JP2006118508A5 - - Google Patents

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可変容量型圧縮機用の制御弁
本発明は、車両等の空調装置に使用される可変容量型圧縮機用の制御弁に係り、特に、必要に応じて吐出圧領域からクランク室内における冷媒ガスの供給を制御する可変容量型圧縮機用の制御弁であって、該制御弁の吸引子の内側上部に感圧部が形成される可変容量型圧縮機用の制御弁に関する。
従来からシリンダ、ピストン、斜板等を備えた可変容量型圧縮機は、例えば、特開平9−268973号公報に開示のように自動車用空気調和装置の冷媒ガスを圧縮して吐出させるために用いられており、上記可変容量型圧縮機は、吐出圧領域とクランク室とを連通する冷媒ガス通路を備え、クランク室内の圧力を調整することにより、斜板の傾斜角度を変更して、吐出容量を変更するように構成されたものが知られている。そして、クランク室内の圧力調整は、冷媒ガス通路の途中に設けられた制御弁の開度調整により、前記吐出圧領域から前記クランク室に高圧の圧縮冷媒ガスを供給する手段が採用されている。
上記可変容量型圧縮機用の制御弁として、本出願人は先に特願2001−108951号(平成13年4月6日出願)(特開2002−303262号公報参照)の発明を提案している。
本発明の課題は、上記提案の制御弁において、ソレレノイド励磁部がプランジャと該プランジャの下側に設けられた吸引子とを備え、該吸引子上側部分の内側に感圧部を形成し、制御弁本体とソレノイド励磁部とを連結・固定するパイプ外周にパイプホルダを装着させることで、両部材間の機械的振動に伴う応力をパイプに集中させず、以って制御弁の耐久性を向上させることにある。
上記課題を解決すべく、本発明の可変容量型圧縮機用の制御弁は、ソレノイド励磁部と該ソレノイド励磁部の上方側に配置された制御弁本体とを備えた可変容量型圧縮機用の制御弁であって、前記ソレノイド励磁部は、上下方向に移動するプランジャと該プランジャの下側に設けられた吸引子とを備え、該吸引子の内側に感圧部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の具体的態様の可変容量型圧縮機用の制御弁において、前記感圧部は、前記吸引子の上側部分に形成されていることを特徴とし、更に、前記感圧部は、内部に感圧室を備え、該感圧室には、前記プランジャを作動するベローズとばねとが配設されていることを特徴とする。
本発明に係る可変容量型圧縮機用の制御弁によれば、ソレノイド励磁部は、上下方向に移動するプランジャと該プランジャの下側に設けられた吸引子とを備え、該吸引子の上側部分の内側に感圧部が形成されていることで、該感圧部がソレノイド励磁部の外側にほとんど突出することがなく、ソレノイド励磁部の小型化による制御弁の小型化を図ることができる。
以下、本発明の第一の実施の形態を図1に沿って説明するが、先ず、図2〜5を参照して、その前提となる従来技術の可変容量型圧縮機用の制御弁について説明する。図2及び図3は、その第一の実施形態の制御弁100が配備可能な可変容量型圧縮機1を示しており、図2は、該可変容量型圧縮機1の吐出通路が開いた状態を示す縦断面図、図3は、吐出通路が閉じた状態を示す縦断面図である。
図2に示すように、可変容量型圧縮機1のシリンダブロック2の一端面には、バルブプレート2aを介してリヤハウジング3が、他端面には、フロントハウジング4がそれぞれ固定される。シリンダブロック2には、シャフト(回転軸)5を中心に周方向の所定間隔おきに複数のシリンダボア6が配設される。該シリンダボア6内には、それぞれピストン7が摺動可能に収容される。
フロントハウジング4内には、クランク室8が形成され、該クランク室8内には斜板10が収納される。該斜板10の摺動面10aには、コネクティングロッド11の球体状の一端部11aを相対転動可能に支持するシュー50がリテーナ53で保持される。リテーナ53は、ラジアル軸受55を介して斜板10のボス部10bに装着され、斜板10に対して相対回転可能である。ラジアル軸受55は、ねじ45で固定されるストッパ54によってボス部10bに抜け止めされている。コネクティングロッド11の他端部11bはピストン7に固定されている。シュー50は、コネクティングロッド11の一端部11aの先端面を相対転動可能に支持するシュー本体51と、コネクティングロッド11の一端部11aの後端面を相対転動可能に支持するワッシャ52とで構成されている。
リヤハウジング3には、吐出室12と吸入室13とが形成されている。該吸入室13は、吐出室12を包囲するように配置されている。前記リヤハウジング3には、エバポレータ(図示省略)の出口に通じる吸入口(図示省略)が設けられている。図2は、吐出通路39が開いた状態を示し、図3は該吐出通路39が閉じた状態を示している。前記吐出室12と吐出口1aとを連通する吐出通路39の途中には、スプール弁(吐出制御弁)31が設けられており、吐出通路39は、リヤハウジング3に形成された通路39aと、バルブプレート2aに形成された通路39bとで構成され、該通路39bは、シリンダブロック2に形成された吐出口1aに通じている。
有底筒状のスプール弁31内にはばね(付勢部材)32が収容され、前記リヤハウジング3にキャップ59で固定されたストッパ56にはばね32の一端が当接し、該ばね32の他端はスプール弁31の底面に当接している。該スプ一ル弁31の内部空間33は、通路34を介してクランク室8に連通している。
前記スプール弁31の一方(上側)には、ばね32の付勢力とクランク室8の圧力が閉弁方向(弁開度が小さくなる方向)に作用する。一方、前記スプール弁31の開弁時には吐出口1aと吐出室12は、吐出通路39を介して連通しているため(図2参照)、このときのスプール弁31の他方(下側)には、吐出口1aの圧力及び吐出室12の圧力が開弁方向(弁開度が大きくなる方向)に作用する。但し、クランク室8と吐出口1aの圧力差が所定値以下になったときには、スプール弁31が閉弁方向に移動して吐出通路39を遮断し、スプール弁31の下側には、吐出室12の圧力だけが開弁方向に作用する。すなわち、スプール弁31の下側には、吐出口1aの圧力が作用しなくなる。
吐出室12とクランク室8とは、第二の通路57を介して連通する。該通路57の途中には、詳細を後述する本実施形態の制御弁100が圧縮機1の中心位置よりも下側に設けられている。第二の通路57は、熱負荷が大きいときには、制御弁100のソレノイド131Aの通電により弁体132が着座することによって遮断され、熱負荷が小さいときには、ソレノイド131Aへの通電停止により弁体132が弁座125aから離れることによって解放される。前記制御弁100の作動はコンピュータ(図示省略)によって制御される。
前記吸入室13とクランク室8とは、第一の通路58を介して連通する。該通路58は、バルブプレート2aに形成されたオリフィス(第二のオリフィス)58aと、シリンダブロック2に形成された通路58bと、シャフト5に固定されたリング(環状体)9に形成された孔58cとで構成される。吸入室13とクランク室8とは第三の通路60を介して連通している。該通路60は、フロントハウジング4に形成された通路60aと、フロント側軸受収容空間60bと、シャフト5に形成された通路60cと、シリンダブロック2に形成されたリヤ側軸受収容空間60dと、シリンダブロック2の通路58bと、バルブプレート2aのオリフィス58aとで構成される。よって、前記シリンダブロック2の通路58bと前記バルブプレート2aのオリフィス58aは、第一の通路58の一部を構成し、且つ、第三の通路60の一部を構成する。
前記通路60cのリヤ側端部の内周面には、雌ねじ61が形成され、該雌ねじ61には、スクリュー62がねじ込まれている。該スクリュー62には、オリフィス(第一のオリフィス)62aが形成され、該オリフィス62aの通路面積は、前記第一の通路58の一部を構成するバルブプレート2aにおける第二のオリフィス58aの通路面積よりも小さい。したがって、斜板10のボス部10bがリング9の孔58cをほぼ塞ぎ、第一の通路58の通路断面積が大幅に減少した場合にのみ、第三の通路60を通じてクランク室8の冷媒が吸入室13に導かれる。
前記バルブプレート2aには、圧縮室82と吐出室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室82と吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞれ周方向に所定間隔おきに設けられている。吐出ポート16は、吐出弁17により開閉され、該吐出弁17は、バルブプレート2aのリヤハウジング側端面に弁押さえ18とともにボルト19、ナット20により固定される。一方、吸入ポート15は吸入弁21により開閉され、該吸入弁21は、バルブプレート2aとシリンダブロック2との間に配設される。
シャフト5のリヤ側端部は、シリンダブロック2のリヤ側軸受収納空間60dに収納されたラジアル軸受(リヤ側軸受)24及びスラスト軸受(リヤ側軸受)25によって回転可能に支持され、シャフト5のフロント側端部は、フロントハウジング4のフロント側軸受収容空間60bに収容されたラジアル軸受(フロント側軸受)26によって回転可能に支持される。フロント側の軸受収納空間60bには、ラジアル軸受26の他にシャフトシール46が収容されている。
シリンダブロック2の中央部には、雌ねじ1bが設けられ、この雌ねじ1bには、アジャストナット83が螺合する。該アジャストナット83を締め込むことによって、スラスト軸受25を介してシャフト5にプレロードを与える。また、シャフト5のフロント側端部にはプーリ(図示省略)が固定される。
シャフト5には、該シャフト5の回転を斜板10に伝達するスラストフランジ40が固定され、該スラストフランジ40は、スラスト軸受33aを介してフロントハウジング4の内壁面に支持されている。スラストフランジ40と斜板10とは、ヒンジ機構41を介して連結され、斜板10は、シャフト5と直角な仮想面に対して傾斜可能である。斜板10は、シャフト5に摺動かつ傾斜可能に装着されている。
ヒンジ機構41は、斜板10のフロント面10cに設けられたブラケット10eと、該ブラケット10eに設けられた直線状ガイド溝10fと、スラストフランジ40の斜板側側面40aに螺合されたロッド43とで、構成されている。ガイド溝10fの長手軸は、斜板10のフロント面10cに対して所定角度傾いている。ロッド43の球状部43aは、前記ガイド溝10fに相対摺動可能に嵌合している。
次に、図4は、可変容量型圧縮機用の制御弁(以下「制御弁」という。)100を可変容量型圧縮機1に組み込んだ状態を示す縦断面図、図5は、図4の制御弁の詳細を示す縦断面図である。
図4に示す制御弁100は、図2及び図3の可変容量型圧縮機1のリヤハウジング3側に設けられ、該リヤハウジング3の空間84,85内に、Oリング121a,121b,131bを介して気密性を保った状態で配設される。図5に示すように、制御弁100は、制御弁本体120と、ソレノイド励磁部130と、感圧部145とで形成されており、前記ソレノイド励磁部130は、中央部に配置され、該ソレノイド励磁部130の両側には、前記制御弁本体120と前記感圧部145とが配置されている。
前記ソレノイド励磁部130は、その外周にソレノイドハウジング131を備え、該ソレノイドハウジング131の内部には、ソレノイド131Aと、該ソレノイド131Aの励磁によって上下方向に移動するプランジャ133と、吸引子141と、ステム138とを備え、前記プランジャ133を配置したプランジャ室130aは、前記制御弁本体120に備えられた吸入冷媒ポート129と連通している。前記感圧部145は、ソレノイドハウジング161の下側に配置され、その内部に感圧室145aを備え、該感圧室145aは、ステム138等を介して前記プランジャ133を作動するベローズ146とばね159とを配設している。
前記制御弁本体120は、弁室123を備え、該弁室123内には前記プランジャ133によって開閉作動する弁体132が配置されており、弁室123には、高圧の吐出圧力Pdの冷媒ガスが、通路81、吐出冷媒ポート126を介して導かれている。弁室123の底面には、クランク室冷媒ポート128に連通する弁孔125が穿設されているとともに、弁室123の上部の空間はストッパ124により閉鎖されている。該ストッパ124は、その中心部に、弁孔125と対向して該弁孔125と等しい断面積の有底縦孔の圧力室151が穿設されており、更に、該有底縦孔の圧力室151は、ばね収納室151aとして形成され、その底部には弁体132を弁室123の底面側に付勢する閉弁ばね127が配置されている。
前記弁体132は、上部132a、拡大弁体部132b、細径部132c及び下部132dからなる棒状体で、上部132aと下部132dとが前記弁孔125と等しい断面積とされており、前記上部132aが圧力室151を有するストッパ124に嵌合支持され、前記拡大弁体部132bが弁室123内に配置され、前記細径部132cが前記弁孔内においてクランク室(クランク室圧力Pc)に連通するクランク室冷媒ポート128と対向し、前記下部132dは制御弁本体120内に嵌合支持され、その下端部が吸入圧力Psの冷媒ガスが導かれるプランジャ室130aに装入されて前記プランジャ133に接触している。該プランジャ133が上下動することで、前記弁体132が上下動し、該弁体132の拡大弁体部132bが、弁孔125の上面の弁座125aとの間の間隙を調整する。
そして、プランジャ室130aに導かれた低温の吸入圧力Psは、後述する感圧部145内に導かれるとともに、前記リヤハウジング3とソレノイドハウジング131間の吸入圧力導入空間85にも導かれる(図3)。該吸入圧力導入空間85は、ソレノイドハウジング131の側部に設けられる突部131aのOリング131bを介して密閉されており、前記吸入室13側からの低温の冷媒ガスによってソレノイドハウジング131の側面全体の冷却を図っている。
制御弁本体120にかしめて結合されるソレノイドハウジング131内部には、図5に示すように、前記弁体132を接触固定するプランジャ133が配設され、該プランジャ133は、前記制御弁本体120の端部にOリング134aを介して密接状態に接するパイプ136に摺動自在に支持されている。プランジャ133の下端部に形成される収容孔137には、ステム138の上部138Aが挿通固定されるとともに、前記ステム138の下部138Bは、吸引子141の上端部収容孔142側から下端部収容孔143側に突き出す状態で、吸引子141に対し摺動自在に支持されている。前記プランジャ133と前記吸引子141の上端部収容孔142との間には、プランジャ133を吸引子141側から離す方向に付勢する開弁ばね144が設けられている。
また、ステム138の下部138Bには、感圧室145a内に配設されるベローズ146内部の一対のストッパ147,148のうち、ストッパ147側が接離自在に装着され、該ストッパ147のフランジ149と前記吸引子141側の下端部収容孔143との間には、ストッパ147を吸引子141側から離す方向に付勢するばね150が設けられている。
感圧室145a内の吸入圧力Psが高くなり、ベローズ146の収縮により一対のストッパ147,148同士が当接することにより、ベローズ146の変位位置が規制され、この最大変位量は、前記ステム138の下部138Bとベローズ146のストッパ147との最大嵌合量よりも小さくなるように設定される。なお、前記ソレノイド131Aには、制御コンピュ-タ(図示省略)によって制御される励磁電流を供給できるコード158が接続されている(図4)。
また、図示のように、前記ストッパ124には、前記圧力室151に連通する横孔153が設けられ、該横孔153は、ストッパ124と制御弁本体120とによって形成される空隙部139と前記圧力室151とを連通している。他方、制御弁本体120には、前記空隙部139と吸入圧力Psの冷媒ガスが流入するプランジャ室130aとを連通するキャンセル孔155が穿設されている。
次に、上記可変容量型圧縮機1と制御弁100との作動について説明する。車載エンジンの回転動力は、ベルト(図示省略)を介してプーリ(図示省略)から前記シャフト5に常時伝達され、シャフト5の回転力は、スラストフランジ40、ヒンジ機構41を経て斜板10に伝達され、該斜板10を回転させる。
斜板10の回転によりシュー50が斜板10の摺動面10a上を相対回転し、ピストン7の直線往復運動に変換され、その結果シリンダボア6内の圧縮室82の容積が変化し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行われ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の冷媒ガスが吐出される。
まず、熱負荷が大きくなる場合には、吐出室12からクランク室8に冷媒ガスの流入が阻止され、クランク室8の圧力は低く、圧縮行程中のピストン7のリヤ面に生じる力は小さくなり、ピストン7のリヤ面に生じる力の総和が、ピストン7のフロント面(トッブ面)に生じる力の総和を下回ることによって、斜板10の傾斜角度が大きくなる。
ここで、吐出室12の圧力が高くなって、吐出室12とクランク室8との圧力差が所定値以上になり、スプール弁31の下側に作用する吐出室12の冷媒ガスの圧力が、スプール弁31の上側に作用するクランク室8の冷媒ガスの圧力とばね32の付勢力の合力に打ち勝つ場合には、スプール弁31が開弁方向に移動して吐出通路39が開き(図2)、吐出室12の冷媒ガスが、吐出口1aからコンデンサ88に流出する。なお、斜板10の傾斜角度が最小から最大になるときには、斜板10のボス部10bがリング9の孔58cから離れ、第一の通路58が全開になり、クランク室8の冷媒ガスが第一の通路58を介して吸入室に流れるため、クランク室8の圧力低下が起こる。また、第一の通路58の通路面積が最大になると、第三の通路60から吸入室13には冷媒ガスがほとんど流れない。
このように、熱負荷が大きくなり、制御弁100のソレノイド131Aが励磁される場合には、プランジャ133が、吸引子141側に引き込まれ、プランジャ133に接触している弁体132が弁孔125を閉じる方向に移動し、クランク室8の流入は阻止される。一方、低温の冷媒ガスは、吸入室13に連通する通路80側から制御弁本体120の吸入冷媒ポ−ト129及びプランジャ室130aを介して感圧部145に導かれ、感圧部145のベローズ146は、吸入室13の吸入圧力Psである前記冷媒ガスの圧力に基づいて変位し、該変位が前記ステム138、前記プランジャ133を介して前記弁体132に伝達される。すなわち、前記弁体132の前記弁孔125に対する開度位置は、前記ソレノイド131Aによる吸引力と、前記ベローズ146の付勢力と、前記閉弁ばね127及び開弁ばね144の付勢力とによって決定される。
そして、前記感圧室145a内の圧力(吸入圧力Ps)が高くなると、前記ベローズ146が収縮し、これが前記ソレノイド131Aによる前記プランジャ133の吸引方向と一致するため、ベローズ146の変位に前記弁体132の移動が追従し、前記弁孔125の開度が減少する。これにより、吐出室12から弁室123内に導かれる高圧の冷媒ガスの量は減少(クランク室圧力Pcが低下)し、斜板10の傾斜角度が増加する(図2)。また、前記感圧室145a内の圧力が低くなると、前記ベローズ146は、ばね159とベローズ146自身の復元力により伸長し、弁体132が弁孔125の開度を増加する方向に移動して、弁室123内に導かれる高圧の冷媒ガスの量が増大(クランク室圧力Pcが増加)し、図2の状態における斜板10の傾斜角度は減少する。
これに対し、熱負荷が小さくなる場合には、高圧の冷媒ガスが吐出室12からクランク室8に流出し、該クランク室8の圧力が高くなる。そして、圧縮行程中のピストン7のリヤ面に生じる力が大きくなり、ピストン7のリヤ面に生じる力の総和が、ピストン7のフロント面に生じる力の総和を上回ることによって斜板10の傾斜角度が小さくなる。
ここで、前記吐出室12とクランク室8との圧力差が所定値以下になり、スプール弁31の上側に作用するクランク室8の圧力とばね32の付勢力との合力が、スプール弁31の下側に作用する吐出室12の冷媒ガスの圧力に打ち勝つ場合には、スプール弁31が閉弁方向に移動して吐出通路39を遮断し(図3)、吐出口1aからコンデンサ88への冷媒ガスの流出が阻止される。なお、斜板10の傾斜角度が最大から最小となるときには、斜板10のボス部10bがリング9の孔58cをほぼ塞ぎ、第一の通路58の通路断面積を大幅に減少させるが、クランク室8内の冷媒ガスは第三の通路60を通じて吸入室13に流れるため、クランク室8内の過度の圧力上昇は抑制され、圧縮機1内における冷媒ガスの循環が可能になる。
すなわち、この場合に冷媒ガスは、吸入室13、圧縮室82、吐出室12、第二の通路57、クランク室8及び第三の通路60を経て再び吸入室13に戻る。本実施形態では、吐出制御弁としてのスプール弁31の一方に、クランク室8の圧力を作用させ、スプール弁31の他方に吐出室12の圧力を作用させる構造を採用し、スプール弁31として閉弁方向に付勢する比較的小さなばね力を有するばね32を用いており、熱負荷が小さくなって吐出室12の圧力が次第に低下したときには最小ピストンストローク(極低負荷)になり、斜板10が第一の通路58の通路面積を減少させるまで、スプール弁31は開いた状態に保たれる。
このように、熱負荷が小さくなり、前記ソレノイド131Aが消磁される場合には、プランジャ133に対する吸引が消失し、前記開弁ばね144の付勢力により、前記プランジャ133が前記吸引子141側から離れる方向に移動し、弁体132が、制御弁本体120の弁孔125を開放する方向に移動し、クランク室8への流入が促進される。
ここで、前記感圧部145内の圧力が上昇すると、前記ベローズ146が収縮し、弁体132の開度が減少するが、前記ステム138の下部138Bは、前記ベローズ146のストッパ147に対して接離自在に装着されているため、前記ベローズ146の変位が弁体132に対して影響を与えることはない。
以上のように、制御弁100は、中央部に、ソレノイド131Aの励磁によって上下方向に移動するプランジャ133を備えたソレノイド励磁部130と、該ソレノイド励磁部130の下側にステム138等を介してプランジャ133と連動するベローズ146を配設した感圧部145と、前記ソレノイドハウジング131の上側にプランジャ133と連動する弁体132等を配設した弁室123を有する制御弁本体120とによって形成されているため、感圧室145aとソレノイド131Aとが接近配設され、ソレノイド131Aの吸引による作用点とベローズ146による作用点とが近づき、作動杆を構成する弁体132及びステム138の閉弁方向への移動時におけるガタ付きを必要最小限に抑えることができる。
次に、本願の発明の第一の実施形態の制御弁を図1を用いて説明する。図1に示されている本発明の第一の実施形態において、図2〜5に記載の部材に付されている符号と同一符号の部材は、同一構成であるものとする。
本実施態様の可変容量型圧縮機用の制御弁は、ソレノイド励磁部130のステータ131B内に装着されたつば部136aを有するパイプ136の外周に、パイプホルダ170が装着され、該パイプホルダ170を介して前記制御弁本体120が装着されるものである。そして更に、ソレノイド励磁部130を構成するソレノイドハウジング161をパイプホルダ170に外嵌する。この場合、好ましくは、図1に示すように、パイプホルダ170は、パイプ136に装着する部分となる筒部171と、鍔状のフランジ部172とからなる一体物として構成するとよい。
この構成により、パイプホルダ170の断面2次モーメントの値はきわめて大きいものとなり、その結果、パイプホルダ170が比較的小さな形状のものであっても、パイプ136に対する強力な補強部材となり得る。また、鍔状のフランジ部172を形成させたことで、制御弁本体120、ソレノイドハウジング161共に、相互の位置決めが容易となり、装着が簡単となった。そして、この一体物をパイプ136の外周に沿わせて配置し、前記筒部171の外周には、ソレノイドハウジング161の端部を圧入、又はカシメ固定すると共に、フランジ部172には制御弁本体120を装着するものである。
上記手段により、ソレノイド励磁部130と制御弁本体120とは、パイプホルダ170を介して直接連結されることになるから、パイプ136にかかる曲げ・ねじれ等の振動応力は、パイプホルダ170が受けることになり、パイプ136にかかる負荷はきわめて小さいものとなる。
更に、変容量型圧縮機用の制御弁は、感圧部145が、プランジャ133の下側に設けられた吸引子141の内側上部に形成されていることで、該感圧部がソレノイド励磁部130の外側にほとんど突出することがなく、ソレノイド励磁部130の小型化による制御弁の小型化を図ることができる。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る制御弁の詳細を示す縦断面図である。本制御弁100の吸引子141は、ソレノイド励磁部130の内側に係合される筒状部141bと、該筒状部141bの上端にて圧入される蓋部141cと、前記筒状部141bの下側にて係合されるアジャスティングスクリュー157とから構成され、これらで囲まれる内側に感圧部145が備えられている。
つまり、筒状部141bは、その下方側からアジャスティングスクリュー157に係合される一方で、その上方側からは、ストッパ148、ばね159、ベローズ146及びストッパのフランジ149、並びにばね150が装入され、筒状部141bの上端において蓋部141cが圧入される。そして、筒状部141bとパイプ136との接合部分がTIG溶接され、感圧室145aが、吸引子141の内側に形成されるので、長手軸方向の短縮化による制御弁100のコンパクト化等を図ることができる。なお、アジャステイングスクリユー157により、べローズ146の伸縮調整が可能である。
また、本実施形態のプランジャ133は、その内部の長手軸方向に冷媒抜き孔133fが備えられているとともに、その外側面の長手軸方向には、吸入圧力Psの冷媒を感圧部145に導入させるスリット133aが備えられている。さらに、本実施形態の制御弁100に用いられているステム140は、その断面が略半月状の形状をなしているものであり、このプランジャ133のスリット133a及びステム140を介して、プランジャ室130a内の吸入圧力Psの冷媒が感圧部145に導入等されている。
更に、本発明の制御弁100は、感圧部145が、プランジャ133の下側に設けられた吸引子141の内側上部に形成されていることで、該感圧部がソレノイド励磁部130の外側にほとんど突出することがなく、ソレノイド励磁部130の小型化による制御弁の小型化を図ることができる。
更にまた、本実施形態の制御弁本体120とソレノイド励磁部130とは、上述した第一実施形態と異なり、パイプ136及びスペーサ156を介して、制御弁本体120側がかしめられて結合されている。なお、制御弁本体120とソレノイド励磁部130との間には、パッキン134bによるシールがなされている。
本発明の第一の実施形態の制御弁の要部縦断面図(A)及び要部詳細図。 従来技術であり、図1の第一の実施形態の前提となる可変容量型圧縮機の吐出通路が開いた状態を示す縦断面図。 図2の可変容量型圧縮機の吐出通路が閉じた状態を示す縦断面図。 図2の可変容量型圧縮機用制御弁の拡大縦断面図。 図4の制御弁の詳細縦断面図。 本発明の第二の実施形態の制御弁の拡大縦断面図。
符号の説明
100 可変容量型圧縮機用の制御弁
120 制御弁本体
130 ソレノイド励磁部
133 プランジャ
141 吸引子
145 感圧部
145a 感圧室
146 ベローズ
159 ばね
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