JP2006090752A - 放射線診断装置および減弱補正方法 - Google Patents

放射線診断装置および減弱補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における減弱係数を求めて再構成画像を補正する減弱補正において、X線検出器により検出されたX線スペクトルの実効単色フォトンエネルギを計算によって求めることが可能な放射線診断装置および減弱補正方法である。
【解決手段】放射線診断装置1は、X線管5から管電圧に応じたX線を被検体Pに照射し、被検体Pを透過してX線検出器6により検出されたX線検出データから被検体PのCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置2と、被検体Pに投与された放射線同位元素から放出されるγ線をγ線検出器16により検出し、検出したγ線検出データに対してCT値を用いた減弱補正を行って核医学画像を生成する核医学診断装置3とを備える。減弱補正は、管電圧の切り替えに応じて、減弱係数の算出に用いるX線の実効的な単色のフォトンエネルギの値を変えるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるエックス線(X線)をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における再構成画像の減弱係数を求めて再構成画像を補正する放射線診断装置および減弱補正方法に係り、特にX線検出器により検出されたX線スペクトルの実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めることが可能な放射線診断装置および減弱補正方法に関する。
従来、放射線を利用した放射線診断装置として陽電子放出コンピュータ断層撮影(PET:Positron Emission computed Tomography)装置とX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置とがある。
PET装置は核医学診断装置の1つであり、被検体に陽電子を放出する放射線同位元素(RI:Radio Isotope)を投与し、投与されたRIから陽電子が放出された際に放射される511keVのエネルギのフォトン(ガンマ線:γ線)を、互いに対向する一対のガンマカメラ等のPET検出器で検出するものである。RIは、被検体内の特定の組織や臓器に選択的に取り込まれる性質がある。そこで、このRIの性質を利用して、PET検出器により検出されたγ線によりRIの線量分布を求め、コンピュータによる画像再構成処理によって画像化することにより、再構成画像として被検体のスキャン対象部位における断層像を得ることができる。
PET装置による被検体の断層撮影では、被検体のスキャン対象面におけるγ線の減弱係数の分布を用いて再構成画像の元データとなる投影データを補正すると、再構成画像の画質が向上することが知られている。これは、γ線が被検体内において散乱ないし吸収されるため、PET検出器により検出されたγ線を用いて求められるRIの分布は、必ずしも正確なRIの分布を反映したものにならないということに起因する。減弱係数は、吸収係数とも呼ばれるが、ある物質のフォトンに対する反応断面積(反応確率)であり、フォトンのエネルギに依存するものである。
そこで、PET装置による被検体の断層撮影においては、減弱係数の分布が減弱補正マップとして作成され、再構成画像の補正に用いられる。減弱補正マップは、RIを利用して作成することができる。すなわち、RIを外部ソースとして用いて、RIから放射されるγ線を被検体の外部から被検体に照射する。そして、被検体のスキャン対象部位を透過したγ線をPET検出器で検出し、透過γ線の検出データに基づいて減弱補正マップを作成することができる。
一方、X線CT装置は、X線管から被検体に照射され、被検体を透過したX線をX線検出器で検出するものである。X線検出器で検出されたX線検出データからは、CT値が求められCT値を用いて被検体の断層像が再構成される。
X線CT装置によって得られるCT値は、被検体を透過したX線のフォトンエネルギに応じて、X線に対する水の減弱係数と空気の減弱係数とを基準として得られる値である。このため、CT値は、X線に対するスキャン対象部位の減弱係数に相当する。
従って、X線CT装置によって得られるCT値からRIを用いることなくPET装置における被検体の再構成画像を補正する際の減弱補正マップを作成することができる。そこで、近年、X線CT装置とPET装置とを組み合わせたPET−CT(陽電子−CT複合装置)が放射線診断装置の1つとして利用されている。
すなわち、従来のPET−CTでは、RI外部ソースの代わりに、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線が外部ソースとして用いられ、X線検出器により検出されたX線検出データから求められるCT値を用いてPET装置における再構成画像の補正用の減弱補正マップが作成される。そして、作成された減弱補正マップにより再構成画像の補正(減弱補正)が行われて、最終的な診断用の再構成画像が得られる。
ここで、X線CT装置で用いられるX線と、PET装置で用いられるγ線とは、フォトンエネルギ異なるので、減弱係数のスケーリングが必要である。つまり、CT値から求まる減弱係数は、X線のフォトンエネルギに対応するものであるため、PETにおける再構成画像の補正用のγ線に対応する減弱係数にスケーリングする必要がある。
また、X線CT装置において得られるX線のフォトンエネルギは連続スペクトルを持つので、X線の連続スペクトルのフォトンエネルギを単色の実効的なフォトンエネルギとした実効単色フォトンエネルギを求め、実効単色フォトンエネルギを用いてX線に対する減弱係数を求める必要がある。
図7は、従来のPET−CTにおける減弱係数マップの作成および再構成画像の減弱補正の手順の一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
尚、図7では、PET装置によるスキャンの手順を省略してある。
PET装置における再構成画像の減弱補正は、例えばハイブリッド減弱補正法により行うことができる(例えば非特許文献1および非特許文献2参照)。
まずステップS1において、X線CT装置によりCTスキャンが実行され、X線検出器によって検出されたX線検出データから、被検体のスキャン対象部位におけるCT値(HU)が測定される。
次に、ステップS2において、求められたCT値(HU)からスキャン対象部位における物質が仮同定される。つまり、CT値(HU)を閾値と比較することによりスキャン対象部位が骨領域(b)と骨以外の水領域(w)とに区分される。
次に、ステップS3において、スキャン対象部位におけるCT値(HU)並びにX線検出器により検出されたX線のフォトンエネルギから、X線のフォトンエネルギに対応したスキャン対象部位における減弱係数(μCT)が求められる。ここで、X線検出器により検出されたX線のフォトンエネルギは連続スペクトルであるため、単色の実効単色フォトンエネルギを求め、実効単色フォトンエネルギを用いてX線に対する減弱係数(μCT)を求める必要がある。
X線検出器により検出されたX線の連続スペクトルは、X線管の管電圧によって異なるものとなる。しかし、従来から経験的にX線検出器により検出されたX線の実効単色フォトンエネルギは、X線管の管電圧に依らず、約70keVの固定値とされている。
このため、まずX線の実効単色フォトンエネルギが70keVである場合の水のX線に対する減弱係数(μw.CT)が求められ、求められた水の減弱係数(μw.CT)とCT値(HU)とからスキャン対象部位におけるX線の場合の減弱係数(μCT)が求められる。
次に、ステップS4において、X線に対する減弱係数(μCT)をγ線に対する減弱係数(μPET)にスケーリングするためのスケーリングファクタが求められる。
X線の実効単色フォトンエネルギは前述のように、経験的に70keVである。また、PET装置によるスキャンによって検出されるγ線のフォトンエネルギは、一般的にRIとして用いられるフルオロデオキシグルコース(FDG:fuluorodeoxyglucose)を被検体に投与した検査では、FDGから放出された陽電子の消滅に伴って発生するγ線のフォトンエネルギであり、511keVである。
そして、スケーリングファクタは、スキャン対象部位が骨領域(b)の場合には、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する骨領域(b)の減弱係数(μb.PET)とX線の実効単色フォトンエネルギ(70keV)に対応する骨領域(b)の減弱係数(μb.CT)との比(μb.PET/μb.CT)として求められる一方、スキャン対象部位が骨以外の水領域(w)の場合には、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.PET)とX線の実効単色フォトンエネルギ(70keV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.CT)との比(μw.PET/μw.CT)として求められる。
尚、スケーリングファクタを求める際のX線やγ線のフォトンエネルギに対応する水領域および骨領域の減弱係数(μw.PET,μw.CT,μb.PET,μb.CT)は、公開されたデータベースから求められる。
次に、ステップS5において、X線に対する減弱係数(μCT)にスケーリングファクタを乗じることによりγ線に対する減弱係数(μPET)が求められる。また、スキャン対象部位が水領域(w)の場合には、CT値(HU)とγ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.PET)とから求めることもできる。
次に、ステップS6において、減弱係数(μPET)を用いて別途PET装置によるスキャンによって得られた再構成画像の元データとなる投影データが減弱補正される。
次に、ステップS7において、減弱補正後の投影データに画像再構成処理を施すことにより、再構成画像が再構成される。
次に、ステップS8において、減弱補正により診断用に画質を向上させた再構成画像がモニタに表示される。
一方、PET装置と並んで核医学診断装置として代表的なSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置においても、PET装置と同様に従来から再構成画像の減弱補正が行われる。
SPECT装置は、被検体に投与されたRIから放射されるγ線等のフォトンを検出して被検体の断層像を再構成する装置である。そして、このSPECT装置においても、従来、RI線源やX線源を外部ソースとして設け、被検体を透過した放射線の検出データから減弱係数の分布が求められる。さらに、求められた減弱係数を用いて再構成画像が減弱補正される。
また、SPECT装置における別の減弱補正法としては、被検体の外部にRI線源やX線源を外部ソースとして設けることなく、複数種類の異なるフォトンエネルギの放射線を放射するRIを被検体に投与し、放射された放射線が被検体を透過することによって減弱される影響の程度がフォトンエネルギに応じて異なることから減弱係数を求める技術が考案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−343461号公報 P. E. Kinahan, D. W. Townsend, T. Beyer, D. Sashin: Attenuation correction for a combined 3D PET/CT scanner. Med. Phys. 25 (10): 2046-2053, 1998 C. Burger, G. Goerres, S. Schoenes, A. Buck, A.H.R. Lonn, G.K. von Schulthess: PET attenuation coefficients from CT images: experimental evaluation of the transformation of CT into PET 511-keV attenuation coefficients. Eur. J. Nuc. Med. 29 (7): 923-927, 2002
従来のPET−CTでは、減弱係数の計算に必要なX線の実効単色フォトンエネルギが経験的に約70keVに固定されている。このため、X線管の管電圧等の条件設定に制約が生じるという問題がある。すなわち、スキャン対象部位におけるX線の実効単色フォトンエネルギが、実際に約70keVになるように、被検体に照射されるX線の条件設定作業を行うことが必要となる。そして、このような作業の発生はPET−CTの利便性の低下要因となっている。
また、逆にX線管の管電圧を調整したとしても、フィルタの材質や厚さ、被検体の体型によってもX線の実効単色フォトンエネルギは影響を受けるため、必ずしもスキャン対象部位におけるX線の実効単色フォトンエネルギが70keVになるとは限らない。このような場合に、X線の実効単色フォトンエネルギを70keVに固定すると、得られる減弱係数の精度が低下する恐れがある。
さらに、X線の実効単色フォトンエネルギを経験的に求める方法では、X線管の管電圧、フィルタの材質や厚さ、被検体の体型等の条件が変わるたびに、試験を行ってデータを収集しなければならないため、利便性が悪く経済的にも不利である。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における減弱係数を求めて再構成画像を補正する減弱補正において、X線検出器により検出されたX線スペクトルの実効単色フォトンエネルギを計算によって求めることが可能な放射線診断装置および減弱補正方法を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における減弱係数を求めて再構成画像を補正する減弱補正において、X線検出器により検出されるX線スペクトルの実効単色フォトンエネルギが計算によって求められた所望の値となるようにX線CT装置によるCTスキャンの条件を設定することが可能な放射線診断装置および減弱補正方法を提供することである。
本発明に係る放射線診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、X線管から管電圧に応じたX線を被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出されるγ線をγ線検出器により検出し、得られたγ線検出データに対して前記CT値を用いた減弱補正を行って核医学画像を生成する核医学診断装置とを備え、前記減弱補正は、前記管電圧の切り替えに応じて、減弱係数の算出に用いるX線の実効的な単色のフォトンエネルギの値を変えるものであることを特徴とするものである。
また、本発明に係る放射線診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、X線管から管電圧に応じたX線を、被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように材質および厚さの少なくとも一方が設定されたフィルタを介して前記被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出されるγ線をγ線検出器により検出し、得られたγ線検出データに対して前記CT値を用いた減弱補正を行って核医学画像を生成する核医学診断装置とを備え、前記減弱補正は、前記所望の値のX線の実効的な単色のフォトンエネルギを用いたものであることを特徴とするものである。
また、本発明に係る放射線診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、X線管から管電圧に応じたX線を被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記X線管から前記被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求める入射X線スペクトル計算手段と、前記CTスキャンを模擬した計算モデルおよび前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求める体系内X線スペクトル平均化手段と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出される陽電子の消滅に伴って生じたγ線を検出するγ線検出器と、前記X線CT装置により求められたCT値および前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求め、求めた前記減弱係数を用いて前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに減弱補正を施す減弱補正部と、前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに画像再構成処理を施す画像再構成部とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る放射線診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、X線管から管電圧に応じたX線をフィルタを介して被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記X線管から前記被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方に応じて計算によって求める入射X線スペクトル計算手段と、前記CTスキャンを模擬した計算モデルおよび前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求める体系内X線スペクトル平均化手段と、前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するX線実効単色エネルギデータベースと、前記X線実効単色エネルギデータベースを参照し、前記CTスキャンの実行により前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方をフィルタ条件として設定するフィルタ条件設定手段と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出される陽電子の消滅に伴って生じたγ線を検出するγ線検出器と、前記X線CT装置により求められたCT値および前記フィルタ条件の設定に用いた所望の値の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求め、求めた前記減弱係数を用いて前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに減弱補正を施す減弱補正部と、前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに画像再構成処理を施す画像再構成部とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る減弱補正方法は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合における前記被検体内部のX線の実効的な単色のフォトンエネルギを管電圧に応じて計算によって求めるステップと、前記X線CT装置によるCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る減弱補正方法は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合に被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように材質および厚さの少なくとも一方が設定されたフィルタを用いたCTスキャンの実行によって得られた前記被検体のCT値および前記所望の値のX線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る減弱補正方法は、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合にX線管から被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求めるステップと、求めたX線のフォトンエネルギスペクトルおよび前記CTスキャンを模擬した計算モデルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めるステップと、前記X線CT装置によるCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る減弱補正方法は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合にX線管からフィルタを介して被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを、前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方に応じて計算によって求めるステップと、求めたX線のフォトンエネルギスペクトルおよび前記CTスキャンを模擬した計算モデルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めるステップと、前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するステップと、保存された前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを参照し、前記CTスキャンの実行により前記被検体の内部における前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方をフィルタ条件として設定するステップと、前記X線CT装置による前記フィルタ条件に従うCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記フィルタ条件の設定に用いた所望の値の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とするものである。
本発明に係る放射線診断装置および減弱補正方法においては、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における減弱係数を求めて再構成画像を補正する減弱補正において、X線検出器により検出されたX線スペクトルの実効単色フォトンエネルギを計算によって求めることができる。
また、X線CT装置のX線管から被検体に照射されるX線をX線検出器により検出してCT値を求め、求めたCT値を用いてPET装置における減弱係数を求めて再構成画像を補正する減弱補正において、X線検出器により検出されるX線スペクトルの実効単色フォトンエネルギが計算によって求められた所望の値となるようにX線CT装置によるCTスキャンの条件を設定することができる。
本発明に係る放射線診断装置および減弱補正方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る放射線診断装置であるPET−CTの第1の実施形態を示す構成図である。
PET−CT1は、X線CT装置2、核医学診断装置の1つであるPET装置3およびX線実効単色エネルギ計算システム4を備えて構成される。X線実効単色エネルギ計算システム4は、コンピュータにX線実効単色エネルギ計算プログラムを読み込ませて構築される。ただし、X線実効単色エネルギ計算システム4の全部または一部を回路で構成してもよい。また、X線実効単色エネルギ計算システム4の全部または一部をX線CT装置2やPET装置3に内蔵してもよい。
X線CT装置2は、X線管5、X線検出器6、X線検出データ収集部7、X線検出データ処理部8を備える。X線管5は、図示しない高電圧発生装置から管電圧の印加および管電流の供給を受けて被検体PにX線を照射する機能を有する。X線管5は、管球9にフィルタ10を設けて構成される。そして、管球9から管電圧に応じたフォトンエネルギのX線を発生させ、フィルタ10の材質や厚みを調整することにより被検体Pに照射されるX線のフォトンエネルギを制御できるように構成される。
X線検出器6は、X線管5から被検体Pに照射され、被検体Pを透過したX線を検出してX線検出データとしてX線検出データ収集部7に与える機能を有する。
X線検出データ収集部7は、X線検出器6から受けたX線検出データをデジタル化して生データを生成し、生成した生データをX線検出データ処理部8に与える機能を有する。
X線検出データ処理部8は、X線検出データ収集部7から受けた生データに前処理および画像処理を施すことにより投影データを生成し、さらに生成した投影データから被検体Pのスキャン部位におけるCT値を求める機能を有する。
X線実効単色エネルギ計算システム4は、入射X線スペクトル計算手段11、スキャン対象モデル化手段12、体系内X線スペクトル計算手段13、体系内X線スペクトル平均化手段14およびX線実効単色エネルギデータベース15を備える。
入射X線スペクトル計算手段11は、X線CT装置2のX線管5から被検体Pに入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求める機能と、求めたX線の入射フォトンエネルギスペクトルを体系内X線スペクトル計算手段13に与える機能とを有する。X線管5から放出されるX線のフォトンエネルギスペクトルは、X線管5に印加される管電圧、フィルタ10の材質や厚さ等の撮影条件に依存する連続スペクトルとなるが、このX線のフォトンエネルギスペクトルは、例えばBirch等の方法で求めることができる。
尚、Birch等の方法の詳細については、例えば、R. Birch, M. Marshall: Computation of Bremsstrahlung X-ray Spectra and Comparison with Spectra Measured with a Ge(Li) Detector. Phys. Med. Biol. 24 (3): 505-517, 1979等の文献に記載されている。
スキャン対象モデル化手段12は、X線CT装置2によるCTスキャンを模擬した体系を計算モデルとして作成し、作成した計算モデルを体系内X線スペクトル計算手段13に与える機能を有する。スキャン対象モデル化手段12により作成される計算モデルは、主としてX線CT装置2のX線管5と被検体Pのスキャン対象部位とをモデル化して構成することができる。
計算モデルのうち、被検体Pのスキャン対象部位をモデル化したスキャン対象モデルは、被検体Pの主成分が水であることから、例えば水円柱で模擬することができる。但し、被検体Pを詳細に模擬してスキャン対象モデルを作成してもよい。さらに、スキャン対象モデルは、被検体Pの体重、身長、胸囲等の体型ごとに複数作成することもできる。
そして、スキャン対象モデル化手段12は、予め複数のスキャン対象モデルを作成して計算モデルを構成し、各計算モデルを保存しつつ必要なタイミングで所望の計算モデルを体系内X線スペクトル計算手段13に与えることができるように構成される。
体系内X線スペクトル計算手段13は、入射X線スペクトル計算手段11から受けたX線の入射フォトンエネルギスペクトルを用いてスキャン対象モデル化手段12から受けた計算モデルにより被検体Pの内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルを求める機能と、求めたX線のフォトンエネルギスペクトルを体系内X線スペクトル平均化手段14に与える機能とを有する。
すなわち、体系内X線スペクトル計算手段13は、スキャン対象モデルの内部、例えば水円柱の中心におけるX線のフォトンエネルギスペクトルを、水円柱の外部から水円柱に入射するX線の入射フォトンエネルギスペクトルと物質とフォトンとの相互作用確率である減弱係数とから連続スペクトルとして求める機能を有する。
尚、水を含むほとんどの物質のフォトンに対する減弱係数は、フォトンエネルギの関数としてデータベース化されている。フォトンエネルギから物質の減弱係数を求めるためのデータベースとしては、例えば米国National Institute of Standards and TechnologyのデータベースであるM.J. Berger, J.H. Hubbell, S.M. Seltzer, J. S. Coursey, and D. S. Zucker: XCOM: Photon Cross Sections Database. National Institute of Standards and Technology, USA 1999等のデータベースがある。
体系内X線スペクトル平均化手段14は、体系内X線スペクトル計算手段13から受けた連続スペクトルである被検体Pの内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの平均化処理を行うことにより、実効的な単色のフォトンエネルギ、すなわちX線の実効単色フォトンエネルギを求める機能と、求めた実効単色フォトンエネルギをX線実効単色エネルギデータベース15に書き込む機能とを有する。
このため、X線実効単色エネルギデータベース15には、X線の実効単色フォトンエネルギが保存される。また、X線実効単色エネルギデータベース15には、予めX線管5に印加される管電圧、フィルタ10の材質や厚さ等の撮影条件のうち任意の組合せの撮影条件あるいは被検体Pの体型ごとに作成された各計算モデルに従ってそれぞれ得られたX線の実効単色フォトンエネルギを、撮影条件や計算モデルに関連付けてテーブル形式で保存することができる。そして、必要なときに、あらためて計算を行うことなく、より短時間で各種条件に応じた所望のX線の実効単色フォトンエネルギをX線実効単色エネルギデータベース15から読み込むことができるように構成される。
PET装置3は、γ線検出器16、γ線検出データ収集部17、減弱補正部18、画像再構成部19およびモニタ20を備える。γ線検出器16は、予め被検体Pに投与されたRIから陽電子が放出された際に放射される511keVのエネルギのγ線を検出する機能と、検出したγ線検出データをγ線検出データ収集部17に与える機能とを有する。
γ線検出データ収集部17は、γ線検出器16からγ線検出データを投影データとして受けることにより、被検体Pの投影データを収集する機能と、収集した投影データを減弱補正部18に与える機能とを有する。
減弱補正部18は、X線検出データ処理部8から受けた被検体Pのスキャン部位におけるCT値およびX線実効単色エネルギデータベース15から読み込んだX線のスキャン部位における実効単色フォトンエネルギに基づいて、任意の手法により減弱補正を行う際に必要な減弱係数を求める機能と、γ線検出データ収集部17から受けた投影データに減弱補正を施す機能とを有する。また、減弱補正部18は、減弱補正後における投影データを画像再構成部19に与えるように構成される。
例えば、減弱補正部18は、被検体Pのスキャン部位におけるCT値およびX線の実効単色フォトンエネルギから、スキャン部位における物質の仮同定を行って、X線に対する減弱係数と、X線に対する減弱係数をγ線に対する減弱係数に変換するためのスケーリングファクタとを求め、X線に対する減弱係数にスケーリングファクタを乗じることによりγ線に対する減弱係数を求めるように構成することができる。
画像再構成部19は、減弱補正部18から受けた減弱補正後の投影データに画像再構成処理を施すことにより、再構成画像データを生成する機能と、生成した再構成画像データをモニタ20に与えることにより、核医学画像である被検体Pの再構成画像を表示させる機能とを有する。
次にPET−CT1の作用について説明する。
図2は、図1に示すPET−CT1のX線実効単色エネルギ計算システム4により、X線の実効単色フォトンエネルギを計算によって求め、求めたX線の実効単色フォトンエネルギに基づいて得られた減弱係数を用いてPET装置3で得られた再構成画像を減弱補正する際の手順の一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、X線実効単色エネルギ計算システム4により、被検体Pの体型やX線CT装置2のX線管5に印加される管電圧、X線管5の管球9にかませられるフィルタ10の材質および厚さ等の撮影条件ごとに、それぞれX線の実効単色フォトンエネルギが求められてテーブル形式で保存される。
すなわち、ステップS10において、入射X線スペクトル計算手段11は、X線CT装置2のX線管5から被検体Pに入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求める。X線管5から放出されるX線のフォトンエネルギスペクトルは、X線管5に印加される管電圧、フィルタ10の材質や厚さ等の撮影条件に依存する連続スペクトルとなる。そこで、入射X線スペクトル計算手段11は、例えばBirch等の方法により、X線管5に印加される管電圧、フィルタ10の材質や厚さ等の撮影条件ごとに、それぞれX線のフォトンエネルギスペクトルを求める。
次に、ステップS11において、スキャン対象モデル化手段12は、X線CT装置2によるCTスキャンを模擬した体系を計算モデルとして作成し、作成した計算モデルを体系内X線スペクトル計算手段13に与える。計算モデルは、主としてX線CT装置2のX線管5と被検体Pのスキャン対象部位とをモデル化して構成することができるが、スキャン対象モデル化手段12は、被検体Pのスキャン対象部位を例えば水円柱で模擬することにより、スキャン対象モデルを作成する。
スキャン対象モデル化手段12により作成される計算モデルは、被検体P内におけるX線のフォトンスペクトルの計算用に用いられるが、体系である被検体Pを構成する主要な物質は水であり、被検体Pに依らずほぼ一定である。このため、X線の被検体P内における挙動は、主に被検体Pの幅に影響されると考えられる。従って、体系である被検体Pが水円柱で模擬される場合には、X線の体系内における挙動は、水円柱の径に影響されることとなる。
つまり、X線の被検体P内における挙動は、被検体Pの体重や胸囲によって異なると考えることができる。そこで、スキャン対象モデル化手段12により、被検体Pの体重、身長、胸囲等の体型ごとに複数のスキャン対象モデルが作成される。
例えば、スキャン対象モデルは、CTスキャン面の平均断面積と等価な水円柱とすることができる。すなわち、被検体Pの胸囲など、スキャン対象部位を含む被検体Pの体周囲長を測定し、測定した体周囲長を円と仮定されたスキャン対象面の円周と等値とみなす。さらに、スキャン対象面の円周から円の径を求め、求められた径の水円柱をスキャン対象モデルとしてスキャン対象部位を模擬することができる。
また、スキャン対象モデルは、被検体Pの体重と身長とに基づいて求めた径の水円柱とすることもできる。すなわち、主要な被検体Pの構成物質は水であることから、スキャン対象モデルの密度は水と等価とみなせる。そして、スキャン対象部位を模擬する水円柱の高さを被検体Pの身長とみなす一方、水円柱の重量を被検体Pの体重と等価とみなすことで、水円柱の径を求めることができる。
このようにして、スキャン対象モデル化手段12により、被検体Pの体重、身長、胸囲等の体型ごとに作成された複数のスキャン対象モデルを構成要素とする計算モデルがテーブル形式でスキャン対象モデル化手段12に保存される。そして、必要なタイミングで所望の計算モデルが体系内X線スペクトル計算手段13に与えられる。
次に、ステップS12において、体系内X線スペクトル計算手段13は、入射X線スペクトル計算手段11から受けたX線の入射フォトンエネルギスペクトルを用いて、スキャン対象モデル化手段12から受けた計算モデルにより被検体Pの内部におけるX線の挙動を計算し、各スキャン部位におけるX線のフォトンエネルギスペクトルを求める。すなわち、体系内X線スペクトル計算手段13は、公知のデータベースを参照することにより、水円柱の外部から水円柱に入射するX線の入射フォトンエネルギスペクトルと物質とフォトンとの相互作用確率である減弱係数とから、例えば水円柱とされたスキャン対象モデルの中心におけるX線のフォトンエネルギスペクトルを連続スペクトルとして求める。
入射X線スペクトル計算手段11から体系内X線スペクトル計算手段13に与えられるX線の入射フォトンエネルギスペクトルは、X線管5の管電圧、フィルタ10の材質および厚さをパラメータとして複数組あるため、被検体P内におけるX線のフォトンエネルギスペクトルもX線管5の管電圧、フィルタ10の材質および厚さごとにそれぞれ求められる。さらに、被検体P内におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの計算に用いられる計算モデルも被検体Pの体型ごとに複数あるため、被検体P内におけるX線のフォトンエネルギスペクトルも被検体Pの体型ごとにそれぞれ求められる。
図3は、図1に示すPET−CT1のX線実効単色エネルギ計算システム4により求められる被検体P内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの一例を示す図である。
図3において縦軸は、X線の強度(任意単位)を示し、横軸はX線のフォトンエネルギ(keV)を示す。
フィルタ10の材質および厚さ並びに計算モデルを特定した場合には、図3に示すようにX線管5の管電圧ごとにそれぞれX線のフォトンエネルギスペクトルを連続スペクトルとして求めることができる。図3中の二点鎖線は、X線管5の管電圧を80kVとした場合における被検体P(半径12cmの円柱ファントム)内部のX線のフォトンエネルギスペクトルである。また、図3中の一点鎖線、鎖線、実線は、それぞれX線管5の管電圧を100kV、120kV、140kVとした場合における被検体P(半径12cmの円柱ファントム)内部のX線の各フォトンエネルギスペクトルである。
一方、図3中の点線は、PET装置3における減弱補正に必要なγ線の単色フォトンエネルギEPET(511keV)である。そして、連続スペクトルとして得られたX線のフォトンエネルギに対応した減弱係数をスケーリングすることによりγ線のフォトンエネルギEPETに対応した減弱係数を求めることができる。つまり、図3に示すように、X線CT装置2で用いられるX線と、PET装置3で用いられるγ線とは、フォトンエネルギ異なるので、減弱係数のスケーリングが必要である。
ただし、X線のフォトンエネルギは連続スペクトルを持つので、X線のフォトンエネルギを単色の実効的なフォトンエネルギとした実効単色フォトンエネルギを求め、実効単色フォトンエネルギを用いてX線に対する減弱係数を求める必要がある。
そこで、X線のフォトンエネルギスペクトルは、体系内X線スペクトル平均化手段14に与えられる。
そして、ステップS13において、体系内X線スペクトル平均化手段14は、体系内X線スペクトル計算手段13から受けた連続スペクトルである被検体Pの内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの平均化処理を行うことにより、スキャン対象部位におけるX線の実効単色フォトンエネルギを求め、求めた実効単色フォトンエネルギをX線実効単色エネルギデータベース15に書き込む。
この結果、計算モデルごとに撮影条件に応じたX線の実効単色フォトンエネルギがX線実効単色エネルギデータベース15に保存される。そして、X線の実効単色フォトンエネルギは、X線管5に印加される管電圧、フィルタ10の材質や厚さ等の撮影条件あるいは被検体Pの体型ごとにテーブル形式で保存される。そして、必要なときに、あらためて計算を行うことなく、より短時間で各種条件に応じたX線の実効単色フォトンエネルギをX線実効単色エネルギデータベース15から読み込むことができる。
図4は、図1に示すPET−CT1のX線実効単色エネルギ計算システム4により求められてテーブル形式で保存されたX線の実効単色フォトンエネルギの一例を示す図である。
図4に示す表のようにX線実効単色エネルギデータベース15には、X線の実効単色フォトンエネルギをテーブル形式で保存することができる。図4によれば、X線CT装置2のX線管5に印加された管電圧CTが80kVの場合におけるX線の実効単色フォトンエネルギECTは、54keVであることが分かる。
さらに、X線の実効単色フォトンエネルギECTが54keVであるときの減弱係数は、公開されたデータベースから求めることができる。図4によれば、管電圧CTが80kVでX線の実効単色フォトンエネルギECTが54keVとなった場合の、水に対する減弱係数μは0.22(1/cm)であり、骨に対する減弱係数μは0.60(1/cm)であることが分かる。
また、同様に管電圧CTが100kVの場合と120kVの場合にも、それぞれX線の実効単色フォトンエネルギECTが62keV,70keV、水に対する減弱係数μが0.20(1/cm),0.19(1/cm)、骨に対する減弱係数μが0.50(1/cm),0.45(1/cm)であることが分かる。
すなわち、従来は、管電圧に依らずX線の実効単色フォトンエネルギECTが経験的に70keVとされていたのに対し、X線実効単色エネルギ計算システム4により管電圧のみならずフィルタ10の材質や厚さ並びに被検体Pの体型に応じてX線の実効単色フォトンエネルギが計算モデルを用いた計算によって求められ、各条件に応じたX線の実効単色フォトンエネルギがテーブル形式で保存される。
尚、図4に示すように表形式でX線の実効単色フォトンエネルギを保存する他、管電圧、フィルタ10の厚さおよび材質並びに被検体Pの体型をパラメータとして数式化し、X線の実効単色フォトンエネルギを数式として保存することもできる。
このようにX線の実効単色フォトンエネルギが求められると、次に、ステップS14において、X線CT装置2によりCTスキャンが実行され、被検体Pのスキャン対象部位におけるCT値(HU)が測定される。すなわち、X線CT装置2の図示しない高電圧発生装置からX線管5に管電圧が印加され、管電流が供給される。そして、X線管5の管球9から管電圧に応じたフォトンエネルギのX線が放射され、フィルタ10を経由してX線のフォトンエネルギが調整されて被検体Pに照射される。
X線管5から被検体Pに照射され、被検体Pを透過したX線は、X線検出器6により検出されてX線検出データとしてX線検出データ収集部7に与えられる。X線検出データ収集部7は、X線検出器6から受けたX線検出データをデジタル化して生データを生成し、生成した生データをX線検出データ処理部8に与える。X線検出データ処理部8は、X線検出データ収集部7から受けた生データに前処理および画像処理を施すことにより投影データを生成し、さらに生成した投影データから被検体Pのスキャン部位におけるCT値(HU)を求める。
この結果、被検体Pのスキャン対象部位におけるCT値(HU)を得ることができる。被検体Pのスキャン対象部位におけるCT値(HU)は、PET装置3の減弱補正部18に与えられる。そして、減弱補正部18において任意の方法で、CTスキャンで得られたCT値(HU)およびX線実効単色エネルギ計算システム4により求められたX線の実効単色フォトンエネルギに基づいてPET装置3のγ線に対する減弱係数μPETが求められる。減弱補正部18では、例えば以下の手順(Kinahanらの方法、非特許文献1参照)で減弱係数μPETが求められる。
すなわち、ステップS15において、減弱補正部18では、X線検出データ処理部8から受けた被検体Pのスキャン対象部位におけるCT値(HU)からスキャン対象部位における物質が仮同定される。つまり、CT値(HU)を閾値εCTと比較することによりスキャン対象部位が骨領域(b)と骨以外の水領域(w)とに区分される。CT値(HU)に対する閾値εCTは、概ね200〜300程度とすることができる。
そして、HU>εCTの場合、すなわちCT値(HU)がεCT=200〜300程度を超える場合には、スキャン対象部位が骨領域(b)であると仮同定することができる。逆に、HU<εCTの場合、すなわちCT値(HU)がεCT=200〜300程度未満である場合には、スキャン対象部位が水領域(w)であると仮同定することができる。
次に、ステップS16において、減弱補正部18では、スキャン対象部位におけるCT値(HU)とX線実効単色エネルギデータベース15から読み込んだX線の実効単色フォトンエネルギとから、X線のフォトンエネルギに対応したスキャン対象部位における減弱係数(μCT)が求められる。減弱係数(μCT)は、CT値(HU)とX線の実効単色フォトンエネルギに対応する水のX線に対する減弱係数(μw.CT)とから式(1)により求めることができる。
[数1]
μCT=(1+HU/1000)×μW.CT ・・・(1)
次に、ステップS17において、減弱補正部18では、X線に対する減弱係数(μCT)をγ線に対する減弱係数(μPET)にスケーリングするためのスケーリングファクタが求められる。
X線の実効単色フォトンエネルギは管電圧やフィルタ10の材質、厚さ等の撮影条件および被検体Pの体型に依存して得られた値ECTkeVである。また、PET装置3によるスキャンによって検出されるγ線のフォトンエネルギは、一般的にRIとして用いられるFDGを被検体Pに投与した検査では、FDGから放出された陽電子の消滅に伴って発生するγ線のフォトンエネルギであり、511keVである。
そこで、まずX線の実効単色フォトンエネルギ(ECTkeV)に対応する水領域の減弱係数(μw.CT)、X線の実効単色フォトンエネルギ(ECTkeV)に対応する骨領域の減弱係数(μb.CT)、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する水領域の減弱係数(μw.PET)、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する骨領域の減弱係数(μb.PET)が公開されたデータベースに基づいて求められる。
そして、スケーリングファクタは、スキャン対象部位が骨領域(b)の場合には、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する骨領域(b)の減弱係数(μb.PET)とX線の実効単色フォトンエネルギ(ECTkeV)に対応する骨領域(b)の減弱係数(μb.CT)との比(μb.PET/μb.CT)として求められる一方、スキャン対象部位が骨以外の水領域(w)の場合には、γ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.PET)とX線の実効単色フォトンエネルギ(ECTkeV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.CT)との比(μw.PET/μw.CT)として求められる。
次に、ステップS18において、減弱補正部18では、式(2)に示すように、スキャン対象部位が水領域(w)であるか骨領域(b)であるかによって、X線に対する減弱係数(μCT)にスケーリングファクタを乗じることによりγ線に対する減弱係数(μPET)が求められる。また、スキャン対象部位が水領域(w)の場合には、CT値(HU)とγ線のフォトンエネルギ(511keV)に対応する水領域(w)の減弱係数(μw.PET)とから求めることもできる。
[数2]
HU>εCTのとき
μPET=μCT×μb.PET/μb.CT
HU<εCTεCT
μPET=μCT×μw.PET/μw.CT=(1+HU/1000)×μw.PET
・・・(2)
そして、減弱補正部18では、このように減弱係数(μPET)がスキャン対象部位ごと求められて減弱補正マップが作成される。減弱補正マップが作成されると、PET装置3で得られた再構成画像に減弱補正を施すことができるようになる。
そこで、ステップS19において、減弱補正マップの作成と並行して、あるいは減弱補正マップの作成が完了すると、PET装置3によるスキャンが実行されてγ線投影データが収集される。すなわち、被検体PにFDG等のRIが投与されると、RIは被検体P内の特定の組織や臓器に選択的に取り込まれた後、陽電子を放出する。そして、FDG等のRIから放出された陽電子は、消滅に伴って511keVのフォトンエネルギのγ線を放射する。
RIから放射された511keVのγ線はγ線検出器16により検出され、γ線検出データとしてγ線検出データ収集部17に与えられる。γ線検出データ収集部17は、γ線検出器16からγ線検出データをγ線投影データとして受けることにより、被検体Pのγ線投影データを収集する。
次に、ステップS20において、γ線検出データ収集部17において収集された投影データは減弱補正部18に与えられる。そして、減弱補正部18では、既に作成された減弱補正マップに従って、γ線検出データ収集部17から受けた投影データに減弱補正が施される。さらに、減弱補正部18は、減弱補正後における投影データを画像再構成部19に与える。
次に、ステップS21において、画像再構成部19では、減弱補正後の投影データに画像再構成処理が施されて再構成画像データが生成される。
次に、ステップS22において、画像再構成部19から再構成画像データがモニタ20に与えられる。この結果、減弱補正により診断用に画質を向上させた再構成画像がモニタ20に表示される。
つまり以上のようなPET−CT1は、X線CT装置2によるCTスキャンによって得られるCT値からPET装置3における画像再構成用の減弱係数を求めて減弱補正を施す装置である。そして、PET装置3により得られる再構成画像を補正するための減弱係数の計算において、従来は経験的に与えていたX線の実効単色フォトンエネルギを、X線CTスキャンにおけるスキャン対象部位を模擬した計算モデルを用いて計算で求めるように構成したものである。
このため、図1に示すPET−CT1によれば、X線管5に印加される管電圧に応じてX線の実効単色フォトンエネルギが求められるため、管電圧が変更されたとしても管電圧の変更が反映されたスケーリングファクタおよび減弱係数を求めることが可能となる。従って、管電圧の値が反映されない従来の減弱係数の算出方法に比べて、より精度よく減弱係数を求めて適切に減弱補正を行うことにより、良好な画質の再構成画像を得ることができる。
換言すれば、従来はスケーリングファクタおよび減弱係数への影響が存在することからX線CT装置2の管電圧を変更することができなかったのに対し、図1に示すPET−CT1によれば、制約なく管電圧を任意に変えることができるため、PET−CT1の利便性を向上させることができる。すなわち、管電圧設定の自由度が増し、PET−CT1の運用上の制約が減少する。特に、X線CT装置2の管電圧を小さくすることにより、被検体Pの被曝線量を低減させたPET−CT1の運用が可能になる。
また、X線CT装置2の管電圧のみならず、フィルタ10や被検体Pの体型等の条件ごとに、スキャン対象部位におけるX線の実効単色フォトンエネルギを精度よく求めることができるので、減弱補正の精度とともに再構成画像の画質を向上させることができる。
さらに、図1に示すPET−CT1によれば、管電圧、フィルタ10、被検体Pの体型等の条件ごとに予め計算によって求めたX線の実効単色フォトンエネルギをテーブル形式で任意のタイミングで利用できるように構成したため、従来のように条件が変わるたびに試験などを行って経験的にX線の実効単色フォトンエネルギを求めるためのデータ収集を行う必要がない。これにより、図1に示すPET−CT1によれば、従来に比べて試験の手間や費用を削減することが可能となり、利便性および経済性の面で有利である。
また、PET装置3においてスキャンを実行して画像を再構成する度に、X線の実効単色フォトンエネルギを計算する必要がなくなるため、減弱補正後の再構成画像を得るまでに必要な時間を短縮することができる。
特に、被検体Pを簡便な水円柱で模擬し、水円柱の径として被検体Pの体型が反映されるようにスキャン対象モデルを作成すれば、X線の実効単色フォトンエネルギを求めるための処理時間の短縮化を図りつつ、より精度よくX線の実効単色フォトンエネルギを求めることができる。
同様に、X線管5のフィルタ10の材質や厚さを変更させた場合においても、フィルタ10の材質や厚さに応じて精度よく、かつ簡便に求められてテーブル形式で保存されたX線の実効単色フォトンエネルギを用いることで、より短時間に減弱補正を施した良好な画質の再構成画像を得ることができる。
図5は本発明に係る放射線診断装置であるPET−CTの第2の実施形態を示す構成図である。
図5に示された、PET−CT1Aでは、X線実効単色エネルギ計算システム4にフィルタ条件設定手段30を設けた構成およびX線CT装置2のX線管5に印加される管電圧をCTスキャンに先立って設定した点が図1に示すPET−CT1と相違する。他の構成および作用については図1に示すPET−CT1と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
PET−CT1AのX線実効単色エネルギ計算システム4にはフィルタ条件設定手段30が設けられる。フィルタ条件設定手段30は、X線実効単色エネルギデータベース15にテーブル形式で保存されたX線の実効単色フォトンエネルギを参照し、X線の実効単色フォトンエネルギが所望の値となるときのX線CT装置2のフィルタ10の材質および厚さをフィルタ条件として設定する機能と、設定したフィルタ条件のときのX線の実効単色フォトンエネルギをPET装置3の減弱補正部18に与える機能とを有する。
さらに、必要に応じてフィルタ条件設定手段30には、X線CT装置2のフィルタ10の材質および厚さが、フィルタ条件に従うフィルタ10の材質および厚さとなるように、フィルタ10を制御する機能が備えられる。この場合には、X線CT装置2には所望のフィルタ10を配置するためのフィルタ制御機構が設けられる。ただし、フィルタ条件設定手段30により設定されたフィルタ条件に従って、ユーザがX線CT装置2にフィルタ10を設置するようにしてもよい。
次にPET−CT1Aの作用について説明する。
図6は、図5に示すPET−CT1Aにより、減弱係数を求めてPET装置3で得られた再構成画像を減弱補正する際の手順の一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
尚、図5において図2と同等なステップには同符号を付して説明を省略する。
まず、ステップS10からステップS13において、X線の実効単色フォトンエネルギが、管電圧、フィルタ10の材質や厚さ、被検体Pの体型ごとに求められてX線実効単色エネルギデータベース15にテーブル形式で保存される。
次に、ステップS30において、フィルタ条件設定手段30は、X線実効単色エネルギデータベース15にテーブル形式で保存されたX線の実効単色フォトンエネルギを参照し、X線の実効単色フォトンエネルギが所望の値となるときのX線CT装置2のフィルタ10の材質および厚さをフィルタ条件として設定する。そして、フィルタ条件設定手段30は、設定したフィルタ条件のときのX線の実効単色フォトンエネルギをPET装置3の減弱補正部18に与える。
次に、ステップS31において、X線CT装置2のフィルタ10の材質および厚さを、フィルタ条件設定手段30により設定されたフィルタ条件に従うフィルタ10の材質および厚さとしてCTスキャンが実行される。X線CT装置2のフィルタ10は、図示しないフィルタ制御機構による自動制御であってもユーザによる設置であってもよい。これにより被検体PのCT値が測定される。
次に、ステップS15において、減弱補正部18では、CTスキャンで測定されたCT値に応じてスキャン対象部位における物質の仮同定が行われる。
次に、ステップS32において、減弱補正部18では、スキャン対象部位におけるCT値とフィルタ条件設定手段30から受けた所望の値のX線の実効単色フォトンエネルギとから、X線のフォトンエネルギに対応したスキャン対象部位における減弱係数(μCT)が求められる。
そして、ステップS17からステップS22において、図2と同様な手順でスケーリングファクタの計算、γ線に対する減弱係数の計算、PET装置3によるスキャン、減弱補正および画像再構成処理が行われて、減弱補正後の再構成画像がモニタ20に表示される。
つまり、以上のようなPET−CT1Aは、図1に示すPET−CT1がX線CT装置2によるCTスキャンの条件に応じてX線の実効単色フォトンエネルギを求め、CTスキャンの条件に応じた減弱係数を用いて減弱補正を行う装置であるのに対し、逆にX線の実効単色フォトンエネルギが所望の値となるようにCTスキャンの条件を設定してCTスキャンを行って減弱係数を求める構成である。
このようなPET−CT1Aでは、X線の実効単色フォトンエネルギを任意の値とすることができる。例えばX線の実効単色フォトンエネルギを従来から経験的に用いられる70keVに設定すれば、PET装置3の減弱補正部18において従来の減弱補正方法により減弱補正を行っても、精度上の問題が発生しない。
さらに、X線管5の管球9にかませられるフィルタ10の材質や厚さによってX線の実効単色フォトンエネルギが所望の値となるようにできるため、X線CT装置2のX線管5に印加される管電圧を任意に設定することができる。このため、PET−CT1の利便性を向上させることができる。
尚、以上の各実施形態におけるPET−CT1,1Aの一部の機能や処理を省略してもよい。例えば、X線の実効単色フォトンエネルギをテーブル形式で保存せずに、必要に応じてその都度計算で求めるように構成してもよい。さらに、PET−CT1,1Aの処理の順序を変更してもよい。例えば、PET装置3によるスキャンの実施後に、X線実効単色エネルギ計算システム4によりX線の実効単色フォトンエネルギを計算により求めるように構成してもよい。また、例えば、PET装置3の減弱補正と画像再構成処理の順序を変えてもよい。このため減弱補正部18および画像再構成部19は、γ線検出器16により検出されたγ線検出データから得られる中間的なデータを含めた任意のデータを処理対象とすることができる。
また、PET−CT1,1Aの双方の機能を兼ねたPET−CTを構成することもできる。
本発明に係る放射線診断装置であるPET−CTの第1の実施形態を示す構成図。 図1に示すPET−CTのX線実効単色エネルギ計算システムにより、X線の実効単色フォトンエネルギを計算によって求め、求めたX線の実効単色フォトンエネルギに基づいて得られた減弱係数を用いてPET装置で得られた再構成画像を減弱補正する際の手順の一例を示すフローチャート。 図1に示すPET−CTのX線実効単色エネルギ計算システムにより求められる被検体内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの一例を示す図。 図1に示すPET−CTのX線実効単色エネルギ計算システムにより求められてテーブル形式で保存されたX線の実効単色フォトンエネルギの一例を示す図。 本発明に係る放射線診断装置であるPET−CTの第2の実施形態を示す構成図。 図5に示すPET−CTにより、減弱係数を求めてPET装置で得られた再構成画像を減弱補正する際の手順の一例を示すフローチャート。 従来のPET−CTにおける減弱係数マップの作成および再構成画像の減弱補正の手順の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1,1A PET−CT
2 X線CT装置
3 PET装置
4 X線実効単色エネルギ計算システム
5 X線管
6 X線検出器
7 X線検出データ収集部
8 X線検出データ処理部
9 管球
10 フィルタ
11 入射X線スペクトル計算手段
12 スキャン対象モデル化手段
13 体系内X線スペクトル計算手段
14 体系内X線スペクトル平均化手段
15 X線実効単色エネルギデータベース
16 γ線検出器
17 γ線検出データ収集部
18 減弱補正部
19 画像再構成部
20 モニタ
30 フィルタ条件設定手段
P 被検体

Claims (13)

  1. X線管から管電圧に応じたX線を被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出されるγ線をγ線検出器により検出し、得られたγ線検出データに対して前記CT値を用いた減弱補正を行って核医学画像を生成する核医学診断装置とを備え、前記減弱補正は、前記管電圧の切り替えに応じて、減弱係数の算出に用いるX線の実効的な単色のフォトンエネルギの値を変えるものであることを特徴とする放射線診断装置。
  2. X線管から管電圧に応じたX線を、被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように材質および厚さの少なくとも一方が設定されたフィルタを介して前記被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出されるγ線をγ線検出器により検出し、得られたγ線検出データに対して前記CT値を用いた減弱補正を行って核医学画像を生成する核医学診断装置とを備え、前記減弱補正は、前記所望の値のX線の実効的な単色のフォトンエネルギを用いたものであることを特徴とする放射線診断装置。
  3. X線管から管電圧に応じたX線を被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記X線管から前記被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求める入射X線スペクトル計算手段と、前記CTスキャンを模擬した計算モデルおよび前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求める体系内X線スペクトル平均化手段と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出される陽電子の消滅に伴って生じたγ線を検出するγ線検出器と、前記X線CT装置により求められたCT値および前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求め、求めた前記減弱係数を用いて前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに減弱補正を施す減弱補正部と、前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに画像再構成処理を施す画像再構成部とを有することを特徴とする放射線診断装置。
  4. X線管から管電圧に応じたX線をフィルタを介して被検体に照射し、前記被検体を透過してX線検出器により検出されたX線検出データから前記被検体のCT値を求めるCTスキャンを実行するX線CT装置と、前記X線管から前記被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方に応じて計算によって求める入射X線スペクトル計算手段と、前記CTスキャンを模擬した計算モデルおよび前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求める体系内X線スペクトル平均化手段と、前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するX線実効単色エネルギデータベースと、前記X線実効単色エネルギデータベースを参照し、前記CTスキャンの実行により前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方をフィルタ条件として設定するフィルタ条件設定手段と、前記被検体に投与された放射線同位元素から放出される陽電子の消滅に伴って生じたγ線を検出するγ線検出器と、前記X線CT装置により求められたCT値および前記フィルタ条件の設定に用いた所望の値の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求め、求めた前記減弱係数を用いて前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに減弱補正を施す減弱補正部と、前記γ線検出器により検出されたγ線検出データから得られるデータに画像再構成処理を施す画像再構成部とを有することを特徴とする放射線診断装置。
  5. 前記計算モデルおよび前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルを求める体系内X線スペクトル計算手段を設け、前記体系内X線スペクトル平均化手段は、前記体系内X線スペクトル計算手段により求められた前記被検体の内部におけるX線のフォトンエネルギスペクトルの平均化処理を行うことにより、前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを求めるように構成したことを特徴とする請求項3または4記載の放射線診断装置。
  6. 前記体系内X線スペクトル平均化手段は、前記被検体の体型に応じて作成された前記計算モデルにより求められた前記X線のフォトンエネルギスペクトルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めるように構成したことを特徴とする請求項3または4記載の放射線診断装置。
  7. 前記計算モデルのうち前記被検体を、前記X線CT装置により実行されるCTスキャン面の平均断面積と等価な水円柱で模擬したことを特徴とする請求項3または4記載の放射線診断装置。
  8. 前記被検体の体型ごとに作成された複数の前記計算モデルに基づいて、それぞれ前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するX線実効単色エネルギデータベースを設け、前記減弱補正部は必要なタイミングで前記X線実効単色エネルギデータベースから所望の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを読み込むように構成したことを特徴とする請求項3記載の放射線診断装置。
  9. 前記X線管から前記被検体に照射されるX線のフォトンエネルギを制御するフィルタを設け、前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方に応じて前記入射X線スペクトル計算手段により求められたX線のフォトンエネルギスペクトルに基づいて、前記体系内X線スペクトル平均化手段により求められた前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するX線実効単色エネルギデータベースを設け、前記減弱補正部は必要なタイミングで前記X線実効単色エネルギデータベースから所望の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを読み込むように構成したことを特徴とする請求項3記載の放射線診断装置。
  10. X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合における前記被検体内部のX線の実効的な単色のフォトンエネルギを管電圧に応じて計算によって求めるステップと、前記X線CT装置によるCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とする減弱補正方法。
  11. X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合に被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように材質および厚さの少なくとも一方が設定されたフィルタを用いたCTスキャンの実行によって得られた前記被検体のCT値および前記所望の値のX線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とする減弱補正方法。
  12. X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合にX線管から被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを計算によって求めるステップと、求めたX線のフォトンエネルギスペクトルおよび前記CTスキャンを模擬した計算モデルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めるステップと、前記X線CT装置によるCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とする減弱補正方法。
  13. X線CT装置によるCTスキャンが実行された場合にX線管からフィルタを介して被検体に入射するX線のフォトンエネルギスペクトルを、前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方に応じて計算によって求めるステップと、求めたX線のフォトンエネルギスペクトルおよび前記CTスキャンを模擬した計算モデルから前記被検体の内部におけるX線の実効的な単色のフォトンエネルギを計算によって求めるステップと、前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを保存するステップと、保存された前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギを参照し、前記CTスキャンの実行により前記被検体の内部における前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギが所望の値となるように前記フィルタの材質および厚さの少なくとも一方をフィルタ条件として設定するステップと、前記X線CT装置による前記フィルタ条件に従うCTスキャンの実行により得られた前記被検体のCT値および前記フィルタ条件の設定に用いた所望の値の前記X線の実効的な単色のフォトンエネルギからγ線に対する減弱係数を求めるステップと、前記減弱係数を用いてPET装置によるスキャンにより得られたデータに減弱補正を施すステップとを有することを特徴とする減弱補正方法。
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