JP2006084360A - 標的物質情報取得装置及び標的物質情報の取得方法 - Google Patents

標的物質情報取得装置及び標的物質情報の取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長スペクトル特性による対象物質の検出手法において、センサ素子部および検出装置の双方の小型化を目指すものである。さらには、検出装置の構成の簡易化も同時に目指すものである。
【解決手段】検知素子に対して光照射するための複数の光源と、検知素子からの光を受ける複数の受光素子と複数の光源と複数の受光素子とのそれぞれが一対一で対応するように同一基板に配置し、かつ分光手段を配置することによって各受光素子に入射する光の波長を異ならせて吸収波長スペクトルを得る構成とすることで、装置構成の簡易化を達成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、標的物質の存在下での光透過率または光反射率の波長特性を検知して標的物質の情報を取得するための装置及びそれを用いた標的物質の情報の取得方法に関する。
近年、健康問題や環境問題、更には安全性の問題に対する意識の高まりと共に、これらの問題に関与する生物学的物質、化学的物質の微量検出手法が望まれるようになってきている。この検出手法として、検出対象物質を含む液状の検体と試薬あるいはセンサ素子の相互作用に起因する光学的な特性の変化を計測するものが数多く提案されている。これら検出対象物質の光学的な検出方法としては、
(1)酵素反応を含む化学的な反応により生じる反応生成物による、吸光スペクトルの変化あるいは、特定波長の吸光度の変化を検出する手法、及び
(2)検出対象物質と特異的に結合する捕捉体を固定化した微粒子を用い、検出対象物質を介して微粒子の凝集体を形成させ、この凝集体による吸光スペクトルあるいは、特定波長の吸光度の変化を検出する手法、
などスペクトル変化を検出する手法が多く提案、開発されている。これらの手法は、分光機を用いたスペクトル検出によっているため、スペクトル検出のため、波長域のスキャンに時間を要するという課題がある。この課題は、波長をスキャンする必要のない、ポリクロメータとアレイ状の検出手法を用いた手法により改善が可能であるが、光源、検体検知部、ポリクロメータ、検出器の配置に制約があり装置の小型化が困難という課題は残されている。
また、吸光スペクトルによらない検出手法により上記の小型化課題を解決している例として、特許文献1に記載されているような、表面プラズモン共鳴法によるセンサがある。特許文献1に記載の発明は、従来の表面プラズモン共鳴方式の問題点であった、共鳴角を検出するための機構を入射光の拡がりとフォトダイオードアレイによって解決している点に特徴を有する。
このセンサの利点としては、発光、受光素子が同一面内に形成されているため、検出装置の構成が簡易になる点を挙げることができる。ただし、検体が接触する部位に共鳴角に相当する長さが必要となるすなわち、1種類の検出対象物質の検出に必要なセンサ面のサイズが大きくなるため、複数の検出対象物質の同時検出には制約がある。
プラズモン共鳴を用いた手法で、上記1種類の検出対象物質の検出のセンサ面積の問題解決手法として、特許文献2の金属微粒子を用いた局在プラズモン共鳴法によるセンサがある。この局在プラズモン共鳴によるセンサ素子は、金属微粒子を用いるため、検出部の面積が微小面積で済むという利点がある。しかしながら、透過あるいは反射スペクトルを検出する必要があるため、上述したスペクトル検出を用いる手法と同様の問題は残されている。
特開平10−221245号公報 特許第3452837号明細書
本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みて為されたものである。その目的は、波長スペクトル特性による対象物質の検出手法において、センサ素子部および検出装置の双方の小型化を目指すものである。さらには、検出装置の構成の簡易化も同時に目指すものである。
上記目的を達成するために、本発明は、標的物質と接触することで光学的な物性が変化する物質を備えた検知素子をセンサ素子として用いる。このセンサ素子部に検出のための光を照射するための複数の光源と、センサ素子を透過あるいは反射した光を受光するための受光手段を同一の基板上に形成しておく。さらに光源から受光手段までの光路上に分光手段を設ける。複数の光源それぞれより、分光手段に入射する入射光の角度が異なるようにしておき、光源を切り替えることによって、検知素子位置で取り出される波長が変化する。上記の構成により、センサ素子の分光透過特性あるいは分光反射特性を検出可能となる。
すなわち、本発明のかかる標的物質の情報取得装置は、標的物質を固定し得る表面を有し、該表面への該標的物質の固定状態に応じて光の透過率または反射率の波長特性が変化する検知素子と、複数の光源と、該光源からの光を前記検知素子に照射するための光照射手段と、該検知素子を透過または反射した光を受光するための受光手段と、を備え、前記標的物質に関する情報を取得する情報取得装置であって、
前記複数の光源及び受光手段を同一基板上に有し、光源切り替え手段により前記複数の光源を選択的に発光可能とし、受光手段までの光路中に分光手段を設けることによって、各光源の位置に応じて前記受光手段の受光波長を異ならせることで、各発光手段に対応した波長ごとの前記検知素子での光の透過率及び反射率の少なくとも一方を求め、各光源ごとの光の透過率及び反射率の少なくとも一方の波長特性を得ることを特徴とする情報取得装置である。
本発明にかかる標的物質の情報取得方法は、検体中の標的物質に関する情報を検知素子を用いて取得する情報取得方法において、
前記標的物質が固定された前記検知素子を用意する工程と、
複数の光源のそれぞれから前記標的物質が固定された検知素子に光照射し、照射された光の透過光又は反射光を前記光源と同一基板上に設けられた受光手段に受光させ、かつ前記複数の光源の位置に依存して、前記受光手段の受光波長を異ならせ、各光源に対応した波長ごとの前記検知素子での光の透過率又は反射率の少なくとも一方を求めることで該光の透過率または反射率の少なくとも一方の波長特性を得る工程と、
該波長特性に基づいて前記検知素子に結合した標的物質の結合量を求める工程と、
を有することを特徴とする標的物質に関する情報の取得方法である。
本発明の効果として、波長スペクトル特性によって、検体内の検出対象物質量を分析する装置を構成するにあたって、機械的な駆動をせずに、対象物の分光解析をすることができることがあげられる。
このことによって、分析装置の小型化に寄与すること、および、スペクトル取得に要する時間、すなわち、分析時間の短縮に寄与する。さらに、発光素子、受光素子の電気的な素子が単一基板上に存在するため、電気的なインターフェースが簡易となり、装置構成が簡便になり、メンテナンスにおける作業性についても向上する。
本発明を実施するにあたり最良の形態を説明する。ここでは、本発明の検知素子部とそれ以外の光学的な構成部位に分けて説明する。
[光学的構成]
光学的構成について、図1を用いて説明する。図1の101は、基板である。この基板は、プリント基板でもよいし、半導体基板でも構わない。102は基板上に構成された光源としての複数の発光素子である。発光素子としては、対象とする波長域で十分な光量があれば特に制約はないが、発光ダイオードが好適である。この発光素子を直線上に配置しておく。複数の発光素子は基板101に、あるいは別途設けられた制御回路の有する切り替え手段によって予め設定された順序で順次発光可能となっている。発光素子としては、波長幅の広い光源であれば複数の発光素子に同一の発光素子を用いてもよく、また、各発光素子ごとにその波長(波長域)を受光素子での受光波長に合わせて最適なものに設定してもよい。
103は、受光手段としての受光素子の複数をアレイ状に配列した受光素子アレイであり同様に直線上に構成されたセンサアレイであり、対象とする波長域で十分な感度があれば特に制約は無い。104は検知素子である。検知素子の構成については、後述する。107は発光素子からの光を分光するための回折格子である。この回折格子には、ブレーズ型の反射回折格子を用いることが望ましい。
ここで、詳しく素子および回折格子の最適配置を図4を用いて説明する。ここで、光源102(a)〜(e)と受光素子103(A)〜(E)とは各々が一対一で対応しており、107の回折格子の中心、501の回折格子の法線の関係が重要となる。まず、102(a)〜(e)と103(A)〜(E)の関係は、法線を回折格子の中心を介して2Kの定偏角となるように配置する。102(a)と107の回折格子の中心を結ぶ線504と103(A)と107の回折格子の中心を結ぶ線505の角度が、2Kとなる。同様に、102(e)と107の回折格子の中心を結ぶ線506と103(E)と107の回折格子の中心を結ぶ線507の角度も2Kとなるように配置する。ここで502と503は、それぞれ、504、505と506、507の中心線となっている。この中心線と回折格子の法線の501の角度θがそれぞれθa〜θeとする。この配置で、102(a)〜(e)の光源に対応した受光素子103(A)〜103(E)を考えた場合、102(a)〜(e)と光源を切り替えた場合、対応する受光素子部の波長をλとすると
Figure 2006084360
となる。ここでNは回折格子の歯数であり定数である。mは、回折の次数であり一般には、±1次の回折光を用いる。θによって、波長が切り替わることがわかる。ここで最適な構成として、θの位置に応じた波長が分かるため、102(a)〜102(e)にθの角度毎に最適な波長特性を持った光源を配置するのが望ましい。
ここで、具体的な系での構成を記載する。本実施例では、金微粒子による局在プラズモン共鳴による検出方法を用いている。金微粒子の局在プラズモンによる吸収スペクトルは、図6のような形状となる。金微粒子が直径40nmの場合、水溶液中での吸収ピーク波長は、530nm前後である。この吸収の波形を取るためには、450nm〜600nmの波長域のスペクトルが取得できれば十分である。これに合わせて回折格子および前記K及び前記θ範囲の一例をデザインすると。
N=600Line/mm, K=61.6deg, m=-1、の状態で、450nmに対応するθが、-9.04deg、600nmに対応するθが、-12.10degとなり、それぞれに対応する位置に発光素子、受光素子を配置することによって光学系を構成することができる。またここで発光素子にLEDを用いる場合、一般のLEDは、波長の半値幅が、50nm前後であるため、単一のLEDでは、450nm〜600nmをカバーすることは困難である。よって、複数種のLEDを用いることでこの波長帯をカバーすることが望ましい。例えば波長450nm〜500nmの帯域では、青色LEDを用い、500nm〜550nmでは、緑色LEDを用い、550nm〜600nmの帯域では、黄色LEDを用いることで、広範囲の波長範囲を発光ダイオードにて分光測定に対応することができる。
また、図1では記載していないが、自由スペクトル外の波長の光による迷光を避けるために発光素子上に波長を制限するフィルタを構成するとなお好ましい。107の凹面の回折格子で分光された光が、103の受光素子上で結像するように107の凹面の回折格子のパワーを設定しておく。なお、捕足であるが、101の基板を同一の半導体基板上に形成する場合、101の基板材料として、Si(シリコン)、GaAs(ガリウム砒素)基板が好適となる。また、102の発光素子であるが、Ga(ガリウム)、N(窒素)、In(インジウム)、Al(アルミニウム)、P(リン)の化合物によるLEDを形成することが望ましい。103の受光素子であるが、対象とする波長が可視光領域であれば、Siによるフォトダイオードが好ましく、可視光でも青色領域のみでよければ、GaAsPによるフォトダイオードが望ましい。また、赤外領域であれば、InGaAsによるフォトダイオードが望ましい。101の基板材料、102の発光素子、103の受光素子については、対象とする波長領域に応じて好適な組み合わせをとることが望ましい。ただし、101の基板については、Si基板を用いることが、基板のコストを考慮するとより望ましい。
[検知素子部]
検知素子部の構成について図3を用いて説明する。図3に示しているのは、金属微粒子を用いた局在プラズモン共鳴法による検知素子の例である。図3(a)は平板の表面に金属微粒子を固定した例である。401は基板であり、402は401の基板上に固定された金属微粒子である。401の基板材料は、光学的に透明であることが望ましいが、反射計測を行う場合には、測定に十分な反射光が得られる表面を有するものであれば、必ずしも透明でなくても構わない。402の金属微粒子であるが、この微粒子を構成する金属元素としては、局在プラズモン共鳴現象が生じうる金属元素であれば如何なる金属元素でも良いが、その中でも金や銀が特に好ましい。図3(b)および(c)は、検体としての液体試料を流すことのできる流路中に金属微粒子を固定した状態を示す。401および402は同様に基板および金属微粒子であり、上述した内容と同様であるが、401の基板に流路部403が設けられている。403は、形成された流路であり、検出対象物質を含んだ検体が流れる部位である。また、404は、流路の上面の蓋である。この404部は、光学的に透明であることが望ましい。ここ図示している例は、401の溝を形成した基板の溝の部位に金属微粒子を固定した例となっているが、404の蓋の流路部に金属微粒子を固定しても構わない。図3(d)は、図3(a)、(b)及び(c)の微粒子近傍の拡大図であり、実際の検出対象物質を認識する部位の説明図である。402の金属微粒子に405に示す検出対象物質と特異的に結合する捕捉体を固定している。406は検出対象物質であり、図3(d)では、405の捕捉体に捕捉されている状態を図示している。405の捕捉体の好適な例については後述する。
局在プラズモン共鳴による検出手法では、金属微粒子の局在プラズモン共鳴によって、特定の波長で吸収が大きくなることが知られている。この吸収ピーク波長は、金属微粒子近傍の屈折率によって変化するため、検出対象物質が捕捉体に捕捉された際に金属微粒子近傍の屈折率が変化するため、この吸収ピーク波長がシフトする。よってこのシフト量を検出することによって、検出対象物質の量を求めることができる。検出対象物質の固定状態、すなわち検出対象物質有無やその固定量を求めることができる。なお、検出対象物質と捕捉体を有する金属微粒子との反応は、流路に固定された捕捉体を有する金属微粒子に検出対象物質を含む液体試料を添加することにより行うことができる。
(捕捉体)
金属微粒子の表面に固定された、標的物質捕捉体は、標的物質と特異的な結合対を形成するものであれば、特に制約はない。検出対象物質と特異的に結合する結合対の組合せには、抗原/抗体、相補的DNA、リセプター/リガンド、酵素/基質があげられる。
検体中に含まれる標的物質は、非生体物質と生体物質に大別される。非生体物質として産業上利用価値の大きいものとしては、環境汚染物質としての塩素置換数/位置の異なるPCB類、同じく塩素置換数/位置の異なるダイオキシン類、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる内分泌撹乱物質等が挙げられる。生体物質としては、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質及びそれらの複合体から選択される生体物質が含まれ、更に詳しくは、核酸、タンパク質、糖鎖、脂質から選択される生体分子を含んでなるものであり、具体的には、DNA、RNA、アプタマー、遺伝子、染色体、細胞膜、ウイルス、抗原、抗体、レクチン、ハプテン、ホルモン、レセプター、酵素、ペプチド、スフィンゴ糖、スフィンゴ脂質の何れかから選択された物質を含むものであれば、如何なる物質にも本発明を適用することができる。更には、前記の「生体物質」を産生する細菌や細胞そのものも、本発明が対象とする「生体物質」として標的物質となり得る。
以下では、その他の実施例をもって本発明を説明するが、これらは本発明の範囲をなんら限定するものではない。
(実施例1)
第1の実施形態を図1を用いて説明する。101の基板材料上に102(a)〜(e)の発光素子を設置する。ここで、101の基板は、プリント基板を用い、発光素子としては、白色の発光ダイオードをプリント基板上にアレイ状に表面実装している。103(A)〜(E)の受光素子としては、フォトダイオードアレイを用いている。ここでは説明の関係上102、103それぞれ5素子を図示しているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。104は検知素子部である、ここでは、図3に示している、局在プラズモン共鳴による検知素子を用いている。この検知素子は、光学的に透明なガラス製のフローセルを用いる。このフローセルの内面の検出領域をアミノシランカップリング処理し、アミノ基が出た内面を形成し、ここに、粒径が20〜40nm金微粒子水溶液(田中貴金属工業社製)を浸漬し、金微粒子を固定する。 続いて、金微粒子上に捕捉体として、抗体を固定する。固定方法は、金微粒子を固定したフローセルの検出領域に金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液で金微粒子を表面修飾する。これにより、金微粒子表面にカルボキシル基が露出される。その状態で、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を検出領域に滴下する。これにより、金微粒子表面にスクシンイミド基が露出される。続いて、固定化する抗体として、標的物質に特異的なウサギ抗マウスIgG抗体/リン酸緩衝液(pH8.0)をフローセルに入れる。金表面上に配置された前記スクシンイミド基とウサギ抗マウスIgG抗体のアミノ基を反応させることにより、ウサギ抗マウスIgG抗体を金表面上に固定化する。以上が検知素子の作成法である。
この検知素子を通った光は、107の凹面の回折格子に入射する。107の回折格子によって、もっとも長波長の光線が111に回折し、短波長の光線が112に回折する。ここで107の回折格子としては、ブレーズ型の回折格子であり、本実施形態に好適な、島津製作所製 収差補正型定偏角モノクロメータ用凹面グレーティングを用いている。ここで、102の発光素子と、103の受光素子について、それぞれ、102(a)と107の回折格子中心と103(A)の角度が回折格子の定偏角となるような位置関係とする。どうようそれぞれ、102(b)と103(B)、102(c)と103(C)、102(d)と103(D)、102(e)と103(E)もすべて回折格子中心を挟んで同一の定偏角となるような位置関係となるように素子の間隔を設定する。このことによって、入射光位置と出射光位置がそれぞれ102(a)と103(A)、102(b)と103(B)、102(c)と103(C)、102(d)と103(D)、102(e)と103(E)と対応している。すなわち、102(a)〜(e)と発光素子を切り替えた場合、103(A)〜(E)に各々の位置に対応した、固定波長の光が取り出せることとなる。つまり、102(a)〜(e)に光源を切り替え、同時に、103(A)〜(E)の信号を検出することによって、104の検知部の局在プラズモン共鳴の吸収スペクトルを取得することが出来る。
また、フォトダイオードからの信号処理方法についてであるが、図5を用いて説明する。1011の各フォトダイオードの出力はすでに電流―電圧変換回路で電圧に変換されているものとする。ここで電流電圧変換回路は不図示であるが、オペアンプを用いた回路が一般に用いられる。フォトダイオードの出力を1009のマルチプレクサによって1008のADコンバータに入力する。ここではマルチプレクサを用いているが、シフトレジスタを用いても構わない。ADコンバータによりデジタルデータに変換した値を1001の中央演算装置にて処理する。本実施例では、1006のLED制御回路によって、1007のLEDの点灯を切り替えながら、上記、データ取得を順次行うことによって、図6に記載した局在プラズモンに起因するスペクトルデータを取得することができる。
ここで、104の検知部の変化について記載する。図5の402の金属微粒子表面に405の捕捉体が固定されている。本実施例では、この捕捉体に検出対象物質と特異的に結合する抗体を用いている。この抗体に検出対象物質406が捕捉されると金属微粒子402近傍の屈折率が変化する。このことによって、金属微粒子402での局在プラズモン共鳴による吸収ピーク波長がシフトする。吸収ピークのシフト量とあらかじめ既知の量の検出対象物質とから求めておいた検量線をもとに未知の検体中の検出対象物質量をもとめることができる。
また、ここでは、図1の構成について実施形態を記載したが、図2に示すように、光路中に108の反射鏡を用いて、光学系を構成しても構わない。
第1の実施形態の検知装置構成図である。 第1の実施形態を示すもう一つの検知装置構成図である。 第1の実施形態の検知素子を示す図である。 本発明の実施形態の説明のための図である。 本発明の実施形態のブロック図である。 局在プラズモン共鳴に起因する吸光スペクトルの説明図である。
符号の説明
101 基板
102(a)〜(e) 発光素子アレイ
103(A)〜(E) 受光素子アレイ
104 検知素子
107 回折格子
108 反射鏡
111 長波長側の回折光の光束中心を示す線
112 短波長側の回折光の光束中心を示す線
113 波長制限フィルタ
114 検知部位
401 検知素子基板
402 金属微粒子
403 流路
404 蓋材
405 捕捉体
406 検出対象物質
501 回折格子法線
502〜507 素子の配置を示すための補助線
1001 中央演算装置
1002 メモリー
1003 固定ディスク
1004 表示装置
1005 キーボード
1006 LED制御回路
1007 LED
1008 ADコンバータ
1009 マルチプレクサ
1011 フォトダイオードアレイ

Claims (12)

  1. 標的物質を固定し得る表面を有し、該表面への該標的物質の固定状態に応じて光の透過率または反射率の波長特性が変化する検知素子と、複数の光源と、該光源からの光を前記検知素子に照射するための光照射手段と、該検知素子を透過または反射した光を受光するための受光手段と、を備え、前記標的物質に関する情報を取得する情報取得装置であって、
    前記複数の光源及び受光手段を同一基板上に有し、光源切り替え手段により前記複数の光源を選択的に発光可能とし、受光手段までの光路中に分光手段を設けることによって、各光源の位置に応じて前記受光手段の受光波長を異ならせることで、各発光手段に対応した波長ごとの前記検知素子での光の透過率及び反射率の少なくとも一方を求め、各光源ごとの光の透過率及び反射率の少なくとも一方の波長特性を得ることを特徴とする情報取得装置。
  2. 前記受光手段は、複数の素子からなり該複数の素子が前記同一基板上に設けられている請求項1記載の情報取得装置。
  3. 前記分光手段は、固定されている請求項1又は2記載の情報検知装置。
  4. 前記複数の光源手段のそれぞれが異なる波長特性を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  5. 前記検知素子は、前記分光手段と前記光源手段の間の光路上に配置されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  6. 前記検知素子は、前記分光手段と前記受光手段の間の光路上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5記載のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  7. 前記光源から前記検知素子を介して前記受光手段へ光を導くための反射手段をさらに有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  8. 前記光の透過率または反射率の変化が、プラズモン共鳴によるものである請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  9. 前記検出素子の表面は、前記標的物質を捕捉し得る金属微粒子を固定し得る表面であり、前記プラズモン共鳴が該金属微粒子が該表面に固定された状態での局在プラズモンである請求項8記載の情報取得装置。
  10. 前記光源及び前記受光手段が、同一半導体基板上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報取得装置。
  11. 検体中の標的物質に関する情報を検知素子を用いて取得する情報取得方法において、
    前記標的物質が固定された前記検知素子を用意する工程と、
    複数の光源のそれぞれから前記標的物質が固定された検知素子に光照射し、照射された光の透過光又は反射光を前記光源と同一基板上に設けられた受光手段に受光させ、かつ前記複数の光源の位置に依存して、前記受光手段の受光波長を異ならせ、各光源に対応した波長ごとの前記検知素子での光の透過率又は反射率の少なくとも一方を求めることで該光の透過率または反射率の少なくとも一方の波長特性を得る工程と、
    該波長特性に基づいて前記検知素子に結合した標的物質の結合量を求める工程と、
    を有することを特徴とする標的物質に関する情報の取得方法。
  12. 前記受光手段による受光は、前記受光手段を構成し、前記各光源に対応して設けられた複数の素子により行われる請求項11に記載の標的物質に関する情報の取得方法。
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