JP2006085063A - 定着装置 - Google Patents

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公宏 若林
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Abstract

【課題】一次定着、二次定着と二度に分けて定着を行う定着装置において、二次定着後のトナーを冷却するための機構を不要とし、また、定着動作で消費するエネルギー量を低減する。
【解決手段】定着装置10は、ヒートロール方式を用いた一次定着装置64、フラッシュ定着方式を用いた二次定着装置66で構成され、、二次定着装置66では、赤外線を透過する搬送ベルト76の裏側にフラッシュランプ82を配設し、連続紙Pの印字面に照射させる。また、赤外線照射領域の搬送方向上流側、下流側に、連続紙Pと搬送ベルト76を狭持するロール対86、88を設け、連続紙Pを搬送ベルト76に圧接する。搬送ベルト76の表面の表面粗さをRa1μm以下、光沢度をグロスで75以上とし、溶融したトナーの表面を平滑に仕上げる。また、トナーの表面の温度のみ融点まで上昇するように、フラッシュランプ82の電源電圧、入力エネルギー等の諸条件を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録媒体上の未定着トナー像を加熱して記録媒体に定着させる定着装置に関する。
電子写真方式を用いたプリンタや複写機等の画像形成装置の定着工程において、一次定着、二次定着と2度に分けて定着を行うことでトナー表面を平滑に仕上げ、写真画質等の高画質を得る方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、まず、搬送される記録媒体上の未定着トナー像をヒートロール方式により記録媒体に定着させる一次定着を行う。そして、ヒートロール方式により記録媒体上のトナーを加圧、加熱すると共に、記録媒体と共にニップ部に挟み込んだ搬送ベルトに記録媒体の印字面を圧接する二次定着を行う。即ち、溶融したトナーを表面が平滑な搬送ベルトに押し当てることで、トナーの表面を平滑に仕上げる。
ここで、ヒートロール方式による二次定着によってトナー温度は、一次定着と同様、表面から記録媒体との界面までの全体が一様に融点以上まで上昇する。このため、二次定着後、トナーの温度が下がり難く、トナーが凝固し難いので、記録媒体を搬送ベルトから剥離するためには、ヒートシンクやファン等によってトナーを冷却してトナーの凝固を促進する必要がある。しかし、ヒートシンクやファン等を設けることによってコストが増大し、ファンの騒音が発生するということが問題となっていた。
特開2002−91212号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、定着工程を一次定着、二次定着と二度に分けて行うことでトナー表面を平滑に仕上げる定着装置において、二次定着におけるトナーの温度上昇を抑制して二次定着後のトナーを冷却するための機構を不要とすることを目的とする。
請求項1に記載の定着装置は、搬送される記録媒体上の未定着トナー像を加熱して記録媒体に定着させる定着手段と、前記定着手段の搬送方向下流側の記録媒体の印字面側に配設され、赤外線を透過する赤外線透過部材と、記録媒体の印字面を前記赤外線透過部材に圧接する圧接手段と、赤外線を、前記赤外線透過部材を透過させて記録媒体の印字面に照射させ、記録媒体上のトナーの温度を表面のみ融点まで上昇させるフラッシュランプと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の定着装置では、まず、定着手段によって、搬送される記録媒体上の未定着トナー像を加熱して記録媒体に定着させる(一次定着)。そして、定着手段の搬送方向下流側では、圧接手段によって記録媒体の印字面を、記録媒体の印字面側に配設された赤外線透過部材に圧接させると共に、フラッシュランプによって、赤外線を、赤外線透過部材を透過させて、記録媒体の印字面に照射させる(二次定着)。これによって、溶融したトナーに赤外線透過部材が圧接され、トナー表面の凹凸が減少する。
この際、フラッシュランプによって、記録媒体上のトナーの温度を表面のみ融点まで上昇させ、トナーの記録媒体との界面の温度は融点まで上昇させない。これによって、赤外線照射後、トナーの熱を瞬時に拡散させることができるので、トナーは瞬時に冷却されて凝固し、搬送ベルト76から剥離する。即ち、赤外線照射後、ヒートシンクやファン等によってトナーを冷却する必要が無いので、ヒートシンクやファン等の部品コストを削減できる。また、設置スペースを削減できるので、定着装置10を小型化できる。また、ファンの騒音の問題も起り得ない。
また、トナーは定着手段によって記録媒体に定着されており、フラッシュランプによるトナーの加熱、赤外線透過部材、圧接手段によるトナーの加圧がトナー表面の平滑性を高めることを目的としていることを考えると、本発明のように、フラッシュランプによるトナーの加熱ではトナーの表面のみを溶融させるだけで十分である。即ち、本発明では、フラッシュランプによるトナーの加熱が過度に行われておらず、電力の浪費が防止されている。
請求項2に記載の定着装置は、請求項1に記載の定着装置であって、前記赤外線透過部材の表面の表面粗さをRa1μm以下、光沢度をグロスで75以上としたことを特徴とする。
請求項2に記載の定着装置では、赤外線透過部材の表面の表面粗さがRa1μm以下、光沢度がグロスで75以上になっている。この平滑な表面が、フラッシュランプによって溶融されたトナーの表面に圧接され、トナーの表面に転写される形となる。従って、トナーの表面が平滑に仕上げられる。
請求項3に記載の定着装置は、請求項1又は2に記載の定着装置であって、前記定着手段では、ヒートロール定着方式が用いられていることを特徴とする。
ここで、フラッシュランプはヒートロールと比較すると熱効率が悪い。このため、フラッシュランプによって未定着トナーを記録媒体に完全に定着させようとした場合、ヒートロール方式と比較すると消費エネルギーが大きくなってしまう。
そこで、請求項3に記載の定着装置では、ヒートロール方式によって、搬送される記録媒体上の未定着トナー像を記録媒体に定着させることで、定着手段の消費エネルギーを抑制し、消費電力を抑制している。
請求項4に記載の定着装置は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着装置であって、前記赤外線透過部材が、記録媒体を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする。
請求項4に記載の定着装置では、赤外線を透過する赤外線透過部材である搬送ベルトによって定着手段を通過した記録媒体が搬送される。そして、フラッシュランプからの赤外線が、搬送ベルトを透過して、圧接手段によって搬送ベルトに圧接された記録媒体の印字面に照射される。これによって、トナーの表面の凹凸が減少される。
請求項5に記載の定着装置は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の定着装置であって、前記赤外線透過部材が、内部に前記フラッシュランプが配設された中空の第一ロールであり、前記圧接手段が、前記第一ロールと共に記録媒体を狭持搬送する第二ロールであることを特徴とする。
請求項5に記載の定着装置では、赤外線透過部材である第一ロールが第二ロール共に一次定着後の記録媒体を狭持搬送する。この際、中空の第一ロールの内部に配設されたフラッシュランプから射出された赤外線が、第一ロールを透過して、第一ロールと第二ロールによってニップされた記録媒体の印字面に照射される。これによって、トナーの表面の凹凸が減少される。
請求項6に記載の定着装置は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の定着装置であって、前記赤外線透過部材の表面に記録媒体との剥離性を高める剥離層を形成したことを特徴とする。
請求項6に記載の定着装置では、赤外線透過部材の表面に剥離層が形成されており、記録媒体と赤外線透過部材との剥離性が高められている。これによって、記録媒体が赤外線透過部材から剥離されないことによって発生する用紙詰まりジャムを防止できる。
本発明は上記構成にしたので、一次定着、二次定着と二度に分けて定着を行うことでトナー表面を平滑に仕上げる定着装置において、二次定着におけるトナーの温度上昇を抑制したので二次定着後のトナーを冷却するための機構が不要となる。また、定着工程において消費されるエネルギー量を低減できる。
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、本発明の定着装置10を備えるカラーレーザープリンタ(以下、プリンタという)11では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像をそれぞれ連続紙Pに順次転写し、重ね合わせるプリント部12Y、12M、12C、12K(以下、プリント部12Y〜Kと言う)が搬送方向上流側から順に配置されている。このプリント部12Y〜Kの搬送方向上流側には、連続紙Pをプリント部12Y〜Kに搬送する用紙搬送部14が設けられている。また、プリント部12Y〜Kの搬送方向下流側には、プリント部12Y〜Kで転写された未定着トナー像を連続紙Pに定着させる定着部16、定着部16を通過した連続紙Pを排紙する排紙部17が設けられている。
なお、YMCKを区別する必要がある場合は、符号の後にY、M、C、Kの何れかを付して説明し、YMCKを区別する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略する。
用紙搬送部14は、連続紙Pが巻掛けられたメインドライブロール18を備える。メインドライブロール18は、ステッピングモータである用紙搬送モータ(図示省略)で駆動され、プリンタ10全体の制御を司る制御部(図示省略)が、この用紙搬送モータのパルス数に基づいて連続紙Pの送り量を制御する。
また、用紙搬送部14のメインドライブロール18の搬送方向上流側には、連続紙Pが巻き掛けられたアイドルロール19A、19Bが設けられ、メインドライブロール18の搬送方向下流側には、連続紙Pが巻き掛けられたアイドルロール19Cが配設されている。また、アイドルロール19Dがメインドライブロール18に圧接されている。このアイドルロール19Dとメインドライブロール18が連続紙Pを狭持搬送する。
アイドルロール19Aとアイドルロール19Bとの間には、搬送ガイド26と、アライニングロール27が配設されている。搬送ガイド26には、連続紙Pが巻掛けられるU字状の曲面と、連続紙Pの幅方向(搬送方向と直交する方向)の一端部をガイドするサイドガイド(図示省略)が形成されている。
また、アライニングロール27は、アイドルロール19A、19B、19C、19Dよりも各段にロール幅が狭く、回転軸が連続紙Pの搬送方向に対して斜めに交差したロールで、連続紙Pの幅方向一端部に当接して連続紙Pを幅方向の一端側へ寄せる。これによって、連続紙Pの幅方向一端部が搬送ガイド26のガイドリブに突き当てられ、連続紙Pのスキューが補正される。
なお、メインドライブロール18、アイドルロール19A、19B、19C、19D、用紙搬送モータ20、搬送ガイド26、アライニングロール27は、直接、又は支持部材を介して用紙搬送フレーム21に支持されている。また、用紙搬送フレーム21は基台23に支持されている。
また、プリント部12Y〜Kは、感光体22を備え、この感光体22の回りにはそれぞれ、感光体22の回転方向(図中矢印方向)に順に転写ロール24、クリーニング装置28、帯電チャージャー30、LEDヘッド32、現像器34が配設されている。プリント部12Y〜Kは、それぞれ感光体22、クリーニング装置28、帯電チャージャー30、LEDヘッド32を支持するプリントフレーム38Y〜Kを備える。隣り合うプリントフレーム38Y〜K同士の連結は、各プリントフレーム38Y〜Kを昇降可能に支持する基台54同士をボルトとナット(共に図示省略)で連結し、各プリントフレーム38Y〜K同士を連結板(図示省略)を介して位置決めしてネジ止めすることによって行われる。また、プリントフレーム38Yを支持する基台54は、用紙搬送フレーム21を支持する基台23に連結されている。
転写ロール24は、感光体22の上面に当接し、感光体22と共に連続紙Pを挟持搬送し、この際に現像器34によって感光体22上に形成されたトナー像を連続紙Pに転写させる。また、帯電チャージャー30は、感光体22表面を帯電させ、LEDヘッド32は、感光体22表面をライン露光して潜像を形成する。そして、現像装置34は、感光体22に形成された潜像上にトナーを付着させてトナー像を形成する。また、クリーニング装置28は、用紙Pに転写されずに感光体22表面に残留した未転写残留トナーを掻き落して除去する。また、転写ロール24の左右にはガイドロール40が配設されており、連続紙Pはこのガイドロール40に沿って搬送される。
現像装置34は、感光体22の軸方向に沿って配設された3本の現像マグネットロール42と、この3本の現像マグネットロール42の軸方向に沿って配設され、トナーとキャリアで構成される2成分トナーを3本の現像マグネットロール42に搬送する搬送マグネットロール44と、搬送マグネットロール44の軸方向に沿って配設され、現像器カートリッジ46内に充填されたトナーとキャリアを攪拌して帯電させ、且つむら無く混合する2本の攪拌スクリュー48を備える。
定着部16は、定着装置10、アイドルロール54A、54B、及び排紙ロール56を備える。搬送方向に順に、定着装置10、アイドルロール54A、54B、54C、排紙ロール56の順に配設されており、これらは、搬送方向と直交する方向の両端部を定着フレーム58に支持されている。
詳細は後述するが、連続紙Pが定着装置10を通過する際に、連続紙P上の未定着トナーが加熱されて溶融され、再び凝固して連続紙Pに定着する。そして、定着装置10を通過した連続紙Pは、連続紙Pの印字面の裏面側に配設されたアイドルロール54A、54Bによって方向転換されて搬送され、一旦定着部16から排出されて排紙部17を通過した後に、定着部16へ戻り、排紙ロール56によって排紙される。
排紙部17には、搬送方向に順に、アイドルロール59A、張力付与ロール60、サブドライブロール61、アイドルロール59B、搬送ガイド62、アライニングロール63、アイドルロール59Cが配設されており、これらは搬送方向と直交する方向の両端部を直接、又は支持部材等を介して排紙フレーム65に支持されている。この排紙フレーム65は、プリントフレーム38K、及び定着フレーム58に連結されている。
サブドライブロール61は、アイドルロール59Aの上方に配設されており、アイドルロール59A、サブドライブロール61に巻き掛けられた連続紙Pは方向転換されて上方へ搬送される。また、アイドルロール59Bは、サブドライブロール61に圧接されており、サブドライブロール61の回転に従動して回転し、サブドライブロール61と共に連続紙Pを狭持搬送する。
また、アイドルロール59Aとサブドライブロール61との間には張力付与ロール60が配設されており、連続紙Pはアイドルロール59Aと張力付与ロール60との間、張力付与ロール60とサブドライブロール61との間を蛇行して搬送されている。
張力付与ロール60は、軸方向の両端部をアーム(図示省略)によって揺動可能に支持されている。また、このアームは、バネ等の付勢手段(図示省略)によって連続紙P側へ付勢されており、張力付与ロール60が連続紙Pに付勢されている。これによって、連続紙Pに張力が付与されている。
また、アームの位置はセンサ(図示省略)によって検出されており、アームの位置が常に定位置に位置するように、サブドライブロール61の回転数が制御されている。
また、サブドライブロール61の搬送方向下流側には、搬送ガイド62と、アライニングロール63が配設されている。搬送ガイド62、アライニングロール63は、用紙搬送部14に配設された搬送ガイド26、アライニングロール27と同様の構成で、連続紙Pのスキューを補正する。
そして、搬送ガイド62の搬送方向下流側にはアイドルロール59Cが配設されている。連続紙Pは、このアイドルロール59Cに巻き掛けられ、定着部16の排紙ロール56へ向けて方向転換される。
ここで、定着装置10について説明する。
図2に示すように、定着装置10は、一次定着装置64、二次定着装置66を備える。一次定着装置64は、ヒートロール定着方式を用いており、連続紙Pの下側に配設されたヒートロール68と、連続紙Pの上側に配設された加圧ベルト70を備える。ヒートロール68は、中空のロールで、内部に配設されたハロゲンランプ等の加熱源72によって加熱されている。また、加圧ベルト70は、無端ベルトで、内部に配設されたホルダ74によってロール状に支持されると共に、ヒートロール68の表面に加圧されている。また、加圧ベルト70の長手方向両端部は、回転自在に支持されており、加圧ベルト70は、ヒートロール68の回転に従動してホルダ74の回りを回転する。
図3(A)に示すように、未定着トナーTが付着した印字面を下向きにして搬送される連続紙Pが、図3(B)に示すように、ヒートロール68と加圧ベルト70とのニップ部を通過する際、印字面上の未定着トナーTが加圧、加熱され、未定着トナーTの全体の温度が融点まで上昇し、未定着トナーT全体が溶融状態となる。そして溶融した未定着トナーTはニップ部を通過した後、、図3(C)に示すように、凝固して連続紙Pに定着する。
そして、図2に示すように、連続紙Pに定着された未定着トナーTの二次定着を行う二次定着装置66は、一次定着された連続紙Pを搬送する搬送ベルト76を備える。搬送ベルト76は、搬送経路に沿って配設されたロール77、78と、ロール77、78の下方に配設されたロール79、80に巻掛けられている。
また、搬送ベルト76の内側には、フラッシュランプ82が配設されている。フラッシュランプ82の下側にはリフレクタ84が配設されている。また、搬送ベルト76は、カプトン(商品名)等の赤外線を透過する耐熱フィルムによって形成されている。即ち、フラッシュランプ82から射出された赤外線は、搬送ベルト76を透過して搬送ベルト76上の連続紙Pの印字面に照射される。これによって、連続紙Pに定着したトナーが加熱され、溶融される。
図5には、フラッシュランプ82の制御回路90を示している。制御回路90は、フラッシュランプ82に電源を供給するフラッシュ電源92、フラッシュランプ82をオン/オフするトリガワイヤ94、トリガワイヤ94の作動を制御するトリガワイヤ制御回路96、制御回路90全体の制御を司るフラッシュ制御回路98、フラッシュランプ82と並列に接続されたコンデンサ95、フラッシュランプ82と直列に接続されたチョークコイル97を備える。
また、フラッシュランプ82の搬送方向上流側、及び下流側では、それぞれロール対86、88が、連続紙Pと搬送ベルト76を狭持して回転しており、連続紙Pはロール対86、88によって搬送ベルト76に圧接されている。搬送ベルト76の表面の表面粗さがRa1μm以下、光沢度がグロスで75以上(グロス測定器(村上色彩研究所製:GLOSS METER MODEL GM−26D)を用いて、入射角と受光角が75度の条件で測定)となっており、フラッシュランプ82によって溶融されたトナーがこの平滑な搬送ベルト76の表面に圧接される。これによって、図3(C)に示すように、凸凹だった定着済みのトナーT´の表面が図4(B)に示すように、平滑に仕上げられる。
ところで、本実施形態で用いられているトナーは、赤外線吸収剤が0.5重量%混練されたトナーで、融点が100〜110℃となっている。このトナーの表面温度、及びトナーの紙との界面の温度である界面温度と図5に示すフラッシュランプ82の制御回路90の諸条件との相関関係を調べる実験を行ったところ、実験結果は図6の表、図7のグラフに示すようになった。
図6の表、図7(A)のグラフに示すように、フラッシュ電源92の電圧を2150V、コンデンサ95の容量を210μF、印字面積を188.9cm2、入力エネルギを2.57J/cm2、発光時間0.001secとしたところ、トナーの表面温度は146.1℃と融点を大きく超え、トナーの界面温度も113.6℃と融点を超えた。
また、図6の表、図7(B)のグラフに示すように、フラッシュ電源92の電圧を1950V、コンデンサ95の容量を210μF、印字面積を188.9cm2、入力エネルギを2.11J/cm2、発光時間0.001secとしたところ、トナーの表面温度は124.2℃と融点を超え、トナーの界面温度は97.8℃と融点未満になった。
また、図6の表、図7(C)のグラフに示すように、フラッシュ電源92の電圧を1750V、コンデンサ95の容量を210μF、印字面積を188.9cm2、入力エネルギを1.70J/cm2、発光時間0.001secとしたところ、トナーの表面温度は104.4℃と融点と同じ程度になり、トナーの界面温度は83.4℃と融点未満になった。
さらに、図6の表、図7(D)のグラフに示すように、フラッシュ電源92の電圧を1650V、コンデンサ95の容量を210μF、印字面積を188.9cm2、入力エネルギを1.70J/cm2、発光時間0.001secとしたところ、トナーの表面温度は95.0℃と融点未満になり、トナーの界面温度は76.7℃と融点未満になった。
ここで、二次定着装置66では、一次定着装置64において連続紙Pに定着されたトナーT´の表面の凸凹を平滑にすることを目的としている。また、トナーT´は、一次定着装置64において連続紙Pに完全に定着されているので、トナーT´全体を溶融させる必要はなく、図4(A)に示すように、トナーT´の表面のみを溶融させれば良い。そこで、本実施形態では、トナーT´の表面温度のみが融点まで上昇するように、フラッシュ電源92の電圧を1750V、入力エネルギーを1.70J/cm2と設定する。
即ち、二次定着時のトナーT´の加熱を過度に行わないことによって、エネルギー消費量を低減している。また、トナーT´の表面温度のみ融点まで上昇させ、トナーT´の界面温度を過度に上昇させないことにより、赤外線照射後、トナーT´の熱を瞬時に拡散させることができるので、トナーT´は瞬時に冷却されて凝固し、搬送ベルト76から剥離する。即ち、赤外線照射後、ヒートシンクやファン等によってトナーT´を冷却する必要が無いので、ヒートシンクやファン等の部品コストを削減できる。また、設置スペースを削減できるので、定着装置10を小型化できる。また、ファンの騒音の問題も起り得ない。
なお、搬送ベルト76の表面にはPEAコーティング等による剥離層が形成されており、二次定着後のトナーT´の搬送ベルト76からの剥離性が高められている。これによって、連続紙Pが搬送ベルト76から剥離されないことにより発生する用紙詰まりジャムを防止できる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図8に示すように、定着装置100は、一次定着装置64、二次定着装置102を備える。二次定着装置102は、表面にPEAコーティング等による剥離層が形成された中空のガラス円筒体である第一ロール104と、第一ロール104に圧接され、第一ロール104と共に連続紙Pを狭持搬送する第二ロール106を備える。第一ロール104が連続紙Pの印字面に当接する。
第一ロール104の内部にはフラッシュランプ82、リフレクタ84が配設されており、フラッシュランプ82が発光すると赤外線が第一ロール104を透過して連続紙Pの印字面に照射される。第一ロール104の表面の表面粗さはRa1μm以下となっており、フラッシュランプ82によって溶融されたトナーT´がこの平滑な第一ロール104の表面に圧接されることで、凸凹だったトナーT´の表面が平滑になる。
そして、本実施形態でも、第1実施形態と同様、トナーは、赤外線吸収剤が0.5重量%混練されたトナーで、融点が100〜110℃であるものを用い、図5に示すフラッシュランプ82の制御回路90の諸条件を第1実施形態と同じにすることで、二次定着では、トナーT´の表面温度のみを融点まで上昇させ、トナーT´の界面温度を過度に上昇させないようにしている。
このように赤外線透過部材をロール状に構成することで、第1実施形態のようなベルトを駆動させる機構が不要となるので、コストを低減できると共に、設置スペースを低減できる。
なお、第1、第2実施形態では、一次定着装置64で、熱効率が悪いフラッシュ定着方式ではなく、ヒートロール方式を用いることで、一次定着における消費エネルギーを抑制している。しかし、一次定着装置64でフラッシュ定着方式を用いても構わない。
また、第1、第2実施形態では、連続紙P上の未定着トナーを定着させる定着装置を例に取って説明したが、これに限らず、カット紙上の未定着トナーを定着させる定着装置にも本発明を適用可能である。
本発明の第1実施形態の定着装置を備えるカラーレーザープリンタの概略を示す側面図である。 本発明の第1実施形態の定着装置を示す断面図である。 (A)〜(C)は、一次定着におけるトナーの溶融状態を示す図である。 (A)、(B)は、二次定着におけるトナーの溶融状態を示す図である。 フラッシュランプの制御回路を示す回路図である。 フラッシュランプの制御回路の諸条件とトナーの表面温度、及び界面温度との相関関係を示す表である。 (A)〜(D)は、フラッシュランプの制御回路の諸条件とトナーの表面温度、及び界面温度との相関関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の定着装置を示す断面図である。
符号の説明
10 定着装置
64 一次定着装置
76 搬送ベルト(赤外線透過部材)
82 フラッシュランプ
86 ロール対(圧接手段)
88 ロール対(圧接手段)
100 定着装置
104 第一ロール(赤外線透過部材)
106 第二ロール(圧接手段)
P 連続紙(記録媒体)
T 未定着トナー
T´ トナー

Claims (6)

  1. 搬送される記録媒体上の未定着トナー像を加熱して記録媒体に定着させる定着手段と、
    前記定着手段の搬送方向下流側の記録媒体の印字面側に配設され、赤外線を透過する赤外線透過部材と、
    記録媒体の印字面を前記赤外線透過部材に圧接する圧接手段と、
    赤外線を、前記赤外線透過部材を透過させて記録媒体の印字面に照射させ、記録媒体上のトナーの温度を表面のみ融点まで上昇させるフラッシュランプと、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記赤外線透過部材の表面の表面粗さをRa1μm以下、光沢度をグロスで75以上としたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着手段では、ヒートロール定着方式が用いられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記赤外線透過部材が、記録媒体を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 前記赤外線透過部材が、内部に前記フラッシュランプが配設された中空の第一ロールであり、
    前記圧接手段が、前記第一ロールと共に記録媒体を狭持搬送する第二ロールであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 前記赤外線透過部材の表面に記録媒体との剥離性を高める剥離層を形成したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010127966A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成装置
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