JP2006091020A - ターゲット支持体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 材料とその疎水性における問題を解決するイオン化装置を提供する。
【解決手段】 本発明のイオン化装置は、サンプルをイオン化するために使用されるイオン源であって、a)レーザと、b)前記サンプルを保持し、カーボンナノチューブ材を含む面とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明のイオン化装置は、サンプルをイオン化するために使用されるイオン源であって、a)レーザと、b)前記サンプルを保持し、カーボンナノチューブ材を含む面とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は一般に質量分析法の分野に関する。より詳細には、本発明は、検体イオンの改良されたイオン化及び生成を目的とした支持体に関する。特に本発明は、大気圧マトリックス支援レーザ脱離(AP-MALDI)及びマトリックス支援レーザ脱離(MALDI)のようなイオン化技術に関する。
複雑な生体ターゲットと化学ターゲットのほとんどでは、補完的な多次元分析ツール及び方法を適用し、ターゲットとマトリックスの干渉を補償することが必要である。正しい分析と分離は、ターゲットに関する信頼性の高い定量的情報と定性的情報を得るために重要である。この点で、種々の分離方法の検出器として質量分析計が幅広く使われてきた。しかしながら最近まで、ほとんどのスペクトル法が提供するフラグメンテーションパターンは複雑すぎ、迅速で効率的な分析ができなかった。大気圧イオン化(API)法とマトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)法の導入は、実質的に結果を改善した。これらの方法によりフラグメンテーションパターンが大幅に低減され、種々の化合物の同定を高感度で行えるようになった。マトリックスベースのイオン化技術は、ペプチド、タンパク質、炭水化物、オリゴ糖、天然物、カチオン性薬物、環式グルカン、タキソール、タキソール誘導体、金属タンパク質、ポルフィリン、ケローゲン(油母)、ポリマー及びその他の生体化合物や非生体化合物に関して特に有効であった。
したがってMALDIイオン化法又はAP-MALDIイオン化法では、溶液内の検体とマトリックスが、プローブ基板又はターゲット基板に適用される。溶媒が蒸発すると、検体とマトリックスは溶液から共沈して析出し、ターゲット基板上でマトリックス内に検体の結晶が形成される。ついで共沈物に短いレーザパルスを照射し、マトリックス分子の電子励起又は分子振動によって共沈物中に大量のエネルギーを蓄積する。マトリックスは脱離によってエネルギーを消散させ、検体を気相にする。この脱離プロセスの間、このプロセスの機構はまだよく解明されていないが、光励起マトリックスと検体の間の電荷の移動によりイオンが形成される。
MALDIイオン化法は、典型的には飛行時間型分析器を使用して実施される。イオントラップ、イオンサイクロトロン型共鳴質量分析計、四重極飛行時間型のような他の質量分析計も使用することができる。これらの質量分析計は、高真空の下で作動する必要があるので、多くの問題を有する。例えばターゲット処理能力が制限され、分解能及び捕捉効率が低減され、ターゲットの試験を実施するのにより困難かつより高価になる。
上記の欠点を克服するために、AP-MALDIと呼ばれる別の技術が開発されている。この技術は、同様のイオン化を行うが、大気圧下で実施される。MALDIイオン化技術とAP-MALDIイオン化技術には共通点が多い。これらの技術は、固体状態のターゲット材をパルスレーザビームで脱離/イオン化し、気相の検体分子イオンを結果生成するプロセスに基づいている。イオン化の結果として固体の支持体又はプレートからイオン噴出が生成される。
これらの装置の感度を改善するために、多くの技術と構成要素が設計されてきた。例えばイオン化プロセスを改善するために、熱又は加熱されたガス流がチャンバ又はイオン化領域に導入されてきた。さらにイオン化を改善するために、異なる形式のプレートが開発されている。例えばプレート面に使用される材料の疎水性を増加させるために、種々の材料が使用されてきた。表面又は表面の組成を改善することは、イオン噴出及びイオン生成の全体的効率を改善するのに有用であった。これにより、装置の全体的な機能及び信号対雑音比が改善された。しかし近年、材料とその疎水性における改良が問題となっている。これらの制限及び他の制限は、本発明によって取り除かれる。
本発明は、イオンを生成するイオン源、サンプルを保持しカーボンナノチューブ材を含む面、カーボンナノチューブ面上のサンプルをイオン化するレーザ、イオン源から下流にありサンプルのイオンを検出する検出器を備えている質量分析計システムを提供する。また本発明は、サンプルをイオン化するために使用されレーザを備えているイオン源及び、サンプルを保持しカーボンナノチューブ材を含む面を提供する。
本発明は、質量分析計によって検出するための検体イオンを生成する方法を提供する。この方法は、カーボンナノチューブ材を含むターゲット基板面上に検体を集中させることと、検体を脱離及びイオン化して検体イオンを形成することと、検出器で検体イオンを検出することを含む。
本発明は、検出器によって検出される検体イオンを生成する装置を提供する。本発明の装置は、カーボンナノチューブ材を含み検体イオンを生成するターゲット基板を有するマトリックスベースのイオン源と、マトリックスベースのイオン源に隣接し、そのマトリックスベースのイオン源から検体イオンを輸送するイオン輸送システムと、イオン輸送システムの下流にあり、検体イオンを検出するイオン検出器とを含む。また本発明は、検体イオンを生成し、検出する方法を提供する。
次に本発明を添付の図を参照して説明する。
本発明について詳細に記述する前に、本明細書及び添付の特許請求の範囲の記載では、別段の記載のないかぎり、単数(「a」、「an」、「the」)を表現する記述は、複数を表現する記述も含むことを理解されたい。したがって、例えば「MALDIプレート(a MALDI plate)」という言及は、複数の(more than one)「MALDIプレート(MALDI plate)」を含む。「マトリックス(matrix)」という言及は、複数の「マトリックス(more than one matrix)」又は「マトリックス」の混合物(a mixture of "matrix")を含む。本発明を記述し、特許請求するに際して、以下の用語を次に述べる定義に従って使用する。
「隣接した(adjacent)」という用語は、近隣にあること、隣にあること、隣接していることを意味する。何かが隣接しているということは、他の構成要素と接触している、他の構成要素を取り囲んでいる、他の構成要素との間に間隔がある、他の構成要素の一部を含む、ということでもある。例えば面又はプレートに隣接しているカーボンナノチューブは、面又はプレートの隣にあってもよいし、面又はプレートの上にあってもよいし、面又はプレートに埋め込まれていてもよいし、面又はプレートに固定されていてもよいし、面又はプレートに接触していてもよいし、面又はプレートを取り囲んでいてもよいし、面又はプレートの一部を含んでいてもよい。
「強化する(enhance)」という用語は、物質をより容易に特徴づけ又は同定することができるように、熱又はエネルギー、光、温度変化のような任意の物理的な刺激を意味する。例えばカーボンナノチューブを面又はプレートに適用し、イオンの生成を「強化する(enhance)」ことができる。イオンは、運動エネルギー、電位、動きを増加させ、脱クラスタ化又は蒸発する。この状態のイオンは、質量分析器によって容易に検出される。イオンを「強化する(enhance)」場合、サンプリングされる検体イオンがより多くなるので、検出されるイオンの数が強化される(enhance)ことに注意されたい。
「イオン源(ion source)」又は「源(source)」という用語は、検体イオンを生成する任意の源を意味する。イオン源は、AP-MALDIイオン源の他に、電子衝撃(本明細書ではEIと称する)、化学イオン化(CI)のような他のイオン源、及び当業界で公知の他のイオン源を含む。
「マトリックスベース(matrix based)」又は「マトリックスベースのイオン源(matrix based ion source)」という用語は、乾燥ガス、カーテンガス、脱離ステップの使用を必要としないイオン源又は質量分析計を意味する。例えば一部のシステムでは、検体と混合された溶媒又は共溶媒を除去するためにこのようなガスを使用する必要がある。これらのシステムは、しばしば揮発性液体を使用して、より小さな小滴の形成を支援する。上記の用語は、サンプルが溶解している不揮発性の液体と固体材の両方に適用される。この用語は共溶媒の使用を含む。共溶媒を揮発性とすることも不揮発性とすることもできるが、最終的なマトリックス材を真空中で蒸発できるようにする必要がある。このような材料には以下の物質が含まれるが、それらの物質に限定されない。m-ニトロベンジルアルコール(NBA)、グリセロール、トリエタノールアミン(TEA)、2,4-ジペンチルフェノール、1,5-ジチオスレイトール/ジエリスリトール(マジックバレット)、2-ニトロフェニルオクチルエーテル(NPOE)、チオグリセロール、ニコニニクアシド(niconinic asid)、ケイヒ酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸(DHB)、3,5-ジメトオキシ-4-ヒドロキシケイヒ酸(シンピニクアシド(sinpinic asid))、a-シアノ-4-ヒドロキシケイヒ酸(CCA)、3-メトキシ-4-ジドロキシケイヒ酸(フェルラ酸)、モノチオグリセロール、カーボワックス、2-(4-ヒドロキシフェニルアゾ)安息香酸(HABA)、3,4-ジヒドロキシケイヒ酸(コーヒー酸)、2-アミノ-4-メチル-5-ニトロピリジン、及びこれらの共溶媒と誘導体。特に当該用語は、揮発性溶媒を必要とせず、大気圧を超える圧力、大気圧、大気圧未満の圧力で動作するMALDI、AP-MALDI、高速原子/イオン衝撃(FAB)及び他の同様のシステムを意味する。
「検出器(detector)」という用語は、イオンを検出可能な任意のデバイス、装置、機械装置、コンポーネント、システムを意味する。検出器はハードウェア又はソフトウェアを含んでいても含んでいなくてもよい。質量分光計では、共通の検出器が、質量分析器を含み、及び/又は質量分析器に結合されている。
「組織化(structured)」という用語は、カーボンナノチューブコンポーネントが無作為ではない任意の画定された配列又は整然とした配列に配置されることを意味する。例えばカーボンナノチューブを、画定されたやり方で積み重ねるか、層を形成するか、配置して、特定の構造を画定することができる。さらにカーボンナノチューブを成長又は生成して、種々のアレイを形成するか、又は1次元、2次元、3次元で積み重ねた平行、垂直又は他の配列の整然とした構造が形成される。
「修飾された表面(surface modified)」という用語は、任意の面をカーボンナノチューブ材で修飾することを意味する。このために、面上に単に適用するか、又は層を形成する以上の手順が必要である。例えば表面修飾は、ファンデルワース力、イオン結合、共有結合、水素結合、その他の化学結合又は方法による表面への付着を含む。修飾は恒久的であっても恒久的でなくともよく、場合によっては可逆的である。
図を参照して本発明を説明する。図は縮尺通りに描かれておらず、特に明確に提示するために、特定の寸法を誇張して示すことがある。
図1は、質量分析システムの一般的なブロック図を示す。本発明は種々の異なる形式の質量分析計で使用することができるので、ブロック図は寸法通りに描かれておらず、全般的な形で描かれている。本発明の質量分析システム1は、イオン源3、イオン輸送システム5、イオン検出器7を含む。イオン検出器7は、イオン輸送システム5から下流に配置されている。
本発明が提供するイオン源3は、当業界で公知の種々の異なるイオン源を含む。例えば、典型的なイオン源3には、マトリックス支援レーザ脱離イオン化源(MALDI)、又は大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化源(AP-MALDI)が含まれる。特に本発明は、レーザ又は光源を備えているイオン源で有用である。他の可能なイオン源には、電子イオン化(EI)装置、化学イオン化(CI)装置、大気圧光イオン化(APPI)装置、大気圧化学イオン化(APCI)装置、これらのデバイスの組み合わせが含まれる。本発明は、レーザもしくはイオン噴出の生成を含むか、又は特定の面のイオン化もしくは面からのイオン噴出の生成を行う、当業界で公知もしくはまだ知られていない任意のイオン源を含むか、使用することができる。本発明は、種々のイオン源の組み合わせを使用するマルチモードイオン化源にも適用することができる。イオン源3は、質量分析システム1内の種々の位置と場所に配置することができる。
イオン輸送システム5は、イオン源3に隣接しており、当業界で公知の種々のデバイスを含む(図2参照)。例えばイオン輸送システム5は、イオンを輸送することができ、当業界でよく知られている収集キャピラリ6又は任意のイオン光学素子、導管、デバイスを含む。ある位置から別の位置にイオンを移動させる他のデバイスを使用することができる。これらのデバイスは、真空下にあってもなくてもよい。
イオン検出器7は、当業界で公知の種々の異なる形式の検出器を含む。検出器7は、輸送システム5の部分を含み、又は独立したデバイスを含み得る。イオン検出器7は、質量分析システム1により生成されたイオンの存在、量、形式を検出するように設計されている。
図2は、本発明の第1の実施形態の断面図を示す。この図は、AP-MALDI質量分析システムに適用されている本発明を示す。図では単純に示すために、本発明をイオン源筐体14と組み合わせて示している。イオン源筐体14を使用してイオン源3とシステムを囲むことは任意である。特定の部分、コンポーネント、システムは、真空下にあっても、なくてもよい。これらの技術と構造は当業界でよく知られている。
典型的なイオン源3は、レーザ4とターゲット支持体10からなる。ターゲット13は、ターゲット支持体10に適用されている。ターゲット13は、マトリックス材内にあってもなくてもよい。レーザ4は、ターゲット13に向かってレーザ光線をもたらす。レーザ光線は、レーザ4からターゲット支持体10とターゲット13へ方向づけられる。随意的にリフレクタ8を使用することができる。さらにターゲット13がイオン化され、検体イオンはイオン噴出としてイオン化領域15へ放出される。
イオン化領域15は、イオン源3と収集キャピラリ6の間に位置する。イオン化領域15は、イオン源3と収集キャピラリ6の間の領域にある空間及び領域を含む。収集キャピラリ6を任意のガス導管9によって取り囲むこともできる。ガス導管9によって不活性ガスをイオン化領域15に供給することができる。ガスはガス源7により供給される。イオン化領域15は、蒸発によって気相になったサンプルをイオン化することによって生成されたイオンを含む。この領域は、イオン源3が収集キャピラリ6に対してどのように配列されているかに依存して、寸法と形状が調節される。もっとも重要なことは、この領域には、ターゲット13のイオン化によって生成された検体イオンが存在するということである。
収集キャピラリ6は、イオン源3から下流に位置し、当業界でよく知られている種々の材料及び設計を含む。収集キャピラリ6は、イオン化領域15へイオン噴出として放出されるイオン源3から生成された検体イオンを受容し収集するように設計されている。収集キャピラリ6は、検体イオンを受容し、これらを別のキャピラリ又は場所に移動する細長い孔を有する。
本発明にとって重要なのはターゲット支持体10である。ターゲット支持体10は、ターゲット13を保持又は維持するように設計されている。ターゲット支持体10は、本発明のカーボンナノチューブ材を含み、又はカーボンナノチューブ材で被覆されている。図3は、本発明の一実施形態を示す。本発明が、この実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。図面は、ターゲットプレートを含むターゲット支持体10を示す。ターゲットプレートには、ターゲット支持体13又はその一部が含まれる。また上述のように、ターゲット支持体13には、イオン化のための単一の簡単な面が独立して含まれていてもよい。
カーボンナノチューブは疎水性が高く、紫外線(UV)エネルギーを吸収する機能を有する。カーボンナノチューブのこれらの特性は、マトリックスを使用しない生体分子検出にとって本質的要素である。カーボンナノチューブ面は本発明にとって重要であり、イオン化面に付着されるか又は、イオン化面を含む(表面修飾)。機能的な観点から、これは共有結合又は強いファンデルワールス力による付着を含み得る。特定の場合、カーボンナノチューブ材を表面で成長させることができる。しかしながら、これは必須ではない。特定の場合、カーボンナノチューブ材を表面にスプレーし、又は被覆として適用することができる。カーボンナノチューブ材は、改善されたイオン化又はイオン噴出を生成するための面を作成する。ターゲット支持体10からのイオン化をより効率的にするために、疎水性のカーボンナノチューブ面を使用することができる。カーボンナノチューブが成長すると面がわずかに粗くなり、結果として表面積が非常に大きくなる。これにより検体とマトリックスの分散が促進される。MALDIプレートとしての多孔質材料の使用に関して、多くの研究が行われてきている。カーボンナノチューブは、疎水性の面を提供するだけでなく、大きな表面積ももたらし、334nmで強い吸収を示す。
典型的には、カーボンナノチューブを、最適な温度及び圧力で基板上にあらかじめ付着された遷移金属触媒の層、又は遷移金属触媒クラスタの上で成長させることができる。カーボンナノチューブを、化学修飾された面の上に直接被覆することもできる。カーボンナノチューブの製造には多くの技術が存在する。例えば単層カーボンナノチューブを、EricsonらによるChem.Mater.2003,15,175〜178ページ,2003年、Huang Z.P.によるApplied Physics Letters、Volume 82,Number 3, 2003年1月20日、MeloshらによるScience、Volume 300,2003年4月4日、Chen R.JらによるJ.Am.Chem.Soc.2001,123,3838〜3839ページ、Bradley K.によるNanoLetters Vol.0.No.0 A-D,2003年11月5日、Lustig, S.R.によるNanoletters Vol.3 No.8,1007〜1012ページ,2003年に議論されているように製造することができる。他の場合では、多層カーボンナノチューブも開発、使用されている。これらの形式のナノチューブを製造する多くの技術が公知であり、文献に開示されている。単層カーボンナノチューブも多層カーボンナノチューブも、決められた方向に自己整列可能である。大部分のカーボンナノチューブには、種々の方法で構成されたリング構造が含まれる。例えば原子レベルで整列させることができ、またより大きな規則的な構造及び/又は超分子構造を形成することもできる。これらの種々の規則的な構造を本発明に適用することができ、従来技術が改善され、より効率的なイオン噴出をもたらすことができる。当業界で公知であり、開発されている他の方法及び技術も使用することができる。上記の参考文献は、それらを参照することにより、その内容を全て本明細書に組み入れることとする。
例1
カーボンナノチューブを、文献から公知の種々の技術によって合成、成長させることができる。よく知られている方法のいくつかには、高圧CO変換(HiPCO)、パルスレーザ気化(PLV)、アーク放電、化学気相蒸着(CVD)が含まれる。最初の3つの方法では、副生成物と混合されたもつれたナノチューブしか製造することができない。化学気相技術は、比較的純粋なカーボンナノチューブで規則正しく制御されたカーボンナノチューブ密度を得る最良の方法を提供する。H.Dai によるACC.Chem Res.2002,35,1035〜1044ページ及び、R.Saitoらによる「Physical Properties of Carbon Nanotubes」Imperial College Press参照。
カーボンナノチューブを、文献から公知の種々の技術によって合成、成長させることができる。よく知られている方法のいくつかには、高圧CO変換(HiPCO)、パルスレーザ気化(PLV)、アーク放電、化学気相蒸着(CVD)が含まれる。最初の3つの方法では、副生成物と混合されたもつれたナノチューブしか製造することができない。化学気相技術は、比較的純粋なカーボンナノチューブで規則正しく制御されたカーボンナノチューブ密度を得る最良の方法を提供する。H.Dai によるACC.Chem Res.2002,35,1035〜1044ページ及び、R.Saitoらによる「Physical Properties of Carbon Nanotubes」Imperial College Press参照。
化学気相蒸着法では、炭化水素ガス(CH4、CO、C6H6、C2H5OHなど)を炭素ストック(carbon stock)として使用し、金属触媒(Fe、Fe/Mo、Co、Co/Mo、Niなど)を「シード(seed)」として使用して、500 ℃〜1200 ℃でカーボンナノチューブを成長させる。所望のカーボンナノチューブ密度を得て、あらかじめ画定された位置にカーボンナノチューブを成長させるために、シードの分布、密度、位置を制御する必要がある。シードは、ポリマー担体法によって論理的に制御することができる。
これらの方法では、ポリマーが、スピンコート法によってウェハ全体にわたって触媒を一様に分散させるバインダとして使用される。触媒は、ポリマーの一部分又は1セグメントの反復ユニット、あるいはホモポリマー成分のうちの1つに付着し、又はそれらと複合体を形成する。触媒種の分子分散により、触媒はウェハ全体にわたって一様に分布される。ポリマー除去後の触媒クラスタ、シードの寸法は、鎖長を含む触媒によって主に決定される。触媒クラスタ間の間隔は、希釈比、ポリマーセグメントの体積比、従来のリソグラフィ技術のうちのいずれかにより決定される。触媒の島と島の間の距離は、電子ビーム(Eビーム)又は光リソグラフィにより決定される。この方法を介して、カーボンナノチューブの数及びカーボンナノチューブの寸法を正確に制御することができる。
図4と図5は、先に議論した化学気相蒸着プロセスを利用して成長させたカーボンナノチューブの写真を示す。カーボンナノチューブを、熱酸化物表面上に分散された0.25wt%のポリスチレン-b-Fe-ポリビニルピリジン(PVP)錯体を使用して成長させた。160 ℃で36時間の熱アニーリングとUVオゾン化を行って有機ポリマーを除去した後、2nmのFe2O3粒子を30 nmの平均間隔で形成した。図5は、大気圧下、900 ℃でメタン(CH4)を使用したカーボンナノチューブの成長を示す。図5は、PS-Fe-PVP錯体の表面上のカーボンナノチューブの走査型電子顕微鏡写真(SEM)の画像を示す。カーボンナノチューブは、成長したウェハ面上全体にわたって一様に分布している。また予測可能な密度及び規則的な構造を示している。
例2
またカーボンナノチューブを、関連する分散法を使用して成長させることができる。例えば、0.2wt%のFe-PMGI錯体を熱酸化面にスピンコートし、ついで200 ℃で24時間のアニーリングを行い、有機成分を除去する。図6は、この結果得られた均一に分散したFe触媒を示し、図7は成長の結果を示す。図7は、Fe-PMGI錯体上に形成されたカーボンナノチューブのSEM画像を示す。図示するナノチューブは、ウェハ面上に均一に分布している。
またカーボンナノチューブを、関連する分散法を使用して成長させることができる。例えば、0.2wt%のFe-PMGI錯体を熱酸化面にスピンコートし、ついで200 ℃で24時間のアニーリングを行い、有機成分を除去する。図6は、この結果得られた均一に分散したFe触媒を示し、図7は成長の結果を示す。図7は、Fe-PMGI錯体上に形成されたカーボンナノチューブのSEM画像を示す。図示するナノチューブは、ウェハ面上に均一に分布している。
例3
さらに、カーボンナノチューブを成長させるために使用することのできる他の分散技術と材料がある。0.25wt%のポリスチレン-b-ポリ-(フェロセン化エチルメチルシラン)を熱酸化物面上に被覆した。700 ℃で焼成した後、メタン(CH4)の存在下で900 ℃でカーボンナノチューブを成長させた。図8に規則的なカーボンナノチューブのSEM画像を示す。
さらに、カーボンナノチューブを成長させるために使用することのできる他の分散技術と材料がある。0.25wt%のポリスチレン-b-ポリ-(フェロセン化エチルメチルシラン)を熱酸化物面上に被覆した。700 ℃で焼成した後、メタン(CH4)の存在下で900 ℃でカーボンナノチューブを成長させた。図8に規則的なカーボンナノチューブのSEM画像を示す。
上記の1〜3の例は各々、カーボンナノチューブを表面上で成長させる方法を示す。特に、材料の密度、位置、規則的な構造を制御することができる。これは本発明にとって重要である。特に、上記の技術は、MALDIプレート又はAP-MALDIプレート上にカーボンナノチューブを成長又は「シード(seed)」することに適用することができる。図9〜図14は、MALDIプレート又はAP-MALDIプレートにカーボンナノチューブを成長させた結果を示す。結果の議論については下記を参照されたい。
例4
スプレー法
カーボンナノチューブを被覆するために他の方法を利用することもできる。例えば第2の方法は、まずアーク放電又はパルスレーザ蒸着のような方法でカーボンナノチューブを生成し、ついで精製して液体と混合し、最後に混合物を面上にスプレーすることを含む。均一に分散したカーボンナノチューブではなく、不規則なまだらのカーボンナノチューブの塊又は束が表面上に形成される。一般に、カーボンナノチューブが機能化されないのであれば、スピンキャスト溶剤との相互作用が弱いために凝集しやすい。R.サイトウらによるImperial College Press社の「Physical Properties of Carbon Nanotubes」を参照。
スプレー法
カーボンナノチューブを被覆するために他の方法を利用することもできる。例えば第2の方法は、まずアーク放電又はパルスレーザ蒸着のような方法でカーボンナノチューブを生成し、ついで精製して液体と混合し、最後に混合物を面上にスプレーすることを含む。均一に分散したカーボンナノチューブではなく、不規則なまだらのカーボンナノチューブの塊又は束が表面上に形成される。一般に、カーボンナノチューブが機能化されないのであれば、スピンキャスト溶剤との相互作用が弱いために凝集しやすい。R.サイトウらによるImperial College Press社の「Physical Properties of Carbon Nanotubes」を参照。
例5
表面被覆法
カーボンナノチューブ面を形成する別の技術は、被覆の利用を含む。カーボンナノチューブをクロロホルムの中で懸濁する。溶液はわずかに黒く(透明からわずかに逸れている)、溶液が均質であることを示す。溶液を付着の直前に超音波処理し、カーボンナノチューブの凝集を回避/最小にした。
表面被覆法
カーボンナノチューブ面を形成する別の技術は、被覆の利用を含む。カーボンナノチューブをクロロホルムの中で懸濁する。溶液はわずかに黒く(透明からわずかに逸れている)、溶液が均質であることを示す。溶液を付着の直前に超音波処理し、カーボンナノチューブの凝集を回避/最小にした。
次に、溶液を化学修飾した疎水性ガラス基板上の所望の位置に付着させた。理論的には、カーボンナノチューブも疎水性なので、疎水性の修飾はカーボンナノチューブが面に付着するのを補助する。さらに室温でクロロホルムを急速に蒸発させ、面上にカーボンナノチューブを残した。このプロセスを4回繰り返し、所望のカーボンナノチューブ密度を得た。
例6
成長したカーボンナノチューブ面上のAP-Maldi測定
被覆又は化学気相蒸着によって成長したカーボンナノチューブ基板をmaldiターゲットとして使用する。実験には、アジレントAP-MALDI源と機器(LC/MSDイオントラップXCT)を使用した。これらの実験のために、10 Hz、400ミクロンファイバ結合の窒素レーザを特に用意した。レーザの動作出力は、30 uJ/パルス未満であった。約30秒の捕捉時間を利用した。市販の亜硝酸チタンターゲット(アジレントG1972-60025)をコントロールとして使用した。アポトランスフェリン(apotransferrin)、BSA、ペルオキシダーゼのトリプシン消化を、0.5mg/ml又は0.25mg/mlのCHCAマトリックス内に溶解した。0.5ulの溶液を、市販の亜硝酸チタンの上及びカーボンナノチューブ基板の上に点在又はスポッティングした。アポトランスフェリンのトリプシン消化の量は5フェムトモル(fmole)であった。BSAとペルオキシダーゼのトリプシン消化の量は500アトモルであった。BSAとペルオキシダーゼのトリプシン消化については、0.25mg/mlのCHCAマトリックスを使用した。
成長したカーボンナノチューブ面上のAP-Maldi測定
被覆又は化学気相蒸着によって成長したカーボンナノチューブ基板をmaldiターゲットとして使用する。実験には、アジレントAP-MALDI源と機器(LC/MSDイオントラップXCT)を使用した。これらの実験のために、10 Hz、400ミクロンファイバ結合の窒素レーザを特に用意した。レーザの動作出力は、30 uJ/パルス未満であった。約30秒の捕捉時間を利用した。市販の亜硝酸チタンターゲット(アジレントG1972-60025)をコントロールとして使用した。アポトランスフェリン(apotransferrin)、BSA、ペルオキシダーゼのトリプシン消化を、0.5mg/ml又は0.25mg/mlのCHCAマトリックス内に溶解した。0.5ulの溶液を、市販の亜硝酸チタンの上及びカーボンナノチューブ基板の上に点在又はスポッティングした。アポトランスフェリンのトリプシン消化の量は5フェムトモル(fmole)であった。BSAとペルオキシダーゼのトリプシン消化の量は500アトモルであった。BSAとペルオキシダーゼのトリプシン消化については、0.25mg/mlのCHCAマトリックスを使用した。
図9〜図14は、アジレントテクノロジー社のAP-MALDI源と種々のプレート構成を利用してイオン化した種々の消化されたタンパク質のマススペクトルを示す。特にカーボンナノチューブの表面被覆をターゲット基板に適用した。さらにサンプルを消化し、プレートに適用し、レーザによりイオン化した。図の各々は、質量分析計を通過した後の結果を示す。図は、プレート上の表面被覆として使用された種々の材料を示す。例えば図11は、市販の窒化チタン面(アジレントG1972-60025)上の0.25mg/mLのマトリックス内の500アトモル(attomole)のBSA消化を示す。図12は、化学気相蒸着法によって成長したカーボンナノチューブ面に適用された同じサンプル材料を示す。スペクトルを比較すると、カーボンナノチューブ面を使用することにより、信号対雑音比が増加していることが容易に明らかとなる。信号対雑音比及び改善された機器感度はおよそ3倍になる。
他の図面は、カーボンナノチューブターゲットに適用されたアポトランスフェリンとペルオキシダーゼのトリプシン消化の結果を同様に示す。それぞれの場合において、基準面としてTiN面を使用した。比較のために両方の形式のプレートにサンプルを適用した。マススペクトルの結果は上記と同様の結果を示す。
図13〜図14は、異なるタンパク質消化に関する同様の結果を示す。この場合、ターゲットプレートには500アトモルのペルオキシダーゼ消化を適用した。マススペクトルは信号対雑音比の改善及び上記と同様の結果を示す。
1 質量分析システム
3 イオン源
4 レーザ
5 イオン輸送システム
6 収集キャピラリ
7 イオン検出器
8 リフレクタ
9 ガス導管
10 ターゲット支持体
13 ターゲット
14 イオン源筐体
15 イオン化領域
3 イオン源
4 レーザ
5 イオン輸送システム
6 収集キャピラリ
7 イオン検出器
8 リフレクタ
9 ガス導管
10 ターゲット支持体
13 ターゲット
14 イオン源筐体
15 イオン化領域
Claims (42)
- a)イオンを生成するイオン源と、
b)前記イオン源内に配置され、サンプルを保持する表面であって、カーボンナノチューブ材を含む表面と、
c)前記カーボンナノチューブ面上の前記サンプルをイオン化するレーザと、
d)前記イオン源の下流にあり、前記サンプルのイオンを検出する検出器とを備えている質量分析計システム。 - 前記イオン源が大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化(AP-MALDI)イオン源を含む請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源がマトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)イオン源を含む請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記カーボンナノチューブ面が、触媒の存在下での被覆又は成長を含む請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記カーボンナノチューブ面が、前記サンプルをイオン化するために使用されるプレートの一部を含む請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記カーボンナノチューブ面が疎水性である請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記カーボンナノチューブ面が組織化されている請求項1に記載の質量分析計システム。
- 前記カーボンナノチューブ面が組織化されていない請求項1に記載の質量分析計システム。
- サンプルをイオン化するために使用されるイオン源であって、
a)レーザと、
b)前記サンプルを保持し、カーボンナノチューブ材を含む面とを備えているイオン源。 - 前記カーボンナノチューブ面が被覆を含む請求項9に記載のイオン源。
- 前記カーボンナノチューブ面がプレートの一部を含む請求項9に記載のイオン源。
- 前記カーボンナノチューブ面が疎水性である請求項9に記載のイオン源。
- 前記カーボンナノチューブ面が組織化されている請求項9に記載のイオン源。
- 前記カーボンナノチューブ面が組織化されていない請求項9に記載のイオン源。
- 質量分析計イオン源内でサンプルをイオン化する面を製造する方法であって、
前記面をカーボンナノチューブ材で被覆することを含む方法。 - 質量分析計イオン源内でサンプルをイオン化する面を製造する方法であって、
カーボンナノチューブ材を含むプレートを組織化することを含む方法。 - 質量分析計システム内でサンプルをイオン化する方法であって、
a)カーボンナノチューブ材を含む面を形成し、
b)前記カーボンナノチューブ材を含む面にサンプルを配置し、
c)前記サンプルをイオン化することを含む方法。 - 前記カーボンナノチューブ面を形成する前に、疎水性の面を適用することをさらに含む請求項17に記載の方法。
- マトリックスベースのイオン源と共に使用されるターゲット基板であって、イオン形成を促進するカーボンナノチューブ材を含むターゲット基板面を有するターゲット基板。
- 前記マトリックスベースのイオン源が、マトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)イオン源を含む請求項19に記載のターゲット基板。
- 前記イオン源が、高速原子衝撃(FAB)イオン源を含む請求項19に記載のターゲット基板。
- 前記イオン源が、大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化(AP-MALDI)イオン源を含む請求項19に記載のターゲット基板。
- 前記イオン源が大気圧である請求項19に記載のターゲット基板。
- 前記イオン源が大気圧未満である請求項19に記載のターゲット基板。
- 質量分析計システムであって、
a)マトリックスベースのサンプルをイオン化する照射源と、
b)前記照射源に隣接し、前記マトリックスベースのサンプルを支持する疎水性ターゲット基板であって、前記サンプルを脱離しイオン化して検体イオンを形成する前に、前記ターゲット面に前記マトリックスベースのサンプルを集中させるカーボンナノチューブ材を含むターゲット面を有する疎水性ターゲット基板と、
c)前記照射源の下流にあり、前記マトリックスベースのサンプルから生成された検体イオンを受容する収集キャピラリと、
d)前記収集キャピラリの下流にあり、前記収集キャピラリから受容した前記検体イオンを検出する検出器とを備えている質量分析計システム。 - 前記イオン源が、マトリックス支援レーザ脱離イオン化(MALDI)イオン源である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が、高速原子衝撃(FAB)イオン源である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が、大気圧マトリックス支援レーザ脱離イオン化(AP-MALDI)イオン源である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が大気圧である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が大気圧未満である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が大気圧を越えている請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン源が大気圧である請求項25に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン化領域の体積が、1mm3〜5mm3の範囲にある請求項25に記載の質量分析計システム。
- 質量分析計システム内で検体イオンを生成及び検出する方法であって、
e)カーボンナノチューブ材をターゲット基板面に適用してマトリックスベースのサンプルを集中させ、
f)検体イオンを生成するために前記マトリックスベースのサンプルをイオン化することを含む方法。 - 前記検体イオンを検出する前に、収集キャピラリ内で前記検体イオンを収集することをさらに含む請求項34に記載の方法。
- 検体イオンを生成し、検出器によって検出する装置であって、
a)カーボンナノチューブ材を含むターゲット基板を有し、検体イオンを生成するためのマトリックスベースのイオン源と、
b)前記マトリックスベースのイオン源に隣接し、前記マトリックスベースのイオン源から検体イオンを輸送するイオン輸送システムと、
c)前記イオン輸送システムの下流にあり、前記検体イオンを検出するイオン検出器とを備えている装置。 - 前記イオン検出器が質量分析器を含む請求項36に記載の装置。
- 前記イオン輸送システムが、少なくとも1つの収集キャピラリを含む請求項36に記載の装置。
- a)ターゲット基板を有し、そのターゲット基板の面がメチルシリコーンガム材を含み、検体イオンを生成するイオン源と、
b)前記イオン源に隣接し、前記イオン源から前記検体イオンを輸送するイオン輸送システムと、
c)前記イオン源の下流にあり、前記検体イオンを検出するイオン検出器とを備えている質量分析計システム。 - 前記イオン検出器が質量分析器を含む請求項39に記載の質量分析計システム。
- 前記イオン輸送システムが収集キャピラリを含む請求項39に記載の質量分析計システム。
- a)マトリックスベースのイオン源であって、
i.マトリックスとサンプルをイオン化し、検体イオンを形成する照射源と、
ii.前記照射源に隣接し、前記マトリックス及びサンプルを支持するターゲット基板であって、カーボンナノチューブ材を含むターゲット面を有し、当該ターゲット基板面上で前記マトリックス及びサンプルを集中させるターゲット基板とを備えているマトリックスベースのイオン源と、
b)前記照射源及び前記ターゲット基板の下流にあり、前記検体イオンを受容する収集キャピラリと、
c)前記収集キャピラリの下流にあり、前記収集キャピラリによって受容された前記検体イオンを検出する検出器とを備えている質量分析計システム。
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