JP2006096717A - 血圧上昇抑制乃至低下組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
天然物由来で食品に添加しても副作用がなく、拡張期血圧の上昇抑制乃至低下作用を有する血圧上昇抑制乃至低下組成物を提供する。
【解決手段】
イソフラボンを有効成分として含有し、拡張期血圧を上昇抑制乃至低下させることを特徴とする、血圧上昇抑制乃至低下組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は血圧上昇抑制乃至低下組成物に関する。さらに詳しくは、拡張期高血圧症の人の拡張期血圧の上昇抑制乃至低下に有効な組成物に関する。
血圧の測定は、心臓が収縮して血液が動脈に押し出されたときに血管壁にかかる圧力(血圧)である収縮期血圧(最高血圧)と、心臓が次の収縮に備えて最大限に拡張したときの拡張期血圧(最低血圧)について行われる。高血圧症は、慢性的に血圧が正常値よりも高い症状を言い、一般に収縮期血圧(最高血圧)が130mmHg以上、あるいは、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上であれば、高血圧症であると診断される。拡張期血圧が基準値以上なら拡張期高血圧症、収縮期血圧が基準値以上なら収縮期高血圧症とも呼ばれる。高血圧症は放置すると脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による疾病の原因となりうる。
高血圧症を治療する方法としては従来の医薬品などと共に、近年副作用の心配のない天然成分で高血圧の治療に有効な成分の探索が行われている。
一方、大豆などの豆科植物に含まれるイソフラボンが有する様々な生理作用について、注目が寄せられており、その中で高血圧症との関連についても関心が持たれ始めている。非特許文献1では、イソフラボンの配糖体の一種であるダイジンを単体でラットの飼料に添加すると、閉経後からの収縮期の血圧の上昇がダイジン無添加群に比べ抑制されることが報告されている。その他イソフラボンに関しては、特許文献1にNa+/H+交換輸送系の阻害作用による高血圧症の治療の可能性が記載され、特許文献2にも大豆蛋白質や食物繊維との併用により高血圧症の治療剤や予防剤として用いうることが記載されている。
しかしながら、非特許文献1に示された結果は、イソフラボンの摂取が収縮期血圧の上昇を抑制することについて報告されているものの、拡張期血圧にいかなる影響を及ぼすのかについては明らかにされていない。また特許文献1や特許文献2もイソフラボンを添加し、高血圧症を治療するという思想はあるものの、いかなる病態の高血圧症に対して有効であるかは明らかにされておらず、不明である。
関根ら:Therapeutic Research, Vol.20, No.12, 19-21, 1999. 特開平10−203976号公報 特表2002−530347号公報
本発明の課題は天然物由来で食品に添加しても副作用がなく、拡張期血圧の上昇抑制乃至低下作用を有する血圧上昇抑制乃至低下組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは大豆やクローバー等の豆科植物に多く含まれているイソフラボン類のうち、ダイゼイングループとグリシテイングループを多量に含有する大豆胚軸由来のイソフラボン含有物を拡張期高血圧症者に適用を試みたところ、有意に拡張期血圧を低下させる知見を得て、本発明を完成させるに到った。
すなわち本発明は、イソフラボンを有効成分として含有し、拡張期血圧を上昇抑制乃至低下させることを特徴とする、血圧上昇抑制乃至低下組成物を開示するものである。
本発明の組成物は優れた拡張期血圧の上昇抑制乃至低下作用を有しているので、特に拡張期高血圧症の治療又は予防用に用いることができる。
本発明の組成物は、イソフラボンを有効成分として含有し、拡張期血圧を上昇抑制乃至低下させることを特徴とする、血圧上昇抑制乃至低下組成物である。本発明の組成物の有効成分であるイソフラボンとしては、ダイゼインをアグリコン骨格とするダイゼイングループ(アグリコン体であるダイゼイン、アグリコン骨格にグルコースがβ結合したダイジン、ダイジンのグルコース部分に官能基が結合したマロニルダイジン、アセチルダイジン、サクシニルダイジン、ダイジンの代謝産物であるエクオール等)とゲニステインをアグリコン骨格とするゲニステイングループ(ゲニステイン、ゲニスチン、マロニルゲニスチン、アセチルゲニスチン、サクシニルゲニスチン等)、グリシテインをアグリコン骨格とするグリシテイングループ(グリシテイン、グリシチン、マロニルグリシチン、アセチルグリシチン、サクシニルグリシチン等)、ビオカニンA、ホルモノネチンなどのうち、一種又は二種以上を選択して使用することができる。また大豆やクローバーなどの植物等から溶媒により抽出・濃縮され、複数種類以上のイソフラボン含まれるイソフラボン含有物も使用することができる。
上記イソフラボンの供給源としては、大豆、黒大豆、アカツメクサ、クローバー等の植物原料が使用される。特に大豆胚軸は大豆の子葉よりもイソフラボン含有率が高く好ましい。ちなみに大豆胚軸に含まれるイソフラボンのダイゼイングループ/ゲニステイングループの存在重量比は2以上であり、ダイゼイングループの割合が多い。
本発明のイソフラボンを上記供給源から調製する場合には、調製方法は特に限定されないが、例えば上記植物原料を粉砕する方法や水もしくはエタノール、アセトン等の有機溶媒又はその混合物を用いて抽出する方法や、さらにその抽出液を吸着樹脂、イオン交換樹脂等により精製する方法や、有機溶媒による液液分配により精製する方法を用いることができる。イソフラボンは単体又はその含有物として調製できる。イソフラボン含有物中に含まれるイソフラボン含量は、他の有効成分と組み合わせて使用する場合には含量が高い方が加工しやすいため、ダイゼイングループ及びゲニステイングループの総量で1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましい。
なお、使用するイソフラボンに対して種々の特性を付与するための加工処理を行うことは自由である。例えば溶解性を高めるためにサイクロデキストリンにより有効成分を包接しても良いし、有効成分にグルコースなどの可溶性糖類をα結合させても良い。また有効成分をすべてアグリコン化するためにβ−グルコシダーゼを作用させても良いし、かかる酵素反応のため、麹、酵母、乳酸菌、納豆菌等による発酵を行っても良い。
本発明では、拡張期高血圧症者にイソフラボンを投与の効果を検討したところ、対照群に比べ有意に拡張期血圧が低下したことから、イソフラボンには拡張期血圧の上昇抑制乃至低下作用があることが明らかになった。かかる結果より、拡張期血圧が高いことによる高血圧症者の高血圧症の改善又は予防に有効であることが明らかとなった。
本発明の組成物中におけるイソフラボン含有物の含有量は、組成物の形態・量によっても異なり、適宜設定することができる。通常は1日あたりの有効成分の摂取量を摂取できるように、1日あたりの組成物の摂取量を考慮し、組成物中の含有量を当業者が設定すればよい。例えば、1日あたりのイソフラボン含有物の摂取量は1〜100mg好ましくは5〜40mgの範囲が適しており、例えば10mgと設定した場合、1日あたりの組成物の摂取量が100gである場合は、組成物中の有効成分の含有量を0.01重量%とすれば良い。
本発明の組成物には、イソフラボン含有物以外に、高血圧症に有効な成分又はそれを含む食品原料を併用することができる。例えば、大豆サポニン、γアミノ酪酸、アンジオテンシン変換酵素阻害ペプチド、水溶性食物繊維、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、クロム、アルギン酸、オレイン酸、リノール酸、ラミニン、タウリン、ポリフェノール、カテキン、タンニン、ルチン、ケルセチン、リコピン、硫化アリル、コリン、エリタテニン等を併用できる。特に大豆サポニンは生体内の過酸化脂質を低下させることで高脂血症、血圧を改善併用することが期待されているため、大豆サポニンを併用することが好ましく、中でも抗酸化力の強いグループAサポニンを高濃度に含む大豆胚軸から得られる大豆サポニンがより好ましい(有地ら、基礎と臨床、16、1982)。
本発明の組成物は剤又は食品をいうが、剤の場合は、種々の投与形態の製剤とすることができる。すなわち、経口的投与の場合に、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、粒剤もしくは丸剤等の固形製剤や、溶液、エマルジョンもしくはサスペンジョンなどの液剤の形態等で投与することができる。また、非経口的投与の場合に、注射溶液や坐剤などの形態で投与される。これらの製剤の調製にあたっては製剤化のために許容される添加剤、例えば賦形剤、安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味料、着色料、香料、張度調製剤、緩衝剤、酸化防止剤、pH調整剤等を併用して製剤化することができる。
本発明の組成物が食品の場合は、一般的な食品の形態である清涼飲料、乳製品、豆乳、発酵豆乳、大豆蛋白飲料、豆腐、納豆、油揚げ、厚揚げ、がんもどき、ハンバーグ、ミートボール、唐揚げ、ナゲット、各種総菜、焼き菓子、シリアル、飴、ガム等の菓子類、タブレット、パン類、米飯類など、様々な食品に配合することができる。さらに、食品中におけるイソフラボンの含量は、容易に測定できるため、これを有効成分(関与する成分)として食品の包装やパンフレット等に拡張期血圧の上昇抑制乃至低下作用によって高血圧を改善しうる旨を記載した、健康用途の食品(特定保健用食品等)にもすることができる。
以下、この発明の実施例を示すが、本発明がこれらによってその技術範囲が限定されるものではない。なお、以下%は特に断りがない限り重量%を示す。
〔試験例〕(臨床試験)
(イソフラボン含有物の調製)
特許第3191799号の方法に準じて、大豆胚軸から以下のようにしてイソフラボン含有物を調製した。すなわち、大豆胚軸を乾熱加熱したのち、水浸積にて不要な多糖類を除去したのち、熱水抽出にて大豆胚軸抽出液を得た。これをスプレードライヤーにて粉末化しイソフラボン含有物を得た。得られたイソフラボン含有物のダイゼイングループ/ゲニステイングループ比は3.8であった。またダイゼイングループ及びゲニステイングループの合計含量は含有物の乾燥重量あたり5.3%であった。グリシテイングループを合わせた総イソフラボン含量は8.3%であった。また大豆サポニンの含量は10%であった。
(試験サンプルの調製)
イソフラボン含有物を用いて試験用タブレットを調製した。総原料1gあたりイソフラボン含有物を総イソフラボンアグリコン量として7mgとなるように乳糖と混合した後、1粒0.285gとなるように打錠し、試験用タブレットを作製した。なおこのタブレットは20粒/日の摂取を想定し、1日あたりイソフラボンアグリコン量として40mg、総イソフラボン量として68mgを含むものであった。なお、対照として用いるプラセボ錠にはイソフラボン含有物を乳糖で置き換えたものを作製した。
(試験方法)
閉経期の女性58名を対象とし、イソフラボンタブレット(40mg/日)とプラセボ(対照)を4週間ずつ摂取するダブルブラインドクロスオーバーの介入試験を行った。介入前を投与前として、介入期間中は大豆製品の摂取量をイソフラボン20mg/日となるように説明を行った。血圧の測定は介入前、4週間後、8週間後に座位にて測定した。表1に全被験者の測定結果および高血圧者に分類したときの測定結果を示した。
(試験結果)
(表1) 単位(mmHg)
────────────────────────────────
投与前 イソフラボン添加 対照(プラセボ)
────────────────────────────────
(全被験者)
収縮期血圧 140±24 127±19 a 134±27 a
拡張期血圧 84±11 78± 7 a 80±12 a
────────────────────────────────
(高血圧者)
収縮期血圧 160±15 142±17 ab 155±24
拡張期血圧 90±7 82± 4 ab 87± 6
────────────────────────────────
※高血圧者:WHO基準値より分類
収縮期血圧130mmHg以上 または 拡張期血圧85mmHg以上
※有意差検定:a 投与前に対して有意差あり(p<0.01)
b プラセボ期間に対して有意差あり(p<0.05)
血圧は投与前に比べ収縮期のみならず、拡張期においても有意に低下していた。さらに高血圧者に分類した場合には対照であるプラセボ群と比べても有意に低下していた。
(表2)高血圧者の変化(人)
─────────────────────────────
高血圧者 正常者 合計
─────────────────────────────
投与前 29 29 58
イソフラボン添加後 15 43 58
─────────────────────────────
さらに高血圧者は投与前に29名いたが、イソフラボン摂取後には15名へと有意に低下し、14名は正常血圧へと改善していた。以上の結果よりイソフラボンの摂取は高血圧の改善に有効であることが示された。
以上の結果より、大豆胚軸由来のイソフラボン含有物には、拡張期高血圧症者の血圧の上昇抑制乃至低下効果が認められた。大豆胚軸由来のイソフラボンは大豆の子葉に比べてダイゼイングループ/ゲニステイングループ比が2以上と多く、ダイゼイングループがより拡張期高血圧の改善に寄与していると考えられる。

Claims (2)

  1. イソフラボンを有効成分として含有し、拡張期血圧を上昇抑制乃至低下させる用途を有する、血圧上昇抑制又は低下組成物。
  2. 組成物が食品または剤である請求項1記載の組成物。
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