JP2006087221A - バイオマス発電装置とその運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガスエンジン発電機を安定して運転制御し、かつ系統連系の容易化を図ったバイオマス発電装置とその運転制御方法を提供する。
【解決手段】 燃料ガスを生成するガス発生装置2と、燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジン31と、このガスエンジン31により駆動される誘導発電機32aとを備え、誘導発電機32aと電力系統4とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータ36を介して連系してなるものとし、発電装置の起動時には、誘導発電機32aを電動機状態として、コンバータ36の制御に基づいてガスエンジン31を所定回転数まで立上げ、この状態で、混合ガスをガスエンジンに供給して着火させてガスエンジンを混合ガスの燃焼により始動し、始動後に、誘導発電機32aを電動機状態から発電機状態に切換えて発電を行い、電力系統4にコンバータ36を介して電力供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料ガスを生成するガス発生装置2と、燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジン31と、このガスエンジン31により駆動される誘導発電機32aとを備え、誘導発電機32aと電力系統4とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータ36を介して連系してなるものとし、発電装置の起動時には、誘導発電機32aを電動機状態として、コンバータ36の制御に基づいてガスエンジン31を所定回転数まで立上げ、この状態で、混合ガスをガスエンジンに供給して着火させてガスエンジンを混合ガスの燃焼により始動し、始動後に、誘導発電機32aを電動機状態から発電機状態に切換えて発電を行い、電力系統4にコンバータ36を介して電力供給する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、バイオマス(生物体資源)を燃料として発電するバイオマス発電装置、特に、バイオマスをガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジンと、このガスエンジンにより駆動される発電機とを備え、前記発電機の出力を電力系統と連系してなるバイオマス発電装置とその運転制御方法に関する。
バイオマスは再生可能な資源であることと、バイオマスエネルギーはカーボンニュートラルであること等の特徴を有するので、CO2抑制に係る地球温暖化防止や循環社会の構築に寄与するものとして注目されている。そのため、近年、バイオマスの有効利用に関する研究開発が積極的に進められており、例えば、バイオマスニッポン総合戦略(平成14年12月)などに見られるように、国をあげての取組みがなされている。
従来のバイオマスを燃料とした発電の方式としては、(1)バイオマス燃料を直接ボイラーで燃焼させ、例えば、蒸気タービンにより発電する方式、(2)微生物を利用してバイオマス燃料を発酵させてメタンガスを取りだし、例えばガスエンジン、デュアルフュエルディーゼルエンジン、または燃料電池に供給して発電する方式、(3)バイオマス資源を、ガス発生炉においてガス化して可燃ガスを発生し、このガスを、例えばガスエンジンやデュアルフュエルディーセルエンジンに供給して発電する方式等がある。
上記(1)のボイラー用燃料として利用する場合、薪やおが屑,もみがらなどをそのまま燃料として利用できるが、効率の観点から、中型(500kW)以上の発電用ボイラーが適当であり、特に、300kW以下の分散型電源に使用されることは殆んどない。また、ボイラーの性格上、熱慣性が大きく起動停止に長時間を要するため、長時間連続運転が望ましく、短時間起動停止が行なわれる分散型電源には不向きである。
また、上記(2)のメタンガスを発生させる方式は、メタンガス発生装置等の設備が大掛かりとなって設備費が高く、また、メタンガス発生後の残渣の処理コストも必要となり、全体としてコスト高となる欠点を有する。
上記(3)のバイオマス燃料をガス化する方式の場合、おが屑を固形チップ化し、この固形バイオマス燃料をガス化し、このガスを使用して発電を行なうことが考えられる。上記固形化したバイオマス燃料を利用することにより、燃料の取り扱いが容易となる。
上記のような事情から、上記(3)、特に、バイオマスのガス化によるガスエンジン発電方式であって、比較的小規模でかつ効率の高いシステムの開発が望まれている。
ところで、前記固形バイオマスのガス化方法及び装置については、本願出願人等は、種々の発明に関して出願している(特許文献1〜3等参照)。
また、バイオマス資源の利用としては、前記薪やおが屑,もみがら以外に、乾燥鶏糞の利用が期待されている。バイオマス資源のなかの畜産廃棄物で、養鶏場から発生する鶏糞は、100万羽の養鶏場で約40トン/日(水分20%換算)と言われている。ちなみに、平成15年農林水産庁統計によれば、全国の鶏の飼育数は採卵鶏が約13700万羽である。
鶏糞は発酵肥料としても利用されているが、肥料としての優位性が低いため(牛、馬、豚、鳥の順)、従来は簡易焼却炉で焼却することも多く、その灰を肥料や土壌改良材に使用していた。ところが、近年、環境問題が厳しくなり鶏糞の簡易焼却が難しくなったことで、肥料に回される量が増えているが需要が少なく、発酵に伴なう臭気等の問題を抱えている。
バイオマス資源としての乾燥鶏糞は比較的に発熱量が高く(例:10.34MJ/kg 水分11.3%)、これをガス化して発電できれば、エネルギーの回収と同時に鶏糞に係る環境問題も解決され、更に地球温暖化防止にも寄与できるので、その活用が養鶏業者からも大いに期待されている。ちなみに、前記固形バイオマスのガス化装置において、発生するガスは発熱量が低く、4〜5MJ/m3程度である。
次に、バイオマスのガス化によるガスエンジン発電方式に関し、従来の方式について述べる。図4は、従来のバイオマス発電装置のシステム系統図の一例を示す。図4によれば、バイオマス発電装置1は、ガス発生装置2とガスエンジン発電機3とから構成され、ガスエンジン発電機3の出力は、基本的には電力会社の電力系統4と、同期装置35を介して連系されて運転される。
ガス発生装置2は、燃料供給装置21aを有するガス化炉21、発生ガス浄化用の遠心フィルタとしてのサイクロン22、ガス冷却器23、ブロア24、および発生ガス清浄化用のフィルタ25等を備える。一方、ガスエンジン発電機3は、ガスエンジン31、同期発電機32(誘導発電機の場合もある)、および発電機盤33等を備える。
ガス化炉21は、いわゆるダウンドラフト(下向通風)式のガス化炉であり、燃料供給装置21aからバイオマス燃料が投入され、ブロア24により吸引される給気は炉上部より供給され、炉下部からガス化された燃料ガスが取出される。バイオマス燃料は、ガス化炉21における燃焼層で燃焼するが、未燃の炭化物は燃焼層の下に炭化層を形成し、これが以下の還元層として作用する。還元層(炭化層)では、燃焼層で発生したCO2が高温の炭素分Cと反応し、還元してCOを生ずる。又燃料や、燃焼空気に含まれているH2Oが高温の炭素分Cと反応し、還元してH2とCOを生ずる。これらの反応は一定では無く、酸化、還元が複雑に絡み合って、進行していると考えられる。即ち、以下のような反応が行われている。
C+O2→CO2 C+CO2→2CO 2C+O2→2CO
C+2H2O→CO2+2H2 C+H2O→CO+H2
その他、燃料層の燃料は燃焼層の高温で乾留され、これによりCH4,C2H6等も発生している。これら、CO,H2,CH4,C2H6等の発生ガスが、ガスエンジンに導入される燃料ガスとなり、主に、以下のような燃焼反応によりガスエンジン31が駆動される。
C+2H2O→CO2+2H2 C+H2O→CO+H2
その他、燃料層の燃料は燃焼層の高温で乾留され、これによりCH4,C2H6等も発生している。これら、CO,H2,CH4,C2H6等の発生ガスが、ガスエンジンに導入される燃料ガスとなり、主に、以下のような燃焼反応によりガスエンジン31が駆動される。
CO+1/2O2=CO2+283.0kJ/mol
H2+1/2O2=H2O+241.8kJ/mol
CH4+2O2=CO2+2H2O+802.3kJ/mol
ガス化炉21における発生ガスは、サイクロン22で除塵され、ガス冷却器23で冷却され、更にフィルタ25で除塵され、これがガスエンジン31の燃料ガスとして供給される。この燃料ガスは、混合器33において空気と混合され、ガバナー34を介してガスエンジン31に供給され、同期発電機32を駆動して発電する。なお、図4において33aは燃料ガス調整用のアクチュエータ、31aはガスエンジン始動用のセルモータである。
H2+1/2O2=H2O+241.8kJ/mol
CH4+2O2=CO2+2H2O+802.3kJ/mol
ガス化炉21における発生ガスは、サイクロン22で除塵され、ガス冷却器23で冷却され、更にフィルタ25で除塵され、これがガスエンジン31の燃料ガスとして供給される。この燃料ガスは、混合器33において空気と混合され、ガバナー34を介してガスエンジン31に供給され、同期発電機32を駆動して発電する。なお、図4において33aは燃料ガス調整用のアクチュエータ、31aはガスエンジン始動用のセルモータである。
次に、図4におけるガスエンジン発電機の始動や電力系統との連系等の動作について述べる。まず、ガスエンジン31の始動方法について述べる。
図4において、ガスエンジン31の始動は、セルモータ31aにより、着火可能な回転まで回転を上げ、燃料ガスと空気との混合ガスを投入することにより着火させ、ガバナー34で自動的に定格回転まで制御する。ところで、バイオマスガス(燃料ガス)は、発熱量が低く、また着火する空気との混合比が狭く、更に発熱量が変動するため、常に混合比の調整が必要となる。従って、セルモータで始動し、混合比およびガバナースロットルを同時に制御して着火させるのは極めて困難となる。これについて、以下に詳述する。
即ち、セルモータ31aでガスエンジン31を始動(クランキング)すると、回転が不安定なためエンジン吸気量が変動する。このエンジン吸気量の変動に伴い燃料ガスと空気との混合比を調整しなければならない。また、エンジン吸気量が変動すると、ガス化炉の状態も変化し発熱量も変化して行くので、混合比の調整が一層困難となる。さらに、途中で着火した場合には、回転が上昇すると吸気量が急に増えるので、これに合わせて混合比の調整も必要となる。混合比の調整が失敗すると失火する危険がある。従って、従来方式の場合、始動は高度のテクニックを要し、確実かつ容易に始動できる方式が望まれていた。
次に、電力系統との連系について述べる。図4において、同期発電機32を系統に連系させるには、同期装置35を用いて、電力系統4と周波数、移相、電圧を合わせ、同期併入を行っていた。又、同期発電機に代えて誘導発電機を系統に連系させる場合には、すべり周波数を検出し、規定のすべり範囲内で系統との併入を行っていた。バイオマスガスを燃料とするガスエンジン発電機3は、前述のように、燃料の発熱量が低く、発熱量も変動するため、系統併入するための周波数と、移相の微細な制御が難しく、系統との併入に支障を来す問題があった。
特開2002−285172号公報
特開2004−51647号公報
特開2004−143204号公報
上記のように、従来のバイオマス発電装置においては、バイオマス燃料の発熱量が低く、発熱量も変動するためガスエンジン発電機の確実かつ容易な始動が困難な問題や、発電出力の系統併入に支障を来す問題等があった。さらに、混合比の調整が困難なことに関連して、後に詳述するように、発電機の出力制御が容易でない問題もあった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、この発明の課題は、ガスエンジン発電機を安定して運転制御し、かつ系統連系の容易化を図ったバイオマス発電装置とその運転制御方法を提供することにある。
前述の課題を解決するため、この発明は、バイオマスをガス化炉においてガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジンと、このガスエンジンにより駆動される発電機とを備え、前記発電機の出力を電力系統と連系してなるバイオマス発電装置において、前記発電機は誘導発電機とし、前記誘導発電機と電力系統とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータを介して接続したことを特徴とする(請求項1の発明)。
上記構成によれば、後述する請求項3のような運転制御が可能となり、ガスエンジン発電機を安定して運転制御し、かつ系統連系の容易化を図ることができる。詳細は後述する。
上記請求項1の発明の実施態様としては、下記請求項2の発明が好ましい。即ち、前記請求項1に記載のバイオマス発電装置において、前記コンバータは、パルス幅変調方式(PWM方式)からなるコンバータとしたことを特徴とする(請求項2の発明)。PWM方式の採用により、制御が容易であり、かつサイリスタの発熱が低減されるので、制御効率の向上が図れる。
また、バイオマス発電装置の運転制御方法の発明としては、下記請求項3ないし5の発明が好ましい。即ち、バイオマスをガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジンと、このガスエンジンにより駆動される誘導発電機とを備え、前記誘導発電機と電力系統とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータを介して連系してなるバイオマス発電装置の運転制御方法において、発電装置の起動時には、前記誘導発電機を電動機状態として、コンバータの制御に基づいて前記ガスエンジンを所定回転数まで立上げ、この状態で、前記混合ガスをガスエンジンに供給して着火させてガスエンジンを混合ガスの燃焼により始動し、始動後に、前記誘導発電機を電動機状態から発電機状態に切換えて発電を行い、前記電力系統にコンバータを介して電力供給することを特徴とする(請求項3の発明)。これにより、燃料ガスの組成や発熱量が変化しても、ガスエンジンを簡単に着火・始動でき、発電に移行することが可能となり、また従来方式のように同期装置やすべり周波数の検出なしに、系統連系ができるので、運転制御が全体的に簡素化できる。
また、前記請求項3に記載のバイオマス発電装置の運転制御方法において、前記コンバータは、PWM方式とする(請求項4の発明)。
さらに、前記請求項3または4に記載のバイオマス発電装置の運転制御方法において、発電装置の出力を増減する際には、前記コンバータの制御に基づいてガスエンジンの回転速度を増減し、これにより、前記燃料ガスのガスエンジンへの吸入量を増減する(請求項5の発明)。
前述のように、バイオマスガス発電装置の燃料ガス(発生ガス)は、発熱量が低く、その上ガス発生量、発熱量、濃度等が常に変化する。そのため、ガスエンジン発電機を効率良く制御するにはガスの組成に合わせた混合比制御と同時に変化する発生ガス量を有効に出力に変える制御が必要である。一般にバイオマス発電装置の発生ガスは発熱量が低く、空気との混合比が1:1に近いため、混合ガスを、従来のようにガバナーで制御するとしても制御量に限界がある。前記請求項5の発明によれば、ガスの組成の変化に対しては混合比を制御するものとし、発生ガス量の変化に対してはガスエンジンの回転数を制御して燃料ガスの供給量を制御することにより発電機の出力制御を行ってガバナーをシステム的に構成することとしたので、従来のガバナー機構は不要になり、より効率的な発電の出力制御が可能である。詳細は後述する。
なお、従来の交流発電機は極数と周波数から決まる固定された回転速度で運転されていたが、本発明によれば、コンバータを用いているため、発生ガス量に合わせて発電機の回転速度を制御することが出来、より効率的な運転が可能となる。
この発明によれば、ガスエンジン発電機を安定して運転制御可能し、かつ系統連系の容易化を図ったバイオマス発電装置とその運転制御方法を提供することができる。
図1ないし図3に基づき、本発明の実施の形態について以下に述べる。
図1は、本発明の実施の形態を示すバイオマス発電装置のシステム系統図であり、図2は、ガスエンジン回転速度と吸気量との関係を示す図、図3は、ガスエンジン回転速度と発電機出力との関係を示す図である。なお、図1において、図4に示した構成要素と同一機能を有する構成要素には同一番号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すバイオマス発電装置1は、バイオマスをガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置2と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジン31と、このガスエンジン31により駆動される誘導発電機32aとを備え、前記誘導発電機32aと電力系統4とを、電力を双方向にやり取り可能なPMW方式のコンバータ36を介して連系してなるものとし、その運転制御方法としては、発電装置の起動時には、前記誘導発電機32aを電動機状態として、コンバータ36の制御に基づいて前記ガスエンジン31をガス濃度やガス発生量等を勘案して設定する回転数まで立上げ、この状態で、前記混合ガスをガスエンジンに供給して着火させてガスエンジンを混合ガスの燃焼により始動し、始動後に、前記誘導発電機32aを電動機状態から発電機状態に切換えて発電を行い、電力系統4にコンバータ36を介して電力供給する。
また、図1は、混合器33に対して燃料ガスおよび空気が、それぞれ流量Q1(m3/h)およびQ2(m3/h)で導入され、燃料ガスおよび空気の混合ガスが、流量Q0(m3/h)でガスエンジン31に吸気される状態を示している。なお、33aおよび33bは、それぞれ燃料ガスおよび空気の流量調整用のアクチュエータである。
次に、図2について述べる。図2は、ガスエンジン回転速度と吸気量との関係を模式的に示す。図2は、横軸に回転速度(rpm)を縦軸に吸気量(m3/h)を示し、混合ガスの吸気流量Q0および燃料ガスの吸気流量Q1は、ガスエンジン回転速度に比例して増大することを示している。また、図2は、ガスエンジン回転速度が1500rpmの場合について、下記のように試算した例を示す。
例えば、4サイクルエンジンの排気量(l)と吸気量(m3/h)の関係は、下式で示す関係となる。
吸気量(m3/h)=[排気量(l)/1000]×(1/2)×回転速度(rpm)×60×C
なお、上記の式中、Cは吸気効率係数を示す。
なお、上記の式中、Cは吸気効率係数を示す。
上記の式の例によれば、2000cc(2l)のエンジンを1500rpmで運転した時の混合ガスの吸気量は90m3/hである。燃料ガスと空気の混合比を1:1とすれば燃料ガス流量は45m3/h、空気流量は45m3/hとなる。図2は1500rpmにおいて上記の関係を示す。
図3は、ガスエンジン回転速度の増減によって、発電機出力が増減する様子を模式的に示す。従来のバイオマス発電装置によれば、回転速度が一定であるので、燃料ガス流量を増やして出力を上げようとしても混合比が変り着火不良をおこす問題がある。これに対して、本発明によれば、誘導発電機32aと電力系統4とを、電力を双方向にやり取り可能なPMW方式のコンバータ36を介して連系し、ガスエンジン回転速度を自由に変えることができるため、前記図2、図3に示すように、発電機出力を上げるためにガス化炉21の出力を上げる場合、ガスエンジン回転数を徐々に上げて燃料ガスの吸入を増やし、発電出力を上げて行くことができる。又ガス化炉21の出力を下げる場合には、徐々に、ガス化炉21への燃料投入量を減少し、ガスエンジン回転数を下げることにより、燃料ガスの吸入量を徐々に減じ、発電機出力を下げることができる。以上の操作により、ガバナー機構をシステム的に構成したので、従来のガバナー機構は不要になる。
上記のように、本発明により、バイオマス発電装置に適用するガスエンジン発電機は、ガス化炉における発生ガスの発熱量が低く、かつ一定でない場合でも、安定した制御ができ、又、燃料ガスの吸気量を変えることによりバイオマス発電装置の出力制御も可能となる。さらに、系統連系の簡素化を図ることができる。
1 バイオマス発電装置
2 ガス発生装置
3 ガスエンジン発電機
4 電力系統
21 ガス化炉
22 サイクロン
23 ガス冷却器
24 ブロア
25 フィルタ
31 ガスエンジン
32a 誘導発電機
33 混合器
36 コンバータ
2 ガス発生装置
3 ガスエンジン発電機
4 電力系統
21 ガス化炉
22 サイクロン
23 ガス冷却器
24 ブロア
25 フィルタ
31 ガスエンジン
32a 誘導発電機
33 混合器
36 コンバータ
Claims (5)
- バイオマスをガス化炉においてガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジンと、このガスエンジンにより駆動される発電機とを備え、前記発電機の出力を電力系統と連系してなるバイオマス発電装置において、
前記発電機は誘導発電機とし、前記誘導発電機と電力系統とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータを介して接続したことを特徴とするバイオマス発電装置。 - 請求項1に記載のバイオマス発電装置において、前記コンバータは、パルス幅変調方式(PWM方式)からなるコンバータとしたことを特徴とするバイオマス発電装置。
- バイオマスをガス化して燃料ガスを生成するガス発生装置と、前記燃料ガスと空気との混合ガスの燃焼により動力を発生するガスエンジンと、このガスエンジンにより駆動される誘導発電機とを備え、前記誘導発電機と電力系統とを、電力を双方向にやり取り可能なコンバータを介して連系してなるバイオマス発電装置の運転制御方法において、
発電装置の起動時には、前記誘導発電機を電動機状態として、コンバータの制御に基づいて前記ガスエンジンを所定回転数まで立上げ、この状態で、前記混合ガスをガスエンジンに供給して着火させてガスエンジンを混合ガスの燃焼により始動し、始動後に、前記誘導発電機を電動機状態から発電機状態に切換えて発電を行い、前記電力系統にコンバータを介して電力供給することを特徴とするバイオマス発電装置の運転制御方法。 - 請求項3に記載のバイオマス発電装置の運転制御方法において、前記コンバータは、PWM方式とすることを特徴とするバイオマス発電装置の運転制御方法。
- 請求項3または4に記載のバイオマス発電装置の運転制御方法において、発電装置の出力を増減する際には、前記コンバータの制御に基づいてガスエンジンの回転速度を増減し、これにより、前記燃料ガスのガスエンジンへの吸入量を増減することを特徴とするバイオマス発電装置の運転制御方法。
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---|---|---|---|---|
JP2009132785A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Yanmar Co Ltd | バイオマスガス化システム |
JP2011234458A (ja) * | 2010-04-26 | 2011-11-17 | Honda Motor Co Ltd | ハイブリッド式発動発電機の出力制御装置 |
KR101466293B1 (ko) * | 2007-10-08 | 2014-11-27 | 엘지전자 주식회사 | 공기조화기의 전동기 제어장치 |
-
2004
- 2004-09-16 JP JP2004269589A patent/JP2006087221A/ja active Pending
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JP2009132785A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-18 | Yanmar Co Ltd | バイオマスガス化システム |
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