JP2006081839A - 杖転倒防止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】杖本体又は杖に装着された環状物やストラップに取付けて使用できるため携帯性に優れ、屋内外を問わず、広範囲な場所で使用でき汎用性や利便性に優れ、被固定物の形状を問わず固定でき、また棒状の被固定物の径の大小を問わず確実に固定できると共に衝撃、振動に強く使用性、安定性に優れ、夜間時等の視認性及び杖使用時の安全性に優れた杖転倒防止具を提供することを目的とする。
【解決手段】杖又は杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に取付けられる取付部と、少なくとも先端が交差して対向配置された挟持部と挟持部に各々延設された摘み部とを有し杖を被固定物に固定するための杖固定部と、一端が前記取付部に連結され他端が前記杖固定部に連結された連結部材と、挟持部の少なくとも先端内側に配設された滑り止め部と、少なくとも摘み部の表面に形成された蓄光面及び/又は再起反射面と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高齢者や身体の不自由な人等が使用するステッキ状の杖又は松葉杖等の杖,又は杖に装着された環状物やストラップに取付け、杖を使用しない場合に、杖をパイプ状の物やテーブルや椅子や衣服、ドアの取っ手等に簡便にかつ確実に固定し、杖の転倒を防止することができる杖転倒防止具に関するものである。
従来、高齢者や身体の不自由な人等が歩行の助けとして杖を使用している。使用者が、椅子に腰掛けたり、ベッドで横臥するとき、洗面やその他雑用を行う場合等、手の届く範囲に杖を立て掛けておき、杖を使用する場合容易に手にすることができるようにしておく必要があるが、杖は下端の接地面積が極めて小さく上端には握る部分が突出していたりするため壁等に立て掛ける際に不安定で立て掛けるのに苦労し、また、立て掛けてもすぐに倒れるという問題があった。高齢者や身体の不自由な人等にとっては、杖が床面に倒れてしまうと床から杖を取り上げるのが非常に難しいという問題があった。
そこで、杖の不使用時に、杖の転倒を防止する用具が提案されている。
例えば、特許文献1には「吸着盤と杖の出入口となるスリット部を形成した弾性材製の保持体とからなる杖保持具」が開示されている。
また、特許文献2には「左右の側壁部と後壁部とで囲まれたステッキ保持部を有し、上記左右の側壁部の前端部分間をステッキをステッキ保持部内に挿込むためのステッキ挿込み部とし、ステッキが上記左右の側壁部前端部分を押し広げながらステッキ保持部に出し入れされるステッキホルダー」が開示されている。
また、特許文献3には「杖に取り外し自在に挟み止めするホルダーと、該ホルダーに杖を立て掛け或いは掛け吊るすことのできる張り棒部材を展開、折り畳み可能に取付けたことを特徴とする杖の転倒防止具」が開示されている。
登録実用新案第3094863号公報 特開平9−28543号公報 実開昭63−161517号公報
しかしながら、上記従来の技術では以下のような課題を有していた。
(1)特許文献1の杖保持具では、あらかじめ杖保持具を吸着した場所でしか杖を保持することができず、杖保持具の吸着された場所から離れる場合に移動先で杖を保持するためには杖保持具を一々携帯しなければならず、利便性に欠けるという課題を有していた。
(2)また、平坦で滑らかな壁等には吸着することができるが、凹凸のある場所や、薄いテーブル等の平板状体や細いパイプ等の棒状体には吸着面が少ないため吸着し難く杖保持具の設置場所が限定され使用性に欠けるという課題を有していた。
(3)特許文献2のステッキホルダーでは、特許文献1の杖保持具と同様にあらかじめステッキホルダーを取付けた場所でしか杖を保持することができないとともに、木ねじ等で取付けてあるため容易に持ち運ぶことができずステッキホルダーの設置された場所から離れる場合に移動先で杖を保持することができず、使用性に欠けるという課題を有していた。
(4)特許文献3の杖の転倒防止具では、張り棒により立て掛け或いは掛け吊るすため、例えば第三者が接触した場合、バスや電車等の車内での不意の衝撃、振動を受けた場合に安定性を欠くというという課題を有していた。
(5)また、パイプ等の棒状体には立て掛けることができず、使用できる場所が限定され使用性に欠けるという課題を有していた。
(6)特許文献1乃至3の杖転倒防止具では、夜間時等は視界が利き難いため視認性に欠けるため杖を手に取り難く、夜間に杖を使用して歩行する場合に車等の運転手等の第三者からの視認性にも欠けるため杖使用時の安全性に欠けるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、杖本体又は杖に装着された環状物やストラップに取付けて使用できるため携帯性に優れ、屋内外を問わず、広範囲な場所で使用でき汎用性や利便性に優れ、被固定物の形状を問わず固定でき、また棒状の被固定物の径の大小を問わず確実に固定できると共に衝撃、振動に強く使用性、安定性に優れ、夜間時等の視認性及び杖使用時の安全性に優れた杖転倒防止具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の杖転倒防止具は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の杖転倒防止具は、杖の転倒を防止するための杖転倒防止具であって、前記杖又は杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に取付けられる取付部と、少なくとも先端が交差して対向配置された挟持部と前記挟持部に各々延設された摘み部とを有し前記杖を被固定物に固定するための杖固定部と、一端が前記取付部に連結され他端が前記杖固定部に連結された連結部材と、前記挟持部の少なくとも先端内側に配設された滑り止め部と、少なくとも前記摘み部の表面に形成された蓄光面及び/又は再帰反射面と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)杖又は杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に取付けられる取付部により、杖転倒防止具を杖又は杖に装着された環状物やストラップに簡便に取外しできる。
(2)取付部により杖又は杖に装着された環状物やストラップに取付けることができるので、杖転倒防止具を杖に装着したまま持ち運べ、移動した先々で杖転倒防止具を簡便に使用できる。
(3)取付部により杖に装着された環状物やストラップに取付けることができるので、杖に環状物やストラップが装着されている場合に、杖転倒防止具と杖に装着された環状物やストラップが絡まることなく使用することができる。
(4)杖をパイプ、テーブル、椅子、衣服、ドアの取っ手等の被固定物に固定するための杖固定部により、杖を被固定物に確実、安定的に固定できる。
(5)連結部材により、取付部と杖固定部を連結することにより、取付部と杖固定部をある程度の距離に保つことができ、被固定物との距離に柔軟に対応して固定することができる。
(6)杖固定部が備える摘み部により、延設された挟持部の広がりを簡便に調節でき、挟持部が被固定物に対して挟んで固定することで、被固定物の形状、大きさに簡便かつ迅速に対応して固定することができる。
(7)杖固定部が備える対向配置された挟持部の少なくとも先端が交差して形成されているので、先端が互いに接触したり干渉したりすることがないため挟持できる径をより狭めることができ、パイプ等の棒状の被固定物の径の大小に関わらず、特に径の小さいものにもしっかりと固定することができる。
(8)細いパイプ等の棒状の被固定物に固定した場合、固定された状態で挟持部の少なくとも先端が交差しているので、外れ難く、固定性、安定性に優れる。
(9)挟持部の少なくとも先端内側に配設された滑り止め部により、被固定物を滑ることなくしっかりと挟持でき、振動、衝撃によって外れ難く、強固に固定することができる。
(10)少なくとも摘み部の表面に形成された蓄光面により、夜間時等の視界が利き難い場合の視認性に優れ、杖使用者が容易に杖を見つけることができ、また容易に摘み部を視認し、操作することができるとともに夜間に杖を使用して歩行する場合に他の歩行者やライト不点灯の自転車運転手等の第三者からの視認性に優れるため、杖使用時の安全性に優れる。
(11)少なくとも摘み部の表面に形成されたは再帰反射面により車や自転車のライト等の光を反射できるため、車や自転車の運転手等の第三者から容易に視認され、夜間における杖使用時の安全性に優れる。
ここで、取付部には、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレン、硬質ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のものや軟鋼等の金属製のものが好適に用いられる。合成樹脂製のものは加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ、経時変化が少なく取付時に杖を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れる。金属製のものは機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れ、特にステンレス鋼等は耐腐食性を有するので好ましい。
取付部は杖に取付ける場合は円環状に形成され、杖を挿通して取付けられる。また、円環状の一部を切欠いた形状にすることにより、該切欠き部より杖を容易に着脱できるので簡便性に優れ好ましい。尚、杖を挿通し、又は杖を嵌合する取付部の縁や内周に面取りを施した場合、杖を傷付けがたく信頼性に優れる。また、取付部に面ファスナーを用いた場合は、太さの違うステッキ状の杖や松葉杖等の異なった太さの杖に柔軟に対応することができ、着脱容易であり、簡便性に優れ好ましい。また、取付部を後述する杖固定部と同じ構造にすることによっても、太さの違うステッキ状の杖や松葉杖等の異なった太さの杖に柔軟に対応することができ、着脱容易であり、簡便性に優れ好ましい。また、針金等を内包するゴム、プラスチック等の合成樹脂製の紐状のもので取付部を形成しても太さの違うステッキ状の杖や松葉杖等の異なった太さに柔軟に対応することができ、着脱容易であり、簡便性に優れる。その他繊維製、皮製の紐等でも確実に取付けられる構造であればよい。
また、取付部に面ファスナーを用いた場合や杖固定部と同じ構造にした場合、針金等を内包するゴム、プラスチック等の合成樹脂製の紐を用いた場合、簡易に取付位置を被固定物の高さに応じて変えることができる。
取付部は杖に装着された環状物やストラップに取付ける場合は円弧状に形成され開口部分が開閉して杖に装着された環状物やストラップを係止するものが簡便に取外しでき好適に用いられる。また、紐、面ファスナーを用いて取付けても簡便で軽量性に優れる。取付部は杖に装着された環状物やストラップに確実に取付けられる構造のものであればよい。
杖固定部は、摘み部を摘むことにより、まきバネ、板バネ等のバネが収縮し、摘み部及び挟持部を対向配置した状態で固定する枢軸を支点として摘み部の開口幅が狭まり、摘み部に延設された挟持部が開口するものが好適に用いられる。これにより被固定物に容易に着脱可能であり、簡便性に優れる。被固定物はパイプ等の棒状体、机等の平板状のもの、衣服、ドアの取っ手等であり、被固定物の形状、大きさに合わせて挟持部の開口幅を調節して挟んで固定することにより、さまざまな形状,大きさのものに容易に固定することができる。特に細いパイプ等にも滑落することなく確実に固定できる。
また杖固定部は、例えば被固定物が細いパイプ等の棒状体の場合等、杖に装着された環状物やストラップ又は連結部材の長さの分、杖が不安定になる虞がある場合は、被固定物を周回して被固定物又は杖本体に固定して使用することもできる。また、杖転倒防止具を杖に取付けて持ち運ぶ場合には杖本体に杖固定部を固定することで、杖転倒防止具が取付部を支点に宙をぶらついて安定性を欠くこともなく、しっかりと密着して固定することができるため杖を傷付ける虞もなく、コンパクトに持ち運ぶことができ、歩行時における杖の使用の妨げになることもない。
連結部材にはポリプロピレン、ポリウレタン、ポリウレタン、ポリエチレン、硬質ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製の紐状やベルト状のものや軟鋼等の金属製の鎖状のもの、繊維製又は皮製の紐状やベルト状のものが好適に用いられる。合成樹脂製のものは加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ、経時変化が少なく使用時に杖を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れる。金属製のものは機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れ、特にステンレス鋼等は耐腐食性を有するので好ましい。繊維製、皮製のものは、軽量性に優れ、使用時に杖を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れ好ましい。
連結部材の一端を取付部に連結し、他端は杖転倒防止具の使用の妨げにならないように確実に連結できれば杖固定部のどこに連結してもよく、連結部材の他端を対抗配置された摘み部の裏側の根元や摘み部の一方の端部に連結するように形成することで、摘み部を摘む場合、杖固定部を被固定物に固定する場合に連結部材が妨げになることがなく使用性に優れ好ましい。
また、連結部材に伸縮性を有する部材を用いることで被固定物の高さ等に柔軟に対応でき、ゴム紐、樹脂ばね、金属ばね等が好適に用いられる。ゴム紐、樹脂ばねは加工性、低コスト性、耐腐食性、軽量性の点で優れ、経時変化が少なく使用時に杖を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れる。金属ばねは機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れ、特にステンレス鋼製等は耐腐食性を有するので好ましい。
杖固定部が有する対向配置された挟持部及び挟持部に各々延設された摘み部には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のものや軟鋼等の金属製のものが好適に用いられる。合成樹脂製のものは加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ、経時変化が少なく固定時に被固定物を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れる。金属製のものは機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れ、特にステンレス鋼等は耐腐食性を有するので好ましい。
挟持部は、少なくとも先端、好ましくは挟持部の基部(摘み部近傍)まで二又に分かれて交差し、確実に被固定物を挟持できる構造であれば良い。挟持部の少なくとも先端が交差するように形成されることにより、先端が互いに接触したり干渉したりことがないため挟持できる径をより狭めることができ、棒状の被固定物の径の大小にかかわらず、棒状の被固定物の径が小さい場合であっても確実、安定的に挟持することができる。例えば、挟持部が略楕円弧状に形成され、少なくとも先端が交差するように形成することにより、棒状の被固定物の曲面に挟持部の当接する面積が増え、より確実に挟持することができ、先端が互いに接触することがないため挟持できる径をより狭めることができ、棒状の被固定物の径が小さい場合であっても確実に安定的に挟持することができる。また、径の小さい棒状の被固定物に固定した状態において挟持部の先端が交差しているため、より外れ難く、固定性、安定性に優れる。
また、挟持部が数本の略楕円弧状の板状体のもので形成された場合は、該板状体が一本ずつ互いに交差するように形成することにより、棒状の被固定物に固定した場合、固定された状態で該板状体が交互に交差しているので、より衝撃、振動に強く、外れ難く、固定性、安定性に優れ好ましい。また、平板状の被固定物に固定した場合は上下各数箇所でしっかりと固定するため、杖固定部が回転して外れることなく固定性、安定性に優れ好ましい。尚、対向配置された挟持部が数本の略楕円弧状の板状体のもので形成された場合はそれぞれ同じ数の板状体で形成しても異なった数の板状体で形成しても同様の作用を奏することができる。
摘み部は高齢者や身体の不自由な人等の力の弱い人が力を入れやすいように大人の親指大の大きさに形成されたものが好適に用いられる。摘み部をつまみ易く、力を込め易すいので、容易に取り扱うことができ、使用者の操作性に優れ、高齢者や身体が不自由な人等にとっては、微力かつ簡単に操作できるので好ましい。また、摘み部の端部の形状を摘んだ時の手前方向に平坦に形成することにより、平坦に形成されている部分を摘むことで、摘み易く操作性に優れ好ましい。
滑り止め部としては、軟質性の合成樹脂又は合成ゴム等の摩擦抵抗の大きいものが好適に用いられる。軟質性の合成樹脂又は合成ゴムは滑り止め効果が大きく、加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ、経時変化が少なく挟持時に被固定物を傷付ける可能性も少ないので信頼性に優れる。挟持部の内側全体や挟持部全体の表面に滑り止め部を配設してもよく、挟持部全体の表面を軟質性の合成樹脂又は合成ゴムで覆う場合に、挟持部を滑り止め部に挿通して形成するようにすることで取替え性に優れ好ましい。また、挟持部の内側全体に滑り止め部を設けることで、パイプ等の棒状の被固定物に固定する場合においても、滑ることなくしっかりと挟持でき、振動、衝撃によって外れ難く、被固定物と杖固定部がずれる虞がなく、被固定物を傷付けず固定性、信頼性に優れる。また、軟質性の合成樹脂又は合成ゴム等で形成された滑り止め部に溝や凹凸の形状を形成することにより、より滑り止め作用を発揮することができる。
また、挟持部自体を軟質性の合成樹脂又は合成ゴムで形成した場合や挟持部の内側に溝、凹凸の形状を設けることによっても、滑り止め作用を発揮することができる。
また、摘み部においても、表面を軟質性の合成樹脂又は合成ゴムで覆い、又は摘み部自体を軟質性の合成樹脂又は合成ゴムで形成することによって、摘み部の操作時に滑り止め作用によりしっかりと摘むことができ操作性に優れ好ましく、摘み部表面に溝、凹凸の形状を設けることによっても、滑り止め作用を発揮することができる。
また、挟持部自体又は摘み部自体を軟質性の合成樹脂又は合成ゴムで形成した場合等、杖を杖転倒防止具により被固定物に固定した後、杖を杖固定部に立て掛けることにより、滑り止め作用により、杖に装着された環状物やストラップ又は連結部材の長さ分杖が不安定になる虞がある場合でもより安定的な状態に杖を保つことができる。
蓄光面及び/又は再帰反射面は、蓄光性及び/又は再帰反射性を有するテープ、シール、塗料等で形成することができる。これにより汚れや傷等により蓄光性及び/又は再帰反射性が衰えてきた場合に簡便に取り替えることができ好ましい。また、摘み部自体を蓄光性及び/又は再帰反射性を有する物質とともに形成してもよい。また、挟持部や取付部等に蓄光面及び/又は再帰反射面を形成することにより蓄光性及び/又は再帰反射性を有する面積が増え夜間時の杖転倒防止具の視認性、夜間時における杖使用時の安全性の向上を図ることができ好ましい。
本発明の請求項2に記載の杖転倒防止具は、請求項1に記載の杖転倒防止具であって、前記杖固定部の前記挟持部が先端に前記摘み部の長手方向と略平行に形成された当接部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)挟持部の先端に摘み部の長手方向と略平行に形成された当接部により、平板状の被固定物に固定する場合に当接部が平板状の被固定物の板面に広い面積で狭着することで確実に固定することができる。
ここで挟持部が略楕円弧状等の形状で形成されている場合に、棒状の被固定物の曲面に挟持部の当接する面積が増え、より確実に挟持することができるとともに、挟持部の先端に摘み部の長手方向と略平行に形成された当接部により、平板状の被固定物に固定する場合に当接部が平板状の被固定物の板面に狭着することで確実に固定することができるため、棒状の被固定物と平板状の被固定物の両方に対応しやすく、かつ強固に固定することができ好ましい。また、当接部に前述の軟質性の合成樹脂又は合成ゴム等の摩擦抵抗の大きい滑り止め部を形成することによって被固定物を滑ることなく挟持でき、強固に固定することができる。
本発明の請求項3に記載の杖転倒防止具は、請求項1又は2に記載の杖転倒防止具であって、前記連結部材が前記取付部及び/または前記杖固定部と回動自在に連結された回転連結部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)連結部材が備える取付け部及び/または杖固定部と回動自在に連結された回転連結部により、連結部材のねじれを防止することができ、ねじれることにより連結部材が傷むことを防止することができる。
(2)連結部材が備える取付け部及び/または杖固定部と回動自在に連結された回転連結部により、被固定物に固定する際、ねじれを気にして杖固定部の向きを変えることなく、素早く杖固定部を被固定物に固定することができる。
ここで、回転連結部は連結部材と取付部及び/または杖固定部を回動自在に連結できる構造のものであればよい。また、連結部材の一端が回転連結部により取付部に回動自在に連結され、他端は杖転倒防止具の使用の妨げにならないように回動自在に連結できれば杖固定部のどこに連結してもよく、他端を対抗配置された摘み部の裏側の根元や摘み部の一方の端部に回動自在に連結するように形成することで、摘み部を摘む場合、杖固定部を被固定物に固定する場合に連結部材が妨げになることがなく使用性に優れ好ましい。
本発明の請求項4に記載の杖転倒防止具は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の杖転倒防止具であって、前記取付部が、円弧状に形成され前記杖に着脱自在に嵌合される嵌合部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)取付部が備える円弧状に形成された嵌合部により、取付部に杖を容易に着脱することができる。
尚、取付部が、円弧状に形成され杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に係止される係止部と、前記係止部の開口部を開閉する開閉部を備えた構成を有してもよい。
これにより、開口部を開閉部により開閉することにより、開口部から杖に装着された環状物やストラップを容易に係止できる。
係止部の開口部を開閉する開閉部は上下又は前後にバネにより開閉するものが簡易に取外しでき、使用性に優れ好適に用いられる。また、開閉部をフックにより前後に開閉するものも簡便で好適に用いられる。また、磁石により開閉するようにしても簡易に取外しでき好ましい。また、紐、面ファスナーを用いても簡便で軽量性に優れる。
また、係止部は杖に装着された環状物やストラップに摺動自在に係止されているので取付部の取付位置は簡便に移動させることができ、環状物やストラップを手首にまわして杖を使用する際の妨げとなることはない。
本発明の請求項5に記載の杖転倒防止具は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の杖転倒防止具であって、前記杖固定部の前記摘み部が前記杖を係止する係止突起部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)杖が杖転倒防止具により被固定物に固定されている場合に、杖に装着された環状物やストラップ又は連結部材の長さの分杖が不安定になる虞がある場合に摘み部が備える杖を係止する係止突起部により、杖を係止突起部に係止することができ杖の安定性の向上を図ることができる。
ここで、係止突起部は杖を確実に係止できる構造のものであればよい。杖を係止する係止突起部は杖固定部を縦にして被固定物に固定した場合には、摘み部を摘んだ時の手前側の端部を凹状に形成することにより簡易に杖を凹状部分に係止することができる。また、摘み部の側縁にコの字型の突起物を形成したり、摘み部の側縁を略L字型になるように突起させて形成することによっても杖を確実、安定的に係止することができ、摘み部の操作の妨げにもならず好ましい。係止突起部を柔軟性のある合成樹脂や合成ゴム等の部材で形成することにより杖の大きさに柔軟に対応して係止できる。また、摘み部の両側縁に大きさの違う係止突起部を形成することにより、太さの違う杖に簡便に対応して係止することができる。係止突起部を軟質製の合成樹脂や合成ゴムで形成したり、係止突起部の内側に軟質製の合成樹脂や合成ゴムを貼着することにより、杖が滑り難く安定的に係止でき好ましい。また、係止突起部の内側に溝、凹凸の形状を設けることによっても同様の作用を奏する。また、係止突起部の内側及び杖の一部に面ファスナーを設けそれらが接着するように係止することより強固に固定することができ安定性に優れ好ましい。
杖固定部を横にして被固定物に固定した場合には、対向配置された摘み部の間に杖を係止することができる。連結部材の一端を摘み部の一方の端部等と連結することによって、摘み部の間に杖を係止し易くなる。また、杖固定部を横にして被固定物に固定した場合においても摘み部の側縁にコの字型の係止突起部を形成したり、摘み部の側縁を摘み部がL字型になるように係止突起部を形成すること等によっても杖を確実、安定的に係止することができる。摘み部の間及び係止突起部の内側に軟質製の合成樹脂や合成ゴムを形成することにより、杖が滑り難く安定性に優れ好ましい。また、摘み部の間又は係止突起部に溝や凹凸の形状を設けることによっても同様の作用を奏する。また、摘み部の間及び係止突起部の内側及び杖の一部に面ファスナーを設けそれが接着するように係止することより強固に固定することができ安定性に優れ好ましい。
以上のように本発明の杖転倒防止具によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)杖又は杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に取付けられる取付部により、杖転倒防止具を簡便に取外しでき簡便性に優れ、杖に環状物やストラップが装着されている場合に杖転倒防止具と杖に装着された環状物やストラップが絡まることなく、杖転倒防止具を杖に装着したまま持ち運べ、移動した先々で杖転倒防止具を簡便に使用できる使用性、利便性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(2)杖固定部が備える摘み部により、簡便に摘み部に延設された挟持部の広がりを調節でき、挟持部が被固定物に対して挟んで固定することで、被固定物の形状、大きさに簡便かつ迅速に対応して杖固定部を被固定物に固定することができる使用性、簡便性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(3)連結部材により、取付部と杖固定部を連結することにより、取付部と杖固定部をある程度の距離に保つことができ、被固定物との距離に柔軟に対応して固定することができる使用性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(4)杖固定部が備える対向配置された挟持部の少なくとも先端が交差して形成されているので、先端が互いに接触したり干渉したりすることがないため挟持できる径をより狭めることができ、パイプ等の棒状の被固定物の径の大小に関わらず、特に径の小さいものをしっかりと固定することができ、固定された状態で先端が交差しているので外れ難く、固定性、安定性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(5)挟持部が少なくとも先端内側に備える滑り止め部により、被固定物を滑ることなくしっかりと挟持でき、振動、衝撃によって外れ難く、固定性、安定性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(6)摘み部のすくなくとも表面に形成された蓄光面により夜間時等の視界が利き難い場合の視認性に優れ、容易に杖を見つけることができ、また容易に摘み部を視認し操作することができ操作性に優れ、夜間に杖を使用して歩行する場合に他の歩行者やライト不点灯の自転車運転手等の第三者からの視認性に優れるため杖使用時の安全性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
(7)摘み部のすくなくとも表面に形成された再帰反射面により、車や自転車のライト等の光を反射できるため、車や自転車の運転手等の第三者から容易に視認され、夜間における杖使用時の安全性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)杖固定部の挟持部が備える先端に摘み部の長手方向と略平行に形成された当接部により、平板状の被固定物に固定する場合に当接部が平板状の被固定物の板面に広い面積で狭着することで確実に固定することができる使用性、固定性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)連結部材が備える取付け部及び/または杖固定部と回動自在に連結された回転連結部により、連結部材のねじれを防止することができ、ねじれることにより連結部材が傷むことを防止することができ連結部材の耐久性に優れ、杖固定部を被固定物に固定する際、ねじれを気にして杖固定部の向きを変えることなく、素早く被固定物に固定することができる使用性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)取付部が備える円弧状に形成された嵌合部により、取付部に杖を容易に着脱することができる簡便性、使用性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)杖が杖転倒防止具により被固定物に固定されている場合に、摘み部が備える杖を係止する係止突起部により、杖に装着された環状物やストラップ又は連結部材の長さの分杖が不安定になる虞がある場合でも杖を係止突起部に係止することにより、より安定的な状態に杖を保つことができる安定性に優れた杖転倒防止具を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における杖転倒防止具を示す全体正面図である。図2は実施の形態1における杖転倒防止具の使用状態を示す全体斜視図である。
図1及び図2中、1は杖転倒防止具、2は杖10に着脱自在に嵌合される嵌合部2aと連結部材7を止める止部2bを備えた取付部、3は杖10を棒状(パイプ状)の手摺りやテーブル等の板状物等の被固定物に固定するための杖固定部、4は杖固定部3の2本の板状体が略楕円弧状に形成され先端が交差して対向配置され棒状の被固定物11を挟持する挟持部、4aは挟持部4の先端に形成された当接部、5は挟持部4に延設された摘み部、5aは摘み部5の付け根部分に対向して形成された枢軸保持部、6は挟持部4及び当接部4aの内側に設けられた滑り止め部、7は一端が止部2bとリング状の係止部7bを介して回動自在に連結され、他端は杖固定部3の枢軸部8にリング状の係止部7b′を介して回動自在に連結された回転連結部7aを備えた連結部材、8は枢軸保持部5aに挿着された枢軸部、8aは枢軸部8に配設されたバネ、9は夜間時等の視認性を高める摘み部5の表面に貼着された蓄光シール等の蓄光面である。
取付部2は、加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ、経時変化が少なく取付時に杖10を傷付ける可能性も少ないポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレン、硬質ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製や機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れ、特に耐腐食性を有するステンレス鋼等の金属製のものを用いて一体に形成されており、円環状の一部を切欠いた形状にすることにより、杖10を取付部2の嵌合部2aに着脱することができる。
杖固定部3は、摘み部5を摘むことにより、高齢者等の力の弱い人でも容易に操作、使用することができる。摘み部5を摘むことにより挟持部4は先端が交差して形成されているので種々の径の棒状の被固定物11を略楕円弧状に形成された挟持部4で挟み込み、棒状の被固定物11に容易に杖10を固定することができる。
挟持部4及び摘み部5は上記取付部2と同じ材料を用いて形成した。挟持部4は2本の板状体が略楕円弧状に形成されており、略楕円弧状の形状に形成することにより棒状体の被固定物11の曲面に接着する面積が増え、棒状の被固定物11をより安定的に挟持することができる。また、挟持部4は二又状の2本の板状体が略楕円弧状に形成され各々が交差するように形成されているため、対向配置された挟持部4の先端が互いに接触したり干渉したりすることがないため挟持できる径をより狭めることができ、棒状の被固定物11の径の大小に関係なく、特に径の小さなものについてもしっかりと固定することができる。また、棒状体の被固定物11に杖固定部3が固定されている状態で挟持部4の2本の板状体の先端が交互に交差しているため、外れ難く、杖固定部3の固定性に優れる。
また、挟持部4の先端に当接部4aが形成されているので、テーブルの端部等の板面に当接部4aを狭着することでしっかりと固定することができる。
摘み部5は大人の親指大の大きさに形成されているので、高齢者や身体の不自由な人等の力の弱い人が力を入れやすく、特に高齢者や身体の不自由な人等の操作性、使用性に優れる。また、摘み部5の端部の形状を摘んだ時の手前方向に平坦に形成することにより、平坦に形成されている部分を摘むことで、摘み易く操作性に優れる。
滑り止め部6は挟持部4及び/又は当接部4aの内側に軟質性の合成樹脂又は合成ゴム等の摩擦抵抗が大きいものが貼着されて形成されており挟持部4及び当接部4aがパイプ等の棒状体や板状体の被固定物の面を滑ることなく、しっかりと固定することができる。
尚、挟持部4はいずれかを1本、他方を2本とするように本数を異ならせてもよい。
連結部材7は加工性、低コスト性、耐腐食性の点で優れ経時変化が少ないポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレン、硬質ゴム、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製の紐状やベルト状のものや機械的強度が高く、耐久性や信頼性に優れた軟鋼等の金属製の鎖状のもの、軽量性に優れた繊維製又は皮製の紐状やベルト状のものが好適に用いられる。伸縮性を有するゴム紐、樹脂ばね、金属ばね等を用いることによって被固定物の高さ等に柔軟に対応できる。また、連結部材7の一端を取付部2に連結し、他端は確実に連結できれば杖固定部3のどこに連結してもよく、例えば摘み部5の一方の端部に連結するように形成することで、摘み部5を摘む場合、杖固定部3を被固定物に固定する場合に連結部材7が妨げになることがなく使用性に優れ好ましい。
回転連結部7aは連結部材7が取付部2及び/又は杖固定部3と回動自在に連結されるよう形成されている。回転連結部7aは取付部2及び/又は杖固定部3と回動自在に連結される構造のものであればよい。杖固定部3を被固定物に固定する場合、被固定物の態様にあわせて杖固定部3を横にして固定する場合、縦にして固定する場合等があり、その使用時に連結部材7がねじれる虞があり、ねじれることによって連結部材7が傷み易い。また、杖固定部3を被固定物に固定する際にねじれが気になり、杖固定部3の向きを変えるなどして迅速に杖固定部3を被固定物に固定できない場合もある。そこで回転連結部7aが連結部材7が取付部2及び杖固定部3と回動自在に連結されるよう形成されていることによって、連結部材7がねじれるのを防ぎ、連結部材7の傷みを防ぎ、迅速、簡便に杖固定部3を被固定物に固定することができる。
蓄光面9は蓄光シールを貼着したり蓄光塗料を塗る、又は杖固定部3の成型時に合成樹脂に配合して一体形成する等蓄光性を有するものを用いて形成されている。よって、夜間時等の視界が利き難い場合の視認性に優れ、杖使用者が容易に杖10を見つけることができ、容易に摘み部5を視認し操作することができ、夜間に杖10を使用して歩行する場合に他の歩行者やライト不点灯の自転車運転手等の第三者からの視認性に優れるため、杖10の使用時の安全性に優れる。また、蓄光性を有するものに代えて再帰反射シートや再帰反射テープ、再帰反射塗料等の再帰反射性を有するものを用いて再帰反射面を形成することによって車や自転車のライト等の光を反射できるため、車や自転車の運転手等の第三者から容易に視認され、夜間における杖使用時の安全性に優れ好ましい。また、蓄光性を有するものと再帰反射性を有するものを併用することで夜間時の杖10の視認性、操作部5の操作性、杖10の使用時の安全性に優れ好ましい。また、挟持部4や取付部2等に蓄光シールや再帰反射シール等を貼着する等することにより蓄光性及び/又は再帰反射性を有する面積が増え夜間時の杖転倒防止具1の視認性、夜間時における杖10の使用時の安全性の向上を図ることができ好ましい。
次に実施の形態1における杖転倒防止具の平板状の被固定物への固定状態について図面を用いて説明する。
図3(a)は実施の形態1における杖転倒防止具の平板状の被固定物への固定状態を示す側面図であり、図3(b)は実施の形態1における杖転倒防止具の平板状の被固定物への固定状態を示す正面図である。
棒状の被固定物11へ固定する場合と同様に杖固定部3は摘み部5を摘むことにより、開口された挟持部4の先端に形成された当接部4aで挟み、平板状の被固定物12に容易に固定することができる。挟持部4の先端の当接部4aが平板状の被固定物12を上下各2箇所で強固に挟持するため、杖固定部3が回転してはずれることなく、安定的に固定することができる。平板状の被固定物12に挟持部4の先端の当接部4aの内側に設けられた滑り止め部6が接することにより滑り止め効果が発揮され、より強固に固定される。
取付部2は実施の形態1では円環状の一部を切欠いた形状で形成したが取付部2を円環状に形成し、杖11を挿通して取付け固定できるようにしてもよい。尚、杖11を挿通し、又は杖11を嵌合する嵌合部2aの縁や内周に面取りを施した場合、杖11や手を傷付けがたく信頼性に優れる。また、取付部2に面ファスナーを用いたり、杖固定部3と同じ構造にすることにより、円環状に形成された取付部2の径に合わない、異なった太さの杖に柔軟に対応することができ、着脱容易であり、簡便性に優れ好ましい。また、針金等を内包するゴム、プラスチック等の合成樹脂製の紐状のもので取付部2を形成しても円環状に形成された取付部2の径に合わない、異なった太さの杖に柔軟に対応することができ、着脱容易であり、簡便性に優れる。その他繊維製、皮製の紐等でも確実に取付けられる構造であればよい。また、取付部2に面ファスナーを用いた場合や杖固定部3と同じ構造にした場合、針金等を内包するゴム、プラスチック等の合成樹脂製の紐を用いた場合等、簡易、容易に取付部2の取付位置を被固定物の高さに応じて変えることができるためより安定的に杖を固定することができる。
以上のように本実施の形態1における杖転倒防止具は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)杖10に着脱自在に嵌合される嵌合部2aを備えた取付部2により、杖10に取付部2を簡便に取り外しできる。
(2)取付部2により杖10に簡便に取付けることができるので、杖転倒防止具1を杖10に装着したまま持ち運べ、移動した先々で杖転倒防止具1を簡便に使用できる。
(3)杖固定部3が、クリップ状に形成されているので、摘み部5を摘むだけで、被固定物の大きさに合わせて挟持部4の開口幅を摘み部5により簡便に調節でき、棒状や平板状の被固定物11、12の大きさに簡便に対応することができる。
(4)連結部材7により、取付部2と杖固定部3を連結することにより、取付部2と杖固定部3をある程度の距離に保つことができ、被固定物との距離に柔軟に対応して固定することができる。
(5)挟持部4が略楕円弧状に形成されているため棒状の被固定物11に当接する面積が増え、棒状の被固定物11をより安定的に挟持することができる。
(6)挟持部4の先端が交差するように形成されているため、先端が互いに接触することがないため挟持できる径をより狭めることができ、棒状の被固定物11の径の大小に関係なく、特に径の小さなものについてもしっかりと固定することができる。
(7)棒状の被固定物11に固定した場合、固定された状態で挟持部4が交互に交差しているので、衝撃に強く、外れ難く、固定性、安定性に優れる。
(8)平板状の被固定物12に固定した場合、挟持部4の先端に当接部4aが形成されおり、平板状の被固定物12の平面に上下各で強固に固定されるため、回転してはずれることなく、安定性、固定性に優れる。
(9)挟持部4及び当接部4aの内側に滑り止め部6を備えているため、棒状の被固定物11及び平板状の被固定物12をしっかりと滑ることなく挟持できる。
(10)摘み部5の表面に蓄光面が形成されているので、夜間時等の視界が利き難い場合の視認性に優れ、容易に杖10を見つけることができるとともに摘み部5を視認し操作することができる。特に、高齢者等の視力が落ちている者の操作性、簡便性に優れる。
(11)蓄光面9により第三者からの視認性にも優れるため、暗闇での歩行時等、杖使用時の安全性に優れる。
(12)連結部材7が取付部2及び/または杖固定部3と回動自在に連結された回転連結部7aを有することで、連結部材7のねじれを防止することができ、連結部材7がねじれにより傷むことを防止することができ耐久性に優れる。
(13)回転連結部7aにより、杖固定部3を棒状の被固定物11及び平板状の被固定物12に固定する際にねじれを気にして、杖固定部3の向きを変える必要がないため迅速に棒状の被固定物11及び平板状の被固定物12に固定することができる。
(実施の形態2)
図4は本実施の形態2における杖転倒防止具の取付部を示す拡大側面図である。
本実施の形態2における杖転倒防止具が実施の形態1と異なる点は、取付部2′が係止部14と開口部15と開口部15を開閉する開閉部16、開閉部16を操作する操作ボタン16aを備えている点である。取付部2′は、開閉部16を開閉する操作ボタン16aを下げることによって操作ボタン16aの下部に組み込まれたバネで開口部15を開閉し、杖10の装着部10aに装着されたストラップ13を係止部14で着脱自在に取付けることができる。
開閉部16はフックにより前後に開閉するものも簡便で好適に用いられる。また、磁石により開閉するようにしても簡易に取外しでき好ましい。また、紐、面ファスナーを用いても簡便で軽量性に優れる。
また、取付部2´は係止部14によりストラップ13に摺動自在に係止されているので、ストラップ13を手首にまわして杖10を使用する際に取付部2´ストラップ13の装着部10a側に移動させることで、手にあたる虞もなくのストラップ13の使用の妨げになることはない。
以上のように本実施の形態2における杖転倒防止具は構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)取付部2′が鉤状に形成された係止部14と、係止部14の開口部15を開閉する開閉部16、開閉部16を開閉する操作ボタン16aを備えているため、開口部15を操作ボタン16aにより開閉部16を開閉することにより、杖10に装着部10aにより装着されたストラップ13に簡易、簡便に着脱できる。
(2)取付部2′を杖10に装着部10aにより装着されたストラップ13に取付けることができるので、杖10に装着部10aにより装着されたストラップ13と杖転倒防止具が絡まることがなく、使用性に優れる。
(実施の形態3)
図5(a)は本実施の形態3における杖転倒防止具の使用状態を示す平面図であり、図5(b)は本実施の形態3における杖転倒防止具の使用状態を示す全体側面図である。
本実施の形態3における杖転倒防止具が実施の形態1又は実施の形態2と異なる点は杖転倒防止具1aの摘み部5が係止突起部18aを備えている点である。
係止突起部18aにより、杖10が杖転倒防止具1aにより平板状の被固定物12に固定されている場合に連結部材7及びストラップ13の長さ分杖10が不安定になる虞がある場合でも杖10を係止突起部18aに係止することができ、より安定的な状態に杖10を保つことができる。
次に、係止突起部の変形例について図面を参照しながら説明する。
図6は第一の変形例の係止突起部の使用状態を示す平面図である。
図6中、1bは第一の変形例の杖転倒防止具、18bは対向配置された摘み部5の右側縁に摘み部5が略L字型になるように形成された係止突起部である。
図6の第一の変形例が本実施の形態3と異なる点は係止突起部18bが摘み部5の右側縁に摘み部5が略L字型になるように形成された点である。
これにより簡単な構造で杖10を係止でき、係止突起部18bは対向配置された操作部5の上下各々に形成されていなくてもどちらか一方に形成されていれば杖10を係止することができる。また、係止突起部18bの内側を杖10の形状にあわせて曲面に形成することにより杖10を広い面積で係止でき安定性に優れる。
図7は第二の変形例の係止突起部の使用状態を示す平面図である。
図7中、1cは実施の形態3における杖転倒防止具の使用状態の第一の変形例における杖転倒防止具、18cは対向配置された摘み部5の両側縁に摘み部5が略コの字型になるように其々大きさを変えて形成された係止突起部である。
図7の第二の変形例が図6の第一の変形例と異なる点は係止突起部18cが摘み部5の両側縁に摘み部5が略コの字型になるように二つ其々大きさを変えて形成された点である。
これにより杖10の径の太さが変わっても簡便に対応して杖10を係止することができる。尚、係止突起部18cは対向配置された操作部5の上下各々に形成されなくてもどちらか一方に形成されていれば杖10を係止することができる。また、係止突起部18cの内側を杖10の形状にあわせて曲面に形成することにより杖10を広い面積で係止でき安定性に優れる。
係止突起部18a、18b、18cは杖10を確実に係止できる構造のものであればよい。係止突起部18a、18b、18cを柔軟性のある部材で形成することにより杖10の径の太さに柔軟に対応でき好ましい。また、係止突起部18a、18b、18cを軟質製の合成樹脂や合成ゴムで形成したり、内側に軟質製の合成樹脂や合成ゴムを貼着することにより、杖10が滑り難く安定性に優れ好ましい。内側に溝、凹凸の形状を設けることによっても同様の作用を奏する。また、係止突起部18a、18b、18cの内側及び杖10の係止接着部分にあらかじめ面ファスナーを設け、それが接着するように係止することより強固に固定することができ安定性に優れ好ましい。
杖固定部3を横にして被固定物に固定する場合には、対向配置された摘み部5の間に杖10を係止することができる。また、杖固定部3を横にして被固定物に固定する場合においても、杖固定部3を縦にして被固定物に固定する場合と同様に摘み部5の表面にコの字型の突起物等を形成することにより、同様の作用を奏する。
以上のように本実施の形態3における杖転倒防止具は構成されているので、実施の形態1又は実施の形態2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)杖10が杖転倒防止具1aによって平板状の被固定物12に固定されている場合に摘み部5が杖10を係止する係止突起部18aを備えているため、杖10を係止突起部18aに係止することにより、連結部材7及びストラップ13の長さの分杖10が不安定になる虞がある場合でもより安定的な状態に杖10を保つことができる。
(2)杖10が杖転倒防止具1bによって平板状の被固定物12に固定されている場合に摘み部5が杖10を係止する係止突起部18bを備えているため、簡単な構造で杖10を係止することができる。
(3)杖10が杖転倒防止具1cによって平板状の被固定物12に固定されている場合に摘み部5が杖10を係止する係止突起部18cを備えているため、杖10の径の太さが変わっても簡便に対応して係止することができる。
本発明は杖の転倒を防止する杖転倒防止具に関するものであり、杖本体又は杖に装着された環状物やストラップに取付けて使用できるため携帯性に優れ、屋内外を問わず、広範囲な場所で使用でき汎用性や利便性に優れ、被固定物の形状を問わず固定でき、また棒状の被固定物の径の大小を問わず確実に固定できると共に衝撃、振動に強く使用性、安定性に優れ、夜間時等の視認性及び杖使用時の安全性優れた杖転倒防止具を提供することができる。
実施の形態1における杖転倒防止具を示す全体正面図 実施の形態1における杖転倒防止具の使用状態を示す全体斜視図 (a)実施の形態1における杖転倒防止具の平板状の被固定物への固定状態を示す側面図(b)実施の形態1における杖転倒防止具の平板状の被固定物への固定状態を示す正面図 実施の形態2における杖転倒防止具の取付部を示す拡大側面図 (a)実施の形態3における杖転倒防止具の使用状態を示す平面図(b)実施の形態3における杖転倒防止具の使用状態を示す全体側面図 第一の変形例の係止突起部の使用状態を示す平面図 第二の変形例の係止突起部の使用状態を示す平面図
符号の説明
1, 1a,1b,1c 杖転倒防止具
2 ,2′ 取付部
2a 嵌合部
2b 止部
3 杖固定部
4 挟持部
4a 当接部
5 摘み部
5a 枢軸保持部
6 滑り止め部
7 連結部材
7a 回転連結部
7b,7b′ リング状の係止部
8 枢軸部
8a バネ
9 蓄光面
10 杖
10a 装着部
11 棒状の被固定物
12 平板状の被固定物
13 ストラップ
14 係止部
15 開口部
16 開閉部
16a 操作ボタン
17 連結部
18a,18b,18c 係止突起部

Claims (5)

  1. 杖の転倒を防止するための杖転倒防止具であって、前記杖又は杖に装着された環状物やストラップに着脱自在に取付けられる取付部と、少なくとも先端が交差して対向配置された挟持部と前記挟持部に各々延設された摘み部とを有し前記杖を被固定物に固定するための杖固定部と、一端が前記取付部に連結され他端が前記杖固定部に連結された連結部材と、前記挟持部の少なくとも先端内側に配設された滑り止め部と、少なくとも前記摘み部の表面に形成された蓄光面及び/又は再帰反射面と、を備えていることを特徴とする杖転倒防止具。
  2. 前記杖固定部の前記挟持部が先端に前記摘み部の長手方向と略平行に形成された当接部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の杖転倒防止具。
  3. 前記連結部材が前記取付部及び/又は前記杖固定部と回動自在に連結された回転連結部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杖転倒防止具。
  4. 前記取付部が、円弧状に形成され前記杖に着脱自在に嵌合される嵌合部を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の杖転倒防止具。
  5. 前記杖固定部の前記摘み部が、前記杖を係止する係止突起部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の杖転倒防止具。
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