルは1〜2μmである。機械加工における一般部品の精度は、このレベルで充分であるが、金型加工のように、もう一段高い精度を要求する超精密部品を加工するには、ボールネジ自体が有する精度による誤差や、ボールネジを反転させたときに生じるヒステリシスやステックスリップなどを発生することによって、スムーズな動作ができず輪郭制御しづらいため、サーボモータやボールネジを廃止して、リニアモータへの置き換えが行なわれている。
特開2001−87964号(段落番号0018〜0023、図1、図2)
しかしながら、加工室で発生した切粉や切屑、およびクーラント、ミスト、ゴミなどが、加工室の隙間から周辺の機構部へ侵入したり、磁気吸引されたりして、リニアモータや静圧ガイドなどの駆動機構やガイド部に鉄屑やゴミが溜まってしまうため、加工室を極力密閉しなければならないという問題があった。
そこで、本発明は、この問題点を解決するために創案されたものであり、加工領域の環境から駆動機構やガイド部を確実に保護し、高耐久性を備えた高精度な立形マシニングセンタを提供することを課題とする。
前記課題を解決した請求項1に記載の発明は、架台となるベッドの上面後方に立設されたコラムと、前記コラムの前面に水平左右方向に設けられたX軸ガイドと、このX軸ガイドの前面に、X軸駆動機構によって水平左右方向に移動可能に設けられ、前記X軸ガイドに沿って移動するサドルと、このサドルの前面に垂直上下方向に設けられたZ軸ガイドと、このZ軸ガイドの前面に、Z軸駆動機構によって垂直上下方向に移動可能に設けられ、立形の主軸を支持し、前記Z軸ガイドに沿って移動する主軸ヘッドと、この主軸ヘッドと対向し、前記X軸ガイドおよび前記Z軸ガイドと直交する水平前後方向に設けられたY軸ガイドと、このY軸ガイドの上面に、Y軸駆動機構によって水平前後方向に移動可能に設けられ、前記Y軸ガイドに沿って移動するテーブルとを備えた立形マシニングセンタにおいて、前記立形マシニングセンタの加工領域に面し、前記サドルまたは前記Z軸ガイドに支持されて、少なくとも前記Z軸ガイドの前面側を覆うように設けられた本体カバー部と、前記本体カバー部の左右両端部から、前記立形マシニングセンタの加工領域の左右両側面の間に伸縮可能に設けられた両端カバー部とからなり、前記主軸ヘッドの下部後方から前記主軸ヘッドの上部前方にわたって、上端を前方に傾斜させて前記加工領域の後方全面を遮蔽する傾斜型仕切カバーを備え、この傾斜型仕切カバーには、この傾斜型仕切カバーの加工領域面側において、前記主軸ヘッドがZ軸移動可能に貫通され、前記主軸ヘッドの胴部外周を覆う主軸ヘッドカバーが突出形成されていることを特徴とする。
なお、ここで言う上下左右とは、作業面から立形マシニングセンタに向かった方向を示し、前後とは手前側を前方・前面とし、奥側を後方とした。また、左右をX軸方向、前後をY軸方向、上下をZ軸方向とした。以下、このように称す。
請求項1に記載の発明によれば、立形マシニングセンタは、上端を前方に傾斜させた傾斜型仕切カバーによって、加工領域の後方全面を遮蔽したことにより、加工室で発生した切粉や切屑を駆動機構やガイド部の機械要素に侵入させない。さらに、主軸ヘッドカバーによって、主軸ヘッドの外周部からの侵入も防ぐことができる。これにより、ゴミや汚れを嫌う駆動機構やガイド部を加工領域の環境から確実に保護することができるとともに高耐久性を備えている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の立形マシニングセンタであって、少なくとも前記X軸駆動機構および前記Z軸駆動機構は、リニアモータであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、立形マシニングセンタは、少なくともX軸駆動機構およびZ軸駆動機構を、非接触駆動方式のリニアモータ駆動にしたため、高精度なリニアモータ駆動を得るとともに、ヒステリシスやステックスリップなどの発生もない。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の立形マシニングセンタであって、少なくとも前記X軸ガイドおよび前記Z軸ガイドは、静圧ガイドであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、立形マシニングセンタは、少なくともX軸ガイドおよびZ軸ガイドを、非接触の静圧ガイドにしたため、さらに高精度なリニアモータ駆動を実現することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の立形マシニングセンタであって、前記傾斜型仕切カバーの両端カバー部は、巻き取り式カバーであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、立形マシニングセンタは、傾斜型仕切カバーの両端カバー部を、巻き取り式カバーにしたため、弛むことなく左右にしっかり張られた状態で、傾斜型仕切カバーを左右に容易に移動でき、例えば、テレスコカバーのような重なり部分やスライド部分がなく、一面型カバーが形成でき、カバー形状がシンプルになるとともに、カバー表面でゴミを挟み込むこともなく、ゴミや汚れを嫌う駆動機構やガイド部を加工領域の環境から確実に保護することができるとともに高耐久性を備えている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の立形マシニングセンタであって、前記主軸ヘッドカバーの突出外形が円弧状に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、立形マシニングセンタは、主軸ヘッドカバーの突出外形を円弧状に形成しているため、作業上安全であり、主軸ヘッドカバーの周面部が一面で形成され、外形形状がシンプルになるとともに、成形も容易であり、表面へのゴミなどの付着も少ない。さらに、加工領域を広く確保できる。しかも、見た目にやさしく、デザイン性が良い。
請求項1に記載の発明によれば、上端を前方に傾斜させた傾斜型仕切カバーによって、加工領域の後方全面を遮蔽したことにより、加工室で発生した切粉や切屑が、駆動機構側の機械要素へ侵入することを防止できる。さらに、主軸ヘッドカバーによって、主軸ヘッドの外周部から侵入することも防止できる。これにより、ゴミや汚れを嫌う駆動機構やガイド部を加工領域の環境から確実に保護することができるとともに高耐久性を備えている。
請求項2に記載の発明によれば、少なくともX軸駆動機構およびZ軸駆動機構が、非接触駆動方式のリニアモータ駆動であるため、高精度なリニアモータ駆動を得るとともに、ヒステリシスやステックスリップなどの発生もない。
請求項3に記載の発明によれば、少なくともX軸ガイドおよびZ軸ガイドが、静圧ガイドであるため、さらに高精度なリニアモータ駆動を実現することができる。
請求項4に記載の発明によれば、傾斜型仕切カバーの両端カバー部は、巻き取り式カバーにしたため、弛むことなく左右にしっかり張られた状態で、傾斜型仕切カバーを左右に容易に移動できる。また、傾斜型仕切カバー表面に重なり部分や、スライド部分がなく一面型カバーを形成でき、カバー形状がシンプルになるとともに、カバー表面でゴミを挟み込むこともない。これにより、ゴミや汚れを嫌う駆動機構やガイド部を加工領域の環境から確実に保護することができるとともに高耐久性を備えている。
請求項5に記載の発明によれば、主軸ヘッドカバーの突出外形を円弧状に形成しているため、主軸ヘッドカバーは、作業上安全であり、主軸ヘッドカバーの周面部が一面で形成され、外形形状がシンプルになるとともに、成形も容易であり、表面へのゴミなどの付着も少ない。さらに、加工領域を広く確保できる。しかも、見た目にやさしく、デザイン性が良い。
このように、加工室で発生した切粉や切屑、およびクーラント、ミスト、ゴミなどが、加工室の隙間から周辺の機構部へ侵入したり、磁気吸引されたりして、リニアモータや静圧ガイドなどの駆動機構やガイド部に鉄屑やゴミが溜まってしまうことを防止することができ、加工領域の環境から駆動機構部を確実に保護し、高耐久性を備えた高精度な立形マシニングセンタとすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の立形マシニングセンタの外観を示す斜視図であり、図1(b)は全体カバーを除いた外観を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、立形マシニングセンタ1は、切粉、クーラント、ミストなどの飛散を防止する全体カバー9に覆われており、正面にドアの開閉による開口部9aが設けられ、右側に操作盤12、背面に制御盤11が配設されている。
なお、ここで言うX軸リニアモータ、Y軸リニアモータ、Z軸リニアモータは、特許請求の範囲におけるX軸駆動機構、Y軸駆動機構、Z軸駆動機構に相当し、また、X軸静圧ガイド、Y軸静圧ガイド、Z軸静圧ガイドは、特許請求の範囲におけるX軸ガイド、Y軸ガイド、Z軸ガイドに相当する。
図1(b)に示すように、立形マシニングセンタ1は、架台となるベッド2と、ベッド2の上面後方に立設されたコラム3と、コラム3の前面に設けられたX軸ガイドとしてのX軸静圧ガイド4bと、このX軸静圧ガイド4bに沿ってX軸方向に移動可能に設けられたサドル(Z軸スライドベース)5と、Y軸方向にY軸ガイドとしてのY軸静圧ガイド15b(図2参照)に沿って移動可能に設けられたテーブル7と、Z軸方向にZ軸ガイドとしてのZ軸静圧ガイド5bに沿って移動可能に設けられた主軸ヘッド6と、この主軸ヘッド6が垂直上下方向に移動する際に、主軸ヘッド6などの重量を支持するバランスシリンダ5cと、切屑や加工液を回収する切屑・加工液回収部材14と、切屑・加工液回収部材14を構成する樋(トイ)14a、排出口14b、チップバケット14cと、加工領域16(図2参照)を斜めに仕切る傾斜型仕切カバー17と、複数のツール18を格納し、主軸6cとの間でツール交換可能とするツールマガジン8とを主に備えている。
このように、立形マシニングセンタ1は、主軸ヘッド6を左右(X軸)方向へ移動させるサドル(Z軸スライドベース)5と、テーブル7を前後(Y軸)方向へ移動させるY軸スライドベース15(図2参照)と、垂直上下方向の軸線を有し、軸線(Z軸)方向へ上下に移動する立形の主軸6cを回転可能に支持する主軸ヘッド6とを備えており、これらは、X軸、Y軸、Z軸の直交3軸から各々構成されている。
図2は、図1(b)のA―A線の縦断面であり、立形マシニングセンタ1の縦断面を示している。
図2に示すように、コラム3は、立形マシニングセンタ1の架台であるベッド2の上面後方に立設され、このコラム3の前面の水平左右方向にX軸スライドベース4が設けられている。このX軸スライドベース4の前面の水平左右方向にX軸静圧ガイド4bとX軸リニアモータ4aとが設けられ、サドル(Z軸スライドベース)5が、X軸静圧ガイド4bに沿ってX軸方向に移動可能に設けられている。このサドル(Z軸スライドベース)5の前面の垂直上下方向にZ軸静圧ガイド5bとZ軸リニアモータ5aとが設けられ、主軸ヘッド6が、Z軸静圧ガイド5b(図1(b)参照)に沿ってZ軸方向に移動可能に設けられている。さらに、主軸ヘッド6のサドル5側の両端と、サドル5の両端との間には、図示しないがそれぞれ蛇腹状の伸縮カバーが設けられている。
この主軸ヘッド6は、サドル(Z軸スライドベース)5の前面の垂直上下方向に設けられ、静圧軸受6dによって支持される主軸6cと、主軸6cを回転させるビルトインモータ(図略)とを備えている。また、主軸6cを支持する静圧軸受6dは、前出願の特願2004−248813に記載されているように、主軸6cをその径方向または軸方向に支持する静圧の軸受として形成されている。この静圧軸受6dを油静圧軸受として作動させるために、静圧軸受6dに作動油を供給する作動油供給手段(図略)と、静圧軸受6dを空気静圧軸受として作動させるために、静圧軸受6dに空気を供給する空気供給手段(図略)とを備えている。さらに、サドル5の両端と、X軸スライドベース4の両端との間には、図示しないがそれぞれ蛇腹状の伸縮カバーが設けられている。
次に、テーブル7は、ベッド2の上面にY軸スライドベース15を介して設けられている。このY軸スライドベース15の上面の水平前後方向にY軸静圧ガイド15bとY軸リニアモータ15aとが設けられ、テーブル7が、Y軸静圧ガイド15bに沿ってY軸方向に移動可能に設けられている。Y軸静圧ガイド15bは、X軸静圧ガイド4bおよびZ軸静圧ガイド5bと互いに直交した方向に配置されている。さらに、テーブル7の両端と、Y軸スライドベース15の両端との間には、図示しないがそれぞれ蛇腹状の伸縮カバーが設けられている。
ここで、リニアモータの特徴を説明する。リニアモータを用いることによって、ボールネジなどの伝達機構を必要とせず、搬送物に直接推力を発生するため、構造がシンプルで省スペースであり、また、摺動部がなく、非接触であり、潤滑油を必要としない。このため、消耗がなく、耐久性に優れ、メンテナンスも容易である。
したがって、動作時の音も静粛であり、また、常にクリーンな状態を保つことができる。さらに、早送り速度は、ボールネジの数倍かそれ以上である。
このように、送り系にボールネジを使用しない非接触型の軸構成による立形マシニングセンタ1の送り軸の最小設定値は従来の1/100の10nmとなり、輪郭精度のレベルは、0.1〜0.3μmを実現することができる。したがって、輪郭精度のレベルは、精密加工が要求される金型加工においては充分であり、サブミクロンの加工が可能になる。
次に、図1(b)に示すように、傾斜型仕切カバー17は、中央の本体カバー部17aと左右両端の両端カバー部17b,17bとから構成され、本体カバー部17aは一対のブラケット5eを介してサドル5に固定され、この本体カバー部17aの両端部から加工領域16の左右両側面の間に伸縮可能に設けられ、図2に示すように、主軸ヘッド6の下部6bの後方から主軸ヘッド6の上部6aの前方にわたって、上端を前方に傾斜させて加工領域16の後方全面を遮蔽している。さらに、主軸ヘッド6の上部6aと下部6bとの間を斜に分断した位置にある。この傾斜型仕切カバー17の加工領域面側には、主軸ヘッド6の胴部外周6eを覆い、主軸ヘッド6がその内側を上下移動可能に貫通し、外周が円弧のドーム状の主軸ヘッドカバー17cが一体に突出形成されている。
また、主軸ヘッドカバー17cの底面部は、ほぼ半円形状であり、その中央には、主軸ヘッド6の胴部外周6eと同一形状(本実施例では円形)の貫通孔17dが形成され、主軸ヘッド6はその貫通孔に対しわずかな隙間を介して非接触に上下動作可能に貫通されている。
テレスコカバー7aは、テーブル7より下方に、図2中の矢印に示すY軸方向に伸縮可能に設けられ、左右方向に山折の下り傾斜となるような山形形状に形成され、Y軸リニアモータ15a、Y軸静圧ガイド15b、Y軸スライドベース15を覆っている。
テレスコカバー7aの下方に、切屑・加工液回収部材14が設けられている。この切屑・加工液回収部材14は、加工領域16から落下する切屑と加工液とを下方かつ前方へ導く樋(トイ)14aと、樋14aの前方に備えられた排出口14bと、切屑と加工液とを回収するチップバケット14cとから構成されている。このチップバケット14cの下面には、車輪(図略)が設けられており、手前側に容易に引き出すことができる。
バランスシリンダ5cは、図2に示すように、フランジ部5dによってサドル(Z軸スライドベース)5に固設され、さらに、バランスシリンダ5cに内蔵されたシリンダ(図略)は、主軸ヘッド6から延出して設けられたブラケット部6fによって、主軸ヘッド6と連結されており、主軸ヘッド6は、シリンダ(図略)の往復運動と連動する。このように、図2中の矢印に示すZ軸方向で、主軸ヘッド6の重量を支持し、バランスするように配置されている。
次に、立形マシニングセンタ1の動作について詳細に説明する。
図2に示すように、X軸スライドベース4に設けられたX軸リニアモータ4aは、その電磁力によりサドル(Z軸スライドベース)5に対して往復運動を与える駆動装置であり、電磁力によってサドル(Z軸スライドベース)5を前記した水平左右方向に移動させる。
サドル(Z軸スライドベース)5に設けられたZ軸リニアモータ5aは、その電磁力により主軸ヘッド6に対して往復運動を与える駆動装置であり、電磁力によって主軸ヘッド6を垂直上下方向に移動させる。
Y軸スライドベース15に設けられたY軸リニアモータ15aは、その電磁力によりテーブル7に対して往復運動を与える駆動装置であり、電磁力によってテーブル7を水平前後方向に移動させる。
このように、X軸、Y軸、Z軸の3軸を非接触駆動方式のリニアモータ駆動にし、さらに、主軸6cも非接触の軸受によって支持するようにしたことにより、ワークと工具との切削点を除いてすべてが非接触となる。このため、高精度な回転運動が得られるとともに、ヒステリシスやステックスリップなどの発生もない。
また、傾斜型仕切カバー17が、主軸ヘッド6の下部6bの後方から主軸ヘッド6の上部6aの前方にわたって、上端を前方に傾斜させて後方が遮蔽されて形成され、さらに、本体カバー部17aがサドル5に対し、主軸ヘッド6の上部6aと下部6bとの間を斜めに分断した位置に固定されているため、サドル5を左または右へ移動させると、巻き取り式の両端カバー部17b(図1(b)参照)は、左または右に巻き取られて、傾斜型仕切カバー17は、遮蔽状態を保ったまま、サドル5とともに移動する。これによって、加工領域16で発生した切粉や切屑をZ軸およびX軸スライド部のリニアモータや静圧ガイドなどの機械要素に侵入させることはない。しかも、各スライド部は、さらに内側の伸縮カバー(図略)とともに、二重に覆うことになり、確実に切粉、切屑、および加工液の侵入を防止している。
また、テレスコカバー7aが、左右方向(X軸方向)に下り傾斜となる山形形状に形成され、Y軸方向に伸縮可能となってY軸スライドベース15を覆っているため、さらに、内側の伸縮カバー(図略)とともに二重に覆うことになり、Y軸リニアモータ15a、Y軸静圧ガイド15b、Y軸スライドベース15に切粉、切屑、および加工液が入るのを確実に防止している。
また、このテレスコカバー7aの下方には、加工領域16から落下する切屑や加工液などを下方かつ前方へ導く樋(トイ)14aと、樋14aの前方に備えられた排出口14bと、切屑や加工液などを回収するチップバケット14cとを設けたことにより、加工中でも切屑や加工液などを効率的に回収できる。
また、バランスシリンダ5cは、垂直上下方向に移動する主軸ヘッド6などの重量とバランスする。これにより、Z軸リニアモータ5aへの負荷を軽減することができるため、主軸ヘッド6の高追随性と高精度を実現している。
図3は、図2に示す傾斜型仕切カバー17を拡大した斜視図である。図3に示すように、Z軸方向に上下動するように配置された主軸ヘッド6の胴部外周6eは、突出外形を円弧状にした、いわゆる、ドーム状の丸い主軸ヘッドカバー17cで覆われている。この主軸ヘッドカバー17cと巻き取り式の傾斜型仕切カバー17とは、互いに接合または一体成形されており、サドル5が左右に移動すると、傾斜型仕切カバー17も左右に移動する。主軸ヘッド6と主軸ヘッドカバー17cは、X軸方向に相対位置を変えずに同時に動く。このとき、傾斜型仕切カバー17が、その両端カバー部17bにおいて、巻き取り式のカバーになっているため、傾斜型仕切カバー17は、弛むことなく左右にしっかり張られた状態で移動することができる。そして、この傾斜型仕切カバー17は、上端を手前にして斜めに形成されているため、下方および奥行きに加工領域16を必要十分に確保でき作業スペースも良好である。
また、樋の前方に備えられた排出口の下方にチップバケットを設けたことにより、加工中でも効率的に切屑と加工液とを回収できる。
さらに、X軸、Y軸、Z軸の3軸を非接触駆動方式のリニアモータにし、さらに、主軸も非接触の軸受により支持させることにより、ワークと工具との切削点を除いてすべてが非接触となる。このため、高精度な回転運動が得られるとともに、ヒステリシスやステックスリップなどの発生もない。
また、バランスシリンダを主軸ヘッドの軸芯とY軸方向に一致した近傍に設けたことにより、シンメトリ(対称)構造となりバランスの良い構造ができるため、高精度な回転運動を得ることができる。
この発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化することも可能である。
傾斜型仕切カバーは、両端巻き取り式に限らず、他に、テレスコタイプや両端部が蛇腹タイプのものを用いることもできる。
また、主軸ヘッドの外形形状は、円筒形に限らず四角柱状に形成し、主軸ヘッドカバーの貫通孔を四角孔に形成した構成でも良い。
さらに、主軸ヘッドカバーの突出外形の底面形状は、半円弧状に限らず、一部本体カバー部に接合したほぼ全円形に近い底面をもっても良い。
また、主軸ヘッドカバーの外形形状は、円弧形状に限らず、四角形状または多角形状に形成しても良い。
(a)は本発明の立形マシニングセンタの外観を示す斜視図であり、(b)は全体カバーを除いた外観を示す斜視図である。 図1のA―A線の縦断面図である。 図2に示す傾斜型仕切カバーを拡大した斜視図である。 従来の立形マシニングセンタを示す斜視図である。
符号の説明
1 立形マシニングセンタ
2 ベッド
3 コラム
4 X軸スライドベース
4a X軸リニアモータ(X軸駆動機構)
4b X軸静圧ガイド(X軸ガイド)
5 サドル(Z軸スライドベース)
5a Z軸リニアモータ(Z軸駆動機構)
5b Z軸静圧ガイド(Z軸ガイド)
5c バランスシリンダ
5d フランジ部
5e ブラケット
6 主軸ヘッド
6a 上部
6b 下部
6c 主軸
6d 静圧軸受
6e 胴部外周
6f ブラケット部
7 テーブル
7a テレスコカバー
8 ツールマガジン
9 全体カバー
11 制御盤
12 操作盤
14 切屑・加工液回収部材
14a 樋(トイ)
14b 排出口(シュート)
14c チップバケット
15 Y軸スライドベース
15a Y軸リニアモータ(Y軸駆動機構)
15b Y軸静圧ガイド(Y軸ガイド)
16 加工領域
17 傾斜型仕切カバー
17a 本体カバー部
17b 両端カバー部
17c 主軸ヘッドカバー
17d 貫通孔
18 工具(エンドミルなどのツール)

Claims (5)

  1. 架台となるベッドの上面後方に立設されたコラムと、
    前記コラムの前面に水平左右方向に設けられたX軸ガイドと、
    このX軸ガイドの前面に、X軸駆動機構によって水平左右方向に移動可能に設けられ、前記X軸ガイドに沿って移動するサドルと、
    このサドルの前面に垂直上下方向に設けられたZ軸ガイドと、
    このZ軸ガイドの前面に、Z軸駆動機構によって垂直上下方向に移動可能に設けられ、立形の主軸を支持し、前記Z軸ガイドに沿って移動する主軸ヘッドと、
    この主軸ヘッドと対向し、前記X軸ガイドおよび前記Z軸ガイドと直交する水平前後方向に設けられたY軸ガイドと、
    このY軸ガイドの上面に、Y軸駆動機構によって水平前後方向に移動可能に設けられ、前記Y軸ガイドに沿って移動するテーブルとを備えた立形マシニングセンタにおいて、
    前記立形マシニングセンタの加工領域に面し、前記サドルまたはZ軸ガイドに支持されて、少なくとも前記Z軸ガイドの前面側を覆うように設けられた本体カバー部と、
    前記本体カバー部の左右両端部から、前記立形マシニングセンタの加工領域の左右両側面の間に伸縮可能に設けられた両端カバー部とからなり、前記主軸ヘッドの下部後方から前記主軸ヘッドの上部前方にわたって、上端を前方に傾斜させて前記加工領域の後方全面を遮蔽する傾斜型仕切カバーを備え、この傾斜型仕切カバーには、この傾斜型仕切カバーの加工領域面側において、前記主軸ヘッドがZ軸移動可能に貫通され、前記主軸ヘッドの胴部外周を覆う主軸ヘッドカバーが突出形成されていることを特徴とする立形マシニングセンタ。
  2. 少なくとも前記X軸駆動機構および前記Z軸駆動機構は、リニアモータであることを特徴とする請求項1に記載の立形マシニングセンタ。
  3. 少なくとも前記X軸ガイドおよび前記Z軸ガイドは、静圧ガイドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立形マシニングセンタ。
  4. 前記傾斜型仕切カバーの両端カバー部は、巻き取り式カバーであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の立形マシニングセンタ。
  5. 前記主軸ヘッドカバーの突出外形が、円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の立形マシニングセンタ。
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