JP2006110731A - 平版印刷版材料の製造方法、平版印刷版材料、画像記録方法及び印刷方法 - Google Patents

平版印刷版材料の製造方法、平版印刷版材料、画像記録方法及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造に際し、耐刷性能を劣化させること無く、搬送性に優れ、製造直後のカール強度を抑制し、更にロール保存下でのカールの掛かり具合を抑えた平版印刷版材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造方法において、塗布・乾燥後に少なくとも2回以上エージング処理を行う際、1度目と2度目以降で該支持体の巻き取り方向が反対であることを特徴とする平版印刷版材料の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造方法に関し、詳しくは塗布・乾燥後に少なくとも2回以上エージング処理を行う平版印刷版材料の製造方法、該製造方法により得られる機上現像型平版印刷版材料、画像記録方法及び印刷方法に関する。
印刷データのデジタル化に伴い、安価で取扱いが容易で、PS版と同等の印刷適正を有したCTP(コンピュータ・ツウ・プレート)技術が求められている。CTPに使用される印刷版の支持体としては様々なものがあるが、ハンドリングや印刷版の持ち運びに便利な様にプラスチックフィルム支持体を用いたものが知られるようになった(例えば特許文献1参照)。
又、昨今、特別な薬剤による現像処理が不要であるプロセスレスプレートへの期待が高まっている。このプロセスレスプレートは赤外線レーザー露光により画像形成を行うサーマルタイプが主流となっている。サーマルタイプの印刷版材料は大きく分けて、アブレーションタイプと機上現像タイプに分かれるが、装置コスト等の観点より機上現像タイプの方が好まれている。更に版材コストの観点より、製品形態としてロール状に巻回された印刷版材料が好まれている。しかしロール形状で保存されるため、経時によりカールが強く掛かり搬送不良が起こるという問題がある。
しかし、エージング処理を施さないと耐刷性が著しく劣化することが知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−258899号公報(特許請求の範囲) 特開2004−66772号公報(実施例)
本発明は上記事情に鑑みて為されたものである。つまり、本発明の目的は、プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造に際し、耐刷性能を劣化させること無く、製造直後のカール強度を抑制し、更にロール保存下でのカールの掛かり具合が抑えられ、かつ搬送性に優れる平版印刷版材料の製造方法を提供することにある。更に、作製された機上現像可能なタイプの平版印刷版材料を用いた画像記録方法及び印刷方法も提供する。
本発明の上記目的は下記構成によって達成される。
(請求項1)
プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造方法において、塗布・乾燥後に少なくとも2回以上エージング処理を行う際、1度目と2度目以降で該支持体の巻き取り方向が反対であることを特徴とする平版印刷版材料の製造方法。
(請求項2)
請求項1記載の平版印刷版材料の製造方法で得られる平版印刷版材料が、熱溶融性、熱融着性微粒子を用いた機上現像可能なタイプであることを特徴とする平版印刷版材料。
(請求項3)
請求項2記載の平版印刷版材料に、波長が700〜1500nmのレーザー光を照射して画像を形成することを特徴とする画像記録方法。
(請求項4)
請求項2記載の平版印刷版材料の所定の位置に穴をあけた後、露光ドラムに巻設して保持し、レーザーにより画像を形成した後、印刷機に設置し、湿し水とインキを供給して印刷することを特徴とする印刷方法。
本発明の製造方法によれば、搬送性が改善され、経時保存性の高い、プラスチックを支持体とする平版印刷版材料を得ることが出来る。巻き取り方向を逆にしてエージング処理を行うことで、平版印刷版材料の偏りを抑制でき、印刷版の左右での画像再現性に優れた平版印刷版材料が提供できる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明において、エージング処理とは、塗布・乾燥された後に施す処理であり、乾燥工程とは明確に区別されるものである。本発明における乾燥工程は、60〜150℃の環境下に数秒〜数分程度塗布後の塗布膜を曝す工程を言う。しかし、エージング処理は、30〜150℃の環境下、好ましくは恒温室内で数時間〜数日間保存しておく工程を言う。
特に本発明では、1度目のエージング処理条件は親水性層の塗布・乾燥後が良く、40〜100℃の恒温室内で12時間〜3日が好ましく、45〜70℃の恒温室内で1〜2日が更に好ましい。又、2度目のエージング処理条件は画像形成層の塗布・乾燥後が良く、30〜60℃の恒温室内で12時間〜3日が好ましく、40〜55℃の恒温室内で1〜2日が更に好ましい。又、更に30〜50℃の恒温室内で数日間エージング処理を行ってもよい。エージング処理が過度であると印刷汚れが発生し、処理が不足すると耐刷性能が劣化する。
エージング処理は乾燥工程と違い、長時間ロール状態で加熱処理を行うため、巻癖が付く。それ故、1度目のエージング処理の巻き方向と2度目以降の巻き方向を逆にすることで巻癖が抑えられ、搬送性に有利である。
本発明で用いるプラスチック支持体は、印刷版作成装置内での安定搬送性と印刷版としての取扱い易さから、基材の厚みとしては100〜300μmが好ましく、特に好ましくは150〜200μmである。又、延伸工程を、表裏の延伸温度の温度差が5℃以下、好ましくは3℃以下、より好ましくは同一温度で行う。更に支持体の含水率を0.5質量%以下とする。ここで、支持体含水率Dは下記式で表される。
D(含水率%)=(w/W)×100
式中、Wは25℃・60%RH(相対湿度)の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の質量、wは25℃・60%RHの雰囲気下で調湿平衡にある該支持体の水分含有量を表す。
支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましく、0.01〜0.5質量%であることがより好ましく、0.01〜0.3質量%であることが特に好ましい。
プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロースエステル類を挙げることができる。特に、PET、PEN等のポリエステルフィルムが好ましい。
支持体上の下引層は、画像形成層側、裏面層側、共に2層以上とすることが好ましく、支持体に隣接する下引層には水分散性のポリマーラテックスを用いるのが好ましい。
水分散性のポリマーラテックスとは、アクリル系、スチレン−ジオレフィン共重合体系、塩化ビニリデン系、ポリウレタン系などの重合体、共重合体を水系溶媒に分散したものである。ポリマーラテックス粒子の平均粒径は0.005〜0.4μmが好ましく、0.01〜0.25μmがより好ましい。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限なく、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
本発明に用いられるポリマーラテックスとしては、通常の均一構造のポリマーラテックス以外、所謂コア/シェル型のラテックスでもよい。この場合、コアとシェルはガラス転移温度(Tg)を変えると好ましい場合がある。用いられるポリマーラテックスの好ましいTgは40〜110℃の間が好ましく、特に好ましいのが50〜80℃である。
水分散性ポリマーラテックスは、乳化重合法で製造することができる。例えば、水を分散媒とし、水に対して10〜50質量%のモノマーとモノマーに対して0.05〜0.5質量%の重合開始剤、0.1〜20質量%の分散剤を用い、約30〜100℃、好ましくは60〜90℃で3〜8時間、攪拌下に重合させることによって製造することができる。モノマーの量、重合開始剤量、反応温度、反応時間等の条件は幅広く変更することができる。
使用できるアクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル等が挙げられる。例えばアルキルアクリレート(メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イゾブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルエチルアクリレート等);ヒドロキシル基含有アルキルアクリレート(2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等);メタクリル酸エステル、アルキルメタクリレート(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルエチルメタクリレート等);ヒドロキシル基含有アルキルメタクリレート(2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等);アクリルアミド;置換アクリルアミド(N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド等);メタクリルアミド;置換メタクリルアミド(N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド等);アミノ基置換アルキルアクリレート(N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート等)、アミノ基置換アルキルメタクリレート(N,N−ジエチルアミノメタクリレート等);エポキシ基含有アクリレート(グリシジルアクリレート等)、エポキシ基含有メタクリレート(グリシジルメタクリレート等);アクリル酸の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)、メタクリル酸の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)が挙げられる。上述のアクリル系モノマーは下記のコモノマーと併用することができる。
併用し得るコモノマーとしては、例えばスチレン及びその誘導体、不飽和ジカルボン酸(イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等);不飽和ジカルボン酸のエステル(イタコン酸メチル、イタコン酸ジメチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル、フマール酸メチル、フマール酸ジメチル等);不飽和ジカルボン酸の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等);スルホン酸基又はその塩を含有するモノマー(スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等)及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等);無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル;アクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、酢酸ビニル等が挙げられる。上述のモノマーは1種もしくは2種以上を併用することができる。
使用できるスチレン系モノマーとしては、スチレン及びスチレン誘導体が挙げられ、例えばメチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、i−プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンチルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチルエステル、ジビニルベンゼン等を挙げることができるが、中でもスチレンが好ましい。ここで、上記スチレン誘導体のアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子等の置換基の置換位置はo、m、pの何れかの位置である。
使用できるジオレフィン系モノマーとしては、例えば共役ジエンであるブタジエン、イソプレン、クロプレン等及び非共役ジエンである1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、3−ビニル−1,5−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、3−メチル−1,5−ヘキサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエン、1,2−ジビニルシクロブタン、1,6−ヘプタジエン、3,5−ジエチル−1,5−ヘプタジエン、4−シクロヘキシル−1,6−ヘプタジエン、3−(4−ペンテニル)−1−シクロペンテン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,9−オクタデカジエン、1−シス−9−シス−1,2−オクタデカトリエン、1,10−ウンデカジエン、1,11−ドデカジエン、1,12−トリデカジエン、1,13−テトラデカンジエン、1,14−ペンタデカジエン、1,15−ヘキサデカジエン、1,17−オクタデカジエン、1,21−ドコサジエン、シクロヘキサンジエン、シクロブタンジエン、シクロペンタジエン、シクロヘプタジエン等を挙げることができるが、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンが好ましく、とりわけブタジエンが好ましく用いられる。
又、本発明においてはポリウレタン系のポリマーラテックスを用いることができ、該ポリマーラテックスとしては、市販の水性ポリウレタンのラッテクス又は特開昭55−15825号、同56−106860号等に記載される、(1)分子量750〜3000のジヒドロキシ化合物、(2)ポリイソシアネート、(3)窒素に結合された少なくとも一つの水素原子を有する脂肪族アミノカルボン酸又は同アミノスルホン酸の水溶性基、及び(4)鎖延長剤としてのイソシアネート基に対して反応性の二つの水素原子と300以下の分子量の塩を有しない化合物等を、水性有機溶剤中に溶解又は分散して反応せしめ、最終的に有機溶剤部分を除去した、乳化剤を含まない水性のポリウレタン分散液である。
市販の水性ポリウレタン系ラテックスの例としては、武田薬品工業社製のタケラックXWシリーズのW−7004、W−6015、W−621、W−511、W−310、W−512;バイエル社のインプラニル(impranil)DLH及びインプラニルDLN;第一工業製薬社製のスーパーフレックス100、スーパーフレックス200、スーパーフレックス300、ハイドランHW−140、ハイドランHW−111、ハイドランHW−100、ハイドランHW−101、ハイドランHW−312、ハイドランHW−311、ハイドランHW−310、ハイドランLW−513、ハイドランHC−200、ハイドランHC−400M、ボンディック1010C、ボンディック1050、ボンディック1070、ボンディック1310B、ボンディック1310F、ボンディック1310NS、ボンディック1340、ボンディック1510、ボンディック1610NS、ボンディック1630、ボンディック1640、ボンディック1670(N)、ボンディック1670−40等を挙げることができる。これら市販品の水性ポリウレタンの内、特に好ましい商品としては、W−7004、W−6015、インプラニルDLH、インプラニルDLN、スーパーフレックス100、スーパーフレックス200、ハイドランHW−312、ハイドランHW−140、ハイドランHW−310、ハイドランHW−311等を挙げることができる。
又、支持体の裏面層側、あるいは両側に、帯電防止能を有する下引層を設けることが好ましい。帯電防止能を有する化合物としては、金属酸化物微粒子やマット剤を分散したポリマーが使用できる。帯電防止能を有する下引層に用いられる金属酸化物粒子の材料としては、SiO2、ZnO、TiO2、SnO2、Al23、In23、MgO、BaO、MoO3、V25及びこれらの複合酸化物、及び/又はこれらの金属酸化物に更に異種原子を含む金属酸化物を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。好ましい金属酸化物としては、SiO2、ZnO、SnO2、Al23、TiO2、In23、MgOである。
本発明に係る画像形成方法は、公知の何れの方法を用いてもよく、光重合タイプや光熱変換タイプ等が挙げられ、画像形成層には各タイプに用いられる組成物が含まれる。しかし、画像形成方法としては、地球環境への負荷の低減のために、特別な薬剤による湿式現像処理が不要な、印刷版材料を機上現像するタイプが好ましい。機上現像タイプとして、アブレーションタイプと機上現像タイプに分かれるが、装置コスト等の観点より機上現像タイプの方が好ましい。その代表的な方法として、熱溶融性及び/又は熱融着性微粒子を用いた光熱変換画像形成法がある。
熱溶融性微粒子とは、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40〜120℃、融点60〜300℃であることが好ましく、軟化点40〜100℃、融点60〜120℃であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が300℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
使用可能な素材としては、例えばパラフィンワックス、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800〜10000程度のものであり、又、乳化し易くするために、これらのワックスを酸化し、ヒドロキシル基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には、軟化点を下げて作業性を向上させるためにこれらのワックスに、例えばステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミド等を添加することも可能である。又、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
これらの中でも、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。又、これらの素材は潤滑性を有するため、印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦り傷等による印刷汚れ耐性が向上する。
熱溶融性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さいと、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりし易くなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。又、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化したり、あるいは異なる素材で被覆されてもよい。被覆方法は、公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
構成層中での熱溶融性微粒子の含有量は、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
熱融着性微粒子としては、熱可塑性、疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性、疎水性高分子重合体粒子の軟化温度に特定の上限はないが、軟化温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。又、高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えばポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類;スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類;ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体等のビニルエステル(共)重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
高分子重合体微粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体から成るものでもよい。溶液重合法又は気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。又、熱溶融性微粒子、熱融着性微粒子は、何れの方法においても、必要に応じて重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。又、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等を含有させてもよい。
又、熱可塑性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりし易くなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。又、内部と表層との組成が連続的に変化、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は公知のマイクロカプセル形成法、ゾルゲル法等が使用できる。
構成層中の熱可塑性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
本発明に係る熱溶融性及び又は熱融着性微粒子を含有する画像形成層には、更に水溶性素材を含有することができる。水溶性素材を含有することにより、印刷機上で湿し水やインクを用いて未露光部の画像形成層を除去する際に、その除去性を向上させることができる。水溶性素材としては、親水性層に含有可能な素材として挙げた水溶性樹脂を用いることもできるが、本発明の画像形成層には糖類を用いることが好ましく、特にオリゴ糖を用いるのが好ましい。
オリゴ糖の中でも、トレハロースは比較的純度の高い状態のものが工業的に安価に入手可能であり、水への溶解度が高いにも拘わらず吸湿性は非常に低く、機上現像性及び保存性共に非常に良好である。又、オリゴ糖水和物を熱溶融させて水和水を除去した後に凝固させると(凝固後、短時間のうちは)無水物の結晶となるが、トレハロースは水和物よりも無水物の融点が100℃以上も高いことが特徴的である。これは赤外線露光で熱溶融し、再凝固した直後は露光済部は高融点で溶融し難い状態となることを意味し、バンディング等の露光時の画像欠陥を起こし難くする効果がある。本発明の目的を達成するには、オリゴ糖の中でも特にトレハロースが好ましい。
構成層中のオリゴ糖の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、10〜80質量%が更に好ましい。
又、画像形成層に非水溶媒を含有してもよい。非水溶媒としては、アルコール、ケトン、アミド、エステル、炭化水素カルボネート、ラクトン等を使用できる。
アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、弗化アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコールナトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール等が、その例として挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等が、その例として挙げられる。アミドとしては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、エステルとしては、酢酸エチル、安息香酸メチル、乳酸エチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。又、γ−ブチロラクトンも使用できる。
裏面層用バインダーとしては特に制限なく、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ゼラチン、カゼイン、寒天、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセテート等のポリマー、その他の天然樹脂等が使用できる。又、これらを2種以上併用しても構わない。裏面層の被覆量は0.1〜10g/m2であり、好ましくは0.5〜8.0g/m2であり、より好ましくは1.0〜7.0g/m2である。
更に裏面層にマット材を含有させることが好ましい。マット剤としては、多孔質、無孔質、有機樹脂粒子、無機微粒子を問わず用いてもよく、無機マット剤としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイヤモンド、石榴石、ガーネット、珪石、トリボリ、珪藻土、ドロマイト等、有機マット剤としてはポリエチレン微粒子、弗素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等を挙げることが出来る。又、無機被覆マット剤としては、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリスチレン、メラミンといった有機粒子の芯剤を芯剤粒子よりも小さな無機粒子で被覆した粒子が挙げられる。無機粒子の粒径としては、芯材粒子の1/10〜1/100程度であることが好ましい。又、無機粒子としては、同様にシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなど公知の金属酸化物粒子を用いることができる。被覆方法としては、種々の公知の方法を用いることができるが、ハイブリダイザのような空気中で芯材粒子と被覆材粒子とを高速に衝突させて芯材粒子表面に被覆材粒子を食い込ませて固定、被覆する乾式の被覆方法を好ましく用いることができる。
又、塗布性を向上させる目的で、裏面層塗布液にアセチレングリコール型界面活性剤を含有してもよい。アセチレングリコール型界面活性剤とは、分子中にアセチレン結合とアルコール性水酸基とを持つ一連の化合物である。好ましくはアセチレングリコール型界面活性剤にエチレンオキサイドが付加した化合物である。アセチレングリコール型界面活性剤の含有量としては、裏面層塗布液に対し0.01〜1質量%がよく、更に好ましくは0.05〜0.5質量%である。0.01質量%より少ないと効果がなく、1質量%を超えるとロール形態で保存すると現像性が低下し刷り出し損紙枚数が増加する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるのもではない。尚、特に断りない限り、実施例中の「%」は「質量%」を表し、「部」は「質量部」を表す。
実施例1
〈支持体の作製〉
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従いIV(固有粘度)=0.66(フェノール/テトラクロロエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出し、50℃の冷却ドラム上で急冷し、熱固定した未延伸フィルムを2軸で熱延伸し、PET支持体とした。
〈支持体の下引き処理〉
得られた支持体の一方の面に、8W/m2・分の条件でコロナ放電処理を行いながら下記下引き塗布液aを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し、更にその上にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら下引き塗布液bを乾燥膜厚0.1μmになるように塗設した(下引面A)。又、反対側の面に、8W/m2・分の条件でコロナ放電処理を行いながら下記下引き塗布液cを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し、更に、その上にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら下引き塗布液dを乾燥膜厚1.0μmになるように塗設(下引面B)して下引き済み支持体を得た。
(下引き塗布液a)
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/39/1の3元
系共重合ラテックス(Tg=75℃) 6.3%
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3
元系共重合ラテックス 1.6%
アニオン系界面活性剤S−1 0.1%
水 92.0%
(下引き塗布液b)
ゼラチン 1%
アニオン系界面活性剤S−1 0.05%
硬膜剤H−1 0.20%
マット材(シリカ,平均粒径3.5μm) 0.02%
防黴剤F−1 0.01%
水 98.72%
(下引き塗布液c)
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3
元系共重合ラテックス 0.4%
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート/アセトアセトキシエチ
ルメタクリレート=39/40/20/1の4元系共重合ラテックス 7.6%
アニオン系界面活性剤S−1 0.1%
水 91.9%
(下引き塗布液d)
成分d−11/成分d−12/成分d−13=66/31/1の導電性組成物
6.4%
硬膜剤H−2 0.7%
アニオン系界面活性剤S−1 0.07%
マット材(シリカ,平均粒径3.5μm) 0.03%
水 93.4%
Figure 2006110731
成分d−11:スチレンスルホン酸ナトリウム/マレイン酸=50/50の共重合体から成るアニオン性高分子化合物
成分d−12:スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=40/40/20の共重合体から成る3成分系共重合ラテックス
成分d−13:スチレン/イソプレンスルホン酸ナトリウム=80/20から成る高分子活性剤
〈平版印刷版材料の作製〉
下記組成の親水性層1塗布液、親水性層2塗布液を、順次、下引き済み支持体のA面上にワイヤーバーを用いて、それぞれ乾燥付量が2.5g/m2、0.6g/m2になるように塗布して120℃で1分間乾燥した後、表1記載のエージング処理1を施した。更に、裏面層塗布液を、下引き済み支持体のB面上にワイヤーバーを用いて乾燥付量が2.0g/m2になるように塗布し、画像形成層塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥付量が0.6g/m2になるように塗布して50℃で1分間乾燥した後、表1記載のエージング処理2を施して幅670mm、長さ30.5mに巻回させた平版印刷版材料を作製した。
(親水性層1塗布液)
アルカリ系コロイダルシリカ(スノーテックス−XS:日産化学社製,固形分20%) 48部
アルカリ系コロイダルシリカ(スノーテックス−ZL:日産化学社製,固形分40%) 4部
日産化学STM−6500S(平均粒径6.5μm,コアがメラミン樹脂でシェルが
シリカから成る凹凸表面の真球状粒子) 15部
多孔質金属酸化物粒子(シルトンJC−40:水澤化学社製,多孔質アルミノシリケ
ート粒子,平均粒径4μm) 11.1部
Cu−Fe−Mn系金属酸化物黒色顔料(TM−3550ブラック粉体:大日精化工
業社製,粒径0.1μm程度)の固形分40%(うち0.2%は分散剤)水分散物
20部
カルボキシメチルセルロースナトリウム(関東化学社製)の4%水溶液 0.56部
層状鉱物粒子モンモリロナイト(ミネラルコロイドMO:Southern Clay Products社製,平均粒径0.1μm程度)をホモジナイザで強攪拌して5%
の水膨潤ゲルとしたもの 1.11部
燐酸三ナトリウム・12水(関東化学社製)の10%水溶液 0.28部
シリコーン系界面活性剤(FZ−2161:日本ユニカー社製) 0.16部
(親水性層2塗布液)
アルカリ系コロイダルシリカ(スノーテックス−S:日産化学社製,固形分30%)
30部
アルカリ系ネックレス状コロイダルシリカ(スノーテックス−PSM:日産化学社製, 固形分20%) 45部
多孔質金属酸化物粒子(シルトンJC−20:水澤化学社製多孔質アルミノシリケー
ト粒子,平均粒径2μm) 10部
Cu−Fe−Mn系金属酸化物黒色顔料(TM−3550ブラック粉体:前出,粒径
0.1μm程度)の固形分40%(うち0.2%は分散剤)水分散物 9部
カルボキシメチルセルロースナトリウム(関東化学社製)の4%水溶液 1部
層状鉱物粒子モンモリロナイト(ミネラルコロイドMO:前出,平均粒径0.1μm
程度)をホモジナイザで強攪拌して5%の水膨潤ゲルとしたもの 2部
燐酸三ナトリウム・12水(関東化学社製)の10%水溶液 0.5部
多孔質金属酸化物粒子(シルトンAMT08:水澤化学社製,多孔質アルミノシリケー ト粒子,平均粒径0.6μm) 12.5部
(画像形成層塗布液)
カルナバワックスエマルジョンA118(岐阜セラック社製,平均粒径0.3μm,
固形分40%) 55部
マイクロクリスタリンワックスA−206(岐阜セラック社製) 35部
ポリアクリル酸ナトリウム(DL−522:日本触媒社製)の30%水溶液 10部
i−プロパノール 1部
(裏面層塗布液)
岐阜セラツク社製DK−05 80部
スノーテックスーXS(日産化学社製) 40部
ポリメチルメタクリレート(平均粒径5.5μm) 3部
サーフィノール465(日信化学工業社製) 0.5部
水 600部
〈評価〉
作製直後及び1年6カ月経時保存後の平版印刷版材料について、搬送性、カール値、画像再現性の評価を行った。
《搬送性》
ロール状の平版印刷版材料を専用カートリッジに装填し、コニカミノルタエムジー社製のSimplate ProシステムセッターSS−830を使用し、版サイズ560×670mmの印刷版材料を搬送し、搬送不良を起こした時のロール残長を評価した。
《カール値》
平版印刷版材料を23℃・50%RH(相対湿度)で2日間調湿した後、ロールの巻芯部を560×670mmに断裁し裏面層側を上に置き、試料の一方の端を机に固定して他方の隅が机から浮き上がっている高さを測定した。
《画像再現性》
560×670mmに断裁した平版印刷版材料に全面平網画像を露光し、露光画像ムラを目視で評価した。100枚露光した時の結果で判定した。
○:露光画像ムラなし
△:露光画像ムラが1〜5枚現れる
×:露光画像ムラが6枚以上現れる
結果を併せて表1に示す。
Figure 2006110731
結果から明らかなように、本発明に係る平版印刷版材料は、製造直後も1年6カ月経時後も、搬送性に優れ、巻芯カールも小さく、画像再現性にも優れることが判る。

Claims (4)

  1. プラスチックを支持体とする平版印刷版材料の製造方法において、塗布・乾燥後に少なくとも2回以上エージング処理を行う際、1度目と2度目以降で該支持体の巻き取り方向が反対であることを特徴とする平版印刷版材料の製造方法。
  2. 請求項1記載の平版印刷版材料の製造方法で得られる平版印刷版材料が、熱溶融性、熱融着性微粒子を用いた機上現像可能なタイプであることを特徴とする平版印刷版材料。
  3. 請求項2記載の平版印刷版材料に、波長が700〜1500nmのレーザー光を照射して画像を形成することを特徴とする画像記録方法。
  4. 請求項2記載の平版印刷版材料の所定の位置に穴をあけた後、露光ドラムに巻設して保持し、レーザーにより画像を形成した後、印刷機に設置し、湿し水とインキを供給して印刷することを特徴とする印刷方法。
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