JP2006114342A - 超電導ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 導体層などの超電導層とその外側に位置する外周層が長手方向に相対的にずれた際に生じやすい超電導層の座屈を抑制できる超電導ケーブルを提供する。
【解決手段】 超電導層を有する超電導ケーブルであって、超電導層(導体層30、シールド層70)の直上に、その座屈を防止する補強層(導体補強層41、シールド補強層42)を具える。補強層により超電導層は、その直下の内周層側に押し付けられている。そのため、超電導層が径方向に挙動するスペースが小さく、超電導層が内周層から浮き上がったり、内周層の上でしわが寄ったりして、座屈することを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、超電導ケーブルに関するものである。特に、超電導層とその外側に位置する外周層が長手方向に相対的にずれた際に生じやすい超電導層の座屈を抑制できる超電導ケーブルに関するものである。
超電導ケーブルとして、図4に記載の単心超電導ケーブルが提案されている。図4は、この超電導ケーブルの断面図である。この超電導ケーブル100は、1本のケーブルコア110を断熱管120内に収納した構成である。
ケーブルコア110は、中心から順にフォーマ10、導体層30、絶縁層60、シールド層70、保護層80を具えている。導体層30は、フォーマ10上に超電導線材を多層に螺旋状に巻回して構成される。通常、超電導線材には、酸化物超電導材料からなる複数本のフィラメントが銀シースなどのマトリクス中に配されたテープ状のものが用いられる。絶縁層60は半合成絶縁紙などの絶縁紙を巻回して構成される。シールド層70は、絶縁層60上に導体層30と同様の超電導線材を螺旋状に巻回して構成する。そして、保護層80には絶縁紙などが用いられる。
一方、断熱管120は、内管121と外管122とからなる二重管の間に断熱材(図示せず)が配置され、かつ二重管内が真空引きされた構成である。断熱管120の外側には、防食層130が形成されている。そして、フォーマ10内や内管121とコア110の間に形成される空間に液体窒素などの冷媒を充填・循環し、絶縁層60に冷媒が含浸された状態で使用状態とされる。
このような超電導ケーブルの中間接続部として、図5の技術が知られている(類似の技術として、例えば特許文献1)。この接続部では、まず、突き合わせて接続する各ケーブル端部において各層を段剥ぎして導体層30及びフォーマ10を段階的に露出させ、フォーマ10同士を接続スリーブ210に挿入して圧着する。この接続スリーブ210は、中間部にフォーマ挿入孔を、両端部にフォーマ挿入孔よりも内径の大きい導体挿入孔を有する金属筒である。フォーマ10の圧着接続はフォーマ挿入孔を圧縮することで行われ、段階的に露出されている導体層30はフォーマ挿入孔には入らず、導体挿入孔内に隙間を持って挿入される。導体層30を圧着接続しないのは、超電導線材を圧縮すると超電導特性が低下するためである。そのため、導体層30と接続スリーブ210とは、導体挿入孔と導体層30との隙間に半田220を流し込んで接続する。
また、この半田付け作業を行う必要上、接続スリーブ210の端部と絶縁層60の端部の間には、通常、間隔Sを設けておく。超電導ケーブルの絶縁層60には、例えばポリプロピレンと絶縁紙をラミネートした半合成紙が用いられる。上記の間隔Sがなければ、絶縁層60の端部が半田220と接触あるいは近接し、半田220の溶解熱によりポリプロピレンが溶けるなどして、絶縁性能を劣化させるおそれがあるからである。
そして、接続スリーブ210によるフォーマ10・導体層30の接続を終えたら、接続スリーブ210の外周付近、つまり一方のケーブルの絶縁層端部付近から他方のケーブルの絶縁層端部付近までの範囲にかけて半合成紙などの絶縁テープを巻き付け、補強絶縁層230を形成する。
特開平11-121059号公報(図9)
しかし、上記の超電導ケーブルでは、接続部を形成した際に、ケーブルの熱伸縮により超電導線材が座屈する場合があるという問題がある。
超電導ケーブルは超電導線材が冷媒で冷却された際に熱収縮し、常温に戻す際に伸びが生じる。その際、ケーブルを構成する各層は、構成材料が異なって径方向に不連続に構成されていることから、各層の間で長手方向への相対的な移動が生じることがある。例えば、超電導ケーブルを冷却すると、螺旋状に巻回されて導体層を構成する超電導線材は収縮して引っ張り応力が作用し、撚りが締まる方向、つまり径が小さくなる方向に移動する。逆に、超電導ケーブルが常温に戻される場合は、超電導線材の撚りが緩む方向に移動する。一方、導体層の外側に形成される絶縁層は、超電導線材に比べて温度変化による伸縮度合いが小さい。そのため、超電導ケーブルに対して極低温への冷却と常温への復帰が繰り返されるうちに、徐々に導体層と絶縁層との間に長手方向への相対的移動が生じてしまう。
特に、超電導ケーブルの接続部では、図6において、絶縁層60の端部が接続スリーブ210側に接近するような移動(破線から実線への移動)や、その逆方向への移動が生じることがある。その過程で、接続スリーブ210の端部と絶縁層60の端部との間に設けられた間隔S(図5参照)が狭まったり広がったりすることを繰り返し、超電導層と絶縁層との間に空間が形成されたり、超電導線材にしわがよるなどして、間隔Sに位置する超電導線材が座屈してしまうことがある。その結果、超電導線材の電気的・機械的特性が低下したり、最悪の場合は超電導線材が破断にいたることが予想される。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その主目的は、導体層などの超電導層とその外側に位置する外周層が長手方向に相対的に動いた際に生じやすい超電導層の座屈を抑制できる超電導ケーブルを提供することにある。
本発明は、超電導層の直上に、超電導層を押えて座屈を抑制する補強層を設けることで上記の目的を達成する。
つまり、本発明超電導ケーブルは、超電導層を有する超電導ケーブルであって、超電導層の直上に、その座屈を防止する補強層を具えることを特徴とする。
補強層により超電導層を押えることで、超電導層の外側に位置する外周層(例えば絶縁層)と超電導層との相対的移動が生じても、補強層により超電導層は、その直下の内周層側に押し付けられている。そのため、超電導層が径方向に挙動するスペースが小さく、超電導層が内周層から浮き上がったり、内周層の上でしわが寄ったりして、屈曲することを抑制できる。
以下、本発明の超電導ケーブルをより詳しく説明する。
本発明超電導ケーブルは、代表的には、超電導層、補強層、絶縁層、断熱管を有することを基本構成とする。その他、通常は、フォーマとシールド層も設けられる。本発明において、超電導層は、超電導線材を用いて構成された層のことで、代表的には導体層のことである。さらに、シールド層も超電導線材で構成した場合は、シールド層も超電導層に含まれる。
上記のケーブルにおいて、フォーマは、導体層を所定形状に保形するもので、パイプ状のものや撚り線構造のものが利用できる。材質には、銅やアルミニウムなどの非磁性の金属材料が好適である。フォーマをパイプ状のものとした場合、フォーマ内を冷媒の流路とできる。
導体層は、例えば、超電導材料からなる線材をフォーマ上に螺旋状に巻回することで形成する。超電導線材の具体例としては、Bi2223系酸化物超電導材料からなる複数本のフィラメントが銀シースなどのマトリクス中に配されたテープ状のものが挙げられる。超電導線材の巻回は単層でも多層でもよい。多層とする場合、層間絶縁層を設けてもよい。層間絶縁層は、クラフト紙などの絶縁紙やPPLP(住友電気工業株式会社製、登録商標)などの半合成絶縁紙を巻回して設けることが挙げられる。
補強層は、超電導層の直上に設ける。つまり、(1)導体層の直上だけ(導体補強層)、(2)シールド層の直上だけ(シールド補強層)、(3)導体層とシールド層の各々の直上に補強層を設けることが考えられる。特に、導体層の直上に補強層を設けることが好ましい。通常、突き合せて接続される各ケーブルのシールド層同士は、可とう性に優れる編組材などにより接続されることが多く、シールド層とその外周層との相対的移動そのものが小さく、シールド層が座屈する可能性は低い。それに対して、導体層同士は実質的に可とう性のない接続スリーブにより接続されるため、導体層とその外周層との相対的移動が起これば、座屈する可能性が高いためである。なお、シールド層は座屈する可能性が低いといっても、その外周層との相対的移動により損傷する可能性があるため、補強層を設けておくことが好ましい。
補強層は、テープ材を超電導層上に巻き付けて形成することが好ましい。テープ材の巻き付けにより超電導層を内周側に押し付け、超電導層の座屈を効果的に抑制する。一般に、超電導線材は、電流を有効に流すことを目的としているため、比較的大きなピッチで巻回されている。一方、この超電導線材を押え付ける補強層は、曲げなどの機械的特性を考慮して超電導線材の巻き付けピッチ以下のピッチでテープ材を巻き付けて形成すれば、効果的に超電導線材を押え付けることができる。より望ましくは絶縁層と同様のピッチとしてテープ材を巻回して補強層を形成すればよい。絶縁層と同様のピッチで補強層を形成すれば、補強層(補強層に巻回される超電導層)と絶縁層とを同期して移動しやすくすることができ、これらの相対的移動を軽減することができる。
また、テープ材の巻き付け方法は、合わせ巻きとすることが好ましい。合わせ巻きは、二つの異なるテープ材が交互に表面に現れる巻き方である。超電導ケーブルの接続部を形成する際、同ケーブルの端部で補強層が切断される。補強層を合わせ巻きにより形成すれば、2つの異なるテープのうち、一方のテープは他方のテープにより押えられることになるため、切断端部から補強層がばらけることを防止できる。
補強層の材質は、導電材料、絶縁材料のいずれも利用することができる。超電導層を押え付けるのに十分な抗張力を有する材料であればよい。具体的には、銅テープ、アルミテープ、ステンレステープなどの金属テープが好適に利用でき、その他には各種プラスチックテープや紙テープも利用できる。特に、シールド補強層には、絶縁材料の使用も好適である。
絶縁層は、ポリプロピレンとクラフト紙をラミネートしたPPLP(住友電気工業株式会社の登録商標)などの半合成紙やクラフト紙などの絶縁紙を巻回して形成することが好ましい。また、絶縁層の内外周の少なくとも一方、つまり導体補強層と絶縁層との間や、絶縁層とシールド層との間に半導電層を形成しても良い。前者の内部半導電層、後者の外部半導電層を形成することで、導体層と絶縁層の間あるいは絶縁層とシールド層の間での密着性を高め、部分放電の発生などに伴う劣化を抑制する。
また、絶縁層の外側には、シールド層を設けることが好ましい。シールド層を設けることで、導体層を流れる交流の磁場が外部に漏洩するのを抑制することができる。シールド層は導電材料で構成すればよく、導体層と同様の超電導線材を絶縁層の外側に巻回して構成することが好適である。
その他、フォーマと導体層との間にクッション層を介在してもよい。クッション層は、フォーマと超電導線材間における金属同士の直接接触を回避し、超電導線材の損傷を防止する。特に、フォーマを撚り線構造とした場合、クッション層はフォーマ表面をより平滑な面にする機能も有する。クッション層の具体的材質としては、絶縁紙やカーボン紙が好適に利用できる。
また、超電導層と補強層との間にクッション層を介在することも望ましい。つまり、導体層と補強層の間とシールド層と補強層との間の少なくとも一方にクッション層を設ける。ここでのクッション層にも、上述した絶縁紙やカーボン紙が利用できる。このクッション層により、超電導層と補強層との間に空隙が生じる可能性を小さくして電気的特性を改善すると共に、超電導層と補強層の直接接触による損傷の可能性も低減して機械的特性を改善することができる。
一方、断熱管は、例えば、外管と内管とからなる二重構造の断熱管の間に断熱材を配置し、内管と外管間を真空引きする構成が挙げられる。内管内には、少なくとも導体層が収納されると共に、超電導層を冷却する液体窒素などの冷媒が充填される。
本発明超電導ケーブルは、単心ケーブルはもちろん、多心ケーブルのいずれにも適用できる。特に、単心ケーブルへの適用が好適である。通常、多心ケーブル、例えば三心ケーブルなどでは、各心のコアを緩やかに撚り合わせておき、冷却時の収縮によりコア自体が挙動するように構成されている。そのため、超電導層とその外周層との相対的な移動による超電導層の座屈という問題は、単心ケーブルの方が生じやすい。
本発明超電導ケーブルによれば、次の効果を奏することができる。
(1)補強層により超電導層は、その直下の内周層側に押し付けられているため、超電導層の外側に位置する外周層(例えば絶縁層)と超電導層との相対的移動が生じても、超電導層が径方向に挙動するスペースを小さくすることができる。そのため、超電導層が内周層から浮き上がったり、内周層の上でしわが寄ったりすることを抑制し、超電導層の座屈を防止することができる。
(2)補強層をテープ材による合わせ巻きで構成することにより、接続部形成時に切断した補強層の端部から補強層がばらけることを抑制できる。
(3)超電導層と補強層との間にクッション層を介在させることで、補強層との直接接触により超電導層が損傷することを抑制し、超電導層と補強層との間に空隙が生じることによる電気特性の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(実施例1)
本発明超電導ケーブルの一例として、交流用単心超電導ケーブルを作製した。その断面図を図1に、同ケーブルを構成するコアの断面図を図2に示す。
このケーブル100は、図1に示すように、1心のコア110と、このコア110を収納する断熱管120とを有する。
コア110は、図2に示すように、中心から順に、フォーマ10、クッション層21、導体層30、導体補強層41、内部半導電層51、絶縁層60、外部半導電層52、シールド層70、シールド補強層42、保護層80を有している。これらの各層のうち、導体層30とシールド層70には超電導線材が用いられる。このコア110を構成する超電導線材は、断熱管内とコアの間の空間に冷媒(例えば液体窒素)を循環させて、超電導状態に保持される。
フォーマ10には、複数の銅素線を撚り合わせたものを用いた。撚り線構造のフォーマとすることで、交流損失の低減と過電流での温度上昇抑制を同時に実現できる。また、本例では、中心側の素線よりも外周側の素線を細くし、フォーマの外周面に現れるより溝による凹凸を極力小さくしている。
このフォーマ10上にクッション層21を設けている。クッション層21は、カーボン紙をフォーマ10上にらせん状に巻きつけることで形成した。このクッション層21により、フォーマ10表面を平滑化することができ、フォーマ21と導体層30の直接接触による損傷を軽減することができる。
導体層30には、厚さ0.24mm、幅3.8mmのBi2223系Ag-Mnシーステープ線材を用いた。このテープ線材をクッション層21の上に多層に巻回して導体層30を構成する。この導体層30は、各層で超電導線材の撚りピッチが異なっている。加えて、各層ごと又は複数層ごとに巻き方向を変えることで、各層に流れる電流の均流化を図ることができる。
導体層30の直上には、導体補強層41が形成されている。ここでは、銅テープを導体層30上に合わせ巻きでらせん状に巻きつけて導体補強層41を形成した。その際、導体補強層41を構成する銅テープの巻き付けピッチは、絶縁層60を構成する絶縁テープの巻回ピッチと同様で、導体層30を構成する超電導線材の巻き付けピッチよりも小さくし、より確実に導体層30を内周側に押し付けられるようにした。
導体補強層41の外周には、内側から順に、内部半導電層51、絶縁層60、外部半導電層52が形成されている。内部・外部半導電層51,52は、導体補強層41と絶縁層60との界面または絶縁層60とシールド層70との界面に微小な空隙が生じることを抑制し、その空隙での部分放電を防止する。これらの半導電層51,52は、カーボン紙を用いることができる。また、絶縁層60は、例えばクラフト紙とポリプロピレンなどの樹脂フィルムとをラミネートした絶縁テープ(住友電気工業株式会社製PPLP:登録商標)を用い、内部半導電層51の外周に巻回して構成することができる。
上記の外部半導電層52の上にシールド層70を設ける。シールド層70は、導体層30に用いたものと同様の超電導線材を巻回して形成される。このシールド層70には、導体層30とほぼ同じ大きさで逆方向の電流が誘導されることで導体層30から生じる磁場を相殺し、外部への磁場の漏洩を防止することができる。
さらにシールド層70の上には、シールド補強層42が設けられている。ここでも、導体補強層41と同様に銅テープをシールド層70上に合わせ巻きでらせん状に巻きつけてシールド補強層42を形成した。その際、シールド補強層42を構成する銅テープの巻き付けピッチは、絶縁層60を構成する絶縁テープの巻回ピッチと同様で、シールド層70を構成する超電導線材の巻き付けピッチよりも小さくし、より確実にシールド層70を内周側に押し付けられるようにした。
そして、シールド補強層42の上に、クラフト紙を巻き付けて保護層80を形成している。この保護層80は、シールド補強層42よりも内側の構造を機械的に保護するものである。
一方、断熱管120は、図1に示すように、コルゲート内管121とコルゲート外管122とを有するステンレス製の二重管構造である。通常、コルゲート内管121とコルゲート外管122との間は空間が形成され、その空間は真空引きされている。真空引きされる空間内には、断熱材(図示せず)となるスーパーインシュレーションが配置され、輻射熱の反射が行なわれる。また、コルゲート外管122の外側には、防食層130が形成されている。
接続部を形成する場合、導体層30は導体補強層41により、シールド層70はシールド補強層42により押え付けられているため、冷却時の収縮など、熱伸縮がケーブルに発生した場合でも超電導層と導体補強層との相対的移動が生じない。その結果、超電導層が座屈することを抑制できる。特に、各補強層41,42が合わせ巻により形成されているため、接続部形成時にケーブル端末が切断されても、その切断端から各補強層41,42がばらけることを抑制できる。なお、接続部を形成する際、ケーブル端部の導体層30と導体補強層41の長さを同じにしておけば、導体補強層41ごと接続スリーブ210(図5参照)の導体挿入孔に導体層30を挿入することで導体補強層41も一体に接続スリーブ210に半田付けされ、上記座屈をより効果的に抑制することができる。
(実施例2)
次に、実施例1の構成において、さらに2層のクッション層を付加した例を図3に基づいて説明する。図1と同一符号は同一部材を示す。このケーブル100のコア110は、導体層30と導体補強層41との間にクッション層22を、シールド層70とシールド補強層42との間にクッション層23を有する点である点を除いて、他の構成は前記実施例1と同様である。以下、この相違点を中心に説明する。
これらクッション層22、23もカーボン紙を巻回することにより形成した。このクッション層22、23を設けることにより、導体層30と導体補強層41同士ならびにシールド層70とシールド補強層42同士の直接的な金属接触を回避し、機械的損傷を抑制すると共に、両層30、41または70、42の間に空隙が生じることを抑制して、電気的特性の低減を解消することができる。
本発明超電導ケーブルは、電力輸送手段として利用することができる。特に、接続部において、超電導層の座屈を抑制することができ、信頼性の高い接続部の形成に寄与することができる。また、本発明は、AC超電導ケーブル、DC超電導ケーブル、単心超電導ケーブル、3心一括型などの多心超電導ケーブルのいずれにも適用することができる。
本発明超電導ケーブルの横断面図である。 実施例1における超電導ケーブルのコアの断面図である。 実施例2における超電導ケーブルのコアの断面図である。 従来の超電導ケーブルの横断面図である。 従来の超電導ケーブルの接続部を示す模式部分断面図である。 導体層と絶縁層との相対的移動を示す説明図である。
符号の説明
100 超電導ケーブル
110 コア
10 フォーマ 30 導体層 60 絶縁層 70 シールド層 80 保護層
21、22、23 クッション層 41 導体補強層 42 シールド補強層
51 内部半導電層 52 外部半導電層
120 断熱管 121 コルゲート内管 122 コルゲート外管 130 防食層
210 接続スリーブ 220 半田 230 補強絶縁層

Claims (6)

  1. 超電導層を有する超電導ケーブルであって、
    超電導層の直上に、その座屈を防止する補強層を具えることを特徴とする超電導ケーブル。
  2. 超電導層が導体層で、補強層が導体補強層であることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。
  3. 超電導層がシールド層で、補強層がシールド補強層であることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。
  4. 補強層が超電導層の直上に巻回したテープ材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。
  5. テープ材が合わせ巻きされていることを特徴とする請求項4に記載の超電導ケーブル。
  6. 超電導層と補強層との間にクッション層が介在されることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。
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