JP2006111177A - 横断路の移動物体検知装置、横断路の情報連絡装置およびプログラム - Google Patents

横断路の移動物体検知装置、横断路の情報連絡装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】走行路に設置された横断路を横断する物体の位置変化を予測することにより、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測する。
【解決手段】監視領域に存在する移動物体が、踏切に接近中の列車の走行を妨げるおそれがあり、その移動物体が小型であると判断された場合には(S160:Y,S165:Y)、停滞・脱出予測部が、次のようにその小型の移動物体の位置変化を予測する。すなわち、小型の移動物体の移動速度が所定値よりも小さい場合には、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。また、小型の移動物体が監視領域の任意点から踏切道の中央部へ向けて移動している場合には、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。一方、小型の移動物体が踏切道の中央部から監視領域の外部へ向けて移動している場合には、その小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしていると予測する(S170〜S190)。
【選択図】図7

Description

本発明は、軌道などの走行路に設置された横断路を横断する物体の位置変化を予測することにより、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測する技術に関する。
従来より、踏切に列車が接近している場合に、踏切道に存在する自動車や歩行者などを検出して警報を発生させる踏切障害物検知装置が知られている。このような踏切障害物検知装置においては、踏切道にレーダ波を走査しながら送信するとともに、踏切道内の障害物によって反射したレーダ波を受信するよう構成されており、反射されたレーダ波を受信した場合には、踏切道内に障害物が存在すると認定するとともに、障害物が自動車か歩行者や自転車などかを識別する(例えば、特許文献1参照。)。なお、このような障害物の識別については、上述の特許文献1中に明記はされていないが、レーザ波の照射角度およびそのレーザ波を受信するまでの所要時間から障害物の位置を特定すると推測される。また、踏切道にレーザ波を走査する一周期の間にレーザ波を受信した受信結果に基づき、障害物の大きさを推定してその障害物が自動車か歩行者や自転車などかを識別すると推測される。
また、上述の踏切障害物検知装置においては、反射されたレーダ波を一定時間受信し続けている場合には、踏切道から退避するよう注意喚起するため、障害物に対して警報を発生させる。
特開2002−37078号公報(第3,4頁、図1)
しかし、上述のような踏切障害物検知装置においては、踏切道に存在する通行人などが踏切に接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測できないといった問題があった。すなわち、複数の障害物が接近して存在する場合には、例えばこれら複数の障害物が一つの障害物として認識されるなど、個々の通行人を正確に識別することが困難であった。また、通行人や自動車が踏切道の中央部へ向けて移動中であるのか踏切道から外部へ向けて移動中であるのかを判断することができなかった。さらに、通行人などが警報機や遮断機などの設置物と接近して存在する場合には、通行人などを設置物と誤認するおそれがあった。なお、上述のように通行人などが踏切に接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に認識できない場合には、特殊信号発光器を誤って作動させてしまうおそれがある。
なお、このような問題は、軌道に設置された踏切道だけでなく、例えば道路に設置された横断歩道や、工場などの構内道路に設置された横断路などの走行路に設置された横断路においても同様の問題が生じるおそれがある。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、走行路に設置された横断路を横断する物体の位置変化を予測することにより、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る横断路の移動物体検知装置は、「移動物体の位置変化から車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを予測すること」を特徴とする。
具体的には、車両接近判断手段(40:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)が、走行路を走行する車両がその走行路に設置された横断路に接近しているか否かを判断する。また、物体検出手段(10,20)が、横断路を含むよう設定された監視領域内に存在する物体の少なくとも位置を検出する。ここで、車両接近判断手段によって横断路へ車両が接近していると判断された場合には、移動物体判断手段(20)が、物体検出手段によって検出された物体が移動中である移動物体であるか否かを判断する。なお、上述の「移動物体」の具体例としては、自動車や二輪車、歩行者等が挙げられる。また、上述の「物体」のうち移動物体でない物体である固定物体の具体例としては、警報機や遮断機、標識、遮断棹、操作器、柵、縁石などが挙げられる。さらに、移動物体判断手段によって物体が移動物体であると判断された場合には、位置変化予測手段(51,52)がその移動物体の位置変化を予測し、妨害予測手段(53)が、位置変化予測手段によって予測された移動物体の位置変化に基づき、その移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを予測する。
このような本発明によれば、走行路に設置された横断路を横断する物体の位置変化を予測することにより、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することができる。
この場合、上述の「走行路」の具体例としては、鉄道車両が走行する軌道や、自動車などの車両が走行する「道路」、工場などの構内で運搬車両が走行する「構内道路」などが挙げられる。また、横断路の具体例としては、軌道に設置された「踏切道」や、道路に設置された「横断歩道」、工場などの構内道路に設置された「横断路」などが挙げられる。
上述のような移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測することについては、次のように行うことが考えられる。すなわち、(ハ)移動物体が横断路の中央部へ向けて移動中である場合には、その移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測することが考えられる。具体的には、請求項2のように、位置変化予測手段が、物体検出手段による移動物体の位置変化を追跡することによって移動物体が監視領域の任意点から横断路の中央部へ向けて移動中であるか否かを判断可能であり、この位置変化予測手段によって移動物体が監視領域の任意点から横断路の中央部へ向けて移動中であると判断された場合には、妨害予測手段が、その移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測することが考えられる。このようにすれば、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することができる。
また、(ニ)移動物体が横断路の外部へゆっくり移動中である場合には、その移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測することが考えられる。具体的には、請求項3のように、位置変化予測手段が、物体検出手段による移動物体の位置変化を追跡することによって移動物体が横断路の中央部から監視領域の外部へ向けて移動中であるか否かを判断可能であり、この位置変化予測手段によって移動物体が横断路の中央部から監視領域の外部へ向けて移動中であると判断された場合において移動物体の移動速度が所定値よりも小さいときには、妨害予測手段が、その移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測することが考えられる。このようにすれば、その物体が接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することができる。
ところで、例えば移動物体が歩行者である場合には、物体検出装置によってその歩行者の2本の足がそれぞれ別々の移動物体であると誤って認識されるおそれがある。なお、このようなことは、物体検出装置による物体の検出領域が地上から低いところに設定されている場合に顕著である。そこで、請求項4のように、位置変化予測手段が、物体検出手段によって検出された物体のうち特定の規則に従って同一方向に移動する2つの移動物体を抽出した場合には、その抽出した2つの移動物体が一人の歩行者を構成していると判断することが考えられる。このようにすれば、歩行者の2本の足をそれぞれ別々の移動物体であると誤って認識することを防止することができる。
なお、上述の物体検出手段については複数存在してもよい。この場合、移動物体判断手段が、複数の物体検出手段それぞれによる物体の検出結果を統合することにより、その検出された物体が移動物体であるか否かを判断することが考えられる(請求項5)。このようにすれば、複数の物体検出手段を異なる位置に設置することにより、特定の物体を異なる方向から検出することができ、移動物体の認識精度を高めることができる。また、物体検出手段のうちの何れかが故障しても他の物体検出手段によって物体の検出を続行することができるので、当該横断路の移動物体検知装置の信頼性を高めることができる。
また、上述のように物体検知手段が複数存在する場合には、これら複数の物体検出手段のうちの少なくとも2つが、横断路の中央部を挟んで互いに対向するよう設置されていることが考えられる(請求項6)。このようにすれば、例えば複数の移動物体が接近して存在する場合でも、対向する2つの方向からその複数の移動物体を検出することができ、これら複数の移動物体それぞれをより正確に検出することができる。
また、上述のように物体検知手段が複数存在する場合には、これら複数の物体検出手段のうちの少なくとも2つが、横断路の側方のうちの何れか一方に設置されていることが考えられる(請求項7)。このようにすれば、物体検知手段を接続するケーブルを、横断路を横断するように敷設する必要がなく、物体検知手段の設置を容易にすることができる。
ところで、例えば踏切などに設置させる横断路の移動物体検知装置においては、物体検出手段などの当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であることを診断することにより、各構成部位の故障を検出して車両運行の安全性を確保している。このような診断手法としては、例えば柱などの固定物体を監視領域内に設置して物体検出手段によって検出し、その検出した固定物体が同一位置に検出されるときには、当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であると判断する手法が知られている。しかし、このような判断手法においては、例えば柱などの診断用の固定物体を監視領域内に設置する必要がある、といった問題があった。
そこで、既に監視領域内に設置されている固定物体を利用して当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であることを診断することが考えられる。具体的には、請求項8のように、物体検出手段によって検出された物体のうち移動物体以外の物体である固定物体の一つの位置を常時監視し、その監視結果に基づいてその特定の固定物体が同一位置に検出される場合には当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であると判断する自己診断手段(80)を備えることが考えられる。
このようにすれば、例えば柱などの診断用の固定物体を監視領域内に設置しなくても、物体検出手段などの当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であるか否かを診断することができる。
ところで、横断路の移動物体検知装置によって移動物体が車両の走行を妨げるおそれがある障害物であると判断された場合には、その旨を連絡するようにしてもよい。具体的には、請求項9のように、横断路の情報連絡装置が、請求項1〜請求項8の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置と、情報連絡手段と、連絡制御手段と、を備える。そして、連絡制御手段(54,55)が、妨害予測手段によって移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、情報連絡手段(60,70)を制御してその情報を連絡させる。上述の「情報を連絡」とは、通行人や車両の運転者に対して上述のような情報を報知すること、および車両に対して上述のような情報を通知すること、の少なくともの何れかを包含しており、具体例としては、(イ)通行人などに対する警報や、(ロ)車両への注意喚起、(ハ)例えば鉄道車両のATS制御装置への情報送信などが挙げられる。具体的には、(イ)請求項10のように、情報連絡手段(70)が、通行人や自動車などの移動物体に対して横断路から退避するよう促す旨の情報を報知可能であり、妨害予測手段によって移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、連絡制御手段(55)が、情報連絡手段を制御して上述の情報を移動物体に対して報知させることが考えられる。また、(ロ)請求項11のように、情報連絡手段(60)が、車両の運転者に対して移動物体が横断路上に存在する旨の情報を報知可能であり、この妨害予測手段によって移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、連絡制御手段(54)が、情報連絡手段を制御して上述の情報を車両の運転者に報知させることが考えられる。また、(ハ)請求項12のように、情報連絡手段(65)が、車両に対して移動物体が横断路上に存在する旨の情報を通知可能であり、この妨害予測手段によって移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、連絡制御手段(56)が、情報連絡手段を制御して上述の情報を車両に通知させることが考えられる。
このようにすれば、上述のように障害物を正確に識別することにより、例えば特殊信号発光器を誤って作動させてしまうことを防止することができる。
なお、請求項13に示すように、請求項1〜請求項6の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置における移動物体判断手段、位置変化予測手段および妨害予測手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。また、請求項8に記載の横断路の移動物体検知装置における移動物体判断手段、位置変化予測手段、妨害予測手段および自己診断手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。したがって、本発明は、プログラムの発明として実現できる。また、このようなプログラムの場合、例えば、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として本プログラムを記録しておき、ROMあるいはバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いても良い。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[第一実施形態]
図1は、警報発生装置1の概略構成図である。また、図2は、警報発生装置1が設置された踏切を示す説明図であり、図3(a)は、センサー10の構造を示す説明図であり、図2(b)は、センサー10が設置される高さを示す説明図であり、図4(a)は、センサー10による監視領域を示す説明図であり、図5(a)は、踏切に存在する大型障害物の検知状態を示す説明図であり、図5(b)は、踏切に存在する小型障害物の検知状態を示す説明図であり、図6(a)は、踏切に存在する障害物を1つのセンサー10によって検出した結果を示す説明図であり、図6(b)は、踏切に存在する歩行者を1つのセンサー10によって検出し、カルマン・フィルタによって分析した結果を示す説明図である。
[警報発生装置1の構成の説明]
図1に示す警報発生装置1は、N個のセンサー10と、N個の物体検出部20と、情報統合部30と、識別部40と、小型障害物用処理部50と、発光制御部54と、音声制御部55と、特殊信号発光器60と、音声発生部70と、健全性自己診断部80と、から構成されており、踏切内に設置される(図2参照)。なお、上述の情報統合部30には、N個の物体検出部20が接続可能であり、各物体検出部20には、センサー10がそれぞれ接続可能である。なお、本実施形態では、上述の情報統合部30に1個の物体検出部20が接続されており、その物体検出部20には、1個のセンサー10が接続されている。また、上述の識別部40、小型障害物用処理部50、発光制御部54、音声制御部55および健全性自己診断部80は、それぞれCPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
また、上述の警報発生装置1を構成する各部位ののうち、N個のセンサー10と、N個の物体検出部20と、情報統合部30と、識別部40と、小型障害物用処理部50と、健全性自己診断部80とは、障害物検知装置2を構成する。なお、障害物検知装置2は、横断路の移動物体検知装置に該当する。
[センサー10の構成の説明]
センサー10は、図3(a)に例示するように、レーザ照射式のセンサーである。具体的には、センサー10は、踏切道を含む監視領域へ向けてレーザを照射する照射部10aと、照射部10aを水平方向に回転させる駆動部10bと、照射部10aから照射されたレーザの進行方向を変更するための反射ミラー10c,10d、照射部10aによって照射された後に物体によって反射されたレーザを受信するための受信部10eと、を備えている。なお、反射ミラー10cは、物体によって反射されたレーザを透過させて受信部10eに導く機能も有している。
また、上述の監視領域については、図2に例示するように、列車が走行するための軌道(走行路)に設置された踏切道(横断路)に存在する通行人や自転車などの「物体」を検出するため、センサー10の個数や各センサー10の設置場所、各センサー10のレーザの照射方向などを考慮することにより、少なくとも踏切道を含むよう設定されている(図4(a)参照)。本実施形態では、図2に例示するように、1台のセンサー10が、踏切の器具箱付近に設置されている。
なお、上述の監視領域に存在する「物体」は、「固定物体」および「移動物体」に分類される。このうち固定物体とは、建築限界内に設置されており、障害物検知の対象から除外すべき性質のものを云い、具体的には、種々の構造物や警報機、遮断機、標識、遮断桿、操作器、柵、縁石などが挙げられる。なお、本実施形態のようなレーザー・レーダーによる障害物検知では、警報発生装置1の起動時に一定時間以上動かない物体を固定物体として認識し、移動物体とは区別して処理を行うことが考えられる。このことにより、例えば、監視領域内に信号機や標識類、ATS地上子の制御器等の固定物が存在する場合についても、移動物体のみを選択的に検知対象とすることが可能となる。また、移動物体は、上述の物体のうち固定物体を除いたものを云い、具体例としては、自動車や二輪車、歩行者等が挙げられる。なお、移動物体が踏切内に落とした物体については、固定物体とは区別して識別する。また、踏切を通過する列車については、従来の障害物検知装置と同様に、信号条件を用いて特殊信号発光器60への出力をマスクすることで、障害物検知対象から排除している。
このように構成されたセンサー10は、踏切の踏切道に存在する物体を検出することができる。すなわち、センサー10は、照射部10aが、踏切の踏切道を含む監視領域へ向けて、レーザを水平方向に約180度の範囲で回転方位ごとに高速・高密度で照射し、その照射したレーザが踏切の踏切道に存在する物体に当たって反射した場合には、受信部10eがその反射されたレーザを受信し、レーザを照射してから受信するまでの所要時間を計測する(図3(b)参照)。そして、センサー10は、照射したレーザを受信した場合には、その受信したレーザの照射角度および受信するまでの所要時間を示す出力信号を物体検出部20へ出力する。
[物体検出部20の構成の説明]
物体検出部20は、センサー10からの出力信号に基づき、踏切の踏切道に存在する移動物体の位置を検出する機能を有する。具体的には、物体検出部20は、センサー10からの出力信号のうちレーザを受信するまでの所要時間を示す信号に基づき、センサー10からレーザを反射した物体までの距離を算出するとともに、その算出した物体までの距離、およびセンサー10からの出力信号のうちレーザの照射角度を示す信号に基づき、監視領域における物体の位置を算出する。そして、物体検出部20は、監視領域に存在する物体の位置を2次元直交座標系に変換する(図6(a)および図6(b)参照)。なお、図6(a)および図6(b)における2次元直交座標系の座標軸は、監視領域を上方から鳥瞰した様子を表すよう設定されており、具体的には、X軸が軌道の延長方向に対して所定角度をなすよう設定され、Y軸が踏切道の延長方向に対して所定角度をなすよう設定されている。そして、物体検出部20は、監視領域に存在する物体が固定物体または移動物体の何れであるのかを、次のように識別する。すなわち、物体検出部20は、変換後の物体の位置を示す情報に基づき、例えば数秒間などの所定時間の間その位置が変化しない物体を「固定物体」と識別するとともに、物体の位置を示す情報を更新して上述の固定物体との差分を算出することにより「移動物体」を識別する。さらに、物体検出部20は、識別した移動物体の位置を示す情報を情報統合部30へ出力する。なお、物体検出部20は、センサー10ともに物体検出部に該当する。また、物体検出部20は移動物体判断手段に該当する。
[情報統合部30の構成の説明]
情報統合部30は、N個の物体検出部20からの出力信号を統合し、その統合された物体の位置を示す情報を識別部40へ出力する機能を有する。なお、本実施形態のように警報発生装置1が1個のセンサー10および1個の物体検出部20を備える場合には、情報統合部30は、1個の物体検出部20からの出力信号をそのまま識別部40へ出力する。
[識別部40の構成の説明]
識別部40は、遮断棹を上げ下ろしさせるなどの踏切制御を実行する外部の踏切制御装置100に接続されており、この踏切制御装置100から踏切が鳴動中であることを示す情報を取得可能である。そして、識別部40は、踏切制御装置100から踏切が鳴動中であることを示す情報を取得した場合には、監視領域に移動物体が存在するか否かを判断するとともに、その移動物体が小型の移動物体であるのか大型の移動物体であるのかを識別する機能を有する。具体的には、識別部40は、後述する「歩行者の識別手法」に示すようにセンサー10から移動物体までの距離とレーザの照射角度に基づいて、上述の移動物体が小型の障害物であるか否かを識別する(図5(b)および図5(c)参照)。なお、その移動物体が小型の障害物ではない場合にはその移動物体が大型の移動物体であるとする(図5(a)参照)。ここで、「小型の移動物体」とは、踏切道を通行する移動物体のうち比較的小さいものを云い、具体的には、歩行者が挙げられる。また、「大型の移動物体」とは、踏切道を通行する移動物体のうち比較的大きいものを云い、具体的には、自動車などが挙げられる。さらに、識別部40は、移動物体が小型の移動物体である場合にはその旨を小型障害物用処理部50へ出力し、一方、移動物体が大型の移動物体である場合にはその旨を発光制御部54へ出力する機能を有する。
なお、識別部40は、車両接近判断手段および移動物体判断手段に該当する。
[歩行者の識別手法の説明]
次に、移動物体が歩行者であるか否かを識別する手法を説明する。
本手法では、移動する歩行者をデジタル信号処理によって追跡するため、カルマン・フィルタを用いた追跡手法を適用する。
また、本手法で用いる歩行者モデルは、歩行者の左右足の位置(PLとPR)、速度(VLとVR)、加速度(aLとaR)という3種類のパラメータで記述されている。個々の歩行者の位置ベクトルと速度ベクトルが連続的に変化するのに対し、加速度ベクトルは歩行者が足を振り出す運動を行う過程で不連続に変化する。
ここでは、カルマン・フィルタについては、状態ベクトルをベクトルSk,nおよびベクトルuk,nに分割することによって、式(1)のようなカルマン・フィルタを定義している。
但しベクトルSk,nは、ステップkにおける歩行者nの左右の足の位置Pと速度Vのベクトルを表し、ベクトルuk,nは加速度aのベクトルを表し、ωは推定誤差を表す。また、遷移行列Φは、前ステップにおける位置・速度ベクトルを現ステップにおける位置・速度ベクトルと関連づける役割を果たす行列であり、行列Ψは、加速度の値を位置・速度ベクトルの変化と関連づける行列である。

なお、上述のベクトルSk,nおよびベクトルuk,nについては、それぞれ式(2)および式(3)のように定義されている。
また、上述の遷移行列Φについては、式(4)のように定義されている。また、上述の行列Ψについては、式(5)のように定義されている。なお、Δtは、状態パラメータの更新間隔である。
上述の加速度ベクトルuk,nについては、歩行者が振り出す足が身体より前方・後方のいずれの位置にあるかを場合分けして定義する。すなわち、後方の足は、静止状態から前方に向かって一定加速度で振り出され、身体より前方に出ると一定の減速度が作用するために着地する時には再び静止状態となる。このような振り出し運動が、歩行者が滑らかに移動する過程で、左右それぞれの足について繰り返し行われる。
また、状態ベクトルSk,nについては、観測値に基づき、カルマン・フィルタによって式(6)により更新される。
但し、ベクトルmk,nは、ステップkにおける歩行者nの足の位置ベクトル(観測値)であり、行列Hは、状態ベクトルと観測値を関係づける行列である。また、数値εは、測定誤差を表す。
また、上述のベクトルmk,nについては、式(7)のように定義され、上述の行列Hについては、次の式(8)のように定義されている。

そして、識別部40は、以上のように定義されたカルマン・フィルタを用いて、以下の手順をΔtごとに実行することにより、足の位置を観測した観測値から個々の歩行者の状態ベクトルを更新し、移動物体の追跡を実行する。
(イ)状態ベクトルを予測し、歩行者の両足の位置を探索する範囲を決定する。
(ロ)探索範囲内で観測した足を当該歩行者の足の候補に設定する。
(ハ)上記手順(ロ)で設定した足の候補の中で、予測した足の位置ベクトルに最も近いものを用いて状態ベクトルを更新する。なお、上述の探索範囲内に歩行者の足を発見できない場合には、観測値の代わりに予測値を用いて状態ベクトルを更新する。また、歩行者の足の候補を発見できないケースが予め設定した回数を超えた場合には、歩行者の追跡を中断する。
[小型障害物用処理部50の構成の説明]
小型障害物用処理部50は、位置・速度算出部51と、小型障害物追跡部52と、停滞・脱出予測部53と、を備えている。なお、位置・速度算出部51、小型障害物追跡部52および停滞・脱出予測部53は、それぞれCPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。なお、位置・速度算出部51および小型障害物追跡部52は、位置変化予測手段に該当する。
[位置・速度算出部51の構成の説明]
位置・速度算出部51は、識別部40から出力された監視領域に存在する小型の移動物体に関する情報に基づき、その小型の移動物体の位置および移動速度を算出する機能を有する。また、位置・速度算出部51は、算出した小型の移動物体の位置および移動速度を示す情報を小型障害物追跡部52へ出力する機能を有する。
[小型障害物追跡部52の構成の説明]
また、小型障害物追跡部52は、位置・速度算出部51から出力された小型の移動物体の位置および移動速度に基づき、各小型の移動物体を追跡する機能を有する。具体的には、小型障害物追跡部52は、小型の移動物体が移動中である場合には、各小型の移動物体を追跡する必要があると判断して以後その小型の移動物体を追跡する。また、小型障害物追跡部52は、小型の移動物体についての追跡結果を停滞・脱出予測部53へ出力する機能を有する。また、小型障害物追跡部52は、小型の移動物体が監視領域内で突然消失してから一定時間以上追跡できなくなった場合には、この小型の移動物体についての追跡を中断するとともに、この小型の移動物体についての追跡を中断した旨を発光制御部54へ出力する機能を有する。
[停滞・脱出予測部53の構成の説明]
また、停滞・脱出予測部53は、小型障害物追跡部52から出力された小型の移動物体についての追跡結果に基づき、その小型の移動物体が監視領域に停滞しているのか、または小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしているのかを判断する機能を有する。具体的には、停滞・脱出予測部53は、小型の移動物体の移動速度が所定値よりも小さい場合には、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。また、停滞・脱出予測部53は、小型の移動物体が監視領域の任意点から踏切道の中央部へ向けて移動している場合にも、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。一方、停滞・脱出予測部53は、小型の移動物体が踏切道の中央部から監視領域の外部へ向けて移動中である場合には、その小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしていると予測する。また、停滞・脱出予測部53は、小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしていると予測する場合には、その旨を発光制御部54および音声制御部55へ出力する機能を有する。
なお、停滞・脱出予測部53は、妨害予測手段に該当する。
[特殊信号発光器60および音声発生部70の構成の説明]
特殊信号発光器60は、踏切道に接近中の列車の運転者に対して特殊信号を発光する機能を有する。また、音声発生部70は、踏切の踏切道に存在する通行人などに対して警報音を発生させる機能を有する。なお、特殊信号発光器60および音声発生部70は、情報連絡手段に該当する。
[発光制御部54および音声制御部55の構成の説明]
発光制御部54は、小型障害物追跡部52や停滞・脱出予測部53からの出力信号を受信した場合には、特殊信号発光器60を制御して特殊信号を発光させることにより、踏切に接近中の列車の運転者に対して、踏切の踏切道に通行人などが存在する旨を知らせて注意喚起する機能を有する。
また、音声制御部55は、停滞・脱出予測部53からの出力信号を受信した場合には、音声発生部70を制御して警報音を発生させることにより、踏切の踏切道に存在する通行人などに対して注意喚起する機能を有する。
なお、発光制御部54および音声制御部55は、連絡制御手段に該当する。
[健全性自己診断部80の構成の説明]
健全性自己診断部80は、警報発生装置1が正常に作動中であるか否かを判断する機能を有する。具体的には、健全性自己診断部80は、上述の固定物体の一つを常時監視し、その監視結果に基づいてその特定の固定物体が同一位置に検出される場合には警報発生装置1の各構成部位が正常に作動中であると判断する。なお、健全性自己診断部80は、自己診断手段に該当する。
[警報発生処理の説明]
次に、警報発生装置1の物体検出部20、情報統合部30、識別部40、小型障害物用処理部50、発光制御部54および音声制御部55が実行する警報発生処理を、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、この処理は、警報発生装置1が踏切に設置されてその電源が投入された際に実行される。なお、電源投入後の警報発生装置1については、メンテナンス時以外は停止させずに継続して作動させる。
まず、ステップS110では、物体検出部20が、監視領域内に存在する固定物を認識する。具体的には、物体検出部20が、センサー10からの出力信号のうちレーザを受信するまでの所要時間を示す信号に基づき、センサー10からレーザを反射した物体までの距離を算出する。次に、物体検出部20が、算出した物体までの距離、およびセンサー10からの出力信号のうちレーザの照射角度を示す信号に基づき、監視領域における物体の位置を算出する。そして、物体検出部20が、監視領域に存在する物体の位置を2次元直交座標系に変換する(図6(a)参照)。さらに、物体検出部20が、変換後の物体の位置を示す情報に基づき、例えば数秒間などの所定時間の間その位置が変化しない物体を「固定物体」と識別する。
S120では、識別部40が、踏切が鳴動中か否かを判断する。具体的には、踏切が鳴動中であることを示す情報を外部の踏切制御装置100から取得した場合には、識別部40が、踏切が鳴動中であると判断する。踏切が鳴動中ではないと判断された場合には(S120:N)、踏切が鳴動中であると判断されるまで本ステップS120を繰り返し実行して待機する。一方、踏切が鳴動中であると判断された場合には(S120:Y)、S130に移行する。
S130では、物体検出部20が、センサー10から出力される監視領域の様子を示す情報を新たに取得して更新する。
続くS140では、先のS130にて更新された監視領域の様子を示す情報と、先のS110にて認識した固定物体との差分を算出することにより「移動物体」を識別する。
続くS150では、情報統合部30が、N個の物体検出部20からの出力信号を統合する。
続くS160では、識別部40が、先のS140の処理によって監視領域に移動物体が存在するか否かを判断する。監視領域に移動物体が存在しないと判断された場合には(S160:N)、S120に移行してS120以下の処理を繰り返し実行する。一方、監視領域に移動物体が存在すると判断された場合には(S160:Y)S165に移行する。
S165では、識別部40が、先のS160にて認識された障害物が小型の移動物体であるか否かを上述の「歩行者の識別手法」に基づいて識別する(図5(c)参照)。その障害物が小型の移動物体ではないと判断された場合には(S165:N)、その障害物が大型の移動物体であると判断し(図5(a)参照)、踏切に接近中の列車に対して踏切の踏切道に大型の移動物体が存在する旨を知らせて注意喚起するために後述するS200に移行する。一方、その障害物が小型の移動物体であると判断された場合には(S165:Y、図5(b)参照)、S170に移行する。
S170では、小型障害物用処理部50の位置・速度算出部51が、S165にて認識された小型の移動物体の位置および移動速度を計算する。
続くS180では、小型障害物用処理部50の小型障害物追跡部52が、先のS170にて算出された小型の移動物体の位置および移動速度に基づき、その小型の移動物の追跡を行うか否かを判断する。具体的には、小型障害物追跡部52が、小型の移動物体が監視領域内で突然消失してから一定時間以上追跡できなくなった場合には、この小型の移動物体についての追跡を中断すると判断する。小型の移動物体の追跡を中断すると判断された場合には(S180:N)、踏切に接近中の列車に対して踏切の踏切道に通行人などが存在する旨を知らせて注意喚起するため、後述するS200に移行する。一方、小型の移動物体の追跡を行うと判断された場合には(S180:Y)、S190に移行する。
S190では、小型障害物用処理部50の停滞・脱出予測部53が、先のS170にて算出された小型の移動物体の位置および移動速度に基づき、その小型の移動物体が監視領域に停滞しているのか監視領域から離脱しようとしているのかを判断する。具体的には、小型の移動物体の移動速度が所定値よりも小さい場合には、停滞・脱出予測部53が、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。また、小型の移動物体が監視領域の任意点から踏切道の中央部へ向けて移動している場合には、停滞・脱出予測部53が、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。一方、小型の移動物体が踏切道の中央部から監視領域の外部へ向けて移動している場合には、停滞・脱出予測部53が、その小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしていると予測する。小型の移動物体が監視領域に停滞していると判断された場合には(S190:N)、踏切に接近中の列車に対して踏切の踏切道に通行人などが存在する旨を知らせて注意喚起するため、後述するS200に移行する。一方、小型の移動物体が監視領域から離脱しようとしていると判断された場合には(S190:Y)、小型の移動物体である歩行者に音声で注意喚起するため、後述するS210に移行する。
また、S200では、発光制御部54が、特殊信号発光器60を制御して特殊信号を発光させることにより、踏切の踏切道に通行人などが存在する旨を踏切に接近中の列車の運転者に知らせて注意喚起する。そして、後述するS220に移行する。
また、S210では、音声制御部55が、音声発生部70を制御して警報音を発生させることにより、踏切の踏切道に存在する通行人などに注意喚起する。そして、S220に移行する。
S220では、警報発生装置1の健全性を判断する。具体的には、健全性自己診断部80が、先のS110にて認識した固定物体の一つ(例えば標識など)を常時監視し、その監視結果に基づいてその特定の固定物体が同一位置に検出される場合には警報発生装置1の各構成部位が正常に作動中であると判断する。警報発生装置1が正常に作動中であると判断された場合には(S220:Y)、S120に移行してS120以下の処理を繰り返し実行する。一方、警報発生装置1が正常に作動中ではないと判断された場合には(S220:N)、警報発生装置1が正常ではない旨を外部へ出力するとともに、本警報発生装置1を停止させる。
[効果]
このように第一実施形態の警報発生装置1によれば、監視領域に存在する移動物体が、踏切に接近中の列車の走行を妨げるおそれがある障害物であり、その障害物が小型の移動物体であると判断された場合には、停滞・脱出予測部53が、次のようにその小型の移動物体の位置変化を予測する。すなわち、小型の移動物体の移動速度が所定値よりも小さい場合には、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。また、小型の移動物体が監視領域の任意点から踏切道の中央部へ向けて移動している場合には、小型の移動物体が監視領域に停滞していると予測する。一方、小型の移動物体が踏切道の中央部から監視領域の外部へ向けて移動している場合には、その小型の移動物体が監視領域から脱出しようとしていると予測する。このことにより、軌道に設置された踏切道を横断する通行人などの動きを予測することにより、その通行人などが接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することができる。
また、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、移動物体の追跡結果を時刻情報とともに記録することにより、事故や運転支障の多い踏切に長期間設置してデータを蓄積することができ、個々の踏切に固有の様々な事故原因を定量的に抽出・評価し、有効な改善策を立案することも可能となる。
さらに、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、1台のセンサー10が踏切の器具箱付近に設置されているので、センサー10を複数の軌道の間に設置するなど他の場所に設置する場合に比べて踏切周辺のケーブル敷設距離を短縮することができる。また、センサー10や制御機器を極力線路外に配置することによって、警報発生装置1の工事・保守業務に従事する作業員が、施工や検査、調整等の作業を線路外で安全かつ短時間で行えるようになり、触車事故や運転支障のリスクを大幅に低減することができる。
また、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、1台のセンサー10が踏切の器具箱付近に設置され、そのセンサー10が監視領域へ向けてレーザを照射しているので、従来のように複数のセンサー10を設置する場合に比べて導入コストを低減することができる。
また、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、識別部40が、警報発生処理のS160にて認識された障害物が小型の移動物体(歩行者)であるか否かを上述の「歩行者の識別手法」に基づいて識別するので、歩行者の2本の足をそれぞれ別々の移動物体であると誤って認識することを防止することができる。
また、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、移動物体が車両の走行を妨げるおそれがある障害物であると判断された場合には、発光制御部54が、特殊信号発光器60を制御して特殊信号を発光させることにより、踏切に接近中の列車に対して、踏切の踏切道に通行人などが存在する旨を知らせて注意喚起したり、音声制御部55が、音声発生部70を制御して警報音を発生させることにより、踏切の踏切道に存在する通行人などに対して注意喚起したりする。このことにより、事故などを未然に防ぐことができる。また、上述のようにその通行人などが接近中の車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを正確に予測することにより、例えば特殊信号発光器60を誤って作動させてしまうことを防止することができる。
また、このような第一実施形態の警報発生装置1によれば、健全性自己診断部80が、固定物体の一つを常時監視し、その監視結果に基づいてその特定の固定物体が同一位置に検出される場合には警報発生装置1の各構成部位が正常に作動中であると判断するので、例えば柱などの診断用の固定物体を監視領域内に設置しなくても、警報発生装置1の各構成部位が正常に作動中であるか否かを判断することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
(1)上記実施形態では、警報発生装置1を鉄道車両が走行する軌道に設置された踏切に設置しているが、これには限られず、警報発生装置1を走行路の横断路に設置してもよい。一例を挙げると、警報発生装置1を自動車などの車両が走行する道路の横断歩道に設置するといった具合である。また、警報発生装置1を工場などの構内道路の横断路に設置するといった具合である。
(2)上記実施形態の警報発生装置1では、1台のセンサー10が踏切の器具箱付近に設置され、そのセンサー10が監視領域へ向けてレーザを照射しているが、これには限られず、上述の監視領域を、例えば上り線を含む監視領域と下り線を含む監視領域とに分割し、2つのセンサー10によってこれら監視領域をそれぞれ監視するよう構成してもよい(図4(b)参照)。また、遮断棹付近を監視するための監視領域を上述の監視領域とは別に設定し、センサー10によってその監視領域を監視するよう構成してもよい。また、軌道の数量に合わせて監視領域を分割し、監視領域の数量と同数のセンサー10によってこれら監視領域をそれぞれ監視するよう構成してもよい(図4(c)参照)。
また、所定の照射角度によって照射されたレーザを受信するまでの所要時間が所定の時間帯に含まれる場合にはそのデータを無視することにより、上述の監視領域の内部に「監視外領域」を設定してもよい。一例を挙げると、踏切道上に設置された標識などを含めるよう上述の監視外領域を設定するといった具合である。
(3)また、図8(a)に例示するように、一つの監視領域を複数のセンサー10によって監視するよう構成してもよい。なおこの場合には、複数のセンサー10からの出力信号を統合して利用する必要がある(図8(b)参照)。例えば図8(a)に例示するように、4つのセンサー10を踏切付近に設置し、これら4つのセンサー10によって監視領域を監視するよう構成するといった具合である。このようにすれば、複数のセンサー10を異なる位置に設置することにより、特定の移動物体を異なる方向から検出することができ、移動物体の認識精度を高めることができる。また、センサー10や物体検出部20のうちの一つが故障しても他のセンサー10や物体検出部20によって物体の検出を続行することができるので、当該警報発生装置1の信頼性を高めることができる。
(4)また、上述のようにセンサー10および物体検出部20が複数存在する場合には、これら複数のセンサー10のうちの少なくとも2つを、踏切道の中央部を挟んで互いに対向するよう設置させてもよい。このようにすれば、例えば複数の通行人などが接近して存在する場合でも、対向する2つの方向からその複数の通行人などをより正確に検出することができる。
また、上述のようにセンサー10および物体検出部20が複数存在する場合には、これら複数のセンサー10のうちの少なくとも2つを、軌道の側方(線路脇)のうちの何れか一方に設置させてもよい。このようにすれば、センサー10を接続するケーブルを、線路を横断するように敷設する必要がなく、センサー10の設置を容易にすることができる。
(5)上記実施形態の警報発生装置1では、小型の移動物体が車両の走行を妨げるおそれがあると判断された場合には、発光制御部54が、特殊信号発光器60を制御して特殊信号を発光させることにより、踏切に接近中の列車の運転者に対して小型の移動物体が存在する旨を知らせて注意喚起しているが、これには限られず、車両の走行を妨げるおそれがある小型の移動物体が踏切の踏切道に存在する旨を、列車に通知するよう構成してもよい。一例を挙げると、送信制御部が、車両の走行を妨げるおそれがある小型の移動物体が踏切の踏切道に存在する旨を、送信部を制御して接近中の列車に送信させるといった具合である。このようにすれば、例えばその送信された情報を利用して接近中の列車に搭載されたATS装置を作動させることにより、事故などを未然に防ぐことができる。
(6)上記実施形態の警報発生装置1では、小型障害物用処理部50においては、位置・速度算出部51と、小型障害物追跡部52と、停滞・脱出予測部53とがそれぞれ別々のマイクロコンピュータとして構成されているが、これには限られず、位置・速度算出部51が実行する機能、小型障害物追跡部52が実行する機能および停滞・脱出予測部53が実行する機能を一つのマイクロコンピュータによって実行させてもよい。
(7)また、上記実施形態の警報発生装置1では、情報統合部30と、識別部40と、小型障害物用処理部50とがそれぞれ別々のマイクロコンピュータとして構成されているが、これには限られず、情報統合部30が実行する機能、識別部40が実行する機能および小型障害物用処理部50が実行する機能を一つのマイクロコンピュータによって実行させてもよい。
警報発生装置の概略構成図である。 警報発生装置が設置された踏切を示す説明図である。 (a)センサーの構造を示す説明図であり、(b)はセンサーが設置される高さを示す説明図である。 (a)はセンサーによる監視領域を示す説明図であり、(b)はセンサーによる監視領域の他の実施形態を示す説明図(1)であり、(c)はセンサーによる監視領域の他の実施形態を示す説明図(2)である。 (a)は、踏切に存在する大型障害物の検知状態を示す説明図であり、(b)は、踏切に存在する小型障害物の検知状態を示す説明図であり、(c)は、踏切に存在する障害物の大小を識別する手法を示す説明図である。 (a)は踏切に存在する障害物を1つのセンサーによって検出した結果を示す説明図であり、(b)は踏切に存在する歩行者をセンサーによって検出し、カルマン・フィルタによって分析した結果を示す説明図である。 警報発生処理を説明するフローチャートである。 (a)は踏切に設置された4つのセンサーの配置を示す説明図であり、(b)は踏切に存在する障害物を4つのセンサーによって検出した結果を示す説明図である。
符号の説明
1…警報発生装置、2…障害物検知装置、10…センサー、10a…照射部、10b…駆動部、10c,10d…反射ミラー、10e…受信部、20…物体検出部、30…情報統合部、40…識別部、50…小型障害物用処理部、51…位置・速度算出部、52…小型障害物追跡部、53…停滞・脱出予測部、54…発光制御部、55…音声制御部、60…特殊信号発光器、70…音声発生部、80…健全性自己診断部、100…踏切制御装置

Claims (13)

  1. 走行路を走行する車両が前記走行路に設置された横断路に接近しているか否かを判断する車両接近判断手段と、
    前記横断路を含むよう設定された監視領域内に存在する物体の少なくとも位置を検出する物体検出手段と、
    前記車両接近判断手段によって前記横断路へ前記車両が接近していると判断された場合には、前記物体検出手段によって検出された物体が移動中である移動物体であるか否かを判断する移動物体判断手段と、
    前記移動物体判断手段によって前記物体が移動物体であると判断された場合には、その移動物体の位置変化を予測する位置変化予測手段と、
    前記位置変化予測手段によって予測された移動物体の位置変化に基づき、前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあるか否かを予測する妨害予測手段と、
    を備えることを特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  2. 請求項1に記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記位置変化予測手段は、前記物体検出手段による移動物体の位置変化を追跡することによって前記移動物体が前記監視領域の任意点から前記横断路の中央部へ向けて移動中であるか否かを判断可能であり、
    前記妨害予測手段は、前記位置変化予測手段によって前記移動物体が前記監視領域の任意点から前記横断路の中央へ向けて移動中であると判断された場合には、前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測すること
    を備えることを特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記位置変化予測手段は、前記物体検出手段による移動物体の位置変化を追跡することによって前記移動物体が前記横断路の中央部から前記監視領域の外部へ向けて移動中であるか否かを判断可能であり、
    前記妨害予測手段は、前記位置変化予測手段によって前記移動物体が前記横断路の中央部から前記監視領域の外部へ向けて移動中であると判断された場合において前記移動物体の移動速度が所定値よりも小さいときには、前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測すること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記位置変化予測手段は、前記物体検出手段によって検出された物体のうち特定の規則に従って同一方向に移動する2つの移動物体を抽出した場合には、その抽出した2つの移動物体が一人の歩行者を構成していると判断すること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記物体検出手段は複数存在し、
    前記移動物体判断手段は、前記複数の物体検出手段それぞれによる物体の検出結果を統合することにより、その検出された物体が移動物体であるか否かを判断すること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  6. 請求項5に記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記複数の物体検出手段のうちの少なくとも2つは、前記横断路の中央部を挟んで互いに対向するよう設置されていること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  7. 請求項5または6に記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記複数の物体検出手段のうちの少なくとも2つは、前記横断路の側方のうちの何れか一方に設置されていること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置において、
    前記物体検出手段によって検出された物体のうち前記移動物体以外の物体である固定物体の一つの位置を常時監視し、その監視結果に基づいてその特定の固定物体が同一位置に検出される場合には当該横断路の移動物体検知装置の各構成部位が正常に作動中であると判断する自己診断手段を備えること
    を特徴とする横断路の移動物体検知装置。
  9. 請求項1〜請求項8の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置と、
    前記車両の走行を妨げるおそれがある移動物体が前記横断路上に存在する旨の情報を連絡可能な情報連絡手段と、
    前記妨害予測手段によって前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、前記情報連絡手段を制御して前記情報を連絡させる連絡制御手段と、
    を備えることを特徴とする横断路の情報連絡装置。
  10. 請求項9に記載の横断路の情報連絡装置において、
    前記情報連絡手段は、前記移動物体に対して前記横断路から退避するよう促す旨の情報を報知可能であり、
    前記連絡制御手段は、前記妨害予測手段によって前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、前記情報連絡手段を制御して前記情報を前記移動物体に対して報知させること
    を特徴とする横断路の情報連絡装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載の横断路の情報連絡装置において、
    前記情報連絡手段は、前記車両の運転者に対して前記移動物体が前記横断路上に存在する旨の情報を報知可能であり、
    前記連絡制御手段は、前記妨害予測手段によって前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、前記情報連絡手段を制御して前記情報を前記車両の運転者に報知させること
    を特徴とする横断路の情報連絡装置。
  12. 請求項9〜請求項11に記載の横断路の情報連絡装置において、
    前記情報連絡手段は、前記車両に対して前記移動物体が前記横断路上に存在する旨の情報を通知可能であり、
    前記連絡制御手段は、前記妨害予測手段によって前記移動物体が前記車両の走行を妨げるおそれがあると予測された場合には、前記情報連絡手段を制御して前記情報を前記車両に通知させること
    を特徴とする横断路の情報連絡装置。
  13. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の横断路の移動物体検知装置における移動物体判断手段、位置変化予測手段および妨害予測手段として、または、請求項8に記載の横断路の移動物体検知装置における移動物体判断手段、位置変化予測手段、妨害予測手段および自己診断手段として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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