JP2006088589A - 時間管理機能をもつ電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクジェットプリンタ等の電子機器において内部管理される時間情報の精度を高め、時間情報に基づき処理される制御の信頼性を高める。
【解決手段】 プリンタ100内で、バッテリバックアップされたクロック130が内部時刻をカウントする。外部装置200から絶対時刻の情報が来ると、コントローラ120はクロック130修正して内部時刻を絶対時刻に一致させる。電源ターンオン、電源ターンオフ、ヘッドクリーニングなど所定処理の実行時に、その時点の内部時刻がコントローラ120に記憶される。記憶された時刻は、クロック130の修正時に、絶対時刻に対応するよう修正される。記憶時刻と現在の内部時刻から経過時間が計算され、経過時間に応じてインク蒸発量やクリーニング実行判定が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部クロックでカウントした時間と外部機器から与えられる時間とを用いて時間を管理する機能をもつ電子機器に関する。
この種の電子機器の従来例として、例えば特許文献1に記載されたインクジェット式プリンタがある。このプリンタは、外部装置に接続され、外部装置から印刷実行時やヘッドクリーニング要求時に時刻情報を受け取る。受け取った時刻情報によって、RAMに記憶されている時刻情報が更新される。また、このプリンタの内部にタイマがあり、この内部タイマが時間を継続的にカウントし、カウントされた時間はRAM内の時刻情報に加算される。結果として、RAMには、外部装置でカウントされている時刻情報に実質的に一致した時刻情報が保持される。
なお、プリンタ内部の時間管理機能は、充電式のバッテリによりバックアップされるようになっていてもよい。その場合には、プリンタの電源がオフである間も、プリンタ内での時間カウントが継続的される。
特開2002−144591号公報
上記のようにプリンタ内で管理される時刻情報は次のような制御に利用される。例えば、その時刻情報に基づいて、前回のヘッドクリーニングが行われた時刻から現在までの経過時間が計算され、その経過時間に基づいて、ヘッドクリーニングを行うべき時期が到来したか否かの判定や、ヘッドクリーニングによりヘッドから廃インク吸収体へと排出された廃インクの蒸発量(廃インク吸収体内に残存する廃インクの量)の計算などが行われる。
上述したような経過時間に基づく制御が適正に行われるためには、プリンタ内で管理される時刻情報又は経過時間情報が正確でなければならないことは言うまでも無い。しかしながら、次の(1)、(2)に示すような問題があるために、プリンタ内の時刻情報又は経過時間情報の正確さが損なわれる。
(1) プリンタの電源が長期間にわたりオフであった場合、バックアップバッテリが完全に放電しプリンタ内の時間管理機能が停止する。その後電源がターンオンされて時間管理機能が再起動しても、プリンタ内で保持される時刻情報は、最早、以前に保持されていた時刻情報とは整合しないことになる。よって、電源ターンオフ以前からの経過時間が把握できなくなる。例えば前回のヘッドクリーニングが電源ターンオフ以前に実行されていた場合、前回のヘッドクリーニング実行時点から現在までの経過時間が不明となるため、次のヘッドクリーニングを何時実行すべきかの判定や、廃インク蒸発量の計算が正確に行えない。
(2) 上記(1)の問題が発生したとしても、電源ターンオン後に外部装置から時刻情報が改めて受信されれば、外部装置からの時刻情報によりプリンタ内の時刻情報が修正されるから、その整合性は再び回復される。しかし、外部装置に滅多に接続されることがなく、且つ、長期間電源オフとなる回数も多いプリンタの場合には、ヘッドクリーニング判定や廃インク蒸発量計算の精度は極めて悪くなる。
そのため、従来、定期ヘッドクリーニングや廃インク漏れ防止の機能を設計する場合、ある程度の制御精度の低下を許容して、適当に余裕のあるマージンを持った設計が行われている。しかし、これが製造コストやランニングコストの上昇の原因となる。
従って、本発明の目的は、プリンタやその他の電子機器において、電子機器内で管理される時間情報の精度を高めることにある。
また、別の目的は、電子機器内で管理される時間情報に基づいて処理される制御(例えば上述したヘッドクリーニング判定や廃インク蒸発量計算など)の信頼性を高めることにある。
本発明の一つの側面に従う、絶対時刻の情報を間欠的に送る外部装置に接続することが可能な電子機器は、前記電子機器の電源オン期間中は電源からの電力により動作し、電源オフ期間中は蓄電器に蓄えられた電力で動作して、継続的に内部時刻をカウントするクロック手段と、前記外部装置から前記絶対時刻の情報を受けたとき、前記情報を用いて前記クロック手段を修正して、前記内部時刻を前記絶対時刻に対応させる内部クロック修正手段と、前記電子機器で所定処理が実行された時点にて前記クロック手段から取得される処理時刻を記憶する時刻記憶手段と、前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された場合、前記処理時刻記憶手段に保持されている前記処理時刻を、前記クロック手段と同じ修正幅だけ修正して、前記処理時刻を前記絶対時刻に対応させる記憶時刻修正手段とを備える。
この電子機器によれば、外部装置から絶対時刻の情報が提供されると、その情報により、クロック手段からの内部時刻が絶対時刻に対応するよう修正される。また、電子機器で所定処理(例えば、電源ターンオフ、電源ターンオン、インクジェットプリンタの場合のヘッドクリーニングなど)が実行されると、その実行時点での内部時刻である処理時刻が記憶される。そして、クロック手段が絶対時刻に対応するよう修正されたとき、記憶されていた処理時刻も同じく絶対時刻に対応するように修正される。これにより、記憶されている処理時刻が、内部時刻と同じ時間軸上に並ぶことになる。例えば、内部時刻が絶対時間軸上にあれば、記憶されている処理時刻も絶対時間軸上にあり、また、内部時刻が相対時間軸上にあれば、記憶されている処理時刻も相対時間軸上にあるということになる。このように同じ時間軸上に並ぶことで、内部時刻と記憶された処理時刻とを用いて両時点の間の経過時間を精度よく求めることが可能になる。結果として、経過時間に基づき処理される制御の信頼性が向上する。
好適な実施形態では、前記処理時刻記憶手段に記憶された前記処理時刻と、現在時点で前記クロック手段から取得される現在時刻との差分を計算することで、前記所定処理の実行時点から現在までの経過時間を計算する経過時間計算手段が更に備えられる。
好適な実施形態では、前記経過時間計算手段は、前記電子機器で特定作業(例えば、インクジェットプリンタの場合のヘッドクリーニング)が実行された時、及び電源ターンオフの直前に、それぞれ、前記経過時間を計算する。少なくともこのタイミングで経過時間を計算することで、電源のオンオフが繰り返され、かつ、電源オフ期間中にクロック手段が停止することがあった場合でも、特定作業の実行時点からの経過時間を、ある程度の精度をもって把握することが可能である。その結果、例えば次の特定作業を何時行うべきかなどの、経過時間に基づく制御の信頼性が高まる。ここで、特定作業としては、例えば、インクジェットプリンタの場合のヘッドクリーニングなどがあり得る。
好適な実施形態では、前記所定処理として、前記特定作業、電源ターンオン、及び電源ターンオフが採用される。少なくともこれら処理の実行時刻を記憶しておくことで、電源のオンオフが繰り返され、かつ、電源オフ期間中にクロック手段が停止することがあった場合でも、特定作業の実行時点からの経過時間を、良好な精度をもって把握することが可能である。その結果、例えば次の特定作業を何時行うべきかなどの、経過時間に基づく制御の信頼性が高まる。
好適な実施形態では、前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているか否かを判別し、判別結果を記憶する内部時刻判別手段が更に備えられる。内部時刻が絶対時刻に対応しているか否かを判別することで、絶対時刻対応の内部時刻に基づいて経過時間を計算する場合と、絶対時刻に対応してない内部時刻(相対時刻)に基づいて経過時間を計算する場合とで、それぞれの場合に適した計算方法を選択することが可能になる。その結果、経過時間に基づく制御の信頼性が高まる。
好適な実施形態では、前記内部時刻判別手段は、電源ターンオンの直後、及び前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された時に、前記判別を行う。内部時刻が絶対時刻に対応するようになったり、対応しなくなったりする切替時点は、クロック手段が修正された時点又は電源ターンオン時点であるから、これらの時点で判別を行うことにより、遅れのないタイムリーな判別結果が得られる。
好適な実施形態では、電源オフ期間中に前記クロック手段が停止したか、継続動作していたかを判断して、判断結果を記憶するクロック停止判断手段が更に備えられる。そして、前記内部時刻判別手段は、電源ターンオン直後には、
(1) 前記判断結果が停止を示していた場合、前記内部時刻が前記絶対時刻に対応していないという判別結果を出し、
(2) 前記判断結果が継続動作を示していた場合、前回の電源ターンオフ時点での記憶されていた判別結果に従った判別結果を出し、
また、前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された時には、前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているという判別結果を出す。これにより、正確な判別結果が得られる。
好適な実施形態では、前記電子機器で実行された特定作業に応答して、前記特定作業の結果に応じた結果データを計算する手段であって、
(1) 前記内部時刻が前記絶対時刻に対応している時に実行された前記特定作業に応答して絶対時刻ベース結果データを計算し、
(2) 前記内部時刻が前記絶対時刻に対応していない時に実行された前記所定作業に応答して相対時刻ベース結果データを計算し、
(3)前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データを分離して管理する
作業結果管理手段が更に備えられる。
このように、特定作業(例えば、インクジェットプリンタの場合のヘッドクリーニング)の実行結果に応じたデータ(例えば、ヘッドクリーニングでインク吸収体に吸収された廃インク量を計算したデータ)を、その特定作業が実行されたときの内部時刻が絶対時刻に対応していたか否かで区別して、別個に計算し管理することで、特定作業の結果データ(例えば、インク吸収体内の廃インク量の計算データ)の計算精度が向上する。
好適な実施形態では、前記作業結果管理手段は、前記経過時間計算手段により前記経過時間が計算されたとき、前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データを、計算された前記経過時間に応じて修正する。このように特定作業の結果データに対して経過時間に応じた修正を行う(例えば、廃インク量の計算データから、経過時間に応じた蒸発量を差し引く)ことで、特定作業の結果データの計算精度が向上する。特に、絶対時刻ベース結果データに対する修正と、相対時刻ベース結果データに対する修正とを分離して行うことで、絶対時刻ベースと相対時刻ベースの性質の違いに応じた異なる修正方法が採用できるので、結果データの計算精度が向上する。
好適な実施形態では、前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データとを組み合わせたデータに基づいて、前記特定作業の結果に問題がないか否かを判断する作業結果判断手段が更に備えられる。例えば、インクジェットプリンタの場合、絶対時刻ベースの廃インク量計算データと相対時刻ベースの廃インク量計算データとを加算した値に基づいて、廃インクの溢れ出しが生じないか否かが判断され得る。
好適な実施形態では、前記経過時間計算手段は、
(1) 前記クロック手段の停止が生じた電源オフ期間の時間長が算入され得る第1の経過時間を計算する手段と、
(2) 前記クロック手段の停止が生じた電源オフ期間の時間長が算入され得ない第2の経過時間を計算する手段と
を有する。そして、前記作業結果管理手段は、前記経過時間の計算時点にて前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているか否かをチェックし、チェックの結果、
(1) 前記絶対時刻に対応している場合には、
A. 前記絶対時刻ベース結果データを、前記第1の経過時間に応じて修正し、
B. 前記相対時刻ベース結果データを、前記第2の経過時間に応じて修正し、
(2) 前記絶対時刻に対応していない場合には、前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データとを、前記第2の経過時間に応じて修正する。
このように、結果データを経過時間に応じて修正する場合に、経過時間計算時点の内部時刻が絶対時刻に対応しているか否か、及び、修正対象が絶対時刻ベース結果データか相対時刻ベース結果データかに応じて、適用する経過時間を違えることで、それぞれの結果データを精度よく修正することができる。よって、経過時間に応じて修正された結果データに基づく判断制御(例えば、インクジェットプリンタにおける、経過時間に応じた蒸発量により修正された廃インク量に基づく、廃インクの溢れ出しの虞の判断制御)の信頼性が向上する。
好適な実施形態では、前記経過時間計算手段は、電源オフ期間中に前記クロック手段が停止したことにより前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しなくなった場合、前記絶対時刻に対応していない前記内部時刻に基づいて前記経過時間を計算し、その後、前記外部装置から受信された前記情報により前記内部時刻及び前記処理時刻が前記絶対時刻に対応するように修正された場合、前記絶対時刻に対応する前記内部時刻及び前記処理時刻に基づいて前記経過時間を計算するとともに、前記絶対時刻に対応していない前記内部時刻に基づいて計算された前記経過時間を無効にする。これにより、長期の電源オフ期間中にクロック手段が停止して絶対時刻が不明になった場合、クロック手段が出力する相対時刻に基づいて経過時間をとりあえず計算するが、その後、外部装置から絶対時刻の情報が受信されれば、その絶対時刻に基づいた経過時間が計算し直され、相対時刻に基づいた経過時間が無かったものとされるので、経過時間に基づいて処理される制御の精度が向上する。
本発明によれば、プリンタやその他の電子機器において、電子機器内で管理される時間情報の精度が高まる。
本発明の好適な実施形態によれば、電子機器内で管理される時間情報に基づいて処理される制御の信頼性が高まる。
図1は、本発明に従う電子機器の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの全体のハードウェア構成を示す。
図1に示すように、インクジェットプリンタ(以下、プリンタという)100は、外部装置(例えば、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ又は携帯電話機などのプリンタクライアント又は画像ソース装置など)200に接続することができる。外部装置200は、自ら絶対時刻(典型的には、標準時にほぼ相当する時刻)を継続的にカウントしており、現在時刻を示す時刻情報を、プリンタ100との所定の通信時(例えば、プリンタ100に印刷ジョブ又は画像データを送信する時、あるいは、プリンタ100から時刻問い合わせが来た時など)に、現在の絶対時刻に対応する時刻情報をプリンタ100へ送信する。外部装置200からプリンタ100へ送信される現在の絶対時刻情報を、以下、TI(タイムインデックス)という。
プリンタ100は、印刷動作を行う機構である印刷機構110を有する。印刷機構110には、印刷ヘッド111、インクタンク112、ヘッドメンテナンス機構113、キャリッジ機構113、インク吸収体115、及び紙送り機構116などが含まれる。ヘッドメンテナンス機構113は、印刷ヘッド111に対する各種メンテナンス動作、例えば、新しいインクタンク112の装着時における印刷ヘッド111へのインクの充填や、印刷ヘッド111のクリーニング(インクジェットノズルのインク詰まりの除去や、ヘッド表面の汚れの除去など)を行うための機構であり、ヘッド保護キャップやインク吸引ポンプやワイパーなどから構成される。インク吸収体115は、印刷ヘッド111のメンテナンスが行われることで印刷ヘッド111から外へ排出される廃インクを吸収して、廃インクがプリンタ10に漏れ出ないようにするスポンジ様の物体である。キャリッジ機構114は、印刷ヘッド111を搭載したキャリッジ(図示せず)を、シャフトに沿って走行させることで、印刷ヘッド111を移動させる機構である。
プリンタ100は、また、印刷機構110を制御するためのコントローラ120を備える。コントローラ120は、CPU122、RAM124、及びEEPROM(不揮発性メモリ)126を有する。コントローラ120の機能、とりわけ本発明の原理に従う各種の制御機能については後に詳述する。
プリンタ100は、また、プリンタ100内で時間を継続的にカウントするためのRTC(リアルタイムクロック回路)130を有する。このRTC130にて継続的にカウントされている時刻を、以下、RTC時刻という。RTC130でカウントされているRTC時刻は、定期的に(例えば1時間間隔で)CPU122に読み込まれるようになっている。また、RTC130でカウントされているRTC時刻は、CPU122からの指示で、CPU122が指定する時刻にセットできるようになっている。
プリンタ100は、さらに、上述した印刷機構110、コントローラ120及びRTC130に電力を供給する主電源回路140を有する。主電源回路140は、商用100VAC電源のような外部電源300から電力を入力し、プリンタ100内の上記各部へ各部用の電圧をもつ直流電力を供給する。主電源回路140は、CPU122からの制御でターンオン及びターンオフされるようになっている。以下、主電源回路140を電源と略称する場合がある。
上述したRTC130は、電源オフである間も、蓄電器(例えば大容量のコンデンサ又はバッテリ)150から電力を受けて、継続して動作できるようになっている。蓄電器150は、電源オンの間に主電源回路140により充電される。しかし、電源オフの状態が所定時間以上に達すると、蓄電器150は完全に放電し、RTC130は停止する。以下の説明では、電源オフの状態でRTC130が蓄電器150により動作できる最長時間は、一例として160時間であるとする。このように長い電源オフ期間中にRTC130が停止した場合でも、その後に主電源回路140がターンオンされればRTC130は再び動作を開始する。RTC130は、電源オフ期間中に停止したか停止せず動作を継続していたかを示す動作情報を内部に保持するようになっている。CPU122は、電源ターンオン後にRTC130の動作情報を参照することよって、RTC130が電源オフ期間中に停止したか継続動作していたかを把握する。
図2は、コントローラ120の制御機能、とりわけ本発明に関連する各種制御の機能を示す。
図2に示すように、CPU122は、予め組み込まれた制御プログラムを実行することにより、電源オン時時間制御200、TI受信時時間制御202、キャリッジメンテナンス(CM)制御204、ヘッドメンテナンス(HM)制御206、及び廃インク制御208を行う。以下の説明では、キャリッジメンテナンスをCM、ヘッドメンテナンスをHMと略称する場合がある。
電源オン時時間制御200は、主電源回路140がターンオンされた時(直後)に実行される時間制御である。TI受信時時間制御202は、外部装置200からTIが受信された時(直後)に実行される時間制御である。電源オン時時間制御200とTI受信時時間制御202とが組み合わさって、プリンタ100内部での時間管理制御203を構成する。後の具体的な説明から明らかになるように、内部時間管理制御203は、外部装置200からTIが受信された場合、TIによりRTC時刻を修正することで、RTC時刻が絶対時刻に対応するようにする。また、内部時間管理制御203は、RTC時刻が絶対時刻に対応しているか、いないか(つまり、相対時刻に対応するに過ぎないか)を判別し、その判別結果を示す判別情報(後述するTIフラグ)を保持する。また、内部時間管理制御203は、電源ターンオン時、その前の電源オフ期間中にRTC130が停止したか継続して動作していたかを判定し、停止したと判定された場合には、電源オフ期間長が不明になったことに対処するための処理を行う。
キャリッジメンテナンス制御204は、キャリッジ機構114の状態を適正に保つため、特に、それに沿ってキャリッジが走行するためのシャフトに塗られた潤滑油の固化又は劣化を防止するための制御である。キャリッジメンテナンス制御204は、例えば電源ターンオン時(直後)に行われ、その前の電源オフ期間が所定のオイル閾値(潤滑油の固化を防止する観点から定められた閾値時間長)以上に長かったか判断し、そうならば、キャリッジを走行させて潤滑油を流動させて潤滑油の固化を防ぐ。
ヘッドメンテナンス制御206は、印刷ヘッド111の状態を適正に維持するために、ヘッドメンテナンス、とりわけクリーニングを、できるだけ適時に自動的に行うための制御である。ヘッドメンテナンス制御206は、例えば印刷開始時(直前)に行われる(電源ターンオン時(直後)に行われる場合もある)。ヘッドメンテナンス制御206は、前回のヘッドメンテナンスの実行時からの経過時間の長短に応じて、クリーニングを行う必要があるかどうかを判断し、必要があれば、それを実行する。ここで、クリーニングには、作業量のレベルの異なる複数種類のプロセスが用意されており、クリーニングを行う必要ありと判断された場合、上記経過時間の長短に応じてどのレベルのクリーニングプロセスを行うかが選択されるようになっている。
廃インク制御208は、インク吸収体115から保持されている廃インクの量(廃インク残量)をその蒸発量を考慮に入れて計算し、計算された廃インク残量に基づいて、インク吸収体115から廃インクが溢れて漏れ出ないように、ヘッドメンテナンス(特にクリーニング)の実行を調整するものである。廃インク制御208は、ヘッドメンテナンス制御206内で行われる。また、ユーザの要求によりヘッドメンテナンス(インクタンク装着時のインク充填、ユーザ要求によるクリーニング)が行われたときにも、廃インク制御208は実行される。後の説明から明らかになるように、廃インク制御208は、RTC時刻が絶対時刻に対応しているときに実行されたヘッドメンテナンスで排出された廃インクの残量と、RTC時刻が相対時刻に対応しているときに実行されたヘッドメンテナンスで排出された廃インクの残量とを別個に計算して保持し、そして、両者を合わせたトータルの廃インク残量に基づいて廃インクが溢れるか否かを判定する。それにより、信頼性の高い廃インク漏れ防止制御が行えることになる。
上述した各種の制御200〜208を行うために、CPU122は、RAM124及びEEPROM126に次のような変数データを記録する。
すなわち、図2に示すように、RAM124には、TIフラグ220、電源オフ時間長222、蒸発時間長224、HM(ヘッドメンテナンス)タイマ226、及び、電源オン時刻228などの変数データが記憶される。また、EEPROM126には、前回電源オフ時TIフラグ240、前回HM(ヘッドメンテナンス)時刻242、前回電源オフ時刻244、前回蒸発計算時刻246、絶対時刻ベース廃インク総量(以下、SAと略称する場合がある)248、絶対時刻ベース廃インク残量(以下、Aと略称する場合がある)250、相対時刻ベース廃インク総量(以下、SBと略称する場合がある)252、及び、相対時刻ベース廃インク残量(以下、Bと略称する場合がある)254などの変数データが記録される。EEPROM126内のこれらの変数データは、電源オフ期間中も消えずに保持される。
RAM124内の変数データ220〜226の意味は次のとおりである。
TIフラグ220は、それが「1」であれば、RTC時刻が現在絶対時刻に対応していることを示し、それが「0」であれば、RTC時刻が現在絶対時刻に対応していない(相対時刻に対応している)ことを示す。
電源オフ時間長222は、直前の電源オフ期間の時間長を示し、これは、キャリッジメンテナンス制御204においてキャリッジメンテナンスを行うべきか否かの判断材料として用いられる。
蒸発時間長224は、廃インク蒸発量の計算を実行しようとする時点における、前回の同計算の実行時点から今回の実行時点までの経過時間を示すものであり、特に、絶対時刻(厳密には、絶対時刻に対応するRTC時刻)に基づいて計算される。蒸発時間長224は、廃インク制御208において廃インクの蒸発量の計算に使用される。
HMタイマ226は、蒸発時間長224と同様の意味の経過時間を示すもので、廃インクの蒸発量の計算に使用される。但し、HMタイマ226は、相対時刻(厳密には、相対時刻に対応するRTC時刻)に基づいて計算される。後の説明から明らかになるように、電源オフ期間中に蓄電器放電のためにRTC130が停止した場合、その電源オフ期間の長さが不明になるが、その不明な電源オフ期間長はHMタイマ226が示す経過時間には算入されない。結果として、不明になった電源オフ期間長が廃インクの蒸発量の計算から排除されることになり、廃インク制御208の信頼性が向上する。
電源オン時刻228は、電源がターンオンされた時点でのRTC時刻である。
EEPROM126内の変数データ240〜254の意味は次のとおりである。
前回電源オフ時TIフラグ240は、前回の電源ターンオフがなされた時点におけるTIフラグ220の値(つまり、RTC時刻が絶対時刻と相対時刻のどちらを示したか)を示す。前回HM時刻242は、前回のヘッドメンテナンスを実行した時刻を示す。前回電源オフ時刻244は、前回の電源ターンオフがなされた時刻を示す。前回蒸発計算時刻246は、前回の蒸発量計算が実行された時刻(前回の廃インク制御208が実行された時刻)を示す。
絶対時刻ベース廃インク総量(SA)248は、RTC時刻が絶対時刻に対応しているとき(TIフラグ220が「1」であるとき)に実行されたヘッドメンテナンスでインク吸収体115へ排出されたインクの総量を示す。絶対時刻ベース廃インク残量(A)250は、SA248のうち、蒸発量を除いた残量を示す。
相対時刻ベース廃インク総量(SB)252は、RTC時刻が相対時刻に対応しているとき(TIフラグ220が「0」であるとき)に実行されたヘッドメンテナンスでインク吸収体115へ排出されたインクの総量を示す。相対時刻ベース廃インク残量(B)254は、SB252のうち、蒸発量を除いた残量を示す。
以下、CPU122が行う上記各種の制御200〜208の具体的な流れを説明する。
図3は、電源オン時時間制御200の流れを示す。
図3のステップS300に示すように、電源(主電源回路140)のターンオン直後に、この電源オン時時間制御200が開始される。ステップS302で、RTC130が直前の電源オフ期間中に継続的に動作していたか、蓄電器放電のために停止していたかが、RTC130がもつ動作情報に基づいて判断される。
ステップS302で、RTC130が継続動作していたと判断された場合、制御はステップS304へ進み、前回電源オフ時刻244から現在のRTC時刻(現在時刻)までの経過時間が計算され、計算された経過時間が電源オフ時間長222として記録される。また、ステップ304で、HMタイマに現在のRTC時刻(現在時刻)がセットされる。
さらに、ステップ308で、前回電源オフ時TIフラグ240がチェックされる。前回電源オフ時TIフラグ240が値「1」であれば、前回の電源ターンオフ時にRTC時刻が絶対時刻に対応していたこと(つまり、TIを受信していたこと)を意味する。その場合には、TIフラグ220に値「1」がセットされる。これは、現在もRTC時刻が絶対時刻に対応していることを意味する。他方、ステップ308の結果、前回電源オフ時TIフラグ240が値「0」であれば、前回の電源ターンオフ時にRTC時刻が相対時刻に対応していたこと(つまり、TIを受信していなかったこと)を意味する。その場合には、TIフラグ220に値「0」がセットされる。これは、現在もRTC時刻が相対時刻に対応していることを意味する。
また、上述したステップS302の結果、RTC130が直前の電源オフ期間中に停止していたと判定された場合には、制御はステップS320へ進む。この場合、電源オフ時間長は正確には不明であるが、蓄電器150の最大バックアップ時間長(例えば160時間)より長いことは判る。そこで、ステップS320で、電源オフ時間長の推定最低値(例えば161時間)が電源オフ時間長222にセットされる。また、この場合、RTC時刻も信頼できない値になっているので、ステップ322でRTC130にRTC時刻として初期値「0」がセットされ、ステップ324でHMタイマ226にもRTC時刻の初期値「0」がセットされる。これにより、RTC130は、電源ターンオン時点を相対時刻の原点として時間カウントを開始することになる。ステップ312で、TIフラグ220に値「0」がセットされる。これは、現在のRTC時刻が相対時刻に対応していることを意味する。
以上の電源オン時時間制御200により、現在のRTC時刻がTIと同様の絶対時刻に対応しているか、あるいは、相対時刻に対応しているかという、プリンタ内部で管理される時刻の性質が、TIフラグ220によって識別されることになる。また、電源オフ期間中にRTC130が継続動作していた場合には、電源オフ期間の正確な時間長が、電源オフ時間長222として記録される。他方、電源オフ期間中にRTC130が停止した場合には、蓄電器のバックアップ能力(例えば160時間)から推定される電源オフ期間の最低時間長(例えば161時間)が、電源オフ時間長222として記録されることになる。また、電源オフ期間中にRTC130が停止した場合、RTC時刻は、その後の電源ターンオン時点を原点としてカウントされ直されることになる。
図4は、TI受信時時間制御202に流れを示す。
図4のステップS400に示すように、外部装置200からTIが受信された直後に、このTI受信時時間制御202が開始される。ステップ402で、今回のTI受信が、電源ターンオン後最初の受信であるか否かがチェックされる。
その結果、最初の受信である場合には、ステップS404で、RTC130にRTC時刻として、受信されたTIに対応する絶対時刻(TI対応時刻)がセットされる(つまり、RTC時刻がTI対応時刻に一致するように修正される)。ここで、TI対応時刻とは、TIが示す例えば2004年10月1日13時15分のような絶対時刻を、例えば一定年数周期のリングカウンタであるRTC130のカウント値に換算した値である。なお、RTC時刻と受信されたTIとの間の時間差が、外部装置200が管理する時間の通常のばらつき程度に小さい場合(例えば24時間以内)である場合には、その時間差は、外部装置200での時間管理のばらつきに起因するものであり、RTC時刻は正しい絶対時刻に対応しているとみなすことができる。そこで、そのように時間差が小さい場合には、ステップ404はパスされてもよい。
また、TIが受信された場合、ステップ406でTIフラグ220に値「1」がセットされる。これは、現在のRTC時刻が絶対時刻に対応していることを意味する。
さらに、ステップS408で、今回のTI受信が、このプリンタ100の工場出荷後最初の受信であるかがチェックされる。その結果、最初の受信でないと判断された場合には、HMタイマ226、電源オン時刻228、前回HM時刻242、前回電源オフ時刻244、及び、前回蒸発計算時刻246が、ステップ404でのRTC時刻とTI対応時刻と差分(つまり、RTC時刻の修正幅と同じ修正幅)だけ修正される。例えば、ステップ404でRTC時刻に100時間がプラスされた場合、HMタイマ226、電源オン時刻228、前回HM時刻242、前回電源オフ時刻244、及び、前回蒸発計算時刻246も同様に100時間がプラスされる。この修正により、HMタイマ226、電源オン時刻228、前回HM時刻242、前回電源オフ時刻244、及び、前回蒸発計算時刻246が、RTC時刻と同じ絶対時刻の時間軸上の値となるので、これらの値の間の差分が意味ある経過時間を示すようになる(例えば、修正された前回電源オフ時刻244とRTC時刻との差分は、前回の電源オフから現在までの経過時間を示す)。他方、ステップS408の結果、工場出荷後最初の受信と判断された場合には、ステップ410の修正はパスされる。出荷後最初の受信の場合、HMタイマ226、前回HM時刻242、前回電源オフ時刻244、及び、前回蒸発計算時刻246の値は不定であるため、これを修正することに意味がないからである。
上述したステップ402で、電源オン後最初の受信でない(2回目以降の受信)と判断された場合には、ステップS404〜S410はパスされる。この場合、既にRTC時刻はTIにより修正されて正しい現在の絶対時刻に対応しているので、改めて修正する必要がないからである。
以上のTI受信時時間制御202により、プリンタ内で管理されているRTC時刻、HMタイマ226、電源オン時刻228、前回HM時刻242、前回電源オフ時刻244、及び、前回蒸発計算時刻246などの時間情報が、外部装置200で管理されている絶対時刻に対応した値にセットされる。
また、RTC130の停止により絶対時刻が不明になった場合であっても、その後にTIが受信されると、RTC時刻及び記憶されている前回蒸発計算時刻などの各種時刻はTIにより修正されて絶対時刻に対応するものに変る。後に詳述するように、廃インク制御208では、廃インクの蒸発量を計算するために、RTC時刻に基づいて経過時間が計算される。相対時刻に対応するRTC時刻により計算された経過時間は、電源オフ期間中にRTC130が停止したことの影響を受けるので、正確でない可能性がある。これに対し、絶対時刻に対応するRTC時刻により計算された経過時間は、そのような影響を受けないので正確である。RTC130の停止により絶対時刻が不明になった後、相対時刻で経過時間が計算された場合であっても、その後にTIが受信されてRTC時刻及び記憶されている前回蒸発計算時刻などが再び絶対時刻に対応することになったならば、その絶対時刻に基づいて正確な経過時間が計算されることになり、相対時間で計算された不正確な経過時間は無効にされることになる。このように、TIによるRTC130の修正により、正確な経過時間の把握が可能になり、結果として、廃インク制御208のように経過時間に基づいて処理される制御の精度が向上する。
図5は、キャリッジメンテナンス制御204の流れを示す。
図5のステップS500に示すように、電源ターンオンの直後にこのキャリッジメンテナンス制御204が開始される。ステップS502で、直前の電源オフ期間の時間長が所定のCM(キャリッジメンテナンス)閾値以上であるかどうかが、電源オフ時間長222に基づいて判断される。ここで、CM閾値は、キャリッジメンテナンスのインターバルとして適当な時間長であり、例えば、キャリッジ機構114のシャフト等に塗られている潤滑油の固化を防止するために適切なインターバルの長さであり、蓄電器のバックアップ能力(例えば160時間)よりは短い。
ステップS502の結果、電源オフ時間長222がCM閾値以上であるならば、ステップS504で、キャリッジのシャフトに沿うフル可動範囲にわたる往復走行が実行される。これにより、キャリッジ機構114の潤滑油が引き伸ばされ流動して固化が防止される。
以上のキャリッジメンテナンス制御204により、CM閾値以上に長い電源オフ期間があった場合、その後の電源ターンオン直後にキャリッジメンテナンスが必ず実行されることになる。特に長期間の電源オフ期間があった場合、その間にRTC130が停止しても、その後の電源ターンオン直後に確実にキャリッジメンテナンスが実行される。
図6は、ヘッドメンテナンス(HM)制御206の流れを示す。
図6のステップS600に示すように、印刷を実行する直前に、このヘッドメンテナンス制御206が開始される。或いは、電源ターンオン直後にヘッドメンテナンス制御206が開始されてもよい。また、ステップS602に示すように、ユーザからヘッドメンテナンス実行要求(例えば、ヘッドクリーニングの実行要求、或いは、インクタンク装着完了の通知など)が入力されたときにも、このヘッドメンテナンス制御206が開始される。
ステップS600により印刷実行直前(又は電源ターンオン直後)にヘッドメンテナンス制御206が開始された場合、ステップS604で、前回HM時刻242と現在のRTC時刻(現在時刻)との差分を計算することで前回のヘッドメンテナンス実行時から現在までの経過時間が計算され、ステップS606で、計算された経過時間が所定の複数レベルのHM(ヘッドメンテナンス)閾値をどれかに該当(超えたか)するか否かが判定される。ここで、それぞれのレベルのHM閾値とは、それぞれのレベルのヘッドメンテナンス(特にヘッドクリーニング)を実行するのに適したヘッドメンテナンス間のインターバルの長さである。レベルが高い(クリーニング作業が入念で重い)ほど、HM閾値はより長い時間に設定されている。
ステップS606の判定の結果、計算された経過時間が複数レベルのHM閾値のいずれにも該当しない(つまり、最小のHM閾値未満である)場合、ヘッドメンテナンスは実行されずにヘッドメンテナンス制御206は終了する。他方、計算された経過時間がいずれかのHM閾値に該当する(「該当するHM閾値」とは、経過時間以下のHM閾値のうちの最大のHM閾値をいう)場合、その該当するHM閾値のレベルのヘッドメンテナンスを実行するために、制御はステップS608へ進む。
また、上述したステップ602で、ユーザ要求によりヘッドメンテナンス制御206が開始された場合にも、ユーザ要求されたヘッドメンテナンスを実行するために、制御はステップS608へ進む。
ステップS608で、予備的な廃インク制御が実行される。予備的な廃インク制御とは、後に詳述される廃インク制御208と実質的に同じ計算手順により、今行おうとしているヘッドメンテナンスを実際に行った場合にインク吸収体115の廃インク残量がどのような値になるかを予測的に計算して、インク吸収体115から廃インクが溢れ出るか否かを予測的に判定する処理である。この予備的な廃インク制御の計算では、ヘッドメンテナンスによって排出されるインク量として、予めレベルごとに定められているインク排出量値が用いられる。廃インク制御208では、後述するように、RAM124やEEPROM126内の変数データが確定的に更新されるのに対し、予備的な廃インク制御では、変数データの確定的な更新は行われない。
ステップ610で、ステップ608の予備的な廃インク制御の結果により廃インク溢れが生じる可能性があるか否かが判断される。その可能性があると判定された場合、ヘッドメンテナンスの実行はパスされて、ヘッドメンテナンス制御206が終了する。この場合、予備的な廃インク制御の中で、廃インク溢れ用の所定のメンテナンスエラー処理(例えば、ユーザに所定のメッセージを通知する)が行われる。
ステップ610で、廃インク溢れが生じる可能性がないと判断された場合、制御はステップS612に進み、上記ステップ606で判定されたレベル(又は、ステップ602でユーザにより要求されたレベル)のヘッドメンテナンスが実行される。そして、ステップS612で、廃インク制御208が実行される。この廃インク制御208では、今実行されたヘッドメンテナンスの結果としてインク吸収体115の廃インク残量がどのような値になったが計算され、インク吸収体115から廃インクが溢れ出るか否かが判定される。また、ステップS616で、前回HM時刻242に現在のRTC時刻(現在時刻)がセットされる。
以上のようなヘッドメンテナンス制御206により、印刷実行前又は電源ターンオン時に、前回のヘッドメンテナンス実行時からの経過時間の長さに応じた適当なレベルのヘッドメンテナンスが選択的に実行される。また、インク吸収体115からの廃インクの溢れ出しを防止するように、ヘッドメンテナンスの実行可否が制御される。
図7と図8は、互いに繋がって廃インク制御208の流れを示す。
図7のステップS700に示すように、電源ターンオフが行われる直前、及び、上述したヘッドメンテナンス制御206の中で、この廃インク制御208が実行される。ステップS702で、前回蒸発計算時刻246が不定か否かが判断される。前回蒸発計算時刻246が不定な場合とは、このプリンタ10が工場集荷されてからまだ一度もヘッドメンテナンス又は電源ターンオフのいずれもが行われたことがない(廃インク制御208が一度も実行されてない)場合であり、この場合には、廃インク蒸発量の計算を行うことは意味がない。そこで、この場合には、制御は、廃インク蒸発量の計算にかかわる処理をパスして、図8に示すステップ806へ進み、そこで、今回のヘッドメンテナンスで排出したインク量を、SB(相対時刻ベース廃インク総量)252とB(相対時刻ベース廃インク残量)254に加算する。
上記ステップS702の結果、前回蒸発計算時刻246が特定されている場合(既にヘッドメンテナンス又は電源ターンオフのいずれかが行われたことがある場合(既に廃インク制御208が実行されたことがある場合))には、廃インクの蒸発量を計算するために、制御はステップS704に進む。ステップS704で、今回の蒸発量計算が電源ターンオン後の最初の計算回であるか否かが判断される。
ステップS704の結果、電源ターンオン後の最初の計算回であると判定された場合には、ステップS706で、その電源ターンオン時にRTC130が継続動作していたか停止していたかが判断される。そして、電源ターンオン時にRTC130が継続動作していた場合には、ステップS708で、前回電源オフ時刻244と現在のRTC時刻(現在時刻)との差分が計算され、その差分がHMタイマ242にセットされる。つまり、前回の電源ターンオフ時点(つまり、前回の蒸発量計算が行われた時点)から現在までの経過時間が、HMタイマ242にセットされる。他方、電源ターンオン時にRTC130が停止していた場合には、現在のRTC時刻は前回の電源ターン時刻からカウントされ続けた値ではなく、電源ターンオン時からカウント開始された値になってしまっている。そこで、この場合には、ステップS710で、電源オン時刻228と現在のRTC時刻(現在時刻)との差分が計算され、その差分がHMタイマ242にセットされる。つまり、電源ターンオン時点から現在までの経過時間がHMタイマ242にセットされる。要するに、電源ターンオン後の最初の計算回では、前回の蒸発量計算が行われた時点から現在までの経過時間のうち、RTC130の停止で不明に陥った電源オフ期間の長さを除いた、確実に経過していると認められる時間長が、HMタイマ242にセットされる。
他方、ステップS704で、電源ターンオン後の最初の計算回でないと判定された場合(電源ターンオン後2回目以降の計算回の場合)には、ステップS712で、現在のHMタイマ242(前回の廃インク制御208におけるステップ732でセットされた、前回の廃インク制御208の実行時刻)と現在のRTC時刻(現在時刻)との差分が計算され、その差分がHMタイマ242に改めてセットされる。つまり、電源ターンオン後2回目以降の計算回では、前回の廃インク制御208の実行時点から現在までの経過時間(これは、確実に経過していると認められる)が、HMタイマ242にセットされる。
この後、制御はステップS714に進み、TIフラグ220(RTC時刻が絶対時刻に対応するか相対時刻に対応するか)がチェックされる。TIフラグ220が「1」の場合(RTC時刻が絶対時刻に対応する場合)には、制御はステップS716へ進み、そこで、前回蒸発計算時刻246と現在のRTC時刻(現在時刻)との差分が計算され、その差分が蒸発時間長224にセットされる。こうしてセットされた蒸発時間長224は、RTC時刻が示す絶対時刻に基づいて計算された、前回の蒸発計算実行時点から現在まで経過時間であり、これは、確実に経過していると認められる時間である。そして、ステップS718で、前回蒸発計算時刻246が、現在のRTC時刻(現在時刻)に更新される。
その後、ステップS720で、上記ステップS716でセットされた蒸発時間長224の所定の関数として廃インクの蒸発量が計算される。例えば、蒸発時間長224に所定の蒸発係数(単位時間当たりの蒸発量を定義した値)を乗算することで、蒸発量が計算される。このように蒸発時間長224に基づいて計算された蒸発量が、現在のA(絶対時刻ベース廃インク残量)250から差し引かれ、それにより得られた廃インク残量がA250に改めてセットされる。
さらに、ステップS722で、上記ステップS708、710又は712でセットされたHMタイマ220の所定の関数として廃インクの蒸発量が計算される。例えば、HMタイマ220に上記蒸発係数を乗算することで、蒸発量が計算される。このようにHMタイマ220に基づいて計算された蒸発量が、現在のB(相対時刻ベース廃インク残量)254から差し引かれ、それにより得られた廃インク残量がB254に改めてセットされる。
ここで、上記ステップS720とS722での蒸発量計算の根拠として用いられる蒸発時間長224とHMタイマ220の意味について説明する。
蒸発時間長224は、絶対時刻に対応するRTC時刻を用いて計算されるもので、前回の蒸発量計算時点(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)から、今回の蒸発量計算時点(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)までの時間区間の長さである。前回の蒸発量計算時点と今回の蒸発量計算時点との間に電源オフ期間が挟まる場合がある。その電源オフ期間中にRTC130が停止したとしても、その電源オフ期間の長さは、必然的に、蒸発時間長224に算入されることになる。
これに対し、HMタイマ220は、絶対時刻に対応するRTC時刻を用いて計算される場合もあれば、相対時刻に対応するRTC時刻を用いて計算される場合もある。これは、HMタイマ220がセットされる時点でRTC時刻が絶対時刻に対応しているか相対時刻に対応しているかによって決まる。HMタイマ220は次の時間長を示す。
(1) 電源ターンオン後の最初の蒸発量計算時(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)の場合
A. 電源オフ期間中にRTC130が継続動作していた場合
前回の電源ターンオフ時点から現在(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)までの時間区間の長さ。
B. 電源オフ期間中にRTC130が停止した場合
電源ターンオン時点から現在(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)までの時間区間の長さ。
(2) 電源ターンオン後の2回目の蒸発量計算時(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)の場合
前回の蒸発量計算時点(ヘッドメンテナンス実行時点)から今回の蒸発量計算時点(ヘッドメンテナンス実行時点又は電源ターンオフ時点)までの時間区間の長さ。
HMタイマ220は、蒸発時間長224と異なり、RTC130の停止が生じた電源オフ期間の時間長は、これに算入されない。一方、RTC130が継続動作している電源オフ期間の時間長は、HMタイマ220に算入され得る。
蒸発時間長224とHMタイマ220とは、通常は同じ値になるのであるが、次の場合にだけ異なる値となる。その場合とは、電源オフ期間中にRTC130が停止した後に電源がターンオンされた後の最初の計算回の場合である。この場合、既に述べたように、蒸発時間長224には、前回蒸発計算時刻246から現在のRTC時刻との差分がセットされるのに対し、他方、HMタイマ220には、電源ターンオン時刻から現在のRTC時刻との差分がセットされ、それには電源ターンオン以前の経過時間は含まれていない。このように異なる蒸発時間長224とHMタイマ220を使い分ることで、後に説明するように、A250とB252の値の信頼性が向上することになる。
さて、A250とB252が計算された後、ステップS724で、SA(絶対時刻ベース廃インク総量)248とSB(相対時刻ベース廃インク総量)252と所定の蒸発残率(もうこれ以上は蒸発しないと認められる限界の廃インク残量の廃インク総量に対する比率)とに基づいて、上記計算されたA250とB254がそれぞれ過少ではないか(つまり、計算された廃インク蒸発量が過大でないか)がチェックされる。その結果、A250又はB254が過少と判断されると、そのA250又はB254が修正される。例えば、SA248とSB252にそれぞれ蒸発残率が乗算されることで、SA248に基づく限界廃インク残量と、SB252に基づく限界廃インク残量とが計算される。そして、A250とSA248に基づく限界廃インク残量とが比較され、A250の方が小さければ、A250が、SA248に基づく限界廃インク残量と同じ値に修正される。また、B254も同様に、SB252に基づく限界廃インク残量より小さければ、SB252に基づく限界廃インク残量と同じ値に修正される。
その後、ステップS726で、今回のヘッドメンテナンスで新たに排出された廃インク量が、SA248とA250に加算される。SB252とB254には、新たに排出された廃インク量の加算は行われない。その後、制御は、後述するステップS728へ進む。
他方、上記ステップS714で、TIフラグ220が「0」と判定された場合(RTC時刻が相対時刻に対応している場合)には、制御は図8に示すステップS800へ進む。ステップS800で、前回蒸発計算時刻246が、これに上記ステップS708、710又は712でセットされたHMタイマ220を加算した値に更新される。
そして、ステップS802で、HMタイマ220の関数として蒸発量が計算される。例えば、HMタイマ220に上記蒸発係数を乗算することで、蒸発量が計算される。このようにHMタイマ220に基づいて計算された蒸発量が、現在のA250とB254からそれぞれ差し引かれ、それにより得られた廃インク残量がそれぞれA250とB254に改めてセットされる。
その後、ステップ804で、前述のステップS724で行ったと同様の方法で、上記S802で計算されたA250とB254がそれぞれ過少ではないか(つまり、計算された廃インク蒸発量が過大でないか)がチェックされ、その結果、過少と判断されたA250又はB254が修正される。
その後、ステップS806で、今回のヘッドメンテナンスで新たに排出された廃インク量が、SB252とB254に加算される。SA248とA250には、新たに排出された廃インク量の加算は行われない。その後、制御は、ステップS728へ進む。
ステップS728では、A250とB254が加算されてトータルの廃インク残量が計算され、そのトータルの廃インク残量が、所定の溢れ閾値以上になったかが判定される。ここで、溢れ閾値とは、廃インク残量が溢れ閾値以下であれば、インク吸収体115から廃インクが溢れ出るおそれがないと判断される値である。判定の結果、トータルの廃インク残量が溢れ閾値を越えた場合、ステップ730で、廃インク溢れ出しに対処するための所定のメンテナンスエラー制御(例えば、ユーザへのメッセージの表示)が行われる。その後、ステップS732で、HMタイマに現在のRTC時刻(現在時刻)がセットされる。
以上のような廃インク制御208により、A250には、RTC時刻が絶対時刻に対応しているときに排出された廃インクの残量が記録され、一方、B254には、RTC時刻が相対時刻に対応しているときに排出された廃インクの残量が記録されることになる。
ステップS720、S722に示したように、TIフラグが「1」である場合(つまり、RTC時刻が絶対時刻に対応している場合)には、A250の蒸発量計算では蒸発時間長224が使用されるのに対し、B254の蒸発量計算ではHMタイマ220が使用される。その理由は次のとおりである。すなわち、B254(つまり、RTC時刻が相対時刻に対応しているときに排出された廃インク量)については、電源オフ期間中にRTC130が停止する事態が生じると、そのインク排出が行われた時刻が不明になってしまう。そのような場合には、不明になったB254のインク排出時刻から現在までの経過時間より長い経過時間が、蒸発時間長224にセットされる虞がある。そのため、B254の蒸発量計算に蒸発時間長224を用いると、実際より大きい蒸発量が計算される場合があり、その結果、廃インクが溢れ出る事態が発生する可能性がある。HMタイマ220は、電源ターンオン時点から現在までの確実に経過していると認められる時間を表している。そのため、不明になった経過時間での蒸発量は算入せず、確実に蒸発したと認められる蒸発量だけを計算するために、B254の蒸発量計算ではHMタイマ224が用いられる。他方、A250(つまり、RTC時刻が絶対時刻に対応しているときに排出された廃インク量)については、現在のRTC時刻が絶対時刻に対応している限り、現在のRTC時刻と前回の蒸発量計算時刻との差分である蒸発時間長224の方が、HMタイマ220よりも、そのインク排出時刻から現在までの経過時間長により近い値を表すことになる。そこで、A250の蒸発量計算では、蒸発時間長224が使用される。
また、ステップS802に示したように、TIフラグが「0」である場合(つまり、RTC時刻が相対時刻に対応している場合)には、A250についても、B254についても、蒸発量計算ではHMタイマ220が使用される。その理由は次のとおりである。すなわち、現在のRTC時刻が相対時刻に対応している場合には、その前の電源オフ期間中にRTC130が停止する事態が生じると、電源オフ期間中の経過時間が不明になってしまう。また、RTC時刻が相対時刻に対応している限り、そのRTC時刻と前回蒸発計算時刻246との差分である蒸発時間長224を計算することは無意味である(ステップS718に示すように、前回蒸発計算時刻246には、絶対時刻に対応しているRTC時刻がセットされるから、相対時刻に対応する現在のRTC時刻との差分は無意味である)。このことは、A250についても、B254についても同様である。要するに、TIフラグが「0」である場合には、前回の蒸発量計算時点から確実に経過したと認められる時間を示すものはHMタイマ220だけである。よって、HMタイマ220だけが蒸発量計算に使用されるのである。
以上のような蒸発時間長224とHMタイマ220との使い分けによって、RTC時刻が絶対時刻に対応しているときに排出された廃インク残量の計算値であるA250と、RTC時刻が相対時刻に対応しているときに排出された廃インク残量の計算値であるB254が、共に、信頼性の高い値となる。A250とB25とを加算したトータルの廃インク残量に基づいて判断することにより、廃インク溢れ出し防止の精度と信頼性が向上する。
また、電源オフ期間中のRTC130の停止により絶対時刻が不明になった後、相対時刻で経過時間(HMタイマ226)が計算された場合であっても、その後にTIが受信されてRTC時刻や記憶されている前回蒸発計算時刻などが再び絶対時刻に対応することになったならば、それらの絶対時刻から正確な経過時間(蒸発時間長224)が計算されるので、相対時間で計算された不正確な経過時間(HMタイマ226)ではなく、正確な経過時間(蒸発時間長224)を用いて廃インク残量が計算される。このように、TIによるRTC130の修正により、正確な経過時間の把握が可能になり、結果として、廃インク制御208のように経過時間に基づいて処理される制御の精度が向上する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は本発明の説明のための例示にすぎず、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱することなく、その他の様々な態様でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、図7の廃インク制御208におけるステップS710で、HMタイマ226に、電源ターンオン時点から現在までの経過時間をセットしている。これは、RTC130の停止で不明になった電源ターンオン以前の経過時間を蒸発量計算に算入しないようにする趣旨である。しかし、電源オフ期間中にRTC130が停止した場合、その電源オフ期間中に、少なくとも、蓄電器150のバックアップ能力(例えば160時間)を僅かに超える時間(例えばア161時間)が経過していると認められる。そこで、変形例として、ステップS710では、電源ターンオン時点から現在までの経過時間に、上記バックアップ能力を僅かに超える時間長(例えば161時間)を加算してもよい。
本発明に従う電子機器の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの全体のハードウェア構成を示すブロック図。 コントローラ120の制御機能、とりわけ本発明に関連する各種制御の機能を示すブロック図。 電源オン時時間制御200の流れを示すフローチャート。 TI受信時時間制御202の流れを示すフローチャート。 キャリッジメンテナンス制御204の流れを示すフローチャート。 ヘッドメンテナンス(HM)制御206の流れを示すフローチャート。 廃インク制御208の流れ(図8とつながる)を示すフローチャート。 廃インク制御208の流れ(図7とつながる)を示すフローチャート。
符号の説明
100:プリンタ、110:印刷機構有、111:印刷ヘッド、113:ヘッドメンテナンス機構、113:キャリッジ機構、115:インク吸収体、120:コントローラ、122:CPU、124:RAM、126:EEPROM(不揮発性メモリ)、130:RTC(リアルタイムクロック回路)、140:主電源回路、150:蓄電器、200:電源オン時時間制御、202:TI受信時時間制御、203:内部時間管理制御、204:キャリッジメンテナンス(CM)制御、206:ヘッドメンテナンス制御、208:廃インク制御。

Claims (14)

  1. 絶対時刻の情報を間欠的に送る外部装置に接続することが可能な電子機器において、
    前記電子機器の電源オン期間中は電源からの電力により動作し、電源オフ期間中は蓄電器に蓄えられた電力で動作して、継続的に内部時刻をカウントするクロック手段と、
    前記外部装置から前記絶対時刻の情報を受けたとき、前記情報を用いて前記クロック手段を修正して、前記内部時刻を前記絶対時刻に対応させる内部クロック修正手段と、
    前記電子機器で所定処理が実行された時点にて前記クロック手段から取得される処理時刻を記憶する時刻記憶手段と、
    前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された場合、前記処理時刻記憶手段に保持されている前記処理時刻を、前記クロック手段と同じ修正幅だけ修正して、前記処理時刻を前記絶対時刻に対応させる記憶時刻修正手段と、
    を備えた電子機器。
  2. 前記処理時刻記憶手段に記憶された前記処理時刻と、現在時点で前記クロック手段から取得される現在時刻との差分を計算することで、前記所定処理の実行時点から現在までの経過時間を計算する経過時間計算手段を更に備える請求項1記載の電子機器。
  3. 前記経過時間計算手段は、前記電子機器で特定作業が実行された時、及び電源ターンオフの直前に、それぞれ、前記経過時間を計算する請求項2記載の電子機器。
  4. 前記所定処理には、前記特定作業、電源ターンオン、及び電源ターンオフが含まれる請求項3記載の電子機器。
  5. 前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているか否かを判別し、判別結果を記憶する内部時刻判別手段を更に備えた請求項2乃至4記載の電子機器。
  6. 前記内部時刻判別手段は、電源ターンオンの直後、及び前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された時に、前記判別を行う請求項5記載の電子機器。
  7. 電源オフ期間中に前記クロック手段が停止したか、継続動作していたかを判断して、判断結果を記憶するクロック停止判断手段を更に備え、
    前記内部時刻判別手段は、電源ターンオン直後において、
    (1) 前記判断結果が停止を示していた場合、前記内部時刻が前記絶対時刻に対応していないという判別結果を出し、
    (2) 前記判断結果が継続動作を示していた場合、前回の電源ターンオフ時点での記憶されていた判別結果に従った判別結果を出す
    請求項6記載の電子機器。
  8. 前記内部時刻判別手段は、前記内部クロック修正手段により前記クロック手段が修正された時に、前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているという判別結果を出す請求項6又は7記載の電子機器。
  9. 前記電子機器で実行された特定作業に応答して、前記特定作業の結果に応じた結果データを計算する手段であって、
    (1) 前記内部時刻が前記絶対時刻に対応している時に実行された前記特定作業に応答して絶対時刻ベース結果データを計算し、
    (2) 前記内部時刻が前記絶対時刻に対応していない時に実行された前記所定作業に応答して相対時刻ベース結果データを計算し、
    (3) 前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データを分離して管理する作業結果管理手段を更に備えた請求項1記載の電子機器。
  10. 前記作業結果管理手段は、前記経過時間計算手段により前記経過時間が計算されたとき、前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データを、それぞれ、計算された前記経過時間に応じて修正する請求項9記載の電子機器。
  11. 前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データとを組み合わせたデータに基づいて、前記特定作業の結果に問題がないか否かを判断する作業結果判断手段を更に備えた請求項9又は10記載の電子機器。
  12. 前記経過時間計算手段は、
    (1) 前記クロック手段の停止が生じた電源オフ期間の時間長が算入され得る第1の経過時間を計算する手段と、
    (2) 前記クロック手段の停止が生じた電源オフ期間の時間長が算入され得ない第2の経過時間を計算する手段と
    を有し、
    前記作業結果管理手段は、前記経過時間の計算時点にて前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しているか否かをチェックし、チェックの結果、
    (1) 前記絶対時刻に対応している場合には、
    A. 前記絶対時刻ベース結果データを、前記第1の経過時間に応じて修正し、
    B. 前記相対時刻ベース結果データを、前記第2の経過時間に応じて修正し、
    (2) 前記絶対時刻に対応していない場合には、前記絶対時刻ベース結果データと前記相対時刻ベース結果データとを、前記第2の経過時間に応じて修正する
    請求項10記載の電子機器。
  13. 前記電子機器は、インクジェットプリンタであり、
    前記特定作業は、ヘッドメンテナンスであり、
    前記結果データは、前記ヘッドメンテナンスにより印刷ヘッドから排出されてインク吸収体に保持された廃インク量を示す廃インク量データであり、
    前記作業結果管理手段による前記修正は、前記廃インク量データから、前記経過時間に応じたインク蒸発量を差し引くことである
    請求項9乃至12記載の電子機器。
  14. 前記経過時間計算手段は、電源オフ期間中に前記クロック手段が停止したことにより前記内部時刻が前記絶対時刻に対応しなくなった場合、前記絶対時刻に対応していない前記内部時刻に基づいて前記経過時間を計算し、その後、前記外部装置から受信された前記情報により前記内部時刻及び前記処理時刻が前記絶対時刻に対応するように修正された場合、前記絶対時刻に対応する前記内部時刻及び前記処理時刻に基づいて前記経過時間を計算するとともに、前記絶対時刻に対応していない前記内部時刻に基づいて計算された前記経過時間を無効にする請求項2記載の電子機器。
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