JP2006104571A - 水分解用半導体光電極の製造方法、それを用いた水分解装置および水素発生モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 シリコン太陽電池のリサイクル基板を用いて、水分解用半導体光電極の製造方法、それを用いた水分解装置および水素発生モジュールを提供すること。
【解決手段】 太陽電池を構成するp型半導体層およびn型半導体層を含むシリコン基板を再利用する水分解用半導体光電極の製造方法であって、太陽電池のシリコン基板中の金属電極を除去する工程と、p型半導体層表面に光触媒層を形成する工程と、n型半導体層表面に金属電極を形成する工程と、を含む、水分解用半導体光電極の製造方法が提供される。
【選択図】 図1
【解決手段】 太陽電池を構成するp型半導体層およびn型半導体層を含むシリコン基板を再利用する水分解用半導体光電極の製造方法であって、太陽電池のシリコン基板中の金属電極を除去する工程と、p型半導体層表面に光触媒層を形成する工程と、n型半導体層表面に金属電極を形成する工程と、を含む、水分解用半導体光電極の製造方法が提供される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水分解用半導体光電極に関し、より詳細には、シリコン太陽電池から廃棄された基板、または、シリコン太陽電池に使用していた再利用し難い基板を用いて作製可能な水分解用半導体光電極の製造方法、それを用いた水分解装置および水素発生モジュールに関する。
昨今、地球温暖化を防止するために温室効果ガスの排出量削減が求められており、この施策の一つとして、風力および太陽光などのクリーンエネルギーの導入が推進されている。このような状況に鑑み、太陽電池の生産量が近年急伸しており、2003年度では世界で約700MWの発電能力を有する太陽電池が生産されている。今後、さらに太陽電池の生産量は増加すると予想され、したがって、将来太陽電池モジュールが大量に廃棄される可能性が示唆され、かつ危惧されている。
太陽電池モジュールは一般に耐用年数20年と言われている。現在主流の太陽電池モジュールは、図9に示すようなスーパーストレート型と呼ばれるものである。すなわち、ガラス基板1上において、受光面側充填材2と裏面側充填材4とが太陽電池(セル)3を挟持し、当該裏面充填材4上に裏面フィルム5が形成されるという構造が主流である。
このような太陽電池モジュールの主な寿命原因として、モジュールガラスの割れ、セルの割れ、充填材のエチレンビニルアセテート(EVA)樹脂の黄化による透過率の減少、充填材とセル表面との剥離、熱応力によるセル電極間の断線、電極部の腐食などによる抵抗の増加、などがある。
太陽電池モジュールのリサイクル方法として、下記非特許文献1および2に記載されるように、図9に示すアルミ製フレーム6や端子ボックス7などを取り外した後、(i)80℃に加熱した硝酸によりEVAを分解し、ガラスとセルを分離する;(ii)不活性ガス中で約520℃に加熱してEVAを熱分解除去し、ガラスとセルを分離する;(iii)トリクロロエチレンなどの有機溶剤によりEVAを膨潤除去し、ガラスとセルを分離する;(iv)EVAの代わりに熱可塑性のオレフィン系樹脂を用いる。廃棄時に高温処理することによって容易にガラスとセルが分離する;ものが知られている。
これらの方法により分離回収されたセルの内、特性上問題がないものは再度太陽電池モジュールに再利用される。それ以外のセルは、電極、反射防止膜、不純物拡散層などをエッチングして除去した後、再び溶融されシリコンインゴットに加工される。太陽電池モジュールから分離回収されたセルの内、再利用できないセルの多くは、熱応力による受光面電極とシリコンとの剥離断線や、腐食などによる接触抵抗の増加などに起因する曲線因子の低下が原因である。
太陽電池を再利用するために、太陽電池を構成する部品のうちシリコン基板は、まず珪石や珪砂を電気炉で還元して純度98%の金属シリコンとされ、次いで化学反応によりシラン系ガスとされ、次いでこのガスを還元・熱分解して高純度多結晶シリコンとして製造されている。これらの工程の中で、特に金属シリコンを得るのに膨大な電力を必要とし、その消費電力は金属シリコン1トン当たり15000kWhで、ボーキサイトからアルミニウムを得るのと同等であり、エネルギー効率が悪い。
また、従来、シリコン太陽電池の受光面電極は、反射防止膜上にAgペーストをスクリーン印刷などで魚骨形状に塗布し、数百度で焼成することによりn+層と電気的接続を形成するファイヤースルー技術により形成されている。焼成中にAgペーストが反射防止膜を貫通し、n+層とAg粒子が接触して電気的接続が形成される。Agペーストで形成された受光面電極がシリコンから剥離してしまった場合、その剥離面には反射防止膜はなく、シリコン表面が露出しており、その剥離面に再度Agペーストを焼成して受光面電極を形成した場合、Agのシリコンへの拡散によりn+層が破壊され、太陽電池特性を低下させてしまうおそれがある。
従って、受光面電極の剥離や腐食が原因で特性の低下したセルは、電極、反射防止膜、不純物拡散層などをエッチング除去した後、再び溶融されシリコンインゴットに加工され、次いでシリコンウェハに加工される。このインゴットからワイヤーソーなどを用いてシリコンウェハを切り出す際に、切り代分のシリコンが無駄になってしまうという問題がある。
ところで、太陽光等の光を受光して光起電力を発生し、その光起電力により電気化学反応を引き起こす半導体光触媒として、二酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)等の金属酸化物半導体が知られている。二酸化チタンは、水中に白金電極と酸化チタン電極とを配置し、二酸化チタン電極に紫外線を照射すると、水を水素と酸素に分解できることが知られている。
また、水の電気分解が可能で、太陽光を十分利用できる半導体光触媒や半導体光電極の条件としては、水の電解電圧(理論値1.23V)以上の光起電力を有すること、すなわち伝導体のエネルギー準位が水素発生電位よりもマイナスであり、かつ価電子帯のエネルギー準位が酸素発生電位よりプラスであること、および半導体光触媒や半導体光電極自身が電解液中で光溶解を起こさない化学的な安定性を有すること、等が必要である。
代表的な光触媒である二酸化チタンは、エネルギーバンドギャップが約3.2eVと大きく水分解に必要な電位条件を満たすので、水の分解が可能で、電解液中で溶解しないという長所があるが、太陽光スペクトルの約380nmより長い波長の光に対して光触媒として機能せず光電変換効率が極めて低いという問題がある。よって、太陽光を利用して光触媒作用による化学反応を行う場合、太陽光のごく一部しか利用できず、エネルギー変換効率は極めて低くなってしまう。二酸化チタン等の光触媒は、触媒効率を高めるために微粉末の形態で利用されるが、これは電解液中で流動しやすく、再使用の為の回収が難しいという取扱上の問題がある。また、酸素と水素が混合された状態で発生気体が回収されるため、分離しなければならない。二酸化チタンの粉末に白金等の金属を担持させた光触媒においては、酸化反応サイトと還元反応サイトが相接近して存在するため、逆反応の生じる可能性が大きい。
一方、太陽光スペクトルの可視光を用いて水の分解を行う方法として、下記非特許文献3に記載されるように、ガリウム砒素などの化合物半導体が用いられている。
しかし、太陽光スペクトルの可視光を用いて水の分解を行うためのガリウム砒素などの化合物半導体は非常に高価であり、太陽光を用いて水を分解し、水素と酸素を生成する用途には適していない。
また、光触媒を用いて水を分解し水素を回収するシステムとして、図11に示すように、電解液にチタン板表面を酸化して形成した酸化チタン/チタン電極81を浸漬して光を照射することにより、白金電極31から水素を発生させるシステムが知られている(下記非特許文献4)。
しかし、当該文献においては、屋外、例えば家の屋根上等において継続的に使用する旨の開示はなく、屋外での継続した使用を想定したシステムは現状あまり知られていない。
鰻田洋章、「PVモジュールリサイクルの実験的検討(2)」、平成10年度日本太陽エネルギー学会・風力エネルギー協会合同研究発表会、1998年12月 大日本印刷(株)ニュースリリース、「循環型社会に対応した 太陽光発電システムのリユースを可能にする充填材シートの開発」、2003年11月4日 O.Khaselev,J.Turner,A Monolithic Photovoltaic−Photoelectrochemical Device for Hydrogen Production via Water Splitting,SCIENCE,280,P425−427(1998) 水分解光触媒の最新動向、シーエムシー出版、第7頁
鰻田洋章、「PVモジュールリサイクルの実験的検討(2)」、平成10年度日本太陽エネルギー学会・風力エネルギー協会合同研究発表会、1998年12月 大日本印刷(株)ニュースリリース、「循環型社会に対応した 太陽光発電システムのリユースを可能にする充填材シートの開発」、2003年11月4日 O.Khaselev,J.Turner,A Monolithic Photovoltaic−Photoelectrochemical Device for Hydrogen Production via Water Splitting,SCIENCE,280,P425−427(1998) 水分解光触媒の最新動向、シーエムシー出版、第7頁
本発明者らは、上記のような事情に鑑みて鋭意検討した結果、太陽電池において、再利用し難いシリコン基板を、水分解用の半導体光電極に用いることができるという知見により、本発明を完成するに至ったものである。すなわち本発明は、シリコン太陽電池のリサイクル基板を用いて、水分解用半導体光電極の製造方法、それを用いた水分解装置および水素発生モジュールを提供するものである。
本発明の1つの局面によれば、太陽電池を構成するp型半導体層およびn型半導体層を含むシリコン基板を再利用する水分解用半導体光電極の製造方法であって、太陽電池のシリコン基板中の金属電極を除去する工程と、p型半導体層表面に光触媒層を形成する工程と、n型半導体層表面に金属電極を形成する工程と、を含む、水分解用半導体光電極の製造方法が提供される。
好ましくは、光触媒層は、チタン酸化膜である。
好ましくは、光触媒層は、三酸化二鉄膜である。
本発明の別の局面によれば、上記いずれかの方法で製造された水分解用半導体光電極および対極を含む、水分解装置が提供される。
好ましくは、対極は、n型半導体層表面上に形成されて一体型とされている。
本発明の別の局面によれば、上記のいずれかに記載の複数の水分解用半導体電極と、水分解用半導体光電極を保持する保持部材と、保持部材を収容し、かつ断面が液体を導入可能なように略凹形状である容器と、容器の上端を塞ぐための透明な蓋板と、複数の前記容器を支持しかつ固定するための支持体と、を備える水素発生モジュールであって、保持部材は、所定の穴があけられており、水分解用半導体電極は、穴を塞ぐように保持部材上に設置され、保持部材および水分解用半導体電極は、容器と蓋板との間に挟持されていることを特徴とする、水素発生モジュールが提供される。
好ましくは、複数の水分解用半導体電極は、並列接続されている。
好ましくは、並列接続された水分解用半導体電極は、対極とさらに接続されている。
本発明の別の局面によれば、対極がn型半導体層表面上に形成されて一体型とされた複数の水分解装置と、水分解装置を保持する保持部材と、保持部材を収容し、かつ断面が液体を導入可能なように略凹形状である容器と、容器の上端を塞ぐための透明な蓋板と、複数の容器を支持しかつ固定するための支持体と、を備える水素発生モジュールであって、保持部材は、所定の穴があけられており、水分解装置は、穴を塞ぐように保持部材上に設置され、保持部材および水分解装置は、容器と蓋板との間に挟持されていることを特徴とする、水素発生モジュールが提供される。
好ましくは、複数の水分解装置は、電気的に接続されてない。
本発明の水分解用半導体光電極の製造方法によれば、太陽電池に再利用し難いシリコン基板を、水分解用の電極として再利用することができ、また簡便かつ低コストに当該電極を製造可能である。また、当該水分解用半導体光電極は、当該シリコン基板と光触媒層とを含むので、可視光領域の吸光が可能となり、効率も良好である。
さらに、本発明の水素発生モジュールは、上記の水分解用半導体光電極を用いているので、太陽光を利用して水素を発生することが可能となる。また、水素および酸素の発生場所が分離されているため、水素のみを効率よく回収することができる。
本発明は、太陽電池を構成するp型半導体層およびn型半導体層を含むシリコン基板を再利用する水分解用半導体光電極の製造方法であって、該太陽電池のシリコン基板中の金属電極を除去する工程と、前記p型半導体層表面に光触媒層を形成する工程と、前記n型半導体層表面に金属電極を形成する工程とを含む。
これにより、太陽電池として再利用が難しいシリコン基板を、低コストかつ簡便な方法で水分解用半導体光電極を作製し、再利用することが可能となる。また、単独では太陽光の利用効率が低いチタン酸化膜等と当該シリコン基板とを組み合わせることにより、効率のよい光電極を製造することが可能となる。以下、本発明を、図を用いて詳細に説明する。
本発明において、回収される太陽電池モジュールの多くは、図9に示すように、ガラス1上に、受光面側充填材2と裏面側充填材4とによって挟持された太陽電池セル3が形成されており、さらに、裏面側充填材4上に裏面フィルム5が形成されている構造を有する。また、太陽電池セルを固定するためのアルミ製フレーム6や電気的接続を可能とする端子ボックス7が備えられている。
本発明の水分解用半導体光電極の製造方法において、まず、太陽電池モジュールに用いられているシリコン基板を得るために、太陽電池モジュールを分解する。具体的には、太陽電池モジュールにおけるアルミ製フレーム6や端子ボックス7などを取り外した後、例えば、不活性ガス中で約520℃に加熱してEVAを熱分解除去し、ガラス1と太陽電池セル3とを分離する。
ここで、当該ガラスはカレットなどに加工され、再利用され得る。また、アルミ製フレームおよびリードフレームは金属材料として再利用され得る。分離回収された太陽電池セル(シリコン基板)は、外観検査、特性測定を行い、問題がないものは再度太陽電池モジュールに再利用することができる。ここで、外観検査とは、目視による電極の剥がれやクラックの検査であり、当該検査の結果、異常のないものについては、再度太陽電池モジュールに再利用し、それ以外は本発明の電極に供することができる。
同様に、特性測定とは、ソーラーシミュレータを用いて擬似太陽光をセルに照射し、セルの光電変換効率を測定することにより行うことができ、光電変換効率の基準を満たすものについては、再度太陽電池モジュールに再利用し、それ以外は本発明の電極に供することができる。
すなわち、本発明は、このような特性上問題があるために太陽電池モジュールとして再利用が難しいセルを、水分解用半導体光電極の材料として用いることにより、水分解用半導体光電極の製造方法ならびにそれを用いた水素発生モジュールを提供するものである。
<実施形態1>
次いで、上記のようにして、太陽電池モジュールを分解することにより得られたシリコン基板を用いて、水分解用半導体光電極を製造する方法について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る水分解用半導体光電極の製造方法を示す概略断面図である。以下、同図を参照して水分解用半導体光電極の作製手順を説明する。
次いで、上記のようにして、太陽電池モジュールを分解することにより得られたシリコン基板を用いて、水分解用半導体光電極を製造する方法について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る水分解用半導体光電極の製造方法を示す概略断面図である。以下、同図を参照して水分解用半導体光電極の作製手順を説明する。
図1(a)は、太陽電池セルの断面図である。図1(a)において、太陽電池セルは、たとえば、厚さ約0.4mmのp型シリコン基板11表面に、オキシ塩化リン(POCl3)等の不純物拡散源を用いて不純物拡散を行い形成したn+層12、n+層12上に形成した窒化珪素などの反射防止膜13、導電性ペーストであるAgペーストを印刷、焼成して形成した受光面電極14、アルミペーストを印刷して焼成して形成したp+層15、裏面電極16、導電性ペーストによる配線用裏面電極17よりなる。
まず、太陽電池セル3の受光面電極14および裏面電極16を、硝酸を用いてエッチングし、これらを除去する。これにより、図1(b)に示すように、太陽電池セル3において裏面はp+層15が露出し、受光面電極部はn+層12が露出し、その他は反射防止膜13が残った状態の基板となる。また、エッチング除去された受光面電極14に含まれるAgは、電解析出により回収される。
次いで、図1(c)に示すように、シリコン基板11のp+層15上に可視光領域に感度を持つ光触媒層18としてチタン酸化膜を、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いて成膜する。ターゲットには、直径5インチで厚み5mmのルチル型結晶構造の二酸化チタン(TiO2)焼結体を用い、4インチの電極を除去したセルを試料ホルダーにp+層15をターゲット面に向けて設置し、基材加熱ヒーターで約600℃に加熱して、高周波スパッタリングを行うことにより、当該光触媒層18を形成することができる。なお、高周波パワーは約300Wとし、触媒層18の厚さは約1μmとして形成した。この際、真空チャンバーの真空度は約1Paとし、アルゴンガスのみを導入しつつ、スパッタリングを行う。
ここで、上述と同一スパッタリング条件で石英基板上に成膜したチタン酸化膜の紫外−可視光吸収スペクトルを図10に示す。比較のために、基板温度約300℃、アルゴンガスと酸素ガス流量比5対1の混合ガスを導入してスパッタリングして成膜したアナターゼ型二酸化チタン膜の場合の紫外−可視光吸収スペクトルを図10に合わせて示す。本実施形態のチタン酸化膜は波長500nm付近から吸収が見られ、可視光領域に感度を有する。一方、比較例のアナターゼ型二酸化チタン膜は、約390nm付近から吸収がみられ、可視領域である約400〜約770nmの範囲内に吸収がない。したがって、本発明における光触媒層により、可視光領域に吸収を有する光電極を提供できる。
次に、図1(d)に示すように、基板11のn+層12上に電極21を形成する。形成方法としては、たとえば、基板11を銅めっき液に浸漬し、n+層12側からハロゲロランプなどを用いて可視光を照射する。光電変換により発生した電子がめっき液中の銅イオンを還元し、反射防止膜13が除去されてn+層12が露出している部分に銅19が析出する。さらに、ニッケルめっき液に基板を浸漬し、同様の方法で銅19上にニッケル20を析出させる。
次いで、図1(e)に示すように、電極21にリード線22を接続し、次いで電極21の劣化を防ぐために樹脂23で電極21を覆う。このようにして、本発明の水分解用半導体光電極30が作製されることになる。当該樹脂23としては、当該分野で公知のものを用いることができるが、具体的には、ポリイミド樹脂やシリコン樹脂を挙げることができる。
本発明において、上記のようにして作製した水分解用半導体光電極と対極とをリード線で接続した水分解装置およびそれを用いた水分解用半導体光電極の特性検査について説明する。図2は、本発明の水分解用装置の模式図である。図2に示すように、本発明の水分解用半導体光電極30とたとえば白金電極31をリード線22で接続し、水32に浸漬し、水分解用半導体光電極30の光触媒層18形成側から水32または電解質水溶液を介して太陽光33を照射する。水は海水や雨水を用いることができ、また、電解質水溶液としては、公知のものを用いることができるが、一例を挙げると、約0.1Nの水酸化ナトリウムや硫酸水溶液を用いることができる。
この際、光触媒層18はシリコン基板11の水32への溶出を防止するとともに、水の分解を行うことができる。水32を経て照射された太陽光33スペクトルのうち波長500nm以下の光はチタン酸化膜からなる光触媒層18で吸収され、電子(e−)と正孔(h+)を生じる。チタン酸化膜材料よりなる光触媒層18と水32の接触電位差により、チタン酸化膜からなる光触媒層18中で励起された電子はシリコン基板11との界面に移動し、正孔はチタン酸化膜の表面に移動する。チタン酸化膜の表面の正孔は、次の式のように、水を酸化して酸素34を発生させる。
4h+ + 2H2O → O2 + 4H+
チタン酸化膜よりなる光触媒層18を透過した波長500nm以上の太陽光33スペクトルは、シリコン基板11で吸収され、電子と正孔を生じる。これらの電子と正孔はpn接合により分離され、電子はn+層12へ、正孔はp+層15へ移動する。チタン酸化膜とシリコン基板11との界面では、チタン酸化膜18で生じた電子とシリコン基板11で生じた正孔とが再結合する。電子はn+層上の電極21を通って対極の白金電極31まで流れ、次の式のように水分子を還元して水素35を発生させる。
チタン酸化膜よりなる光触媒層18を透過した波長500nm以上の太陽光33スペクトルは、シリコン基板11で吸収され、電子と正孔を生じる。これらの電子と正孔はpn接合により分離され、電子はn+層12へ、正孔はp+層15へ移動する。チタン酸化膜とシリコン基板11との界面では、チタン酸化膜18で生じた電子とシリコン基板11で生じた正孔とが再結合する。電子はn+層上の電極21を通って対極の白金電極31まで流れ、次の式のように水分子を還元して水素35を発生させる。
4H+ + 4e− → 2H2
このようにして、水分解用半導体光電極30と白金電極31との間に電流が流れる。したがって、半導体光電極30と白金電極31表面からの気体発生を観察するとともに、両電極間の電流値を電流計39で測定することにより、半導体光電極の特性を検査することができる。この検査に合格した半導体電極を用いて水素発生モジュールを作製することができる。ここで、合格の判断は、ソーラーシミュレータを用いて擬似太陽光を半導体電極30に照射し、発生する電流値と白金電極31上の気泡発生の有無を確認して行う。
このようにして、水分解用半導体光電極30と白金電極31との間に電流が流れる。したがって、半導体光電極30と白金電極31表面からの気体発生を観察するとともに、両電極間の電流値を電流計39で測定することにより、半導体光電極の特性を検査することができる。この検査に合格した半導体電極を用いて水素発生モジュールを作製することができる。ここで、合格の判断は、ソーラーシミュレータを用いて擬似太陽光を半導体電極30に照射し、発生する電流値と白金電極31上の気泡発生の有無を確認して行う。
(水素発生モジュール)
本実施形態の水分解用半導体光電極を用いた水素発生モジュールについて説明する。図5は本発明の水素発生モジュールの平面模式図であり、図6は図5において線VI−VIで切断した際の概略断面図である。
本実施形態の水分解用半導体光電極を用いた水素発生モジュールについて説明する。図5は本発明の水素発生モジュールの平面模式図であり、図6は図5において線VI−VIで切断した際の概略断面図である。
本発明の水素発モジュールは、ステンレス製の保持基板50上に固定された水分解用半導体光電極30と、ステンレス製の断面凹形状の筒状容器51と、透明なガラス製の蓋板52と、からなるモジュールユニット53と、複数のモジュールユニット53の各端を支持し固定するための上部支持台54および下部支持台55と、水を供給するためのポンプ56と、発生した水素を回収するためのタンク57とを備えている。
図6において、水分解用半導体光電極30は、2つの保持基板50にわたって保持されており、すなわち2つの保持基板50上に橋かけするようにして水分解用半導体光電極30が設けられ、これら両者を筒状容器51がさらに保持するように構成されている。また、筒状容器51と対向する側には、蓋板52が設けられ、筒状容器51と蓋板52との間に、水分解用半導体光電極30と保持基板50とが挟持されて、モジュールユニット53が構成される。また、このような複数のモジュールユニット53を、上部支持台54と下部支持台55とが固定して水素発生モジュールを形成する。なお、水分解用半導体電極30の一主面と蓋板52との間には、水32または電解質水溶液が供給されるようになっている。
図5に示すように、水は、ポンプ56により加圧されて給水口58からステンレス製筒状容器51内に供給され、図6に示すように、水分解用半導体光電極30を保持したステンレス製保持基板50とガラス製蓋板52との間に貯まる。オーバーフローした水は、ステンレス製筒状容器51の排水口73から上部支持台54内に流れ、図5に示すように、更に水素回収タンク57を経て、再び利用される。
図6に示すように、水分解用半導体光電極30と蓋板52との間が水32または電解質水溶液で満たされた状態で、蓋板52側から太陽光33を照射すると、上記で説明したように水分解用半導体光電極30のチタン酸化膜からは酸素34が発生する。発生した酸素34は酸素放出口59より大気中に放出される。
一方、太陽光の照射により発生した電子は、水分解用半導体光電極30の裏面側から電気的に並列に接続されたリード線22により白金電極31へ供給され、白金電極31において水を還元して水素35を発生する。発生した水素は、上部支持台54内部で貯えられ、循環水とともに水素回収用のタンク57へと運ばれ、タンク57内で水32と水素35に分離される。
次に、図8を用いて水素発生モジュール中のモジュールユニットの製造方法について説明する。図8は、当該製造方法の各工程を示す概略断面図である。まず、図8(a)に示す半導体光電極の裏面電極用の穴70を有するステンレス製の保持基板50の一主面に、図8(b)に示すようにシリコーン樹脂71をロールコーターなどで約1mmの厚さに塗布する。
次いで、図8(c)に示すように、水分解用半導体光電極30が保持基板50の穴70を塞ぐようにして置き、水分解用半導体電極30中のシリコン基板側面がシリコーン樹脂71中に埋没する程度に圧力を加える。保持基板50をオーブンに移し、約180℃で2時間加熱して、シリコーン樹脂71を硬化させる。これにより保持基板50上に水分解用半導体光電極30が固定される。
次に図8(d)に示すように、半導体光電極30の裏面にリード線22を接続し、各水分解用半導体光電極30のリード線22を並列に接続する。この保持基板50を図8(e)に示すようにステンレス製の筒状容器51に設置し、図示しないネジなどで固定する。この際、保持基板50と容器51との隙間には、図示しない室温硬化型のシリコーン樹脂を充填し、漏水を防ぐ。また、給水口72、排水口73および酸素放出口59を、筒状容器51に取り付ける。
次いで、図8(f)に示すように、ステンレス製の筒状容器51上部を透明なガラス製の蓋板52でカバーする。この際、筒状容器51とガラス製蓋板52との間に図示しないOリングを挟み、シールし固定する。これによりモジュールユニット53が完成し、次に図示していないが、複数のモジュールユニット53の給水口72と上部支持台54の給水口58とを接続し、白金電極31と裏面配線リード線22とを接続し、下部支持台55と上部支持台54でモジュールユニット53を固定してモジュール化する。
このようにして、本発明の水分解用半導体電極を用いた水素発生モジュールが作製されることなる。
<実施形態2>
次に、本発明の別の実施形態について説明する。本発明の別の実施形態に係る水分解用半導体光電極の製造方法を図3に示す。以下、同図を参照して本実施形態にかかる水分解用半導体光電極の作製手順を説明する。
次に、本発明の別の実施形態について説明する。本発明の別の実施形態に係る水分解用半導体光電極の製造方法を図3に示す。以下、同図を参照して本実施形態にかかる水分解用半導体光電極の作製手順を説明する。
まず、図3(a)に示すように、太陽電池セル3の受光面電極14および裏面電極16を、硝酸を用いてエッチングして、これらを除去する。なお、これらの手順は、図1(a)において説明したものと同様である。さらに、本実施形態においては、フッ酸を用いて反射防止膜13を除去する。これにより、図3(b)に示すように、裏面はp+層15が露出し、受光面側はn+層12が露出した状態のシリコン基板11となる。また、エッチング除去された受光面電極14に含まれるAgは、電解析出により回収される。
次に、図3(c)に示すように、シリコン基板11のp+層15上にバンドギャップが約2.2eVの三酸化二鉄(Fe2O3)材料を用いた光触媒層36を約1μmの厚さで成膜する。成膜方法としては、ゾルゲル法、化学気相蒸着(CVD)法、反応性スパッタ法などを用いることができる。また、たとえば、スパッタ法を用いた場合の条件としては、ターゲットには、直径5インチで厚み5mmのα−三酸化二鉄(α−Fe2O3)焼結体を用い、基材温度約500℃に加熱し、高周波パワーは約300W、真空度は約1Paで、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスを導入し、スパッタリングを行う。
次いで、図3(d)に示すように、シリコン基板11のn+層12側に白金電極37をn+層12の略全面にわたってスパッタ装置を用いて形成する。形成条件としては、高周波パワーは約300W、真空度は約1Paにて、アルゴンガスを導入してスパッタすることができる。また、当該電極37はn+層12上に作製され、一体型の電極となっている。これにより、高価な白金使用量を低減でき、またリード線で光電極と対極を接続する必要がなくなるという優れた効果を得ることができる。
上記のようにして作製した水分解装置の特性検査について図4を用いて説明する。図4に示されるように、本発明の別の水分解用半導体光電極40を水32に浸漬し、水分解用半導体光電極40の三酸化二鉄膜材料からなる光触媒層36形成側から水32を介して太陽光33を照射する。公知のものを用いることができるが、例を挙げると、水として海水や雨水を用いることができ、電解質水溶液としては0.1N水酸化ナトリウム水溶液や硫酸などを用いることができる。
この際、三酸化二鉄膜からなる光触媒層36はシリコン基板11の電解質水溶液32への溶出を防止するとともに、水の分解を行うことができる。電解質水溶液32を経て照射された太陽光33スペクトルのうち波長560nm以下の光は三酸化二鉄膜で吸収され、電子(e−)と正孔(h+)を生じる。三酸化二鉄膜と電解質水溶液32の接触電位差により、三酸化二鉄膜からなる光触媒層36中で励起された電子はシリコン基板11との界面に移動し、正孔は三酸化二鉄膜36の表面に移動する。三酸化二鉄膜中の正孔は次の式のように水を酸化して酸素34を発生させる。
4h+ + 2H2O → O2 + 4H+
三酸化二鉄膜を透過した波長560nm以上の太陽光スペクトルは、シリコン基板11で吸収され、電子と正孔を生じる。これらの電子と正孔はpn接合により分離され、電子はn+層12へ、正孔はp+層15へ移動する。三酸化二鉄膜からなる光触媒層36とシリコン基板11との界面では、三酸化二鉄膜で生じた電子とシリコン基板11で生じた正孔とが再結合する。電子は次の式のようにn+層12上の白金電極37上で水分子を還元して水素35を発生させる。
三酸化二鉄膜を透過した波長560nm以上の太陽光スペクトルは、シリコン基板11で吸収され、電子と正孔を生じる。これらの電子と正孔はpn接合により分離され、電子はn+層12へ、正孔はp+層15へ移動する。三酸化二鉄膜からなる光触媒層36とシリコン基板11との界面では、三酸化二鉄膜で生じた電子とシリコン基板11で生じた正孔とが再結合する。電子は次の式のようにn+層12上の白金電極37上で水分子を還元して水素35を発生させる。
4H+ + 4e− → 2H2
本実施形態にかかる水分解用半導体光電極を用いた水分解装置によれば、光触媒層として三酸化二鉄単独での水素発生は困難であるが、pn接合を有するシリコン基板と組み合わせることにより、電子のポテンシャルを上げることができ、水素発生が可能となり、もって水の分解を達成することができる。
本実施形態にかかる水分解用半導体光電極を用いた水分解装置によれば、光触媒層として三酸化二鉄単独での水素発生は困難であるが、pn接合を有するシリコン基板と組み合わせることにより、電子のポテンシャルを上げることができ、水素発生が可能となり、もって水の分解を達成することができる。
また、半導体光電極40裏面の白金電極37上にプローブ38をあて、水分解用半導体光電極40と白金電極31とをリード線22により接続し、水分解用半導体光電極40と白金電極31表面からの気体発生を観察するとともに、その間に電流計39を設置してこれらの間に流れる電流値を電流計39で測定することにより、半導体光電極40の特性を検査することができる。この検査に合格した半導体光電極を用いて水素発生モジュールを作製する。ここで、合格の判断は、ソーラーシミュレータを用いて擬似太陽光を半導体電極30に照射し、発生する電流値と白金電極31上の気泡発生の有無を確認しておこなう。
(水素発生モジュール)
本実施形態における水分解用半導体光電極を用いた水素発生モジュールについて説明する。図7は本発明の1つの水素発生モジュールの概略断面図である。当該水素発生モジュールの平面模式図は実施形態1と同様であり図5を援用するものとする。
本実施形態における水分解用半導体光電極を用いた水素発生モジュールについて説明する。図7は本発明の1つの水素発生モジュールの概略断面図である。当該水素発生モジュールの平面模式図は実施形態1と同様であり図5を援用するものとする。
本発明の水素発生モジュールは、図5に示すように、ステンレス製の保持基板50上に固定された水分解用半導体光電極40と、ステンレス製の断面が凹形状状の筒状容器51と、透明なガラス製の蓋板52とからなるモジュールユニット53と、複数のモジュールユニット53の各端を支持し固定するための上部支持台54および下部支持台55と、水を供給するためのポンプ56と、発生した水素を回収するためのタンク57とを備えている。
図5に示すように、水は、ポンプ56により加圧されて給水口58からステンレス製筒状容器51内に供給され、図6に示すように、水分解用半導体光電極30を保持したステンレス製保持基板50とガラス製蓋板52との間に貯まる。オーバーフローした水は、ステンレス製筒状容器51の排水口73から上部支持台54内に流れ、図5に示すように、更に水素回収タンク57を経て、再び利用される。
図5に示すように、水は、ポンプ56により加圧されて給水口58からステンレス製筒状容器51内に供給され、図7に示すように、水分解用半導体光電極40を保持したステンレス製保持基板50とガラス製蓋板52との間を流れ、筒状容器51の端部に設置された保持基板貫通孔74を通って保持基板50の裏面側に流れ込む。次に、水はステンレス製筒状容器51の排水口73から上部支持台54内に流れ、更に図5に示すように水素回収タンク57を経て、再び利用される。
図7に示すように、水分解用半導体光電極40周囲が水で満たされた状態で、ガラス蓋板52側から太陽光33を照射すると、上記で説明したように水分解用半導体光電極40のチタン酸化膜からは酸素34が発生する。発生した酸素34は酸素放出口59より大気中に放出される。
水分解用半導体光電極40の裏面白金電極37上では、上述のように電子が水を還元して水素35を発生させる。発生した水素は、上部支持台54内部で貯えられ、循環水とともに水素回収用のタンク57へと運ばれ、タンク57内で水32と水素35に分離される。モジュールユニットの製造方法は、前記の実施形態1と同様であるが、本実施形態の場合、裏面配線を行う必要がないので、製造効率が向上し、装置を簡略化できるメリットがある。
本実施形態に従う水素発生モジュールは、太陽光を利用して水素発生が可能であり、また、水素と酸素の発生場所が分離されているため効率よく水素を回収することができる。また、電極の裏面を配線する必要がないので、製造効率が向上し、装置を簡略化できるメリットがある。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ガラス基板、2 受光面側充填材、3 太陽電池セル、4 裏面側充填材、5 裏面フィルム、6 アルミ製フレーム、7 端子ボックス、11 シリコン基板、12 n+層、13 反射防止膜、14 受光面電極、15 p+層、16 裏面電極、17 配線用裏面電極、18,36 光触媒層、19 銅、20 ニッケル、21 電極、22 リード線、23 樹脂、30,40 水分解用半導体光電極、31,37 白金電極、32 電解質水溶液、33 太陽光、34 酸素、35 水素、38 プローブ、39 電流計、50 保持基板、51 筒状容器、52 蓋板、53 モジュールユニット、54 上部支持台、55 下部支持台、56 ポンプ、57 タンク、58 給水口、59 酸素放出口、70 穴、71 シリコーン樹脂、72 給水口、73 排水口、74 貫通孔、81 酸化チタン/チタン電極。
Claims (10)
- 太陽電池を構成するp型半導体層およびn型半導体層を含むシリコン基板を再利用する水分解用半導体光電極の製造方法であって、
該太陽電池のシリコン基板中の金属電極を除去する工程と、
前記p型半導体層表面に光触媒層を形成する工程と、
前記n型半導体層表面に金属電極を形成する工程と、を含む、水分解用半導体光電極の製造方法。 - 前記光触媒層は、チタン酸化膜であることを特徴とする、請求項1に記載の水分解用半導体光電極の製造方法。
- 前記光触媒層は、三酸化二鉄膜であることを特徴とする、請求項1に記載の水分解用半導体光電極の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかの方法で製造された水分解用半導体光電極および対極を含む、水分解装置。
- 前記対極は、n型半導体層表面上に形成されて一体型とされていることを特徴とする、請求項4に記載の水分解装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法によって製造された複数の水分解用半導体電極と、
該水分解用半導体光電極を保持する保持部材と、
該保持部材を収容し、かつ断面が液体を導入可能なように略凹形状である容器と、
該容器の上端を塞ぐための透明な蓋板と、
複数の前記容器を支持しかつ固定するための支持体と、を備える水素発生モジュールであって、
前記保持部材は、所定の穴があけられており、前記水分解用半導体電極は、該穴を塞ぐように前記保持部材上に設置され、
前記保持部材および前記水分解用半導体電極は、前記容器と前記蓋板との間に挟持されていることを特徴とする、水素発生モジュール。 - 前記複数の水分解用半導体電極は、並列接続されていることを特徴とする、請求項6に記載の水素発生モジュール。
- 前記並列接続された水分解用半導体電極は、対極とさらに接続されていることを特徴とする、請求項7に記載の水素発生モジュール。
- 請求項5に記載の複数の水分解装置と、
該水分解装置を保持する保持部材と、
該保持部材を収容し、かつ断面が液体を導入可能なように略凹形状である容器と、
該容器の上端を塞ぐための透明な蓋板と、
複数の前記容器を支持しかつ固定するための支持体と、を備える水素発生モジュールであって、
前記保持部材は、所定の穴があけられており、前記水分解装置は、該穴を塞ぐように前記保持部材上に設置され、
前記保持部材および前記水分解装置は、前記容器と前記蓋板との間に挟持されていることを特徴とする、水素発生モジュール。 - 前記複数の水分解装置は、電気的に接続されてないことを特徴とする、請求項9に記載の水素発生モジュール。
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WO2021045017A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 国立大学法人神戸大学 | 光分解モジュール、光分解セル、分解システム、生活環境持続システム、及び供給量調整システム |
-
2005
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