JP2006104021A - 複合粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】低比重にして磁性を有する新規な複合粒子を提供する。
【解決手段】複合粒子を、中空のシリカ殻1と、当該シリカ殻1内に内包された酸化鉄粒子2及び中空部3とから構成する。粒子サイズを0.5〜10μm、保磁力を2.39〜11.94kA/m(30〜150エルステッド)、飽和磁化を0.5〜20A・m/kg(0.5〜20emu/g)、比重を1.0〜4.0g/ccの範囲とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種の充填材や機能材として用いられる複合粒子に係り、特に、磁性が付与された複合粒子における軽量化手段に関する。
従来より、塗料や成形品などを調製する際に用いられる充填材としては、金属粒子、有機粒子及び無機粒子などの各種の粒子が知られている。充填材は、塗膜や樹脂などの強度向上や、紫外線遮蔽など様々な機能を塗料や成形品に付与する。
例えば、半導体封止樹脂用充填材、電子写真用トナー外添剤などの用途において、シリカなどの無機酸化物微粒子が用いられる(特許文献1参照)。これは、平均粒子径が1μm以下のシリカ微粒子であり、トナー外添加剤として用いる場合には、トナーに良好な流動性を与える。またこのような微小なシリカ微粒子は、比重が小さく沈降性が低いため均一な組成を維持できる。
また、金属粒子からなる充填材も公知である(特許文献2参照)。これはプリント配線の製造を目的としたもので、金属粒子としては、粒径0.1〜50μmの銅、金、パラジウムなどの粒子が開示されている。
さらに、磁性粒子を充填材として用いることも公知である(特許文献3参照)。これは電波吸収を目的としたものであり、パーマロイ粉をバインダーに分散させ塗料化したものが開示されている。
一方、細胞、蛋白質、核酸又は化学物質等の検体の定量、分離、精製及び分析等に利用される生化学用途の機能材としては、特定の検体と特異的に結合又は反応する非磁性のビーズ中に磁性体微粒子を分散してなる複合粒子が従来より知られている(特許文献4参照)。この複合粒子を用いた検体の分離は、試料中に複合粒子を投入してその表面に目的とする検体を結合させ、次いで外磁場を印加して複合粒子を凝集させ、目的とする検体を複合粒子と共に回収するという方法で行われる。この方法によると、遠心分離法、カラム分離法又は電気泳動法などによる場合に比べて、少ない試料で、検体を変性させることなく、かつ短時間で目的とする検体の分離を行うことができる。
特開2004−217515号公報 特開2004−200720号公報 特開2003−103530号公報 特表平4−501956号公報
しかるに、公知に係る充填剤の内、無機酸化物微粒子からなるものは、磁性を有しないため、電波吸収や外磁場を印加しての凝集などが必要な用途に適用することができない。
また、金属粒子からなる充填剤、磁性粒子からなる充填剤及び非磁性のビーズ中に磁性体微粒子を分散させた複合粒子からなる機能材は、比重が大きいため、これを含む母材中で沈降が生じやすく、母材中に均一に分散させること及び母材中における均一な分散状態を安定に保持することが困難であるという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の不備を解消するためになされたものであり、その目的は、磁性を有しかつ低比重な複合粒子を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、複合粒子を、中空のシリカ殻内に酸化鉄粒子及び中空部を内包するという構成にした。
かかる構成によると、シリカ殻内に酸化鉄粒子が充満されておらず、中空部を有しているので、複合粒子の比重を小さくすることができる。また、酸化鉄粒子を有するので、その含有量に応じた磁気特性を複合粒子に付与することができる。さらに、表面がシリカ殻にて形成されているので、母材に良好な流動性を与えたり、生化学用途に適用した場合には特定の検体と特異的に結合又は反応させるなどの機能を発揮させることができる。
前記中空部の占める割合は、複合粒子全体に対して3〜97体積%の範囲にすることが好ましい。中空部の占める割合が3体積%より小さいと、中空部を形成した効果が小さく比重が大きくなるため、母材中に懸濁させた際に重力による沈降の影響が大きくなり、母材中の分散均一性が悪くなる。一方、97体積%より大きいものは、シリカ被膜の厚みが薄くなるため複合粒子自身の強度が小さくなり好ましくない。
本発明の複合粒子の平均粒子サイズとしては、0.5〜10μmが好適である。平均粒子サイズが0.5μmより小さいと、比表面積が大きくなるので、バインダーなどの吸着効率は高くなるが、表面エネルギーが大きくなって凝集が起こりやすくなる。一方、平均粒子サイズが10μmより大きくなると、比表面積が小さくなり、バインダーなどの吸着量が減少する。
また、複合粒子の外観形状としては、針状、板状、球状、粒状、楕円状、立方状などの各種の形状のものを使用できるが、表面積が小さく母在中に均一に分散しやすいこと、及び中空部内に気体や液体を充填する場合にそれらの充填率が最も高くなることから、球状又は粒状とすることが特に好ましい。なお、本明細書において、「球状」とは、粒子の長軸方向と短軸方向の長さの比が2以下のものを言い、「粒状」とは、粒子の形状に異方性のないものを示す。即ち、粒子の表面に凹凸があるものでも、粒子全体として形状に異方性のないものであれば、粒状と定義する。
酸化鉄粒子と関しては、特に限定はなく、例えばマグネタイト粒子、ガンマヘマタイト粒子、マグネタイト−アルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、ガンマヘマタイト−アルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、希土類鉄ガーネット粒子、ビスマス置換希土類鉄ガーネット粒子などの任意の酸化鉄粒子を用いることができる。
酸化鉄粒子の平均粒子サイズは、0.01〜0.25μmの範囲にあることが好ましい。粒子サイズが小さすぎると、粒子同士の凝集が生じやすくなるため均質な複合粒子の製造が困難になる。一方、粒子サイズが大きすぎると、シリカ殻の形状が不揃いになったり中空部の占める割合が低下するため好ましくない。
複合粒子の磁気特性としては、保磁力が2.39〜11.94kA/m(30〜150エルステッド)、飽和磁化が0.5〜20A・m/kg(0.5〜20emu/g)の範囲にあるものが好適である。一般に、飽和磁化が大きいほど磁界に対する応答性が向上する。しかし、複合粒子の内部に中空部を形成するという点から、20A・m/kg以上のものを得ることは実際上困難である。一方、飽和磁化が0.5A・m/kg以下では、磁界に対する応答性が低下するため好ましくない。
本発明の複合粒子は、中空のシリカ殻内に酸化鉄粒子及び中空部を内包したままの状態でも使用できるが、中空部内に気体、無機化合物及び有機化合物の内から選択される少なくとも1種類以上の物質を充填し、ガスキャリア又はドラッグデリバリーとして使用することもできる。また、各種化合物で複合粒子の表面を改質することにより、各種目的に適合した機能を発揮させることができる。例えば、複合粒子の表面に各種官能基を付与することにより、バインダーとの吸着力を高めて良好な塗料を作製したり、特定の検体と特異的に結合又は反応させることができる。この官能基の付与方法は、とくに限定されないが、例えば官能基を有するシランカップリング剤や官能基を有する有機ポリマーを粒子表面に被着することにより、官能基を付与することができる。官能基の種類としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基などを挙げることができる。
本発明の複合粒子は、シリカ殻内に酸化鉄粒子が充満されておらず、中空部を有しているので、複合粒子の比重を小さくすることができ、母材中に容易かつ均一に分散することができると共に、母材中における均一な分散状態を安定に保持することができる。また、酸化鉄粒子を有するので、その含有量に応じた磁気特性を複合粒子に付与することができ、電波吸収や磁気凝集性などの機能を発揮することができる。さらに、表面がシリカ殻にて形成されているので、母材に良好な流動性を与えたり、生化学用途に適用した場合には特定の検体と特異的に結合又は反応させるなどの機能を発揮させることができる。
本発明の複合粒子は、図1に示すように、中空のシリカ殻1と、当該シリカ殻1内に内包された酸化鉄粒子2と、同じく当該シリカ殻1内に内包された中空部3とからなる。酸化鉄粒子2は、図1に示すように、シリカ殻1の内面に付着した状態で存在する。
粒子サイズは0.5〜10μmの範囲、比重は1.0〜4.0g/ccの範囲、複合粒子全体に対する中空部3の占める割合は3〜97体積%の範囲、保磁力は2.39kA/m〜11.94kA/m(30〜150エルステッド)の範囲、飽和磁化は0.5〜20A・m/kg(0.5〜20emu/g)の範囲、複合粒子全体に対する酸化鉄粒子2の含有量は3〜50重量%の範囲、複合粒子全体に対するシリカの含有量は20〜95重量%の範囲に調整される。
酸化鉄粒子2としては、マグネタイト粒子、ガンマヘマタイト粒子、マグネタイトーアルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、ガンマヘマタイトーアルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、希土類鉄ガーネット粒子及びビスマス置換希土類鉄ガーネット粒子の内から選ばれた少なくとも1種類の酸化鉄粒子であって、平均粒子サイズが0.01〜0.25μmの範囲にあるものを用いることができる。
なお、本例の複合粒子は、中空のシリカ殻1内に酸化鉄粒子2及び中空部3を内包したままの状態でも使用できるが、図2に示すように、中空部3内に気体、無機化合物及び有機化合物の内から選択される少なくとも1種類以上の物質4を充填し、ガスキャリア又はドラッグデリバリーとして使用することもできる。また、各種化合物で複合粒子の表面を改質することにより、各種目的に適合した機能を発揮させることができる。例えば、図3に示すように、シリカ殻1の外面に各種官能基5を付与することにより、バインダーとの吸着力を高めて良好な塗料を作製したり、特定の検体と特異的に結合又は反応させることができる。この官能基5の付与方法は、とくに限定されないが、例えば官能基5を有するシランカップリング剤や官能基5を有する有機ポリマーを粒子表面に被着することにより、シリカ殻1の外面に官能基5を付与することができる。官能基5の種類としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基などを挙げることができる。
以下、本発明に係る複合粒子の製造方法及び本発明に係る複合粒子に対する官能基の導入方法について説明する。なお、本例においては、酸化鉄粒子としてマグネタイト粒子を用いる場合を例にとって説明するが、他種の酸化鉄粒子を用いた場合にも同様の方法で本発明に係る複合粒子を製造することができる。
<マグネタイト粒子の製造方法>
マグネタイト粒子は、鉄塩水溶液中の酸化反応により合成できる。即ち、硫酸第一鉄(FeSO・6HO)を溶解した2価のFeイオン水溶液にNaOH水溶液を滴下して水酸化第一鉄〔Fe(OH)〕を析出させる。この水酸化第一鉄の懸濁液のpHを9〜10に調整した後、空気を吹き込んで酸化し、マグネタイト粒子を成長させる。pHが上記範囲より小さいとマグネタイトの析出が遅くなり、上記範囲より大きいとゲーサイト(α−FeOOH)が生成しやすくなる。
空気吹き込み速度と懸濁液の保持温度は、マグネタイト粒子の粒子サイズに大いに影響を与える。空気吹き込み速度は100〜500リットル/時間に、懸濁液の保持温度は20〜80℃に調整するのがよい。通常、空気吹き込み速度が大きくなると、マグネタイトの結晶核生成が優先的になり、粒子サイズは小さくなる。空気吹き込み速度が小さすぎるかまたは大きすぎると、マグネタイト以外の物質が混在析出しやすくなる。また、保持温度が高くなるほど、マグネタイトの結晶核成長が優先的になり、粒子サイズが大きくなる。保持温度が低すぎると、ゲーサイト(α−FeOOH)粒子が生成しやくなる。
このような方法により、平均粒子サイズが0.01〜0.25μmのマグネタイト粒子が得られる。平均粒子サイズは、走査型電子顕微鏡写真上で300個の粒子のサイズを測定し、その平均値から求めた。
<酸化鉄粒子を内包するシリカ殻の形成方法>
上述のようにして作製された平均粒子サイズが0.1〜0.25μmのマグネタイト粒子を十分に水洗したのち、シリカ殻の形成処理を行う。その際、上記水洗後、乾燥させることなく、水を含んだ懸濁状態のままシリカ殻1の形成処理を行うことが望ましい。これは、乾燥状態のものを使用するよりも、分散性が良好となり、またシリカに対する濡れ性も良くなって、シリカ殻1に対する酸化鉄粒子2の付着性を良好なものにすることができるからである。
最初に、水洗した未乾燥状態のマグネタイト粒子の懸濁液に、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)を添加して溶解させる。ケイ酸ナトリウムの添加量は、シリカ(SiO)に換算してマグネタイト粒子に対し60〜2000重量%、特に、70〜1800重量%とすることが好ましい。ケイ酸ナトリウムの添加量が少なすぎると、大きな飽和磁化が得られやすい反面、マグネタイト粒子を均一に付着させるさせることが困難になる。また、複合粒子内に中空部を形成しにくくなる。上記添加量が多すぎると、飽和磁化が低下して、複合粒子としたときに磁界に対する応答性が低下する。
上記の懸濁液とは別に、有機溶媒に乳化剤として界面活性剤を溶解した溶液を調製する。有機溶媒は、水に対する溶解度の低いものが好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサンなどが好ましい有機溶媒として使用できる。
また乳化剤として使用する界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル系の界面活性剤が好ましく、例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルジタンモノパルミレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレートなどが好適なものとして使用できる。
上記の珪酸ナトリウムを溶解した混合粒子の懸濁液に界面活性剤溶解有機溶媒を混合し、ホモミキサー、ホモジナイザー等の強力な攪拌機を用いて攪拌し、W/O型のエマルジョンを作製した。攪拌時間は、攪拌機の能力によるが、1〜30分程度が好ましい。攪拌時間が短いと、均一なサイズのエマルジョン粒子を得にくくなり、また長すぎると攪拌エネルギーにより磁性粒子2とシリカが反応して、目的とする構造を有さない粒子が生成し易くなる。
このようにして作製したエマルジョン粒子は、有機溶媒中で混合粒子と珪酸ナトリウム水溶液が、界面活性剤により包み込まれた構造を有している。次に、このエマルジョン粒子の懸濁液を、アンモニウム塩を溶解した水溶液に滴下した。前記珪酸ナトリウム水溶液はアルカリ性であるため、珪酸ナトリウムはアルカリ領域では水に溶解しているが、中性領域不溶性となる。したがってアンモニウム塩により中和され、シリカとなって析出する。その結果、混合粒子を含有するようにシリカ殻1で覆われた、球状粒子が生成する。
このシリカ析出工程において、エマルジョン懸濁液は、アンモニウム塩水溶液に滴下することにより、徐々に析出させることが好ましい。滴下時間は、10分〜3時間が好ましく、短い場合、シリカ被膜に欠陥が生じたり、表面に凹凸が生じ易くなる。また長い場合、特性上特に問題となることはないが、合成時間が長くなるだけで、意味がない。
アンモニウム塩としては、硫酸塩や炭酸塩が好ましいものとして使用でき、例えば炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどが好適なものとして使用できる。
このようにして合成された粒子は、純水で十分水洗した後に濾過し、真空中において40℃で2時間乾燥させることにより、マグネタイト粒子2がシリカ殻1に内包された球状の形状を有し、内部に中空部が形成され、かつ粒子サイズが0.5〜10μmの範囲に、かつ保磁力が2.39kA/m〜11.94kA/m(30〜150エルステッド)の範囲に、飽和磁化が0.5〜20A・m/kg(0.5〜20emu/g)の範囲にある複合粒子となる。
なお、複合粒子の保磁力及び飽和磁化は、振動試料型磁力計(東英工業製)を用いて測定した。飽和磁化は、797kA/m(10キロエルステッド)の磁界を印加したときの磁化量から求めた。また保磁力は、797kA/mの磁界を印加して磁化した後、磁界をゼロに戻し、さらに磁界を逆方向に徐々に増加させて行ったときの、磁化量がゼロになる印加磁界の値から求めた。
<複合粒子への官能基の導入方法>
上述した複合粒子は、この表面を官能基を付与する等の改質を行うことにより、各種目的に合った機能を発揮させることができる。この官能基としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基が特に有効である。官能基の導入方法としては各種の方法があるが、以下に、シランカップリング剤による官能基の導入する方法を例に上げて説明する。
上述した方法で作製した複合粒子を、溶媒に対して1〜40重量%になるように溶媒中に分散し、この分散液に官能基を有するシランカップリング剤溶液を添加する。官能基としては、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基が挙げられる。溶媒は、シランカップリング剤の溶解性により異なり、水に可溶なアミノ基、カルボキシル基、水産基、メルカプト基を有するシランカップリング剤の場合は、水や水−アルコール混合溶媒等を用いる。一方、水に溶けにくいエポキシ基を有するシランカップリング剤の場合、溶媒として酢酸ブチルを用い、複合粒子とシランカップリング剤を酢酸ブチル中で十分混合した後、水を添加し加水分解反応を起こす。
これらの官能基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、7−カルボキシ−ヘプチルトリエトキシシラン、5−カルボキシ−ペンチルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
シランカップリング剤の添加量は、複合粒子に対して0.02〜2重量%の範囲とすることが好ましい。この添加量がこの範囲より少ないと、導入できる官能基量が少なくなるために、官能基に吸着するバインダー等の化合物の量が減少する。また、シランカップリング剤を2重量%よりも多く添加しても、粒子最表面の官能基量が増えることはなく経済的ではない。
この反応混合物をろ過、乾燥後、80〜120℃で10〜30分熱処理をすることが好ましい。以上の方法により、複合粒子表面に各種の官能基を有するシランカップリング剤を結合することができる。
本発明の複合粒子は、内部の中空部3に気体や無機化合物、有機化合物などを含有することにより、ガスキャリアやドラッグデリバリーなどに応用することができる。中空部3内への充填物質4の充填は、複合粒子の製造後に、中空部3内を真空にするか、或いは充填物質4の圧力を高め、中空部3内と充填物質4との間の圧力差を利用することにより行うことができる。
また、本発明の複合粒子は、磁性を有しているために磁界を用いて簡便に操作することができ、例えば、バインダー以外にも任意の生体物質を固定化したり、生体物質の抽出等を簡単に行うことができる。即ち、官能基を導入した複合粒子に任意の生体物質を固定化した後、磁界を用いて複合粒子を一箇所に回収することができる。複合粒子に固定化した任意の生体物質と目的物質との反応も、磁界を用いることで簡単に行うことができる。さらに、本発明の複合粒子は、構造により比重を任意に変えられるため、この比重の違いを利用して、これらの表面に固定化した生体物質と特異的に結合する目的物質を遠心操作等により分離することもできる。
さらに、本発明の複合粒子は、バインダー中に分散させ、シート状に加工することにより、十分な強度を有し、軽量でかつ磁石に反応する機能性デバイスを得ることができる。例えば、磁石により開閉できるシャッター部材といった新規なデバイスを作製することができる。
以下に、本発明のより具体的な実施例と比較例とを挙げ、本発明の効果を明らかにする。
<マグネタイト粒子の生成>
100gの硫酸第一鉄(FeSO・6HO)を1000ccの純水に溶解した。この硫酸第一鉄と等倍モルになるように、28.8gの水酸化ナトリウムを500ccの純水に溶解した。硫酸第一鉄水溶液を攪拌しながら、1時間かけて水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、水酸化第一鉄の沈殿物を生成した。滴下終了後、攪拌しながら、水酸化第一鉄の沈殿物を含む懸濁液の温度を40℃まで昇温したのち、300リットル/時間の速度で、エアポンプを使用して空気を吹き込みながら8時間酸化し、マグネタイト粒子を生成した。この粒子は、ほぼ球形であり、平均粒子サイズは約0.05μmであった。
<マグネタイト粒子を内包するシリカ殻の形成処理>
上記のマグネタイト粒子の懸濁液を、純水により十分に水洗したのち、乾燥させることなく、懸濁液の全重量が468gになるように、純水を加えた。この懸濁液に140gのケイ酸ナトリウムを溶解した。これとは別に、1500ccのヘキサンに界面活性剤として22.5gのソルビタンモノラウレートを溶解した。この界面活性剤の溶液と、上記のケイ酸ナトリウムを溶解したマグネタイト粒子の懸濁液とを混合し、ホモミキサーを使用して10分間攪拌分散し、エマルジョン分散液を調製した。1000gの硫酸アンモニウムを4,500ccの純水に溶解し、この溶液を攪拌しながら、これに上記のエマルジョン分散液を約1時間かけて滴下した。その後さらに2時間攪拌を行って中和反応させ、マグネタイト粒子を包含するシリカ被膜を析出させた。純水で十分に水洗し、ろ過後、真空中、40℃で2時間乾燥し、目的とする複合粒子を得た。
図4は、この複合粒子の電子顕微鏡写真を示したものである。この複合粒子は、平均粒子サイズが約6μmのほぼ球形で、中空部が占める割合は約77%であった。なお、中空部の体積は、複合粒子の一部を破砕し走査型電子顕微鏡で観察し、100個の粒子の中空部のサイズの平均値から算出した。図5は、この複合粒子の一部を破砕した電子顕微鏡写真を示したものである。この写真から明らかなように、本例の複合粒子は、球状のシリカ殻の内面に多数のマグネタイト粒子が付着し、シリカ殻の内部には中空部が形成されている。磁気特性は、保磁力が4.78kA/m(60エルステッド)で、飽和磁化が14.8A・m/kg(14.8emu/g)であった。また、この複合粒子の真密度は、1.9g/ccであった。評価には、ユアサアイオニクス製のウルトラピクノメータを用いた。
実施例1のマグネタイト粒子のシリカ殻形成処理において、マグネタイト粒子の懸濁液へのケイ酸ナトリウムの溶解量を140gから180gに変更した以外は、実施例1と同様にして、シリカ殻形成処理を行い、複合粒子を得た。この複合粒子は、平均粒子サイズが約6μmのほぼ球形で、中空部が占める割合は約85%であった。磁気特性は、保磁力が4.78kA/m(60エルステッド)で、飽和磁化が8.2A・m/kg(8.2emu/g)であった。また、この複合粒子の真密度は、2.1g/ccであった。
実施例1のマグネタイト粒子の生成工程において、水酸化第一鉄の沈殿物を含む懸濁液の温度を40℃から30℃に、空気吹き込み速度を300リットル/時間から400リットル/時間に変更した以外は、実施例1と同様にして、平均粒子サイズが0.03μmのマグネタイト粒子を生成した。このマグネタイト粒子を用い、実施例1と同様にして、シリカ被覆処理を行い、複合粒子を得た。本例の複合粒子は、平均粒子サイズが約5μmのほぼ球形で、中空部が占める割合は約74%であった。磁気特性は、保磁力が4.78kA/m(60エルステッド)で、飽和磁化が16.6A・m/kg(16.6emu/g)であった。また、この複合粒子の真密度は、2.3g/ccであった。
<複合粒子への官能基導入処理>
複合粒子へ官能基を導入する例として、官能基としてアミノ基を有するシランカップリング剤で処理する場合を例に挙げて説明する。
実施例1で作製した複合粒子10gを純水25g中に分散した。この分散液を撹拌しながら、末端にアミノ基を有する3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.2gを添加した。添加後、さらに6時間撹拌した。水洗後、ろ過し、110℃で30分乾燥し、アミノ基を導入した複合粒子を得た。
また本実施例では、官能基としてシランカップリング剤が有するアミノ基を導入する例を示したが、シランカップリング剤としては、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基などの官能基を導入することも可能である。
本発明の複合粒子は、シランカップリング剤が加水分解で生成したシラノール基と粒子表面のシリカに存在するシラノール基との間に化学結合が形成され、前述した官能基が複合粒子の外側に向くように効率良く官能基を導入することができる。
比較例
実施例1のマグネタイト粒子の生成工程において、水酸化第一鉄の沈殿物を含む懸濁液の温度を30℃から85℃に、空気吹き込み速度を300リットル/時間から200リットル/時間に変更した以外は、実施例1と同様にして、平均粒子サイズが0.35μmのマグネタイト粒子を生成した。シリカ殻の形成処理については、実施例1と同様に行った。
この複合粒子は、平均粒子サイズが約5μmのほぼ球形で、中空部が占める割合は0%であった。図6は、この複合粒子の一部を破砕した電子顕微鏡写真を示したものである。この写真から明らかなように、比較例に係る複合粒子は、シリカ殻の内部に中空部が形成されておらず、シリカ殻1の内部に酸化鉄粒子2とシリカとが充満した構造になっている。磁気特性は、保磁力が5.18kA/m(65エルステッド)で、飽和磁化が23.1A・m/kg(23.1emu/g)であった。また、この複合粒子の真密度は、5.0g/ccであった。
実施形態例に示す複合粒子の断面図である。 実施形態例に示す複合粒子の他の例を示す断面図である。 実施形態例に示す複合粒子のさらに他の例を示す断面図である。 実施例1に示す複合粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例1に示す複合粒子の一部を破砕した電子顕微鏡写真である。 比較例1に示す複合粒子の一部を破砕した電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 シリカ殻
2 酸化鉄粒子
3 中空部
4 充填物質
5 官能基(プローブ)

Claims (7)

  1. 中空のシリカ殻内に酸化鉄粒子及び中空部を内包したことを特徴とする複合粒子。
  2. 粒子サイズが0.5〜10μmの範囲で、比重が1.0〜4.0g/ccの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の複合粒子。
  3. 保磁力が2.39〜11.94kA/m(30〜150エルステッド)の範囲で、飽和磁化が0.5〜20A・m/kg(0.5〜20emu/g)の範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複合粒子。
  4. 酸化鉄粒子の含有量が3〜50重量%の範囲で、シリカの含有量が20〜95重量%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の複合粒子。
  5. 前記酸化鉄粒子として、マグネタイト粒子、ガンマヘマタイト粒子、マグネタイトーアルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、ガンマヘマタイトーアルファヘマタイト中間酸化鉄粒子、希土類鉄ガーネット粒子及びビスマス置換希土類鉄ガーネット粒子の内から選ばれた少なくとも1種類の酸化鉄粒子であって、平均粒子サイズが0.01〜0.25μmの範囲にあるものを用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の複合粒子。
  6. 前記中空部内に気体、無機化合物及び有機化合物の内から選択される少なくとも1種類以上の物質を充填したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の複合粒子。
  7. 前記シリカ殻の表面に、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基及びエポキシ基の内から選択される少なくとも1種類以上の官能基を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の複合粒子。
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