JP2006087078A - 無線通信方法、モバイルip端末、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータ - Google Patents

無線通信方法、モバイルip端末、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータ Download PDF

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Abstract

【課題】アクセスポイントの切替をスムーズが実行される。
【解決手段】モバイルIP端末によって、旧AP1a及びモバイルIP端末に備えられた送受信機RF1を介して旧ISW1と通信が行われている。送受信機RF1による通信レベルが低下すると、モバイルIP端末によって、モバイルIP端末に備えられた送受信機RF2を介して、新AP3aから、新AP3aが接続された新ISW3に対応するページング識別子が含まれたビーコン信号が受信される。ページング識別子が旧AP1aが接続された旧ISW1に対応するページング識別子と異なる場合、モバイルIP端末によって、L3バイキャスト要求メッセージが、旧ISW1に送信されることにより、旧ISW1によって、モバイルIP端末宛のパケットが、RF1送受信機とRF2送受信機の両方へ送信される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイント、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータを介して通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える無線通信方法、その無線通信方法におけるモバイルIP端末、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータに関する。
昨今の通信ネットワーク及び情報機器の発達に伴い、ノート型コンピュータやPDAなどのモバイルIP端末や無線LAN技術を用いた高速無線サービスが展開されている。特に、LANケーブルやハブの設置の必要のない無線LANについては、広帯域なデータ通信が可能になり、家庭やオフィスに普及している。
この無線通信の技術を支える標準プロトコルとして、例えばモバイルIPが挙げられる。モバイルIPとは、モバイルIP端末がアプリケーションソフトをリセットしたり接続中の通信を切断せずにその作業場所を移動できるようにする技術である。モバイルIPは、既存のインターネットプロトコル(IP)に移動性を持たせるように拡張したインターネット標準過程プロトコルである。具体的にモバイルIPは、モバイルIP端末がホームリンク(モバイルIP端末が本来属するネットワーク)で用いるホームアドレス(Home Address:HOA)と、外部リンク(MNの移動先ネットワーク)で用いる気付アドレス(Care of Address:COA)の対応関係を保持する専用エージェント(Home Agent:HA)を用いることにより、移動先の端末へのパケット転送を可能とする(例えば、非特許文献1)。
一方、現在インターネット等で利用されているIPアドレスは32ビットであるため、IPアドレスの枯渇が問題になっている。これに対応すべく、128ビットでアドレスを示すIPv6が開発されている。無線通信においても、将来IPv6を用いた通信が一般的になると考えられている。
例えば、図48に示すように通信ネットワークは、モバイルIPv6ネットワーク1、モバイルIPv6ネットワーク1にゲートウェイGW1を介して接続されたPSTN(公衆交換電話網:Public Switched Telephone Networks)3、モバイルIPv6ネットワーク1にゲートウェイGW2を介して接続されたIPv4ネットワーク2が接続されることにより、相互に通信可能となる。モバイルIPv6ネットワーク1には、端末を認証するRADIUS(Remote Authentication Dial-In User Service)サーバ10、ホームエージェントHA、SIP(Session Initiation Protocol)端末11などが接続されている。又、モバイルIPv6ネットワーク1には、アクセスルータAR1及びAR2が接続されている。アクセスルータAR1は、アクセスポイント(基地局)AP1a、AP1b、…AP1nが接続されている。アクセスポイントAP1aは、周波数f1で無線通信可能なセルを提供している。アクセスルータAR1に接続されたアクセスポイントは、少なくとも隣り合うセルにおいて異なる周波数で通信可能に設定されている。モバイルIP端末STA1は、自身が位置するセルを提供するアクセスポイント及びアクセスルータを介して、モバイルIPv6ネットワーク上の情報機器と通信可能である。又、アクセスルータAR2には、アクセスポイントAP3a、AP3b…AP3nを介してモバイルIP端末STA2が接続されている。
ここで、アクセスポイントが提供するセルは、モバイルIPでホームエージェントに位置登録する最小単位であって、気付アドレスの割付単位である。即ち、アクセスポイントAP1aに対応する気付アドレスのパケットが送信されると、アクセスポイントAP1aが提供するセルに対して着信が呼出される。
次に、図49を参照して、非特許文献2において記載されている従来の無線通信におけるハンドオーバーの処理について説明する。この非特許文献2の記載においては、モバイルIP端末が、アクセスポイントの切替前に、切替先の新アクセスルータ情報を取得し、事前にハンドオーバー実行を通知する。旧アクセスルータは、旧アクセスルータへのパケットを切替先の新アクセスルータに転送する。新アクセスルータは、転送されたパケットをバッファリングし、切替後に配信する。これにより、非特許文献2に記載の方法においては、切替による無線区間の切断によるパケットロスを発生させない。
具体的には、まず、ステップS901においてモバイルIP端末STA1において通信レベルの低下が検出されると、ハンドオーバーを実行する指示がだされ、これに基づいて、ステップS902において、モバイルIP端末によってルータディスカバリメッセージが旧アクセスルータAR1に送信される。これに対応して、ステップS903において、旧アクセスルータによって、新たなアクセスポイントの識別子と、新たなルータの情報を含むルータディスカバリ認定(Ack)メッセージが送信される。
これに基づいて、ステップS904においてモバイルIP端末STA1は、新たなルータの情報をキーとして、ルータ要請代理(Router Solicitation Proxy:RtSolPr)メッセージを旧アクセスルータAR1に送信し、ステップS905において、旧アクセスルータAR1から、新たなルータのサブネット情報を含む代理ルータ広告(Proxy Router Advertisement: PrRtAdv)メッセージを受信する。ここで、モバイルIP端末STA1は、新たな気付アドレスを作成し、ステップS906において、高速位置登録(Fast Binding Update:FBU)メッセージを旧アクセスルータAR1に送信する。
ステップS907において旧アクセスルータAR1は、ハンドオーバー初期化(Handover Initiate::HI)メッセージを新アクセスルータAR2に送信し、これに対応してステップS908において新アクセスルータAR2は、ハンドオーバー認定(Handover Acknowledge:Hack)メッセージを旧アクセスルータAR1に送信する。そこで旧アクセスルータAR1は、ステップS909a及びS909bにおいて、モバイルIP端末STA1と新アクセスルータAR2に、高速位置登録認定(Fast Binding Acknowledge:FBack)メッセージを送信する。
高速位置登録認定メッセージが送信されると、ステップS911において通信相手から送信されたモバイルIP端末STA1の旧COA宛パケット、即ち旧アクセスルータAR1に対応するCOA宛のパケットは、旧アクセスルータAR1で受信され、ステップS912において、新アクセスルータAR1に転送される。新アクセスルータAR2では、受信したパケットをバッファに蓄積する。
一方、位置登録認定メッセージが送信されると、ステップS910においてモバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントとの接続を切断し、ステップS913において新アクセスポイントとの接続を開始する。具体的には、ステップS914において新アクセスポイントとレベル2認証を行い、ステップS915においてアソシエーションを確立する。アソシエーションが確立されると、ステップS916においてモバイルIP端末STA1は、高速近隣広告(Fast Neighbor Advertisement:FNA)メッセージを新アクセスルータAR2に送信し、新アクセスルータAR2は、高速近隣広告メッセージの受信を受けて、ステップS912で蓄積したモバイルIP端末STA1宛のパケットを、モバイルIP端末STA1に送信する。
ここで、ルータと複数の無線基地局との間にスイッチングハブを接続し、無線基地局、スイッチングハブ、ルータを介して無線IPネットワークと通信可能な無線端末がある(例えば、特許文献1)。この特許文献1では、リンクレイヤにおいて無線端末が接続されるので、短い切替時間で無線基地局の切替を行うことができる。
特開2002−218524号公報 IETF RFC3775 "Mobility Support in IPv6" IETF RFC4068 "Fast Handovers for Mobile IPv6"
しかし、上述した非特許文献1に記載の通信システムにおいて気付アドレスは、セル単位に割り付けられる。従って、モバイルIP端末STA1がセルを越える度にホームエージェントHAへの位置登録が必要となってしまう問題がある。具体的には、モバイルIP仕様では、セルの移動はセグメントの移動と等価であり、着信に必要な気付アドレスの生成、ホームエージェントHAや通信相手となるCN(Co-respondent Node)に対して、RR(Return Routability)を含むバインディング(Binding:位置登録)処理が必要となる。
無線通信のセルは、数メートルから数十メートルであり、モバイルIP端末STA1の移動速度によっては頻繁にセルが変わるので、その度に位置登録処理を行う必要が生じてしまう。
これは、無線通信におけるモバイルIP端末STA1の移動管理を、レイヤ3即ちOSI基本参照モデルモデルのネットワーク層であるモバイルIPに依存しているためである。上述した非特許文献1に記載の通信システムにおいては、例えば、セルを移動する度にモバイルIP端末STA1が移動管理パケットを送信、即ち無線報知することになり、モバイルIP端末STA1の電池の消耗を加速させてしまう問題がある。
又、非特許文献1に記載の方法においても、位置登録処理を行う際に非特許文献2に示した方法でハンドオーバーが実施される。
非特許文献2に示した方法においては、新アクセスルータでのバッファリングは、モバイルIP端末が新アクセスポイント側で認証及びアソシエーション処理を実行する時間分蓄積される。更に、FNA受信をトリガーとして、バッファリングされたパケットが、モバイルIP端末に配信される。一般的に認証及びアソシエーションにおいては1乃至2秒を要する。この様に、新アクセスポイントと接続され新アクセスルータAR2からバッファリングされたパケットを受信するまでの時間を要するため、VoIPなどのリアルタイム通信において不具合を生じる場合がある。
又、上述した特許文献1においては、切替実行のトリガーが無線端末からの上りパケットに依存しているため、無線端末がパケットを送信しない限り、アクセスポイントの切替が行われない問題がある。又、切替のタイミングによっては、パケットロスが発生してしまう場合もある。
従って本発明は上記問題点に基づきなされたもので、その目的は、アクセスポイントの切替をスムーズに実行される無線通信方法、その無線通信方法におけるモバイルIP端末、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、アクセスポイント、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータを介して通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられる無線通信方法に関する。即ち、本発明の特徴に係る無線通信方法は、モバイルIP端末によって、第1のアクセスポイント及びモバイルIP端末に備えられた第1の送受信機を介して第1のインテリジェントスイッチと通信が行われているステップと、モバイルIP端末によって、第1の送受信機による通信レベルが低下したことが検知されるとともに、モバイルIP端末に備えられた第2の送受信機を介して、第2のアクセスポイントから、第2のアクセスポイントが接続された第2のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子が含まれたビーコン信号が受信されるステップと、モバイルIP端末によって、ページング識別子が第1のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子と同じであるかが判定されるステップと、ページング識別子が第1のアクセスポイントが接続された第1のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子と異なる場合、モバイルIP端末によって、モバイルIP端末宛のパケットを第1のインテリジェントスイッチを介して第1の送受信機へ送信し更に第2のインテリジェントスイッチを介して第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージが、第1のインテリジェントスイッチに送信されるステップと、第1のインテリジェントスイッチによって、モバイルIP端末宛のパケットが、第1の送受信機と第2の送受信機の両方へ送信されるステップとを備える。
本発明によれば、アクセスポイントの切替をスムーズに実行される無線通信方法、その無線通信方法におけるモバイルIP端末、インテリジェントスイッチ及びアクセスルータを提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(本発明の第1の実施の形態)
(無線通信方法)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る通信ネットワークは、モバイルIPv6ネットワーク1、モバイルIPv6ネットワーク1にゲートウェイGW1を介して接続されたPSTN(公衆交換電話網:Public Switched Telephone Networks)3、モバイルIPv6ネットワーク1にゲートウェイGW2を介して接続されたIPv4ネットワーク2が接続されることにより、相互に通信可能となる。モバイルIPv6ネットワーク1には、端末を認証するRADIUS(Remote Authentication Dial-In User Service)サーバ10、ホームエージェントHA、SIP(Session Initiation Protocol)端末11などが接続されている。又、モバイルIPv6ネットワーク1には、ネットワーク層レベルでアクセスルータAR1及びAR2が接続されている。又、アクセスルータAR1には、インテリジェントスイッチISW1及びISW2がデータリンク層(L2)レベルで接続されている。インテリジェントスイッチISW1には、アクセスポイント(基地局)AP1a、AP1b、…AP1nが接続されている。アクセスポイントAP1aは、周波数f1で無線通信可能なセルを提供している。アクセスルータAR1に接続されたアクセスポイントは、少なくとも隣り合うセルにおいて異なる周波数で通信可能に設定されている。モバイルIP端末STA1は、自身が位置するセルを提供するアクセスポイント及びアクセスルータを介して、モバイルIPv6ネットワーク上の情報機器と通信可能である。又、アクセスルータAR2には、アクセスポイントAP3a、AP3b…AP3nを介してモバイルIP端末STA2が接続されている。
本発明の第1の実施の形態において、インテリジェントスイッチに接続されたアクセスポイントが提供するセルの集合をページングドメインと定義される。具体的には、インテリジェントスイッチISW1に接続されたアクセスポイントAP1a、AP1b、…AP1nによって提供されるセルの集合をページングドメイン5aと定義される。ここで、ページングドメインとは、L2レベルで通信可能なネットワークで、ホームエージェントHAに対する位置登録の最小単位であり、気付アドレスの割付単位である。即ち、インテリジェントスイッチISW1に対応する気付アドレスのパケットが送信されると、インテリジェントスイッチISW1に接続されたアクセスポイントAP1a、AP1b…AP1nが提供するページングドメイン5aに対して着信が呼出される。
従って、例えば、モバイルIP端末STA1がページングドメイン5a内に位置する場合、モバイルIP端末STA1が位置するセルが変更されても常に同じ気付アドレスを利用できるので、ホームエージェントHAに対して位置登録を行う必要がない。一方、モバイルIP端末STA1がページングドメイン5aを越えてページングドメイン5bに移動した場合、以下に記載する本発明の第1の実施の形態に係る手順によって、新たなページングドメイン5bに対応する気付アドレスをホームエージェントHAに通知し、ハンドオーバーが実施される。
次に、図2を参照して本発明の第1の実施の形態に係る無線通信方法について概略を説明する。本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、送受信機を複数備えており、一つを通信中のアクトとして使用すると、通信していない送受信機は、スタンバイとして使用される。
図2(b)に示すように、モバイルIP端末STA1は通信中の状態である(1)。具体的には、図2(a)に示す様に、インテリジェントスイッチISW1に、アクセスポイントAP1a、AP1b…AP1nが接続されており、モバイルIP端末STA1は、アクト側の送受信機を介して旧アクセスポイント(第1のアクセスポイント)AP1a及び旧インテリジェントスイッチ(第1のインテリジェントスイッチ)ISW1を介して通信している。
ACT側の送受信機において通信レベルの低下が検出されると(2)、スタンバイ側の送受信機によって、新インテリジェントスイッチ(第2のインテリジェントスイッチ)ISW3に接続された新アクセスポイントAP3aと通信を行うため、新アクセスポイント(第2のアクセスポイント)AP3aとのアソシエーションが確立され、データリンク層レベルでの通信が認証される(3)。
新アクセスポイントAP3aとのアソシエーションが確立されると、モバイルIP端末STA1は、新インテリジェントスイッチISW3に、旧アクセスポイントAP1aからアクト側の送受信機を介すルートと、更に新アクセスポイントAP3aからスタンバイ側の送受信機を介すルートの2通りのルートでパケットを送信させるL3バイキャスト要求メッセージを送信する(4)。L3バイキャスト要求メッセージを受信すると、新インテリジェントスイッチISW3は、旧インテリジェントスイッチISW1に、L3バイキャスト要求メッセージを送信し、旧インテリジェントスイッチISW1と新インテリジェントスイッチISW3との間に、IP層に対応するレイヤ3トンネルを作成する(5)。
レイヤ3トンネルが作成されると、旧インテリジェントスイッチISW1は、旧アクセスポイントAP1aと、新インテリジェントスイッチISW3を介して新アクセスポイントAP3aとの両方に向けてパケットを送信する。このときモバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1a及び新アクセスポイントAP3aの両方からパケットを受信する(6)。
ここで、モバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1aが提供するセルのエリアから新アクセスポイントAP3aが提供するセルのエリアに向けて移動したとする(7)。モバイルIP端末STA1が新アクセスポイントAP3aが提供するセルに近づくと、モバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1aと通信しているアクト側の送受信機の通信レベルが低下したことを判断し、ハンドオーバーを実行する(8)。
このとき、モバイルIP端末STA1は、アクト側で使用していた送受信機をスタンバイ側に切替るとともに、スタンバイ側で使用していた送受信機をアクト側に切替え(9)、モバイルIP端末STA1は、モバイルIP端末STA1のホームエージェントに、新インテリジェントスイッチISW3に対応する気付アドレスを含む位置登録更新(Binding Update)メッセージを送信し、ホームエージェントから位置登録Ack(Binding Ack)メッセージを受信する(10)。
更にモバイルIP端末STA1は、新インテリジェントスイッチISW3にL3バイキャスト送信を停止させるL3バイキャスト停止要求メッセージを送信する(11)。更に新インテリジェントスイッチISW3は、旧インテリジェントスイッチISW1にL3バイキャスト停止要求メッセージを送信し、旧インテリジェントスイッチISW1において、レイヤ3トンネルを削除させる。これを受けて旧インテリジェントスイッチISW1は、L3バイキャスト送信を停止する。
次に、図3乃至図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る通信方法を説明する。ここで、各ステップに記載されている[IETF RFC2461]や、[IEEE 802.11]などの記載は、それぞれの処理に適用される規格を示している。
図3は、アクセスポイントAP1aが起動した場合のシーケンス図である。ステップS101においてアクセスポイントAP1aが起動されると、ステップS102においてルータ通知(Router Advertisement)メッセージを送信させるルータ要請(Router Solicitation)メッセージがアクセスルータAR1に送信される。ルータ要請メッセージの送信元アドレス(SA:Source Address)はアクセスポイントAP1aのMACアドレスで、宛先アドレス(DA:Destination Address)は、全ルータマルチキャストアドレスに対応するMACアドレスである。
アクセスルータAR1はルータ要請メッセージを受信すると、ステップS103においてに、ネットワークプレフィックスを通知するルータ通知メッセージをアクセスポイントAP1aに送信する。ルータ通知メッセージの送信元アドレスはアクセスルータAR1のMACアドレスで、宛先アドレスはアクセスポイントAP1aのMACアドレスである。これにより、アクセスポイントAP1aはアクセスルータAR1のネットワークプレフィックスを取得することができる。
更に、アクセスポイントAP1aはステップS104において、インテリジェントスイッチISW1に、近隣要請(Neighbor Solicitation)メッセージを送信する。近隣要請メッセージは、同一リンク上に存在する他のノードに対し、MACアドレスを知らせるようにリクエストするメッセージである。ここでは、インテリジェントスイッチISW1のIPアドレスに対応するMACアドレスを取得するメッセージを送信する。このとき近隣要請メッセージの送信元アドレスはアクセスポイントAP1aのMACアドレスで、宛先アドレスはISWの要請ノードマルチキャストアドレスに対応するMACアドレスである。
インテリジェントスイッチISW1は近隣要請メッセージを受信すると、インテリジェントスイッチISW1のMACアドレスを含む近隣通知(Neighbor Advertisement)メッセージをアクセスポイントAP1aに送信する。これにより、アクセスポイントAP1aはインテリジェントスイッチISW1のMACアドレスを取得することができる。
図4は、インテリジェントスイッチISW1が起動した場合のシーケンス図である。ステップS151においてインテリジェントスイッチISW1が起動されると、ステップS152においてルータ通知メッセージを送信させるルータ要請メッセージがアクセスルータAR1に送信される。ルータ要請メッセージの送信元アドレスはインテリジェントスイッチISW1のMACアドレスで、宛先アドレスは、全ルータマルチキャストアドレスに対応するMACアドレスである。
アクセスルータAR1はルータ要請メッセージを受信すると、ステップS153においてに、ネットワークプレフィックスを通知するルータ通知メッセージをインテリジェントスイッチISW1に送信する。ルータ通知メッセージの送信元アドレスはアクセスルータAR1のMACアドレスで、宛先アドレスはインテリジェントスイッチISW1のMACアドレスである。これにより、アクセスポイントAP1aはアクセスルータAR1のネットワークプレフィックスを取得することができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1が通信中にページングドメインを越えて移動する際のハンドオーバーについて説明する。
図5に示すようにモバイルIP端末STA1は、第1の送受信機RF1及び第2の送受信機RF2を備えている。本発明の第1の実施の形態では、第1の送受信機RF1は、アクト側で使用されており、ステップS201において、旧アクセスポイントAP1a及び旧インテリジェントスイッチISW1を介して通信している。一方、第2の送受信機RF2は、スタンバイ側で使用されており、いずれの通信端末とも通信コネクションが確立されていない。
ここで、ステップS202においてモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルが低下したとする。通信レベルの低下とは、受信した信号レベルが低下したり、PER(パケット誤り率:Packet Error Rate)が劣化したことにより判断される。ここでは、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルがバイキャスト送信を実行する閾値より低下したとする。
通信レベルが低下したと判断されると、ステップS203において、スタンバイ側の第2の送受信機RF2は、旧アクセスポイントAP1aとは異なる新アクセスポイントAP3aからのビーコン信号を探索する。このビーコン信号には、ビーコン信号を発信したアクセスポイントが属するページングドメイン5bのページング識別子と、当該新アクセスポイントAP3aの識別子が含まれる。このアクセスポイントの識別子には、無線部IDとして、アクセスポイントのMACアドレスであるBSSID(Basic Service Set Identifier)と、事業者又はカンパニーによって採番されるESSID(Extended Service Set Identifier)が含まれる。ここで、第2の送受信機RF2で受信したビーコン信号のページング識別子が第1の送受信機RF1で通信しているアクセスポイントのページング識別子と異なると判断されると、モバイルIP端末STA1は、ページングドメインを越えて移動したことになり、本発明の第1の実施の形態に係る手順に従ってハンドオーバーが実施される。
具体的には、第2の送受信機RF2で受信したビーコン信号のページング識別子が第1の送受信機RF1で通信しているアクセスポイントのページング識別子と異なると判断されると、ステップS204において、モバイルIP端末STA1によって、新アクセスポイントAP3aにアソシエーション要求メッセージが送信され、これに対応して、ステップS205において、新アクセスポイントAP3aからアソシエーション応答メッセージが送信される。これによりモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2と新アクセスポイントAP3aとのアソシエーションが確立される。
モバイルIP端末STA1と新アクセスポイントAP3aとの間でアソシエーションが確立されると、ステップS206において、モバイルIP端末STA1によって新アクセスポイントAP3aにデータリンク層レベルでのL2認証要求メッセージが送信される。新アクセスポイントAP3aによってモバイルIP端末STA1からL2認証要求メッセージが受信されると、ステップS207において、予め記憶されたRADIUSサーバ10のIPアドレスが読み出されるとともにRADIUSサーバ10のIPアドレスにモバイルIP端末STA1のL2認証要求メッセージが送信される。RADIUSサーバ10によってL2認証要求メッセージが受信されると、ステップS208において認証応答メッセージが新アクセスポイントAp3aに送信される。ステップS208において新アクセスポイントAP3aよってRADIUSサーバ10からL2認証応答メッセージが受信されると、ステップS209においてモバイルIP端末STA1へL2認証応答メッセージが送信される。
次に、ステップS210において新アクセスポイントAP3aからネットワークプレフィックス通知メッセージが送信される。ここで送信される情報は、アクセスルータAR2のネットワークプレフィックス、デフォルトゲートウェイ(アクセスルータAR2のIPアドレス)、アクセスルータAR2のMACアドレスを含むアクセスルータ情報と、新インテリジェントスイッチISW3のIPアドレス及びMACアドレスを含むインテリジェントスイッチ情報である。
モバイルIP端末STA1によってネットワークプレフィックスが受信されると、これに対応してステップS211において、ネットワークプレフィックスにモバイルIP端末STA1の64ビットのMACアドレス(EUI−64)が付加されることにより気付アドレスが生成される。更に、ステップS212において、モバイルIP端末STA1によって、新アクセスポイントAP3aにネットワークプレフィックス応答メッセージが送信される。
モバイルIP端末STA1によってネットワークプレフィックス応答メッセージが送信されると、ステップS213において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によってモバイルIP端末宛のパケットを第1の送受信機RF1と第2の送受信機RF2の両方への送信を依頼するL3バイキャスト要求メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に送信される。このL3バイキャスト要求メッセージには、旧インテリジェントスイッチISW1に対応する旧気付アドレス、新インテリジェントスイッチISW3に対応する新気付アドレス、旧インテリジェントスイッチISW1のIPアドレス、第1の送受信機RF1のMACアドレス、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレス、第2の送受信機RF2のMACアドレス、新アクセスポイントAP3aのMACアドレス、モバイルIP端末STA1のMACアドレスが含まれる。ここで、L3バイキャスト要求メッセーにおいて、発信元アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスで、宛先アドレスが新インテリジェントスイッチISW3のMACアドレスである。
ここで、新インテリジェントスイッチISW3は、モバイルIP端末のMACアドレスと、新アクセスポイントAP3aのMACアドレスと第2の送受信機RF2のMACアドレスを含むL2トンネル情報と、旧インテリジェントスイッチISW1のIPアドレスを含むL3トンネル情報と、新気付アドレス及び旧気付アドレスを含む気付アドレス情報とを、新インテリジェントスイッチISW3に備えられたバイキャストテーブル360bに登録する。
新インテリジェントスイッチISW3によってL3バイキャスト要求メッセージが受信されると、ステップS214において、新インテリジェントスイッチISW3によって、L3バイキャスト要求メッセージが旧インテリジェントスイッチISW1に送信される。ここで送信されるL3バイキャスト要求メッセージは、モバイルIP端末STA1のMACアドレスと、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1のMACアドレスと、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスを含む。
ここで、旧インテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末のMACアドレスと、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスと第1の送受信機RF1のMACアドレスを含むL2トンネル情報と、新インテリジェントスイッチISW3のIPアドレスを含むL3トンネル情報とを、旧インテリジェントスイッチISW1に備えられたバイキャストテーブル360aに登録する。
L3バイキャスト要求メッセージが旧インテリジェントスイッチISW1に受信されると、ステップS215において、旧インテリジェントスイッチISW1によって、L3バイキャスト応答メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に送信される。ここで送信されるL3バイキャスト応答メッセージには、モバイルIP端末STA1のMACアドレスが含まれる。
更に新インテリジェントスイッチISW3によって、ステップS216においてL3バイキャスト応答メッセージが第2の送受信機RF2に送信される。このL3バイキャスト応答メッセージは、発信元アドレスが新インテリジェントスイッチISW3のMACアドレスで、宛先アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスである。
これにより、ステップS217a及びステップS217bに示すように、旧インテリジェントスイッチISW1によってモバイルIP端末STA1宛のパケットが受信されると、バイキャストテーブル360aに従って、第1の送受信機RF1にパケットが送信されるとともに、新インテリジェントスイッチISW3及び新アクセスポイントAP3aを介して第2の送受信機RF2にパケットが送信される。
このとき、新インテリジェントスイッチISW3は、モバイルIP端末STA1から旧気付アドレスを送信元としたメッセージを受信すると、旧インテリジェントスイッチISW1にIPカプセル化して送信し、新気付アドレスを送信元としたメッセージを受信すると、新インテリジェントスイッチISW3が接続されたアクセスルータにパケットを送信する。
第1の送受信機RF1によって更に通信レベルが低下した、より具体的にはモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルが通信が不可能になる閾値より低下したと判断されると、ステップS218において、アクト側の送受信機とスタンバイ側の送受信機の切替が行われる。
具体的には、ステップS219において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、位置登録Ackの到着を監視させる位置登録Ack監視要求メッセージが、新インテリジェントスイッチISW3に送信される。この後、新インテリジェントスイッチISW3は、入力されるパケットを検査し、モバイルIP端末STA1の位置登録Ackメッセージを待機する。
更に、ステップS220において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、モバイルIP端末STA1のホームエージェントHAに位置登録更新メッセージが送信される。これに応答して、ステップS221において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機によって、ホームエージェントHA1から位置登録Ackメッセージが送信される。
このとき、新インテリジェントスイッチISW3は、モバイルIP端末STA1の位置登録Ackメッセージを検知する。この位置登録Ackメッセージが検知されると、旧気付アドレス宛のパケット、具体的には、旧インテリジェントスイッチISW1から転送されたパケットは、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2に送信する。一方、新気付アドレス宛のパケットは、所定時間が経過するまで、新インテリジェントスイッチISW3の記憶部にバッファリングする。ここで所定時間とは、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに受信される前にホームエージェントHAによって旧インテリジェントスイッチISW1を介して送信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットが、モバイルIP端末STA1によって受信されるまでの時間である。
モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、位置登録Ackメッセージが受信されると、ステップS222において、L3バイキャスト停止要求メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に送信される。このL3バイキャスト停止要求メッセージは、送信元アドレスはモバイルIP端末STA1のMACアドレスで、宛先アドレスは新インテリジェントスイッチISW3のMACアドレスである。
ここで、ステップS221で説明したバッファリングを行う所定時間が経過したとする。所定時間を経過すると、ステップS223において、新インテリジェントスイッチISW3によって、バッファリングされたパケットが、新気付アドレス宛で送信され、モバイルIP端末STA1の送受信機RF2に送信される。
又、新インテリジェントスイッチISW3によって、モバイルIP端末STA1からL3バイキャスト停止要求メッセージが受信され、所定時間を経過すると、ステップS224において、ステップS222で送信されたL3バイキャスト停止要求メッセージの送信元アドレスであるモバイルIP端末STA1のMACアドレスを含むL3バイキャスト停止要求メッセージが旧インテリジェントスイッチISW1に送信される。
L3バイキャスト停止要求メッセージが旧インテリジェントスイッチISW1によって受信されると、ステップS225において、モバイルIP端末STA1のMACアドレスを含むL3バイキャスト停止応答メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に送信される。新インテリジェントスイッチISW3によってL3バイキャスト停止応答メッセージが送信されると、モバイルIP端末STA1にL3バイキャスト停止応答メッセージが送信される。このL3バイキャスト停止応答メッセージは、発信元アドレスが新インテリジェントスイッチISW3のMACアドレスで、宛先アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスである。
L3バイキャスト停止応答メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS225で送信されたL3バイキャスト停止応答メッセージに含まれたモバイルIP端末STA1のMACアドレスをキーとして、バイキャストテーブル360bから、L2トンネル情報、L3トンネル情報、COA情報を削除する。更に、L3バイキャスト停止要求メッセージが旧インテリジェントスイッチISW1に受信されると、旧インテリジェントスイッチISW1は、ステップS224で送信されたL3バイキャスト停止要求メッセージに含まれたモバイルIP端末STA1のMACアドレスをキーとして、バイキャストテーブル360aから、L2トンネル情報とL3トンネル情報を削除する。
L3バイキャスト停止応答メッセージが送信されると、旧インテリジェントスイッチISW1によって、ステップS227において、旧アクセスポイントとモバイルIP端末STA1とのアソシエーションの切断を要求する接続切断要求メッセージが送信される。この接続切断要求メッセージは、モバイルIP端末STA1のMACアドレスを含み、発信元アドレスは旧インテリジェントスイッチISW1のMACアドレスで、宛先アドレスは旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスである。
この様な処理により、ステップS228において、第2の送受信機RF2を介してモバイルIP端末STA1との通信が行われる。
ここで、図5に示したステップS217a及びステップS217bでのL3バイキャスト送信の詳細を説明する。
ステップS214において、旧インテリジェントスイッチISW1によって、L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、ステップS217aにおいて、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、第1の送受信機RF1に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信する。ここで、本発明の第1の実施の形態において「MACカプセル化」とは、送信先のMACアドレスを指定してL2(レイヤー2)トンネルを設け、指定された送信先にダイレクトに送信することである。具体的には、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、モバイルIP端末STA1に備えられた第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2宛に送信するために、送信先の送受信機のMACアドレスを宛先アドレスに指定したヘッダを付加する。一方、「IPカプセル化」とは、送信先のIPアドレスを指定してL3(レイヤー3)トンネルを設け、指定された送信先にダイレクトに送信することである。
一方、ステップS217bにおいて、旧インテリジェントスイッチISW1によって、新インテリジェントスイッチISW3を介して送信する。具体的には、旧インテリジェントスイッチISW1によって、L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、第1の送受信機RF1に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信される。更に、旧インテリジェントスイッチISW1によって、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、新インテリジェントスイッチISW3に対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信される。更に、新インテリジェントスイッチISW3によって、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが新インテリジェントスイッチISW3のIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、前記モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、第2の送受信機RF2に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信される。
ここで、送信されるパケットには、このパケットを識別するシーケンス番号を含み、旧インテリジェントスイッチISW1によってパケットが受信される度にインクリメントされることが好ましい。この場合、モバイルIP端末STA1によって、第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2を介してパケットが受信されると、受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、既に受信されたパケットのシーケンス番号である場合、受信されたパケットが破棄される。
より具体的には、モバイルIP端末STA1によって、第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2を介してパケットが受信されると、受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、モバイルIP端末STA1によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号と受信されたパケットのシーケンス番号が比較される。受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、モバイルIP端末STA1によって、受信されたパケットがモバイルIP端末STA1のアプリケーションに送信されるとともに、ラスト受信シーケンス番号が受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えられる。一方、受信されたパケットのシーケンス番号の方が小さい場合、モバイルIP端末STA1によって、受信されたパケットが破棄される。
又、受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、モバイルIP端末STA1によって、直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号が、受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えられる。このとき、モバイルIP端末STA1によって、ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、アプリケーションからパケットが送信される。
図6を参照して、ステップS221で説明した新気付アドレス宛のパケットのバッファリングについて詳述する。この図6においては、波線は本発明の第1の実施の形態に係る手順の制御信号を示し、実践は本発明の第1の実施の形態に係る手順で送信されるパケットの流れを示している。
まず、ステップS301において、モバイルIP端末STA1が位置登録更新を行う時、まず、新インテリジェントスイッチISW3によってモバイルIP端末STA1から位置登録Ack監視要求メッセージが受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、受信したパケットのスクリーニングを開始し、位置登録Ackメッセージを受信するのを待機する。
一方、ステップS302においてモバイルIP端末STA1から送信された位置登録更新メッセージは、新インテリジェントスイッチISW3を介して、ステップS303において、ホームエージェントHAに送信される。位置登録更新メッセージが受信されると、ホームエージェントHAは、ステップS304及びステップS305において、新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に位置登録Ackメッセージを送信する。モバイルIP端末STA1は、位置登録Ackメッセージが受信される前は、旧気付アドレスに基づいてパケットを送信していたが、位置登録Ackメッセージが受信されると、新気付アドレスに基づいてパケットを送信する。更に、ステップS306において、モバイルIP端末STA1は、L3バイキャスト停止要求メッセージを新インテリジェントスイッチISW3に送信する。
更に、位置登録Ackメッセージが新インテリジェントスイッチISW3によって検知されてから所定時間を経過すると、新インテリジェントスイッチISW3は、旧インテリジェントスイッチISW1にL3バイキャスト停止要求メッセージを送信する。
この様な制御をした場合のパケットの到着順序について説明する。
位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着する前にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS351及びステップS352において、旧気付アドレスに基づいて旧インテリジェントスイッチISW1を介してモバイルIP端末STA1に送信される。一方、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着した後にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS353及びステップS354において、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3に送信され、新インテリジェントスイッチISW3においてバッファリングされる。
新インテリジェントスイッチISW3において位置登録Ackメッセージが新インテリジェントスイッチISW3によって検知されてから所定時間を経過すると、具体的には、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに受信される前にホームエージェントHAによって旧インテリジェントスイッチISW1を介して送信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットが、モバイルIP端末STA1によって受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS355及びステップS356において、バッファリングしたパケットを、受信した順番にモバイルIP端末STA1に送信する。
図6に示した方法によれば、モバイルIP端末STA1に送信されるパケットの順番が前後することがないので、通信を不安定にさせることなくアプリケーションによる処理を円滑に行わせることができる。更に位置登録Ackメッセージを待機する時間も限定されるので、新インテリジェントスイッチISW3の負荷を押さえることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信方法においては、モバイルIP端末STA1からの要請に基づいて、旧インテリジェントスイッチISW1によって旧アクセスポイントAP1aにパケットが送信されるとともに、新インテリジェントスイッチISW3を介してと新アクセスポイントAP3aにパケットが送信される。この様に、L3バイキャスト配信でパケットが送信されることにより、モバイルIP端末STA1においてパケットロスを発生させないハンドオーバーが可能になる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信方法に用いられるモバイルIP端末、アクセスポイント及びインテリジェントスイッチについて詳述する。
(モバイルIP端末)
本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、複数の送受信機を備えており、それらの通信レベルに応じて、通信する送受信機を決定したり、バイキャスト配信を要請したりする機能を備える。
具体的には、図7に示すように本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、中央制御部100、無線制御部104a及び104b、第1の送受信機RF1、第2の送受信機RF2、バス切替部107、アンテナ106を備えている。中央制御部100は、中央処理制御装置(CPU)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103を備えている。
ROM102には、モバイルIP端末STA1の起動時に実行されるブートプログラムが、RAM103にはモバイルIP端末STA1で実行されるプログラムや、後述するモバイルIP端末STA1のMACアドレスと、第1の送受信機RF1のMACアドレスと、第2の送受信機RF2のMACアドレスとを含むデータテーブル150と、バイキャスト送信を実行する閾値と、通信が不可能になる閾値及び処理中に発生する一時記憶データなどが記憶されている。
モバイルIP端末STA1が起動されると、ROM102に記憶されたブートプログラムが中央処理制御装置101によって実行される。又、中央制御部100は、無線制御部104を制御して、アンテナ106及び送受信機RF1及びRF2を介して、アクセスポイントAP1aとデータを送受信する。このとき、バス切替部107は、中央制御部100からの指示に従って、無線制御部104a又は104bを介して、第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2のいずれかを制御する。RAM103には、モバイルIP端末STA1のMACアドレスと、第1の送受信機RF1のMACアドレスと、第2の送受信機RF2のMACアドレスと、バイキャスト送信を実行する閾値と、通信が不可能になる閾値とが記憶される。
中央制御部100は、通信を開始すると、旧インテリジェントスイッチISW1に接続された旧アクセスポインAP1aトと第1の送受信機RF1を介して通信するとともに、旧アクセスポイントAP1aの識別子と、旧第1のインテリジェントスイッチISW1のページングドメインの識別子である第1のページング識別子とをRAMに記憶する。
ここで、第1の送受信機RF1の通信レベルがバイキャスト送信を実行する閾値より低下されたと判断されると、第2の送受信機RF2を介して、新インテリジェントスイッチISW3に接続された新アクセスポイントAP3aから、新インテリジェントスイッチに対応するページングドメインの識別子である第2のページング識別子と新アクセスポイントAP3aの識別子を含むビーコン信号を受信する。ここで、第1のページング識別子と第2のページング識別子が異なると判断されると、モバイルIP端末STA1のMACアドレスと、第1の送受信機RF1のMACアドレスと、旧アクセスポイントAP1aの識別子と、第2の送受信機RF2のMACアドレスと、新アクセスポイントAP3aの識別子と、旧インテリジェントスイッチISW1のIPアドレスと、旧インテリジェントスイッチISW1に対応する第1の気付アドレスと、新インテリジェントスイッチISW3に対応する第2の気付アドレスとを少なくとも含み、モバイルIP端末STA1宛のパケットを第1の送受信機RF1及び第2の送受信機RF2の両方への送信を要求するL3バイキャスト要求メッセージを、第2の送受信機RF2を介して新インテリジェントスイッチISW3に送信する。
ここで、中央制御部100は、更に第1の送受信機RF1の通信レベルが通信が不可能になる閾値より低下した場合、第2の送受信機RF2を介してバイキャスト送信の停止を要求するL3バイキャスト停止要求メッセージを新インテリジェントスイッチISW3に送信し、旧インテリジェントスイッチISW1に、第1の送受信機RF1及び第2の送受信機RF2へのパケットの送信を停止させる。
中央制御部100は、第1の送受信機RF1によって、第1の送受信機RF1のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化されたモバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、旧インテリジェントスイッチISW1を介して旧アクセスポイントAP1aから受信し、第2の送受信機RF2によって、第2の送受信機RF2のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化されたモバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、旧第1のインテリジェントスイッチISW1と新インテリジェントスイッチISW3を介して新アクセスポイントAP3aから受信するのが好ましい。ここで、中央制御部100は、更に、第1の送受信機又は第2の送受信機を介してパケットが受信されると、受信されたパケットに含まれている識別子が読み出されて、既に受信されたパケットの識別子である場合、受信されたパケットを破棄するのが好ましい。
L3バイキャスト送信する処理やL3バイキャスト配信されたデータの処理については、図33乃至図38を参照して後に詳述する。
図8に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、データリンク層において、ミドルウェアによって複数の送受信機に対応するMACアドレスが扱われている。このミドルウェアの代表的なアルゴリズムとしては、状態遷移のアルゴリズムや、バイキャスト配信されたパケットの制御アルゴリズムなどが含まれる。又、ミドルウェアによって扱われる複数の送受信機の情報は、上位層であるネットワーク層(IP)において、隠蔽される。
ネットワーク層においては、複数の送受信機のMACアドレスを扱うことなく、モバイルIP端末STA1に割り当てられたMACアドレスに基づいて処理が実行される。ここでは、モバイルIPにおける気付アドレス(COA)は、上位層であるトランスポート層において、隠蔽される。トランスポート層及びアプリケーション層などにおいては、ホームアドレスでの通信としか見えず、モバイルIP端末STA1の現在位置に関係なくセッションの維持が可能となる。
図9に示すように、モバイルIP端末STA1のデータテーブル150は、モバイルIP端末STA1自身に関するデータ、アクセスポイントに関するデータ、アクセスルータに関するデータ、インテリジェントスイッチに関するデータ、ホームエージェントに関するデータが含まれる。
(1)モバイルIP端末STA1自身に関するデータ
・ホームアドレス情報:モバイルIP端末STA1のホームリンクでのIPアドレス即ちホームアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなど。これらの情報は、モバイルIP端末STA1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・COA情報:モバイルIP端末STA1の外部リンクでのIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなど。これらの情報は、アクセスポイント接続時に生成され、接続したページングドメイン毎に記憶される。
・RF1−MAC:モバイルIP端末STA1に備えられた第1の送受信機RF1のMACアドレスである。この情報は、モバイルIP端末STA1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・RF2−MAC:モバイルIP端末STA1に備えられた第2の送受信機RF2のMACアドレスである。この情報は、モバイルIP端末STA1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・STA−MACアドレス:モバイルIP端末STA1のMACアドレスである。これらの情報は、モバイルIP端末STA1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・AP−ID:アクセスポイントの無線部ID(ESSID)である。モバイルIP端末STA1は、このAP−IDに基づいて接続しても良いアクセスポイントを判断する。
(2)アクセスポイントに関するデータ
このアクセスポイントに関するデータは、モバイルIP端末STA1とアソシエーションが確立されたアクセスポイント毎に以下のデータを備える。
・AP−ID:検出されたアクセスポイントの無線部ID(BSSID及びESSID)である。
・ページングID:アクセスポイントから送信されるビーコン信号に含まれる。このページングIDが変更した場合、モバイルIP端末STA1は、ページングドメインが変更したと判断し、位置登録処理を行う。
(3)アクセスルータに関するデータ
このアクセスルータに関するデータは、アクセスポイントが接続され、ページングドメインが変更されたときに、接続したページングドメイン毎に記憶される。
・ネットワークプレフィックス:モバイルIP端末STA1は、このネットワークプレフィックスに基づいて気付アドレスを生成する。
・MACアドレス:アクセスルータのMACアドレス。
・デフォルトゲートウェイ:アクセスルータのMACアドレス。
(4)インテリジェントスイッチに関するデータ
・MACアドレス:インテリジェントスイッチのMACアドレスは、モバイルIP端末STA1がページング要求する宛先アドレスとして利用される。このインテリジェントスイッチに関するデータは、アクセスポイントが接続されたときに、アクセスポイントから送信され、ページングドメインが変更されたときに、接続したページングドメイン毎に記憶される。
(5)ホームエージェントに関するデータ
・IPアドレス:ホームエージェントのIPアドレスは、モバイルIP端末STA1がホームエージェントに位置登録更新を行う場合の宛先IPアドレスになる。
次に、図10乃至図16を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1の状態遷移を説明する。
まず、ステップS1100においてモバイルIP端末STA1は、停止状態であるとする。ステップS1101において、アクト側の送受信機が決定される。アクト側の送受信機が決定されると、ステップS1102において、アクセスポイントを探索し、アクセスポイントからのビーコン信号を受信する。
ビーコン信号を受信すると、ステップS1103においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントにアソシエーション要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1104において、アクセスポイントからアソシエーション応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1とアクセスポイントとの間でアソシエーションが確立される。このとき、モバイルIP端末STA1は、アソシエーション要求メッセージのヘッダの「ADDRESS4」に、現在アクト側の送受信機のMACアドレスを挿入して送信する。
更にステップS1105においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントを介してRADIUSサーバにL2認証依頼メッセージを送信し、これに対応してステップS1106において、RADIUSサーバからアクセスポイントを介してL2認証応答メッセージを受信する。ステップS1107において認証されなかった場合は、ステップS1101に戻り、再びステップS1102において、アクセスポイントを探索する。
ステップS1107において認証された場合、ステップS1108においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントから、アクセスポイントが接続されインテリジェントスイッチの情報と、そのインテリジェントスイッチが接続されたアクセスルータの情報を含むネットワークプレフィックス通知メッセージを受信する。これに対応してステップS1109においてモバイルIP端末STA1は、ネットワークプレフィックス応答メッセージをアクセスポイントに送信する。このとき、ステップS1110においてモバイルIP端末STA1は、ステップS1108で受信したアクセスルータの情報に含まれるネットワークプレフィックスと、図8に示したモバイルIP端末STA1のMACアドレスに基づいて気付アドレス(COA)を生成する。
ステップS1110において気付アドレスが生成されると、ステップS1111においてモバイルIP端末STA1は、生成された気付アドレスを含む位置登録更新メッセージをホームエージェントに送信し、これに対応してステップS1112において位置登録認定メッセージをホームエージェントから受信する。
ホームエージェントへの位置登録が完了すると、ステップS1113においてモバイルIP端末STA1は、インテリジェントスイッチにページング要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1114において、インテリジェントスイッチからページング応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1は、インテリジェントスイッチを介して発着信することができる。
インテリジェントスイッチへのページング要求が完了すると、ステップS1115においてモバイルIP端末STA1は、着信や発信が発生するまで、スリープ状態で待機する。このとき、定期的にビーコン信号を探索し、アソシエーションを確立できるアクセスポイントを探索する。
ここで、ステップS1201においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントからビーコン信号を受信し、ビーコン信号に含まれるページングドメインの識別子が変更したことを認識すると、ページングドメインを越えて移動したと判断され、ステップS1101に進み、新たに認識されたアクセスポイントと接続する。
一方、ステップS1202においてモバイルIP端末STA1で起動しているアプリケーションから発信が要求されると、ステップS1204に進む。
ステップS1204においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントにアソシエーション要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1205において、アクセスポイントからアソシエーション応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機とアクセスポイントとの間でアソシエーションが確立される。
更にステップS1206においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントを介してRADIUSサーバにL2認証依頼メッセージを送信し、これに対応してステップS1207において、RADIUSサーバからアクセスポイントを介してL2認証応答メッセージを受信する。ステップS1208において認証されなかった場合は、ステップS1101に戻り、再びステップS1102において、アクセスポイントを探索する。
ステップS1208において認証された場合、ステップS1209においてモバイルIP端末STA1は、モバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機とアクセスポイントとの間で通信が開始される。
一方、ステップS1203において、ビーコン信号に含まれるページング着信要求メッセージをアクセスポイントから受信し、ページング着信要求メッセージにモバイルIP端末STA1自身のMACアドレスが含まれていると、ステップS1210に進む。一方、モバイルIP端末STA1自身のMACアドレスが含まれていない場合、何も処理されない。
ステップS1210においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントにアソシエーション要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1211において、アクセスポイントからアソシエーション応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機とアクセスポイントとの間でアソシエーションが確立される。
更にステップS1212においてモバイルIP端末STA1は、アクセスポイントを介してRADIUSサーバにL2認証依頼メッセージを送信し、これに対応してステップS1213において、RADIUSサーバからアクセスポイントを介してL2認証応答メッセージを受信する。ステップS1214において認証されなかった場合は、ステップS1101に戻り、再びステップS1102において、アクセスポイントを探索する。
ステップS1214において認証された場合、ステップS1215において、モバイルIP端末STA1は、ページング着信応答メッセージをインテリジェントスイッチに送信する。これにより、ステップS1216において、モバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機とアクセスポイントとの間で通信が開始される。
ステップS1301においてアクト側の送受信機で通信可能な状態になると、ステップS1302に示すようにVoIP(Voice over Internet Protocol)などのリアルタイム系通信の要求メッセージを受信すると、ステップS1303においてモバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機は、VoIP通信中に遷移する。このとき、ステップS1304においてリアルタイム系通信の切断が要求されると、ステップS1305においてモバイルIP端末STA1は、インテリジェントスイッチにページング要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1306において、インテリジェントスイッチからページング応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1は、ステップS1115の状態に遷移し、インテリジェントスイッチを介して再び発着信することができる。ここで、ステップS1304におけるリアルタイム系通信の切断要求とは、例えば、通信先端末からbye信号が受信されたり、モバイルIP端末STA1のユーザによって切断ボタンが押下されたり、通信状態の悪化などによるセッション断などである。
一方、ステップS1303においてVoIP通信中であるときに、ステップS1307においてデータ通信などの非リアルタイム系通信の要求メッセージを受信すると、ステップS1319において、アクト側の送受信機でVoIPとデータとが同時に通信される状態に遷移する。
一方、ステップS1301において通信可能な状態になると、ステップS1311に示すようにデータ通信などの非リアルタイム系通信の要求メッセージを受信すると、ステップS1312においてモバイルIP端末STA1のアクト側の送受信機は、データ通信中に遷移する。このとき、無通信時間を監視する無通信タイマーが起動される。
ステップS1314において無通信タイマーがタイムオーバーになるか、ステップS1313においてデータセッションが切断されてしまうと、ステップS1315においてモバイルIP端末STA1は、インテリジェントスイッチにページング要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1316において、インテリジェントスイッチからページング応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1は、ステップS1115の状態に遷移し、インテリジェントスイッチを介して再び発着信することができる。
一方、ステップS1312においてデータ通信中であるとき、ステップS1317においてVoIPなどのリアルタイム系通信の要求メッセージを受信すると、ステップS1312で起動された無通信タイマーをステップS1318で停止し、ステップS1319において、アクト側の送受信機でVoIPとデータとが同時に通信される状態に遷移する。
このとき、ステップS1320においてリアルタイム系通信の切断が要求されると、モバイルIP端末STA1は、ステップS1312に進みデータ通信のみが行われる状態に遷移する。一方、ステップS1321においてデータセッションが切断されると、モバイルIP端末STA1は、ステップS1303に進みVoIP通信のみが行われる状態に遷移する。
ステップS1301においてアクト側の送受信機で通信中、ステップS1303においてアクト側の送受信機でVoIP通信中、ステップS1312においてアクト側の送受信機でデータ通信中及びアクト側の送受信機でVoIPとデータとの同時通信中のいずれかの状態であるとき、ステップS1401において、アクセスポイントから送信されるビーコン信号を受信し、バイキャスト送信を実行する閾値より通信レベルが低下したことが判断されると、ステップS1402において、スタンバイ側の送受信機に起動を要求する。更に、アクト側の送受信機は、ステップS1403においてハンドオーバーの前処理状態に遷移し、アクト側の送受信機によって、モバイルIP端末STA1宛のパケットが受信される。
ステップS1402におけるアクト側送受信機によるスタンバイ側の起動要求に伴い、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1451において停止中であったところ、ステップS1452において、スタンバイ側の送受信機からの起動要求に基づいて、起動される。
スタンバイ側の送受信機は、ステップS1453においてハンドオーバーの前処理状態に遷移する。
スタンバイ側の送受信機は、ステップS1454において、新アクセスポイントを探索し、新アクセスポイントからのビーコン信号を受信する。ステップS1455において、ページングエリア内移動でない場合、具体的にはページングエリアを越える移動である場合、ステップS1456において、ページングエリア間移動をアクト側の送受信機に通知し、ステップ1651に進む。一方、アクト側送受信機は、ステップS1404において、ページングエリア間移動を受信すると、ステップ1601に進む。このとき、本発明の第1の実施の形態に係るL3ハンドオーバーが実行される。
具体的には、アクト側の送受信機は、ステップS1551においてスタンバイ側から送信されたページングエリア間移動通知をステップS1404で受信すると、ステップS1601において、アクト側の送受信機は、アクト側のL3ハンドオーバー前処理状態に遷移する。一方、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1651において、スタンバイ側のL3ハンドオーバー前処理状態に遷移する。
更に、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1652において、ステップS1652においてモバイルIP端末STA1のスタンバイ側の送受信機は、新アクセスポイントにアソシエーション要求メッセージを送信する。このとき、モバイルIP端末STA1は、アソシエーション要求メッセージのヘッダの「ADDRESS4」に、スタンバイ側の送受信機のMACアドレスを挿入して送信する。これに応答してステップS1653において、新アクセスポイントからアソシエーション応答メッセージを受信する。これにより、モバイルIP端末STA1と新アクセスポイントとの間でアソシエーションが確立される。更にステップS1654においてモバイルIP端末STA1のスタンバイ側の送受信機は、新アクセスポイントを介してRADIUSサーバにL2認証依頼メッセージを送信し、これに対応してステップS1655において、RADIUSサーバから新アクセスポイントを介してL2認証応答メッセージを受信する。この処理は、図5のステップS204乃至ステップS209に相当する。
ステップS1655において認証された場合、ステップS1656においてモバイルIP端末STA1のスタンバイ側の送受信機は、新アクセスポイントから、新アクセスポイントが接続された新インテリジェントスイッチの情報と、その新インテリジェントスイッチが接続されたアクセスルータの情報を含むネットワークプレフィックス通知メッセージを受信する。このとき、ステップS1657においてモバイルIP端末STA1は、ステップS1656で受信したアクセスルータの情報に含まれるネットワークプレフィックスと、図9に示したモバイルIP端末STA1のMACアドレスに基づいて気付アドレス(COA)を生成する。これに対応してスタンバイ側の送受信機は、ステップS1658においてモバイルIP端末STA1は、ネットワークプレフィックス応答メッセージを新アクセスポイントに送信する。この処理は、図5のステップS210乃至ステップS212に相当する。
次に、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1659において、新インテリジェントスイッチにL3バイキャスト要求メッセージを送信し、これに応答して新インテリジェントスイッチからL3バイキャスト応答メッセージを受信し、ステップS1661において、ハンドオーバーバイキャスト実行通知メッセージをアクト側の送受信機に送信し、ステップS1751に進む。一方、アクト側の送受信機は、スタンバイ側の送受信機からハンドオーバーバイキャスト実行通知メッセージを受信し、ステップS1701に進む。
ステップS1701おいて、アクト側の送受信機はL3ハンドオーバーのバイキャスト受信中の状態に遷移する。ここで、ステップS1762において旧アクセスポイントからのビーコン信号の通信レベルを監視する。一方、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1751おいて、スタンバイ側の送受信機でL3ハンドオーバーのバイキャスト受信中の状態に遷移する。ここで、ステップS1752において新アクセスポイントからのビーコン信号の通信レベルを監視する。
アクト側の送受信機の通信レベルが、通信が不可能になる閾値より低下したことが判断されると、ステップS1703において、ハンドオーバー後処理要求メッセージがスタンバイ側の送受信機に送信される。スタンバイ側の送受信機は、ステップS1753において、ハンドオーバーの後処理要求メッセージを受信すると、ステップS1754において、ハンドオーバー後処理応答メッセージをアクト側の送受信機に送信する。
アクト側の送受信機は、ステップS1704においてハンドオーバー後処理応答メッセージを受信すると、アクト側の送受信機は機能を停止し、ステップS1705において、アクト側停止完了メッセージをスタンバイ側の送受信機に送信して、ステップS1706において、スタンバイ側の送受信は待機状態に遷移する。
一方、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1755において、アクト側停止完了メッセージを受信すると、ステップS1756において、新インテリジェントスイッチに位置登録Ack監視要求メッセージを送信し、ステップS1757において、ホームエージェントに位置登録更新メッセージを送信し、それに対応して、ステップS1758においてホームエージェントから位置登録Ackメッセージを受信する。更にスタンバイ側の送受信機は、新インテリジェントスイッチにL3バイキャスト停止要求メッセージを送信し、これに応答してステップS1760において、新インテリジェントスイッチISW3からL3バイキャスト停止応答メッセージを受信し、ステップS1761において、スタンバイ側の送受信機は、アクト側の送受信機として通信し、ハンドオーバーが完了する。更に、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1301におけるアクト側で通信中、ステップS1303におけるアクト側でVoIP通信中、ステップS1312におけるアクト側でデータ通信中及びステップS1319におけるアクト側でVoIPとデータとの同時通信中のいずれかの状態に遷移する。この処理は、図5のステップS219乃至ステップS228に相当する。
一方、ステップS1701において、アクト側の送受信機の通信レベルが維持されるとともに、ステップS1752においてスタンバイ側の通信レベルが、通信が不可能になる閾値より低下したことが判断されると、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1771において、ハンドオーバー中止要求メッセージをアクト側の送受信機に送信する。その後、ステップS1772において、スタンバイ側の送受信機は、停止状態に遷移する。アクト側の送受信機は、ステップS1711においてハンドオーバー中止要求メッセージを受信すると、ステップS1712において、旧インテリジェントスイッチにハンドオーバーのバイキャスト停止要求メッセージを送信する。これに対応してステップS1713において、旧インテリジェントスイッチからバイキャスト停止応答メッセージを受信すると、ステップS1714におけるアクト側で通信を行い、ステップS1301におけるアクト側で通信中、ステップS1303におけるアクト側でVoIP通信中、ステップS1312におけるACT側でデータ通信中及びステップS1319におけるアクト側でVoIPとデータとの同時通信中のいずれかの状態に遷移する。
一方、ステップS1455においてページングエリア内の移動でかつ、アクト側の送受信機とアソシエーションが確立されているアクセスポイントとは異なるアクセスポイントからのビーコン信号を受信した場合、ステップS1457において、ページングエリア内移動をアクト側の送受信機に通知し、ステップS1458に進む。一方、アクト側送受信機は、ステップS1404において、ページングエリア間移動を受信すると、ステップ1501に進む。
ステップS1458においてモバイルIP端末STA1は、新アクセスポイントにアソシエーション要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1459において、新たなセスポイントからアソシエーション応答メッセージを受信する。このとき、モバイルIP端末STA1は、アソシエーション要求メッセージのヘッダの「ADDRESS4」に、現在スタンバイ側の送受信機のMACアドレスを挿入して送信する。更にステップS1460においてモバイルIP端末STA1のスタンバイ側の送受信機は、新アクセスポイントを介してRADIUSサーバにL2認証依頼メッセージを送信し、これに対応してステップS1461において、RADIUSサーバから新アクセスポイントを介してL2認証応答メッセージを受信する。図示しないが、ここで認証されなかった場合は、ステップS1453に戻り、再びステップS1454において、アクセスポイントを探索する。
ステップS1459において認証された場合、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1462においてインテリジェントスイッチにハンドオーバーのバイキャスト要求メッセージを送信し、これに対応してステップS1463において、インテリジェントスイッチからバイキャスト応答メッセージを受信する。バイキャスト応答メッセージを受信すると、ステップS1551において、アクト側の送受信機にバイキャストが実行されていることを通知し、その後、ステップS1552において、スタンバイ側の送受信機でバイキャスト受信中の状態に遷移する。
ここで、ステップS1553において、新アクセスポイントからのビーコン信号の通信レベルを監視する。
一方、アクト側の送受信機は、ステップS1551においてスタンバイ側から送信された通知をステップS1501で受信すると、ステップS1502において、アクト側の送受信機でバイキャスト受信中の状態に遷移する。ここで、ステップS1503においてアクセスポイントからのビーコン信号の通信レベルを監視する。
アクト側の送受信機の通信レベルが、通信が不可能になる閾値より低下したことが判断されると、ステップS1504において、ハンドオーバー後処理要求メッセージがスタンバイ側の送受信機に送信される。スタンバイ側の送受信機は、ステップS1554において、ハンドオーバーの後処理要求メッセージを受信すると、ステップS1555において、ハンドオーバー後処理応答メッセージをアクト側の送受信機に送信する。
アクト側の送受信機は、ステップS1505においてハンドオーバー後処理応答メッセージを受信すると、アクト側の送受信機は機能を停止し、ステップS1506において、アクト側停止完了メッセージをスタンバイ側の送受信機に送信して、ステップS1507において、スタンバイ側の送受信は待機状態に遷移する。
一方、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1556において、アクト側停止完了メッセージを受信すると、ステップS1557において、インテリジェントスイッチにハンドオーバーのバイキャスト停止要求メッセージを送信する。これに対応してステップS1558において、インテリジェントスイッチからバイキャスト停止応答メッセージを受信すると、ステップS1559において、スタンバイ側の送受信機は、アクト側の送受信機として通信し、ハンドオーバーが完了する。
一方、ステップS1502において、アクト側の送受信機の通信レベルが維持されるとともに、ステップS1552においてスタンバイ側の通信レベルが、通信が不可能になる閾値より低下したことが判断されると、スタンバイ側の送受信機は、ステップS1560において、ハンドオーバー中止要求メッセージをアクト側の送受信機に送信する。その後、ステップS1561において、スタンバイ側の送受信機は、停止状態に遷移する。アクト側の送受信機は、ステップS1508においてハンドオーバー中止要求メッセージを受信すると、ステップS1509において、インテリジェントスイッチにハンドオーバーのバイキャスト停止要求メッセージを送信する。これに対応してステップS1510において、インテリジェントスイッチからバイキャスト停止応答メッセージを受信すると、ステップS1511におけるアクト側で通信を行い、ステップS1301におけるアクト側で通信中、ステップS1303におけるアクト側でVoIP通信中、ステップS1312におけるACT側でデータ通信中及びステップS1319におけるアクト側でVoIPとデータとの同時通信中のいずれかの状態に遷移する。
この様に、本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、アクト側の送受信機の通信レベルが低下すると、スタンバイ側の送受信機を起動させる。旧インテリジェントスイッチは、アクト側の送受信機にモバイルIP端末STA1宛のパケットを送信し、新インテリジェントスイッチとのトンネルを介してスタンバイ側の送受信機にパケットを送信するL3バイキャスト送信を行うことにより、ページングドメインが異なり、気付アドレスが変更になった場合でも、モバイルIP端末STA1において、パケットロスが発生することなくハンドオーバーを完了することができる。
(アクセスポイント)
本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチISW1から受信した着信要求を自己終端し、ビーコン信号に着信するモバイルIP端末STA1を指定したページング着信要求メッセージを載せる機能を備える。
具体的には、図17に示すように本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントAP1aは、中央制御部200、PHY(PHYsical sublayer)205、無線制御部206、送受信機207及びアンテナ208を備えている。中央制御部200は、MAC制御部201、中央処理制御装置(CPU)202、ROM203、RAM204を備えている。
ROM203には、アクセスポイントAP1aの起動時に実行されるブートプログラムが、RAM204にはアクセスポイントAP1aで実行されるプログラムや、後述するアクセスルータの情報と、インテリジェントスイッチの情報が含まれるデータテーブル250及び処理中に発生する一時記憶データなどが記憶されている。ここで、アクセスルータの情報は、アクセスルータのネットワークプリフィクス、アクセスルータのIPアドレス及びMACアドレスなどで、インテリジェントスイッチの情報は、インテリジェントスイッチのIPアドレス及びMACアドレスなどである。
アクセスポイントAP1aが起動されると、ROM203に記憶されたブートプログラムが中央処理制御装置202によって実行される。又、中央制御部200は、無線制御部206を制御して、アンテナ208及び送受信機207を介して、モバイルIP端末STA1とデータを送受信する。無線制御部206は、インテリジェントスイッチISW1が提供するページングドメイン5aのページング識別子を含むビーコン信号をセルに送信し、モバイルIP端末STA1からアソシエーション要求メッセージが送信されると、モバイルIP端末STA1にアクセスルータAR1の情報を送信する処理を制御する。更に、中央処理制御装置202は、モバイルIP端末からアソシエーション要求メッセージを受信すると、アクセスポイントに接続した送受信機のMACアドレスをアソシエーション要求メッセージから読み出すとともに、モバイルIP端末のMACアドレスと送受信機のMACアドレスについてアソシエーションが確立されたことをアソシエーションテーブルに記憶する。具体的には、中央処理制御装置202は、インテリジェントスイッチからモバイルIP端末とで送受信されるパケットについて、モバイルIP端末に具備された複数の送受信機のいずれかのMACアドレスにパケットが送信されるバイキャスト送信の場合、アソシエーションを読み出して、モバイルIP端末に具備されたいずれかの送受信機と確立されたアソシエーションに基づいてモバイルIP端末と通信し、モバイルIP端末のMACアドレスにパケットが送信されるユニキャスト送信の場合、モバイルIP端末と確立されたアソシエーションに基づいてモバイルIP端末と通信する。一方、MAC制御部201には、データリンク層の制御を実現するチップで、アクセスポイントAP1aがインテリジェントスイッチISW1に接続するために利用されるMACアドレスに基づいて、PHY205を介してインテリジェントスイッチISW1と送受信される。PHY205は、アクセスポイントが起動されたときに、ルータ要請メッセージを送信することによりアクセスルータのネットワークプレフィックスを受信し、近隣要請メッセージを送信することによりインテリジェントスイッチのMACアドレスを受信する処理を制御する。
図18に示すように、アクセスポイントAP1aのデータテーブル250は、アクセスポイントAP1a自身に関するデータ、インテリジェントスイッチに関するデータ、モバイルIP端末STA1に関するデータ、RADIUSサーバに関するデータ、アクセスルータに関するデータが含まれる。
(1)アクセスポイントAP1a自身に関するデータ
これに関するデータは全て、アクセスポイントAP1aに固有の情報でスタティックに記憶される。
・アドレス情報:アクセスポイントAP1aのIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのデータである。
・MACアドレス:アクセスポイントAP1a自身のMACアドレスである。
・AP−ID:アクセスポイントAP1a自身の無線部ID(BSSID及びESSID)である。
・ページングID:アクセスポイントAP1aが接続されたインテリジェントスイッチが提供するページングドメインの識別子である。
(2)インテリジェントスイッチに関するデータ
・IPアドレス:アクセスポイントAP1aが接続されるインテリジェントスイッチのIPアドレスである。このデータは予めアクセスポイントAP1aに記憶される。
・MACアドレス:アクセスポイントAP1aが接続されるインテリジェントスイッチのMACアドレスである。この情報は、アクセスポイントAP1aが起動されたときに、インテリジェントスイッチのIPアドレスが指定された近隣要請メッセージを送信し、近隣通知メッセージを受信することにより取得される。
(3)モバイルIP端末に関するデータ
この情報は、アクセスポイントAP1aが送信するビーコン信号に基づいて、アソシエーションが確立されたモバイルIP端末毎に以下のデータを備える。これらのデータは、モバイルIP端末が接続されたときに取得され、アクセスポイントAP1aが接続可能な接続テーブルとして管理される。本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントは、バイキャスト送信に備えてモバイルIP端末に備えられた複数の送受信機とアソシエーションを保持し、ユニキャスト送信に備えてモバイルIP端末とアソシエーションを保持する。
・IPアドレス:モバイルIP端末のIPアドレスである。
・RF−MACアドレス:モバイルIP端末に複数搭載されたいずれかの送受信機のMACアドレスである。アクセスポイントAP1aは、バイキャスト送信時に、モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、RF−MACアドレス宛にそのパケットを送信する。
・STA−MACアドレス:モバイルIP端末のMACアドレスである。
(4)RADIUSサーバに関するデータ
・IPアドレス:アクセスポイントAP1aが認証を依頼するRADIUSサーバのIPアドレスである。このデータは予めアクセスポイントAP1aに記憶される。
(5)アクセスルータに関するデータ
・ネットワークプレフィックス:アクセスポイントAP1aがインテリジェントスイッチを関して接続されたアクセスルータのネットワークプレフィックスである。この情報は、アクセスポイントAP1aが起動されたときに、ルータ要請メッセージを送信し、ルータ通知メッセージを受信することにより取得される。
次に、図19乃至図21を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントAP1aの状態遷移を説明する。図示しないが、アクセスポイントAP1aが起動されたときに、上述したルータ要請メッセージ及び近隣要請メッセージを送信してアクセスルータとインテリジェントスイッチの情報が予め取得される。
まず、ステップS2101においてアクセスポイントAP1aは、待機状態である。待機状態である間、断続的に、ステップS2102においてビーコン信号をモバイルIP端末に向けて送信する。ステップS2103においてモバイルIP端末から応答がない場合は、再びステップS2101に戻り待機状態となる。
ステップS2103においてモバイルIP端末から応答があった場合、ステップS2104においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末からアソシエーション要求メッセージを受信すると、これに対応してステップS2111においてアソシエーション応答メッセージをモバイルIP端末に送信する。このとき、アクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末から受信したアソシエーション要求メッセージにおいて、後述するアドレス(4)に記憶された送受信機のMACアドレスも取得し、モバイルIP端末のMACアドレスと、モバイルIP端末に搭載された送受信機のMACアドレスの両方をアソシエーションテーブルに書き込む。
ステップS2106においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末からL2認証要求メッセージを受信し、データテーブル250を読み出して、RADIUSサーバのIPアドレスを取得する。次にアクセスポイントAP1aは、ステップS2107においてRADIUSサーバのIPアドレス宛にL2認証要求メッセージを送信して、ステップS2108においてRADIUSサーバからL2認証応答メッセージを受信する。ステップS2109において認証されなかった場合、ステップS2110においてアクセスポイントAP1aは、認証されなかったことを示すL2認証応答メッセージをモバイルIP端末に送信し、再びステップS2101に戻り待機状態となる。
ステップS2109において認証された場合、ステップS2111においてアクセスポイントAP1aは、認証されたことを示すL2認証応答メッセージをモバイルIP端末に送信する。
ステップS2112においてモバイルIP端末からプレフィックス要求メッセージを受信しない場合、ステップS2115においてアクセスポイントAP1aは、データテーブル250の接続テーブルに、このモバイルIP端末の情報を登録し、ステップS2201においてモバイルIP端末と通信可能な状態に遷移する。
一方、ステップS2112においてモバイルIP端末からプレフィックス要求メッセージを受信した場合、ステップS2113においてアクセスポイントAP1aは、データテーブル250を読み出してアクセスルータのネットワークプレフィックスを抽出し、IPv6アドレスのネットワークプレフィックス通知メッセージをモバイルIP端末に送信し、これに対応してステップS2114においてモバイルIP端末からネットワークプレフィックス応答メッセージを受信する。その後、ステップS2115においてアクセスポイントAP1aは、データテーブル250の接続テーブルに、このモバイルIP端末の情報を登録し、ステップS2201においてモバイルIP端末と通信可能な状態に遷移する。
ここで、ステップS2202においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末からフレームを受信すると、ステップS2203において無通信タイマーを初期化し、ステップS2204においてインテリジェントスイッチに受信したフレームを送信し、再びステップS2201においてモバイルIP端末と通信可能な状態に遷移する。又、ステップS2205においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチからモバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS2206において無通信タイマーを初期化し、ステップS2207においてモバイルIP端末に受信したフレームを送信し、再びステップS2201においてモバイルIP端末と通信可能な状態に遷移する。
一方、ステップS2208においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチから所定のモバイルIP端末とのアソシエーションを切断する接続切断要求メッセージを受信すると、ステップS2209においてデータテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除し、再びステップS2101に戻り待機状態となる。又、ステップS2210において無通信タイマーがタイムオーバするとアクセスポイントAP1aは、ステップS2211においてモバイルIP端末に接続切断要求メッセージを送信する。更に、ステップS2212においてアクセスポイントAP1aは、データテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除し、再びステップS2101に戻り待機状態となる。
又、ステップS2101において待機状態であるときに、ステップS2302においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末のMACアドレスが指定されたページング着信要求をインテリジェントスイッチから受信すると、ステップS2303においてページング着信状態に遷移する。次にステップS2304においてアクセスポイントAP1aは、ビーコン信号に着信要求メッセージを組み込むことにより、ページング着信要求を開始し、ステップS2305において、アクセスポイントAP1aが提供するセルに位置するモバイルIP端末にページング着信要求メッセージを送信する。
ステップS2306においてモバイルIP端末から応答がなかった場合、ステップS2307においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチからページング着信要求終了メッセージを受信すると、ステップS2308においてページング着信要求を終了する。具体的には、アクセスポイントAP1aが送信しているビーコン信号から、ステップS2304で組み込んだ着信要求メッセージを取り外す。ページング着信要求を終了すると、再びステップS2101に戻り待機状態となる。
一方、ステップS2306において、ページング着信要求メッセージに対して、モバイルIP端末から応答がある場合、ステップS2309においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末からアソシエーション要求メッセージを受信すると、これに対応してステップS2310においてアソシエーション応答メッセージがモバイルIP端末に送信される。更に、ステップS2311においてアクセスポイントAP1aは、モバイルIP端末からL2認証要求メッセージを受信し、データテーブル250を読み出して、RADIUSサーバのIPアドレスを取得する。次にアクセスポイントAP1aは、ステップS2312においてRADIUSサーバのIPアドレス宛にL2認証要求メッセージを送信して、ステップS2313においてRADIUSサーバからL2認証応答メッセージを受信する。ステップS2314において認証されなかった場合、ステップS2315においてアクセスポイントAP1aは、認証されなかったことを示すL2認証応答メッセージをモバイルIP端末に送信し、ステップS2307においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチからページング着信要求終了メッセージを受信すると、ステップS2308においてページング着信要求を終了する。
ステップS2314において認証された場合、ステップS2316においてアクセスポイントAP1aは、認証されたことを示すL2認証応答メッセージをモバイルIP端末に送信する。
ステップS2317においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチ宛のページング着信応答メッセージをモバイルIP端末から受信すると、ステップS2318において、受信したページング着信応答メッセージをインテリジェントスイッチに転送する。
更に、ステップS2319においてアクセスポイントAP1aは、インテリジェントスイッチからページング着信要求終了メッセージを受信すると、ステップS2320においてページング着信要求を終了する。その後アクセスポイントAP1aは、ステップS2201においてモバイルIP端末と通信可能な状態に遷移する。
ここでは、旧アクセスポイントAP1aについて記述したが、新アクセスポイントAP3aなど他のアクセスポイントについても同様である。
(インテリジェントスイッチ)
本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチISW1は、アクセスルータAR1からの着信があると、モバイルIP端末STA1からのページング要求メッセージに基づいて、インテリジェントスイッチに接続されたアクセスポイントAP1a、AP1b…AP1nに対してページング着信要求を送信する機能を備える。
具体的には、図22に示すように本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチISW1は、中央制御部301、メモリ302、L2スイッチLSI303、4ポートPHY304a乃至304d、RS−232Cインタフェース305、電源部306を備えている。メモリ302には、インテリジェントスイッチISW1の起動時に実行されるブートプログラムや後述するアクセスルータのネットワークプレフィックス、アクセスポイントのIPアドレス及びMACアドレスが含まれるデータテーブル350及び処理中に発生する一時記憶データ、ポートとポート先に接続された情報機器のMAC学習テーブル、バイキャスト送信に関するバイキャストテーブル360などが記憶されている。
インテリジェントスイッチISW1が起動されると、メモリ302に記憶されたブートプログラムが中央制御部301によって実行される。又、中央制御部301は、L2スイッチLSI303を制御して、L2スイッチLSI303に接続されている4ポートPHY304a乃至304dを制御して、ネットワークと通信を行わせる。図17に示した例ではインテリジェントスイッチISW1は、4ポートPHYを4つ備えているので、合計で16ポートを備える。このポートがそれぞれアクセスルータAR1、アクセスポイントAP1a、AP1b…AP1nに接続されることにより、インテリジェントスイッチISW1は、これらの情報機器と通信可能になる。具体的にはインテリジェントスイッチISW1は、これらの情報機器から受信したパケットの宛先MACアドレスを読み出すとともに、メモリ302に記憶されたMAC学習テーブルを読み出して、読み出されたMACアドレスに対応するポートを抽出し、そのポートに向けてパケットを送信する。
RS−232Cインタフェース305は、外部からの入出力のインタフェースであり、電源部306にはAC100V電源が接続され、インテリジェントスイッチISWに電源を供給する。
インテリジェントスイッチがハンドオーバー前にモバイルIP端末と通信している転送元インテリジェントスイッチ(旧インテリジェントスイッチ)として動作する場合、中央処理制御部301は、モバイルIP端末の第2の送受信機と通信している転送先インテリジェントスイッチ(新インテリジェントスイッチ)から、モバイルIP端末のMACアドレスと、第1の送受信機のMACアドレスと、第1のアクセスポイントの識別子と、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレスとを含み、モバイルIP端末宛のパケットを第1の送受信機に送信し更に転送先インテリジェントスイッチを介して第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、モバイルIP端末のMACアドレスと、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成してメモリ302に記憶し、ホームエージェントからモバイルIP端末宛のパケットを受信すると、第1のアクセスポイントを介して第1の送受信機のMACアドレス宛に送信するとともに、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛に送信する。
このとき、中央制御部301は、L3バイキャスト要求メッセージを受信すると、モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信するのが好ましい。又、中央制御部は、バイキャスト要求メッセージを受信すると、モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットにパケットを識別するシーケンス番号を含む新たなパケットを生成し、新たなパケットを、第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信するのが好ましい。
一方、インテリジェントスイッチがハンドオーバー後にモバイルIP端末と通信している転送先インテリジェントスイッチ(新インテリジェントスイッチ)として動作する場合、中央制御部301は、モバイルIP端末の第2の送受信機から、モバイルIP端末のMACアドレスと、モバイルIP端末の第1の送受信機のMACアドレスと、モバイルIP端末の第1の送受信機と通信している第1のアクセスポイントの識別子と、第1のアクセスポイントと接続される転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスと、転送元インテリジェントスイッチに対応する第1の気付アドレス(旧気付アドレス)と、第2の送受信機のMACアドレスと、第2の送受信機と通信している第2のアクセスポイントの識別子と、転送先インテリジェントスイッチに対応する第2の気付アドレス(新気付アドレス)とを少なくとも含み、モバイルIP端末宛のパケットを転送元インテリジェントスイッチを介して第1の送受信機に送信し更に第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、モバイルIP端末のMACアドレスと、転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスと、第1の気付アドレスと、第2の気付アドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成してメモリ302に記憶し、転送元のインテリジェントスイッチから受信したモバイルIP端末宛のパケットを受信すると、パケットをモバイルIP端末宛に送信する。
中央制御部301は、第2の送受信機から位置登録更新メッセージが送信される時に送信された位置登録Ack監視要求メッセージを受信すると、モバイルIP端末のホームエージェントから位置登録Ackメッセージを受信するのを待機し、位置登録Ackメッセージを受信すると、第1の気付アドレス宛のパケットをモバイルIP端末に転送するとともに、第2の気付アドレス宛のパケットをバッファリングし、位置登録Ackメッセージが受信されてから所定時間が経過すると、バッファリングされたパケットをモバイルIP端末の第2の送受信機に送信するのが好ましい。ここで、所定時間は、位置登録更新メッセージがホームエージェントに受信される前にホームエージェントによって転送元インテリジェントスイッチを介して送信されたモバイルIP端末宛のパケットが、モバイルIP端末によって受信されるまで時間である。
更に中央処理制御装置301は、モバイルIP端末から送信元IPアドレスが第1の気付アドレスのパケットを受信すると、送信元IPアドレスが第1の気付アドレスのパケットを、転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスにIPカプセル化して送信し、モバイルIP端末から送信元IPアドレスが第2の気付アドレスのパケットを受信すると、転送先インテリジェントスイッチに接続されたアクセスルータに、送信元IPアドレスが第2の気付アドレスのパケットを送信する。
図20に示すように、インテリジェントスイッチISW1のデータテーブル350は、インテリジェントスイッチ自身に関するデータ、アクセスポイントに関するデータ及びアクセスルータに関するデータが含まれる。
(1)インテリジェントスイッチに関するデータ
これに関するデータは全て、インテリジェントスイッチISW1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・アドレス情報:インテリジェントスイッチISW1自身のIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのデータである。
・MACアドレス:インテリジェントスイッチISW1自身のMACアドレスである。
(2)アクセスポイントに関するデータ
このデータは、インテリジェントスイッチISW1に接続されたアクセスポイント毎に以下の情報を備える。
・IPアドレス:アクセスポイントのIPアドレスである。この情報は、インテリジェントスイッチISW1に固有の情報でスタティックに記憶される。
・MACアドレス:アクセスポイントのMACアドレスである。この情報は、アクセスポイントが起動したときに、図2に示したルータ要請メッセージを受信することにより取得される。
・送出ポート:アクセスポイントが接続されたポート番号である。この情報は、アクセスポイントが起動したときに、ルータ要請メッセージを受信したポート番号により取得される。
(3)アクセスルータに関するデータ
・ネットワークプレフィックス:インテリジェントスイッチISW1に接続されたアクセスルータのネットワークプレフィックスである。この情報は、インテリジェントスイッチISW1が起動されたときに、ルータ要請メッセージを送信し、ルータ通知メッセージを受信することにより取得される。
ここで、図24を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチが、転送元インテリジェントスイッチとして動作する場合、メモリ302に記憶されるL3バイキャストテーブル360aを説明する。
L3バイキャストテーブル360aは、モバイルIP端末のMACアドレスをキーとして、L3バイキャスト送信するL3トンネル情報、L2トンネル情報を備えている。
L2トンネル情報は、モバイルIP端末の第1の送受信機と接続されている旧アクセスポイントのMACアドレスと、第1の送受信機のMACアドレスとが関連づけられて記憶されている。L3トンネル情報は、転送先インテリジェントスイッチのIPアドレスが記憶されている。
インテリジェントスイッチは、モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、メモリ302からL3バイキャストテーブル360aに記憶されたモバイルIP端末に関する情報を読み出して、モバイルIP端末宛に送信されたパケットをモバイルIP端末に送信し、モバイルIP端末宛に送信されたパケットをIPカプセル化して新インテリジェントスイッチに送信することにより、バイキャストで送信する。
次に、図25を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチが、転送先インテリジェントスイッチとして動作する場合、メモリ302に記憶されるL3バイキャストテーブル360bを説明する。
L3バイキャストテーブル360bは、モバイルIP端末のMACアドレスをキーとして、L3バイキャスト送信するL3トンネル情報、L2ンネル情報と、気付アドレス情報を備えている。
L2トンネル情報は、モバイルIP端末の第2の送受信機と接続されている新アクセスポイントのMACアドレスと、第2の送受信機のMACアドレスとが関連づけられて記憶されている。L3トンネル情報は、転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスが記憶されている。気付アドレス情報は、転送元インテリジェントスイッチに対応する旧気付アドレスと、転送先インテリジェントスイッチに対応する新気付アドレスとが対応付けられて記憶されている。
インテリジェントスイッチは、モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、メモリ302からL3バイキャストテーブル360bに記憶されたモバイルIP端末に関する情報を読み出して、旧気付アドレス宛のパケットはそのままモバイルIP端末に送信し、新気付アドレス宛のパケットは、所定時間の間バッファリングし、その後、モバイルIP端末に送信する。
次に、図26乃至図32を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移を説明する。図示しないが、インテリジェントスイッチが起動されたときに、上述したルータ要請メッセージを送信してアクセスルータの情報が予め取得される。
まず、ステップS3101においてインテリジェントスイッチISW1は、起動された後、初期状態で待機する。ステップS3102においてモバイルIP端末にページング要求メッセージを送信すると、ステップS3103においてインテリジェントスイッチは、ページング応答メッセージをモバイルIP端末から受信する。更にステップS3104においてインテリジェントスイッチISW1は、アクセスポイントにデータテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除させる接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3301のページング状態に遷移する。ページング状態になると、インテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末との発着信を受けることができ、無通信時間を計測するタイマーを起動する。
ステップS3120においてモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機からL3バイキャスト要求メッセージを受信すると、ステップS3121において、インテリジェントスイッチISW1は、新インテリジェントスイッチとして、L3バイキャストテーブル360bを作成する。更に、ステップS3122においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末から受信したL3バイキャスト要求メッセージを旧インテリジェントスイッチに送信し、これに応答して、ステップS3123において旧インテリジェントスイッチからL3バイキャスト応答メッセージを受信し、ステップS3124においてモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にL3バイキャスト応答メッセージを送信し、ステップS3400において、新インテリジェントスイッチとしてL3バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3301でページング状態であるとき、ステップS3302においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末からフレームを受信すると、フレームを受信したポート番号とモバイルIP端末のMACアドレスに基づいて、ステップS3303においてMAC学習テーブルに登録し、ステップS3304において、ステップS3302において受信したフレームを宛先に転送し、ステップS3105のユニキャスト通信状態に遷移する。ここでユニキャスト状態とは、インテリジェントスイッチISW1からモバイルIP端末STA1のMACアドレスを指定して、ユニキャストで通信される状態である。
一方ステップS3301でページング状態であるとき、ステップS3305においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、受信したフレームをメモリ302に蓄積する。ステップS3306において、インテリジェントスイッチISW1に接続されている全てのアクセスポイントにページング着信要求メッセージを送信する。ステップS3307においてモバイルIP端末からページング着信応答メッセージが送信されると、ステップS3308においてページング着信応答メッセージを受信したポート番号とモバイルIP端末のMACアドレスに基づいてMAC学習テーブルに登録する。ページング着信応答がない場合は、再度全てのアクセスポイントにページング着信要求メッセージを送信する。次にステップS3309においてインテリジェントスイッチISW1は、インテリジェントスイッチISW1に接続された全てのアクセスポイントにページング着信終了要求メッセージを送信し、ステップS3305で蓄積したフレームを、ステップS3310においてモバイルIP端末にユニキャストで送信する。その後インテリジェントスイッチISW1は、ステップS3105のユニキャスト状態に遷移する。又、ステップS3311で無通信タイマーがタイムオーバーすると、ステップS3101の初期状態に遷移する。
ステップS3105においてユニキャスト状態で通信されているとき、インテリジェントスイッチISW1は無通信タイマーを起動する。
ステップS3106においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末からフレームを受信すると、ステップS3107において無通信タイマーを初期化しステップS3108においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3105のユニキャスト状態に遷移する。
ステップS3109においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3110においてメモリ302を読み出しMAC学習テーブルを参照してモバイルIP端末に送信可能なポート番号を抽出する。ステップS3111においてインテリジェントスイッチISW1は、抽出されたポートを介してモバイルIP端末にフレームを転送する。
ステップS3112においてモバイルIP端末にページング要求メッセージを送信すると、ステップS3113においてインテリジェントスイッチは、ページング応答メッセージをモバイルIP端末から受信する。更にステップS3114においてインテリジェントスイッチISW1は、アクセスポイントにデータテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除させる接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3301のページング状態に遷移する。一方、ステップS3115において無通信タイマーがタイムオーバすると、ステップS3116においてインテリジェントスイッチISW1は、アクセスポイントにデータテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除させる接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3101の初期状態に遷移する。
ステップS3117においてモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機からL2バイキャスト要求メッセージを受信すると、ステップS3118において、バイキャストテーブルを作成し、ステップS3119において、モバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にバイキャスト応答メッセージを送信し、ステップS3201のL2バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3125において新インテリジェントスイッチからL3バイキャスト要求メッセージを受信すると、ステップS3126においてインテリジェントスイッチISW1は、旧インテリジェントスイッチとして動作し、L3バイキャストテーブル360aを作成し、ステップS3127において新インテリジェントスイッチにL3バイキャスト応答メッセージを送信し、ステップS3700において旧インテリジェントスイッチとして動作するL3バイキャスト状態に遷移する。
次にL3バイキャスト状態で、インテリジェントスイッチISW1が旧インテリジェントスイッチとして動作する場合を説明する。ここでは、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1がアクト側として旧アクセスポイント及び旧インテリジェントスイッチに接続され、第2の送受信機RF2がスタンバイ側として新アクセスポイント及び新インテリジェントスイッチに接続される場合について説明する。
ステップS3700においてL3バイキャスト状態で通信されているとき、インテリジェントスイッチISW1は無通信タイマーを起動する。
ステップS3701においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末からフレームを受信すると、ステップS3702において無通信タイマーを初期化しステップS3703においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3700のL3バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3704においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3705においてメモリ302を読み出しL3バイキャストテーブルを参照してモバイルIP端末に送信するトンネル情報を抽出する。ステップS3706においてインテリジェントスイッチISW1は、新インテリジェントスイッチにL3トンネルを経由してフレームを転送する。更にステップS3707においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末にL2トンネルを経由してフレームを転送し、再びステップS3700のL3バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3708においてモバイルIP端末からハンドオーバーを中止し、L3バイキャスト停止要求メッセージを受信すると、ステップS3709において、新インテリジェントスイッチにL3バイキャスト停止要求メッセージを送信し、これに応答して新インテリジェントスイッチからステップS3710においてL3バイキャスト停止応答メッセージを受信し、更にステップS3711においてL3バイキャスト停止応答メッセージをモバイルIP端末STA1に送信する。更にインテリジェントスイッチISW1は、ステップS3712において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関する情報を削除する。
ステップS3713において新インテリジェントスイッチからハンドオーバーが成功しL3バイキャスト停止要求メッセージを受信すると、ステップS3714において新インテリジェントスイッチにL3バイキャスト停止応答メッセージを送信し、ステップS3715において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関する情報を削除し、ステップS3716において旧アクセスポイントに接続切断要求メッセージを送信する。この処理は、図5のステップS224、ステップS225及びステップS227に相当する。
ステップS3717において無通信タイマーがタイムオーバーした場合、ステップS3715において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関する情報を削除し、ステップS3716において旧アクセスポイントに接続切断要求メッセージを送信する。
次にL3バイキャスト状態で、インテリジェントスイッチISW1が新インテリジェントスイッチとして動作する場合を説明する。ここでは、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1がアクト側として旧アクセスポイント及び旧インテリジェントスイッチに接続され、第2の送受信機RF2がスタンバイ側として新アクセスポイント及び新インテリジェントスイッチに接続される場合について説明する。
ステップS3400において、インテリジェントスイッチISW1が新インテリジェントスイッチとしてL3バイキャスト状態であるとき、インテリジェントスイッチISW1は無通信タイマーを起動する。
ステップS3401においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機からフレームを受信すると、ステップS3402において無通信タイマーを初期化し、ステップS3403において、発信元IPアドレスが新気付アドレスであるか旧気付アドレスであるかを判定する。旧気付アドレスの場合、ステップS3404において、L3トンネルを経由して旧インテリジェントスイッチにフレームを転送する。新気付アドレスの場合、ステップS3405においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3400のL3バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3406においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3407において、L3トンネル経由で受信したか否かを判定する。L3トンネル経由で受信した場合、ステップS3408において、L3バイキャストテーブルを参照し、ステップS3409において、L2トンネルを経由してモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にフレームを転送する。L3トンネル経由で受信していない場合は、ステップS3410において受信したフレームをモバイルIP端末宛に送信し、ステップS3400のL3バイキャスト状態に遷移する。
ステップS3411において、旧インテリジェントスイッチからL3バイキャスト停止要求メッセージが送信されると、ステップS3412において旧インテリジェントスイッチ宛にL3バイキャスト停止応答メッセージを送信する。更にインテリジェントスイッチISW1は、ステップS3413において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関するデータを削除し、ステップS3414において、新AP宛に接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3101の初期状態に遷移する。
ステップS3415において無通信タイマーがタイムオーバーすると、インテリジェントスイッチISW1は、ステップS3413において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関するデータを削除し、ステップS3414において、新AP宛に接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3101の初期状態に遷移する。
ステップS3416においてモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機から位置登録Ack監視要求メッセージを受信すると、ステップS3500において、位置登録Ack監視状態に遷移する。この処理は、図5のステップS219に相当する。
ステップS3501においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機からフレームを受信すると、ステップS3502において無通信タイマーを初期化し、ステップS3503において、発信元IPアドレスが新気付アドレスであるか新気付アドレスであるかを判定する。旧気付アドレスの場合、L3トンネルを経由して旧インテリジェントスイッチにフレームを転送する。新気付アドレスの場合、ステップS3405においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3500の位置登録Ack監視状態に遷移する。
ステップS3506においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3507において、L3トンネル経由で受信したか否かを判定する。L3トンネル経由で受信した場合、ステップS3508において、L3バイキャストテーブルを参照し、ステップS3509において、L2トンネルを経由してモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にフレームを転送する。L3トンネル経由で受信していない場合は、ステップS3510において、位置登録Ackメッセージであるか否かを判定し、位置登録Ackメッセージでない場合、ステップS3511において受信したフレームをモバイルIP端末宛に送信し、ステップS3500の位置登録Ack監視状態に遷移する。この処理は、図5のステップS220及びステップS221に相当する。
一方、ステップS3510において位置登録Ackメッセージであると判定された場合、ステップS3512において、位置登録AckメッセージをモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機に送信し、ステップS3601の吐き出し状態に遷移する。
ステップS3513において、旧インテリジェントスイッチからハンドオーバーを中止するL3バイキャスト停止要求メッセージが送信されると、ステップS3514において旧インテリジェントスイッチ宛にL3バイキャスト停止応答メッセージを送信する。更にインテリジェントスイッチISW1は、ステップS3515において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関するデータを削除し、ステップS3516において、新AP宛に接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3101の初期状態に遷移する。
ステップS3517において無通信タイマーがタイムオーバーすると、インテリジェントスイッチISW1は、ステップS3515において、L3バイキャストテーブルからこのモバイルIP端末に関するデータを削除し、ステップS3516において、新AP宛に接続切断要求メッセージを送信し、ステップS3101の初期状態に遷移する。
次に、ステップS3601における吐き出し状態でのインテリジェントスイッチISW1の動作を説明する。ここでは、所定時間を計測するタイマーが起動される。
ステップS3602において、モバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機からフレームを受信すると、ステップS3603において、このフレームがL3バイキャスト停止要求メッセージであるか判定する。L3バイキャスト停止要求メッセージである場合、ステップS3601に戻り吐き出し状態に遷移し、再びタイマーを軌道する。ステップS3603においてL3バイキャスト停止要求メッセージでないと判定された場合、ステップS3604において、発信元IPアドレスが新気付アドレスであるか旧気付アドレスであるかを判定する。旧気付アドレスの場合、ステップS3605において、L3トンネルを経由して旧インテリジェントスイッチにフレームを転送する。新気付アドレスの場合、ステップS3606においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3601の吐き出し状態に遷移する。
ステップS3607においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3608において、L3トンネル経由で受信したか否かを判定する。L3トンネル経由で受信した場合、ステップS3609において、L3バイキャストテーブルを参照し、ステップS3610において、L2トンネルを経由してモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にフレームを転送する。L3トンネル経由で受信していない場合は、ステップS3611において受信したフレームを所定のメモリ領域にバッファリングし、ステップS3601の吐き出し状態に遷移する。
ステップS3612においてタイムオーバーすると、ステップS3613において、バッファリングされたフレームをモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機に転送する。更にインテリジェントスイッチISW1は、ステップS3614において、旧インテリジェントスイッチにL3バイキャスト停止要求メッセージを送信し、これに応答して旧インテリジェントスイッチからL3バイキャスト停止要求メッセージを受信する。更にインテリジェントスイッチISW1は、ステップS3616においてモバイルIP端末のスタンバイ側の送受信機にL3バイキャスト停止応答メッセージを送信し、ステップS3617において、L3バイキャストテーブル360bからこのモバイルIP端末に関する情報を削除する。この処理は図5のステップS223乃至ステップS226に相当する。
次にL2バイキャスト状態でのインテリジェントスイッチISW1の動作を説明する。ここでは、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1が、アクト側として旧アクセスポイントに接続され、第2の送受信機RF2が、スタンバイ側として新アクセスポイントに接続される場合について説明する。
ステップS3201においてL2バイキャスト状態で通信されているとき、インテリジェントスイッチISW1は無通信タイマーを起動する。
ステップS3202においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末からフレームを受信すると、ステップS3203において無通信タイマーを初期化しステップS3204においてモバイルIP端末にフレームを転送し、再びステップS3201のバイキャスト状態に遷移する。
ステップS3205においてインテリジェントスイッチISW1は、モバイルIP端末宛のフレームを受信すると、ステップS3206においてメモリ302を読み出しバイキャストテーブルを参照して、モバイルIP端末宛にIPカプセル化してモバイルIP端末の第1の送受信機RF1宛とモバイルIP端末の第2の送受信機RF2宛の二つのパケットを生成するとともに、モバイルIP端末に送信可能なポート番号を抽出する。ステップS3207においてインテリジェントスイッチISW1は、抽出されたポートを介してモバイルIP端末にそれぞれフレームを転送する。
ステップS3208において、モバイルIP端末STA1のスタンバイ側、ここでは第2の送受信機RF2から、ハンドオーバーに成功し、バイキャスト停止要求メッセージを受信すると、インテリジェントスイッチISW1は、ステップS3209において、バイキャストテーブル360から、このモバイルIP端末STA1に関する情報を削除し、ステップS3209において、モバイルIP端末STA1にバイキャスト停止応答メッセージを送信する。更に、ステップS3211においてインテリジェントスイッチISW1は、旧アクセスポイントに接続切断要求メッセージを送信する。
ステップS3212において、モバイルIP端末STA1のアクト側、ここでは第1の送受信機RF1から、ハンドオーバーを中止し、バイキャスト停止要求メッセージを受信すると、インテリジェントスイッチISW1は、ステップS3213において、バイキャストテーブル360から、このモバイルIP端末STA1に関する情報を削除し、ステップS3214において、モバイルIP端末STA1にバイキャスト停止応答メッセージを送信する。更に、ステップS3215においてインテリジェントスイッチISW1は、新アクセスポイントに接続切断要求メッセージを送信する。
一方、ステップS3216において無通信タイマーがタイムオーバすると、ステップS3217及びステップS3218においてインテリジェントスイッチISW1は、新アクセスポイント及び旧アクセスポイントにデータテーブル250の接続テーブルからそのモバイルIP端末に関する情報を削除させる接続切断要求メッセージを送信する。ステップS3101の初期状態に遷移する。
ここでは、インテリジェントスイッチISW1について記述したが、インテリジェントスイッチISW2など他のインテリジェントスイッチについても同様である。
(L3バイキャスト送信のパケット)
次に、図33乃至図35を参照してL3バイキャスト送信のパケットを説明する。旧インテリジェントスイッチはモバイルIP端末の第1の送受信機RF1と通信し、新インテリジェントスイッチはモバイルIP端末の第2の送受信機RF2と通信している。
図33は、旧インテリジェントスイッチ宛にモバイルIP端末STA1宛のパケットが届いた場合の図である。
パケットPKT11は、旧インテリジェントスイッチが受信するモバイルIP端末STA1宛のパケットである。パケットPKT11は、送信元MACアドレスとしてパケットを送信した情報機器のMACアドレスが指定され、宛先MACアドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定されている。インテリジェントスイッチは、L3バイキャストテーブル360aを読み出して、モバイルIP端末STA1がL3バイキャスト送信の対象となっているか否かを判定し、L3バイキャスト送信の対象となっている場合、パケットPKT11を複製する。複製された一つのパケットは、送信元アドレスとして旧インテリジェントスイッチのMACアドレスを指定し、宛先アドレスとしてモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1のMACアドレスを指定してパケットPKT11をMACカプセル化したパケットPKT12を作成する。パケットPKT12は、L2トンネルを経由してモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1に送信される。
複製されたもう一つのパケットは、送信元アドレスとして旧インテリジェントスイッチのIPアドレスを指定し、宛先アドレスとして新インテリジェントスイッチのIPアドレスを指定してパケットPKT11をIPカプセル化したパケットPKT13を作成する。パケットPKT13は、L3トンネルを経由して新インテリジェントスイッチに送信される。
新インテリジェントスイッチは、パケットPKT13を受信すると、ユーザデータに含まれた気付アドレスを読み出し、新インテリジェントスイッチに対応する新気付アドレス宛のパケットか、旧インテリジェントスイッチに対する旧気付アドレス宛のパケットかを判定する。L3トンネルを経由したパケットである場合、具体的には旧気付アドレス宛のパケットである場合、新インテリジェントスイッチは、送信元アドレスを新インテリジェントスイッチのMACアドレスを指定し、宛先アドレスをモバイルIP端末の第2の送受信機RF2のMACアドレスを指定してパケットPKT13のペイロードをMACカプセル化したパケットPKT14を作成する。パケットPKT14は、L2トンネルを経由してモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2に送信される。
ここで、パケットPKT12、PKT13、PKT14のペイロードには後述するシーケンス番号が含まれているのが好ましい。
図34は、旧インテリジェントスイッチがモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1からパケットを受信する場合の図である。
パケットPKT21は、旧インテリジェントスイッチが受信するパケットである。パケットPKT21は、送信元アドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定され、宛先アドレスとして送信先の情報端末のMACアドレスが指定されている。旧インテリジェントスイッチは、パケットPKT21を受信すると、送信元アドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスを指定し、宛先アドレスとして送信先の情報端末のMACアドレスを指定したパケットPKT22を生成し、送信先の情報端末に向けて送信する。
図35は、新インテリジェントスイッチがモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2からパケットを受信する場合の図である。
パケットPKT31は、新インテリジェントスイッチが受信するパケットである。パケットPKT31は、送信元アドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定され、宛先アドレスとして送信先の情報端末のMACアドレスが指定されている。ここで、新インテリジェントスイッチは、ユーザデータ内のIP層の送信元アドレスが旧気付アドレスの場合、旧インテリジェントスイッチを経由して送信先の情報端末に送信する。一方、新インテリジェントスイッチは、ユーザデータ内のIP層の送信元アドレスが新気付アドレスの場合、新インテリジェントスイッチを経由して送信先の情報端末に送信する。旧気付アドレスの場合、新インテリジェントスイッチは、パケットPKT31を受信すると、送信元アドレスとして新インテリジェントスイッチのIPアドレスを指定し、宛先アドレスとして旧インテリジェントスイッチのIPアドレスを指定してパケットPKT31をIPカプセル化したパケットPKT32を作成する。パケットPKT32は、L3トンネルを経由して旧インテリジェントスイッチに送信される。
旧インテリジェントスイッチがパケットPKT32を受信すると、パケットPKT32のIPカプセル化を解き、パケットPKT33を作成し、送信先の情報端末に向けて送信する。
(バイキャスト送信の方法)
次に、図36及び図37を参照して、インテリジェントスイッチからバイキャストで送信されるパケットについて説明する。
図36に示した例においては、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1と旧アクセスポイントAP1aと旧インテリジェントスイッチを介してが良好な無線状況で接続されている、一方、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2とハンドオーバー先の新アクセスポイントAP3aとが新インテリジェントスイッチを介して劣悪な無線状況で接続されており、インテリジェントスイッチから新アクセスポイントAP3aを介してモバイルIP端末STA1に送信される無線通信区間でのリトライが発生していたとする。又、図36に示した例においては、旧インテリジェントスイッチがパケットPKT1を受信する度に、シーケンス番号がインクリメントされる、具体的には、旧インテリジェントスイッチによってより遅く受信されたパケットには、より大きいシーケンス番号が採番されるとする。
モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1及び無線制御部104aによって旧アクセスポイントAP1aからシーケンス番号が「n」のパケットPKT2を受信したとする。受信したパケットPKT2は、無線制御部104aに到着したことにより無線制御部104aでトンネルT1が終端される。送信されたパケットは、RF1パケット受信部161で処理される。
RF1パケット受信部161は、ラスト受信シーケンス番号記憶部164を読み出して、直近に受信したパケットのシーケンス番号と、パケットPKT2のシーケンス番号を比較する。ラスト受信シーケンス番号がパケットPKT2のシーケンス番号より大きい場合、具体的には、パケットPKT2が既に受信されたパケットと同じシーケンス番号を持つパケットである場合、そのパケットPKT2は破棄される。一方、ラスト受信シーケンス番号がパケットPKT2のシーケンス番号より小さい場合、具体的には、パケットPKT2が受信されていないパケットである場合、パケットPKT2のシーケンス番号が、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶され、パケットPKT2を受信した送受信機の識別子がラスト受信RF番号として記憶される。
ここでは、第1の送受信機RF1によって受信されたパケットPKT2のシーケンス番号が「n」で、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶されたデータが「n−1」であるので、パケットPKT2は破棄されず、ラスト受信シーケンス番号記憶部164は、「n−1」から「n」に更新され、ラスト受信RF番号記憶部163には、「RF1」と記憶される。第1の送受信機RF1によって受信されたパケットPKT2は、アプリケーションに送信され、アプリケーションで処理される。アプリケーションがこのパケットPKT2に対して返信パケットを送信すると、ラスト受信RF番号取得部165は、ラスト受信RF番号記憶部163を読み出して、「RF1」に該当する送受信機、具体的には第1の送受信機RF1に対して返信パケットを送信する。
一方、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2及び無線制御部104bによって新アクセスポイントAP1bからシーケンス番号が「n−1」のパケットPKT3を受信したとする。受信したパケットPKT3は、無線制御部104bに到着したことにより無線制御部104bでトンネルT2が終端される。送信されたパケットは、RF2パケット受信部162で処理される。ここでは、第1の送受信機RF1によってパケットPKT2が処理される前の状態、具体的には、ラスト受信シーケンス番号記憶部164には「n−1」が記憶されている場合について説明する。
RF2パケット受信部162は、ラスト受信シーケンス番号記憶部164を読み出して、直近に受信したパケットのシーケンス番号と、パケットPKT2のシーケンス番号を比較する。ラスト受信シーケンス番号がパケットPKT3のシーケンス番号より大きい場合、具体的には、パケットPKT3が既に受信されたパケットと同じシーケンス番号を持つパケットである場合、そのパケットPKT2は破棄される。一方、ラスト受信シーケンス番号がパケットPKT3のシーケンス番号より小さい場合、具体的には、パケットPKT3が受信されていないパケットである場合、パケットPKT3のシーケンス番号が、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶され、パケットPKT3を受信した送受信機の識別子がラスト受信RF番号として記憶される。
ここでは、第2の送受信機RF2によって受信されたパケットPKT3のシーケンス番号が「n−1」で、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶されたデータが「n−1」であるので、パケットPKT3は破棄される。
図37を参照して、図36に示した状態から遷移し、モバイルIP端末STA1が新インテリジェントスイッチに接続された新アクセスポイントAP3a方向へ移動した場合について説明する。
図37に示した例においては、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1と旧アクセスポイントAP1aとが旧インテリジェントスイッチを介して劣悪な無線状況で接続されている、一方、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2とハンドオーバー先の新アクセスポイントAP3aとが新インテリジェントスイッチを介して良好な無線状況で接続されており、旧インテリジェントスイッチから旧アクセスポイントAP1aを介してモバイルIP端末STA1に送信される無線通信区間でのリトライが発生していたとする。又、ラスト受信シーケンス番号記憶部164には「n」と記憶されている。
旧アクセスポイントAP1aからシーケンス番号「n」のパケットPKT2が送信されると、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶されたデータが「n」であるので、RF1パケット受信部161は、受信したパケットPKT2は既に受信したパケットのシーケンス番号を備えると判断され、そのパケットは破棄される。
一方、第2の送受信機RF2によって受信されたパケットPKT3のシーケンス番号が「n+1」で、ラスト受信シーケンス番号記憶部164に記憶されたデータが「n」であるので、パケットPKT3は破棄されず、ラスト受信シーケンス番号記憶部164は、「n」から「n+1」に更新され、ラスト受信RF番号記憶部163には、「RF2」と記憶される。第2の送受信機RF2によって受信されたパケットPKT3は、アプリケーションに送信され、アプリケーションで処理される。アプリケーションがこのパケットPKT3に対して返信パケットを送信すると、ラスト受信RF番号取得部165は、ラスト受信RF番号記憶部163を読み出して、「RF2」に該当する送受信機、具体的には第2の送受信機RF2に対して返信パケットを送信する。
次に、図38を参照して、本発明の無線通信方法において送受信されるパケットの構成を説明する。図38(a)は、アクセスポイントからモバイルIP端末に送信されるパケットを示している。ここでは、「ADDRESS1」部に、宛先アドレスとしてモバイルIP端末の送受信機のMACアドレス又はモバイルIP端末のMACアドレスが指定されている。「ADDRESS2」部に、アクセスポイントのMACアドレスが指定されている。「ADDRESS3」部に、送信元アドレスとしてインテリジェントスイッチのMACアドレスか、インテリジェントスイッチのデフォルトゲートウェイのMACアドレスが指定されている。更に、通常利用されない「ADDRESS4」部に、当該パケットを受信する送受信機のMACアドレスが指定される。これにより、アクセスポイントから送信されたパケットを受信するモバイルIP端末の送受信機のMACアドレスが特定される。図38(b)は、モバイルIP端末からアクセスポイントに送信されるパケットを示している。ここでは、「ADDRESS1」部に、宛先アドレスとしてアクセスポイントのMACアドレスが指定されている。「ADDRESS2」部に、送信元アドレスとして、モバイルIP端末のMACアドレスが指定されている。「ADDRESS3」部に、宛先アドレスとしてデフォルトゲートウェイのMACアドレスが指定されている。更に、通常利用されない「ADDRESS4」部に、当該パケットを送信する送受信機のMACアドレスが指定される。これにより、アクセスポイントへ送信されたパケットを送信したモバイルIP端末の送受信機のMACアドレスが特定される。
この様に、本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1においては、既に受信したパケットを破棄し、受信していないパケットのみをアプリケーションに送信することができるので、旧インテリジェントスイッチISW1からバイキャスト送信されたとしても、アプリケーションの動作に不具合が生じることはない。又、アプリケーションからパケットを返信する場合、アプリケーションがパケットを受信した送受信機を介して返信パケットが送信されるので、無線状況が良好でパケットが早く到着する通信経路を介して返信パケットが送信されるので、通信エラーが生じる可能性が少ない。
(変形例)
図6を参照して、パケットをバッファリングし送信する場合の処理について説明したが、図39乃至図42を参照して、第1の変形例乃至第4の変形例において、図6に示した例とは異なる処理を説明する。
図39は、第1の変形例を示す図である。
まず、ステップS401において、新インテリジェントスイッチISW3によってモバイルIP端末STA1から位置登録更新メッセージが受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS402において位置登録更新メッセージをホームエージェントHAに送信する。
位置登録更新メッセージが受信されると、ホームエージェントHAは、ステップS403及びステップS404において、新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に位置登録Ackメッセージが送信される。モバイルIP端末STA1は、位置登録Ackメッセージが受信される前は、旧気付アドレスに基づいてパケットを送信していたが、位置登録Ackメッセージが受信されると、新気付アドレスに基づいてパケットを送信する。更に、ステップS405及びステップS406において、モバイルIP端末STA1は、L3バイキャスト停止要求メッセージを新インテリジェントスイッチISW3を介して旧インテリジェントスイッチISW1に送信する。
この様な制御をした場合のパケットの到着順序について説明する。
位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着する前にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS451及びステップS452において、旧気付アドレスに基づいて旧インテリジェントスイッチISW1を介してモバイルIP端末STA1に送信される。一方、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着した後にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS453及びステップS454において、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に送信される。又、ステップS455及びステップS456においても、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に送信される。
図39に示した方法によれば、通信システムにおける制御が単純なので、容易にシステムを構築することができる。しかし、新気付アドレス宛に送信されたパケットが、旧気付アドレス宛に送信されたパケットより早く到着してしまう場合がある。この様に図39に示した例においては、パケットの到着順序が前後してしまう。図39に示した方法は、通信品質を確保する必要がない場合に好適である。
図40は、第2の変形例を示す図である。
まず、ステップS501において、新インテリジェントスイッチISW3によってモバイルIP端末STA1から位置登録更新メッセージが受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS502において位置登録更新メッセージをホームエージェントHAに送信する。
位置登録更新メッセージが受信されると、ホームエージェントHAは、ステップS503及びステップS504において、新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に位置登録Ackメッセージが送信される。モバイルIP端末STA1は、位置登録Ackメッセージが受信される前は、旧気付アドレスに基づいてパケットを送信していたが、位置登録Ackメッセージが受信されると、新気付アドレスに基づいてパケットを送信する。更に、ステップS505において、L3バイキャスト停止要求メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に受信されると、新インテリジェントスイッチISW1は、新気付アドレス宛のパケットを所定時間バッファリングする。所定時間が経過するとステップS506において、新インテリジェントスイッチISW3は、L3バイキャスト停止要求メッセージを旧インテリジェントスイッチに送信するとともに、バッファリングしたパケットを送信する。
この様な制御をした場合のパケットの到着順序について説明する。
位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着する前にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS551及びステップS552において、旧気付アドレスに基づいて旧インテリジェントスイッチISW1を介してモバイルIP端末STA1に送信される。一方、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着した後にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS553及びステップS554において、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に送信される。又、ステップS555で送信されたパケットは、新インテリジェントスイッチに到着すると、バッファリングされ、所定時間が経過した後、ステップS556においてモバイルIP端末STA1に送信される。
図40に示した方法によれば、L3バイキャスト停止要求メッセージを新インテリジェントスイッチが受信してからバッファリングを開始するので、新インテリジェントスイッチは、バッファリングを開始するタイミングを把握しやすい。しかし、新気付アドレス宛に送信され、新インテリジェントスイッチにおいてL3バイキャスト停止要求メッセージが受信する前に到着したパケットが、旧気付アドレス宛に送信されたパケットより早く到着してしまう場合がある。この様に図40に示した例においては、パケットの到着順序が前後してしまう。図39に示した方法は、通信品質を確保する必要がない場合に好適である。
図41は、第3の変形例を示す図である。
まず、ステップS601において、新インテリジェントスイッチISW3によってモバイルIP端末STA1から位置登録更新メッセージが受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS602において位置登録更新メッセージをホームエージェントHAに送信する。
位置登録更新メッセージが受信されると、ホームエージェントHAは、ステップS603及びステップS604において、新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に位置登録Ackメッセージが送信されると、新インテリジェントスイッチISW1は、新気付アドレス宛のパケットを所定時間バッファリングする。モバイルIP端末STA1は、位置登録Ackメッセージが受信される前は、旧気付アドレスに基づいてパケットを送信していたが、位置登録Ackメッセージが受信されると、新気付アドレスに基づいてパケットを送信する。一方、ステップS605において、L3バイキャスト停止要求メッセージが新インテリジェントスイッチISW3に受信される。所定時間が経過するとステップS606において、新インテリジェントスイッチISW3は、L3バイキャスト停止要求メッセージを旧インテリジェントスイッチに送信するとともに、バッファリングしたパケットを送信する。
この様な制御をした場合のパケットの到着順序について説明する。
位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着する前にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS651及びステップS652において、旧気付アドレスに基づいて旧インテリジェントスイッチISW1を介してモバイルIP端末STA1に送信される。一方、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着した後にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS653及びステップS654において、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3を介してモバイルIP端末STA1に送信され、バッファリングされる。又、ステップS555で送信されたパケットも、新インテリジェントスイッチに到着すると、バッファリングされる。ステップS653及びステップS654で送信されたパケットは、所定時間が経過した後、ステップS655及びステップS656においてモバイルIP端末STA1に順に送信される。
図41に示した方法によれば、新インテリジェントスイッチが位置登録Ackメッセージを受信するとともに新気付アドレス宛のパケットのバッファリングを開始するので、パケットの到着順序が前後することはないので、通信を不安定にさせることなくアプリケーションによる処理を円滑に行わせることができる。しかし、ホームエージェントからモバイルIP端末STA1宛に送信されたパケットを検査し、位置登録Ackメッセージを抽出することになるので、新インテリジェントスイッチにおける処理負荷が高くなってしまう。図41に示した例においては、通信品質を確保し、新インテリジェントスイッチの処理負荷が低い場合に好適である。
図42は、第4の変形例を示す図である。
まず、ステップS701において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2から新インテリジェントスイッチISW3にバッファリング開始要求メッセージが受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、受信したパケットのバッファリングを開始し、所定時間が経過することを待機する。
一方、ステップS702においてモバイルIP端末STA1から送信された位置登録更新メッセージは、新インテリジェントスイッチISW3を介して、ステップS703において、ホームエージェントHAに送信される。位置登録更新メッセージが受信されると、ホームエージェントHAは、ステップS704において、新インテリジェントスイッチISW3に位置登録Ackメッセージを送信する。所定時間経過した後、新インテリジェントスイッチISW3は、ホームエージェントから送信された位置登録AckメッセージをモバイルIP端末STA1に送信する。更に、モバイルIP端末STA1は、ステップS706において、新インテリジェントスイッチISW3を介して旧インテリジェントスイッチにL3バイキャスト停止要求メッセージを送信する。ここでは、バッファリング開始要求メッセージを送信した後、位置登録更新メッセージを送信するように記載しているが、位置登録更新メッセージを送信した直後にバッファリング開始要求メッセージを送信しても良い。具体的には、新インテリジェントスイッチが位置登録Ackメッセージを受信するまでにバッファリングが開始される様に、バッファリング開始要求メッセージが送信される。
この様な制御をした場合のパケットの到着順序について説明する。
位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着する前にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS751及びステップS752において、旧気付アドレスに基づいて旧インテリジェントスイッチISW1を介してモバイルIP端末STA1に送信される。一方、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに到着した後にホームエージェントHAによって受信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットは、ステップS753及びステップS754において、新気付アドレスに基づいて新インテリジェントスイッチISW3に送信され、新インテリジェントスイッチISW3においてバッファリングされる。
新インテリジェントスイッチISW3において位置登録Ackメッセージが新インテリジェントスイッチISW3によって検知されてから所定時間を経過すると、具体的には、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに受信される前にホームエージェントHAによって旧インテリジェントスイッチISW1を介して送信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットが、モバイルIP端末STA1によって受信されると、新インテリジェントスイッチISW3は、ステップS755及びステップS756において、バッファリングしたパケットを、受信した順番にモバイルIP端末STA1に送信する。
図42に示した方法によれば、モバイルIP端末STA1に送信されるパケットの順番が前後することがないので、通信を不安定にさせることなくアプリケーションによる処理を円滑に行わせることができる。更に位置登録Ackメッセージを待機しなくても良いので、新インテリジェントスイッチISW3の負荷を押さえることができる。しかし、位置登録に要する時間を考慮する必要があり、タイマーによる所定時間を調整するのが困難である。更に、新インテリジェントスイッチISW3は、旧インテリジェントスイッチから受信したパケットをバッファリングしてしまう問題がある。しかし、図42に示した例においては、位置登録Ackメッセージがバッファリングされる時間が数10msのオーダであれば、問題ないと考えられる。
(本発明の第2の実施の形態)
図1乃至図42を参照して説明した本発明の第1の実施の形態においては、インテリジェントスイッチによってバイキャスト送信される場合について説明したが、本発明の第2の実施の形態においては、アクセスルータによってバイキャスト送信される場合について説明する。
次に、図43を参照して本発明の第2の実施の形態に係る無線通信方法について概略を説明する。本発明の第2の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1は、送受信機を複数備えており、一つを通信中のアクトとして使用すると、通信していない送受信機は、スタンバイとして使用される。
図43(b)に示すように、モバイルIP端末STA1は通信中の状態である(1)。具体的には、図43(a)に示す様に、アクセスルータAR1にL2ネットワークを介してアクセスポイントAP1a、AP1bが接続され、アクセスルータAR2にL2ネットワークを介してアクセスポイントAP3a及びAP3bが接続されている。更に、モバイルIP端末STA1は、アクト側の送受信機を介して旧アクセスポイント(第1のアクセスポイント)AP1a及び旧アクセスルータ(第1のアクセスルータ)AR1を介して通信している。
ACT側の送受信機において通信レベルの低下が検出されると(2)、スタンバイ側の送受信機によって、新アクセスルータ(第2のアクセスルータ)AR2に接続された新アクセスポイントAP3aと通信を行うため、新アクセスポイント(第2のアクセスポイント)AP3aとのアソシエーションが確立され、データリンク層レベルでの通信が認証される(3)。
新アクセスポイントAP3aとのアソシエーションが確立されると、モバイルIP端末STA1は、新アクセスルータAR2に、旧アクセスポイントAP1aからアクト側の送受信機を介すルートと、更に新アクセスポイントAP3aからスタンバイ側の送受信機を介すルートの2通りのルートでパケットを送信させるL3バイキャスト要求メッセージを送信する(4)。L3バイキャスト要求メッセージを受信すると、新アクセスルータAR2は、旧アクセスルータAR1に、L3バイキャスト要求メッセージを送信し、旧アクセスルータAR1と新アクセスルータAR2との間に、IP層に対応するレイヤ3トンネルを作成する(5)。
レイヤ3トンネルが作成されると、旧アクセスルータAR1は、旧アクセスポイントAP1aと、新アクセスルータAR2を介して新アクセスポイントAP3aとの両方に向けてパケットを送信する。このときモバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1a及び新アクセスポイントAP3aの両方からパケットを受信する(6)。
ここで、モバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1aが提供するセルのエリアから新アクセスポイントAP3aが提供するセルのエリアに向けて移動したとする(7)。モバイルIP端末STA1が新アクセスポイントAP3aが提供するセルに近づくと、モバイルIP端末STA1は、旧アクセスポイントAP1aと通信しているアクト側の送受信機の通信レベルが低下したことを判断し、ハンドオーバーを実行する(8)。
このとき、モバイルIP端末STA1は、アクト側で使用していた送受信機をスタンバイ側に切替るとともに、スタンバイ側で使用していた送受信機をアクト側に切替え(9)、モバイルIP端末STA1は、モバイルIP端末STA1のホームエージェントに、新アクセスルータAR2に対応する気付アドレスを含む位置登録更新(Binding Update)メッセージを送信し、ホームエージェントから位置登録Ack(Binding Ack)メッセージを受信する(10)。
更にモバイルIP端末STA1は、新アクセスルータAR2にL3バイキャスト送信を停止させるL3バイキャスト停止要求メッセージを送信する(11)。更に新アクセスルータAR2は、旧アクセスルータAR1にL3バイキャスト停止要求メッセージを送信し、旧アクセスルータAR1において、レイヤ3トンネルを削除させる。これを受けて旧アクセスルータAR1は、L3バイキャスト送信を停止する。
図44は、本発明の第2の実施の形態に係るモバイルIP端末STA1が通信中にページングドメインを越えて移動する際のハンドオーバーについて説明する。
図44に示すようにモバイルIP端末STA1は、第1の送受信機RF1及び第2の送受信機RF2を備えている。本発明の第2の実施の形態では、第1の送受信機RF1は、アクト側で使用されており、ステップS801において、旧アクセスポイントAP1a及び旧アクセスルータAR1を介して通信している。一方、第2の送受信機RF2は、スタンバイ側で使用されており、いずれの通信端末とも通信コネクションが確立されていない。
ここで、ステップS802においてモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルが低下したとする。通信レベルの低下とは、受信した信号レベルが低下したり、PER(パケット誤り率:Packet Error Rate)が劣化したことにより判断される。ここでは、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルがバイキャスト送信を実行する閾値より低下したとする。
通信レベルが低下したと判断されると、ステップS803において、スタンバイ側の第2の送受信機RF2は、旧アクセスポイントAP1aとは異なる新アクセスポイントAP3aからのビーコン信号を探索する。このビーコン信号には、ビーコン信号を発信したアクセスポイントが属するページングドメイン5bのページング識別子と、当該新アクセスポイントAP3aの識別子が含まれる。このアクセスポイントの識別子には、無線部IDとして、アクセスポイントのMACアドレスであるBSSID(Basic Service Set Identifier)と、事業者又はカンパニーによって採番されるESSID(Extended Service Set Identifier)が含まれる。ここで、第2の送受信機RF2で受信したビーコン信号のページング識別子が第1の送受信機RF1で通信しているアクセスポイントのページング識別子と異なると判断されると、モバイルIP端末STA1は、ページングドメインを越えて移動したことになり、本発明の第2の実施の形態に係る手順に従ってハンドオーバーが実施される。
具体的には、第2の送受信機RF2で受信したビーコン信号のページング識別子が第1の送受信機RF1で通信しているアクセスポイントのページング識別子と異なると判断されると、ステップS804において、モバイルIP端末STA1によって、新アクセスポイントAP3aにアソシエーション要求メッセージが送信され、これに対応して、ステップS805において、新アクセスポイントAP3aからアソシエーション応答メッセージが送信される。これによりモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2と新アクセスポイントAp3aとのアソシエーションが確立される。
モバイルIP端末STA1と新アクセスポイントAp3aとの間でアソシエーションが確立されると、ステップS806において、モバイルIP端末STA1によって新アクセスポイントAP3aにデータリンク層レベルでのL2認証要求メッセージが送信される。新アクセスポイントAP3aによってモバイルIP端末STA1からL2認証要求メッセージが受信されると、ステップS807において、予め記憶されたRADIUSサーバ10のIPアドレスが読み出されるとともにRADIUSサーバ10のIPアドレスにモバイルIP端末STA1のL2認証要求メッセージが送信される。RADIUSサーバ10によってL2認証要求メッセージが受信されると、ステップS808において認証応答メッセージが新アクセスポイントAp3aに送信される。ステップS808において新アクセスポイントAP3aよってRADIUSサーバ10からL2認証応答メッセージが受信されると、ステップS809においてモバイルIP端末STA1へL2認証応答メッセージが送信される。
次に、ステップS810において新アクセスポイントAP3aからネットワークプレフィックス通知メッセージが送信される。ここで送信される情報は、アクセスルータAR2のネットワークプレフィックス、アクセスルータAR2(デフォルトゲートウェイ)のIPアドレス、アクセスルータAR2のMACアドレスを含むアクセスルータ情報である。
モバイルIP端末STA1によってネットワークプレフィックスが受信されると、これに対応してステップS811において、ネットワークプレフィックスにモバイルIP端末STA1の64ビットのMACアドレス(EUI−64)が付加されることにより気付アドレスが生成される。更に、ステップS812において、モバイルIP端末STA1によって、新アクセスポイントAP3aにネットワークプレフィックス応答メッセージが送信される。
新アクセスポイントAP3aによってアソシエーション応答メッセージが送信されると、ステップS813において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によってモバイルIP端末宛のパケットを第1の送受信機RF1と第2の送受信機RF2の両方への送信を依頼するL3バイキャスト要求メッセージが新アクセスルータAR2に送信される。このL3バイキャスト要求メッセージには、旧アクセスルータAR1に対応する旧気付アドレス、新アクセスルータAR2に対応する新気付アドレス、旧アクセスルータAR1のIPアドレス、第1の送受信機RF1のMACアドレス、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレス、第2の送受信機RF2のMACアドレス、新アクセスポイントAP3aのMACアドレス、モバイルIP端末STA1のMACアドレスが含まれる。ここで、L3バイキャスト要求メッセーにおいて、発信元アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスで、宛先アドレスが新アクセスルータAR2のMACアドレスである。
ここで、新アクセスルータAR2は、モバイルIP端末のMACアドレスと、新アクセスポイントAP3aのMACアドレスと第2の送受信機RF2のMACアドレスを含むL2トンネル情報と、旧アクセスルータAR1のIPアドレスを含むL3トンネル情報と、新気付アドレス及び旧気付アドレスを含む気付アドレス情報とを、新アクセスルータAR2に備えられたバイキャストテーブルに登録する。
新アクセスルータAR2によってL3バイキャスト要求メッセージが受信されると、ステップS814において、新アクセスルータAR2によって、L3バイキャスト要求メッセージが旧アクセスルータAR1に送信される。ここで送信されるL3バイキャスト要求メッセージは、モバイルIP端末STA1のMACアドレスと、モバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1のMACアドレスと、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスを含む。
ここで、旧アクセスルータAR1は、モバイルIP端末のMACアドレスと、旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスと第1の送受信機RF1のMACアドレスを含むL2トンネル情報と、新アクセスルータAR2のIPアドレスを含むL3トンネル情報とを、旧アクセスルータAR1に備えられたバイキャストテーブルに登録する。
L3バイキャスト要求メッセージが旧アクセスルータAR1に受信されると、ステップS815において、旧アクセスルータAR1によって、L3バイキャスト応答メッセージが新アクセスルータAR2に送信される。ここで送信されるL3バイキャスト応答メッセージには、モバイルIP端末STA1のMACアドレスが含まれる。
更に新アクセスルータAR2によって、ステップS816においてL3バイキャスト応答メッセージが第2の送受信機RF2に送信される。このL3バイキャスト応答メッセージは、発信元アドレスが新アクセスルータAR2のMACアドレスで、宛先アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスである。
これにより、ステップS817a及びステップS817bに示すように、旧アクセスルータAR1によってモバイルIP端末STA1宛のパケットが受信されると、バイキャストテーブルに従って、第1の送受信機RF1にパケットが送信されるとともに、新アクセスルータAR2及び新アクセスポイントAP3aを介して第2の送受信機RF2にパケットが送信される。
このとき、新アクセスルータAR2は、モバイルIP端末STA1から旧気付アドレスを送信元としたメッセージを受信すると、旧アクセスルータAR1にIPカプセル化して送信し、新気付アドレスを送信元としたメッセージを受信すると、モバイルIP端末STA1によって送信されるパケットの送信先の情報端末にパケットを送信する。
第1の送受信機RF1によって更に通信レベルが低下した、より具体的にはモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1での通信レベルが通信が不可能になる閾値より低下したと判断されると、ステップS818において、アクト側の送受信機とスタンバイ側の送受信機の切替が行われる。
具体的には、ステップS819において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、位置登録Ackの到着を監視させる位置登録Ack監視要求メッセージが、新アクセスルータAR2に送信される。この後、新アクセスルータAR2は、入力されるパケットを検査し、モバイルIP端末STA1の位置登録Ackメッセージを待機する。
更に、ステップS820において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、モバイルIP端末STA1のホームエージェントHAに位置登録更新メッセージが送信される。これに応答して、ステップS821において、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機によって、ホームエージェントHA1から位置登録Ackメッセージが送信される。
このとき、新アクセスルータAR2は、モバイルIP端末STA1の位置登録Ackメッセージを検知する。この位置登録Ackメッセージが検知されると、旧気付アドレス宛のパケット、具体的には、旧アクセスルータAR1から転送されたパケットは、モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2に送信する。一方、新気付アドレス宛のパケットは、所定時間が経過するまで、新アクセスルータAR2の記憶部にバッファリングする。ここで所定時間とは、位置登録更新メッセージがホームエージェントHAに受信される前にホームエージェントHAによって旧アクセスルータAR1を介して送信されたモバイルIP端末STA1宛のパケットが、モバイルIP端末STA1によって受信されるまでの時間である。
モバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2によって、位置登録Ackメッセージが受信されると、ステップS822において、L3バイキャスト停止要求メッセージが新アクセスルータAR2に送信される。このL3バイキャスト停止要求メッセージは、送信元アドレスはモバイルIP端末STA1のMACアドレスで、宛先アドレスは新アクセスルータAR2のMACアドレスである。
ここで、ステップS821で説明したバッファリングを行う所定時間が経過したとする。所定時間を経過すると、ステップS823において、新アクセスルータAR2によって、バッファリングされたパケットが、新気付アドレス宛で送信され、モバイルIP端末STA1の送受信機RF2に送信される。
又、新アクセスルータAR2によって、モバイルIP端末STA1からL3バイキャスト停止要求メッセージが受信され、所定時間を経過すると、ステップS824において、ステップS822で送信されたL3バイキャスト停止要求メッセージの送信元アドレスであるモバイルIP端末STA1のMACアドレスを含むL3バイキャスト停止要求メッセージが旧アクセスルータAR1に送信される。
L3バイキャスト停止要求メッセージが旧アクセスルータAR1によって受信されると、ステップS825において、モバイルIP端末STA1のMACアドレスを含むL3バイキャスト停止応答メッセージが新アクセスルータAR1に送信される。新アクセスルータAR2によってL3バイキャスト停止応答メッセージが送信されると、モバイルIP端末STA1にL3バイキャスト停止応答メッセージが送信される。このL3バイキャスト停止応答メッセージは、発信元アドレスが新アクセスルータAR2のMACアドレスで、宛先アドレスがモバイルIP端末STA1のMACアドレスである。
L3バイキャスト停止応答メッセージが新アクセスルータAR2に受信されると、新アクセスルータAR1は、ステップS825で送信されたL3バイキャスト停止応答メッセージに含まれたモバイルIP端末STA1のMACアドレスをキーとして、バイキャストテーブルから、L2トンネル情報、L3トンネル情報、COA情報を削除する。更に、L3バイキャスト停止要求メッセージが旧アクセスルータAR1に受信されると、旧アクセスルータAR1は、ステップS824で送信されたL3バイキャスト停止要求メッセージに含まれたモバイルIP端末STA1のMACアドレスをキーとして、バイキャストテーブルから、L2トンネル情報とL3トンネル情報を削除する。
L3バイキャスト停止応答メッセージが送信されると、旧アクセスルータAR1によって、ステップS827において、旧アクセスポイントとモバイルIP端末STA1とのアソシエーションの切断を要求する接続切断要求メッセージが送信される。この接続切断要求メッセージは、モバイルIP端末STA1のMACアドレスを含み、発信元アドレスは旧アクセスルータAR1のMACアドレスで、宛先アドレスは旧アクセスポイントAP1aのMACアドレスである。
この様な処理により、ステップS828において、第2の送受信機RF2を介してモバイルIP端末STA1との通信が行われる。
ここで、図44に示したステップS817a及びステップS817bでのL3バイキャスト送信の詳細を説明する。
ステップS814において、旧アクセスルータAR1によって、L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、ステップS817aにおいて、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、第1の送受信機RF1に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信する。ここで、本発明の第2の実施の形態において「MACカプセル化」とは、送信先のMACアドレスを指定してL2(レイヤー2)トンネルを設け、指定された送信先にダイレクトに送信することである。具体的には、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットを、モバイルIP端末STA1に備えられた第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2宛に送信するために、送信先の送受信機のMACアドレスを宛先アドレスに指定したヘッダを付加する。一方、「IPカプセル化」とは、送信先のIPアドレスを指定してL3(レイヤー3)トンネルを設け、指定された送信先にダイレクトに送信することである。
一方、ステップS817bにおいて、旧アクセスルータAR1によって、新アクセスルータAR2を介して送信する。具体的には、旧アクセスルータAR1によって、L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、第1の送受信機RF1に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信される。更に、旧アクセスルータAR1によって、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、新アクセスルータAR2に対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信される。更に、新アクセスルータAR2によって、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが新アクセスルータAR2のIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、モバイルIP端末STA1のMACアドレス宛のパケットが、第2の送受信機RF2に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信される。
ここで、送信されるパケットには、このパケットを識別するシーケンス番号を含み、旧アクセスルータAR1によってパケットが受信される度にインクリメントされることが好ましい。この場合、モバイルIP端末STA1によって、第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2を介してパケットが受信されると、受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、既に受信されたパケットのシーケンス番号である場合、受信されたパケットが破棄される。
より具体的には、モバイルIP端末STA1によって、第1の送受信機RF1又は第2の送受信機RF2を介してパケットが受信されると、受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、モバイルIP端末STA1によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号と受信されたパケットのシーケンス番号が比較される。受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、モバイルIP端末STA1によって、受信されたパケットがモバイルIP端末STA1のアプリケーションに送信されるとともに、ラスト受信シーケンス番号が受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えられる。一方、受信されたパケットのシーケンス番号の方が小さい場合、モバイルIP端末STA1によって、受信されたパケットが破棄される。
又、受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、モバイルIP端末STA1によって、直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号が、受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えられる。このとき、モバイルIP端末STA1によって、ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、アプリケーションからパケットが送信される。
(L3バイキャスト送信のパケット)
次に、図45乃至図47を参照してL3バイキャスト送信のパケットを説明する。旧アクセスルータはモバイルIP端末の第1の送受信機RF1と通信し、新アクセスルータはモバイルIP端末の第2の送受信機RF2と通信している。
図45は、旧アクセスルータ宛にモバイルIP端末STA1宛のパケットが届いた場合の図である。
パケットPKT51は、モバイルIP端末STA1宛のIPパケットであるペイロード部に、旧アクセスルータAR1によって宛先MACアドレスと送信元MACアドレスが付加されて生成されたパケットである。パケットPKT51は、送信元MACアドレスとして旧アクセスルータのMACアドレスが指定され、宛先MACアドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定されている。アクセスルータは、L3バイキャストテーブルを読み出して、モバイルIP端末STA1がL3バイキャスト送信の対象となっているか否かを判定し、L3バイキャスト送信の対象となっている場合、パケットPKT51を複製する。複製された一つのパケットは、送信元アドレスとして旧アクセスルータのMACアドレスを指定し、宛先アドレスとしてモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1のMACアドレスを指定してパケットPKT51をMACカプセル化したパケットPKT52を作成する。パケットPKT52は、L2トンネルを経由してモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1に送信される。
複製されたもう一つのパケットは、送信元アドレスとして旧アクセスルータのIPアドレスを指定し、宛先アドレスとして新アクセスルータのIPアドレスを指定してパケットPKT51をIPカプセル化したパケットPKT53を作成する。パケットPKT53は、L3トンネルを経由して新アクセスルータに送信される。
新アクセスルータは、パケットPKT53を受信すると、ユーザデータに含まれた気付アドレスを読み出し、新アクセスルータに対応する新気付アドレス宛のパケットか、旧アクセスルータに対する旧気付アドレス宛のパケットかを判定する。L3トンネルを経由したパケットである場合、具体的には旧気付アドレス宛のパケットである場合、新アクセスルータは、送信元アドレスを新アクセスルータのMACアドレスを指定し、宛先アドレスをモバイルIP端末の第2の送受信機RF2のMACアドレスを指定してパケットPKT53のペイロードをMACカプセル化したパケットPKT54を作成する。パケットPKT54は、L2トンネルを経由してモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2に送信される。
ここで、パケットPKT52、PKT53、PKT54のペイロードには第1の実施の形態で説明したシーケンス番号が含まれているのが好ましい。
図46は、旧アクセスルータがモバイルIP端末STA1の第1の送受信機RF1からパケットを受信する場合の図である。
パケットPKT61は、旧アクセスルータが受信するパケットである。パケットPKT61は、送信元アドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定され、宛先アドレスとして旧アクセスルータのMACアドレスが指定されている。
図47は、新アクセスルータがモバイルIP端末STA1の第2の送受信機RF2からパケットを受信する場合の図である。
パケットPKT71は、新アクセスルータが受信するパケットである。パケットPKT71は、送信元アドレスとしてモバイルIP端末STA1のMACアドレスが指定され、宛先アドレスとして新アクセスルータのMACアドレスが指定されている。ここで、新アクセスルータは、ユーザデータ内のIP層の送信元アドレスが旧気付アドレスの場合、旧アクセスルータを経由して送信先の情報端末に送信する。一方、新アクセスルータは、ユーザデータ内のIP層の送信元アドレスが新気付アドレスの場合、送信先の情報端末に送信する。旧気付アドレスの場合、新アクセスルータは、パケットPKT71を受信すると、送信元アドレスとして新アクセスルータのIPアドレスを指定し、宛先アドレスとして旧アクセスルータのIPアドレスを指定してパケットPKT71をIPカプセル化したパケットPKT72を作成する。パケットPKT72は、L3トンネルを経由して旧アクセスルータに送信される。
旧アクセスルータがパケットPKT72を受信すると、パケットPKT72のIPカプセル化を解き、パケットPKT73を作成する。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明に係る無線通信方法は、アクセスポイントが提供するセルを越えて移動する場合でも、ハンドオーバー時にも複数経路でパケットを送信するので、パケットロスを軽減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る通信ネットワークのシステム構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信方法の概略を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントが起動された場合の処理を示すシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチが起動された場合の処理を示すシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、モバイルIP端末によってページングドメインを越えてハンドオーバーが行われる場合の処理を示すシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、パケットをバッファリングし送信する場合の処理を詳細に示すシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末のハードウェア構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末のソフトウェア構造を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末で管理されるデータテーブルの一例である。 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その1) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その2) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その3) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その4) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その5) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その6) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末の状態遷移図である。(その7) 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントのハードウェア構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントで管理されるデータテーブルの一例である。 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントの状態遷移図である。(その1) 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントの状態遷移図である。(その2) 本発明の第1の実施の形態に係るアクセスポイントの状態遷移図である。(その3) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチのハードウェア構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチで管理されるデータテーブルの一例である。 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチで管理され、旧インテリジェントスイッチとして動作する場合のL3バイキャストテーブルの一例である。 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチで管理され、新インテリジェントスイッチとして動作する場合のL3バイキャストテーブルの一例である。 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その1) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その2) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その3) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その4) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その5) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その6) 本発明の第1の実施の形態に係るインテリジェントスイッチの状態遷移図である。(その7) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その1) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その2) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その3) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末において、バイキャスト送信されたパケットの処理を説明する図である。(その1) 本発明の第1の実施の形態に係るモバイルIP端末において、バイキャスト送信されたパケットの処理を説明する図である。(その2) 図38(a)は、アクセスポイントからモバイルIP端末に送信されるパケット構成を示す図で、図38(b)は、モバイルIP端末からアクセスポイントに送信されるパケットの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、パケットをバッファリングし送信する場合の処理を詳細に示すシーケンス図である。(第1の変形例) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、パケットをバッファリングし送信する場合の処理を詳細に示すシーケンス図である。(第2の変形例) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、パケットをバッファリングし送信する場合の処理を詳細に示すシーケンス図である。(第3の変形例) 本発明の第1の実施の形態に係る通信システムにおいて、パケットをバッファリングし送信する場合の処理を詳細に示すシーケンス図である。(第4の変形例) 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信方法の概略を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて、モバイルIP端末によってページングドメインを越えてハンドオーバーが行われる場合の処理を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その1) 本発明の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その2) 本発明の第2の実施の形態に係る通信システムにおいて送受信されるパケットを説明する図である。(その3) 従来の通信ネットワークのシステム構成図である。 従来のモバイルIPにおいて予測型高速ハンドオーバーを説明するシーケンス図である。
符号の説明
1…モバイルIPv6ネットワーク
2…IPv4ネットワーク
3…PSTN
5a、5b…ページングドメイン
10…RADIUSサーバ
11…SIP端末
100、200、301…中央制御部
101、202…CPU
102、203…ROM
103、204…RAM
104a、104b、206…無線制御部
106、208…アンテナ
107…バス切替部
108…HYB
150、250、350…データテーブル
161…RF1パケット受信部
162…RF2パケット受信部
163…ラスト受信RF番号記憶部
164…ラスト受信シーケンス番号記憶部
165…番号取得部
201…MAC制御部
205…PHY
302…メモリ
303…L2スイッチLSI
304…4ポートPHY
305…RS−232Cインタフェース
306…電源部
360…バイキャストテーブル
AP1a、AP1b、AP1n、AP3a…アクセスポイント
AR1、AR2…アクセスルータ
GW1、GW2…ゲートウェイ
ISW1、ISW2、ISW3、ISW4…インテリジェントスイッチ
PKT1、PKT2、PKT3…パケット
RF1、RF2…送受信機
STA1、STA2…モバイルIP端末
T1、T2…トンネル

Claims (46)

  1. 通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、前記インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント、前記インテリジェントスイッチ及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられる無線通信方法であって、
    前記モバイルIP端末によって、第1のアクセスポイント及び前記モバイルIP端末に備えられた第1の送受信機を介して前記第1のインテリジェントスイッチと通信が行われているステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機による通信レベルが低下したことが検知されるとともに、前記モバイルIP端末に備えられた第2の送受信機を介して、第2のアクセスポイントから、前記第2のアクセスポイントが接続された第2のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子が含まれたビーコン信号が受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ページング識別子が前記第1のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子と同じであるかが判定されるステップと、
    前記ページング識別子が前記第1のアクセスポイントが接続された前記第1のインテリジェントスイッチに対応するページング識別子と異なる場合、前記モバイルIP端末によって、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1のインテリジェントスイッチを介して前記第1の送受信機へ送信し更に前記第2のインテリジェントスイッチを介して前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージが、前記第1のインテリジェントスイッチに送信されるステップと、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップ
    とを備えることを特徴とする無線通信方法。
  2. 前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機による通信レベルが更に低下したことが検知されると、前記第2の送受信機によって、前記モバイルIP端末のホームエージェントに位置登録更新メッセージが送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末の前記第2の送受信機によって、前記ホームエージェントから位置登録Ackメッセージが受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末の前記第2の送受信機によって、前記第1の送受信機への送信を停止するL3バイキャスト停止要求メッセージが、前記第2のインテリジェントスイッチに送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが受信されると、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが、前記第1のインテリジェントスイッチに送信されるステップと、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが受信されると、前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機へのパケットの送信が停止されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  4. 前記モバイルIP端末によって、前記位置登録更新メッセージが送信される時に、位置登録Ack監視要求メッセージが送信されるステップと、
    前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記位置登録Ack監視要求メッセージが受信されると、前記位置登録Ackメッセージの受信が待機されるステップと、
    前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記位置登録Ackメッセージが受信されると、前記第1のインテリジェントスイッチから転送された前記モバイルIP端末宛のパケットが前記モバイルIP端末宛に転送されるとともに、前記第1のインテリジェントスイッチから転送されていない前記モバイルIP端末宛のパケットがバッファリングされるステップと、
    前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記位置登録Ackメッセージが受信されてから所定時間が経過すると、前記第2のインテリジェントスイッチによって、バッファリングされた前記パケットが前記モバイルIP端末の第2の送受信機に送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  5. 前記所定時間は、前記位置登録更新メッセージが前記ホームエージェントに受信される前に前記ホームエージェントによって前記第1のインテリジェントスイッチを介して送信された前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記モバイルIP端末によって受信されるまでの時間である
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信方法。
  6. 前記モバイルIP端末によって、前記第2のアクセスポイントからのビーコン信号が受信されると、前記モバイルIP端末によって前記第2のアクセスポイントへアソシエーション要求メッセージが送信されるステップと、
    前記アソシエーション要求メッセージが受信されると、前記第2のアクセスポイントによって、前記モバイルIP端末へアソシエーション応答メッセージが送信されるステップと、
    前記アソシエーション応答メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末によって前記第2のアクセスポイントを介してRADIUSサーバに対して前記認証要求メッセージが送信され、前記RADIUSサーバによって前記第2のアクセスポイントを介して前記モバイルIP端末へ認証応答メッセージが送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末が認証されると、前記モバイルIP端末によって、前記第2のアクセスポイントからネットワークプレフィックス通知メッセージが受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ネットワークプレフィックス通知メッセージに基づいて前記第2のインテリジェントスイッチに対応する気付アドレスが生成されるとともに、ネットワークプレフィックス応答メッセージが前記第2のアクセスポイントに送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  7. 前記L3バイキャスト要求メッセージが、前記第1のインテリジェントスイッチに送信されるステップは、
    前記L3バイキャスト要求メッセージが、前記第2の送受信機および前記第2のインテリジェントスイッチを介して前記第1のインテリジェントスイッチに送信されるステップであって、
    前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップは、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第2のインテリジェントスイッチに対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信されるステップと、
    前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが前記第2のインテリジェントスイッチのIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第2の送受信機に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信されるステップとを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  8. 前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップは、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットに前記パケットを識別するシーケンス番号を含む新たなパケットを生成し、前記新たなパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記第1のインテリジェントスイッチによって、前記新たなパケットが、前記第2のインテリジェントスイッチに対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信されるステップと、
    前記第2のインテリジェントスイッチによって、前記新たなパケットが前記第2のインテリジェントスイッチのIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、前記新たなパケットが、前記第2の送受信機に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、既に受信されたパケットのシーケンス番号である場合、前記受信されたパケットが破棄されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  9. 前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、前記モバイルIP端末によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号と前記受信された前記パケットのシーケンス番号が比較されるステップと、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、前記モバイルIP端末によって、前記受信されたパケットが前記モバイルIP端末のアプリケーションに送信されるとともに、前記ラスト受信シーケンス番号が前記受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えられるステップと、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が小さい場合、前記モバイルIP端末によって、前記受信されたパケットが破棄されるステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項8に記載の無線通信方法。
  10. 前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、前記モバイルIP端末によって、直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号が、前記受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えられるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、前記アプリケーションからパケットが送信されるステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  11. 通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、前記インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント、前記インテリジェントスイッチ及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるモバイルIP端末であって、
    前記アクセスポイントとの無線通信のインタフェースとなる第1及び第2の送受信機と、
    モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第2の送受信機のMACアドレスと、バイキャスト送信を実行する閾値と、通信が不可能になる閾値とを記憶する記憶部と、
    第1のインテリジェントスイッチに接続された第1のアクセスポイントと前記第1の送受信機を介して通信するとともに、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第1のインテリジェントスイッチのページングドメインの識別子である第1のページング識別子とを前記記憶部に記憶し、
    前記第1の送受信機の通信レベルが前記バイキャスト送信を実行する閾値より低下されたと判断されると、前記第2の送受信機を介して、第2のインテリジェントスイッチに接続された第2のアクセスポイントから、前記第2のインテリジェントスイッチに対応するページングドメインの識別子である第2のページング識別子と前記第2のアクセスポイントの識別子を含むビーコン信号を受信し、
    前記第1のページング識別子と前記第2のページング識別子が異なると判断されると、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第2の送受信機のMACアドレスと、前記第2のアクセスポイントの識別子と、前記第1のインテリジェントスイッチのIPアドレスと、前記第1のインテリジェントスイッチに対応する第1の気付アドレスと、前記第2のインテリジェントスイッチに対応する第2の気付アドレスとを少なくとも含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機の両方への送信を要求するL3バイキャスト要求メッセージを、前記第2の送受信機を介して前記第2のインテリジェントスイッチに送信する中央処理制御装置
    とを備えることを特徴とするモバイルIP端末。
  12. 前記中央処理制御装置は、更に
    前記第1の送受信機の通信レベルが前記通信が不可能になる閾値より低下した場合、前記第2の送受信機を介してバイキャスト送信の停止を要求するL3バイキャスト停止要求メッセージを前記第2のインテリジェントスイッチに送信し、前記第1のインテリジェントスイッチに、前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機への前記パケットの送信を停止させる
    ことを特徴とする請求項11に記載のモバイルIP端末。
  13. 前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機によって、前記第1の送受信機のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化された前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1のインテリジェントスイッチを介して前記第1のアクセスポイントから受信し、
    前記第2の送受信機によって、前記第2の送受信機のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化された前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1のインテリジェントスイッチと前記第2のインテリジェントスイッチを介して前記第2のアクセスポイントから受信する
    ことを特徴とする請求項11に記載のモバイルIP端末。
  14. 前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれている識別子が読み出されて、既に受信されたパケットの識別子である場合、前記受信されたパケットを破棄する
    ことを特徴とする請求項13に記載のモバイルIP端末。
  15. 前記インテリジェントスイッチによって、前記モバイルIP端末宛のパケットが受信される度に前記パケットを識別するシーケンス番号がインクリメントされ、
    前記記憶部は更に、前記モバイルIP端末によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号を記憶し、
    前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットを受信すると、前記記憶部からラスト受信シーケンス番号を読み出すとともに前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号を読み出して、前記ラスト受信シーケンス番号と前記受信された前記パケットのシーケンス番号を比較し、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が大きい場合、前記受信されたパケットを前記モバイルIP端末で実行されるアプリケーションに送信するとともに、前記ラスト受信シーケンス番号を前記受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えて前記記憶部に記憶し、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が小さい場合、前記受信されたパケットを破棄する
    ことを特徴とする請求項14に記載のモバイルIP端末。
  16. 前記記憶部は更に、前記モバイルIP端末によって直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号を記憶し、
    前記中央処理制御装置は、更に、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が大きい場合、前記ラスト送受信機番号を、前記受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えて前記記憶部に記憶し、
    前記ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、前記アプリケーションからパケットを送信するステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項15に記載のモバイルIP端末。
  17. ホームエージェントが接続される通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、前記インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント、前記インテリジェントスイッチ及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるインテリジェントスイッチであって、
    前記モバイルIP端末の第2の送受信機と通信している転送先インテリジェントスイッチから、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記転送先インテリジェントスイッチのIPアドレスとを含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1の送受信機に送信し更に前記転送先インテリジェントスイッチを介して前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、
    前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記転送先インテリジェントスイッチのIPアドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成して記憶部に記憶し、
    前記ホームエージェントから前記モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、前記第1のアクセスポイントを介して前記第1の送受信機のMACアドレス宛に送信するとともに、前記転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛に送信する中央処理制御装置
    を備えることを特徴とするインテリジェントスイッチ。
  18. 前記中央処理制御装置は、
    前記L3バイキャスト要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、前記転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信する
    ことを特徴とする請求項17に記載のインテリジェントスイッチ。
  19. 前記中央処理制御装置は、
    前記バイキャスト要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットに前記パケットを識別するシーケンス番号を含む新たなパケットを生成し、前記新たなパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、前記転送先インテリジェントスイッチのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信する
    ことを特徴とする請求項17に記載のインテリジェントスイッチ。
  20. ホームエージェントが接続される通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータとアクセスポイントとをデータリンク層レベルで接続されるインテリジェントスイッチと、前記インテリジェントスイッチに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント、前記インテリジェントスイッチ及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるインテリジェントスイッチであって、
    前記モバイルIP端末の第2の送受信機から、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記モバイルIP端末の第1の送受信機のMACアドレスと、前記モバイルIP端末の第1の送受信機と通信している前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第1のアクセスポイントと接続される転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスと、前記転送元インテリジェントスイッチに対応する第1の気付アドレスと、前記第2の送受信機のMACアドレスと、前記第2の送受信機と通信している前記第2のアクセスポイントの識別子と、前記インテリジェントスイッチに対応する第2の気付アドレスとを少なくとも含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記転送元インテリジェントスイッチを介して第1の送受信機に送信し更に前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、
    前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスと、前記第1の気付アドレスと、前記第2の気付アドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成して記憶部に記憶し、
    前記転送元インテリジェントスイッチから受信した前記モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、前記パケットを前記モバイルIP端末宛に送信する中央処理制御装置
    を備えることを特徴とするインテリジェントスイッチ。
  21. 前記中央処理制御装置は、
    前記第2の送受信機から、位置登録更新メッセージが送信される時に送信された位置登録Ack監視要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のホームエージェントから前記位置登録Ackメッセージを受信するのを待機し、
    前記位置登録Ackメッセージを受信すると、前記第1の気付アドレス宛のパケットを前記モバイルIP端末に転送するとともに、前記第2の気付アドレス宛のパケットをバッファリングし、
    前記位置登録Ackメッセージが受信されてから所定時間が経過すると、バッファリングされた前記パケットを前記モバイルIP端末の第2の送受信機に送信する
    ことを特徴とする請求項20に記載のインテリジェントスイッチ。
  22. 前記所定時間は、前記位置登録更新メッセージが前記ホームエージェントに受信される前に前記ホームエージェントによって前記転送元インテリジェントスイッチを介して送信された前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記モバイルIP端末によって受信されるまでの時間である
    ことを特徴とする請求項20に記載のインテリジェントスイッチ。
  23. 前記中央処理制御装置は、
    前記モバイルIP端末から送信元IPアドレスが前記第1の気付アドレスのパケットを受信すると、前記送信元IPアドレスが前記第1の気付アドレスのパケットを、前記転送元インテリジェントスイッチのIPアドレスにIPカプセル化して送信し、
    前記モバイルIP端末から送信元IPアドレスが前記第2の気付アドレスのパケットを受信すると、前記インテリジェントスイッチに接続された前記アクセスルータに、前記送信元IPアドレスが前記第2の気付アドレスのパケットを送信する
    ことを特徴とする請求項20に記載のインテリジェントスイッチ。
  24. 通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられる無線通信方法であって、
    前記モバイルIP端末によって、第1のアクセスポイント及び前記モバイルIP端末に備えられた第1の送受信機を介して前記第1のアクセスルータと通信が行われているステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機による通信レベルが低下したことが検知されるとともに、前記モバイルIP端末に備えられた第2の送受信機を介して、第2のアクセスポイントから、前記第2のアクセスポイントが接続された第2のアクセスルータに対応するページング識別子が含まれたビーコン信号が受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ページング識別子が前記第1のアクセスルータに対応するページング識別子と同じであるかが判定されるステップと、
    前記ページング識別子が前記第1のアクセスポイントが接続された前記第1のアクセスルータに対応するページング識別子と異なる場合、前記モバイルIP端末によって、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1のアクセスルータを介して前記第1の送受信機へ送信し更に前記第2のアクセスルータを介して前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージが、前記第1のアクセスルータに送信されるステップと、
    前記第1のアクセスルータによって、前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップ
    とを備えることを特徴とする無線通信方法。
  25. 前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機による通信レベルが更に低下したことが検知されると、前記第2の送受信機によって、前記モバイルIP端末のホームエージェントに位置登録更新メッセージが送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末の前記第2の送受信機によって、前記ホームエージェントから位置登録Ackメッセージが受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末の前記第2の送受信機によって、前記第1の送受信機への送信を停止するL3バイキャスト停止要求メッセージが、前記第2のアクセスルータに送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項24に記載の無線通信方法。
  26. 前記第2のアクセスルータによって、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが受信されると、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが、前記第1のアクセスルータに送信されるステップと、
    前記第1のアクセスルータによって、前記L3バイキャスト停止要求メッセージが受信されると、前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機へのパケットの送信が停止されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の無線通信方法。
  27. 前記モバイルIP端末によって、前記位置登録更新メッセージが送信される時に、位置登録Ack監視要求メッセージが送信されるステップと、
    前記第2のアクセスルータによって、前記位置登録Ack監視要求メッセージが受信されると、前記位置登録Ackメッセージの受信が待機されるステップと、
    前記第2のアクセスルータによって、前記位置登録Ackメッセージが受信されると、前記第1のアクセスルータから転送された前記モバイルIP端末宛のパケットが前記モバイルIP端末宛に転送されるとともに、前記第1のアクセスルータから転送されていない前記モバイルIP端末宛のパケットがバッファリングされるステップと、
    前記第2のアクセスルータによって、前記位置登録Ackメッセージが受信されてから所定時間が経過すると、前記第2のアクセスルータによって、バッファリングされた前記パケットが前記モバイルIP端末の第2の送受信機に送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項25に記載の無線通信方法。
  28. 前記所定時間は、前記位置登録更新メッセージが前記ホームエージェントに受信される前に前記ホームエージェントによって前記第1のアクセスルータを介して送信された前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記モバイルIP端末によって受信されるまでの時間である
    ことを特徴とする請求項26に記載の無線通信方法。
  29. 前記モバイルIP端末によって、前記第2のアクセスポイントからのビーコン信号が受信されると、前記モバイルIP端末によって前記第2のアクセスポイントへアソシエーション要求メッセージが送信されるステップと、
    前記アソシエーション要求メッセージが受信されると、前記第2のアクセスポイントによって、前記モバイルIP端末へアソシエーション応答メッセージが送信されるステップと、
    前記アソシエーション応答メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末によって前記第2のアクセスポイントを介してRADIUSサーバに対して前記認証要求メッセージが送信され、前記RADIUSサーバによって前記第2のアクセスポイントを介して前記モバイルIP端末へ認証応答メッセージが送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末が認証されると、前記モバイルIP端末によって、前記第2のアクセスポイントからネットワークプレフィックス通知メッセージが受信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ネットワークプレフィックス通知メッセージに基づいて前記第2のアクセスルータに対応する気付アドレスが生成されるとともに、ネットワークプレフィックス応答メッセージが前記第2のアクセスポイントに送信されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項24に記載の無線通信方法。
  30. 前記L3バイキャスト要求メッセージが、前記第1のアクセスルータに送信されるステップは、
    前記L3バイキャスト要求メッセージが、前記第2の送受信機および前記第2のアクセスルータを介して前記第1のアクセスルータに送信されるステップであって、
    前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップは、
    前記第1のアクセスルータによって、前記L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記第1のアクセスルータによって、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第2のアクセスルータに対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信されるステップと、
    前記第2のアクセスルータによって、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが前記第2のアクセスルータのIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットが、前記第2の送受信機に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信されるステップとを備える
    ことを特徴とする請求項24に記載の無線通信方法。
  31. 前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記第1の送受信機と前記第2の送受信機の両方へ送信されるステップは、
    前記第1のアクセスルータによって、前記L3バイキャスト要求メッセージが受信されると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットに前記パケットを識別するシーケンス番号を含む新たなパケットを生成し、前記新たなパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記第1のアクセスルータによって、前記新たなパケットが、前記第2のアクセスルータに対応するIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信されるステップと、
    前記第2のアクセスルータによって、前記新たなパケットが前記第2のアクセスルータのIPアドレス宛にIPカプセル化されたパケットが受信されると、前記新たなパケットが、前記第2の送受信機に対応するMACアドレスのパケットにMACカプセル化して送信されるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、既に受信されたパケットのシーケンス番号である場合、前記受信されたパケットが破棄されるステップ
    を更に備えることを特徴とする請求項24に記載の無線通信方法。
  32. 前記モバイルIP端末によって、前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号が読み出されて、前記モバイルIP端末によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号と前記受信された前記パケットのシーケンス番号が比較されるステップと、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、前記モバイルIP端末によって、前記受信されたパケットが前記モバイルIP端末のアプリケーションに送信されるとともに、前記ラスト受信シーケンス番号が前記受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えられるステップと、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が小さい場合、前記モバイルIP端末によって、前記受信されたパケットが破棄されるステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項31に記載の無線通信方法。
  33. 前記受信されたパケットのシーケンス番号の方が大きい場合、前記モバイルIP端末によって、直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号が、前記受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えられるステップと、
    前記モバイルIP端末によって、前記ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、前記アプリケーションからパケットが送信されるステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項32に記載の無線通信方法。
  34. 通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるモバイルIP端末であって、
    前記アクセスポイントとの無線通信のインタフェースとなる第1及び第2の送受信機と、
    モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第2の送受信機のMACアドレスと、バイキャスト送信を実行する閾値と、通信が不可能になる閾値とを記憶する記憶部と、
    第1のアクセスルータに接続された第1のアクセスポイントと前記第1の送受信機を介して通信するとともに、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第1のアクセスルータのページングドメインの識別子である第1のページング識別子とを前記記憶部に記憶し、
    前記第1の送受信機の通信レベルが前記バイキャスト送信を実行する閾値より低下されたと判断されると、前記第2の送受信機を介して、第2のアクセスルータに接続された第2のアクセスポイントから、前記第2のアクセスルータに対応するページングドメインの識別子である第2のページング識別子と前記第2のアクセスポイントの識別子を含むビーコン信号を受信し、
    前記第1のページング識別子と前記第2のページング識別子が異なると判断されると、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第2の送受信機のMACアドレスと、前記第2のアクセスポイントの識別子と、前記第1のアクセスルータのIPアドレスと、前記第1のアクセスルータに対応する第1の気付アドレスと、前記第2のアクセスルータに対応する第2の気付アドレスとを少なくとも含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機の両方への送信を要求するL3バイキャスト要求メッセージを、前記第2の送受信機を介して前記第2のアクセスルータに送信する中央処理制御装置
    とを備えることを特徴とするモバイルIP端末。
  35. 前記中央処理制御装置は、更に
    前記第1の送受信機の通信レベルが前記通信が不可能になる閾値より低下した場合、前記第2の送受信機を介してバイキャスト送信の停止を要求するL3バイキャスト停止要求メッセージを前記第2のアクセスルータに送信し、前記第1のアクセスルータに、前記第1の送受信機及び前記第2の送受信機への前記パケットの送信を停止させる
    ことを特徴とする請求項34に記載のモバイルIP端末。
  36. 前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機によって、前記第1の送受信機のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化された前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1のアクセスルータを介して前記第1のアクセスポイントから受信し、
    前記第2の送受信機によって、前記第2の送受信機のMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化された前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1のアクセスルータと前記第2のアクセスルータを介して前記第2のアクセスポイントから受信する
    ことを特徴とする請求項34に記載のモバイルIP端末。
  37. 前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットが受信されると、前記受信されたパケットに含まれている識別子が読み出されて、既に受信されたパケットの識別子である場合、前記受信されたパケットを破棄する
    ことを特徴とする請求項36に記載のモバイルIP端末。
  38. 前記アクセスルータによって、前記モバイルIP端末宛のパケットが受信される度に前記パケットを識別するシーケンス番号がインクリメントされ、
    前記記憶部は更に、前記モバイルIP端末によって直近に受信されたパケットのシーケンス番号であるラスト受信シーケンス番号を記憶し、
    前記中央処理制御装置は、更に、
    前記第1の送受信機又は前記第2の送受信機を介してパケットを受信すると、前記記憶部からラスト受信シーケンス番号を読み出すとともに前記受信されたパケットに含まれているシーケンス番号を読み出して、前記ラスト受信シーケンス番号と前記受信された前記パケットのシーケンス番号を比較し、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が大きい場合、前記受信されたパケットを前記モバイルIP端末で実行されるアプリケーションに送信するとともに、前記ラスト受信シーケンス番号を前記受信されたパケットのシーケンス番号に書き換えて前記記憶部に記憶し、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が小さい場合、前記受信されたパケットを破棄する
    ことを特徴とする請求項37に記載のモバイルIP端末。
  39. 前記記憶部は更に、前記モバイルIP端末によって直近にパケットが受信された送受信機の識別子を示すラスト送受信機番号を記憶し、
    前記中央処理制御装置は、更に、
    前記受信されたパケットのシーケンス番号が大きい場合、前記ラスト送受信機番号を、前記受信されたパケットを受信した送受信機の識別子に書き換えて前記記憶部に記憶し、
    前記ラスト送受信機番号に対応する送受信機を介して、前記アプリケーションからパケットを送信するステップ
    とを更に備えることを特徴とする請求項38に記載のモバイルIP端末。
  40. ホームエージェントが接続される通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるアクセスルータであって、
    前記モバイルIP端末の第2の送受信機と通信している転送先アクセスルータから、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記第1の送受信機のMACアドレスと、前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記転送先アクセスルータのIPアドレスとを含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記第1の送受信機に送信し更に前記転送先アクセスルータを介して前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、
    前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記転送先アクセスルータのIPアドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成して記憶部に記憶し、
    前記ホームエージェントから前記モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、前記第1のアクセスポイントを介して前記第1の送受信機のMACアドレス宛に送信するとともに、前記転送先アクセスルータのIPアドレス宛に送信する中央処理制御装置
    を備えることを特徴とするアクセスルータ。
  41. 前記中央処理制御装置は、
    前記L3バイキャスト要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、前記転送先アクセスルータのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信する
    ことを特徴とする請求項40に記載のアクセスルータ。
  42. 前記中央処理制御装置は、
    前記バイキャスト要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のMACアドレス宛のパケットに前記パケットを識別するシーケンス番号を含む新たなパケットを生成し、前記新たなパケットを、前記第1の送受信機に対応するMACアドレス宛のパケットにMACカプセル化して送信するとともに、前記転送先アクセスルータのIPアドレス宛のパケットにIPカプセル化して送信する
    ことを特徴とする請求項40に記載のアクセスルータ。
  43. ホームエージェントが接続される通信ネットワークとネットワーク層レベルで接続されるアクセスルータと、前記アクセスルータに接続され無線通信可能なセルを提供するアクセスポイントと、前記アクセスポイント及び前記アクセスルータを介して前記通信ネットワークに接続され外部リンクに位置する可搬性を備えるモバイルIP端末とを備える通信システムに用いられるアクセスルータであって、
    前記モバイルIP端末の第2の送受信機から、前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記モバイルIP端末の第1の送受信機のMACアドレスと、前記モバイルIP端末の第1の送受信機と通信している前記第1のアクセスポイントの識別子と、前記第1のアクセスポイントと接続される転送元アクセスルータのIPアドレスと、前記転送元アクセスルータに対応する第1の気付アドレスと、前記第2の送受信機のMACアドレスと、前記第2の送受信機と通信している前記第2のアクセスポイントの識別子と、前記アクセスルータに対応する第2の気付アドレスとを少なくとも含み、前記モバイルIP端末宛のパケットを前記転送元アクセスルータを介して第1の送受信機に送信し更に前記第2の送受信機へ送信することを要求するL3バイキャスト要求メッセージを受信し、
    前記モバイルIP端末のMACアドレスと、前記転送元アクセスルータのIPアドレスと、前記第1の気付アドレスと、前記第2の気付アドレスとを対応付けるL3バイキャストテーブルを作成して記憶部に記憶し、
    前記転送元アクセスルータから受信した前記モバイルIP端末宛のパケットを受信すると、前記パケットを前記モバイルIP端末宛に送信する中央処理制御装置
    を備えることを特徴とするアクセスルータ。
  44. 前記中央処理制御装置は、
    前記第2の送受信機から、位置登録更新メッセージが送信される時に送信された位置登録Ack監視要求メッセージを受信すると、前記モバイルIP端末のホームエージェントから前記位置登録Ackメッセージを受信するのを待機し、
    前記位置登録Ackメッセージを受信すると、前記第1の気付アドレス宛のパケットを前記モバイルIP端末に転送するとともに、前記第2の気付アドレス宛のパケットをバッファリングし、
    前記位置登録Ackメッセージが受信されてから所定時間が経過すると、バッファリングされた前記パケットを前記モバイルIP端末の第2の送受信機に送信する
    ことを特徴とする請求項43に記載のアクセスルータ。
  45. 前記所定時間は、前記位置登録更新メッセージが前記ホームエージェントに受信される前に前記ホームエージェントによって前記転送元アクセスルータを介して送信された前記モバイルIP端末宛のパケットが、前記モバイルIP端末によって受信されるまでの時間である
    ことを特徴とする請求項43に記載のアクセスルータ。
  46. 前記中央処理制御装置は、
    前記モバイルIP端末から送信元IPアドレスが前記第1の気付アドレスのパケットを受信すると、前記送信元IPアドレスが前記第1の気付アドレスのパケットを、前記転送元アクセスルータのIPアドレスにIPカプセル化して送信し、
    前記モバイルIP端末から送信元IPアドレスが前記第2の気付アドレスのパケットを受信すると、前記前記モバイルIP端末によって送信されるパケットの送信先の情報端末に、前記送信元IPアドレスが前記第2の気付アドレスのパケットを送信する
    ことを特徴とする請求項43に記載のアクセスルータ。
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