JP2006090346A - 複列自動調心ころ軸受および風力発電機の主軸支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 負荷に応じた適正な支持が各列で行なえて、実質寿命を延長することができ、また材料に無駄のない経済的な複列自動調心ころ軸受を提供する。
【解決手段】 一方列の球面ころ11の稜線の曲率半径をR1、他方列の球面ころ12の稜線の曲率半径をR2、一方列の内輪軌道面20aの曲率半径をN1、他方列の内輪軌道面20bの曲率半径をN2としたとき、次の寸法関係が成立する。
N1/R1>N2/R2
【選択図】 図3
【解決手段】 一方列の球面ころ11の稜線の曲率半径をR1、他方列の球面ころ12の稜線の曲率半径をR2、一方列の内輪軌道面20aの曲率半径をN1、他方列の内輪軌道面20bの曲率半径をN2としたとき、次の寸法関係が成立する。
N1/R1>N2/R2
【選択図】 図3
Description
この発明は、複列自動調心ころ軸受に関し、特に左右の列の球面ころに不均等な荷重が作用する複列自動調心ころ軸受およびそのような軸受を備えた風力発電機の主軸支持構造に関するものである。
近年、クリーンで無尽蔵なエネルギを利用できる風力発電が注目されている。大型の風力発電設備では、風車を備えた発電機本体が地上から数十mの高さに設置されているので、風車のブレードの主軸を支持する軸受の保守には大変な労力と危険が伴う。そのため、風力発電機の主軸を支持する軸受には、高い信頼性と耐久寿命が要求される。
風力発電機の主軸を回転自在に支持するのに好適な自動調心ころ軸受は、例えば特開2004−11737号公報(特許文献1)に開示されている。この公報に開示されているように、大型の風力発電機における主軸用軸受には、図1に示すような大型の複列自動調心ころ軸受1が用いられることが多い。
風力発電機の風車の主軸2は、ブレード3が設けられた先端側を片持ち支持するようにハウジング4に取り付けられるので、その片持ち支持用の軸受として、通常、主軸2の撓みに対応可能な大型の自動調心ころ軸受1が使用される。ブレード3が風力を受けると、主軸2がブレード3とともに回転する。この主軸2の回転は、増速機(図示せず)で増速されて発電機に伝達され、発電する。
自動調心ころ軸受1は、内輪5と、外輪6と、複列の球面ころ7,8とを備える。風を受けて発電しているとき、ブレード3を支える主軸2には、ブレード3にかかる風力による軸方向荷重(軸受スラスト荷重)と、軸やブレードの自重による径方向荷重(軸受ラジアル荷重)が負荷される。複列自動調心ころ軸受1は、ラジアル荷重とスラスト荷重とを同時に受けることができ、かつ調心性をもつため、ハウジング4の精度誤差や、取り付け誤差による主軸2の傾きを吸収でき、かつ運転中の主軸2の撓みを吸収できる。
特開2004−11737号公報
上記の風力発電機の主軸支持用の複列自動調心ころ軸受1では、風車の回転中はラジアル荷重に対してスラスト荷重が大きくなる。この場合、複列の球面ころ7,8のうち、ブレード3から遠い方の列の球面ころ8が、ラジアル荷重とスラスト荷重とを同時に受けることになる。ブレード3に近い方の列の球面ころ7については、スラスト荷重があまりかからず、もっぱらラジアル荷重を受けることになる。
一方、無風状態においては、主軸支持用軸受1にかかる荷重はもっぱらラジアル荷重となる。そのため、ブレード3に近い方の列の球面ころ7については、風車の回転中よりも、風車が回転しない無風状態のときの方が大きなラジアル荷重を受けることになる。
上記のように、風力発電機の主軸支持用複列自動調心ころ軸受1の場合、ブレード3から遠い方の列の球面ころ8の負荷が大きくなるので、ブレード3に近い方の列の球面ころ7に比べて転がり疲労寿命が短くなる。一方、ブレード3に近い方の列の球面ころ7では軽負荷となり、球面ころ7と内外輪5,6の軌道面5a,6aとの間で滑りを生じ、表面損傷や摩耗の問題を引き起こす。大きな荷重に対応するために軸受サイズを大きくすることが考えられるが、軽負荷側では余裕が大きくなりすぎ、不経済である。
この発明の目的は、負荷に応じた適正な支持が各列で行なえて、実質寿命を延長することができ、また材料に無駄のない経済的な複列自動調心ころ軸受およびこの軸受を用いた風力発電機の主軸支持構造を提供することである。
この発明に従った複列自動調心ころ軸受は、内輪と外輪との間に複列に球面ころを配置したものであって、次のことを特徴とする。すなわち、一方列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、他方列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、一方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径をN1、他方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径をN2としたとき、次の寸法関係が成立するようにする。
N1/R1>N2/R2
自動調心ころ軸受においては、通常、球面ころの稜線の曲率半径Rよりも内輪軌道面の曲率半径Nの方が大きい。N/Rの比率が相対的に小さくて1に近いと、運転時の接触だ円の大きさが大きくなり、接触部における最大負荷応力は小さくなる。一方、N/Rの比率が相対的に大きいと接触だ円の大きさが小さくなり、接触部における最大負荷応力は大きくなる。従って、上記のように、左右の列のN/Rの比率を異ならせるようにすれば、負荷に応じた適正な面圧コントロールを各列で行なえる。
自動調心ころ軸受においては、通常、球面ころの稜線の曲率半径Rよりも内輪軌道面の曲率半径Nの方が大きい。N/Rの比率が相対的に小さくて1に近いと、運転時の接触だ円の大きさが大きくなり、接触部における最大負荷応力は小さくなる。一方、N/Rの比率が相対的に大きいと接触だ円の大きさが小さくなり、接触部における最大負荷応力は大きくなる。従って、上記のように、左右の列のN/Rの比率を異ならせるようにすれば、負荷に応じた適正な面圧コントロールを各列で行なえる。
高負荷側の列におけるN/Rの比率が相対的に小さいものであれば、自動調心ころの両端近傍でのエッジ応力が大きくなり、この部分における早期摩耗や剥離の問題が生じる可能性がある。そこで、高負荷側列におけるN/Rの比率を相対的に大きくしてエッジ応力を低減させる。
軽負荷側の列では球面ころと軌道面との間で滑りが生じ易く、ころのスキューも生じやすい。そこで、軽負荷側の列においては、N/Rの比率を相対的に小さくして接触だ円の大きさを大きくすることにより、ころのスキューの発生を抑制する。
N/Rの比率を変更するには、左右の列の球面ころの稜線の曲率半径を異ならせたり、あるいは左右の列の内輪軌道面の曲率半径を異ならせたりすればよい。球面ころの稜線の曲率半径および内輪軌道面の曲率半径の両者を異ならせるようにしてもよい。そこで、一つの実施形態では、一方列の球面ころの曲率半径R1を、他方列の球面ころの曲率半径R2よりも小さくする。他の実施形態では、一方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径N1を、他方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径N2よりも大きくする。
好ましくは、曲率半径R1の一方列の球面ころは、曲率半径R2の他方列の球面ころよりも、大きなころ長さを有している。このような構成であれば、ころ長さが大きくて負荷容量の大きい球面ころのエッジ応力を低減でき、またころ長さが小さくて負荷容量の小さい球面ころのスキューを効果的に抑制できる。
上記の特徴を有する複列自動調心ころ軸受は、例えば、左右の列の球面ころに不均等な荷重が作用する用途に使用される。
この発明に従った風力発電機の主軸支持構造は、風力を受けるブレードと、その一端がブレードに固定され、ブレードとともに回転する主軸と、固定部材に組込まれ、主軸を回転自在に支持する複列自動調心ころ軸受とを備える。複列自動調心ころ軸受は、内輪と、外輪と、複列の球面ころとを備える。ブレードに遠い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、ブレードに近い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、ブレードに遠い方の内輪軌道面の曲率半径をN1、ブレードに近い方の内輪軌道面の曲率半径をN2としたとき、次の寸法関係が成立する。
N1/R1>N2/R2
風力発電機の主軸を支持する軸受では、ブレードに作用する風圧の影響で、ブレードから遠い方の列の球面ころにラジアル荷重とともに大きなスラスト荷重がかかる。一方、ブレードに近い方の列の球面ころには、もっぱらラジアル荷重がかかる。本発明では、高負荷側の列の球面ころと内輪軌道面との間の接触部に生じる接触だ円の大きさを小さくして球面ころの両端部におけるエッジ応力を低減し、軽負荷側の列の球面ころと内輪軌道面との間に生じる接触だ円の大きさを大きくして球面ころのスキューを効果的に抑制しているので、各列に対して負荷に応じた適正な支持を行なうことができる。
風力発電機の主軸を支持する軸受では、ブレードに作用する風圧の影響で、ブレードから遠い方の列の球面ころにラジアル荷重とともに大きなスラスト荷重がかかる。一方、ブレードに近い方の列の球面ころには、もっぱらラジアル荷重がかかる。本発明では、高負荷側の列の球面ころと内輪軌道面との間の接触部に生じる接触だ円の大きさを小さくして球面ころの両端部におけるエッジ応力を低減し、軽負荷側の列の球面ころと内輪軌道面との間に生じる接触だ円の大きさを大きくして球面ころのスキューを効果的に抑制しているので、各列に対して負荷に応じた適正な支持を行なうことができる。
以上のように、この発明に従った複列自動調心ころ軸受によれば、左右の列の球面ころの稜線の曲率半径と内輪軌道面の曲率半径との比率を異ならせているので、負荷に応じた適正な支持が各列で行なえて、実質寿命を延長することができる。また、このような複列自動調心ころ軸受を風力発電機の主軸支持構造に適用することにより、主軸に作用する特性に応じた適正な支持を行なえるので、信頼性が高く、長寿命の主軸支持構造が得られる。
図2および図3を参照して、この発明の一実施形態に係る複列自動調心ころ軸受を説明する。
複列自動調心ころ軸受10は、内輪20と、外輪30と、両軌道輪の間に複列に配置した球面ころ11,12と、これらの球面ころ11,12を保持する保持器13とを備える。保持器13は、各列毎に別個に設けられたものである。外輪30の軌道面30aは球面状に形成されており、各列の球面ころ11,12の外周面は、外輪30の軌道面30aに沿う球面形状を有している。
外輪30は、その外径面における中間位置に油溝31を有し、さらに油溝31から内径面にまで貫通する油孔32を有している。油孔32は、円周方向の1箇所または複数箇所に設けられている。
図示した実施形態における内輪20は、幅方向の両端に外鍔22,23を有し、また中間に中鍔21を有している。なお、他の実施形態として、鍔無しの内輪を用いることも可能である。内輪20は、各列の球面ころ11,12の外周面に沿う断面形状の複列の軌道面20a,20bを有している。
左右の列の球面ころ11,12のころ長さに注目すると、図中右側列の球面ころ11の長さL1は、左側列の球面ころ12の長さL2よりも大きくされている。また、図示した実施形態では、左右の列の軸受部分10a,10bは、互いに接触角θ1,θ2が異なるものとされる。この場合、長さの大きな球面ころ11の列に対応する軸受部分10aの接触角θ1の方が、長さの小さな球面ころ12の列の軸受部分10bの接触角θ2よりも大きく設定されている。
両列の球面ころ11,12の外径は、例えば最大径が同じとされる。変更例として、両列の球面ころ11,12の外径を互いに異ならせてもよい。例えば、長さの大きな球面ころ11の方が、長さの小さな球面ころ12よりも大きな外径を有するようにしてもよい。各列の球面ころ11,12の形状に関しては、ころの最大径の位置がころ長さの中央に位置する対称ころであってもよいし、ころの最大径の位置がころ長さの中央から外れている非対称ころであってもよい。
図3は、各列の球面ころと、それに接する内輪軌道面との関係を説明するための図であり、本発明の要部を示す図である。(a)は、球面ころが内輪軌道面に当接している状態を模式的に示し、(b)は、球面ころと内輪軌道面との間の接触部に生じる接触だ円を示し、(c)は、球面ころの両端部における荷重分布を示している。
図3(a)に示すように、ころ長さの大きな右列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、ころ長さの小さな左列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、右列の内輪軌道面の曲率半径をN1、左列の内輪軌道面の曲率半径をN2とすると、次の寸法関係が成立するようにする。
N1/R1>N2/R2
上記の寸法関係を得るには、次のいずれかの設計をすればよい。
上記の寸法関係を得るには、次のいずれかの設計をすればよい。
(1)左右の列の球面ころ11,12の稜線の曲率半径を異ならせる。図示した実施形態では、ころ長さの大きな右列の球面ころ11の曲率半径R1を、ころ長さの小さな左列の球面ころ12の曲率半径R2よりも小さくする。
(2)左右の列の内輪軌道面20a,20bの曲率半径を異ならせる。図示した実施形態では、右列の内輪軌道面20aの曲率半径を左列の内輪軌道面20bよりも大きくする。
(3)上記の(1)および(2)の両者を実施する。
球面ころと内輪軌道面とが荷重を受けると、その接触面は弾性変形し、接点の周りにだ円形の接触面が生じる。このだ円形の接触面が接触だ円である。内輪軌道面の曲率半径Nと球面ころの稜線の曲率半径Rとの比率N/Rが相対的に小さくて1に近いと、運転時の接触だ円の大きさが大きくなり、一方、N/Rの値が相対的に大きくなると運転時の接触だ円の大きさが小さくなる。
従って、図3(b)に示すように、ころ長さの大きな右列の球面ころ11と右列の内輪軌道面20aとの間の接触部に生じる接触だ円14aの大きさは相対的に小さくなる。接触だ円14aの大きさが小さくなれば、図3(c)に示す面圧分布ように球面ころ11の両端部におけるエッジロードが低減する。
ころ長さの小さな左列の球面ころ12と左列の内輪軌道面20bとの間の接触部に生じる接触だ円14bの大きさは相対的に大きくなる。接触だ円14bの大きさが大きくなれば、内輪から伝達されるころの駆動力が大きくなるため、ころの姿勢は安定しやすい。また、スキューの回転軸となる部分が広いため、摩擦抵抗によりスキューは抑えられる。図3(c)に示すように、エッジ応力が大きくなるが、負荷荷重が小さいため問題にはならない。
上記構成の複列自動調心ころ軸受10は、左右の列に非対称の負荷が作用する用途、例えば一方の列にスラスト荷重とラジアル荷重とを受け、他方の列にはもっぱらラジアル荷重のみを受けるような用途に用いられる。この場合、スラスト荷重およびラジアル荷重を受ける高負荷列側にころ長さが大きな球面ころ11を用い、もっぱらラジアル荷重のみを受ける軽負荷側列にころ長さの小さな球面ころ12を用いる。
上記のように、高負荷側列にころ長さの大きな球面ころ11を配置し、軽負荷側列にころ長さの小さな球面ころ12を配置することにより、各列の負荷状況に応じた適正な支持を行なうことができる。すなわち、高負荷側列では負荷能力が増大しているので、転がり疲労寿命が向上する。また、軽負荷側列ではころ長さの小さな球面ころ12と軌道面30a,20bとの接触面積が広くなり、かつころの自重が小さくなるので滑りが軽減される。
さらに、ころ長さを大きくした高負荷側列の球面ころ11のエッジ応力を低減するために、内輪軌道面20aの曲率半径N1と球面ころ11の稜線の曲率半径R2との比率N1/R1を相対的に大きくして接触だ円の大きさを小さくしているので、高負荷側列における球面ころの寿命をより延ばすことが期待できる。ころ長さ寸法を小さくした軽負荷側列の球面ころ12に対しては、内輪軌道面20bの曲率半径N2と球面ころ12の稜線の曲率半径R2との比率N2/R2を相対的に小さくして接触だ円の大きさを大きくしてスキューに対する摩擦抵抗を大きくしているので、スキューを効果的に抑制できる。
図4は、この発明の他の実施形態に係る自動調心ころ軸受を示している。なお、図2に示した実施形態と同一の参照番号は、同一または相当の要素を示すものであるので、詳しい説明を省略する。図4に示す実施形態では、外輪30を、軸方向に並ぶ2個の分割外輪30A,30Bで構成している。両分割外輪30A,30Bは、自然状態、つまり両分割外輪の軌道面が同じ球面状に位置する状態で、互いの間に隙間dが生じるように設けられている。
図4に示すように、好ましくは、予圧付与手段41によって、両側の分割外輪30A,30Bの隙間dが狭まるように予圧が付与される。予圧付与手段41として、例えばばね部材や、締め付けねじ等を用いることができる。ばね部材を用いる場合、例えば、円周方向の複数箇所において外輪30Bの端面に接するように圧縮ばねを配置する。予圧付与手段41は、好ましくは、ころ長さの小さい球面ころ12側から予圧を与える。
上記のように、外輪30を分割構造にすると、外輪30に予圧を与えることで、回転性能の向上を期待することができる。なお、外輪を分割構造にすることに加えて、内輪20も軸方向に並んだ2個の分割内輪で構成するようにしてもよい。このようにすれば、左右非対称の内輪20の製造が容易になる。
図5および図6は、図2〜図4に示したような本発明の実施形態に係る複列自動調心ころ軸受が適用された風力発電機の主軸支持構造の一例を示している。主軸支持構造の主要部品を支持するナセル52のケーシング53は、高い位置で、旋回座軸受51を介して支持台50上に水平旋回自在に設置されている。一端にブレード57を保持する主軸56は、ナセル52のケーシング53内で、軸受ハウジング54に組込まれた主軸支持軸受55を介して回転自在に支持されている。主軸56の他端は増速機58に接続され、この増速機58の出力軸が発電機59のロータ軸に結合されている。ナセル52は、旋回用モータ60により、減速機61を介して任意の角度に旋回させられる。
図示した実施形態では、主軸支持軸受55は2個並べて設置されているが、1個であってもよい。この主軸支持軸受55として、本発明の実施形態に係る複列自動調心ころ軸受が用いられる。この場合、ブレード57から遠い方の列の球面ころに大きな負荷がかかるので、ころ長さの大きな球面ころを用いる。ブレード57に近い方の列の球面ころには主としてラジアル荷重のみが加わるので、ころ長さの小さな球面ころを用いる。
さらに、ブレードに遠い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、ブレードに近い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、ブレードに遠い方の列の内輪軌道面の曲率半径をN1、ブレードに近い方の列の内輪軌道面の曲率半径をN2としたとき、次の寸法関係が成立するように設計する。
N1/R1>N2/R2
なお、図示した実施形態では、左右の列の球面ころのころ長さを異ならせていたが、他の実施形態として、左右の列の球面ころのころ長さを同じにしてもよい。
なお、図示した実施形態では、左右の列の球面ころのころ長さを異ならせていたが、他の実施形態として、左右の列の球面ころのころ長さを同じにしてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変更を加えることが可能である。
この発明は、左右の列の球面ころに不均等な荷重が作用する複列自動調心ころ軸受およびそのような軸受を備えた風力発電機の主軸支持構造に有利に利用され得る。
10 複列自動調心ころ軸受、11,12 球面ころ、13 保持器、14a,14b 接触だ円、20 内輪、20a,20b 軌道面、21 中鍔、22,23 外鍔、30 外輪、30a 軌道面、31 油溝、32 油孔、40 軸受ハウジング、41 予圧付与手段、50 支持台、51 旋回座軸受、52 ナセル、53 ケーシング、54 軸受ハウジング、55 主軸支持軸受、56 主軸、57 ブレード、58 増速機、59 発電機、60 旋回用モータ、61 減速機。
Claims (6)
- 内輪と外輪との間に複列に球面ころを配置した複列自動調心ころ軸受において、
一方列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、他方列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、一方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径をN1、他方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径をN2としたとき、
N1/R1>N2/R2
の寸法関係が成立することを特徴とする、複列自動調心ころ軸受。 - 前記一方列の球面ころの曲率半径R1は、前記他方列の球面ころの曲率半径R2よりも小さい、請求項1に記載の複列自動調心ころ軸受。
- 前記一方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径N1は、前記他方列の球面ころに接する内輪軌道面の曲率半径N2よりも大きい、請求項1または2に記載の複列自動調心ころ軸受。
- 曲率半径R1の前記一方列の球面ころは、曲率半径R2の前記他方列の球面ころよりも、大きなころ長さを有している、請求項1〜3のいずれかに記載の複列自動調心ころ軸受。
- 当該複列自動調心ころ軸受は、左右の列の球面ころに不均等な荷重が作用する用途に使用される、請求項1〜4のいずれかに記載の複列自動調心ころ軸受。
- 風力を受けるブレードと、
その一端が前記ブレードに固定され、ブレードとともに回転する主軸と、
固定部材に組込まれ、前記主軸を回転自在に支持する複列自動調心ころ軸受とを備えた風力発電機の主軸支持構造において、
前記複列自動調心ころ軸受は、内輪と、外輪と、複列の球面ころとを備え、
前記ブレードに遠い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR1、前記ブレードに近い方の列の球面ころの稜線の曲率半径をR2、ブレードに遠い方の内輪軌道面の曲率半径をN1、ブレードに近い方の内輪軌道面の曲率半径をN2としたとき、
N1/R1>N2/R2
の寸法関係が成立することを特徴とする、風力発電機の主軸支持構造。
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