以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の記録装置は、
動画および静止画のデータを光ディスクに記録する記録装置において、
前記光ディスクをファイナライズする場合に、前記静止画のデータを動画のデータと同一フォーマットの動画データに変換する変換手段(例えば、図1の映像・音声信号処理部12)と、
所定の条件に基づいて、前記変換手段に、前記静止画のデータを前記動画データに変換させるかどうかを制御する制御手段(例えば、図1の演算処理部16)と、
前記変換手段により変換された前記動画データを前記光ディスクに記録する記録手段(例えば、図1のディスク制御部13)と
を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の記録方法は、
動画および静止画のデータを光ディスクに記録する記録方法において、
前記光ディスクをファイナライズする場合に、前記静止画のデータを動画のデータと同一フォーマットの動画データに変換する変換ステップ(例えば、図3のステップS5の処理)と、
所定の条件に基づいて、前記静止画のデータを前記動画データに変換させるかどうかを制御する制御ステップ(例えば、図3のステップS4の処理)と、
前記変換ステップの処理により変換された前記動画データを前記光ディスクに記録する記録ステップ(例えば、図3のステップS5の処理)と
を含むことを特徴とする。
請求項6に記載のプログラムの各ステップの具体例も、請求項5に記載の記録方法の各ステップの発明の実施の形態における具体例と同様である。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した記録再生装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1の記録再生装置1は、映像・音声信号入力部11、映像・音声信号処理部12、ディスク制御部13、DVD(光ディスク)14、映像・音声出力部15、演算処理部16、記憶部17、操作部18、電源制御部19、バッテリ20、およびAC(alternating current)電源部21とから構成されている。また、映像・音声出力部15は、少なくとも、スピーカ31および表示部32から構成されている。
映像・音声信号入力部11は、レンズおよびCCD (Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Mental Oxide Semiconductor)等の撮像素子などで構成される撮像装置、マイクロホン、A/D(Analog/Digital)変換処理などを行う信号処理回路、または外部入力端子などにより構成される。映像・音声信号入力部11は、撮像装置または外部入力端子などから得られる映像または音声信号を、必要に応じてA/D変換して、映像・音声信号処理部12に供給する。
映像・音声信号処理部12は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式によるエンコードまたはデコードを行うエンコード/デコード処理回路、表示部32においてOSD(On Screen Display)表示を行うための、映像信号とOSD信号とを合成する合成回路、映像または音声信号の誤り訂正処理を行うECC(Error Checking and Correction)回路、DVD14をファイナライズ処理するファイナライズ回路などにより構成される。
映像・音声信号処理部12は、映像・音声信号処理入力部11から供給される映像または音声信号を、必要に応じてエンコード処理して、ディスク制御部13に供給する。また、映像・音声信号処理部12は、映像・音声信号処理入力部11またはディスク制御部13から供給される映像または音声信号を、必要に応じてデコード処理して、映像・音声出力部15に供給する。さらに、映像・音声信号処理部12は、演算処理部16からOSD信号が供給された場合、そのOSD信号を映像信号と合成し、合成映像信号として映像・音声出力部15に供給する。
また、映像・音声信号処理部12は、演算処理部16からDVD14をファイナライズ(処理)する旨の制御信号が供給されると、ファイナライズ処理を実行する。ここで、DVD14に記録されている静止画のデータを動画データに変換してから、ファイナライズ処理を実行する場合には、静止画のデータを動画データに変換する旨の制御信号も演算処理部16から映像・音声信号処理部12に供給される。この場合、映像・音声信号処理部12は、DVD14に記録されている静止画のデータを動画データに変換し、その後、ファイナライズ処理を実行する。これにより、変換された動画データ(映像信号)、およびファイナライズ処理により生成されたDVD14のリードイン領域、UDF(Universal Disk Format)領域、VMG(Video Manage)領域、およびリードアウト領域に書き込むための情報(以下、ディスク情報信号という)が、映像・音声信号処理部12からディスク制御部13に供給される。なお、静止画のデータを動画データに変換する処理(静止画の動画変換処理)およびファイナライズ処理については、上述した特開2003−317398号公報において説明されているので、その説明を省略する。
ディスク制御部13は、光ピックアップ、スピンドルモータなどから成るDVDドライブを有しており、DVDドライブに装着されたDVD14に対するデータの記録または再生を制御する。即ち、ディスク制御部13は、映像・音声信号処理部12から供給される映像信号、音声信号またはディスク情報信号に対応するデータをDVD14に記録する(書き込む)。また、ディスク制御部13は、DVD14から読み出された(再生された)データを映像または音声信号に変換し、映像・音声信号処理部12に供給する。
さらに、ディスク制御部13は、装着されているDVD14のメディアの種類、即ち、DVD14が、再生専用(書き込みが不可能な)のDVD-ROM、1回のみデータの書き込み可能なDVD-R(ライトワンス・メディア)、または複数回のデータの書き込みが可能なDVD-RWのうちのいずれのメディアであるかの情報や、DVD14に既に記録されている静止画の枚数などを判別し、その判別結果を演算処理部16に供給する。なお、ディスク制御部13は、装着されているDVD14のメディアの種類を、DVD14のリードインエリアに記録されている情報や、DVD14に反射して返ってくるレーザ光の反射率を解析することによって判別することができる。
映像・音声出力部15は、少なくとも、スピーカ31、およびLCD(Liquid Crystal display)またはCRT(Cathode Ray Tube)などよりなる表示部32を有しており、映像・音声信号処理部12から供給される映像信号または合成映像信号をNTSC(National Television System Committee) やPAL(Phase Alternation by Line)などの所定のフォーマットのデータに変換し、表示部32に表示したり、映像・音声信号処理部12から供給される音声信号をアナログ変換し、スピーカ31から出力する。
演算処理部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)などにより構成され、操作部18から供給される操作信号に基づいて、記録再生装置1の各部を制御する。例えば、DVD14をファイナライズする旨の操作信号が操作部18から供給された場合、演算処理部16は、DVD14をファイナライズする旨の制御信号や、静止画のデータを動画データに変換する旨の制御信号を映像・音声信号処理部12に供給する。また、演算処理部16は、映像・音声出力部の表示部32にOSD表示を行わせる場合には、そのOSD表示に対応するOSD信号を映像・音声信号処理部12に供給する。
なお、映像・音声出力部15では、所定の映像信号と合成されていないOSD信号のみが映像・音声信号処理部12から供給された場合でも、表示部32に所定の画面として表示させることが可能である。例えば、演算処理部16は、DVD14をファイナライズする旨の操作信号が操作部18から供給された場合、静止画のデータを動画データに変換するかどうかをユーザに選択させる画面(以下、静止画変換選択画面という)を表すOSD信号を、映像・音声信号処理部12を介して映像・音声出力部15に供給する。この場合、映像・音声出力部15は、供給されたOSD信号に基づいて、静止画変換選択画面を表示部32に表示させる。なお、静止画変換選択画面を構成するための画面データは、記憶部17に記憶されており、必要に応じて記憶部17から演算処理部16に供給される。
また、上述したように、演算処理部16には、ディスク制御部13から、DVD14のメディアの種類や、DVD14に記録済の静止画の枚数などの情報が供給される。さらに、演算処理部16には、電源制御部19より、記録再生装置1がAC電源で駆動しているか、バッテリ20により駆動しているかの情報(以下、電源情報という)も供給される。
記憶部17は、上述した静止画変換選択画面等を構成する画面データや、ファイナライズの際に静止画のデータを動画データに変換するかどうかについてユーザが選択した選択情報などを記憶し、必要に応じて演算処理部16に供給する。
操作部18は、テンキーや操作ボタン、キーボード、マウス、タッチパネル、リモートコントローラなどで構成され、ユーザの操作を受け付け、その操作に対応する操作信号を演算処理部16に供給する。例えば、ユーザは、操作部18において、DVD14に対する記録または再生の開始または終了などの操作を行う。この場合、操作部18は、DVD14に対する記録または再生の開始または終了を表す操作信号を演算処理部16に供給する。また、操作部18は、DVD14をファイナライズする場合に操作(押下)されるファイナライズキー(ボタン)を有し、ファイナライズキーがユーザにより操作された場合、DVD14をファイナライズする旨の操作信号を演算処理部16に供給する。
電源制御部19は、AC電源部21から供給されるAC電源を制御し、記録再生装置1の各部に電源を供給する。また、電源制御部19は、バッテリ20の残容量を管理し、バッテリ20が満充電されていない場合には、AC電源部21から供給されるAC電源をバッテリ20に供給し、充電させる。さらに、電源制御部19は、記録再生装置1がAC電源部21からのAC電源により駆動しているか、またはバッテリ20により駆動しているかの情報(電源情報)と、およびバッテリ20の残容量とを演算処理部16に供給する。
バッテリ20は、電源制御部19から供給される電源を蓄える。また、バッテリ20は、そこに蓄えられている電源を電源制御部19に供給する。AC電源部21は、AC電源を電源制御部19に供給する。
以上のように構成される記録再生装置1の、映像または音声信号(データ)のDVD14に対する記録(書き込み)または再生(読み出し)の動作について説明する。
記録再生装置1が映像または音声信号をDVD14に記録する場合、所定の映像または音声信号が映像・音声信号入力部11から映像・音声信号処理部12に供給される。映像・音声信号処理部12は、映像・音声信号入力部11から供給された映像または音声信号に対して、例えばMPEG方式によるエンコード処理を実行し、その結果得られる映像または音声信号をディスク制御部13に供給する。ディスク制御部13は、光ピックアップ等を制御することにより、映像・音声信号処理部12から供給された映像または音声信号に対応するデータをDVD14に記録する。
記録再生装置1がDVD14に記録されているデータを再生する場合、ディスク制御部13は、DVD14に記録されているデータを読み出し、映像または音声信号に変換し、映像・音声信号処理部12に供給する。映像・音声信号処理部12は、ディスク制御部13から供給された映像または音声信号に対して、誤り訂正処理を施し、MPEG方式等によるデコード処理を行って、映像・音声出力部15に出力する。映像・音声出力部15は、映像・音声信号処理部12から供給された映像・音声信号にしたがい、映像を表示部32に表示させたり、音声をスピーカ31から出力させる。
次に、記録再生装置1がDVD14をファイナライズするときのファイナライズ制御処理について説明する。
図2は、操作部18においてユーザによりファイナライズキーが操作されたときに、表示部32に表示される静止画変換選択画面の例を示している。図2の静止画変換選択画面は、例えば、ファイナライズの各種の設定をウィザード形式にしてユーザに指定させるときの一画面として表示される。
操作部18において、ファイナライズキーが操作された場合、記録再生装置1は、静止画変換選択画面を表示部32に表示し、静止画のデータを動画データに変換してからファイナライズするかどうかをユーザに選択させる。
静止画変換選択画面41は、図2に示すように、メッセージ領域51、「変換する」ボタン52、「変換しない」ボタン53、「戻る」ボタン54、および「OK」ボタン55により構成されている。
メッセージ領域51には、「ファイナライズを行います。同時に記録されている静止画を動画に変換しますか?」のメッセージが表示されている。このメッセージを視認したユーザは、操作部18のマウス等により、静止画を動画に変換する場合には、「変換する」ボタン52を押下し、静止画を動画に変換しない場合には、「変換しない」ボタン53を押下する。そして、「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53が押下されたことを表す操作信号が、操作部18から演算処理部16に供給される。
一方、「戻る」ボタン54がユーザにより押下された場合、静止画変換選択画面41が表示部32に表示される前の画面表示に切り替えられる。また、ユーザにより「OK」ボタン55が押下された場合、表示部32では、静止画変換選択画面41の次の画面に表示が切り替えられる。この場合、「変換する」ボタン52および「変換しない」ボタン53のいずれも選択(押下)されないことになるので、ファイナライズの際の静止画のデータを動画データに変換するかどうかについては、例えば、記憶部17に記憶されているデフォルトの設定(例えば、「変換しない」)が採用される。
次に、図3のフローチャートを参照して、記録再生装置1のファイナライズ制御処理について説明する。
初めに、ステップS1において、記録再生装置1は、ファイナライズキーが操作されたか否かを判定し、ファイナライズキーが操作されたと判定されるまで待機する。
ステップS1において、ファイナライズキーが操作されたと判定された場合、即ち、ユーザによりファイナライズキーが操作された旨の操作信号が操作部18から演算処理部16に供給された場合、ステップS2に進み、演算処理部16は、ウィザード形式等により、図2に示した静止画変換選択画面41を表示部32に表示させて、ステップS3に進む。
ユーザは、操作部18のマウスまたはキーボードなどにより、静止画変換選択画面41の「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53を選択(押下)する。そして、ステップS3において、「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53のいずれか一方が選択された旨の操作信号が演算処理部16に供給される。演算処理部16は、ステップS3において、ユーザにより選択された「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53にそれぞれ対応する「変換する」または「変換しない」の設定を記憶部17に記憶させて、ステップS4に進む。
ステップS4において、演算処理部16は、ユーザにより選択された設定、即ち、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定が「動画変換する」であるか否かを判定する。ステップS4で、ユーザにより選択された設定(今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定)が「動画変換する」ではないと判定された場合、ステップS5をスキップして、ステップS6に進む。
一方、ステップS4で、ユーザにより選択された設定、即ち、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定が「動画変換する」であると判定された場合、ステップS5に進み、記録再生装置1は、DVD14に記録されている静止画のデータを動画データに変換する処理(静止画の動画変換処理)を実行する。これにより、変換された動画データが、映像・音声信号処理部12からディスク制御部13に供給される。
ステップS5の処理後、またはステップS4においてユーザにより「動画変換しない」が選択された場合、ステップS6において、映像・音声信号処理部12は、DVD14のファイナライズ処理を実行する。即ち、映像・音声信号処理部12は、DVD14に記録されたデータがDVDビデオフォーマットとなるように、ディスク情報信号をディスク制御部13に供給する。
また、ステップS6において、ディスク制御部13は、映像・音声信号処理部12から供給されたディスク情報信号に対応するデータをDVD14に記録する。なお、ステップS5の処理が実行され、静止画のデータを変換した動画データが映像・音声信号処理部12からディスク制御部13に供給されている場合には、ステップS6において、ディスク制御部13は、その変換された動画データをDVD14に記録した後、ディスク情報信号に対応するデータをDVD14に記録して、処理を終了する。
以上のように、図3のファイナライズ制御処理によれば、記録再生装置1は、DVD14をファイナライズする際に、図2に示した静止画変換選択画面41を表示部32に表示させ、ユーザに、静止画のデータを動画データに変換するかどうかを選択させる。そして、静止画のデータを動画データに変換することが選択された場合、即ち、図2の静止画変換選択画面41において「変換する」ボタン52が操作された場合、記録再生装置1は、静止画の動画変換処理を実行し、その後、ファイナライズ処理を実行する。
これにより、DVDプレーヤにおいて静止画の鑑賞を所望するユーザは、静止画のデータを動画データに変換してから、ファイナライズ処理を実行させることができ、DVD14に記録された動画だけの鑑賞を所望するユーザは、静止画の動画変換処理にかかる時間を省略し、ファイナライズ処理を短時間で終了させることができる(ファイナライズ処理終了までの待ち時間を短縮させることができる)。
ところで、図3のファイナライズ制御処理では、ファイナライズが実行される度に、図2の静止画変換選択画面41が表示部32に表示され、記録再生装置1は、静止画のデータを動画データに変換するかどうかをユーザに選択させる。しかしながら、ユーザによっては、常に「動画変換する」または「動画変換しない」のどちらか一方に決定しているユーザもいる。そのようなユーザは、今後のファイナライズの実行においても、これまでと同一の選択を行うと考えられる。また、そのようなユーザにとっては、ファイナライズの実行が行われる度に図2の静止画変換選択画面41が表示部32に表示され、静止画のデータを動画データに変換するかどうかを選択することは、煩わしさを感じることになる。そこで、記録再生装置1には、「動画変換する」または「動画変換しない」が予め設定された所定の回数以上選択された場合、それ以降は、ユーザに選択してもらわなくても、これまでと同一の選択をしたものとみなし、処理するようにさせることができる。
図4のフローチャートを参照して、同一の設定が所定回数以上選択された場合、これまでと同様の設定を選択するようにしたファイナライズ制御処理を説明する。
初めに、ステップS21において、記録再生装置1は、ファイナライズキーが操作されたか否かを判定し、ファイナライズキーが操作されたと判定されるまで待機する。
ステップS21において、ファイナライズキーが操作されたと判定された場合、即ち、ユーザによりファイナライズキーが操作された旨の操作信号が操作部18から演算処理部16に供給された場合、ステップS22に進み、演算処理部16は、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換する」の設定が選択されたか否かを判定する。なお、演算処理部16には、これまでの図2の静止画変換選択画面41における、ユーザの「動画変換する」または「動画変換しない」の選択の回数を記憶部17に記憶させるようにすることができる。これにより、ステップS22では、演算処理部16は、記憶部17に記憶されている、これまでのユーザの「動画変換する」または「動画変換しない」の選択の回数が、所定の回数以上であるか否かを判定する。
ステップS22において、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換する」の設定が選択されたと判定された場合、即ち、これまでにユーザが「動画変換する」を選択した回数が所定の回数以上である場合、ステップS23に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、ステップS28に進む。
一方、ステップS22において、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換する」の設定が選択されていないと判定された場合、ステップS24に進み、演算処理部16は、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換しない」の設定が選択されたか否かを判定する。
ステップS24において、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換しない」の設定が選択されたと判定された場合、即ち、これまでにユーザが「動画変換しない」を選択した回数が所定回数以上である場合、ステップS25に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、ステップS28に進む。
一方、ステップS24において、これまでに所定の回数以上、「静止画を動画変換しない」の設定が選択されていないと判定された場合、ステップS26に進む。
ステップS26乃至S30の処理は、上述した図3のステップS2乃至6の処理と同様であるので、その説明を省略する。
図4のファイナライズ制御処理では、図2の静止画変換選択画面41において「動画変換する」または「動画変換しない」の同一の設定がこれまでに所定回数以上選択されている場合、記録再生装置1は、それと同一の設定を選択する。これにより、ユーザの操作(静止画の動画変換選択の操作)の負担を軽減することができる。
なお、所定回数以上の同一の選択がなされていない場合であっても、ユーザによって今後も同一の設定で実行するように指定がなされた場合には、その設定で静止画を動画に変換するかどうかを選択するようにしてもよい。
図5は、そのように、今後も同一の設定で実行するかどうかをユーザが指定することができるようにした静止画変換選択画面41を示している。なお、図2の静止画変換選択画面41と対応する部分については同一の符号を付してあり、その説明を省略する。
即ち、図5の静止画変換選択画面41では、「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が新たに設けられている他は、図2と同様に構成されている。
ユーザは、図5の静止画変換選択画面41が表示部32に表示されたときに、今後も同一の設定で、静止画の動画変換処理を実行したい場合には、チェックボックス71をオンした後で、「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53のいずれか一方を選択する。演算処理部16は、「変換する」ボタン52または「変換しない」ボタン53にそれぞれ対応する「変換する」または「変換しない」の設定とともに、チェックボックス71のオンまたはオフを表すフラグを記憶部17に記憶させる。これにより、次回以降のファイナライズの際には、記憶部71に記憶されているフラグがチェックボックス71のオンを表している場合、図5(図2)の静止画変換選択画面41を表示部32に表示することなく、今回ユーザにより選択された設定(記憶部17に記憶されている「変換する」または「変換しない」の設定)が採用される。
図6のフローチャートを参照して、図5の静止画変換選択画面41を用いたファイナライズ制御処理を説明する。
初めに、ステップS51において、記録再生装置1は、ファイナライズキーが操作されたか否かを判定し、ファイナライズキーが操作されたと判定されるまで待機する。
ステップS51において、ファイナライズキーが操作されたと判定された場合、即ち、ユーザによりファイナライズキーが操作された旨の操作信号が操作部18から演算処理部16に供給された場合、ステップS52に進み、演算処理部16は、以前の図5の静止画変換選択画面41において、「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が指定(オン)されていたか否か、即ち、記憶部71に記憶されているフラグがチェックボックス71のオンを表しているか否かを判定する。
ステップS52において、以前に「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が指定(オン)されていたと判定された場合、即ち、記憶部71に記憶されているフラグがチェックボックス71のオンを表している場合、ステップS53とS54をスキップしてステップS55に進む。
一方、ステップS52において、以前に「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が指定(オン)されていないと判定された場合、即ち、記憶部71に記憶されているフラグがチェックボックス71のオフを表している場合、ステップS53に進む。
ステップS53乃至S57の処理は、上述した図3のステップS2乃至6の処理と同様であるので、その説明を省略する。但し、ステップS52において、以前に「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が指定(オン)されていたと判定された場合、ステップS55では、記憶部17に記憶されている設定を、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定として、「動画変換する」であるか否かが判定される。
以上のように、図6のファイナライズ制御処理によれば、図5の静止画変換選択画面41において、「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71を指定(オン)することにより、ユーザは、今後のファイナライズの際に、「動画変換する」かまたは「動画変換しない」かを指定する必要がないので、ユーザの操作の負担を軽減することができる。
次に、図7のフローチャートを参照して、操作モードに応じて、図5(図2)の静止画変換選択画面41を表示部32に表示させないようにするファイナライズ制御処理について説明する。
初めに、ステップS81において、記録再生装置1は、ファイナライズキーが操作されたか否かを判定し、ファイナライズキーが操作されたと判定されるまで待機する。
ステップS81において、ファイナライズキーが操作されたと判定された場合、即ち、ユーザによりファイナライズキーが操作された旨の操作信号が操作部18から演算処理部16に供給された場合、ステップS82に進み、演算処理部16は、記録再生装置1が初心者モードであるか否かを判定する。
記録再生装置1は、装置の操作に不慣れやユーザや、詳細な設定をせずに装置を使用したいユーザのために、必要最低限の操作(DVD14の記録、再生など)のみを行うようにした初心者モードと、全ての機能の設定(選択)がユーザによって可能な標準モードの2つの操作モードを少なくとも有している。ユーザは、操作部18の操作ボタンなどを操作することにより、初心者モード、標準モード、または、その他の操作モードをそれぞれ指定することができる。そして、ユーザにより指定された操作モードの設定は、記憶部17に記憶される。
ステップS82において、記録再生装置1が初心者モードではないと判定された場合、ステップS83に進み、記録再生装置1が初心者モードであると判定された場合、ステップS86に進む。
ステップS83乃至S87の処理は、上述した図3のステップS2乃至6の処理と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
即ち、ステップS82において、記録再生装置1が初心者モード以外の、例えば、標準モードであると判定された場合、記録再生装置1は、図2の静止画変換選択画面41を表示部32に表示させ、静止画を「動画変換する」か、または「動画変換しない」かをユーザに選択させ、その設定に応じて、静止画の動画変換処理を実行するか否かを決定する。
一方、ステップS82において、記録再生装置1が初心者モードであると判定された場合、記録再生装置1は、必ず静止画の動画変換処理を実行し、その後、ファイナライズ処理を実行する。
以上のように、図7のファイナライズ制御処理によれば、初心者モードなどの操作モードに応じて、静止画の動画変換処理を実行するか否かを決定する。これにより、例えば、装置の不慣れなユーザなどは、静止画の動画変換選択の操作を省略することができる。
なお、これまでに説明したファイナライズ制御処理では、ファイナライズの過程において、必要に応じて図2(図5)の静止画変換選択画面41を表示させ、そこで選択された設定に応じて、「動画変換する」か、または「動画変換しない」かを決定するようにしたが、以下に示すファイナライズ制御処理では、ファイナライズの過程では、図2(図5)の静止画変換選択画面41を表示せずに、所定の条件に基づいて、「動画変換する」か、または「動画変換しない」かを記録再生装置1の演算処理部16が選択し、その選択に応じて、静止画の動画変換処理を実行する(しない)ようにする。
図8のフローチャートを参照して、さらにその他のファイナライズ制御処理について説明する。
初めに、ステップS101において、記録再生装置1は、ファイナライズキーが操作されたか否かを判定し、ファイナライズキーが操作されたと判定されるまで待機する。
ステップS101で、ファイナライズキーが操作されたと判定された場合、ステップS102に進み、演算処理部16は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を決定する、静止画の動画変換決定処理を行う。この処理では、記録再生装置1は、後述するように、装置の各種の設定をユーザに行わせる設定画面などによって予め指定されている設定や、DVD14のメディアの種類などに応じて、今回のファイナライズにおいてDVD14に記録されている静止画のデータを「動画変換する」か、または「動画変換しない」かを決定する。
ステップS102の後、ステップS103に進み、記録再生装置1は、ステップS102の静止画の動画変換決定処理によって決定された設定が「動画変換する」であるか否かを判定する。ステップS103で、静止画の動画変換決定処理によって決定された設定が「動画変換する」ではない、即ち、設定が「動画変換しない」であると判定された場合、ステップS104をスキップして、ステップS105に進む。
一方、ステップS103で、静止画の動画変換決定処理によって決定された設定が「動画変換する」であると判定された場合、ステップS104に進み、記録再生装置1は、静止画の動画変換処理を実行し、ステップS105に進む。
ステップS105において、記録再生装置1は、DVD14のファイナライズ処理を実行して、処理を終了する。
次に、上述したステップS102で行われる第1乃至第7の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、第1の静止画の動画変換決定処理について説明する。
第1の静止画の動画変換決定処理では、ファイナライズの際に、静止画のデータを「動画変換する」か、または「動画変換しない」かについての設定が、装置の各種の設定をユーザに設定させる設定画面によって決定される。
図9は、装置の各種の設定をユーザに設定させる設定画面のうちの、静止画のデータを動画データに変換するかどうかを設定する静止画変換設定画面の例を示している。
静止画変換設定画面101は、図9に示すように、メッセージ領域102、「変換する」ボタン103、「変換しない」ボタン104、および「戻る」ボタン105により構成されている。
図9のメッセージ領域102、「変換する」ボタン103、「変換しない」ボタン104、および「戻る」ボタン105は、図2のメッセージ領域51、「変換する」ボタン52、「変換しない」ボタン53、および「戻る」ボタン54に、それぞれ対応するものであり、同様の説明となるので、その説明を省略する。
図9の静止画変換設定画面101においてユーザにより選択された設定が記憶部17に記憶され、記録再生装置1は、その設定に基づいて、ファイナライズの際に、静止画のデータを「動画変換する」か、または「動画変換しない」かを決定する。
図10のフローチャートを参照して、第1の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS121において、記録再生装置1は、図9の静止画変換設定画面101によりユーザにより予め設定されている静止画変換に関する設定(記憶部17に記憶されている静止画変換に関する設定)が、「動画変換する」になっているか否かを判定する。
ステップS121で、設定が「動画変換する」となっていないと判定された場合、ステップS122に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
ステップS121で、設定が「動画変換する」となっていると判定された場合、ステップS123に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、第2の静止画の動画変換決定処理について説明する。
第2の静止画の動画変換決定処理では、演算処理部16は、ディスク制御部13から供給されるDVD14のメディアの種類が1回のみデータの書き込み可能なライトワンス・メディアである場合に、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にする。
DVD14がライトワンス・メディアである場合、そのDVD14に対して1度ファイナライズを実行すると、その後は、ファイナライズの解除ができないため、後で静止画の動画変換処理を実行することができない。そこで、DVD14のメディアの種類がライトワンス・メディアである場合には、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にする。
図11のフローチャートを参照して、第2の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS141において、記録再生装置1は、ディスク制御部13に装着されているDVD14のメディアの種類が、ライトワンス・メディアであるか否かを判定する。
ステップS141で、DVD14のメディアの種類がライトワンス・メディアではないと判定された場合、ステップS142に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
一方、ステップS141で、DVD14のメディアの種類がライトワンス・メディアであると判定された場合、ステップS143に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、第3の静止画の動画変換決定処理について説明する。
第3の静止画の動画変換決定処理では、演算処理部16は、ディスク制御部13から供給される、DVD14に既に記録されている静止画の枚数によって、静止画のデータを「動画変換する」か、または「動画変換しない」かを選択する。
静止画の動画変換処理(図8のステップS104で行われる処理)には、ある程度の処理時間(待ち時間)を必要とするが、DVD14に記録されている静止画の(データの)枚数が少ない場合には、静止画の動画変換処理を短時間で行うことができる。
そこで、演算処理部16は、DVD14に既に記録されている静止画の枚数が予め設定された所定の枚数未満である場合に、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にする。
なお、どれくらいまでの待ち時間を許容の範囲内とするかについての尺度は、ユーザによって個々に異なるため、静止画の枚数が何枚までであれば静止画のデータを動画データに変換するかについて、ユーザが設定できるようになされている。
図12は、装置の各種の設定をユーザに設定させる設定画面のうちの、静止画の枚数が何枚までであれば静止画のデータを動画データに変換するかについてユーザに設定させる、静止画枚数設定画面の例を示している。
静止画枚数設定画面121は、図12に示すように、メッセージ領域122、テキストボックス123、および「戻る」ボタン124により構成されている。
メッセージ領域122には、「ディスクに記録されている静止画の枚数が設定された枚数未満である場合には、静止画を動画に変換します。枚数を入力してください。」のメッセージが表示されている。
そして、メッセージ領域122の下側には、メッセージ領域122に表示されているメッセージに促されたユーザが枚数を入力するためのテキストボックス123が表示されている。
「戻る」ボタン124は、静止画枚数設定画面121から、装置の各種の設定を行う画面を選択可能な設定メインメニュー画面(図示せず)に表示を戻す(切り替える)ときに、ユーザにより操作(押下)される。
図13のフローチャートを参照して、第3の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS161において、記録再生装置1は、DVD14に記録されている静止画の枚数が、図12の静止画枚数設定画面121で設定されている、所定の枚数未満であるか否かを判定する。
ステップS161で、DVD14に記録されている静止画の枚数が所定の枚数未満ではないと判定された場合、ステップS162に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
一方、ステップS161で、DVD14に記録されている静止画の枚数が所定の枚数未満であると判定された場合、ステップS163に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、第4の静止画の動画変換決定処理について説明する。
第4の静止画の動画変換決定処理では、演算処理部16は、静止画のデータを動画データに変換してDVD14をファイナライズした前回のファイナライズを解除してからの、DVD14に記録した静止画の枚数が所定の枚数未満である場合に、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にする。
前回のファイナライズにおいて、静止画の動画変換処理が実行された場合、ユーザは、そのファイナライズされたDVD14を他のDVDプレーヤなどで再生し、静止画を鑑賞していると予想される。今回のファイナライズにおいて、前回のファイナライズ以降に新たに記録した静止画の枚数が僅かな枚数(または0枚)である場合、静止画の動画変換処理にかかる時間は、既にユーザが鑑賞したほとんどの(またはすべての)静止画のために費やされることになる。即ち、鑑賞する必要のない静止画のために、待ち時間が発生することになる。
そこで、演算処理部16は、静止画のデータを動画データに変換してDVD14をファイナライズした前回のファイナライズを解除してからの、DVD14に記録した静止画の枚数が所定の枚数未満である場合には、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にする。
なお、静止画のデータを動画データに変換してDVD14をファイナライズした前回のファイナライズを解除してからの、DVD14に記録した静止画の枚数は、前回ファイナライズした時にディスク制御部13から供給されていた、DVD14に記録されている静止画の枚数を記憶部17に記憶させておき、いまディスク制御部13から供給された静止画の枚数と、記憶部17に記憶させておいた静止画の枚数との差分から求めることができる。
また、図14に示すように、装置の各種の設定の一つとして、ファイナライズ解除後にDVD14に記録した静止画の枚数が何枚までであれば静止画のデータを動画データに変換しないかの設定を、ユーザが設定することができるようになっている。
即ち、図14は、装置の各種の設定をユーザに設定させる設定画面のうちの、ファイナライズ解除後にDVD14に記録した静止画の枚数が何枚までであれば静止画のデータを動画データに変換しないかについてユーザに設定させる、追加静止画枚数設定画面の例を示している。
追加静止画枚数設定画面141は、図14に示すように、メッセージ領域142、テキストボックス143、および「戻る」ボタン144により構成されている。
メッセージ領域142には、「ファイナライズ解除後に追加して記録された静止画の枚数が設定された枚数未満である場合には、静止画を動画に変換しません。枚数を入力してください。」のメッセージが表示されている。
そして、メッセージ領域142の下側には、メッセージ領域142に表示されているメッセージに促されたユーザが枚数を入力するためのテキストボックス143が表示されている。
「戻る」ボタン144は、追加静止画枚数設定画面141から、装置の各種の設定を行う画面を選択可能な設定メインメニュー画面(図示せず)に表示を戻す(切り替える)ときに、ユーザにより操作(押下)される。
図15のフローチャートを参照して、第4の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS181において、記録再生装置1は、静止画のデータを動画データに変換してDVD14をファイナライズした前回のファイナライズを解除してからの、DVD14に記録した静止画の枚数が所定の枚数以上であるか否かを判定する。
ステップS181で、DVD14に記録した静止画の枚数が所定の枚数未満であると判定された場合、ステップS182に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
ステップS181で、DVD14に記録した静止画の枚数が所定の枚数以上であると判定された場合、ステップS183に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、第5の静止画の動画変換決定処理について説明する。
DVD14には静止画のデータと動画のデータの両方を記録させることができるが、DVD14に記録することができる静止画の枚数には限界がある(以下、この枚数を限界枚数と称する)。DVD14に記録されている静止画の枚数が限界枚数である場合には、将来、仮にファイナライズを解除したとしても新たに静止画をDVD14に記録させることはできない。
そこで、第5の静止画の動画変換決定処理では、演算処理部16は、DVD14に記録されている静止画の枚数が限界枚数である場合、換言すれば、DVD14に記録可能な静止画の残枚数がない場合、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にする。
図16のフローチャートを参照して、第5の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS201において、記録再生装置1は、DVD14に記録可能な静止画の残枚数がないか(残枚数がゼロであるか)否かを判定する。
ステップS201で、DVD14に記録可能な静止画の残枚数があると判定された場合、即ち、DVD14に記録可能な静止画の残枚数が1枚以上である場合、ステップS202に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
一方、ステップS201で、DVD14に記録可能な静止画の残枚数がないと判定された場合、ステップS203に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、第6および第7の静止画の動画変換決定処理について説明する。
演算処理部16には、上述したように、いま記録再生装置1がAC電源部21からのAC電源により駆動しているか、またはバッテリ20により駆動しているかを表す情報(電源情報)と、バッテリ20の残容量とが、電源制御部19から供給される。
記録再生装置1がAC電源部21からのAC電源により駆動している場合、記録再生装置1の動作可能時間に制限はなく、DVD14のファイナライズに時間を十分にかけることが可能である。
一方、記録再生装置1がバッテリ20により駆動している場合、記録再生装置1の動作可能時間はバッテリ20の残容量により制限される。静止画の動画変換処理は、DVD14のファイナライズにかかる時間を増大させ、電力を余計に消費させる。また、バッテリ20の残容量が少ない場合には、DVD14のファイナライズの途中でバッテリ20の残容量がゼロとなり、処理が中断することも考えられる。従って、バッテリ20の残容量が少ない場合には、ユーザは動画のみをDVDプレーヤで鑑賞することを優先し、静止画の動画変換処理を行わないほうが望ましい。
そこで、第6の静止画の動画変換決定処理では、記録再生装置1がAC電源で駆動している場合に、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、記録再生装置1がバッテリ20で駆動している場合には、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にする。また、第7の静止画の動画変換決定処理では、バッテリ20の残容量が所定の容量以上である場合に、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にする。
図17のフローチャートを参照して、第6の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS221において、記録再生装置1は、自身がAC電源で駆動しているか否かを判定する。
ステップS221で、記録再生装置1がAC電源で駆動していない、即ち、バッテリ20により駆動していると判定された場合、ステップS222に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
一方、ステップS221で、記録再生装置1がAC電源で駆動していると判定された場合、ステップS223に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
次に、図18のフローチャートを参照して、第7の静止画の動画変換決定処理について説明する。
初めに、ステップS241において、記録再生装置1は、バッテリ20の残容量が所定の容量以上であるか否かを判定する。
ステップS241で、バッテリ20の残容量が所定の容量より少ないと判定された場合、ステップS242に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換しない」にして、処理を戻る。
一方、ステップS241で、バッテリ20の残容量が所定の容量以上であると判定された場合、ステップS243に進み、記録再生装置1は、今回のファイナライズにおける静止画変換に関する設定を「動画変換する」にして、処理を戻る。
以上のように、図8のファイナライズ制御処理によれば、演算処理部16は、所定の条件に基づいて、静止画のデータを動画データに変換させるかどうかを決定(制御)する。ここで、所定の条件とは、上述したように、例えば、静止画変換設定画面101(図9)による設定(第1の静止画の動画変換決定処理)、DVD14がライトワンス・メディアであるか否か(第2の静止画の動画変換決定処理)、DVD14に記録されている静止画の枚数(第3の静止画の動画変換決定処理)、静止画のデータを動画データに変換してDVD14をファイナライズした前回のファイナライズを解除してからの、DVD14に追加して記録した静止画の枚数(第4の静止画の動画変換決定処理)、DVD14に記録可能な静止画の残枚数(第5の静止画の動画変換決定処理)、記録再生装置1がAC電源で駆動しているか(第6の静止画の動画変換決定処理)、または、バッテリ20の残容量(第7の静止画の動画変換決定処理)などである。
これにより、静止画の動画変換処理を行うかどうかをユーザに問い合わせる必要がないので、ユーザは余計な操作を行う必要がなく、ユーザの操作の負担を軽減することができる。
また、多くのユーザが静止画のデータを動画データに変換することを望む(または望まない)場合において、ユーザの誤操作を防止し、確実に静止画の動画変換処理を行う(行わない)ことができる。
バッテリ20の残容量に基づいて、静止画データを動画データに変換するかどうかを決定する場合には、静止画の動画変換処理にかかる時間および電力を節約することができるとともに、バッテリ20の残容量がなくなったために、ファイナライズが中断する可能性を少なくすることができる。
上述したファイナライズ制御処理それぞれによれば、DVD14のファイナライズを行う際に、静止画のデータを動画データに変換するかどうかを適宜選択することができる。
なお、上述したファイナライズ制御処理のそれぞれを単独で実行することができることは勿論、上述した複数のファイナライズ制御処理を適宜組み合わせて実行するようにしてもよい。例えば、ファイナライズキーが操作された場合、初心者モードであるかどうかを判定し(図7に示した処理)、標準モードであると判定された場合に、「今後も同一設定で実行する」を指定するチェックボックス71が指定(オン)されていたか否かを判定し(図6に示した処理)、チェックボックス71が指定されていない場合に、さらに、所定回数以上の「静止画を動画変換する」または「静止画を動画変換しない」が以前に選択されていたかどうかを判定するようにさせることができる。
また、例えば、記録再生装置1がAC電源で駆動しているかどうかを判定し、記録再生装置1がバッテリ20で駆動していると判定された場合、さらにバッテリ20の残容量が所定の容量以上であるかどうかを判定するようにさせることができる。さらに、その他のファイナライズ制御処理の組み合せであっても良い。
上述したファイナライズ制御処理などの一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアによって行う場合、例えば、その一連の処理は、図19に示されるような(パーソナル)コンピュータにプログラムを実行させることにより実現することができる。
図19において、CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302に記憶されているプログラム、または記憶部308からRAM(Random Access Memory)303にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM303にはまた、CPU301が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。CPU301は、例えば、上述した映像音声信号処理部12、演算処理部16などが行う処理を実行する。
CPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304を介して相互に接続されている。このバス304にはまた、入出力インタフェース305も接続されている。
入出力インタフェース305には、キーボード、マウス、入力端子などよりなる入力部306、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部307、ハードディスクなどより構成される記憶部308、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部309が接続されている。通信部309は、インターネットなどのネットワークを介しての通信処理を行う。入力部306は、操作部18の機能を実行し、出力部307は、映像・音声出力部15の機能を実行する。また、記憶部308は、記憶部17と同様のデータを記憶する。
入出力インタフェース305にはまた、DVDドライブ310が接続されており、DVD14に対して、動画または静止画のデータを記録または再生する。
さらに、入出力インタフェース305には、必要に応じてドライブ311が接続され、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア(記録媒体)321が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部308にインストールされる。
なお、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1 記録再生装置, 11 映像・音声信号入力部, 12 映像・音声信号処理部, 13 ディスク制御部, 14 DVD, 15 映像・音声出力部, 16 演算処理部, 17 記憶部, 19 電源制御部