JP6075946B2 - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

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Description

この発明は、風力発電装置の主軸受等に使用する自動調心ころ軸受に関し、より詳しくは、ラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重を受ける自動調心ころ軸受に関する。
風力発電装置の主軸受等において、自動調心ころ軸受が採用される。この自動調心ころ軸受は、例えば、図7に示すように、内輪2と外輪1との間に複列にころ3,3を介在させた複列の自動調心ころ軸受10となっている。複列の各ころ3,3は、それぞれ保持器4により保持されている。
外輪1の軌道面1aは球面状となっており、また、各列のころ3,3の外周面は、外輪1の軌道面1aに沿う断面形状となっている。
内輪2は、各列のころ3,3の外周面に沿う断面形状の複列の軌道面2a,2aを有し、両軌道面2a,2aの間、及び各軌道面2a,2aの軸方向外側に、それぞれ鍔が設けられている。なお、この内輪2は、鍔無しのものを採用する場合もある。
自動調心ころ軸受10は、径方向のラジアル荷重と軸方向のアキシアル荷重を支持することができる。また、自動調心ころ軸受10は、内輪2と転動体3のサブアセンブリが、外輪1に対して調心する機能を有するため、軸受の取付け誤差や軸のたわみを許容することができる。このため、自動調心ころ軸受10は、大きい荷重が作用する風力発電装置の主軸受においても使用される。
風力発電装置の主軸受は、例えば、図8に示すように、地盤から立ち上がる支持台32上に、旋回座軸受33を介してナセル31が水平方向に旋回自在に設けられている。ナセル31のケーシング34内には、ハウジング38に固定された主軸支持用の複列の自動調心ころ軸受10を介して主軸30が回転自在となっている。
また、主軸30のケーシング34外に突出した部分に、ブレード35がその主軸30と一体回転可能に取付けられている。さらに、ケーシング34内において、主軸30は増速機37に接続され、その増速機37の出力軸が発電機36のロータ軸に結合されている。なお、ナセル31は、図示しない旋回用モータの駆動力により任意の角度に旋回することができる。
この図8の例では、主軸支持用の自動調心ころ軸受10は、主軸30の軸方向に沿って2個並列して設けられているが、これを1個とする場合もある(例えば、特許文献1参照)。
特許第4522266号公報(第7頁第7図)
この種の自動調心ころ軸受10は、その調心性を備えるがゆえ、却って軸受の取付け誤差を助長することがある。例えば、図9に示すように、自動調心ころ軸受の許容調心角を越えた状態、すなわち、転動体3が外輪1の軌道面1aの縁に乗り上げた状態で軸受を取付けてしまうことがある。
このように、乗り上げた状態の転動体3に荷重が作用すると、転動体3と外輪1はエッジ接触(転動体3の外周面に外輪1の軌道面1aと端面1bとの間の稜線が接触した状態)となり、軸受が早期に破損する原因となり得る。
また、風力発電装置の主軸受のように、特に、アキシアル荷重が大きい条件では、複列の転動体3,3のうち、一方の列の転動体3だけで全ての荷重を支持する状態、いわゆる片列負荷となることがある。このため、仮に、その荷重を負荷する側の列の転動体3に乗り上げが生じた場合、軸受が早期に破損する恐れは一層高くなる。
転動体3の乗り上げを回避するには、例えば、許容調心角を大きくすることで対応することができる。しかし、許容調心角を大きくしつつ、外輪1の幅寸法を変更しない場合、転動体3の長さを短くすることになる。このため、軸受の荷重負荷能力が低下してしまうという問題がある。
そこで、この発明は、自動調心ころ軸受において、荷重負荷能力や加工性を損なうことなく許容調心角を拡大可能とすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、外輪と内輪との間に複列に転動体を備えた自動調心ころ軸受において、前記外輪の軌道面は、軸受の軸心方向に沿って一端から他端まで連続する球面状であり、前記内輪の複列の軌道面の形状は、前記軸心方向に直交する対称軸を挟んで互いに対称であり、前記外輪の軌道面の最大径部を通り且つ前記軸心方向に直交する軌道面中心線を、前記外輪の前記軸心方向への幅寸法を二分する外輪幅二等分線よりも前記軸心方向いずれかの側へずらしたことを特徴とする自動調心ころ軸受を採用した。
すなわち、この構成では、外輪の軌道面の中心点、すなわち最大径部が、外輪の幅寸法を二分する外輪幅二等分線上に存在せず、軸方向いずれかの側へ偏った構成を採用した。このような構成とすることで、軸受の左右列のうち、いずれかの列を外輪に対して転動体の乗り上げが生じにくい列(前記エッジ接触が生じにくい列)とすることができる。
このため、その乗り上げが生じにくい列を、アキシアル荷重の負荷列となるよう軸受を設置すれば、軸受の早期破損を回避することができる。
なお、アキシアル荷重の負荷列でない側の列は、相対的に乗り上げが生じやすい列となる。しかし、その列に荷重がほとんど負荷されない状況下では、仮に、転動体が外輪に乗り上げても、大きな問題はないといえる。
特に、風力発電装置の主軸受では、いずれかの側の列に大きなアキシアル荷重の負荷が生じ、もう一方の列には、アキシアル荷重がほとんど負荷されない。このため、アキシアル荷重の負荷列には転動体の外輪への乗り上げを許容せず、負荷列でない側の列には、転動体の外輪への乗り上げをある程度許容可能な構成とできる。
また、この構成によれば、内輪の軌道面の形状は軸心方向に左右対称であるから、転動体も左右同一のものを使用できる。このため、軸受の荷重負荷能力が低下せず、さらに、従来品と同等の加工性を維持することができる。
したがって、自動調心ころ軸受において、荷重負荷能力や加工性を損なうことなく、許容調心角を拡大可能とし、転動体の外輪への乗り上げによる軸受の損傷リスクを低減することができる。
この構成において、前記複列の転動体のうち一方は、他方よりも相対的に前記軸心方向へのアキシアル荷重を大きく受けるものであり、前記軌道面中心線は、前記外輪幅二等分線に対して、前記他方の転動体側である構成を採用することができる。
すなわち、このように配置することで、軸受の左右列のうち、外輪に対して転動体の乗り上げが生じにくい列を、アキシアル荷重の負荷列とすることができる。
このとき、前記内輪に対し、前記軸心方向他方側から一方側へのアキシアル荷重が負荷された場合、複列の転動体のうち他方の転動体は、前記外輪の側面から突出しないようにすることが望ましい。この構成によれば、ラジアル荷重のみを負荷する場合でも、アキシアル荷重の負荷列でない側の列の損傷リスクを低減することができる。
これらの各構成において、前記外輪の前記軸心方向への幅寸法と、前記内輪の前記軸心方向への幅寸法とを同一とした構成を採用することができる。
外輪の幅寸法と内輪の幅寸法とは異なっていても差し支えないが、このように、両者の幅寸法を同一とすることで、既存の軸受を、この構成からなる軸受に置き換えようとする際に、その置き換えの対象となる既存の軸受の周辺構造を変更する必要がない。一般に、自動調心ころ軸受の外輪の幅寸法と内輪の幅寸法は同一であることが多いので、この構成によれば、内輪の左右に位置する間座や軸受箱の寸法を変更する必要がない。
この構成において、アキシアル荷重が負荷されない状態で、前記外輪の両側の側面と前記内輪の両側の側面とを同一平面上とした構成を採用することができる。
外輪と内輪の側面が同一平面上にある構成とすることで、その軸受が介在する軸と軸受箱(ハウジング)との間の軸心方向への位置関係を変更することなく、既存の軸受を置き換えることができる。なお、この構成の実現には、内輪の形状を軸方向に非対称とする必要があるが、少なくとも、軌道面に関しては、その形状を対称軸を挟んで対称に維持できる。
これらの各構成において、前記外輪は、その外輪を内外に貫通する給脂穴を有し、その給脂穴の前記外輪の軌道面への開口が、前記外輪幅二等分線に対して、前記外輪の軌道面の最大径部側に位置する構成を採用することができる。
外輪が内外に貫通する給脂穴を有する場合に、その給脂穴の外輪の軌道面への開口を、外輪幅二等分線に対して外輪の軌道面の中心点側、すなわち、最大径部側に位置する構成とすることで、調心に伴う給脂穴と転動体の干渉を回避することができる。従来品のように、外輪の幅寸法を二分する位置に給脂穴を設けると、その給脂穴と転動体との干渉が起こりやすいからである。
なお、給脂穴の軸線方向が、軸受の軸心に直交する面方向を有する面内にある場合は、その給脂穴の軸線が、外輪幅二等分線に対して最大径部側に位置する構成となる。
また、この構成において、前記外輪は、その外周面に周方向の給脂溝を有し、その給脂溝は前記給脂穴に通じており、前記給脂溝は、前記外輪幅二等分線に跨った範囲に設けられている構成を採用することができる。
このように、給脂溝を、いわば外輪の幅寸法を二分する位置に設けることで、軸受箱の給脂穴の位置を変更することなく既存軸受を置き換えることができる。一般に、自動調心ころ軸受の給脂溝は、外輪の軸心方向中央に位置するため、軸受箱(ハウジング)の給脂穴も自ずと軸受座部の中央に位置する。したがって、給脂溝に関しては、従来品と同様に外輪の幅寸法を二分する位置に設けた方がよい。
これらの各構成において、前記外輪の外周面の形状を、前記外輪幅二等分線に対して非対称とした構成を採用することができる。
外輪の外周面の形状を外輪幅二等分線に対して非対称とすることで、軸受の方向識別が容易となり、設置ミスを低減することができる。このように非対称となる形状としては、外輪の外周面の両端に位置する面取りの寸法を左右で変える手法、あるいは、外輪の外周面や側面、その外周面と側面との間の稜線部に凹部を形成する等、種々の方法を採用することができる。
これらの各構成からなる自動調心ころ軸受は、前記内輪の内周に風力発電装置のブレードが取付けられた主軸が挿通され、前記外輪はナセルに設けられたハウジングに固定される構成を採用することができる。
このとき、前記風力発電装置がアップウィンド形である場合に、前記軌道面中心線が前記外輪幅二等分線に対して風上側となるように設置される。また、前記風力発電装置がダウンウィンド形である場合に、前記軌道面中心線が前記外輪幅二等分線に対して風下側となるように設置される。
風力発電装置の主軸受に作用するアキシアル荷重の方向は、その頻度99%以上において風上から風下へのほぼ一方向であり、この風力発電装置の主軸受は、この発明の適用対象として好ましい。このため、アップウィンド形の風力発電装置、すなわち、ブレードの前方から風を受けてロータを回転させる風車においては、軌道面中心線が外輪幅二等分線に対して風上側となるように設置し、ダウンウィンド形の風力発電装置、すなわち、ブレードの後方から風を受けてロータを回転させる風車においては、軌道面中心線が外輪幅二等分線に対して風下側となるように設置することで、この発明の効果を得ることができる。
この発明によれば、自動調心ころ軸受において、荷重負荷能力や加工性を損なうことなく許容調心角を拡大可能とし、転動体の外輪への乗り上げによる軸受の損傷リスクを低減することができる。さらには、既存軸受の置き換えにも配慮した構成とし得る。
この発明の一実施形態を示す断面図 同実施形態を、風力発電装置の主軸受に用いた使用状態図 外輪の両側の側面と内輪の両側の側面とを同一平面上とした構成を示す断面図 他の実施形態の要部拡大断面図 図4の実施形態の使用状態図で、(a)要部拡大断面図、(b)は図5の丸印で囲まれた部分の拡大図 他の実施形態の要部拡大断面図 従来例の断面図 風力発電装置の構成を示す模式図 従来例の使用状態図
この発明の一実施形態を図面を用いて説明する。この実施形態は、アップウィンド形の風力発電装置の主軸受に、この発明の自動調心ころ軸受20を適用したものである。
図1に、自動調心ころ軸受20の単体の断面図を、図2に、自動調心ころ軸受20を軸受を風力発電装置の主軸受に取付けた使用状態の要部の断面図を示す。風力発電装置の主たる構成は、例えば、従来例の説明で使用した図8と同様のものを使用できる。
この実施形態では、風車のブレード35は、図中左側であるため、左側が風上となるように設定されている。なお、アップウィンド形の場合は、風車のブレード35が風下に設定される。
主軸30には、風向にしたがって内輪2の軸心方向(以下、軸受の軸心c0方向と称する。)他方側から一方側、すなわち、図2に矢印Faで示す右方向へのアキシアル荷重が主として作用する。この場合に、自動調心ころ軸受20は、図中右側の一方側の列(以下、「アキシアル荷重の負荷列」と称する)でそのアキシアル荷重を支持する。このとき、他方側の列(以下、「アキシアル荷重の負荷列でない側の列」と称する)には、荷重はほとんど作用しない。
また、主軸30に、図2に矢印Frで示す方向への荷重が作用した場合等には、自動調心ころ軸受20は、その複列の両側の列で、ラジアル荷重を受けるようになっている。
自動調心ころ軸受20は、外輪1と内輪2との間に複列に転動体(ころ)3,3を備える。外輪1の軌道面1aは、外輪1の軸心方向に沿って一端から他端まで連続する球面状となっている。図1に示す符号Sφは、その球面の直径を示している。
内輪2の複列の軌道面2a,2aの形状は、軸受の軸心c0方向に直交する対称軸を挟んで互いに対称である。この対称軸は、軸心c0方向他方側(図中左側)の軌道面2aの一端(右端)と、軸心c0方向一方側(図中右側)の軌道面2aの他端(左端)との間の中点、すなわち、軌道面2a,2a間に設けられた鍔部の幅方向中心を通り、軸受の軸心c0に直交する線である。
このように、内輪2の軌道面2a,2aが対称であるから、その各列において、各共通の大きさ、形状、寸法からなる転動体3を採用している。
また、図1に示すように、外輪1の軌道面1aの最大径部q2を通り、且つ、外輪1の軸心方向に直交する軌道面中心線c2は、外輪1の軸心方向への幅寸法L1を二分する外輪幅二等分線c1よりも、外輪1の軸心方向他方側(図中左側)へずらした構成となっている。このため、外輪1の軌道面1aの一端の内径Aと他端の内径Bとの間には、A<Bの関係が成立する。
なお、図中の符号q1は、外輪幅二等分線c1と外輪1の軌道面1aとの交点を示す。また、図中の符号p1は、外輪幅二等分線c1と外輪1の軸心方向との交点を、符号p2は、軌道面中心線c2と外輪1の軸心方向との交点を示す。また、図中の外輪1の幅寸法L1は、外輪幅二等分線c1によって寸法L3,L3に二分される。
このように、外輪1の軌道面1aの中心点、すなわち、最大径部q2が、外輪幅二等分線c1上に存在せず、その外輪幅二等分線c1よりも図中左側、すなわち、アキシアル荷重の負荷列でない側の列に寄っている。
このため、図中右側、すなわち、アキシアル荷重の負荷列の転動体3は、従来よりも外輪1の中央寄りに位置することとなり、図中右方向へのアキシアル荷重が作用した場合に、転動体3が外輪1の軌道面1aの縁に乗り上げにくい構成となっている。したがって、アキシアル荷重の負荷列における転動体のエッジ接触を防止し、軸受の早期破損を回避することができる。
この構成では、図中左側のアキシアル荷重の負荷列でない側の列は、図中右側のアキシアル荷重の負荷列と比べて相対的に転動体3の乗り上げが生じやすい列となる。しかし、その列に荷重がほとんど負荷されない状況下では、仮に、転動体3が外輪に乗り上げても、大きな問題はないといえる。
このように、アキシアル荷重の負荷列には、転動体3の外輪1への乗り上げを許容せず、負荷列でない側の列には、転動体3の外輪1への乗り上げをある程度許容可能な構成とすることで、荷重負荷能力や加工性を損なうことなく、許容調心角を拡大可能とし得る。
なお、主軸30から内輪2に対し、軸心c0方向他方側から一方側へのアキシアル荷重が負荷された場合、アキシアル荷重の負荷列でない側の転動体3が、外輪1の側面1bから突出しないように設定すれば、軸受にラジアル荷重のみを負荷する場合でも、アキシアル荷重の負荷列でない側の列の損傷リスクを低減することができる。
この自動調心ころ軸受20は、前述のように、並列する各列に同一の転動体3を使用しており、また、内輪2の形状も左右対称であることから、軸受の荷重負荷能力が低下せず、さらに、従来品と同等の加工性を維持して製造することができる。
また、この実施形態では、外輪1の軸心方向への幅寸法L1と、内輪2の軸心C0方向への幅寸法L2とを同一としたので、既存の軸受を、この構成からなる軸受に置き換えようとする際に、その置き換えの対象となる既存の軸受の周辺構造を変更する必要がない。このため、内輪2の左右に位置する間座や、ハウジング38の寸法を変更する必要がない。
また、この実施形態では、図3に示すように、アキシアル荷重が負荷されない状態で、外輪1の両側の側面1b,1bと内輪2の両側の側面2b,2bとを同一平面上としている。このため、既存の軸受を置き換える際、周辺構造の変更が不要なだけでなく、その軸受が介在する主軸30とハウジング38との間の軸心c0方向への位置関係を変更することなく、既存の軸受を置き換えることができる。このため、軸受周囲のラビリンスシールやオイルシールへの悪影響がない。
他の実施形態を、図4乃至図5に示す。この実施形態は、前述の各構成に対して、外輪1に給脂穴21と給脂溝22を追加したものである。
給脂穴21は、外輪1を内外を直線状に貫通するものであり、その給脂穴21の軸線c3は、軸受の軸心c0に直交する面方向を有する面内に位置している。また、その給脂穴21の軸線c3は、外輪幅二等分線c1に対して最大径部q2側に位置している。この実施形態では、特に、給脂穴21の軸線c3と軌道面中心線c2とを一致させた構成としている。
すなわち、給脂穴21の軌道面1aへの開口が、外輪幅二等分線c1よりも最大径部q2側にあり、特に、この実施形態では、給脂穴21の軸線c3及び開口が、外輪1の軌道面1aの中心点(前記最大径部q2)に位置している。
給脂穴21が、複列の転動体3,3間の中央に位置するため、内輪2と転動体3のサブアセンブリが調心しても、その転動体3と給脂穴21とが干渉しにくい。
また、図5に示すように、外輪1は、その外周面に周方向の給脂溝22を有し、その給脂溝22は給脂穴21に通じている。給脂穴21は、給脂溝22内に開口している。
さらに、その給脂溝22は、外輪幅二等分線c1に跨った範囲に設けられている。この実施形態では、給脂溝22は、外輪幅二等分線c1を挟んで左右対称に設けられている。
このように、給脂溝22を、いわば外輪1の幅寸法を二分する位置に設けることで、ハウジング38の給脂穴23の位置を変更することなく、既存の軸受を置き換えることができる。
さらに他の実施形態を、図6に示す。この実施形態は、外輪1の外周面の形状を外輪幅二等分線c1に対して非対称としたものである。ここでは、図中左側の外周面と側面との稜線部に段付き部を設けることで、軸受の方向識別を容易にしている。
なお、アキシアル荷重の負荷列側の外輪1の側面1bは、ハウジング38等でしっかりと支持する必要があるため、このような稜線部に設けられる段付き形状は、アキシアル荷重の負荷列でない側にあることが望ましい。
このように、外輪1の外周面の形状を非対称とする手段としては、他にも、例えば、外輪1の外周面の両端に位置する面取りの寸法を左右で変える手法、あるいは、外輪1の外周面や側面1b、あるいは、その外周面と側面1bとの稜線部に凹部を形成する等、種々の方法を採用することができる。これらの各手段は、前述の各実施形態に適用できる。
1 外輪
1a 軌道面
1b 側面
2 内輪
2a 軌道面
2b 側面
3 転動体(ころ)
3b 端面
4 保持器
10,20 自動調心ころ軸受
21,23 給脂穴
22 給脂溝
30 軸
38 ハウジング

Claims (11)

  1. 外輪(1)と内輪(2)との間に複列に同一の形状及び大きさからなる転動体(3,3)を備えた自動調心ころ軸受において、前記外輪(1)の軌道面(1a)は、前記外輪(1)の軸心方向に沿って一端から他端まで連続する球面状であり、前記内輪(2)の複列の軌道面(2a,2a)の形状は、前記内輪(2)の軸心(c0)方向に直交する対称軸を挟んで互いに対称であり、前記外輪(1)の軌道面(1a)の最大径部(q2)を通り且つ前記外輪(1)の軸心方向に直交する軌道面中心線(c2)を、前記外輪(1)の軸心方向への幅寸法(L1)を二分する外輪幅二等分線(c1)よりも前記外輪(1)の軸心方向いずれかの側へずらし、前記外輪(1)の軌道面(1a)の球面の中心点が前記内輪(2)の前記対称軸上に位置していることを特徴とする自動調心ころ軸受。
  2. 外輪(1)と内輪(2)との間に複列に転動体(3,3)を備えた自動調心ころ軸受において、前記外輪(1)の軌道面(1a)は、前記外輪(1)の軸心方向に沿って一端から他端まで連続する球面状であり、前記内輪(2)の複列の軌道面(2a,2a)の形状は、前記内輪(2)の軸心(c0)方向に直交する対称軸を挟んで互いに対称であり、前記外輪(1)の軌道面(1a)の最大径部(q2)を通り且つ前記外輪(1)の軸心方向に直交する軌道面中心線(c2)を、前記外輪(1)の軸心方向への幅寸法(L1)を二分する外輪幅二等分線(c1)よりも前記外輪(1)の軸心方向いずれかの側へずらし、前記外輪(1)の軌道面(1a)の球面の中心点が前記内輪(2)の前記対称軸上に位置しており、
    前記複列の転動体(3,3)のうち一方は、他方よりも相対的に前記内輪(2)の軸心(c0)方向へのアキシアル荷重を大きく受けるものであり、前記軌道面中心線(c2)は、前記外輪幅二等分線(c1)に対して、作用するアキシアル荷重が相対的に小さい前記他方の転動体(3)側であることを特徴とする自動調心ころ軸受。
  3. 前記内輪(2)に対し、前記内輪(2)の軸心(c0)方向他方側から一方側へのアキシアル荷重が負荷された場合に、前記他方の転動体(3)は、前記外輪(1)の側面(1b)から突出しないことを特徴とする請求項2に記載の自動調心ころ軸受。
  4. 前記外輪(1)の軸心方向への幅寸法(L1)と、前記内輪(2)の軸心(c0)方向への幅寸法(L2)とを同一としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の自動調心ころ軸受。
  5. アキシアル荷重が負荷されない状態において、前記外輪(1)の両側の側面(1b,1b)と前記内輪(2)の両側の側面(2b,2b)とを同一平面上としたことを特徴とする請求項4に記載の自動調心ころ軸受。
  6. 前記外輪(1)は、その外輪(1)を内外に貫通する給脂穴(21)を有し、その給脂穴(21)の前記外輪(1)の軌道面(1a)への開口が、前記外輪幅二等分線(c1)に対して、前記外輪(1)の軌道面(1a)の最大径部(q2)側に位置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の自動調心ころ軸受。
  7. 前記外輪(1)は、その外周面に周方向の給脂溝(22)を有し、その給脂溝(22)は前記給脂穴(21)に通じており、前記給脂溝(22)は、前記外輪幅二等分線(c1)に跨った範囲に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の自動調心ころ軸受。
  8. 前記外輪(1)の外周面の形状を、前記外輪幅二等分線(c1)に対して非対称としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の自動調心ころ軸受。
  9. 前記内輪(2)の内周に風力発電装置のブレード(35)が取付けられた主軸(30)が挿通され、前記外輪(1)はナセル(31)に設けられたハウジング(38)に固定されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の自動調心ころ軸受。
  10. 前記風力発電装置はアップウィンド形であり、前記軌道面中心線(c2)が前記外輪幅二等分線(c1)に対して風上側となるように設置されることを特徴とする請求項9に記載の自動調心ころ軸受。
  11. 前記風力発電装置はダウンウィンド形であり、前記軌道面中心線(c2)が前記外輪幅二等分線(c1)に対して風下側となるように設置されることを特徴とする請求項9に記載の自動調心ころ軸受。
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