JP2006084760A - マルチプロジェクションディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】 重畳領域の輝度を、表示画像の明るさ等に応じて調整することが可能なマルチプロジェクションディスプレイを提供する。
【解決手段】 プロジェクタユニットPJ1,PJ2は、各プロジェクタユニットPJ1,PJ2によって表示される2つの画像が滑らかに連結されるように、それぞれの投写領域の一部が互いに重畳するように配設されている。本実施形態では、プロジェクタユニットPJ1の投写領域G1と、プロジェクタユニットPJ2の投写領域G2とが、X方向に並ぶように配設されており、その重畳領域G12には、双方のプロジェクタユニットPJ1,PJ2から共通の光学像が投写されて、合成投写領域Ga全体に1つの連続した画像が表示されるようになっている。また、重畳領域G12には、特定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板81が、スクリーン80の背面80a側に備えられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のプロジェクタユニットによって1つの大画面画像を表示することのできるマルチプロジェクションディスプレイに関する。
複数のプロジェクタユニットで生成される光学像を、それぞれが連結するようにスクリーンに投写することによって、1つの大画面画像を表示することのできるマルチプロジェクションディスプレイが知られている。各プロジェクタユニットは、光源から出射した光を画像信号に応じて変調する液晶ライトバルブ等の光変調装置を備えており、光変調装置から出射する光量を制御することによって階調を有する光学像を形成している。
複数のプロジェクタユニットは、各プロジェクタユニットによって表示される画像が滑らかに連結されるよう、隣接する画像同士が互いに一部を重畳するように配設されている。複数のプロジェクタユニットからの投写光が合成される重畳領域は、他の領域に比べて輝度が高くなってしまうことから、重畳領域の階調を調整したり、遮光性を備えた光学部品等を備えたりすることによって重畳領域の輝度を低減する提案がなされている(例えば、特許文献1)。
特開2001−268476号公報
しかしながら、各プロジェクタユニットから投写される光の中には、光変調装置からの出射光量を最も抑えた状態でも、僅かに光変調装置から漏出する漏れ光が混在している。このため、暗い画像を表示する際に、複数のプロジェクタユニットからの漏れ光が重畳領域で合成され、重畳領域が非重畳領域に比べて明るくなる、所謂「黒浮き」の現象が起きてしまう。黒浮きは、階調の調整によって抑制することは不可能であるうえ、特許文献1に示されているような光学部品等による減光では、画像の明るさに応じて減光量を調整することは困難であった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、重畳領域の光量を、表示画像の明るさ等に応じて調整することが可能なマルチプロジェクションディスプレイを提供することにある。
本発明のマルチプロジェクションディスプレイは、光源と、前記光源から出射した光を変調して、偏光方向が揃った偏光光からなる光学像を形成する液晶型光変調装置と、前記液晶型光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた複数のプロジェクタユニットと、前記複数のプロジェクタユニットから投写された複数の光学像を透過させて画像を表示可能なスクリーンとを備え、前記複数のプロジェクタユニットから前記スクリーンに投写された複数の光学像のうち、隣接する2つの光学像の一部が互いに重畳するように、前記複数のプロジェクタユニットを配設したマルチプロジェクションディスプレイであって、さらに、前記2つの光学像が重畳される重畳領域に備えられ、所定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板と、前記重畳領域に光学像を投写する2つのプロジェクタユニットのうち、少なくとも1つのプロジェクタユニットの前記液晶型光変調装置から前記偏光板に至る光路上に備えられ、前記液晶型光変調装置から出射した偏光光の偏光方向を回転可能な偏光方向調整器とを有することを特徴とする。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、偏光方向調整器が、偏光光の偏光方向を回転することによって、偏光板を透過する光量を調整することが可能となる。このため、表示画像の明るさに応じて偏光方向の回転角を定めることによって、重畳領域の光量を、表示画像の明るさに応じて調整することが可能となり、重畳領域の黒浮きを抑制することが可能となる。
このマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記重畳領域に光学像を投写する前記2つのプロジェクタユニットのうち、いずれか一方のプロジェクタユニットの投写領域には、非重畳領域にも前記偏光板が備えられ、前記2つのプロジェクタユニットの双方が、前記偏光方向調整器を備えていることが望ましい。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、前記2つのプロジェクタユニットのうち、一方のプロジェクタユニットの投写領域には、重畳領域にのみ偏光板が備えられ、他方のプロジェクタユニットの投写領域には、重畳領域、非重畳領域ともに偏光板が備えられている。このため、前記一方のプロジェクタユニットにおいて、偏光方向調整器で偏光方向の回転を行うことで、重畳領域の光量を調整することが可能となり、重畳領域の黒浮きを抑制することが可能となる。さらに、前記他方のプロジェクタユニットにおいて、偏光方向調整器で偏光方向の回転を行うと、前記他方のプロジェクタユニットの投写領域全体の光量を調整することが可能となるため、2つのプロジェクタユニットの機差等に起因する投写光量の偏差を吸収し、双方の投写光量を略均一に揃えることが可能となる。
このマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光方向調整器は、前記投写レンズの入射側の光路に備えられていることが望ましい。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、偏光方向調整器が投写レンズの入射側に備えられているため、偏光方向調整器は、投写レンズによって拡大される前の光学像(偏光光)の偏光方向を回転することになる。このため、偏光方向調整器の大型化、及びこれに伴うコストの上昇を抑制することが可能となる。
このマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光板は、前記スクリーンの投写面側に備えられていることが望ましい。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、偏光板がスクリーンの投写面側、即ち画像の視角方向から見て背面側に備えられているため、偏光板が備えられている領域と、備えられていない領域との視覚的な相違を目立たなくすることが容易になる。
このマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光板は、前記スクリーンに一体的に備えられていることが望ましい。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、偏光板がスクリーンに一体的に備えられていることから、光量の調整に伴う発熱を、スクリーンの外側(スクリーンの投写面の反対側)に放出することが可能となる。さらに、投写レンズによって拡大された投写光(光学像)を用いて光量の調整を行うことになるため、大きな面積で放熱することが可能となり、偏光板の放熱効率を高めることが可能とる。この結果、高温時に特性が劣化しやすい液晶型光変調装置や光源に対する熱の影響を抑制することが可能となる。
本発明のマルチプロジェクションディスプレイは、光源と、前記光源から出射した光を変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた複数のプロジェクタユニットと、前記複数のプロジェクタユニットから投写された複数の光学像を透過させて画像を表示可能なスクリーンとを備え、前記複数のプロジェクタユニットから前記スクリーンに投写された複数の光学像のうち、隣接する2つの光学像の一部が互いに重畳するように、前記複数のプロジェクタユニットを配設したマルチプロジェクションディスプレイであって、さらに、前記2つの光学像が重畳される重畳領域に備えられ、所定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板と、前記重畳領域に光学像を投写する2つのプロジェクタユニットのうち、少なくとも1つのプロジェクタユニットの前記光源から前記偏光板に至る光路上に備えられ、入射した光から偏光方向が揃った偏光光を形成して出射する偏光形成部と、前記偏光形成部から前記偏光板に至る光路上に備えられ、前記偏光形成部で形成された偏光光の偏光方向を回転可能な偏光方向調整器とを有することを特徴とする。
このマルチプロジェクションディスプレイによれば、偏光方向調整器が、偏光光の偏光方向を回転することによって、偏光板を透過する光量を調整することが可能となる。このため、表示画像の明るさに応じて偏光方向の回転角を定めることによって、重畳領域の光量を、表示画像の明るさに応じて調整することが可能となり、重畳領域の黒浮きを抑制することが可能となる。
このマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記光変調装置は、入射した光の出射方向を制御することにより前記光源から出射した光を変調するミラーデバイスであってもよい。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るマルチプロジェクションディスプレイについて、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイを示す説明図であり、(a)は、マルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図、(b)は、光学像が投写されたスクリーンを示す背面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1は、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2と、透過型のスクリーン80とを有しており、各プロジェクタユニットPJ1,PJ2からスクリーン80の背面(投写面)80a側に投写された光学像は、スクリーン80を透過して、スクリーン80の前面80bに画像として表示される。
図1(a),(b)に示すように、プロジェクタユニットPJ1,PJ2は、各プロジェクタユニットPJ1,PJ2によって表示される2つの画像が滑らかに連結されるように、それぞれの投写領域の一部が互いに重畳するように配設されている。本実施形態では、プロジェクタユニットPJ1の投写領域G1(X方向の位置がa1〜a3の領域)と、プロジェクタユニットPJ2の投写領域G2(a2〜a4)とが、X方向に並ぶように配設されており、その重畳領域G12(a2〜a3)には、双方のプロジェクタユニットPJ1,PJ2から共通の光学像が投写されて、合成投写領域Ga(a1〜a4)全体に1つの連続した画像が表示されるようになっている。
スクリーン80は、拡散板、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ(いずれも図示せず)等の構成部材が一体的に積層された層状構造を有しており、その背面80a側の重畳領域G12には、所定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板81が備えられている。
次に、マルチプロジェクションディスプレイ1が備えるプロジェクタユニットPJ1,PJ2について、図面を用いて説明する。なお、本実施形態の2つプロジェクタユニットPJ1,PJ2は、いずれも同一の構成を有しているため、プロジェクタユニットPJ1についてのみ説明を行う。
図2は、本実施形態におけるプロジェクタユニットPJ1の光学系の概略構成を示す構成図であり、光源から出射された光が、スクリーン80に至るまでの光路を示している。
図2に示すように、プロジェクタユニットPJ1は、照明光学系10と、色光分離光学系20と、リレー光学系30と、液晶型光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ40R,40G,40Bと、クロスダイクロイックプリズム50と、偏光方向調整器60と、投写レンズ70とを備えている。
照明光学系10は、光源11と、第1のレンズアレイ12と、第2のレンズアレイ13と、偏光変換素子14と、重畳レンズ15とを備えており、光源11は、s偏光(振動方向(偏光軸)が入射面に垂直な偏光)成分と、p偏光(偏光軸が入射面に平行な偏光)成分とを含むランダムな偏光方向(偏光軸の方向)の光線束を出射する。
光源11から出射された光線束は、微小なレンズ12aがマトリクス状に配置された第1のレンズアレイ12によって多数の微小な光線束に分割される。第2のレンズアレイ13及び重畳レンズ15は、分割された光線束のそれぞれが、照明対象である3つの液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの全体を照射するように備えられている。このため、各光線束が液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの入射側表面で重畳され、液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの全体がほぼ均一に照明される。
第2のレンズアレイ13と重畳レンズ15との間には、偏光変換素子14が備えられている。偏光変換素子14は、非偏光な光を液晶ライトバルブ40R,40G,40Bで効率よく利用可能とするため、特定の偏光方向を有する偏光光に揃える機能を有している。本実施形態の偏光変換素子14は、偏光ビームスプリッタアレイと選択位相差板(いずれも図示せず)との組み合わせによって形成されており、偏光ビームスプリッタアレイによって光源11から出射された光をs偏光光とp偏光光とに分離し、選択位相差板によってp偏光光をs偏光光に変換する。つまり、偏光変換素子14に入射した光の大部分は、s偏光光に揃えられて色光分離光学系20に入射する。
色光分離光学系20は、照明光学系10から出射された光を、波長域の異なる3色の光に分離する。第1のダイクロイックミラー21は、略赤色の光を透過させるとともに、透過する光よりも短波長の光を反射する。第1のダイクロイックミラー21を透過した赤色光Rは、反射ミラー22で反射されて赤色光用の液晶ライトバルブ40Rを照明する。
第1のダイクロイックミラー21で反射された光のうち、緑色光Gは、第2のダイクロイックミラー23によって反射されて緑色光用の液晶ライトバルブ40Gを照明する。また、青色光Bは、第2のダイクロイックミラー23を透過し、リレー光学系30を通過して、青色光用の液晶ライトバルブ40Bを照明する。
なお、青色光Bの経路は、他の色光の経路に比べて長くなってしまうことから、光線束の発散によって、液晶ライトバルブ40Bへの照明効率が低下するのを抑制するために、青色光Bの経路には、リレー光学系30が設けられている。
リレー光学系30は、入射側レンズ31と、第1の反射ミラー32と、リレーレンズ33と、第2の反射ミラー34と、出射側レンズ35とを備えている。色光分離光学系20から出射した青色光Bは、入射側レンズ31によってリレーレンズ33の近傍で収束し、出射側レンズ35に向けて発散する。
各色光R,G,Bは、色光分離光学系20及びリレー光学系30において、偏光方向が変化しないため、それぞれの大部分はs偏光光のまま液晶型光変調装置としての液晶ライトバルブ40R,40G,40Bに入射する。
各液晶ライトバルブ40R,40G,40Bは、複数の画素を備えた液晶パネル41を備えており、液晶パネル41の入射側表面及び出射側表面には、それぞれ入射側偏光板42及び出射側偏光板43が貼り付けられている。液晶パネル41は、図示しない一対の透明基板間に液晶が封入されており、各透明基板の内面には、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能な透明電極が形成されている。
入射側偏光板42及び出射側偏光板43は、偏光光を透過可能な方向(透過軸)と、偏光光を吸収する方向(吸収軸)とを有しており、偏光軸が透過軸と一致する偏光成分のみを透過可能になっている。本実施形態では、入射側偏光板42は、その透過軸がs偏光光の偏光軸と一致するように備えられており、出射側偏光板43は、その透過軸がp偏光光の偏光軸と一致するように備えられている。なお、偏光変換素子14から出射される偏光光が、p偏光成分をほとんど含まない理想的なs偏光光として液晶ライトバルブ40R,40G,40Bに至る場合には、入射側偏光板42を省略することも可能である。
各液晶ライトバルブ40R,40G,40Bに入射する各色光の大部分はs偏光光であるため、そのほとんどは入射側偏光板42を透過して、液晶パネル41に入射する。ここで、液晶パネル41の各画素に、画像データに応じた駆動電圧が印加されると、液晶パネル41に入射したs偏光光は、駆動電圧に応じて変調され、画素毎に異なる偏光方向を有した偏光光となる。この偏光光のうち、p偏光成分のみが出射側偏光板43を透過する。つまり、液晶ライトバルブ40R,40G,40Bが、画像データに応じて、画素毎に異なる透過率で入射光を透過させることによって、階調を有する光学像が色光毎に形成される。液晶ライトバルブ40R,40G,40Bから出射したp偏光光からなる光学像は、クロスダイクロイックプリズム50に入射する。
クロスダイクロイックプリズム50は、各液晶ライトバルブ40R,40G,40Bから出射された各色の光学像(p偏光光)を合成してカラー画像を表す光学像を形成する。クロスダイクロイックプリズム50によって合成されたp偏光光からなる光学像は、偏光方向調整器60に出射される。
偏光方向調整器60は、入射する偏光光の偏光方向を回転させる機能を有している。具体的には、偏光方向調整器60は、例えば、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネルで構成することが可能である。各透明基板の内面には、液晶全体に対して均一の駆動電圧を印加可能な透明電極が形成されており、透明電極に印加する電圧を制御して液晶の配向を変化させることによって、入射する偏光光の偏光方向を0°〜90°の範囲で変化させて出射することが可能になっている。本実施形態では、偏光光の偏光方向は、透明電極に電圧を印加しない状態で90°回転し、印加する電圧に応じて偏光方向の回転を0°に近づけることが可能になっている。つまり、偏光方向調整器60にp偏光光が入射されると、電圧を印加しない状態では、そのほとんどがs偏光光として出射され、電圧を印加した状態では、印加電圧に応じて、出射光に含まれるs偏光成分は小さくなる。偏光方向調整器60から出射した光は、投写レンズ70によって、スクリーン80に拡大投写される。
前述したように、スクリーン80の背面80aの重畳領域G12(図1参照)には、偏光板81が備えられている。本実施形態の偏光板81は、透過軸がs偏光光の偏光軸と一致するようにスクリーン80の背面80aに貼り付けられており、入射する偏光光のs偏光成分のみを透過可能になっている。クロスダイクロイックプリズム50から出射される光学像は、p偏光光からなっており、偏光方向調整器60に電圧を印加しない状態では、偏光方向調整器60からs偏光光となって出射されるため、投写レンズ70から投写される光学像は、偏光板81によってほとんど吸収されることなく、スクリーン80に至る。一方、偏光方向調整器60に電圧を印加した状態では、偏光板81を透過してスクリーン80に至る光量の割合は、印加する電圧に応じて約0%〜100%の範囲で可変となる。
図3は、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1の概略構成を示すブロック図であり、図4は、マルチプロジェクションディスプレイ1が備えるプロジェクタユニットPJ1,PJ2の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、マルチプロジェクションディスプレイ1は、制御部90によってその動作が制御され、制御部90には、記憶部91と、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2とが接続されている。また、マルチプロジェクションディスプレイ1は、図示しない外部接続端子を備えており、外部の画像供給装置から供給された画像信号を受け取ることができる。
制御部90は、外部の画像供給装置から受信した画像信号を、必要に応じて(画像信号がアナログの場合に)AD変換した後、画像信号を各プロジェクタユニットPJ1,PJ2の液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの各画素に対応させるための解像度変換や、各種画像処理を行い、合成投写領域Gaに対応する原画像データを1フレーム毎に生成する。原画像データは、色(RGB)毎に生成され、各画素の階調を表す複数の画素値によって構成されている。記憶部91は、画像処理の際の一時記憶等に用いられ、少なくとも1フレーム分の原画像データを記憶することが可能になっている。
制御部90は、1フレーム分の原画像データを生成すると、この原画像データから、各プロジェクタユニットPJ1,PJ2が受け持つべき単位画像データを切り出して各プロジェクタユニットPJ1,PJ2に出力する。
図4に示すように、プロジェクタユニットPJ1,PJ2のそれぞれは、プロジェクタ制御部95によってその動作が制御され、プロジェクタ制御部95には、単位画像データを一時的に記憶するためのデータ記憶部96と、3つの液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45Bと、偏光方向調整器駆動部65とが接続されている。液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45B及び偏光方向調整器駆動部65は、それぞれ前述した液晶ライトバルブ40R,40G,40B及び偏光方向調整器60を駆動する。
プロジェクタ制御部95は、制御部90から単位画像データを受信すると、液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの出力特性に応じた画像処理等を行った後、各投写領域G1,G2のX方向の位置に応じた補正を行う。
図5は、投写領域G1,G2のX方向の位置に応じた補正を説明するグラフである。図5(a)は、プロジェクタユニットPJ1の補正値を、図5(b)は、プロジェクタユニットPJ2の補正値を表しており、この補正値を単位画像データの各画素値に乗じる補正を行う。
図5(a),(b)に示すように、非重畳領域(a1〜a2、a3〜a4の領域)では、対応する画素値の補正値が1であるため補正は行われない。一方、重畳領域(a2〜a3の領域)では、各投写領域G1,G2の端部(それぞれa3,a2)に行くほど補正値が小さくなって端部では0となっている。ここで、重畳領域G12における双方のプロジェクタユニットPJ1,PJ2の補正値の合計は、X方向の位置によらず約1になるようになっており、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2からの投写光が合成された際の輝度が、非重畳領域に比べて極端に高くなるのを防いでいる。また、重畳領域G12の一方の端部a2では、投写光のすべてがプロジェクタユニットPJ1によるものであるが、他方の端部a3に近づくほど、プロジェクタユニットPJ1の投写光が減少するとともにプロジェクタユニットPJ2の投写光が増加して、端部a3では、投写光のすべてがプロジェクタユニットPJ2によるものとなる。このため、2つの光学像の連結が滑らかとなり、重畳領域G12で画像が不連続となるのを抑制することができる。
プロジェクタ制御部95は、補正した単位画像データを、液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45Bに出力する。その後、液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45Bが、単位画像データに応じた駆動電圧を液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの各画素に印加することにより、入力された画像信号に応じた画像がスクリーン80の前面80bに表示される。
このとき、プロジェクタ制御部95は、画素値の補正によって抑制することができない低輝度時における重畳領域G12の黒浮きを抑制するために、偏光方向調整器60を用いて輝度の調整を行っている。具体的には、制御部90は、単位画像データを各プロジェクタユニットPJ1,PJ2に出力するのに先立って、生成した1フレーム分の原画像データの中から、重畳領域G12及びその周辺を形成する画素の画素値に応じた制御信号を単位画像データとともに各プロジェクタユニットPJ1,PJ2に出力する。
各プロジェクタユニットPJ1,PJ2のプロジェクタ制御部95は、入力された単位画像データを前述したように補正して、これを液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45Bに出力するとともに、入力された制御信号を偏光方向調整器駆動部65に出力する。その後、液晶ライトバルブ駆動部45R,45G,45Bが、単位画像データに応じた駆動電圧を液晶ライトバルブ40R,40G,40Bの各画素に印加する一方、偏光方向調整器駆動部65は、制御信号に応じた駆動電圧を偏光方向調整器60に印加して、光学像を構成する光の偏光方向を回転する。これにより、偏光板81を透過する光量が制限されて、重畳領域G12の黒浮きが低減する。
ここで、表示画像の輝度が低いほど、投写光に含まれる漏れ光の割合が高くなり、黒浮きが顕著になるため、本実施形態では、重畳領域G12及びその周辺の画素値が小さい(暗い)ほど、偏光板81を透過する光量が小さくなるように駆動電圧を制御して偏光方向を回転する。
なお、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2のうち、いずれか一方から投写される光学像の偏光方向を回転するだけでも、重畳領域G12の輝度を低減することが可能であるため、この場合には、他方のプロジェクタユニットに偏光方向調整器60を備える必要はない。
以上説明したように、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、偏光方向調整器60が、表示画像の明るさに応じて偏光光の偏光方向を回転し、偏光板81を透過する光量を調整している。この結果、重畳領域G12の光量を、表示画像の明るさに応じて調整することが可能となり、重畳領域G12の黒浮きを抑制することが可能となる。
(2)本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、偏光方向調整器60が、投写レンズ70の入射側に備えられているため、偏光方向調整器60は、投写レンズ70によって拡大される前の光学像(偏光光)の偏光方向を回転することになる。このため、偏光方向調整器60の大型化、及びこれに伴うコストの上昇を抑制することが可能となる。
(3)本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、偏光板81がスクリーン80の背面80a側に備えられているため、偏光板81が備えられている領域(重畳領域G12)と、備えられていない領域との視覚的な相違を目立たなくすることが容易になる。
(4)本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、偏光板81がスクリーン80に貼り付けられている。即ち、偏光版81がスクリーン80に一体的に備えられていることから、光量の調整に伴う発熱を、スクリーン80の前面80b側に放出することが可能となる。さらに、投写レンズ70によって拡大された投写光(光学像)を用いて光量の調整を行うことになるため、大きな面積で放熱することが可能となり、偏光板81の放熱効率を高めることが可能とる。この結果、高温時に特性が劣化しやすい液晶ライトバルブ40R,40G,40Bや照明光学系10に対する熱の影響を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係るマルチプロジェクションディスプレイについて、図面を参照して説明する。図6は、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイを示す説明図であり、(a)は、マルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図、(b)は、光学像が投写されたスクリーンを示す背面図である。
図6(a)に示すように、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1は、第1実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1と同様の構成を有しているが、スクリーン80の背面80aにおいて、偏光板81が備えられる範囲が異なっている。本実施形態の偏光板81は、投写領域G2(a2〜a4)の全体に一体的に備えられており、重畳領域G12(a2〜a3)に加えて、プロジェクタユニットPJ2の投写領域G2の非重畳領域(a3〜a4)にも備えられていることになる。
本実施形態において、重畳領域G12の黒浮きを低減する際には、投写領域の非重畳領域に偏光板81が備えられていないプロジェクタユニットPJ1の偏光方向調整器60によって偏光方向を回転する。一方、投写領域の非重畳領域に偏光板81が備えられたプロジェクタユニットPJ2の偏光方向調整器60によって偏光方向を回転すると、プロジェクタユニットPJ2の投写領域G2の全体の輝度を低減することが可能となる。このため、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2の投写光量に偏差がある場合、光量が多いプロジェクタユニットをプロジェクタユニットPJ2として配設し、プロジェクタユニットPJ2の偏光方向調整器60によって偏光方向を回転することで、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2の投写光量を揃えることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2のうち、一方のプロジェクタユニットPJ1の投写領域G1には、重畳領域G12にのみ偏光板81が備えられ、他方のプロジェクタユニットPJ2の投写領域G2には、重畳領域G12に加えて、非重畳領域にも偏光板81が一体的に備えられている。このため、一方のプロジェクタユニットPJ1において、偏光方向調整器60で偏光方向の回転を行うことで、重畳領域G12の光量を調整することが可能となり、重畳領域G12の黒浮きを抑制することが可能となる。さらに、他方のプロジェクタユニットPJ2において、偏光方向調整器60で偏光方向の回転を行うと、他方のプロジェクタユニットPJ2の投写領域G2全体の光量を調整することが可能となるため、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2の機差等に起因する投写光量の偏差を吸収し、双方の投写光量を略均一に揃えることが可能となる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係るマルチプロジェクションディスプレイについて、図面を参照して説明する。本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイは、前記第1実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1と同様の構成を有しているが、各プロジェクタユニットの内部構成が異なっている。本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイが備える2つのプロジェクタユニットは、光源から出射した光を、カラーホイールによってR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色光に変換し、ミラーデバイスにより時間変調してカラー画像を表示するプロジェクタユニットである。
図7は、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイが備える2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2のうち、一方のプロジェクタユニットPJ1の光学系の概略構成を示す構成図であり、光源から出射された光が、スクリーンに至るまでの光路を示している。なお、他方のプロジェクタユニットPJ2は、プロジェクタユニットPJ1と同一の構成を有しているため、その説明は省略する。
図7に示すように、プロジェクタユニットPJ1は、光源110と、カラーホイール120と、光変調装置としてのミラーデバイス130と、偏光形成部としての偏光変換素子140と、偏光方向調整器150と、光吸収体160と、投写レンズ170等とを有している。
光源110から出射された非偏光の光は、カラーホイール120を介してミラーデバイス130を照明する。カラーホイール120は、円盤状に形成されるとともに、その中心部には、図示しない電動モータ等の駆動装置が備えられており、周方向に回転可能になっている。また、カラーホイール120には、周方向に沿ってR、G、Bの各色光を透過する薄膜干渉フィルタ等からなるカラーフィルタが備えられており、カラーホイール120の回転によって、ミラーデバイス130は、R,G,Bの各色光で順次照明される。
光変調装置としてのミラーデバイス130には、画素としての複数のマイクロミラー(図示せず)がマトリクス状に配置されており、画像データに応じてミラーデバイス130を駆動することにより、各マイクロミラーの反射面の向きを2方向に変化させることができる。そのうちの1方向(ON方向)は、入射した光を投写レンズ170に向かって出射可能な方向であり、ON方向のマイクロミラーによって反射された光は、光学像を形成し、投写レンズ170によってスクリーン80に投写される。他の1方向(OFF方向)は、プロジェクタユニットPJ1内に備えられた光吸収体160に向かって出射される方向であり、OFF方向のマイクロミラーによって反射された光は、投写レンズ170から投写されることなく、光吸収体160に吸収される。
ミラーデバイス130は、赤色光で照明されている期間に、赤色光からなる光学像を形成してこれをスクリーン80に投写する。同様に、緑色光及び青色光で照明されている期間には、それぞれ緑色光及び青色光からなる光学像を形成して投写する。これにより、スクリーン80には、R,G,Bの順に各色光からなる光学像が順次投写され、残像現象によりカラーの画像として認識される。
なお、プロジェクタユニットPJ1は、マイクロミラーがON方向となる時間を、画素値に応じたパルス変調(PWM)によって制御することで、多階調表示が可能となっている。
ミラーデバイス130と投写レンズ170との間には、偏光形成部としての偏光変換素子140が備えられている。偏光変換素子140は、非偏光の光を、特定の偏光方向を有する偏光光に揃える機能を有しており、本実施形態では、偏光変換素子140に入射した非偏光の光の大部分を、p偏光光に揃えるようになっている。偏光変換素子140によってp偏光光に揃えられた光(光学像)は、偏光方向調整器150に入射する。
偏光方向調整器150は、入射する偏光光の偏光方向を回転する機能を有している。前記第1実施形態と同様、偏光方向調整器150は、例えば、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネルで構成することが可能である。各透明基板の内面には、液晶全体に対して均一の駆動電圧を印加可能な透明電極が形成されており、透明電極に印加する電圧を制御して液晶の配向を変化させることによって、入射する偏光光の偏光方向を0°〜90°の範囲で変化させて出射することが可能になっている。本実施形態では、偏光光の偏光方向は、透明電極に電圧を印加しない状態で90°回転し、印加する電圧に応じて偏光方向の回転を0°に近づけることが可能になっている。つまり、偏光方向調整器150にp偏光光が入射されると、電圧を印加しない状態では、そのほとんどがs偏光光として出射され、電圧を印加した状態では、印加電圧に応じて、出射光に含まれるs偏光成分は小さくなる。偏光方向調整器150から出射した光は、投写レンズ170によって、スクリーン80に拡大投写される。
前記第1実施形態と同様、スクリーン80の背面80aの重畳領域G12(図1参照)には、偏光板81が備えられている。本実施形態の偏光板81は、透過軸がs偏光光の偏光軸と一致するようにスクリーン80の背面80aに貼り付けられており、入射する偏光光のs偏光成分のみを透過可能になっている。偏光変換素子140出射される光学像は、p偏光光からなっており、偏光方向調整器150に電圧を印加しない状態では、偏光方向調整器150からs偏光光となって出射されるため、投写レンズ170から投写される光学像は、偏光板81によってほとんど吸収されることなく、スクリーン80に至る。一方、偏光方向調整器150に電圧を印加した状態では、偏光板81を透過してスクリーン80に至る光量の割合は、印加する電圧に応じて約0%〜100%の範囲で可変となる。
図8は、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1が備えるプロジェクタユニットPJ1,PJ2の概略構成を示すブロック図である。
図8に示すように、プロジェクタユニットPJ1,PJ2のそれぞれは、プロジェクタ制御部190によってその動作が制御され、プロジェクタ制御部190には、単位画像データを一時的に記憶するためのデータ記憶部191と、ミラーデバイス駆動部135と、偏光方向調整器駆動部155とが接続されている。ミラーデバイス駆動部135及び偏光方向調整器駆動部155は、それぞれ前述したミラーデバイス130B及び偏光方向調整器150を駆動する。
各プロジェクタユニットPJ1,PJ2のプロジェクタ制御部190は、マルチプロジェクションディスプレイ1の制御部90(図3参照)から、単位画像データと、重畳領域G12及びその周辺の画素値に応じた制御信号とを入力すると、入力した画像データを補正して、これをミラーデバイス駆動部135に出力するとともに、入力した制御信号を偏光方向調整器駆動部155に出力する。その後、ミラーデバイス駆動部135が、単位画像データに応じてミラーデバイス130を駆動する一方、偏光方向調整器駆動部155は、制御信号に応じた駆動電圧を偏光方向調整器150に印加して、光学像を構成する光の偏光方向を回転する。これにより、偏光板81を透過する光量が制限されて、重畳領域G12の黒浮きが低減する。
以上説明したように、本実施形態のマルチプロジェクションディスプレイ1によれば、前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、複数の画像をX方向に並べて表示しているが、画像を並べる方向は、Y方向や他の方向であってもよい。
・前記実施形態では、2つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2を用いて、1つの画像を表示するようにしているが、プロジェクタユニットの数は2つに限られず、3つ以上であってもよい。
図9(a)〜(c)は、マルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図であり、3つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2,PJ3の投写領域を1列に並べて1つの画像を表示する場合の構成例を示している。
図9(a)に示す例では、プロジェクタユニットPJ1の投写領域とプロジェクタユニットPJ2の投写領域の重畳領域G12、及びプロジェクタユニットPJ2の投写領域とプロジェクタユニットPJ3の投写領域の重畳領域G23に偏光板81が備えられている。この場合、3つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2,PJ3の偏光方向調整器60によって各重畳領域G12,G23の黒浮きを抑制してもよいし、プロジェクタユニットPJ2のみで行うことも可能である。
図9(b)に示す例では、プロジェクタユニットPJ2の投写領域全体、つまり、2つの重畳領域G12,G23に加えて、プロジェクタユニットPJ2の投写領域の非重畳領域にも偏光板81が備えられている。これによれば、プロジェクタユニットPJ2が、他のプロジェクタユニットPJ1,PJ3に比べて投写光量が多い場合でも、プロジェクタユニットPJ2の偏光方向調整器60によって3つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2,PJ3の投写光量を揃えることが可能となる。この場合、重畳領域G12,G23の黒浮きの抑制は、プロジェクタユニットPJ1,PJ3の偏光方向調整器60によって行う。
図9(c)に示す例では、プロジェクタユニットPJ1、PJ3の投写領域全体、つまり、2つの重畳領域G12,G23に加えて、プロジェクタユニットPJ1の投写領域の非重畳領域、及びプロジェクタユニットPJ3の投写領域の非重畳領域にも偏光板81が備えられている。これによれば、プロジェクタユニットPJ1、PJ3が、プロジェクタユニットPJ2に比べて投写光量が多い場合でも、プロジェクタユニットPJ1、PJ3の偏光方向調整器60によって3つのプロジェクタユニットPJ1,PJ2,PJ3の投写光量を揃えることが可能となる。この場合、重畳領域G12,G23の黒浮きの抑制は、プロジェクタユニットPJ2の偏光方向調整器60によって行う。
・前記実施形態では、合成投写領域GaのX方向の位置によらず補正値の合計が約1となるように、各プロジェクタユニットの補正値を決定しているが、補正値の決定方法は前記に限定されない。例えば、合成投写領域Gaの周縁部から中央部に向かって徐々に輝度が高くなるようにしてもよい。また、マルチプロジェクションディスプレイ1に合成投写領域Ga全体を撮像可能なCCDカメラ等の撮像装置を備え、この撮像装置によって取得した合成投写領域Ga全体の輝度分布に応じて補正値を決めるようにしてもよい。この場合にも、合成投写領域Ga全体が略均一の輝度となるようにしてもよいし、合成投写領域Gaの中央部を明るくするなど、位置に応じて補正値を変えるようにしてもよい。
・前記実施形態において、偏光板81は、スクリーン80の背面(投写面)80a側に貼り付けられているが、光学像が重畳する領域に備えられていれば、必ずしも貼り付けられている必要はない。また、偏光版81は、スクリーン80の前面80b側に備えられていてもよい。
・前記第1実施形態では、液晶型光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ40R,40G,40Bを用いているが、反射型の液晶型光変調装置であるLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を用いたプロジェクタユニットにも適用可能である。
・前記第1実施形態では、偏光方向調整器60を投写レンズ70の入射側に備えているが、投写レンズ70の出射側に備えるようにしてもよい。
・前記第3実施形態では、偏光形成部としての偏光変換素子140を、ミラーデバイス130と投写レンズ170との間の光路上に備えているが、偏光形成部を備える位置は、前記に限られず、例えば、投写レンズ170の出射側や、ミラーデバイス130の入射側であってもよい。また、偏光方向調整器150を備える位置は、偏光形成部の出射側であればよく、例えば、偏光形成部がミラーデバイス130の入射側に備えられる場合には、偏光方向調整器150をミラーデバイス130の入射側、出射側のどちらに備えてもよい。
・前記第3実施形態では、偏光形成部として偏光変換素子140を用いているが、より偏光方向が揃った偏光光を形成するために、偏光変換素子140の出力側に偏光板を備えるようにしてもよい。
第1実施形態のマルチプロジェクションディスプレイを示す説明図であり、(a)は、マルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図、(b)は、光学像が投写されたスクリーンを示す背面図。 プロジェクタユニットの光学系の概略構成を示す構成図。 第1実施形態のマルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示すブロック図。 プロジェクタユニットの概略構成を示すブロック図。 投写領域のX方向の位置に応じた補正を説明するグラフ。 第2実施形態のマルチプロジェクションディスプレイを示す説明図であり、(a)は、マルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図、(b)は、光学像が投写されたスクリーンを示す背面図。 第3実施形態のマルチプロジェクションディスプレイが備えるプロジェクタユニットの光学系の概略構成を示す構成図。 第3実施形態のマルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示すブロック図。 (a)〜(c)は、変形例のマルチプロジェクションディスプレイの概略構成を示す平面図。
符号の説明
1…マルチプロジェクションディスプレイ、10…照明光学系、11…光源、12…第1のレンズアレイ、13…第2のレンズアレイ、14…偏光変換素子、15…重畳レンズ、20…色光分離光学系、21,23…ダイクロイックミラー、22…反射ミラー、30…リレー光学系、31…入射側レンズ、32,34…反射ミラー、33…リレーレンズ、35…出射側レンズ、40R,40G,40B…光変調装置としての液晶ライトバルブ、41…液晶パネル、42…第2の偏光板としての入射側偏光板、43…第2の偏光板としての出射側偏光板、45R,45G,45B…液晶ライトバルブ駆動部、50…クロスダイクロイックプリズム、60…偏光方向調整器、65…偏光方向調整器駆動部、70…投写レンズ、80…スクリーン、81…第1の偏光板としての偏光板、90…制御部、91…記憶部、95…プロジェクタ制御部、96…データ記憶部、G1,G2…投写領域、G12,G23…重畳領域、Ga…合成投写領域、PJ1,PJ2,PJ3…プロジェクタユニット。

Claims (7)

  1. 光源と、前記光源から出射した光を変調して、偏光方向が揃った偏光光からなる光学像を形成する液晶型光変調装置と、前記液晶型光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた複数のプロジェクタユニットと、
    前記複数のプロジェクタユニットから投写された複数の光学像を透過させて画像を表示可能なスクリーンと、
    を備え、前記複数のプロジェクタユニットから前記スクリーンに投写された複数の光学像のうち、隣接する2つの光学像の一部が互いに重畳するように、前記複数のプロジェクタユニットを配設したマルチプロジェクションディスプレイであって、さらに、
    前記2つの光学像が重畳される重畳領域に備えられ、所定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板と、
    前記重畳領域に光学像を投写する2つのプロジェクタユニットのうち、少なくとも1つのプロジェクタユニットの前記液晶型光変調装置から前記偏光板に至る光路上に備えられ、前記液晶型光変調装置から出射した偏光光の偏光方向を回転可能な偏光方向調整器と、
    を有することを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  2. 請求項1に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記重畳領域に光学像を投写する前記2つのプロジェクタユニットのうち、いずれか一方のプロジェクタユニットの投写領域には、非重畳領域にも前記偏光板が備えられ、前記2つのプロジェクタユニットの双方が、前記偏光方向調整器を備えていることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  3. 請求項1又は2に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光方向調整器は、前記投写レンズの入射側の光路に備えられていることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光板は、前記スクリーンの投写面側に備えられていることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記偏光板は、前記スクリーンに一体的に備えられていることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  6. 光源と、前記光源から出射した光を変調して光学像を形成する光変調装置と、前記光変調装置で形成された光学像を拡大投写する投写レンズとを備えた複数のプロジェクタユニットと、
    前記複数のプロジェクタユニットから投写された複数の光学像を透過させて画像を表示可能なスクリーンと、
    を備え、前記複数のプロジェクタユニットから前記スクリーンに投写された複数の光学像のうち、隣接する2つの光学像の一部が互いに重畳するように、前記複数のプロジェクタユニットを配設したマルチプロジェクションディスプレイであって、さらに、
    前記2つの光学像が重畳される重畳領域に備えられ、所定の偏光方向の偏光光を透過可能な偏光板と、
    前記重畳領域に光学像を投写する2つのプロジェクタユニットのうち、少なくとも1つのプロジェクタユニットの前記光源から前記偏光板に至る光路上に備えられ、入射した光から偏光方向が揃った偏光光を形成して出射する偏光形成部と、
    前記偏光形成部から前記偏光板に至る光路上に備えられ、前記偏光形成部で形成された偏光光の偏光方向を回転可能な偏光方向調整器と、
    を有することを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
  7. 請求項6に記載のマルチプロジェクションディスプレイにおいて、前記光変調装置は、入射した光の出射方向を制御することにより前記光源から出射した光を変調するミラーデバイスであることを特徴とするマルチプロジェクションディスプレイ。
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