JP2006112245A - エンジン停止再始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 - Google Patents

エンジン停止再始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 エンジン停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力を効率的に調整する。
【解決手段】 このアイドルストップ機能を備えた自動車では、エンジン停止時に圧縮行程にある気筒に対して、ステップS200でエンジンの再始動条件が成立し、続いてステップS240で該気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いと判断されたときには、ステップS250で吸気バルブを開いて該気筒の気筒内圧力Pcを低下させた後にステップS270でエンジンを再始動させる。このように、エンジン停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときに限って該気筒の気筒内圧力Pcを調整するため、エンジン始動にあたりエンジンの気筒内圧力Pcを無駄なく効率的に調整することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、エンジン停止再始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両に関する。
従来、エンジン停止再始動制御装置としては、エンジンの停止時にはエンジンの回転数が所定値以下に低下したときにエンジンの気筒内の圧力を抜くために用いる装置であるデコンプ装置を作動状態にし、エンジンの始動時にはエンジンを車載発電電動機によって始動させた後エンジンの回転数が所定値以上に上昇したときにデコンプ装置を停止状態にするものが知られている(例えば特許文献1参照)。この装置では、エンジンの始動時からエンジンの回転数が所定値以上に上昇するまでデコンプ装置を作動状態にしておくので、エンジンの起動トルクを低減することができる。
特開平8−28313号公報
しかしながら、上述のエンジン停止再始動制御装置では、エンジンの始動時及び停止時に常にデコンプ装置を作動状態にしておくため、デコンプ装置を必要以上に作動させてしまい無駄が多かった。また、エンジンを始動させるために用いられる電気エネルギ消費量について十分考慮されていなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、エンジンの始動にあたりエンジンの気筒内圧力を無駄なく効率的に調整することができるエンジン停止再始動制御装置を提供することを目的の一つとする。また、このエンジン停止再始動制御装置を搭載した車両を提供することを目的の一つとする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
即ち、本発明のエンジン停止再始動制御装置は、
所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動制御装置であって、
前記エンジンの各気筒の気筒内圧力を調整することが可能な調圧手段と、
前記エンジンの各気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出する検出手段と、
前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには前記調圧手段を用いて該気筒内圧力を低下させるよう制御する気筒内圧力制御手段と、
を備えたものである。
このエンジン停止再始動制御装置では、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときにその気筒内圧力を低下させる。このように、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力が高いときに限って気筒内圧力を低下させるため、エンジンの気筒内圧力を無駄なく効率的に調整することができる。また、エンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるエンジンの起動トルク及びスタータモータの電気エネルギ消費量を低減することができる。
なお、「所定値」は、例えば、エンジンの再始動にあたりエンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータ消費電力が予め定めた値以下になるような値として経験的に定めればよく、具体的には、調圧手段として吸気バルブを用いる場合にはインテークマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値としてもよく、また調圧手段として排気バルブを用いる場合にはエキゾーストマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値としてもよい(以下同じ)。
本発明のエンジン停止再始動制御装置において、前記気筒内圧力制御手段は、アイドルストップ制御による前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには前記調圧手段を用いて該気筒内圧力を低下させるようにしてもよい。アイドルストップ制御が行われると走行途中に何度もエンジン停止と再始動とを繰り返すため、本発明を適用する意義が大きい。
本発明のエンジン停止再始動制御装置は、さらに、前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値以下に低下するまで前記エンジンの再始動を禁止するエンジン再始動制御手段を備えていてもよい。こうすれば、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力が高いときにはエンジンを再始動させないため、エンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量が大きい状態でのエンジンの再始動を回避することができる。
本発明のエンジン停止再始動制御装置において、前記調圧手段は、電磁弁であってもよい。こうすれば、エンジンの回転とは無関係に気筒内を調圧することができる。
本発明のエンジン停止再始動制御装置において、前記検出手段は、前記気筒内圧力に相関するパラメータとして、前記エンジンのクランク角を検出するクランク角センサであってもよい。こうすれば、クランク角センサとは別に検出手段を設ける必要がない。すなわち、圧縮行程にある気筒では、圧縮行程が進むにつれて気筒内圧力が高くなると共にクランク角も大きくなることから、クランク角を気筒内圧力に相関するパラメータとして用いることができる。
本発明のエンジン停止再始動制御装置において、前記調圧手段は、吸気バルブであって、
前記所定値は、インテークマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値であってもよい。こうすれば、吸気バルブとは別に調圧手段を設ける必要がない。また、インテークマニホールド内圧力はエキゾーストマニホールド内圧力よりも圧力が低いことから、より早い時期に圧縮行程気筒の圧縮力を低下させることができ、これによりエンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量をより低減することができる。
本発明のエンジン停止再始動制御装置において、前記調圧手段は、排気バルブであって、
前記所定値は、エキゾーストマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値であってもよい。こうすれば、排気バルブとは別に調圧手段を設ける必要がない。また、エキゾーストマニホールド内圧力はインテークマニホールド内圧力よりも圧力が高いことから、より遅い時期に圧縮行程の圧縮力を低下させることができ、これにより気筒内圧力を無駄なく調整することができる。
本発明のエンジン停止再始動制御装置は、
所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動制御装置であって、
前記エンジンの各気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出する検出手段と、
前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには該気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値以下に低下するまで前記エンジンの再始動を禁止するエンジン再始動制御手段と、
を備えたものとしてもよい。
このエンジン停止再始動制御装置では、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときにはその値が所定値以下に低下するまでエンジンの再始動を禁止する。こうすれば、気筒内圧力が高い場合であっても通常は気筒と各部品との接触面に生じた隙間を介して圧力が抜けるため、気筒内圧力が低下するまでの時間の経過を待つことによって、調圧手段を用いることなく気筒内圧力を低下させた後にエンジンを始動させることができる。また、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力が高いときにはエンジンを再始動させないため、エンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量が大きい状態でのエンジンの再始動を回避することができる。
このエンジン停止再始動制御装置において、前記所定値は、インテークマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値であってもよい。こうすれば、インテークマニホールド内圧力はエキゾーストマニホールド内圧力よりも圧力が低いことから、より早い時期に圧縮行程気筒の圧縮力を低下させることができ、これによりエンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量を低減することができる。
このエンジン停止再始動制御装置において、前記所定値は、エキゾーストマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値であってもよい。こうすれば、エキゾーストマニホールド内圧力はインテークマニホールド内圧力よりも圧力が高いことから、より遅い時期に圧縮行程の圧縮力を低下させることができる。
本発明のエンジン停止再始動方法は、
所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動方法であって、
(a)エンジンが停止するときに圧縮行程で停止する気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出するステップと、
(b)前記ステップ(a)で検出された気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えると判定されたときには前記エンジンの停止している間に該気筒内圧力を低下させるステップと、
を含むものである。
このエンジン停止再始動方法では、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときにその気筒内圧力を低下させる。このように、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力が高いときに限って気筒内圧力を低下させるため、エンジンの気筒内圧力を無駄なく効率的に調整することができる。なお、このエンジン停止再始動方法は上述したエンジン停止再始動制御装置が備えている各種の構成手段の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明のエンジン停止再始動方法は、
所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動方法であって、
(a)エンジンが停止するときに圧縮行程で停止する気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出するステップと、
(b)前記ステップ(a)で検出された気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えると判定されたときには前記エンジンの再始動を禁止するステップと、
を含むものとしてもよい。
このエンジン停止再始動方法では、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときにはその値が所定値以下に低下するまでエンジンの再始動を禁止する。こうすれば、気筒内圧力が高い場合であっても通常は気筒と各部品との接触面に生じた隙間を介して圧力が抜けるため、気筒内圧力が低下するまでの時間の経過を待つことによって、調圧手段を用いることなく気筒内圧力を低下させた後にエンジンを始動させることができる。また、エンジンの停止時に圧縮行程にある気筒の気筒内圧力が高いときにはエンジンを再始動させないため、エンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量が大きい状態でのエンジンの再始動を回避することができる。なお、このエンジン停止再始動方法は上述したエンジン停止再始動制御装置が備えている各種の構成手段の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明のエンジン停止再始動制御装置を搭載した車両は、本発明のエンジン停止再始動制御装置を搭載しているため、エンジンの始動にあたり気筒内圧力を無駄なく効率的に調整することができると共に、エンジンを停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータの電気エネルギ消費量が大きい状態でのエンジンの再始動を回避することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるアイドルストップ機能を備えた自動車20の構成の概略を示す説明図である。本実施形態のアイドルストップ機能を備えた自動車20は、ガソリンにより駆動するエンジン30と、エンジン30の各気筒31に燃料を噴射するインジェクタ32と、エンジン30の各気筒内の混合気に点火する点火プラグ33と、エンジン30を始動させるスタータモータ26と、エンジン30をコントロールするエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)70とを備える。
エンジン30は、本実施形態では4気筒エンジンであり、各気筒31は、インテークマニホールドの吸気通路22のうち吸気バルブ34の手前に設けられた吸気ポート36にインジェクタ32がガソリンを噴射するポート式として構成されている。ここで、図示しないエアクリーナ及びスロットルバルブを介してインテークマニホールドの吸気通路22に吸入された空気は、吸気ポート36でインジェクタ32から噴射されたガソリンと混合されて混合気となる。この混合気は、吸気バルブ34を開くことにより燃焼室37へ吸入され、点火プラグ33のスパークによって点火されて爆発燃焼し、その燃焼エネルギによりピストンリング39付きのピストン38が往復運動して、クランクシャフト40を回転運動させる。そして、燃焼後の排ガスは、排気バルブ35を開くことにより燃焼室37からエキゾーストマニホールドの排気通路24に排出される。ここで、エンジン30の各気筒は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程(燃焼行程ともいう)、排気行程を1サイクルとしてこのサイクルを順次繰り返すものであり、クランクシャフト40が2回転つまり720°回転するごとに1サイクル進む。また、4つの気筒の点火タイミングは本実施形態では1番気筒、2番気筒、4番気筒、3番気筒という順であり、従って例えば1番気筒が膨張行程にあるとき、2番気筒は圧縮行程、3番気筒は排気行程、4番気筒は吸気行程となる。図2にクランク角CAと各気筒の行程との対応関係を表す。図2において、TDCは上死点,BDCは下死点を表す。
エンジン30のクランクシャフト40の端には、エンジン30の本体外側に露出した状態でフライホイール28が備えられている。このフライホイール28の外周には外歯歯車が刻まれており、エンジン始動時にはスタータモータ26の回転軸の先端に設けられた外歯歯車とフライホイール28の外歯歯車が噛み合って始動クランキングが行われる。
エンジン30の各気筒31の吸気バルブ34や排気バルブ35は、本実施形態では、それぞれ電磁コイル34f,35fに通電していない状態では燃焼室37の吸気口や排気口を閉鎖し、通電した状態では吸気口や排気口を開放する。具体的には、吸気バルブ34は、下端にテーパ状の弁体34aを有するステム34bと、このステム34bの上端に接合された円筒状で可動鉄心の機能を果たすリフタ34cと、図示しないシリンダヘッドに取り付けられ固定鉄心の機能を果たすステイ34dと、このステイ34dとリフタ34cとの間に配置されステイ34dに対してリフタ34cを離間させる方向に付勢するスプリング34eと、リフタ34cやステイ34dの周囲に配置された電磁コイル34fとを備えている。そして、電磁コイル34fに通電していない状態では、スプリング34eがリフタ34cをステイ34dから離間させる方向に付勢するため、リフタ34cと一体化されたステム34bは弁体34aと共にリフタ34cと同方向に付勢される。この結果、弁体34aは吸気口の周縁に当接して吸気口を閉鎖する。一方、電磁コイル34fに通電すると、電磁コイル34fが電磁石として働くため、可動鉄心であるリフタ34eはスプリング34eの付勢力に抗して固定鉄心であるステイ34dに吸引される。この結果、弁体34aは吸気口の周縁から離間して吸気口を開放する。なお、排気バルブ35については、吸気バルブ34と同様の構成を備え同様に作動するため、その説明を省略する。
エンジン30のクランクシャフト40は、オートマチックトランスミッション50と接続されている。このオートマチックトランスミッション50は、エンジン30からクランクシャフト40に出力された動力を変速してデファレンシャルギア52を介して駆動輪54a,54bに伝達する。また、クランクシャフト40にはクランク角センサ56が取り付けられている。クランク角センサ56は、本実施形態では、クランクシャフト40と一体となって回転するタイミングロータ56aに対向する位置にピックアップコイル56bが配置された電磁ピックアップ式センサである。タイミングロータ56aには2枚欠歯した34枚の歯が設けられ、タイミングロータ56aの歯がピックアップコイル56bのコアに接近するごとにパルスを出力する。そして、クランクシャフト40が1回転(360°)すると34個のパルスを発生し、このパルスによって10°ごとのクランク角CAを特定したりエンジン回転数Neを求めたりすることができる。
エンジン30の燃焼室37には、気筒内圧力センサ58が取り付けられ、インテークマニホールドには、吸気管圧力センサ60が取り付けられている。この気筒内圧力センサ58及び吸気管圧力センサ60は、センサの内部に取り付けられたダイヤフラムの変形を電気量に変換するダイヤフラム式圧力センサであり、気筒内圧力センサ58によって気筒内圧力Pcを検出することができ、吸気管圧力センサ60によってインテークマニホールド内圧力Pinを検出することができる。
エンジンECU70は、エンジン30の運転を制御するものであり、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサにより構成され、CPUのほかに処理プログラムやデータなどを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMや出力ポート、通信ポートなどを備えている。このエンジンECU70には、エンジン30の運転状態を示す種々のセンサ、例えば、前出のクランク角センサ56、気筒内圧力センサ58、吸気管圧力センサ60のほか、図示しないが吸入空気の温度を検出する吸気温センサ、スロットルバルブの開度(ポジション)を検出するスロットルバルブポジションセンサ、エンジン30の冷却水の温度(水温)を検出する水温センサなどが接続されており、各種センサからの検出信号が入力される。また、エンジンECU70からは、スタータモータ26やインジェクタ32への駆動信号、吸気バルブ34及び排気バルブ35の開閉を行う電磁コイル34f,35fへの制御信号、点火プラグ33に放電電圧を印加するイグニッションコイル62への制御信号などが出力される。なお、運転者の操作に基づく要求動力をエンジン30から出力するために、エンジンECU70には、シフトレバー72のポジションを検出するシフトポジションセンサ73からのシフトポジションやアクセルペダル74のポジションを検出するアクセルペダルポジションセンサ75からのアクセルペダルポジション、ブレーキペダル76が踏み込まれているか否かを検出するブレーキポジションセンサ77からのオンオフ信号も入力される。
次に、本実施形態のアイドルストップ機能を備えた自動車20の動作、特に通常の走行時におけるエンジン30の吸気バルブ34及び排気バルブ35の動作について以下に説明する。このエンジン30は、4気筒であるため、原則的には、吸気バルブ34は吸気行程の上死点で開いて下死点で閉じ、排気バルブ35は排気行程の下死点で開いて上死点で閉じるが、実際には、バルブ動作に遅れが生じたり吸気や排気が慣性の影響を受けたりするため、これより早めにバルブを開いて遅めにバルブを閉じるように設定されている。具体的には、インテークマニホールドの吸気通路22に吸入された空気とインジェクタ32から噴射されたガソリンが混合された混合気は、吸気行程に入る少し前つまりピストン38が上死点へ達する少し前に、吸気バルブ34の電磁コイル34fに通電して吸気バルブ34を開くことによって燃焼室37に吸入される。そして、圧縮行程に入った少し後つまりピストン38が上昇に転じた後しばらくしてから、吸気バルブ34の電磁コイル34fへの通電を停止して吸気バルブ34を閉じる。圧縮行程に引き続く膨張行程では、ピストン38が上死点に達する直前に、エンジンECU70は、イグニッションコイル62に通電するよう指令し、これにより点火プラグ33をスパークさせて混合気に点火する。この結果、混合気が燃焼し、燃焼により発生した排ガスは、ピストン38を下死点まで押し下げる。そして、ピストン38が下死点に達する少し手前で、排気バルブ35の電磁コイル35fに通電することによって排気バルブ35を開き、燃焼室37から排気バルブ35を介してエキゾーストマニホールドの排気通路24に排ガスを排出する。その後、吸気行程に入った後つまりピストン38が上昇して上死点に達した後しばらくしてから、排気バルブ35の電磁コイル35fへの通電を停止して排気バルブ35を閉じる。この動作を1サイクルとしてこのサイクルを順次繰り返すことにより通常の走行を行う。
次に、本実施形態のアイドルストップ機能を備えた自動車20の動作、特にアイドルストップ制御に伴う動作について以下に説明する。このアイドルストップ機能を備えた自動車20では、アイドル停止時にアクセルペダル74が踏み込まれていないアクセルOFFであると共にブレーキペダル76が踏み込まれているブレーキONの状態でエンジン回転数Neが所定の低速回転数以下であるなどの所定の停止条件が成立したときにエンジン30を自動停止し、その後ブレーキOFFとされると共にアクセルONされるなどの所定の始動条件が成立したときにスタータモータ26によりエンジン30が自動再始動されるアイドルストップ制御が行われる。以下には、このアイドルストップ制御で行われる自動停止制御ルーチンと自動再始動制御ルーチンについて説明する。
まず、自動停止制御ルーチンについて説明する。図3はこのルーチンのフローチャートである。このルーチンは、エンジン運転中、所定タイミングごと(例えば数msecごと)にエンジンECU70によって実行される。このルーチンが開始されると、エンジンECU70は、アクセルペダルポジションセンサ75からのアクセルポジションがアクセルOFFでありブレーキポジションセンサ77からのブレーキペダルポジションがブレーキONであってエンジン回転数Neが所定の低速回転数以下という停止条件が揃ったか否かを判定する(ステップS100)。ここで、エンジン回転数Neはクランク角センサ78から出力されるパルスの時間間隔に基づいて算出される。また、所定の低速回転数は本実施形態では通常のアイドリング回転数をわずかに上回る数値に設定されている。
ステップS100で前出の停止条件が揃っていないときには、ステップS170へと進み、停止制御実行中フラグF1をゼロにセットした後に本ルーチンを終了する。一方、ステップS100で停止条件が揃ったときには、停止制御実行中フラグF1が値1か否かを判定する(ステップS110)。ここで、停止制御実行中フラグF1とは、エンジン30の停止条件が成立しているか否かを示すフラグであり、ゼロのときは停止条件が成立していないことを示し、値1のときは停止条件が成立していることを示す。そして、ステップS110で停止制御実行中フラグF1がゼロのときは、停止制御実行中フラグF1を値1にセットして(ステップS120)、エンジン30の各気筒31のインジェクタ32への通電を停止すると共に点火プラグ33のイグニッションコイル62への通電を停止する(ステップS130)。この結果、エンジン30の各気筒31の点火及び燃料噴射は停止されるため、エンジン30はクランクシャフト40を回転させるトルクを発生しなくなる。このため、クランクシャフト40は慣性力のみで回転する。この慣性力は、圧縮行程の気筒で発生するガス圧縮力などによって減衰されるため、クランクシャフト40の回転は停止に向けて収束する。
ステップS110で停止制御実行中フラグF1が値1のとき、又はステップS130で各気筒31の点火及び燃料噴射を停止した後には、エンジンECU70は、エンジン回転数Neがゼロになったか否かを判定し(ステップS140)、エンジン回転数Neがゼロになっていないときには、そのまま本ルーチンを終了する。一方、エンジン回転数Neがゼロになったときには、圧縮行程にある気筒31を検出する(ステップS150)。ここで、圧縮行程気筒の検出は、クランク角センサ56から出力されるパルスに基づいて行われる。本実施形態では、クランク角センサ56はクランクシャフト40が1回転するごとに34個のパルスを出力するように設定され、また、第1気筒が膨張行程に入るときをクランク角0°とするよう予め設定されている。そして、クランク角センサ56により算出されたクランク角CAを、図2に示すクランク角CAと各気筒31の行程との対応関係に照らすことにより、どの気筒がどの行程にあるのかを判別することができる。クランク角センサ56から出力される信号は、エンジンECU70へ入力され、その後圧縮行程にある気筒31を識別する情報を図示しないバックアップRAMに保存する(ステップS160)。そして、停止制御実行中フラグF1をゼロにリセットし(ステップS170)、その後本ルーチンを終了する。これにより、アイドルストップ制御において、エンジン30が停止したときに圧縮行程で停止する気筒31を特定することができる。なお、ステップS100で停止条件が成立した後であってステップS140でエンジン回転数Neがゼロになる前にアクセルペダル74が踏み込まれてエンジン30の停止条件が不成立となったときには、ステップS170で停止制御実行中フラグF1をゼロにリセットした後に本ルーチンを終了し、通常の走行時の制御を実行することになる。
次に、自動再始動制御ルーチンについて説明する。図4はこのルーチンのフローチャートである。このルーチンは、自動停止制御ルーチンによって停車した後、所定タイミングごと(例えば数msecごと)にエンジンECU70によって実行される。このルーチンが開始されると、エンジンECU70は、ブレーキポジションセンサ77からのブレーキペダルポジションがブレーキOFFでアクセルペダルポジションセンサ75からのアクセルポジションがアクセルONという再始動条件が揃ったかを判定する(ステップS200)。
ステップS200で前出の再始動条件が揃っていないときには、ステップS280へ進み、再始動制御実行中フラグF2をゼロにした後にそのまま本ルーチンを終了する。一方、ステップS200で再始動条件が揃ったときには、エンジンECU70は、図示しないバックアップRAMから圧縮行程にある気筒31を読み出し(ステップS210)、再始動制御実行中フラグF2が値1か否かを判定する(ステップS220)。ここで、再始動制御実行中フラグF2とは、エンジン30の再始動条件が成立しているか否か示すフラグであり、ゼロのときは再始動条件が成立していないことを示し、値1のときは再始動条件が成立していることを示す。そして、ステップS220で再始動制御実行中フラグF2がゼロのときは、再始動制御実行中フラグF2を値1にセットし(ステップS230)、エンジン30の燃焼室37に取り付けられている気筒内圧力センサ58により検出される圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcが、インテークマニホールドに取り付けられている吸気管圧力センサ60により検出されるインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いか否かを判定する(ステップS240)。ここで、エキゾーストマニホールド内圧力ではなくインテークマニホールド内圧力Pinをしきい値として気筒内圧力Pcが高いか否かを判定するのは、インテークマニホールド内圧力はエキゾーストマニホールド内圧力よりも圧力が低いことから、より早い時期に圧縮行程気筒の気筒内圧力を調整することができるからであり、これによりエンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができる。
ステップS240で圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときには、圧縮行程にある気筒31の吸気バルブ34の電磁コイル34fに通電する(ステップS250)。この結果、吸気バルブ34が押し下げられて燃焼室37の吸気口が開放され、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcはインテークマニホールド内圧力Pinに向かって低下する。
ステップS220で再始動制御実行中フラグF2が値1のときつまり前回の本ルーチン実行中に既にエンジン30の再始動条件が成立してそのまま本ルーチンを終了していたとき、又はステップS250で圧縮行程気筒の吸気バルブ34を開いた後には、エンジンECU70は、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcが実質的にインテークマニホールド内圧力Pin以下まで低下したか否かを判定する(ステップS260)。ここで、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pin以下になったか否かを判定するのは、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinと等しいか又はそれ以下であれば圧縮行程気筒の圧縮力は小さくなり、エンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができるからである。
ステップS240で圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pin以下であるとき、又はステップS260で圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcが実質的にインテークマニホールド内圧力Pin以下になったときには、スタータモータ26の回転軸を突出させてこの回転軸の先端に設けられた外歯歯車とフライホイール28の外歯歯車を噛み合わせた後にスタータモータ26に電力を供給する(ステップS270)。この結果、スタータモータ26の回転軸の先端に設けられた外歯歯車とフライホイール28の外歯歯車が噛み合いながら回転し、このフライホイール26の回転力によってクランクシャフト40を回転させてエンジン30を再始動させる。このとき、ステップS230により圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcは実質的にインテークマニホールド内圧力Pinまで低下しているため、圧縮行程気筒の圧縮力は小さくなり、エンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされる起動トルク及びスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができる。そして、ステップS270でエンジン30を始動した後は、ステップS280で再始動制御実行中フラグF2をゼロにリセットした後に本ルーチンを終了する。一方、ステップS260で圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときには、そのまま本ルーチンを終了する。なお、ステップS250で圧縮行程気筒の吸気バルブ34を開きステップS270でエンジン30を始動して本ルーチンを終了した後は、圧縮行程気筒のピストン38が上死点に達したときに吸気バルブ34の電磁コイル34fへの通電を停止して吸気バルブ34を閉じるようにし、また、ステップS270でエンジン30を始動して本ルーチンを終了した後は、エンジン30が完爆状態になった後にスタータモータ26の回転軸を元の位置に戻してスタータモータ26によるクランキングを停止し、通常の走行時の制御を実行することになる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の吸気バルブ34が本発明の調圧手段に相当し、気筒内圧力センサ58が検出手段に相当し、エンジンECU70が気筒内圧力制御手段及びエンジン再始動制御手段に相当する。なお、本実施形態では、アイドルストップ機能を備えた自動車20の動作を説明することにより本発明のエンジン停止再始動制御装置の一例を明らかにすると共に本発明のエンジン停止再始動方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のアイドルストップ機能を備えた自動車20によれば、アイドルストップ制御におけるエンジン30の停止時に圧縮行程にある気筒31の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinを超えるときには、その気筒内圧力Pcをインテークマニホールド内圧力Pinまで低下させた後にエンジン30を再始動させる。このように、エンジン30の停止時に圧縮行程にある気筒31の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときに限って気筒内圧力Pcを低下させるため、エンジン30の気筒内圧力Pcを無駄なく効率的に調整することができる。また、エンジン30の停止時に圧縮行程にある気筒31の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときにはエンジン30を再始動させないため、気筒内圧力Pcが高い状態でのエンジン30の再始動を回避できると共に、エンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるエンジン30の起動トルク及びスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができる。
また、アイドルストップ制御では走行途中に何度もエンジン停止と再始動とを繰り返すため、低減される電気エネルギの使用量の累積値が大きくなり有利である。
更に、エンジン停止時に圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcの調整には吸気バルブ34を用いるため、新たに調圧手段を設ける必要がない。
更にまた、吸気バルブ34は、電磁コイル34fに通電していない状態では燃焼室37の吸気口を閉鎖し、通電した状態では吸気口を開放するため、エンジン30の回転とは無関係に圧縮行程気筒内を調圧することができる。
そして、エンジン30を再始動させるときに圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcが高いか否かはインテークマニホールド内圧力Pinをしきい値として判定することから、エキゾーストマニホールド内圧力をしきい値として判定するときよりも早い時期に圧縮行程気筒の圧縮力を低下させることができ、これによりエンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態の自動再始動制御ルーチンでは図4の自動再始動制御ルーチンを採用したが、図5又は図6の自動再始動制御ルーチンを採用してもよい。つまり、図5の自動再始動制御ルーチンでは、エンジンECU70は、ステップS200およびS210と同様のステップS300およびS310の処理を行い、その後ステップS240およびS250と同様のステップS320およびS330を実行する。そして、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinと等しいか又はこれ以下に低下したか否かを判定することなくエンジン30を再始動させ(ステップS340)、本ルーチンを終了する。この場合においても、圧縮行程気筒の吸気バルブ34を開いて気筒内圧力Pcを低下させるため、通常のエンジン始動方法で始動するときよりもエンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるエンジン30の起動トルク及びスタータモータ26の電気エネルギ消費量を低減することができる。また、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinまで低下する前であってもエンジン30を再始動させるため、より早い時期にエンジン30を再始動することができる。
一方、図6の自動始動制御ルーチンでは、エンジンECU70は、ステップS200及びS210と同様のステップS400及びS410の処理を行ったあと、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pin以下であるか否かを判定する(ステップS420)。そして、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pin以下であるときには、エンジン30を再始動させ(ステップS430)、本ルーチンを終了する。一方、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときには、エンジン30を再始動させることなく本ルーチンを終了する。この結果、圧縮行程気筒の気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pinよりも高いときには、気筒内圧力Pcがインテークマニホールド内圧力Pin以下になるまで待ってからエンジン30を再始動させることになる。すなわち、気筒内圧力Pcが高い場合であっても通常は気筒31とピストンリング39との間に生じた隙間を介して圧力が抜けるため、気筒内圧力Pcが低下するまでの時間の経過を待つことによって、調圧手段を用いることなく気筒内圧力Pcを低下させた後にエンジン30を始動させる。こうすれば、エンジン30の停止時に圧縮行程にある気筒31の気筒内圧力Pcが高いときにはエンジン30を再始動させないため、エンジン30を停止状態から始動状態に移行する時点で必要とされるスタータモータ26の電気エネルギ消費量が大きい状態でのエンジン30の再始動を回避することができる。
また、上述した実施形態では、調圧手段として吸気バルブ34を採用したが、排気バルブ35を採用してもよい。この場合、エキゾーストマニホールド内圧力値に基づいて設定された値をしきい値として気筒内圧力Pcを調整する。また、調圧手段は、例えば、吸気バルブ34又は排気バルブ35の近傍に電磁弁として設けられた補助バルブであってもよい。こうすれば、吸気バルブ34及び排気バルブ35の開閉を通常のカム機構によって行わせたまま、エンジン30の回転とは無関係に圧縮行程気筒内を調圧することができる。
更に、上述した実施形態では、検出手段として気筒内圧力センサ58を採用したが、気筒内圧力Pcに相関するパラメータとしてクランク角CAを検出するクランク角センサ56を採用してもよい。すなわち、圧縮行程にある気筒31では、圧縮行程が進みピストン38が下死点から上死点に向かうにつれて気筒内圧力Pcが高くなると共にクランク角CAも大きくなることから、気筒内圧力Pcに相関するパラメータとしてクランク角CAを採用することができる。こうすれば、気筒内圧力センサ58を検出手段として新たに設けなくても気筒内圧力Pcを調整することができる。
更にまた、上述した実施形態では、クランク角センサ56として電磁ピックアップ式センサを採用したが、クランクシャフト40に取り付けられたマグネットロータに対向する位置に磁気抵抗素子を配置したMRE回転センサを採用してもよいし、マグネットロータに対抗する位置にホール素子を配置して磁束密度変化を電圧変化に変換する磁電変換式センサを採用してもよいし、発光ダイオードとフォトトランジスタとを対向させその間をスリットを切った円盤が回転することによりクランク角を検出する光電式センサを採用してもよい。
そして、上述した実施形態では、インテークマニホールド内圧力Pinをしきい値として気筒内圧力Pcを調整したが、エンジン30の再始動にあたりスタータモータ26の消費電力が予め定めた値以下になるような値として経験的に定めた値をしきい値として気筒内圧力Pcを調整してもよい。
そしてまた、上述した実施形態では、ステップS250及びステップS330で圧縮行程気筒の吸気バルブ34を開いてピストン38が上死点に達したときに閉じたが、圧縮行程に続いて行われる膨張行程や排気行程の途中又は膨張行程が終了したときに吸気バルブ34を閉じてもよいし、排気行程に続いて行われる吸気行程が終了したときに吸気バルブ34を閉じてもよい。
そして更に、上述した実施形態では、エンジン30の停止時に圧縮行程にある気筒31のみを対象として気筒内圧力Pcを調整したが、エンジン30の始動後次に圧縮行程に入る気筒31に対しても上述した実施形態と同様の処理を実行してもよい。
そして更に、上述した実施形態では、4気筒エンジンを例に挙げて説明したが、他の多気筒エンジンにおいても同様にして本発明を適用することができる。例えば、6気筒エンジンは、タイミングによっては二つの気筒31が圧縮行程に入ることがあるが、その場合には双方の気筒31に対して上述した実施形態と同様の処理を実行する。
そして更にまた、上述した実施形態では、アイドルストップ機能を備えた自動車20に本発明を適用した場合を例示したが、モータジェネレータを搭載してその動力を車両駆動軸に伝達させる構成のハイブリッド自動車に本発明のエンジン停止再始動制御方法を適用してもよいことはいうまでもない。
アイドルストップ機能を備えた自動車の構成の概略を示す説明図である。 クランク角CAと各気筒の行程との対応関係を表す説明図である。 自動停止制御ルーチンのフローチャートである。 自動再始動制御ルーチンのフローチャートである。 他の自動再始動制御ルーチンのフローチャートである。 他の自動再始動制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
20 アイドルストップ機能を備えた自動車、22 インテークマニホールドの吸気通路、24 エキゾーストマニホールドの排気通路、26 スタータモータ、28 フライホイール、30 エンジン、31 気筒、32 インジェクタ、33 点火プラグ、34 吸気バルブ、35 排気バルブ、34a 弁体、34b ステム、34c リフタ、34d ステイ、34e スプリング、34f,35f 電磁コイル、36 吸気ポート、37 燃焼室、38 ピストン、39 ピストンリング、40 クランクシャフト、50 オートマチックトランスミッション、52 デファレンシャルギヤ、54a,54b 駆動輪、56 クランク角センサ、56a タイミングロータ、56b ピックアップコイル、58 気筒内圧力センサ、60 吸気管圧力センサ、62 イグニッションコイル、70 エンジンECU、72 シフトレバー、73 シフトポジションセンサ、74 アクセルペダル、75 アクセルペダルポジションセンサ、76 ブレーキペダル、77 ブレーキポジションセンサ。

Claims (13)

  1. 所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動制御装置であって、
    前記エンジンの各気筒の気筒内圧力を調整することが可能な調圧手段と、
    前記エンジンの各気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出する検出手段と、
    前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには前記調圧手段を用いて該気筒内圧力を低下させるよう制御する気筒内圧力制御手段と、
    を備えたエンジン停止再始動制御装置。
  2. 前記気筒内圧力制御手段は、アイドルストップ制御による前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには前記調圧手段を用いて該気筒内圧力を低下させる、
    請求項1記載のエンジン停止再始動制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジン停止再始動制御装置であって、
    前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値以下に低下するまで前記エンジンの再始動を禁止するエンジン再始動制御手段、
    を備えたエンジン停止再始動制御装置。
  4. 前記調圧手段は、電磁弁である、
    請求項1〜3のいずれか記載のエンジン停止再始動制御装置。
  5. 前記検出手段は、前記気筒内圧力に相関するパラメータとして前記エンジンのクランク角を検出するクランク角センサである、
    請求項1〜4のいずれか記載のエンジン停止再始動制御装置。
  6. 前記調圧手段は、吸気バルブであって、
    前記所定値は、インテークマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値である、
    請求項1〜5のいずれか記載のエンジン停止再始動制御装置。
  7. 前記調圧手段は、排気バルブであって、
    前記所定値は、エキゾーストマニホールド内圧力値に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値である、
    請求項1〜5のいずれか記載のエンジン停止再始動制御装置。
  8. 所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動制御装置であって、
    前記エンジンの各気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出する検出手段と、
    前記エンジンの停止時に前記検出手段によって検出された圧縮行程にある気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えるときには該気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値以下に低下するまで前記エンジンの再始動を禁止するエンジン再始動制御手段と、
    を備えたエンジン停止再始動制御装置。
  9. 前記所定値は、インテークマニホールド内圧力に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値である、
    請求項8記載のエンジン停止再始動制御装置。
  10. 前記所定値は、エキゾーストマニホールド内圧力値に基づいて設定された値又はこれに相関するパラメータ値である、
    請求項8記載のエンジン停止再始動制御装置。
  11. 所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動方法であって、
    (a)エンジンが停止するときに圧縮行程で停止する気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で検出された気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えると判定されたときには前記エンジンの停止している間に該気筒内圧力を低下させるステップと、
    を含むエンジン停止再始動方法。
  12. 所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときに前記エンジンをスタータモータによって再始動させるエンジン停止再始動方法であって、
    (a)エンジンが停止するときに圧縮行程で停止する気筒の気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータを検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で検出された気筒内圧力又は気筒内圧力に相関するパラメータが所定値を超えると判定されたときには前記エンジンの再始動を禁止するステップと、
    を含むエンジン停止再始動方法。
  13. 請求項1〜10のいずれか記載のエンジン停止再始動制御装置を搭載した車両。
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