JP2006088166A - シーム溶接方法及びシーム溶接装置 - Google Patents

シーム溶接方法及びシーム溶接装置 Download PDF

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Satoru Shionoya
哲 塩野谷
Yoshiaki Chigiri
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Abstract

【課題】 重ね合わされたワーク端部を、正確に一対のローラ電極を結ぶ線に対して略直交する方向に移動させるシーム溶接方法及びシーム溶接装置を提供する。
【解決手段】 シーム溶接装置は、ワーク端部10、10の移動方向を定量的に検出するデジタル水準器20と、このデジタル水準器20の検出結果に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されていない場合、ロボット1の動作を補正する補正手段19とを備えている。これにより、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動していない場合には、補正手段19により、ロボット1の動作が瞬時に補正されるので、ワーク端部10、10は、常時、上下一対のローラ電極15、15間を正確に略水平方向に移動するようになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シーム溶接方法及びシーム溶接装置に関するものであり、特に、ロボットのアーム部先端で上下一対のタンクを重ねた状態で保持して、重ね合わされた周端フランジのワーク端部をシーム溶接機の一対のローラ電極間に供給して移動させて、重ね合わされたワーク端部を連続的にシーム溶接するシーム溶接方法及びシーム溶接装置に関するものである。
一般に、自動車等に備えられる燃料タンクは、上下一対のタンクが重ね合わせられ、重ね合わされた周端フランジのワーク端部をシーム溶接して構成されている。
そこで、燃料タンクのワーク端部をシーム溶接する方法を、図1に基いて簡単に説明する。
まず、燃料タンク5は、その上下一対の箱型タンク5’、5’を重ね合わせた状態で、ロボット1のロボット本体3から複数の関節部6a〜6cを経て延びる第3アーム部7c先端に治具9を介して保持される。次に、ロボット1及びシーム溶接機2を作動させて、第3アーム部7c先端に保持されたワーク端部10、10を、シーム溶接機2に備られた上下一対のローラ電極15、15間に供給する。すると、ワーク端部10、10は、上下一対のローラ電極15、15の回転駆動力及びロボット1の駆動力により、上下一対のローラ電極15、15間を移動される。これと同時に、上下一対のローラ電極15、15間にはタイマーコンタクター16を介して溶接電流が通電され、重ね合わされたワーク端部10、10は、加圧されながら通電されて溶接される。そこで、このようにシーム溶接する際には、溶接品質に影響を及ぼさないように、重ね合わされたワーク端部10、10を、上下一対のローラ電極15、15を結んだ線に対して略直交する方向(図1では水平方向)に供給して移動させる必要がある。
そのため、従来では、予め、シーム溶接を行う前に、ロボットに、ワーク端部が上下一対のローラ電極間を略水平方向に移動される動作を教示していた。教示する際には、作業者が、目視によりワーク端部の上下一対のローラ電極に対する移動方向を確認して、作業者の見込み(カン)によって、ワーク端部が上下一対のローラ電極間を略水平方向に移動するロボットの動作を教示していた。
しかしながら、この方法であると、作業者が、目視によりワーク端部の移動方向を確認しているため、ワーク端部の移動方向が定量的な値として検出されず、また、ロボットの動作を補正する際にも、ワーク端部の移動方向に対する漠然とした確認内容に基いて、作業者の見込みによって補正されているので、ワーク端部が正確に上下一対のローラ電極間を略水平方向に移動されているかが不明であり、溶接品質に重大な影響を与える虞があった。
しかも、ロボットの使用頻度や使用時間等が多くなり、ロボットの動作にガタ等が生じた場合、先に実施したロボットへの教示が作業者の見込みによって行われているため、以前のロボットの動作を再現することが困難となり、個々の燃料タンクおいて、溶接品質が均一に維持されず、溶接品質にバラツキが生じる虞があった。
また、母材を溶接する際、母材及びトーチを正確に位置決めするための水準器として特許文献1には、平面の水平面に対する傾きを測定する皿形気泡管と、皿形気泡管の示す水平面に対してそれぞれ45°の傾きをなし、かつ互いに垂直な1組の基準面を凸部外面に有する凸型V字ブロック部と、水平面に対して垂直な1組の基準面を凹型溝の内面に有する凹形V字ブロック部とを備えた水準器が構成され、この水準器の凸形V字ブロック部の各基準面を母材の内側面にそれぞれあてがうようにしてワークポジショナーを調整し、皿型気泡管の気泡が水準器の中心円の中央にくるように母材の傾きを調整することにより、母材の内側面が水平面に対してそれぞれ45°の傾きをなし母材が溶接に対して好適な傾きをなすこと、また、水準器の凹形V字ブロック部をトーチの側面に密着させて、皿型気泡管の気泡が中心円の中央にくるようにトーチの傾きを調整することにより、トーチの軸心を水平面に対して垂直にさせることが開示されている。
特開2000−155027号公報
しかしながら、特許文献1の発明は、母材を溶接する際、母材及びトーチを正確に位置決めするための水準器に係る発明であり、この水準器が上述した問題点を解決する手段、すなわちワーク端部を正確に一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動させるべくロボットの動作を補正する手段として機能することは到底できない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、重ね合わされたワーク端部を、正確に一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動させるシーム溶接方法及びシーム溶接装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載したシーム溶接方法の発明は、重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接方法において、予め、前記ワーク端部の移動方向を定量的に検出し、この定量的に検出された前記ワーク端部の移動軌跡に基き、前記ワーク端部を前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動させる前記ロボットの動作を解析し、この解析結果を前記ロボットに教示することを特徴とするものである。
請求項2に記載したシーム溶接方法の発明は、重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接方法において、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極間を移動される際、その移動方向を定量的に検出し、この定量的に検出された検出結果に基いて、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていない場合には、前記ロボットの動作を、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するように補正することを特徴とするものである。
また、本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項3に記載したシーム溶接装置の発明は、重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接装置において、前記ワーク端部の移動方向を定量的に検出する検出手段と、該検出手段により定量的に検出された検出結果に基いて、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていない場合、前記ロボットの動作を、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するように補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項4に記載したシーム溶接装置の発明は、請求項3に記載した発明において、前記検出手段は、デジタル水準器で構成されることを特徴とするものである。
従って、請求項1に記載したシーム溶接方法の発明では、予め、重ね合わされたワーク端部の移動方向を定量的に検出して、作業者は、この定量的に検出されたワーク端部の移動軌跡に基き、ワーク端部を、一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動させるためのロボットの動作を解析すると共に、この解析結果をロボットに教示するので、その後、ロボットを動作させると、ワーク端部が正確に一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するようになる。
請求項2に記載したシーム溶接方法の発明では、重ね合わされたワーク端部が一対のローラ電極間を移動される際、ワーク端部の移動方向を定量的に検出して、その定量的に検出された検出結果に基いて、ワーク端部が一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていない場合には、ワーク端部が一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するように、瞬時にロボットの動作が補正されるため、ワーク端部は、常時、正確に一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するようになる。
また、請求項3に記載したシーム溶接装置の発明では、重ね合わされたワーク端部の移動方向を検出手段により定量的に検出して、この検出手段により定量的に検出された検出結果が補正手段に入力されると共に、補正手段においては、ワーク端部が一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていないと判定された場合、ワーク端部が一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するべくロボットの動作が解析されて、この解析された信号がロボットに入力されて、ロボットの動作が補正される。
請求項4に記載したシーム溶接装置の発明では、ワーク端部の移動方向が定量的に検出される。
本発明によれば、重ね合わされたワーク端部を、正確に一対のローラ電極を結ぶ線に対して略直交する方向に移動させるシーム溶接方法及びシーム溶接装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図5に基いて詳細に説明する。
一般に、自動車等に備えられる燃料タンク5は、上下一対の箱型タンク5’、5’(図2参照)が重ね合わされ、重ね合わされた周端フランジのワーク端部10、10をシーム溶接によって接合して構成されている。
このシーム溶接は、図1に示すように、シーム溶接機2と、重ね合わされたワーク端部10、10をシーム溶接機2に供給して移動させるロボット1とが連動して行われている。
ロボット1は、移動可能なロボット本体3と、ロボット本体3から各関節部6a〜6cを介して延びる第1〜第3アーム部7a〜7cとから構成されている。各アーム部7a〜7cは、各関節部6a〜6cを中心に回動自在(図1の矢印の方向)に構成されており、第3アーム部(アーム部)7cは、その上部にツールチェンジャー部8が設置され、図3の矢印の示す方向にも回動自在に構成されている。
シーム溶接機2は、上下一対のローラ電極15、15が備えられ、上下一対のローラ電極15、15間に供給されたワーク端部10、10を、上下一対のローラ電極15、15の回転により移動させながら加圧しつつ、タイマーコンタクター16により通電を制御して、シーム溶接する構成である。なお、本発明の実施の形態では、上下一対のローラ電極15、15は、鉛直方向に沿って正確に上下に配置されている。
また、図1に示すように、ロボット1及びシーム溶接機2には、ロボット制御盤(制御盤を含む)18、電極径測定装置制御盤17及びタイマーコンタクター16が電気的に接続されている。
ロボット制御盤18には、シーム溶接時にロボット1を動作させるためのプログラムが内蔵されており、ロボット1を作動させるための電気信号がロボット1に出力される。また、ロボット制御盤18には、上下一対のローラ電極15、15それぞれの径を測定する電極径測定装置制御盤17が接続されており、変動する上下一対のローラ電極15、15それぞれの径に対してワーク端部10、10の位置を補正するため、ロボット1を追従させる構成となっている。また、ロボット制御盤18には、上下一対のローラ電極15、15に通電を制御するためのタイマーコンタクター16が接続されている。
ここで、上下一対の箱型タンク5’、5’の重ね合わされたワーク端部10、10を、シーム溶接する基本的な方法は、前述しているためここでの説明を省略する。
そして、ワーク端部10、10を、正確に上下一対のローラ電極15、15間に略水平方向(一対のローラ電極間を結んだ線に対して略直交する方向)に移動させる、本発明の第1の実施の形態に係るシーム溶接装置は、図1に示すように、重ね合わされたワーク端部10、10の移動方向を定量的に検出するデジタル水準器(検出手段)20と、このデジタル水準器20からの検出結果に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されていない場合、ロボット1の動作を、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するように補正する補正手段19とを備えている。また、重ね合わされた上下一対の箱型タンク5’、5’は、平板の治具9に複数の取付金具11を介して固定されており、この治具9はロボット1の第3アーム部7c先端に備えられたツールチェンジャー部8の上端に固定されている。なお、ここで言及するロボット1の動作とは、ロボット1のある特定の部位が動作することを意味するものではなく、ロボット本体3及び第1〜第3アーム部7a〜7cが適宜連動して動作することを意味するものである。
デジタル水準器20は、ツールチェンジャー部8に設置されており、補正手段19と電気的に接続されている。なお、デジタル水準器20の設置部位は、ツールチェンジャー部8に限定されることはなく、ワーク端部10、10の移動方向が正確に検出できる部位であればどの部位に設置してもよい。
補正手段19は、ロボット制御盤18と電気的に接続されており、デジタル水準器20から検出された値に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されているか否かを判定すると共に、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されていない場合には、略水平方向に移動させるためのロボット1の動作を解析するように構成されている。
そして、この補正手段19にデジタル水準器20からの検出結果が入力され、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されていないと判定された場合には、ロボット1の動作の補正内容が解析され、その解析された信号がロボット制御盤18に入力されて、ロボット1の動作が補正されるようになる。また、この補正手段19は、本実施の形態では、ロボット制御盤18と別体に構成されているが、ロボット制御盤18に内蔵される形態でもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態に係るシーム溶接装置を用いたシーム溶接方法を説明する。そこで、図2及び図3に示すように、溶接される燃料タンク5が箱型であり、重ね合わされたワーク端部10、10が略水平に延びる形態の場合について説明する。
まず、溶接される上下一対の箱型タンク5’、5’を取付金具11を介して治具9に固定し、デジタル水準器20の基準面を上下一対のローラ電極15、15を結んだ線に直交する平面に設定する。なお、この実施の形態では、上下一対のローラ電極15、15は鉛直方向に沿って正確に上下に配置されているので、デジタル水準器20の基準面を絶対水平に設定する。
次に、ロボット1を作動させ、ワーク端部10、10を上下一対のローラ電極15、15間に供給して移動させて、ワーク端部10、10の水平面に対する傾き(移動方向)をデジタル水準器20により検出する。
次に、作業者は、デジタル水準器20で検出されたワーク端部10、10の移動軌跡に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するようにロボット1の動作を解析して、この解析した結果をロボット制御盤18へ入力して、ロボット1への教示が完了する。すなわち、デジタル水準器20によって検出されたワーク端部10、10の移動軌跡が、基準値0°を含む所定の範囲内となるようにロボット1の動作が解析され、その解析内容がロボット1に教示される。
その後、シーム溶接時ロボット1を作動させて、ワーク端部10、10を上下一対のローラ電極15、15間に供給して移動させると、随時、ワーク端部10、10の水平面に対する傾きが、デジタル水準器20から補正手段19に入力される。
すると、この補正手段19では、入力された検出結果に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動されているか否かが判定されると同時に、ワーク端部10、10が略水平方向に移動されていないと判定された場合には、略水平方向に移動させるためのロボット1の動作が解析される。
そして、補正手段19により解析された解析結果が、ロボット制御盤18に入力されると共に、瞬時に、ロボット1の動作が補正されて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するようになる。
なお、補正手段19において、ワーク端部10、10が略水平方向に移動されていると判定されるデジタル水準器20の値は、基準値0°を含む所定の範囲内となる。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係るシーム溶接装置を用いたシーム溶接方法によれば、ワーク端部10、10の移動方向をデジタル水準器20により定量的に検出することができ、作業者は、予め、定量的に検出されたワーク端部10、10の移動軌跡に基いて、ワーク端部10、10を上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させるロボット1の動作を解析して、解析した結果をロボット1に教示することができるので、ワーク端部10、10を、正確に上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させるロボット1の動作を教示することができる。
さらには、使用頻度や使用時間等によりロボット1の動作にガタが生じ、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動していない場合が発生しても、補正手段19によりロボット1の動作が瞬時に補正され、ワーク端部10、10は、常時、上下一対のローラ電極15、15間を正確に略水平方向に移動するので、溶接品質を高い水準で均一に維持することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置を説明する。
本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置は、図4に示すように、第1の実施の形態に係るシーム溶接装置から補正手段19を除き、デジタル水準器20だけを備えた形態であり、デジタル水準器20の設置箇所などその他の構成については第1の実施の形態と同様である。
次に、第2の実施の形態に係るシーム溶接装置を用いたシーム溶接方法を説明する。まず、図4に示すように、溶接される燃料タンク5が箱型で、重ね合わされたワーク端部10、10が略水平に延びる形態の場合について説明する。
まず、ワーク端部10、10が溶接される上下一対の箱型タンク5’、5’を取付金具11を介して治具9に固定し、デジタル水準器20の基準面を上下一対のローラ電極15、15を結んだ線に直交する平面に設定する。なお、この実施の形態では、一対のローラ電極15、15は鉛直方向に沿って正確に上下に配置されているので、デジタル水準器20の基準面を絶対水平に設定する。
次に、ロボット1を作動させて、ワーク端部10、10を上下一対のローラ電極15、15間に供給して移動させて、ワーク端部10、10の水平面に対する傾き(移動方向)をデジタル水準器20により検出する。
最後に、作業者は、デジタル水準器20で検出されたワーク端部10、10の移動軌跡に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するようにロボット1の動作を解析して、この解析した結果をロボット制御盤18へ入力して、ロボット1への教示が完了する。すなわち、デジタル水準器20によって検出されたワーク端部10、10の移動軌跡が、基準値0°を含む所定の範囲内となるようにロボット1の動作が解析され、その解析内容がロボット1に教示される。
そして、シーム溶接時、ロボット1を作動させると、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を正確に略水平方向に移動するようになる。
また、第2の実施の形態に係るシーム溶接装置を用いたシーム溶接方法で、図5に示すように、溶接される燃料タンク5が中央にくぼみを有する鞍型で、重ね合わされたワーク端部10、10が、第1傾斜部31、水平部32及び第2傾斜部33を有する形態の場合について説明する。
まず、ワーク端部10、10が溶接される上下一対の鞍形タンク5’、5’を治具9に固定し、デジタル水準器20の基準面を絶対水平に設定する。
次に、重ね合わされたワーク端部10、10の第1傾斜部31が、上下一対のローラ電極15、15間に略水平に位置するように第3アーム部7cを傾斜させて、作業者はその時点におけるデジタル水準器20の値(傾斜角度α)を認知しておき、第1傾斜部31を上下一対のローラ電極15、15間を移動させて、その移動軌跡をデジタル水準器20により検出する。
次に、図5(a)の状態からワーク端部10の水平部32が、上下一対のローラ電極15、15間に略水平に位置するように第3アーム部7cを傾斜させて、作業者はその時点におけるデジタル水準器20の値(傾斜角度β)を認知しておき、水平部32を上下一対のローラ電極15、15間を移動させて、その移動軌跡をデジタル水準器20により検出する。この傾斜角度βは、略0°になる(図5(b)において表示せず)。
次に、図5(b)の状態からワーク端部10の第2傾斜部33が、一対のローラ電極15、15間に略水平に位置するように第3アーム部7cを傾斜させて、作業者はその時点におけるデジタル水準器20の値(傾斜角度γ)を認知しておき、第2傾斜部33を上下一対のローラ電極15、15間を移動させて、その移動軌跡をデジタル水準器20により検出する。
最後に、作業者は、検出された第1傾斜部31の移動軌跡に基いて、第1傾斜部31が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するべく、ロボット1が移動前に検出された傾斜角度αを基準とした所定範囲内の傾斜角度を維持した状態で動作するようにロボット1の動作を解析する。同様に、水平部32及び第2傾斜部33についても、検出されたそれぞれの移動軌跡に基いて、水平部32及び第2傾斜部33のそれぞれが上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動するべく、ロボット1が移動前にそれぞれ検出された傾斜角度β、γを基準とした所定範囲内の傾斜角度を維持した状態で動作するようにロボット1の動作を解析する。そして、解析した結果をロボット制御盤18へ入力して、ロボット1への教示を完了する。
そして、シーム溶接時、ロボット1を作動させると、ワーク端部10、10の第1傾斜部31、水平部32及び第2傾斜部33が、上下一対のローラ電極15、15間を正確に略水平方向に移動するようになる。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置を用いたシーム溶接方法によれば、ワーク端部10、10の移動方向をデジタル水準器20により定量的に検出することができ、作業者は、予め、定量的に検出したワーク端部10、10の移動軌跡に基いて、ワーク端部10、10が上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させるロボット1の動作を解析して、解析した結果をロボット1に教示することができるので、ワーク端部10、10を、正確に上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させるロボット1の動作を教示することができる。
しかも、図5に示すように、ワーク端部10、10が、第1傾斜部31、水平部32及び第2傾斜部33を有する形態である場合には、特に有効で、第1傾斜角度31、水平部32及び第2傾斜部33のそれぞれを上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させる傾斜角度(α、β、γ)が、デジタル水準器20により定量的に検出されると共に、それぞれの移動軌跡を定量的に検出して、ロボット1の動作が解析されるので、複雑な線形状を有するワーク端部10、10であっても、ワーク端部10、10を上下一対のローラ電極15、15間を略水平方向に移動させるロボット1の動作の解析内容が正確なものとなり、正確なロボット1の動作の教示がなされ、溶接品質を高い水準で維持することが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置では、ロボット1の使用頻度や使用時間等によりその動作にガタが生じ補正する場合には、正常時のロボット1の動作が定量的に解析されてあるために、正常時のロボット1の動作を再現することができ、溶接品質を均一に維持することが可能となる。
なお、図4に示す本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置では、ロボット1の動作をリアルタイムに補正する補正手段19が備えられていないため、第2の実施の形態に係るシーム溶接装置では、デジタル水準器20により検出された値が所定範囲外であった場合警報が発せられる警報器を備える構成にしたほうがよい。このような構成にすることにより、警報が発せられた時には、即座に溶接作業が中止されるので、以後の製品に対して溶接品質の低下を防ぐことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシーム溶接装置を示す図である。 図2は、図1のA部の拡大図である。 図3は、図2のB方向から見た図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係るシーム溶接装置を示す図である。 図5は、鞍形の燃料タンクのワーク端部が溶接される状態を段階的に示す図である。
符号の説明
1 ロボット、2 シーム溶接機、5 燃料タンク、7c 第3アーム部(アーム部)、10 ワーク端部、15 ローラ電極、19 補正手段、20 デジタル水準器(検出手段)

Claims (4)

  1. 重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接方法において、
    予め、前記ワーク端部の移動方向を定量的に検出し、この定量的に検出された前記ワーク端部の移動軌跡に基き、前記ワーク端部を前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動させる前記ロボットの動作を解析し、この解析結果を前記ロボットに教示することを特徴とするシーム溶接方法。
  2. 重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接方法において、
    前記ワーク端部が前記一対のローラ電極間を移動される際、その移動方向を定量的に検出し、この定量的に検出された検出結果に基いて、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていない場合には、前記ロボットの動作を、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するように補正することを特徴とする記載のシーム溶接方法。
  3. 重ね合わされたワーク端部をロボットのアーム部先端で保持して、前記ワーク端部を一対のローラ電極間に供給して移動させながらシーム溶接するシーム溶接装置において、
    前記ワーク端部の移動方向を定量的に検出する検出手段と、該検出手段により定量的に検出された検出結果に基いて、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動されていない場合、前記ロボットの動作を、前記ワーク端部が前記一対のローラ電極を結んだ線に対して略直交する方向に移動するように補正する補正手段とを備えたことを特徴とするシーム溶接装置。
  4. 前記検出手段は、デジタル水準器で構成されることを特徴とする請求項3に記載のシーム溶接装置。
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