JP2006084377A - オイルレベルゲージ - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストでかつ簡易にオイルレベルを確認できるオイルレベルゲージを提供する。
【解決手段】 オイルレベルゲージ1の先端検知部及び基端部を傾斜面7,8に形成する一方、両傾斜面7,8に両端面が露出するように、ゲージの軸方向に沿ってグラス繊維10を埋め込む。グラス繊維10は、傾斜面7においてオイル高さ毎に層状に端面が並ぶように埋め込まれ、オイル中に没するグラス繊維10は、オイル色を基端部の傾斜面8側に伝達するので、基端部の傾斜面8では、オイル中に没したグラス繊維10が暗部として識別され、オイル中に没していないグラス繊維10は明部として識別され、暗部と明部との境界がオイルレベルであるとして検知される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばエンジンのオイルパン内のオイルレベルを計量するオイルレベルゲージに関する。
特許文献1には、先端に液面測定のためのゲージ部を設けたオイルレベルゲージが開示されている。
前記オイルレベルゲージは、ガイドパイプに挿入することで、例えばエンジンのオイルパン中に差し入れられ、先端のゲージ部に対するオイルの付着位置を目視確認することで、オイルレベルを計量するものである。
また、特許文献2には、オイルが非常レベル以下に低下したときに、反射板が光を光導電セルに向けて反射する構成とし、前記光導電セルの回路を流れる電流に基づいてオイルの非常レベルを検出するオイルレベル検出装置が開示されている。
実開平06−047827号公報 実開昭58−145516号公報
ところで、従来のオイルレベルゲージでは、オイルレベルゲージをガイドパイプから抜かないと、オイルレベルを確認できず、また、オイルレベルを正確に検出するには、一度オイルレベルゲージを抜いてゲージ部に付着したオイルをウェス等で拭き取った後、オイルレベルゲージをガイドパイプに挿入して再度抜き取る必要があり、簡易にオイルレベルを確認することができないという問題があった。
また、前記光導電セルを用いたオイルレベル検出装置であれば、抜き差し作業を不要として簡易にオイルレベルを確認できるが、前記光導電セルを用いることで、オイルレベルを検出するためのシステムコストが高くなってしまうという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、低コストでかつ簡易にオイルレベルを確認できるオイルレベルゲージを提供することを目的とする。
このため、本発明に係るオイルレベルゲージは、一端がゲージ先端の検知部に露出し、他端がゲージ基端部に露出する透明細繊維を埋め込む構成とした。
上記構成によると、オイルレベルゲージに埋め込まれる透明細繊維は、その先端が油没している場合にはオイル色を基端側の読み取り部に伝達することになり、基端側の読み取り部において透過光色(透過光量)を識別することで、透明細繊維の先端が油没しているか否かを確認できる。
透明細繊維の先端が油没しているか否かは、透明細繊維の先端の高さ位置よりもオイル液面が上であるか下であるかを示すことになり、オイルレベルゲージを抜き差しすることなく、オイル液面の確認が行えることになる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、実施形態におけるオイルレベルゲージ1の断面図であり、図2は、図1に示すオイルレベルゲージ1のエンジン51への取り付け状態を示す。
図2に示すように、エンジン51において、シリンダブロック52の下部にはオイルパン53が取り付けられ、前記オイルパン53内に貯められるオイルが図示省略したオイルポンプによって吸い上げられてエンジン各部に供給され、エンジン各部を潤滑したオイルが再度オイルパン53に戻されるようになっている。
そして、エンジン51の側面には、オイルレベルゲージ1をオイルパン53内に差し入れるためのガイドパイプ54が設けられ、該ガイドパイプ54に対してオイルレベルゲージ1を突き当て位置まで差し入れると、オイルレベルゲージ1の先端の検知部がオイルパン53内の所定高さに位置するように設定されている。
前記オイルレベルゲージ1は、基端部の側方に、前記ガイドパイプ54に対する抜き差し時に作業者が持つためのリング状のハンドル部2が形成される一方、該ハンドル部2に連続する断面円形の棒状部3が設けられている。
前記ハンドル部2及び棒状部3は、可撓性を有する不透明の樹脂によって一体成形される。
前記ハンドル部2の直下の棒状部3はには、前記ガイドパイプ54に嵌合される拡径部4が設けられ、該拡径部4の外周に形成した溝4aには、ガイドパイプ54と拡径部4との間をシールするためのOリング5が装着される。
前記オイルレベルゲージ1は、ガイドパイプ54に差し入れられた状態で、先端検知部6が略垂直になるように設定される。
また、前記オイルレベルゲージ1(棒状部3)の先端検知部6は、棒状部3の軸に対して斜めにカットした傾斜面7に形成され、更に、前記オイルレベルゲージ1(棒状部3)の基端部も、棒状部3の軸に対して斜めにカットした傾斜面8に形成され、前記両端の傾斜面7,8はその傾斜軸が同一平面上に含まれるようにしてある。
尚、図1では、前記両端の傾斜面7,8の傾斜軸が交差する構成としたが、両傾斜面7,8を相互に平行に形成しても良い。
ここで、前記棒状部3の軸方向に沿って複数のグラス繊維(透明細繊維)10を一体的に埋め込んで、各グラス繊維10の両端面が前記両傾斜面7,8の面位置に露出するようにしてある。
前記複数のグラス繊維10は、図3に示すように、傾斜面7の高さ毎に層状に並べられ、該傾斜面7(検知部)での並びを保って、換言すれば、油没するオイル液面高さ順の並びで、基端側の傾斜面8(読み取り部)にまで直線的に延設される(図4参照)。
前記先端検知部6の傾斜面7は、オイルレベルゲージ1をガイドパイプ54に差し入れた状態で、その中間付近が標準オイルレベルになるように設定される。
そして、図3に示すように、オイルレベルの最高位を示す「H」の文字及びオイルレベルの最低位を示す「L」の文字が、傾斜面7における楕円状の端面の長軸方向両端に印字されている。
同様に、傾斜面8(読み取り部)にも、傾斜面7に対する印字位置に対応させて、オイルレベルの最高位を示す「H」の文字及びオイルレベルの最低位を示す「L」の文字が、傾斜面8における楕円状の端面の長軸方向両端に印字されている(図4参照)。
前記「H」及び「L」の文字は、凸文字又は凹文字としてゲージ本体と一体的に成形させることができる一方、印刷により設ける構成であっても良い。
更に、傾斜面7の最も高い位置に露出するように、照明用の(照明手段としての)グラス繊維束11を埋め込んである。
上記構成のオイルレベルゲージ1によると、オイルパン53内のオイルレベルが標準レベル付近であれば、図5に示すように、傾斜面7の高さ毎に層状に並べられる複数のグラス繊維10のうち、比較的低位側で層をなすグラス繊維10の先端は油没することになるが、比較的高位側で層をなすグラス繊維10の先端は油没することなくオイルパン53中の空間に位置することになる。
前記グラス繊維10は、先端側の色を基端側に伝達することになるから、先端が油没する低位のグラス繊維10はオイル色(例えば褐色)を基端側に伝達することになって、基端側では暗部として識別されることになる。
一方、先端が油没しないより高位のグラス繊維10は、照明用のグラス繊維束11を介して照射されオイル液面で反射した光を基端側(読み取り部)に伝達することになって、明部として識別されることになる。
このため、傾斜面8(読み取り部)では、そのときのオイル液面に相当する層を境に、グラス繊維10の端部が明部と暗部とに二分されて識別される。
即ち、オイルパン53内のオイル液面が最高位Hと最低位Lとの間のレベルであれば、図4に示す傾斜面8(読み取り部)において、最低位Lに近い側のグラス繊維10の端面は暗く、最高位Hに近い側のグラス繊維10の端面は明るく、明暗の境界は傾斜面8における短軸方向と平行になる。
仮に、オイルレベルが最低位Lよりも低いと、全てのグラス繊維10の端面は明るくなり、逆に、オイルレベルが最高位Hよりも高いと、全てのグラス繊維10の端面は暗くなって、いずれの場合も明暗の区別が発生せず、オイルレベルが最低位Lよりも低い状態又はオイルレベルが最高位Hよりも高い状態を認知できる。
従って、オイルレベルゲージ1をガイドパイプ54から抜き取ることなく、オイルレベルゲージ1の基端部の傾斜面8(読み取り部)を覗き込むことで、オイルパン53内のオイルが最高位Hと最低位Lとの間の標準レベルになっているか否かを簡易に確認することができ、例えば、始業点検のときなどに車両のボンネットを開けるだけで、オイルレベルゲージ1を抜き差しすることなく、オイルレベルを確認することができる。
また、上記のオイルレベルゲージ1では、電気的に作動するセンサ類を使用しないので、コストを大幅に増大させることもない。
より正確にオイルレベルを計量する必要がある場合には、オイルレベルゲージ1をガイドパイプ54から抜き取り、検知部としての傾斜面7に対するオイルの付着位置を、オイルレベルの最高位を示す「H」の文字及びオイルレベルの最低位を示す「L」の文字を目印に識別することで、グラス繊維10が埋め込まれないオイルレベルゲージを用いる場合と同様にして、オイルレベルを正確に確認することができる。
ここで、オイルレベルゲージ1の本体は可撓性を有する樹脂で形成され、本体に埋め込まれるグラス繊維10も可撓性を有するから、ガイドパイプ54がストレートでなく屈曲形成されていても、大きな力を要することなくスムースにオイルレベルゲージ1を抜き差しすることが可能である。
尚、上記オイルレベルゲージ1において、照明用のグラス繊維11を省略しても、グラス繊維10の端部をオイルレベルに応じて明暗に識別させることが可能である。
また、外光がない夜間でもオイルレベルの確認が行えるように、また、昼間における明暗の差をより増幅させるべく、照明手段としてランプ及び電源をオイルレベルゲージ1に内蔵させ、前記ランプを点灯させると、前記照明用のグラス繊維11を介して又は直接的に傾斜面7の周囲が高位側から照明されるようにすることもできる。
前述のようにランプを設ける場合には、ランプ色を赤や青などに設定することで、読み取り部における明暗の視認性をより高めることができる。
更に、本実施形態では、透明細繊維としてグラス繊維を用いたが、この他、例えば樹脂製の透明細繊維を用いることが可能である。
また、上記実施形態では、棒状部3を直線的に形成したが、周囲の補機類などに邪魔されることなく、オイルレベルゲージ1をガイドパイプ54に抜き差しでき、また、ガイドパイプ54に差し入れた状態でオイルレベルを容易に確認できるように、オイルレベルゲージ1のグラス繊維10が埋め込まれる棒状部3を、例えばハンドル部2の直前などで曲げて形成しても良い。
また、前記オイルレベルゲージ1(棒状部3)の先端検知部6を傾斜面7に形成する代わりに、高さ毎に階段状に形成し、各段に対してグラス繊維10の端部が並べられる構成とすることができる。
更に、先端検知部6を、最高位Hに対応する高さの検知部と最低位Lに対応する高さの検知部とに段差を介して形成し、各検知部に複数のグラス繊維10の端面を露出させるようにし、オイルレベルが最高位Hと最低位Lとの間であるときには、暗部としてのグラス繊維10と明部としてのグラス繊維10とに二分される一定状態を保持し、最高位Hを超えると全てグラス繊維10が暗部となり、最低位Lを下回ると全てのグラス繊維10が明部となるようにすることができる。
実施形態におけるオイルレベルゲージの縦断面図。 実施形態におけるオイルレベルゲージのエンジンへの取り付け状態を示す図。 実施形態におけるオイルレベルゲージの検知部を示す図(図1のA方向矢視図)。 実施形態におけるオイルレベルゲージの読み取り部を示す図(図1のB方向矢視図)。 実施形態におけるオイルレベルゲージの先端検知部の油没状態を示す図。
符号の説明
1…オイルレベルゲージ、2…ハンドル部、3…棒状部、7,8…傾斜面、10…グラス繊維、11…照明用のグラス繊維束、51…エンジン、53…オイルパン、54…ガイドパイプ

Claims (8)

  1. 一端がゲージ先端の検知部に露出し、他端がゲージ基端の読み取り部に露出する透明細繊維を埋め込んだことを特徴とするオイルレベルゲージ。
  2. 複数の透明細繊維を、異なるオイル液面高さで油没するように埋め込んだことを特徴とする請求項1記載のオイルレベルゲージ。
  3. 前記複数の透明細繊維の他端が、一端が油没するオイル液面高さ順の並びで、ゲージ基端の読み取り部に露出することを特徴とする請求項2記載のオイルレベルゲージ。
  4. 前記ゲージ先端の検知部を、オイル液面に対して斜めに交差する傾斜面に形成し、前記傾斜面におけるオイル液面高さ毎に前記透明細繊維の一端を露出させたことを特徴とする請求項2又は3記載のオイルレベルゲージ。
  5. 前記傾斜面におけるオイル液面高さ毎に層状に複数の前記透明細繊維の一端を露出させたことを特徴とする請求項4記載のオイルレベルゲージ。
  6. オイル液面高さの最高位と最低位とを示す目印を、前記ゲージ先端の検知部及び/又はゲージ基端の読み取り部に設けたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のオイルレベルゲージ。
  7. 前記透明細繊維及びゲージ本体が可撓性を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のオイルレベルゲージ。
  8. 前記ゲージ先端の検知部の周囲を照明する手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のオイルレベルゲージ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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