JP2006118074A

JP2006118074A - 転写装飾リストバンドの製造方法、および同方法で製造した転写装飾バンド

Info

Publication number: JP2006118074A
Application number: JP2004305726A
Authority: JP
Inventors: Kunio Sakai; 国男酒井
Original assignee: SAKAICHI TOWEL KK
Current assignee: SAKAICHI TOWEL KK
Priority date: 2004-10-20
Filing date: 2004-10-20
Publication date: 2006-05-11

Abstract

【課題】パイル生地（例えば、タオル様生地）を用いて作製されるリストバンドの表面をクッキリと鮮やかな装飾画像をもって効率的に装飾することができる転写装飾リストバンドの製造方法と転写装飾リストバンドを提供すること。
【解決手段】パイル地のリストバンド１を、耐熱性軟質樹脂から成る型板２の各嵌め穴21中に嵌め込む一方、昇華性インクにて所要の文字・図形等の写し画素31を描出した転写シート３を、前記型板２の嵌め穴21の各リストバンド１に合わせて配置し、然る後、これら転写シート３を加熱して前記各リストバンド１に転写シート３の写し画素31を各リストバンド１の表面に転写することによってクッキリと鮮やかな装飾画像11を現出させる。
【選択図】図３

Description

本発明は、リストバンドの装飾技術の改良に関し、更に詳しくは、表面に多数のパイルが形成されたリストバンドに文字や図柄等の形象を鮮やかにクッキリとプリントして転写装飾リストバンドを量産することができる転写装飾リストバンドの製造方法、および同方法によって製造される転写装飾リストバンドに関するものである。

従来、表面に輪奈や毛羽の多いパイル生地の表面にプリント加工を施す方法としては、パイル生地の裏面に縦横方向への寸法安定性のシート状の裏地を張り付けることによって全体を安定に保持させたうえでスクリーン捺染機を用いてプリントするという裏打ち方法が提案されている（特許文献１）。

特開２００４−１２９８６５号公報（要約書）。

しかしながら、かゝる裏打ち方法は、カーペットの如き大型の布帛地を対象とする場合には比較的効率的にプリント加工を施すことが可能であるが、リストバンドのように手首に巻く小型の布帛製品にプリント加工する方法としては非常に面倒であって、したも文字や図柄などの形象をクッキリと鮮やかに描出することができない。リストバンドは小型であることに加えて、筒状であるために裏打ちするためには筒内面に補強材を挟まなければならず、非常な手間が必要であるからである。

本発明は、手首筋肉のサポーターとして、あるいは特定のスポーツグループの所属意識高揚のために使用されているリストバンドのデザイン性の向上を図るために為されたものであって、表面に輪奈や毛羽の多いパイル生地（例えば、タオル様生地）を用いて作製されるリストバンドの表面をクッキリと鮮やかな装飾画像をもって効率的に装飾することができる転写装飾リストバンドの製造方法と転写装飾リストバンドを提供することを目的とするものである。

即ち、本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照して説明すれば、表面に多数のパイルを有するリストバンド１を、耐熱性軟質樹脂から成る型板２の各嵌め穴21中に嵌め込む一方、昇華性インクにて所要の文字・図形等の写し画素31を描出した転写シート３を、前記型板２の嵌め穴21の各リストバンド１に合わせて配置し、然る後、これら転写シート３を加熱することによって前記各リストバンド１に転写シート３の写し画素31を各リストバンド１の表面に装飾画像11として転写させる転写装飾リストバンドの製造方法に特徴がある。

本発明方法にあっては、プリントを施すべきリストバンドを、耐熱性軟質樹脂から成る型板の前記リストバンドと同形の嵌め穴の中にピッタリと嵌め込んで動かないように位置決めした状態で転写シートを合わせ、当該転写シートの昇華性インクの写し画素をリストバンドの生地面に加熱定着させるという方法を採っているので、リストバンド表面にプリントされた装飾画像は非常にクッキリとして鮮やな状態に仕上がると共に、型板の嵌め穴にプリント対象のリストバンドを嵌め込んで転写シートを合わせて加熱するだけの操作で次々に転写プリントしてゆけるので、非常に製造能率も良好で、従来の裏打ち方法のように大掛りな設備も必要でなく、装飾性の高いリストバンドを安価に提供することが可能になる。

以下、本発明の好ましい実施の形態を添附図面に図示する実施例に基いて、更に詳しく説明する。

図１〜図５において、符号１は手首に装着可能な筒状のリストバンドであって、伸縮性のパイル地により作製されており、図１のものは転写加工前のリストバンド、図５のものは阪神タイガースのマークを転写した加工後のリストバンドを表わす。なお、本実施例において、リストバンドを構成するパイル地は、ナイロンウーリーの芯糸と 150デニールのポリエステル双糸とポリウレタンゴム糸 (spandex)とを使用して丸編みしたものであり、その表面には多数の輪奈が一様に形成されている。

図２および図３において、符号２で指示するものは型板であって、本実施例では厚さが６mm、横行が 420mm、縦行が 300mmのシリコーンゴムで成形された耐熱性に富んだ柔軟な穴明きシート板であり、丁度、上記リストバンド１をピッタリと嵌め込み可能な80mm×90mmの嵌め穴21が１２孔設けられている。

他方、図３に符号３で指示されるものは転写シートであって、本実施例では透明なポリアクリル樹脂フイルムの生地面に周知の昇華性インクで描いた阪神タイガースのマークの写し画素31が上記型板２の嵌め穴21に合致した間隔で層着してある。

しかして、本実施例の転写装飾リストバンドは、上記型板２を作業台Ｂの上に設置し、こうして設置した型板２の各嵌め穴21の各々にに未加工のリストバンド１を嵌め込んで、その上に転写シート３を重ね合わせる。この場合、転写シート３の写し画素31は、型板２の嵌め穴21に合致した位置に層着されているので、当該嵌め穴21の中に嵌込まれたリストバンド１と写し画素31は丁度合致することになる。

ついで、転写シート３が重ね合わされた型板２の上に１８０℃の温度で発熱せるホットプレス板４を押圧して１分間、転写シート３を加熱する。すると、転写シート３に層着された写し画素31の昇華性インクが昇華してリストバンド１の生地面に蒸着し、リストバンド１の表面に装飾画像11が転写描出され、図５に示す如き転写装飾リストバンドが得られる。こうして得られたリストバンド１の生地面に形成された装飾画像は、多数の輪奈が密接状態に損するにも拘わらず、前記写し画素31から昇華したインク各成分が輪奈の根元にまで蒸着して非常にクッキリとした鮮やかなデザインを現出しているのである。

以上のように、本発明方法によれば、リストバンドの表面に輪奈や毛羽が密植していても、クッキリとした鮮やかなデザインの装飾画像を精巧に転写することが可能であるばかりでなく、型板の各嵌め穴にリストバンドを嵌め込んで、その上に転写シートを重ね合わせてプレス加熱するだけで、輪奈の根元にまで蒸着してクッキリとした鮮やかな装飾画像をリストバンドを次々にプリントすることができるので、非常に効率的に転写装飾リストバンドを安価に量産することが可能であって、その産業上の利用価値は頗る高い。

図１は、転写加工の対象たる白地のリストバンドを表わした斜視図である。図２は、本発明方法に使用する型板の斜視説明図である。図３は、白地のリストバンドを各嵌め穴に嵌め込んだ型板と転写シートとを表わした分解斜視説明図である。図４は、本発明におけるホットプレスによに転写加工の状態を表わす側面図である。図５は、本発明方法を適用して得た転写装飾リストバンドの斜視図である。

符号の説明

１リストバンド
11 装飾画像
２型板
21 嵌め穴
３転写シート
31 写し画素
４ホットプレス板
Ｂ作業台

Claims

表面に多数のパイルを有するリストバンド１を、耐熱性軟質樹脂から成る型板２の各嵌め穴21中に嵌め込む一方、昇華性インクで所要の文字・図形等の写し画素31が描出された転写シート３を、前記型板２の嵌め穴21の各リストバンド１に合わせて配置し、然る後、これら転写シート３を加熱することによって前記各リストバンド１に転写シート３の写し画素31を各リストバンド１の表面に装飾画像11として転写することを特徴とした転写装飾リストバンドの製造方法。
型板２として、シリコーンゴムにて作製された耐熱性の穴明きシート板を用いることを特徴とした請求項１記載の、転写装飾リストバンドの製造方法。
表面の一部又は全部にパイルが形成されたリストバンド１に転写シート３を用いて転写プリントを施すことを特徴とした請求項１又は２記載の、転写装飾リストバンドの製造方法。
リストバンド１として、吸水性の生地によって構成されて筒状布帛を用いることを特徴とした請求項１〜３の何れか一つに記載の、転写装飾リストバンドの製造方法。
耐熱性軟質樹脂から成る型板２の各嵌め穴21中に嵌め込み位置決めされたパイル生地のリストバンド１に、転写シート３の文字・図形などの写し画素31に含有された昇華性インクを加熱定着させて当該生地面にクッキリとした装飾画像11を転写したことを特徴とする転写装飾リストバンド。