JP2006111207A - 空気供給式水中通話システム - Google Patents

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Abstract

【課題】
通話に必要な機器を内蔵する容器の耐圧構造による音声障害やダイバーが言葉を明瞭に話すために使用するマウスマスク等の装着時の煩雑さ、ダイバーの音声を発するスピーカーを携帯したりする不便さの3点を同時に解消した通話システムを考案する。
【解決手段】
周囲の圧力と同じである二次減圧弁内部20の空気を通気管によりスピーカー等の通話用機器を内蔵させた容器に送り、容器内外の圧力を同化させ容器の耐圧を不要にして深度による使用限界を解消し、音声振動が容易な薄い振動板の使用を可能とした。またダイバーはバイトピース41を噛むことだけでマウスマスク5と一体の水中スピーカー13付き二次減圧弁10を保持しながらの会話、またそれを当該マスク内に格納し口を自由に動かせる状態での明瞭な会話の選択も可能であり、かつスピーカーが常時話し手と同じ向きになるため相手に情報を伝達し易くなった。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に潜水作業やレジャーダイビングなどの潜水活動において、ダイバーの水中通話に関わるものである。
背景技術について第一項目、第二項目、第三項目に分けて説明をする。第一項目として、従来、水中での通話に用いられる通話器のマイクロフォンやスピーカーなどの機器を収容する容器のほとんどが高い圧力の水圧に曝されるため容器自体も大型で重く、音声の受信や伝達に必要なマイクロフォンやスピーカーの振動板も水密容器の一部であるため耐圧強度の高い構造となっていた。
これに対して、ダイバーが使用するレギュレーター2の二次減圧弁から供給される周囲の圧力と同じ圧力の空気を利用して機器を内蔵する容器に送り込み内外の圧力を同化させるという既知の技術を応用したのものが考案されている。スピーカー付水中マスクというものが考案されており、スピーカーを収容する容器内の空間をスピーカー振動板を境にして2つの空間に分け、その一側空間部へレギュレーターから供給される周囲と同圧の空気を空気管により間接的に供給し、同容器内他側空間へマスク内空間から空気連通管によりマスク内の空気を供給するタイプのものである。
特開平07-052879(第20項から第31項、第1図、第2図)
第二項目として、ダイバーが音声を発する際の問題である。通常のレギュレーター2の二次減圧弁10に備わるマウスピースを使用する場合は、ダイバーはマウスピースを口の中にくわえ込みマウスピースの噛み締め部を歯で噛み、唇でマウスピースの周囲を覆い水密にして話をする状態となる。この場合、口を閉じることや唇を自由に動かすことができないため音声が極めて不意明瞭になってしまう。そのためマウスピースを外して、フルフェイスマスクあるいはマウスマスクを二次減圧弁に取り付けバンドを使用して顔に装着するか、マウスマスクではバンドを使用せず手で当該マスクを口に押し当てるなどの方法を用い、口を自由に動かせる状態にすることで音声を明瞭に発することができるようにしている。また、マウスマスクに歯で噛み締める部分を取り付けたものも考案されている。
特開平08-008840(第13項、第3図、第4図、第6図) 特開平09-315386(第11項、第1図) 特開平06-191480(請求項2、第2図、第3図)
第三項目として、スピーカーの携帯に関するものである。この項目においては超音波を利用して耳に受信器を装着して音声を聞き取る超音波による通話装置は対象外とし、ダイバーが耳で直に水中を伝播する音声振動を感知する場合に限定する。ダイバーの音声を電気的に増幅し音声振動を水中に発信する水中スピーカーは、従来、電源及び増幅器を内蔵させた容器内に一緒に組み込まれることが多く、その容器をダイバーが携帯した。
発明が解決しようとする課題については、背景技術の項に準じて第一項目、第二項目、第三項目に分けて説明をする。
第一項目関して、次の問題が生じる。マイクロフォンやスピーカーを内蔵させた強い耐圧構造をもった容器では、振動板の厚みを増すほど振幅範囲が狭くなり、音声の伝達性能が低下するという問題点が存在した。また、使用する深度が深くなるにつれて増加する水圧による振動板圧迫も音声振動の妨げとなり、音声の伝達性能を低下させ、さらに丈夫で重いものでも耐圧の強度限界があるため使用できる深度にも制限があった。
一方、上記特開平07-052879に記載されたスピーカー付水中マスクでは、スピーカーが強度の高い耐圧構造である必要がなく、容器内の空気中で陸上使用時と同じように振動板を振動させることができるため音の伝達も効率が良いと推測される。しかし、本来の使用目的は音源からの音声を空気連通管を介した空気伝播により、水中で当該マスクを付けているダイバー自身に伝達するためのスピーカーであり、水中へ音を発し他者へ音声による情報伝達が目的のものではなかった。また、実際の使用状況を考慮した場合に水中マスクに水が入ることが想定されるが、水中マスク空洞に接続された空気連通管への浸水対策について具体的手段が明示されていなかった。
第二項目に関して、次の4点の不具合が生じる。1点目は、フルフェイスマスクやマウスマスクを装着する場合、呼吸の安全確保から顔から外れないように固定するバンドを頭にかける必要があり、この動作や手順はダイバーにとって煩雑なものであるばかりでなく当該マスクに水が侵入し易いことなどの不安も重なり強度のストレスをダイバーに与えることである。
2点目はマウスマスクの取り付け部位についての問題である。特開平08-008840に記載されたトークマウス及び特開平09-315386に記載されたマウスマスクは図1の予備の空気供給源であるオクトパス4にマウスマスクを取り付けたものもあるが、通話時に主たる空気源であるレギュレーターからオクトパス4に切り替えなければならず、使用中はマウスマスクをバンドで顔に密着させるか手で押さえていなければ口元から脱落してしまうという不便さがあった。これは本来、エアー切れのダイバーに対処するために用意されたオクトパス4の機能を通話のため著しく低下させる結果となり、安全性を欠いた装備になってしまう。
これに対し、特開平06-191480で考案された通信装置の噛み締め部が付いたマウスマスクでは、手やバンドを使用しないでもマウスマスクを保持でき、オクトパス4につける必要もなくしたが、上記記載の口内奥に位置する噛み締め部において、マウスマスク5の口内支持部41aに相当する歯の内側に引っかかる部分である突起部を備えていないため口を開けた場合にマウスマスクを手で押さえていなければ脱落することが推測される。
3点目は、フルフェイスマスクまたはマウスマスクあるいはマウスピースのいずれかを選択して通常の二次減圧弁に取り付けた場合でも、声を出すときに二次減圧弁に付属した排気管から管内に残留していた水と二次減圧弁内部20空気が排出され、その直後に水が排気管内に再び入るという過程が繰り返される度に変動する排気抵抗により話しづらく発声が不安定になるという問題があった。
また4点目として、フルフェイスマスクまたはマウスマスクを二次減圧弁に取り付けて呼吸を行う場合、マウスピースを使用時と比較して息苦しさが伴う面があった。
第三項目では、話して手であるダイバーは水中通話の音源であるスピーカーを内蔵した容器を携帯し、音声を発する度に聞き手であるダイバーに対しスピーカーを向ける必要があった。
課題を解決する手段は、前項の発明が解決しようとする課題に準じて第一項目、第二項目、第三項目に分けて説明をする。先ず第一項目では、ダイバーの呼吸する空気を直接利用して浸水防止器内部21、水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23の空気圧力を二次減圧弁内部20の空気圧力と同化させる点にある。具体的には、添付した第3図、第4図を参照しながら詳述する。
図3に示したようにマウスマスク5の給気口5aにマウスマスク内部25方向にのみ流れを制御する逆止弁30を備え付けたものを二次減圧弁10に取り付ける。次に、マウスピース取付口10b下部に孔を設け空気管15を水密が保たれるよう挿入し、その端口15aが二次減圧弁内部20に開くように配し、他方の端口は浸水防止器11の内部21に接続する。空気管15の途中には逆流防止弁26を配設する。この逆流防止弁26は二次減圧弁10から浸水防止器11側方向だけに空気あるいは水が流れるように制御するものである。
図4に掲載したように浸水防止器11は、二つの空気室11a、11bに分け隔てられ、室を隔てる仕切りの上部に通気孔33を設け両方の空間を共有させる。空気室11aには、容器外側方向へだけ通気及び通水を制御する逆流防止弁の機能を有した排気排水弁27を備え、空気室11bには空気管16を接続する。浸水防止器11は中圧ホース3の途中に排気排水弁27が下になるようにバンド等で固定し、空気管16は空気管分配器28から3方向に分岐させ、空気管17は水中マイクロフォン内部22、空気管18は水中スピーカー内部23、空気管19は増幅器内部24へ各々接続する。空気管分配器28には管を開閉するレバー29を備える。
増幅器14は、音声入力端子36、音声出力端子37を有し、音声コード50により、各々マイクロフォン音声端子35、スピーカー音声端子38へ接続する。
第二項に関しては、次の手段を講じる。圧縮空気タンク1の高圧空気を圧力調整して周囲の圧力と同じ圧の空気をダイバーへ供給するレギュレーター2の二次減圧弁10に取り付けるマウスマスク5に、図7に示したようにバイトピース41、逆止弁30、31、水中マイクロフォン12、そして排気管44を各々配設する。
バイトピース41は、前歯と奥歯の中間位置になるよう配し、口内支持部41a、噛締部41b、外部支持蓋41cの三つの部分で構成され、図10、図11のようにベースプレート42を貫通し、噛締部41bの部分をスライドさせマウスマスクの内外方向に移動させることができるものとする。排気管44は、図12に示すように管全体に小さな排気孔47を多数開け、管の外側にはスポンジカバー46を覆い被せる。また排気管44の両側面には排気口48を設けた回転可能な排気口開閉リング45を配し、それに接する形で排気口遮蔽板49を排気管内部に配置する。
第三項目に関しての手段は、図3、図6に表したように、通常のレギュレーターの二次減圧弁10前面中央に備えられている二次減圧弁内20に入った水を排出するための強制排気用のパージボタン部分に通気管18が接続された軽量小型の水中スピーカー13を組み込むことである。
本発明の前提として、レギュレーター2の一次減圧弁で周囲の圧力より少し高く調整された圧縮空気タンク1の空気が、二次減圧弁10あるいは予備のオクトパス4により、ダイバーの呼吸動作に反応し、最終的に周囲の圧力と同じ圧力に調整された空気として二次減圧弁内部20に供給されるという周知の技術がある。発明の効果について、課題を解決するための手段の項に準じて第一項目、第二項目、第三項目に分けて説明をする
第一項目に関しての効果について主に図5を参照しながら述べる。通常ダイバーは、吸気動作により前述した周囲の圧力と同じに圧力調整された空気を肺に取り込み、呼気動作により二次減圧弁内部20に吐き出した空気を二次減圧弁に備わる逆止弁32から排気管を介して外へ排出するものであり、二次減圧弁内部20に侵入した水も同様である。
本発明による通話システムでは、吸気動作により二次減圧弁内部20の空気が給気口5a内の逆止弁30を介して肺に取り込まれ、呼気動作により気道、口を経由しマウスマスク内部25へ吐き出され、余分な空気はマウスマスク5下部に備わる逆止弁31を通じて排気管44から水中へ排出される。マスク内に侵入した水も同様である。空気及び水が逆止弁30により二次減圧弁内部20側に送られることはなく、かつ逆止弁32により水密が保たれる二次減圧弁内部20は、ダイバーが呼吸を繰り返している限り周囲の圧力と同じ空気で充満された状態が継続され水が侵入しない構造となっている。
ダイバーが潜降中に、二次減圧弁内部20は、最初に周囲の圧力と同化した空気が供給されるため、一時的に、浸水防止器内部21や水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24の空気圧力より僅かに高い圧力の状態となる。しかし、二次減圧弁内部20のこの高い空気圧力は、通気管15を経由し浸水防止器内部21に伝わり、さらに通気管16を経由して、空気管分配器28から3方向に分岐した空気管17、18、19により水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24へと各々の容器内部へ伝達される。つまり各容器内部の空気の圧力は、容器が置かれる水深による僅かな圧力の違いを無視すれば、周囲の圧力と同じ圧力になるように絶えず変化し続けることにより、容器外部の圧力と平衡状態を保つことが可能となる。
ダイバーが浮上中は周囲の圧力が下がっていくため、浸水防止器内部21、水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24の各容器内部では空気が膨張し、一時的に内圧が周囲の圧力よりも高くなる状態が継続される。このとき膨張した空気は各容器それぞれがつながっている通気管17、18、19を伝わり通気管16を経由して、浸水防止器内部21に入る。浸水防止器内部21の膨張した空気は通気管15の途中に配設された逆流防止弁26部分で流れが止められるため、排気排水弁27から自動的に外へ排出され容器内圧力が周囲と同じ圧力の平衡状態に保たれる。
上記詳述したとおり、ダイバーが呼吸しているかぎりいかなる水深でも二次減圧弁内部20、浸水防止器内21、水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24の空気の圧力は周囲の圧力と同じに調整される。そこで第一項目に関して、次1)から3)のメリットが生じる。
1)水中マイクロフォン12の振動板12aと水中スピーカー13の振動板13aは、周囲の圧力と容器内部の圧力が平衡に達するまでの一時的な圧力差に耐えられる程度の耐圧強度の構造で対応できるため振動板の厚さを薄くできる。その結果、小出力でも音声振動が容易となり効率よくダイバーの音声をとらえて水中へ伝達することができるだけでなく、容器自体を薄く加工できるため本発明の主要な構成要素となる水中スピーカー13をはじめ各容器の小型軽量化が図れる。
2)水中マイクロフォン内部22や水中スピーカー内部23、増幅器内部24を、二次減圧弁内部20から浸水防止器内部21を経由する各通気管により共有させることで容器内外の圧力を平衡状態に維持できるため、ダイバーが潜水できる範囲内であればどの水深での使用も可能になる。
3)二次減圧弁内20は、通常は逆止弁30及び逆止弁32により水が侵入しない構造であるため通気管を介して水中マイクロフォン等機器を内蔵した容器内に浸水することはない。また上記の浸水防止器11には、何らかの事情により潜水中に二次減圧弁内部20に水が侵入した場合に、通気管15を伝わる水が他の各容器内部への侵入を防ぐ構造が備わっている。次にその構造について図5を参照しながら詳述する。
図5は二次減圧弁10からマウスマスク5の部分を図2のA-A'の断面図を使用しダイバーがマウスマスク5に顔を当てバイトピース41を噛んでいる状態を示し、また浸水防止器11は図4のC-C、増幅器14は図2のB-B'の'断面を図示したものを組み合わせ圧力調整及び浸水防止機能について分かりやすくしたものであり、それぞれの容器などに繋がる通気管は配置や長さなどは図1や図2から推測されるものと異なる表示となっているが基本的構造や構成に変わりはない。
二次減圧弁内部20に入った水が充満した場合は、通気管端口15a内へ侵入し細い管内においてその表面張力により管内を塞ぐ水塊を形成する。ダイバーが一定の水深に留まっている限り、二次減圧弁内部20の圧力と浸水防止器内部21及び各容器内部の圧力が同じであるため、この水塊は移動することなく新たな水の侵入を防ぐ働きをする。
また、オクトパス4の使用時などマウスマスク5を長時間口から離している場合、二次減圧弁内部20の空気圧力は空気が供給されず潜降中に周囲よりも低下する。その結果、二次減圧弁内部20は逆止弁30及び32が変形することにより浸水し、通気管を経由して水が各容器内部に侵入してしまうことが想定される。その場合は、二次減圧弁10に付いている空気流量調整弁9により、漏れる程度に調整した空気を二次減圧弁内部20に継続して供給し周囲の圧力と同化させることで上記トラブルを回避することができる。
ただし、通気管15aの管を塞ぐ水は、ダイバーが潜降する場合に、各容器内部21、22、23、24の空気圧が二次減圧弁内部20と同じ圧力に同化するまでの間、一時的に各容器内部の空気圧力よりも高い二次減圧弁内部20の圧力によって押され通気管15内を浸水防止器内部21に向かって移動し、浸水防止器内部空気室11aに押し出されて容器下部に溜まる。その水51は、最上部に空いた通気孔33のレベルに達しなければ通気管16が接続される空気室11b側に水が侵入しないようになっているため、少量であれば通気管16への侵入を防ぐことができ、それにより水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24への浸水を防止できる。
ダイバーが浮上する場合、浸水防止器内部21に溜まった水51は、逆流防止弁26により空気の流れは止められてしまうため、周囲の圧力低下に伴う各容器内部22、23、24及び浸水防止器内部21の空気膨張による内圧の上昇により自動的に排水弁27から外部へ排出される。
潜水中に浸水防止器内21が水により充満する恐れがある場合は、浮上することが一番確実に浸水を防止できる手段であるが、水面にいる場合は、通気管16の途中に配設された通気管分配器28に備わる開閉レバー29を閉じることで水中マイクロフォン12、スピーカー13、増幅器14の容器内部の浸水を防止できる。
第二項目に関して発明の効果を4点挙げ、図7、図10、図11を参照しながら各々解説を行う。1点目は、マウスマスク5にはバイトピース41を備えたことにより、バンドを使用してマウスマスクを口の周囲に密着させることなくマウスマスク5と一体化した水中スピーカー付き二次減圧弁10を保持することができることである。具体的にはダイバーは通常潜水時には口内中程に位置した図10のバイトピース41の噛締部41bを噛むと同時に口内支持部41aの突起が歯の内側に掛かる構造であるためマウスマスク5を口の中心部へ引き付ける作用が働くことで口の周囲に密着させ保持することができるだけでなく、その状態で口を少し開く程度であればマウスマスク5は外れることはなく、唇を自由に動かせるので話の内容が聞き取れる発音が可能である。さらにバイトピース41はベースプレート42の孔を移動することが可能でありマウスマスク5内に格納させることができるため音声の明瞭度高めたい場合には、外部支持蓋41cを手で引っ張り一旦バイトピース41を外に押し出し、図11のようにマウスマスク5内に格納し口が自由に動かせる状態で話をする選択ができる。
2点目について、上記述べたようにマウスマスク5は、バイトピース41を備えているため二次減圧弁10に取り付けて主たる空気供給源として使用することが可能であり、オクトパス4に装備する必要がなく、オクトパス4を本来の状態のまま緊急時の予備空気供給源として確保しておくことができる。
3点目は排気管44に関するものである。通常の潜水時は図12のように排気口48を空け、排気及び排水の抵抗を少なくした状態に設定にする。マウスマスク内部25に吐き出された空気及び水は一旦排気管44内に送られ、排気口48から外へ排出される。そして通話時は逆に図13、図14に示したように排気口開閉リング45を回して排気口48が排気口遮蔽板49と重なり閉じた状態にして、排気管44内の空気が管全面に多数開けられた小さな孔から出るように設定する。図14の断面図から分かるように管内の水は下側の孔から排出され、空気は排気管44上側となる部分の孔から出て管を覆うスポンジカバー46に入り、その網目状の隙間を伝って最終的に多数の小さな気泡を形成し放出される。これにより排気は徐々に行われていく状態になり、水も徐々に管内に侵入するため排気抵抗の変動が小さくなり安定した自然な発声が可能となる。
4点目は、呼吸死腔という空間に関連したものである。呼吸において肺胞は空気内の酸素を体内に取り込み不要になった二酸化炭素を排出するガス交換が行われる空間であるのに対し、呼吸死腔は気道や口内、さらにダイバーにとっては外部に連続するマスク内や二次減圧弁内部20がガス交換の行われない空間のことである。この空間が大きいほど排気に含まれる二酸化炭素が蓄積される空間も大きくなりガスの換気効率が悪くなり、ダイバーに対しては息苦しさを与えるものなのである。
本発明の一部であるマウスマスク5は逆止弁30により排気が二次減圧弁に送られずマウスマスク5に備わる排気管44において排出されるため、二次減圧弁内部20で排気が行われる従来のマウスマスクと比較した場合、二次減圧弁内部20の容積分の呼吸死腔空間が少なくなり、ガス交換効率が良くなるのものである。
第三項目。二次減圧弁10の前面に水中スピーカー13を組み込んだことにより、話し手であるダイバーの顔と水中スピーカー13の向きが同じになるため、自然な会話の形となり音声が聞き取り易くなるだけでなく、手を使って相手にスピーカーを向ける手間が省けるため手をインフレターホース8など潜水中に必要な器具の操作に使うことができる。
従来からフルフェイスマスクやマウスマスク内には水中マイクロフォンが取り付けられ、スピーカーは増幅器等と同じ容器に内蔵されてハンドキャリー用とされていた。このスピーカーを独立させ重量を150g前後まで小型軽量化し、二次減圧弁10の前面のパージボタン部に組み込み音源発信部である水中スピーカー13と音源発生源であるマウスマスク5を隣接させ一体化させる。
容器の一部として機能する水中マイクロフォン振動板12aとスピーカー振動板13aの厚みを、容器にかかる周囲との圧力差と衝撃に対しての安全性を考慮し、音声振動が容易な1mm前後まで薄くする。また容器の軽量化を図り二次減圧弁10前面への水中スピーカー13の取り付けを可能とする。
水中マイクロフォン12及び水中スピーカー13、増幅器14は硬質塩化ビニールや合成樹脂、アクリルなどの素材を短筒形に加工し、それぞれセラミックマイクロフォン39、セラミックスピーカー40、電池及び音声信号増幅器を内蔵させる。振動板12a、13aには硬質塩化ビニールあるいはアクリルなどの材料を使用し、それぞれにセラミックマイクロフォン39、セラミックスピーカー40を接着する。
通気管15、16、17、18は外径5mm程度で、浸水した水が管内で水塊を形成できるよう内径3mm程度のフレキシブルなシリコンなどの半透明の通気管を用い、水塊の様子が外部から目視判断できるものとする。通気管19には外径5mm、内径3mm程度の耐圧チューブを使い擦れや切断に強いものとする。
浸水防止器11は、透明なプラスティックなどを加工し、全体の内容積が30〜50ml程度とし、浸水量が一目でわかるようにする。
マウスマスク5はシリコンゴムを成型し、バイトピース44は硬質で耐久性のあるゴムを使用し、口内支持部41aは上下の幅を10〜15mmとし、口を少し空けても口内支持部41aが歯の内側に接している状態のもとし、噛締部41bの厚みは3mmから5mmとする。ベースプレート42はプラスチックの板など丈夫で軽量のものを使用する。排気管は厚さ1mm弱のプラスティックなどを使用し排気孔47の直径を0.3mm前後とし、全体で400個前後の孔を設ける。
本発明による通話システムを装着したダイバーの様子を図15に示した。増幅器14はBCジャケット7のポッケット内に収納している状態を表す。
図1に示した機器構成の中で一部を変更して使用する応用実施例を数例挙げる。マウスマスク5の部分を変更し、フルフェイスマスクまたはバイトピース44が付いていない通常のマウスマスクに水中マイクロフォン12を内蔵させたものを、水中スピーカー13を組み込んだ二次減圧弁10に取り付けて通話する。
また、水中マイクロフォン12をマウスマスク5から外し、喉部にあて咽喉マイクロフォン仕様として通話をする。さらに水中スピーカー13をマウスマスクやフルフェイスマ組み込んだ通話装置も可能である。
本発明による水中通話システムは、機器が内蔵された容器の耐圧強度やそれに伴う音声の障害が解消され明瞭な音声を伝達できる。さらにダイバーがフルフェイスマスクやマウスマスクを装着することによるストレスをなくし、マウスマスク5に付いたバイトピース41を噛むことにより水中スピーカー一体型の二次減圧弁を保持でき簡単に通話ができるだけでなく、オクトパス4に通話装置を取り付ける必要もないため潜水安全確保につながるものである。
これらにより海洋開発などの潜水作業現場、環境調査や水中取材での水中レポート作業、レジャーダイビングでのインストラクターから生徒への意思の伝達、エコロジーツアーガイドの生物生態の説明など言葉で相手に情報を伝えることができるため、作業効率、安全性やサービスの向上が図れる。
空気供給式水中通話システムの全体構成図である。 空気供給式水中通話システムをマウスマスク側上から見た図である 図2のA-A'の断面図である。 浸水防止器を表す図である。 空気供給式水中通話システムの圧力同化及び浸水防止機能を表す構成図である(図2のA-A'及びB-B'、図4のC-C'の断面図を組み合わせた図)。 水中スピーカーと二次減圧弁の構造を表す図である。 マウスマスク内面斜視図である。 マウスマスク平面図である。 マウスマスク側面図である 図9のD-D'の断面図でバイトピース使用時を表す図である 図9のD-D'の断面図でバイトピース格納時を表す図である スポンジカバーを外した排気管の様子を表す図である。 排気管の排気口を閉じた状態を表す図である。 図13のE-E''の断面図である。 空気供給式水中通話システムを装着したダイバーの状態を表す図である。
符号の説明
1 圧縮空気タンク
2 レギュレーター(一次減圧弁側)
3 中圧ホース
4 オクトパス(予備の二次減圧弁)
5 マウスマスク
5a 給気口
6 水中マスク
7 BCジャケット
8 インフレ−ターホース
9 空気流量調整弁
10 二次減圧弁
10a フェイスカバー
10b マウスピース取付口
11 浸水防止器
11a 空気室
11b 空気室
12 水中マイクロフォン
12a 振動板
13 水中スピーカー
13a 振動板
14 増幅器
15 通気管(二次減圧弁内部-浸水防止器内部)
16 通気管(浸水防止器内部-通気管分配器)
17 通気管(通気管分配器-水中マイクロフォン内部)
18 通気管(通気管分配器-水中スピーカー内部)
19 通気管(通気管分配器-増幅器内部)
20 二次減圧弁内部
21 浸水防止器内部
22 水中マイクロフォン内部
23 水中スピーカー内部
24 増幅器内部
25 マウスマスク内部
26 逆流防止弁(流れを二次減圧弁から浸水防止容器方向だけに制御する)
27 排気排水弁(流れを浸水防止器から外側方向だけに制御する)
28 通気管分配器
29 通気開閉レバー
30 逆止弁(流れを二次減圧弁内部からマウスマスク内部方向だけに制御する)
31 逆止弁(流れをマウスマスク内部から排気管方向だけに制御する)
32 逆止弁(流れを二次減圧弁内部から外側方向だけに制御する)
33 通気孔
34 電源及び増幅器
35 マイクロフォン音声端子
36 音声入力端子
37 音声出力端子
38 スピーカー音声端子
39 セラミックマイクロフォン
40 セラミックスピーカー
41 バイトピース
41a 口内支持部
41b 噛締部
41c 外部支持蓋
42 ベースプレート
43 密着パッド
44 排気管
45 排気口開閉リング
46 スポンジカバー
47 排気孔
48 排気口
49 排気口遮蔽板
50 音声コード
51 侵入した水
52 水中スピーカー支持用スプリング
53 ダイヤフラム
54 デマンドレバー

Claims (3)

  1. 潜水の安全面を犠牲にすることなく水中通話に欠かせない明瞭な音声、話しやすさ、簡単な取り扱いや操作性について下記の第一から第三の特徴を有する水中通話システム。
    第一、潜水用レギュレーター2の二次減圧弁10に、逆止弁30を備えたマウスマスク5を取り付け二次減圧弁内部20と浸水防止器内部21、水中マイクロフォン内部22、水中スピーカー内部23、増幅器内部24の各空間を通気管で連結し、ダイバーが潜水中は二次減圧弁10で周囲の圧力に調整されて二次減圧弁内部20に供給された空気の圧力が浸水防止器内部21を介して上記各空間に順次伝達され、周囲の圧力と各容器内の圧力が同化されるため容器内外の圧力差が生じない構造及び浸水防止機能を有し、ダイバーが潜水できる範囲であれば使用深度制限がなく、容器に強度の高い耐圧構造を必要とせず軽量であり、容器の一部となる水中マイクロフォン振動板12a及び水中スピーカー振動板13aが言葉を明瞭化するために必要な薄い構造である特徴を有する。
    第二、二次減圧弁10には、マウスマスク5内側に格納可能なバイトピース41と水中マイクロフォン12及び排気管44を備えたマウスマスク5が取り付けられ、ダイバーがマウスマスク5をバンドで顔に密着固定させる必要もなく、噛締部41bを噛むことにより二次減圧弁10を保持が可能であり、かつその状態で唇を開閉することができるため聞き取り易い言葉を発すること及び明瞭な言葉が要求される場合はバイトピース41をマウスマスク5内に格納し手で当該マスクを手で口に押し当てながら口や唇を自由に開閉できる状態で話しすることができ、さらに通話時の排気が排気管44に空いた多数の小さな排気孔47から排出されるためマウスマスク内部25の排気抵抗の変動が抑制されることにより発声し易くなる機能を備えた特徴を有する。
    第三、レギュレーター2の二次減圧弁10の前面に軽量小型水中スピーカー13を配し、必要に応じて当該スピーカー容器を押すことでデマンドレバー54が作動し強制的に二次減圧弁内部20へ空気を供給することができるパージボタン機能を兼ね備え、通話時は音声発信源となる水中スピーカー13は口に隣接し、常時顔の向きと同じになり自然に話す相手側に向くため聞き取りやすく、従来のようにスピーカー内蔵容器を手にもって相手に向ける操作を不要とした特徴を有する。
  2. 請求項1の水中通話システムにおいて、マウスマスク5を変更し、バイトピース41が付いていない他のマウスマスクまたは顔全体を覆うフルフェイスマスクに逆止弁30及び逆止弁31、水中マイクロフォン12、排気管44を配したものに替えて使用する応用型水中通話装置。
  3. 請求項1の第一に記載した逆止弁30を、二次減圧弁内部20に取り付けるかあるいはマウスマスクまたはフルフェイスマスク、マウスピースのいずれかの給気口5aに取り付けることで二次減圧弁内部20の浸水を防止し、潜水中に二次減圧弁内部20と通気管により機器等を内蔵させた容器内部を連結し内部空洞圧力を周囲の圧力と同化させることができる浸水防止機能を有する圧力調整装置。
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