JP2006115835A - 新規なパーキン結合タンパク質とその用途 - Google Patents

新規なパーキン結合タンパク質とその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2006115835A
JP2006115835A JP2005271417A JP2005271417A JP2006115835A JP 2006115835 A JP2006115835 A JP 2006115835A JP 2005271417 A JP2005271417 A JP 2005271417A JP 2005271417 A JP2005271417 A JP 2005271417A JP 2006115835 A JP2006115835 A JP 2006115835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
disease
seq
acid sequence
parkin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005271417A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Mitsui
貴夫 三ツ井
Yukiko Kuroda
由紀子 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokushima NUC
Original Assignee
University of Tokushima NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokushima NUC filed Critical University of Tokushima NUC
Priority to JP2005271417A priority Critical patent/JP2006115835A/ja
Publication of JP2006115835A publication Critical patent/JP2006115835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

【課題】弧発性パーキンソン病及びAR−JP(家族性パーキンソン病)は共に難病の特定疾患にランクされている重要疾病であるので、これ等両者のブリッジとなり得る共通の因子の解明、及びそこで得られた知見をこれ等の疾患の診断、治療及び予防に活用することは、全世界における急務の課題である。
【解決手段】上記の共通因子として機能する、新規なパーキン結合タンパク質(PBP)とその遺伝子並びに抗体を提供する。併せて、PBP、その遺伝子、及び抗体を用いる、次の疾患の診断剤、治療薬及び予防剤が提供される:ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患としての弧発性パーキンソン病、AR−JP、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病等。
【選択図】図1

Description

この発明は、新規なパーキン結合タンパク質とその機能、並びにその用途としての弧発性及び家族性パーキンソン病、ミトコンドリア病、アルツハイマー病等々のミトコンドリア機能障害をきたす種々の変性疾患の診断剤、治療薬及び予防製剤に関するものである。
パーキンソン病は、静止時振戦、筋強剛、動作緩慢ないしは無動、及び姿勢反射障害を4主徴とする、神経変性疾患であり、世界での有病率は1000人に約1例(WHO年報2003年)である。本邦での総患者数は、約14万例であり、アルツハイマー病のそれ(約9万人)を超え、厚生労働省統計2002年10月現在、難病(特定疾患)にランクされている。この疾患は弧発性と家族性(遺伝性)に大別され、患者数は前者が主流である。尚、後者の家族性は、まれであり、現在、世界で数10家系が発見されている程度ではあるが、欧米を中心に拡大しつつあり、疫学だけではなく、基礎及び臨床医学上、非常に重要な遺伝性疾患である。
弧発性パーキンソン病では、黒質緻密層のドーパミン産生細胞の選択的変性が、病態の基幹となっている。このドーパミン産生細胞の機能障害は、そこに存在するミトコンドリア遺伝子の欠失が加齢と共に増加するにつれ、進行することが知られている。そのため、ミトコンドリア機能は、この疾患の発症機転に重要な役割を担うと考えられている。
他方、家族性(遺伝性)の常染色体劣性若年性パーキンソニズム(以下「AR−JP」と略記する;また、「家族性パーキンソン病」と表記することがある)においては、その原因としてパーキン遺伝子が発見された(非特許文献1)。この遺伝子の発現産物であるパーキンはユビキチン・リガーゼ活性を有し(非特許文献2)、該遺伝子の変異がもたらす上記酵素活性の変調の結果、ある種の基質のユビキチン化が障害されることにより、AR−JPが発症するという機序が報告されている(非特許文献3)。尚、かかる知見の利用に関しては、パーキン遺伝子を用いる診断や治療(特許文献1)、ユビキチン・リガーゼ
としてのパーキンの利用(特許文献2)、パーキンの基質としてのパエル受容体を用いる治療薬のスクリーニング(特許文献3)等の技術が既に公知である。
更に最近、パーキン結合タンパク質として、HSP70とそのコ・シャペロンCHIPが報告された(非特許文献3)。この報告によれば、これ等の両タンパク質は、パーキンと共同し、ERストレス下で蓄積するパエル受容体をユビキチン化することにより、これを分解する。
WO99/040191 特開2001−316290 特許文献3 特開2003−18992 Nature, 392(6676), 605-608, 1998April9. Cell,102, 549-552, 2000. Journal of Neurology, 250[Supplment 3], III/25-III/29, 2003.
換言すれば、従来、弧発性パーキンソン病と家族性パーキンソン病(AR−JP)とは全く異なった病態を呈すると考えられている。そして、他方では、上記両疾患の症状が同じであることを考慮し、AR−JPの発症原因の解明が、弧発性パーキンソン病の発症機構の究明に極めて有用だと認識かつ期待されてはいる。しかしながら、これ等の両疾患のブリッジとなり得る共通の因子あるいは原因と発症機構については未だ知られていない。

前述した通り、弧発性パーキンソン病及びAR−JPは共に難病の特定疾患としてランクされている重要疾病であるので、かかる両者のブリッジとなり得る共通の因子あるいは原因と発症機構の解明、及びそこで得られた知見をこれ等の疾患の診断、治療及び予防に活用することは、全世界における急務の課題である。
この発明は、発明者らによる次の驚くべき発見、即ち、「全く新しい2つのパーキン結合タンパク質遺伝子と、これ等の各遺伝子がコードするアミノ酸配列」に基づく。尚、かかる発見は、発明者らが上記の課題を解決するため、前述した背景技術に新規な着想を加味し創意工夫をこらすと共に、試行錯誤と刻苦勉励を重ねた結果の成果である。本発明によれば、弧発性と家族性の両パーキンソン病をもたらす共通因子としての新規なパーキン結合タンパク質(Parkin Binding Protein;以下「PBP」と略記する)とPBP遺伝子並びにこれ等の用途としての治療薬や診断剤等が提供される。
先ず上記発見に至る過程が以下に説明され、次いで、この発明の具体的内容が後述される。ところで、この発明に係る新規なPBP発見に成功した鍵は、次(1)〜(6)に示す筆頭発明者が事前に蓄積した知見に基づく確実な推論、即ち、「ミトコンドリアへの移行シグナルを持たないと考えられるパーキンをミトコンドリアに運搬し、パーキンによるミトコンドリア機能の活性化を促進させる未知の蛋白としてPBPが存在する」という卓抜した推論にある。この推論の確信を糧とし、PBP遺伝子の探索が敢行かつ遂行された。
(1)蛍光抗体法や免疫電顕を用いた検討により、パーキンが増殖期の神経系・筋系細胞のミトコンドリアに局在していることが確認された;
(2)パーキンのミトコンドリアへの局在は、パーキンをGFPベクターで導入した場合にも認められた;
(3)増殖期の細胞において、種々のミトコンドリア電子伝達系抑制剤及び細胞周期ブロッカーを添加した場合には、パーキンはミトコンドリアから遊離した。また、分化細胞では、パーキンはミトコンドリア外に局在していた。このことは、分化した細胞であるヒトや動物の中枢神経組織では、パーキンがミトコンドリアには存在しないという事実とも一致していた;
(4)パーキンを、神経芽細胞腫の細胞株でドーパミン産生細胞であるSH−SY5Yに過剰発現させた場合には、ミトコンドリアにコードされた遺伝子の転写・複製が増加した。しかし、核にコードされた遺伝子の転写・複製には変化が見られなかった。また、この細胞では、dsDNAプローブを用いた観察で、形態的にもミトコンドリアDNAの増加があり、電顕ではミトコンドリアの増殖が認められた;
(5)上記(4)とは逆に、内因性パーキンの発現をsiRNAで抑制した場合には、ミトコンドリアにコードされた遺伝子の転写・複製は選択的に減少していた。更に、これらの実験系でミトコンドリアの膜電位やアポトーシスを測定した結果、パーキンはミトコンドリアの転写を介して酸化的リン酸化などの機能を促進し、膜電位の形成・維持やアポトーシスの抑制を誘導することが明らかとなった;及び
(6)発明者らは、パーキンがミトコントリアでの遺伝子の転写と複製に関与しミトコンドリア機能を促進するという、パーキンの新しい機能を発見する共に、ミトコンドリアへの移行シグナルを持たないパーキンをミトコンドリアに運搬する未知のタンパク質としてPBPの存在が推論された。
この発明によれば、上記課題を解決するための手段として、PBP、その活性ドメインを含むPBP由来の断片、ポリペプチド及びペプチド、これ等をコードする遺伝子DNAやこれ等のDNA塩基配列に相補的なRNA、抗体等々、具体的には、次の(1)〜(15)に記載の物質がそれぞれ提供される:
(1)配列番号2から配列番号14に記載の合計13種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列。
(2)配列番号16から配列番号20に記載の合計5種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列。
(3)配列番号2から配列番号14に記載の合計13種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列を保有するタンパク質群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質。
尚、この明細書にいう「タンパク質」とは、PBP、その活性ドメインそのもの、該ドメインをペプチド鎖全長の一部分として有する、PBP由来の断片、ポリペプチド及びペプチドをも併せて意味する。また、「アミノ酸配列を保有のタンパク質」とは、該アミノ酸配列からなるタンパク質以外に、該アミノ酸配列をペプチド鎖全長の一部分として有するタンパク質をも併せて意味する。
(4)配列番号16から配列番号20に記載の合計5種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列を保有するタンパク質群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質。
(5)前記(3)及び(4)にそれぞれ記載のタンパク質の混合物。
(6)薬効を奏する量の、前記(3)又は(4)に記載のタンパク質、又は上記(5)に記載のタンパク質の混合物を含有する、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患の治療薬。
(7)ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患が弧発性パーキンソンン病、家族性パーキンソンン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、又は糖尿病である上記(6)に記載の治療薬。
(8)診断用反応、例えば、抗原抗体反応、リガンドや受容体との吸着あるいは結合反応等を呈する量の、前記(3)又は(4)に記載のタンパク質、又は前記(5)に記載のタンパク質の混合物を含有する、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患の診断剤。
(9)前記(1)又は(2)に記載のアミノ酸配列をコードするDNA又はその断片。
(10)上記(9)に記載のDNA又はその断片を用いることにより構築される遺伝子発現体、例えば、発現ベクター、ゲノムへの遺伝子導入ベクター等により生産されるタンパク質。
(11)前記(9)に記載のDNA又はその断片を用いることにより構築される遺伝子治療剤、例えば、発現ベクター、ゲノムへの遺伝子導入ベクター等が有効成分として含有される。
(12)前記(9)に記載のDNA又はその断片の塩基配列に基づき設計される遺伝子診断剤、例えば、PCR用プライマー、マイクロアレイやDNAチップ用プローブ等が有効成分として含有される。
(13)前記(9)に記載のDNA又はその断片の塩基配列に相補的なRNA塩基配列に基づき設計される遺伝子発現調節剤、例えば、RNAi用のsiRNAやdsRNA等が有効成分として含有される。
(14)前記(3)又は(4)に記載のタンパク質、又は(5)に記載のタンパク質の混合物に対するポクローナル抗体及びモノクローナル抗体。例えば、Klokin1及び2の各完全長ポリペプチド(全分子)、その断片(全分子のサブユニット)、後述される実施例2に記載の合成ペプチド、GPGPPELGRDTGRFDRQ(Klokin1に係る配列番号2に記載の第196番−第212番アミノ酸配)、CPPVELPWAPRRGHRLSP(Klokin2に係る配列番号16に記載の第19番−第36番アミノ酸配列)等に対するポクローナル及びモノクローナル抗体。
(15)抗原抗体反応を呈する量の、上記(14)に記載の抗体を試薬として含有する診断剤。
この発明に係るPBPは、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患としての弧発生パーキンソン病及び家族性AR−JPの新規かつ極めて重要な共通因子であり、ミトコンドリアの機能障害という観点から上記疾病の基礎及び応用研究を飛躍的に発展させる。更に、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患、例えば、弧発性パーキンソン病、家族性パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病等々の診断、治療及び予防が達成され、世界の医療行政と難病患者に多大の貢献し福音をもたらす。
(1)パーキン結合タンパク質(PBP):この発明に係るPBPは、「Klokin1」及び「Klokin2」の2種類であり、これ等は、筆頭発明者により命名された。尚、この明細書にいう「PBP」とは、kolkin1及び/又はkolkin2、これ等のパーキン結合活性ドメインからなる断片、該ドメインをペプチド鎖の一部分として保有のタンパク質等を意味する。これ等のPBPは、完全長アミノ酸配列及びこれ等の種々の断片を、単独又は2種以上組合せて用いることができる。また、完全長アミノ酸配列及びこれ等の種々の断片を保有のタンパク質のかたちで用いることができる。かかるアミノ酸配列の詳細を以下、A群、B群及びC群にそれぞれ示す。
(A群)次に示すKlokin1の完全長アミノ酸配列とその部分配列(断片)を用いることができる。尚、配列番号1はKlokin1遺伝子DNAのCDR(コーディング領域)の完全長塩基配列とそれがコードする完全長アミノ酸配列であり、配列番号2はKlokin1の完全長アミノ酸配列である。また、以下の配列番号3から14までは、配列番号2に示すKlokin1の完全長アミノ酸配列(N末端を占める第1番メチオニン残基からC末端を占める第315番トレオニン残基まで、即ち、第1番〜第351番)の部分配列(アミノ酸残基の第n番から第m番までの序数、第n番〜第m番のかたちで表記)の例示である:配列番号3(アミノ酸残基の第70番〜第88番)、配列番号4(第189番〜第200番)、配列番号5(第231番〜第245番)、配列番号6(第7番〜第75番)、配列番号7(第18番〜第174番)、配列番号8(第39番〜第113番)、配列番号9(第50番〜第91番)、配列番号10(第53番〜第88番)、配列番号11(第166番〜第188番)、配列番号12(第206番〜第295番)、配列番号13(第225番〜第258番)、配列番号14(第228番〜第284)等。
尚、この発明では、アミノ酸残基の置換・欠失・付加によりパーキン結合能が増強される場合には、上述の配列番号2〜14に示す各アミノ酸配列における、少なくとも1アミノ酸残基と他種のアミノ酸残基との置換体、少なくとも1アミノ酸残基の欠失体、少なくとも1アミノ酸残基の付加体等を、それぞれ用いることができる。
(B群)次に示すKlokin2の完全長アミノ酸配列とその部分配列(断片)を用いることができる。尚、配列番号15はKlokin2遺伝子DNAのCDRの完全長塩基配列とそれがコードする完全長アミノ酸配列であり、配列番号16はKlokin2の完全長アミノ酸配列である。また、以下の配列番号17から20までは、配列番号16に示すKlokin2の完全長アミノ酸配列(N末端を占める第1番メチオニン残基からC末端を占める第184番グルタミン残基まで、即ち、第1番〜第184番)の部分配列(アミノ酸残基の第n番から第m番までの序数、第n番〜第m番のかたちで表記)の例示である:配列番号17(アミノ酸残基の第54番〜第168番)、配列番号18(第1番〜第53番)、配列番号19(第58番〜第170番)、配列番号20(第146番〜第153番)等。
更に、この発明では、アミノ酸残基の置換・欠失・付加によりパーキン結合能が増強される場合には、上述の配列番号16〜20に示す各アミノ酸配列における、少なくとも1アミノ酸残基と他種のアミノ酸残基との置換体、少なくとも1アミノ酸残基の欠失体、少なくとも1アミノ酸残基の付加体等を、それぞれ用いることができる。
(C群)上記のA群及びB群にそれぞれ記載のアミノ酸配列の組合せあるいはこれ等のアミノ酸配列を保有のタンパク質の混合物。この発明では、これ等のアミノ酸配列の組合せやこれ等のアミノ酸配列を保有のタンパク質の混合物を用いることができる。
上記PBPの用途として、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患、例えば、弧発性パーキンソン病、家族性パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病等々の治療薬、診断剤、予防剤等を上げることができる。
(2)PBP遺伝子DNA:この発明では、上述したA群及びB群に記載の種々のPBPアミノ酸配列をコードするDNAを用いることができる。尚、これ等のアミノ酸配列からDNAを設計する場合には、DNAの使用目的に合致するよう、コドンの縮重に基づき、PBP遺伝子DNAの本来の塩基配列の一部を置換あるいは修飾することができる。
上記DNAの用途として、PBPの量産や遺伝子治療のためのPBP発現ベクター、遺伝子治療用のゲノムへのPBP遺伝子導入ベクター、診断用のプローブ、プライマー等を上げることができる。
(3)PBP遺伝子DNAに相補的なRNA:この発明では、上述したA群及びB群に記載の種々のPBPアミノ酸配列をコードするDNAに相補的なRNAを用いることができる。また、コドンの縮重に基づき、PBP遺伝子DNAの本来の塩基配列の一部が置換あるいは修飾されたDNAに相補的なRNAも用いることができる。
上記RNAの用途として、PBP遺伝子調節用のsiRNA、dsRNA、アンチセンスRNA等を上げることができる。
以下、参考例及び実施例を上げ、本発明の構成と効果を具体的に説明する。但し、この発明は、これ等の参考例や実施例だけに限定されるわけではない。
(参考例1)
PBPの新規性:
GenBankデータベースの検索によれば、Klokin1はアクセッション番号、Acc.AK026331に、また、Klokin2は、Acc.BC002873にそれぞれ相当する。但し、Acc.AK026331の機能は不明である。また、Acc.BC002873にはヒト核タンパク質E3−3、transcipt variant1の記載が見られるが、その機能は不明である。以上の結果に基づき、この発明に係るKlokin1及びKlokin2のパーキン結合能はいずれも、新規な機能であり、逆に、これ等のタンパク質は、PBPとして新規物質であると判断された。
(参考例2)
PBPの機能と作用効果:
Klokin1とKlokin2は共に、ミトコンドリアへの移行シグナルを有し、細胞内で発現させると単独でミトコンドリアに移行して同部に局在する。さらに通常の増殖状態にある細胞では、パーキンと結合した後、パーキンPBP複合体の形でミトコンドリア内部まで移行する。パーキンはミトコンドリアの転写・複製ならびに電子伝達系の機能を促進するが、パーキン単独ではミトコンドリアに移行できないことから、パーキンのミトコンドリアにおける機能発現にはKlokin1とKlokin2が不可欠である。以上の知見に基づき、PBP(Klokin)による増殖期細胞内パーキンのミトコンドリアへの移行のモデルを図1に示す。
図1の説明:細胞増殖期においては、PBP(Klokin)が出現し、Klokinと結合したパーキンはミトコンドリアに移行の後、ミトコンドア内膜内に侵入し、ミトコンドリア機能を促進する。他方、Klokinと結合できなかったパーキンはミトコンドリアに移行できず、細胞内で分解されるか、あるいはゴルジ複合体に局在し、ユビキチンリガーゼとして機能すると考えられる。尚、細胞分化期には、Klokinの発現が少ないため、パーキンはほとんどがゴルジ複合体あるいは細胞質に存在する。
(参考例3)
PBPの パーキン非依存性の作用:
Klokin1とKlokin2は、これ等の遺伝子内にミトコンドリア移行シグナルを有し、細胞質で合成された後、単独でミトコンドリアに移行することができる。Klokin1とKlokin2は、ミトコンドリア内において、外膜、内膜を通過し、ミトコンドリアの転写調節や機能発現の調節に関与している。
(参考例4)
PBPと疾患の病態との関連
(a)遺伝性パーキンソン病との関連:前述した通り、パーキンは常染色体劣性若年性パーキンソン病(AR−JP)の責任遺伝子であり、パーキン遺伝子の異常によりAR−JPが発症することが知られている(非特許文献1)。一方、Klokin1とKlokin2の両遺伝子に異常が起こった場合にも、パーキン遺伝子が変異する場合と同様に、パーキンソン病を発症することが考えられる。従って、Klokin1とKlokin2の両遺伝子は遺伝性パーキンソン病の責任遺伝子となりうるもので、この異常の有無を患者検体からスクリーニングすることは、同病の診断の有力な手段となり得る。
(b) 孤発性パーキンソン病との関連:パーキン遺伝子欠損症ではパーキン蛋白の発現は全ての組織で欠損しているが、孤発性パーキンソン病の組織においてパーキンの発現は正常組織と同様に保たれている。従ってパーキンは孤発性パーキンソン病の病態とは無関係である。孤発性パーキンソン病は黒質緻密層のドーパミン産生細胞のミトコンドリア機能障害をきたしていることが知られている。Klokin1とKlokin2は、ミトコンドリアの転写調節や機能発現の調節をおこなっていることから、黒質におけるKlokin1とKlokin2の発現の異常により、孤発性パーキンソン病が発症し得ることになる。従って、Klokin1とKlokin2の発現の異常につき、中枢神経系をはじめとする種々の臓器及び末梢血単核球で検討することは孤発性パーキンソン病の診断に有用な手段となる。
(c) その他の変性疾患との関連:ミトコンドリア機能障害は孤発性パーキンソン病のみならず、ミトコンドリア病、糖尿病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病等、種々の変性疾患の病態に関連していることが知られている。これらの疾患においてもKlokin1とKlokin2の発現の異常につき、種々の臓器ならびに末梢血単核球で検討することは、これ等の変性疾患の診断における極めて有用な情報となり得る。
(参考例5)
PBPと 疾患の治療との関連:
Klokin1とKlokin2は、パーキンと結合し、ミトコンドリアの転写調節や機能発現の調節をおこなっていることから、Klokin1とKlokin2の発見は、家族性および孤発性パーキンソン病、ミトコンドリア病、糖尿病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病等、ミトコンドリア機能障害をきたす種々の変性疾患に係る治療の観点から、重要な意味をもたらす。即ち、Klokin1及びKlokin2とパーキンとの結合を増強する薬物、Klokin1及びKlokin2のミトコンドリアへの移行を促進する薬物、更に、Klokin1及びKlokin2の細胞内発現を促進する薬物はいずれも、上記の諸疾患の有力な治療薬となり得る。
パーキン結合タンパク質(PBP)遺伝子のクローニングとPBPの同定とを次の通り行った。
yeast−two−hybridシステム(BD Matchmaker Two−hybrid System3、BD Bioscience Clontech社製)を用いて、PBP遺伝子を、cDNAライブラリーからスクリーニングした。cDNAライブラリーは、市販のヒト脳、骨格筋由来のもの及び神経芽細胞腫の細胞株であるSH−SY5Y細胞にパーキンをトランスフェクションし、誘導された遺伝子mRNAからcDNAライブラリーを新たに作成したものを用いた。1次スクリーニンクで得られた118クローンについて、シークエンスを行い、ミトコンドリア移行シグナルの有無について検索した結果、このシグナルを有すると思われる10クローンの遺伝子が得られた。
次に、これ等10クローンの遺伝子をレポーター・ベクター(pEGFP−C2、BD Bioscience Clontech社製)に挿入し、パーキン−His(使用ベクターはpcDNA4/HisWax、Invitrogen Corp.社製)のstable発現細胞であるRD(ヒトrhabdomyosarcoma由来)に導入し、抗GFP/His抗体による免疫沈降を行った。その結果を図2に示す。パーキンと結合する2つの新規なタンパク質、Klokin1とKlokin2が同定された。
図2の説明:Klokin1及び2の各遺伝子を挿入のレポーター・ベクターを導入後、培養した上記RD細胞を、1重量%TritonX−100で可溶化した。この可溶化細胞成分に抗His抗体(マウス・モノクローナル抗体)又は抗GFP抗体(ラット・ポリクローナル抗体)を添加混合の後、プロテインG−アガロースで沈降させた。次いで、抗His抗体又は抗GFP抗体を用いてウエスタン・ブロッティングを行った。
(a)写真上段は、抗His抗体添加→プロテインG−アガロース沈降→抗GFP抗体使用のウエスタン・ブロッティングの写真である。レーン1は抗His抗体添加、レーン2は正常マウス血清添加、及びレーン3は比較対照(免疫沈降なし)の可溶化細胞成分。レーン1と3に見られる分子量の同一性からパーキン−Hisと共に、Klokin1及びKlokin2が沈降したことは明白である。
(b)写真下段は、抗GFP抗体添加→プロテインG−アガロース沈降→抗His抗体使用のウエスタン・ブロッティングの写真である。レーン1は抗GFP抗体添加、レーン2は正常ウサギ血清添加、及びレーン3は比較対照(免疫沈降なし)の可溶化細胞成分。レーン1と3に見られる分子量の同一性から、Klokin1及びKlokin2と共に、パーキン−Hisが沈降したことは明白である。
更に、Klokin−GFPを培養細胞(COS−1)に発現させた。その結果を図2に示す。発現された2つのタンパク質、Klokin1及びKlokin2は共に、細胞質に検出された。このGFPシグナルはミトコンドリアに対する特異的プローブであるMitotracker Red CMXRos(100nM)添加のシグナルに一致していたことより、Klokin1及びKlokin2は共にミトコンドリアに選択的に局在することが明らかとなった。
図3の説明:写真上段はKlokin1−GFP、下段はKlokin2−GFPの発現をそれぞれ示す。Klokin−GFPとMitochondria両画像の重ね合わせ画像(Merge)に見られる通り、Klokin−GFPシグナルはミトコンドリアの前記Red CMXRosシグナルに一致していた。
パーキン結合タンパク質(PBP)の細胞内局在性、及びミトコンドリアへの移行性を次の通り検定した。
<材料と方法>
(a)抗Klokin1及び2各抗体の作成
Klokin1及び2蛋白を構成する各完全長アミノ酸配列の部分配列、Klokin1:GPGPPELGRDTGRFDRQ(配列番号2に記載の第196番−第212番アミノ酸配列);及びKlokin2:CPPVELPWAPRRGHRLSP(配列番号16に記載の第19番−第36番アミノ酸配列)をそれぞれペプチド合成し、KLH(スカシガイヘモシアニン:keyhole limpet hemocyanin)コンジュゲートをJapanese White Rabbit(白ウサギ)に免疫し、7回免疫の後、全採血を行った。得られた血清を、免疫原ペプチド結合NHS−activated Sepharoseを用いてアフィニティー精製し、抗体として使用した。
(b)培養細胞、及びヒト末梢血における内因性蛋白の発現
イムノブロット:
健常者より採取した末梢単核球及び血漿、培養細胞であるRD細胞の細胞画分を採取し、抗Klokin1及び2各抗体を用いたイムノブロットを行った。
蛍光抗体法:
RD細胞、生検骨格筋細胞において、抗Klokin1及び2各抗体、抗パーキン抗体、抗ミトコンドリア抗体を用いた免疫蛍光2重染色を行った。
(c)ミトコンドリアへの移行性
Klokin1及び2の各遺伝子並びにパーキン遺伝子をそれぞれ個別にpET15bベクターに導入し、大腸菌BL21により大量培養した。大腸菌は6M塩酸グアニジン、0.5M NaCl及び1%(w/w)TritonX100を含む50mM Tris・HCl(pH7.4)バッファーで可溶化した後、Niキレートカラム、及びQ・Sepharoseカラムで精製した。また、ヒト横紋筋肉腫由来の培養細胞であるRD細胞のミトコンドリア分画を採取し、上記で得られたHisタグを有するKlokin1及び2、並びにパーキンを添加した。1mgミトコンドリア分画に対し、15−25μgのリコンビナント蛋白を添加し、25℃で20分間、放置した後、その一部をproteinaseK(2mg/ml、15分)で処理した。遠心(9,000g、10分)した後、得られたペレットにつき抗His抗体を用いてイムノブロット解析を行った。
<結果>
(a)培養細胞及びヒト末梢血における内因性蛋白の発現
イムノブロット:
筋細胞系培養細胞RDにおけるKlokin1及び2の各発現は共に、ミトコンドリアで認められた(図4)。尚、核分画ではKlokin2と共通のエピトープを有する別の複数の蛋白が検出された。末梢血単核球(PMBC)ではKlokin1の発現は認められたが、Klokin2の発現は見られなかった(図5)。また、血漿ではどちらの発現も認められなかった(図5)。
蛍光抗体法:
GFP−Klokin1及び2をそれぞれ個別に導入したCOS−1細胞を、抗Klokin1及び2各抗体で染色した結果、GFP−Klokin1及び2の各シグナルと、抗Klokin1及び2各抗体で検出されたシグナルは完全に一致した(図6)、これより、これ等の抗体はKlokin1及び2にそれぞれ特異的に反応したものと考えられた。
また、作成した抗体で検出された内因性Klokin1及び2の各シグナルは、ミトコンドリア電子伝達系複合体3のシグナルとほぼ同じ部位で検出された(図7)、これより、内因性Klokin1及び2がそれぞれミトコンドリアに局在することが示唆された。
(b)ミトコンドリアへの移行性(図8)
ミトコンドリア存在下あるいは非存在下でbufferにHisタグを付加したパーキン及びKlokin1と2をそれぞれ添加した後、遠心し、ペレットを抗His抗体でイムノブロットした結果は、次の通りであった:ミトコンドリア非存在下(lanes7−12)ではproteinaseK処理によりパーキン及びKlokin1と2は完全に分解された(lanes8−10)。ミトコンドリア存在下では、パーキン及びKlokin1と2は、proteinaseK処理にも拘わらず、バンドが検出されたことより(lanes1−3)、これらの蛋白がミトコンドリア内に移行したことが示唆された。パーキンのミトコンドリアへの移行性はKlokin1及び2の各存在で著明に増加した(lanes4−6)。
<結論>
以上の結果に基づき以下(a)〜(e)が明確になった。
(a)作成した抗体はそれぞれ特異的にKlokin1及び2と反応する;
(b)内因性Klokinはミトコンドリアに局在している;
(c)末梢血リンパ球でもKlokinは発現している;
(d)Klokin1及び2はミトコンドリアへ良好な移行性を示す;
(e)パーキンは単独でもミトコンドリア内に移行するが、Klokin1又は2の存在下ではさらに移行性が増強する。
換言すれば、パーキンは常染色体劣性若年性パーキンソン病の(AR−J)責任遺伝子であり、パーキン遺伝子の異常によりAR−JDが発症することが知られている。一方、Klokin1及びKlokin2各遺伝子に異常が起こった場合にも、パーキン遺伝子が変異する場合と同様に、パーキンソン病を発症することが考えられる。従って、Klokin1及びKlokin2各遺伝子は遺伝性パーキンソン病の責任遺伝子となりうるものある。また、孤発性パーキンソン病においてもKlokin1及び2各蛋白の発現異常が病態に関連している可能性があるので、上記の抗体を用い、この異常の有無を患者検体からスクリーニングすることば、同病の診断の有力な手段となり得るものと考えられる。
この発明に係るPBPに由来のタンパク質、ペプチド、抗原、抗体、パーキン結合活性ドメイン、PBP遺伝子DNAに由来のプローブ、プライマー、パーキン結合活性ドメインをコードする遺伝子DNA、siRNA等々は、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患、例えば、弧発性パーキンソン病、家族性パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病等の基礎及び応用研究用試薬、診断剤、治療薬、予防剤等に利用可能である。
PBPの機能とパーキンとの関係を示す模式図である。 ウエスタン・ブロッティングによるPBPの同定を示す写真である。 PBPのミトコンドリアにおける局在を示す顕微鏡写真である。 遺伝子導入SH−SY5Y細胞でのPBPの発現を示す顕微鏡写真。 末梢血におけるPBPの発現を示す写真。 遺伝子導入COS−1細胞でのPBPの発現を示す顕微鏡写真。 遺伝子導入COS−1細胞内でのPBPの局在を示す顕微鏡写真。 PBPのミトコントリアへの移行性を示す写真と図である。

Claims (15)

  1. 配列番号2から配列番号14に記載の合計13種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列。
  2. 配列番号16から配列番号20に記載の合計5種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列。
  3. 配列番号2から配列番号14に記載の合計13種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列を保有するタンパク質群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質。
  4. 配列番号16から配列番号20に記載の合計5種のアミノ酸配列群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸配列を保有するタンパク質群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質。
  5. 請求項3及び請求項4にそれぞれ記載のタンパク質の混合物。
  6. 薬効を奏する量の、請求項3又は4に記載のタンパク質、又は請求項5に記載のタンパク質の混合物を含有する、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患の治療薬。
  7. ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患が弧発性パーキンソン病、家族性パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、又は糖尿病である請求項6に記載の治療薬。
  8. 診断用反応を呈する量の、請求項3又は4に記載のタンパク質、又は請求項5に記載のタンパク質の混合物を含有する、ミトコンドリア機能障害をきたす変性疾患の診断剤。
  9. 請求項1又は2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA又はその断片。
  10. 請求項9に記載のDNA又はその断片を用いることにより構築される遺伝子発現体により生産されるタンパク質。
  11. 請求項9に記載のDNA又はその断片を用いることにより構築される遺伝子治療剤。
  12. 請求項9に記載のDNA又はその断片の塩基配列に基づき設計される遺伝子診断剤。
  13. 請求項9に記載のDNA又はその断片の塩基配列に相補的なRNA塩基配列に基づき設計される遺伝子発現調節剤。
  14. 請求項3又は4に記載のタンパク質、又は請求項5に記載のタンパク質の混合物に対する抗体。
  15. 抗原抗体反応を呈する量の、請求項14に記載の抗体を試薬として含有する診断剤。
JP2005271417A 2004-09-22 2005-09-20 新規なパーキン結合タンパク質とその用途 Pending JP2006115835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271417A JP2006115835A (ja) 2004-09-22 2005-09-20 新規なパーキン結合タンパク質とその用途

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004274373 2004-09-22
JP2005271417A JP2006115835A (ja) 2004-09-22 2005-09-20 新規なパーキン結合タンパク質とその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006115835A true JP2006115835A (ja) 2006-05-11

Family

ID=36534301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005271417A Pending JP2006115835A (ja) 2004-09-22 2005-09-20 新規なパーキン結合タンパク質とその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006115835A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002505877A (ja) * 1998-03-10 2002-02-26 メタゲン ゲゼルシャフト フューア ゲノムフォーシュング ミット ベシュレンクテル ハフツング 前立腺腫瘍組織由来のヒト核酸配列
JP2003521878A (ja) * 1999-04-20 2003-07-22 キュラジェン コーポレイション 示差的遺伝子発現を使用して甲状腺癌を分類する方法
WO2003087768A2 (en) * 2002-04-12 2003-10-23 Mitokor Targets for therapeutic intervention identified in the mitochondrial proteome
WO2003102194A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Seikagaku Corporation Chondroitine synthetase et codage de l'adn pour l'enzyme

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002505877A (ja) * 1998-03-10 2002-02-26 メタゲン ゲゼルシャフト フューア ゲノムフォーシュング ミット ベシュレンクテル ハフツング 前立腺腫瘍組織由来のヒト核酸配列
JP2003521878A (ja) * 1999-04-20 2003-07-22 キュラジェン コーポレイション 示差的遺伝子発現を使用して甲状腺癌を分類する方法
WO2003087768A2 (en) * 2002-04-12 2003-10-23 Mitokor Targets for therapeutic intervention identified in the mitochondrial proteome
WO2003102194A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Seikagaku Corporation Chondroitine synthetase et codage de l'adn pour l'enzyme

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Estrada-Cuzcano et al. Loss-of-function mutations in the ATP13A2/PARK9 gene cause complicated hereditary spastic paraplegia (SPG78)
US20210163557A1 (en) Methods and compositions for treating neurodegenerative disorders and alzheimer's disease and improving normal memory
Halawani et al. Identification of Caspase-6-mediated processing of the valosin containing protein (p97) in Alzheimer's disease: a novel link to dysfunction in ubiquitin proteasome system-mediated protein degradation
US20210395319A1 (en) Methods and compositions comprising tau oligomers
US11104710B2 (en) Methods and compositions comprising tau oligomers
KR20020097157A (ko) Nogo 수용체가 매개하는 축삭 성장의 차단
WO2009061147A1 (en) Compositions and method for the diagnosis, prevention and treament of alzeimer's disease
Nakamura et al. Distinct functions of cis and trans phosphorylated tau in Alzheimer's disease and their therapeutic implications
WO2018039147A1 (en) THERAPEUTIC USES OF LAG3 THE α-SYNUCLEIN TRANSMISSION RECEPTOR
WO2002033114A2 (en) Protein-protein interactions in neurodegenerative diseases
JP2002514925A (ja) 19個のヒト分泌タンパク質
US20050153287A1 (en) Nr3b nmda receptor subunit compositions and related methods
JP2000514310A (ja) 低及び中間コンダクタンスのカルシウム活性化されたカリウムチャネル及びその使用
JP2006115835A (ja) 新規なパーキン結合タンパク質とその用途
WO2011142461A1 (ja) 筋萎縮性側索硬化症(als)の診断のための抗体
JP2002530073A (ja) ヒト2型グリシン輸送体
US20220356218A1 (en) Methods and compositions for treating neurodegenerative disorders and alzheimer's disease and improving normal memory
Theofilas et al. Caspase-6-cleaved tau is relevant in Alzheimer’s disease but not in other tauopathies: diagnostic and therapeutic implications
US20060135412A1 (en) Methods for the treatment of alzheimers disease and compositions therefore
US20090285820A1 (en) Methods of Treating Degenerative Disorders With Rac 1B Inhibitor
CN115725712A (zh) Tmem151a基因突变在阵发性运动诱导性运动障碍分子诊断中的应用
Evans Spastin, a microtubule severing enzyme, interacts with Atlastin: Two HSP genes suggesting a common pathway for axonal maintenance
CA2589098A1 (en) Method for diagnosing and treating bone-related diseases
WO2003002146A1 (fr) Composition medicinale
JP2006504407A (ja) 血管障害、異常脂質血症および関連疾患の治療用の新規治療標的

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080321

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111012