JP2006081317A - 電源の独立制御方法、電源の横電流抑制方法、電源の独立制御システム、独立制御電源、電源の制御プログラム - Google Patents

電源の独立制御方法、電源の横電流抑制方法、電源の独立制御システム、独立制御電源、電源の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 並列接続される複数の電源の制御の独立制御によって横電流を抑制すること。横電流の発生による電源の電圧制御の停止を防いで電圧制御を維持すること。
【解決手段】
電源の独立制御は、並列接続した複数電源の制御において、電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求め、有効分電流に基づく位相制御、及び無効分電流に基づく電圧振幅制御を含んだ出力電圧制御を行い、電圧振幅制御により電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御する。各電源は各工程を他の電源と独立して行う。各電源において内部インピーダンスの電圧降下をそれぞれ独立して補償することで横電流を抑制し、横電流を抑制することによって電源間の電圧差を低減させ、各電源の電圧は設定範囲内に制御することができ、大きな電圧差を制限する電圧リミッタによって電圧制御が停止するといった事態を避ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、並列接続する複数の電源の制御に関し、特に各電源を独立制御した複数の電源間に流れる横電流を抑制する電源の制御に関する。
無停電電源装置(UPS)を複数台接続するなど、複数の電源を並列接続して負荷に電力を供給する構成が知られている。このように複数電源を並列接続する構成では、複数の電源の位相差の安定制御や、負荷変動に対する制御の安定性が求められる。複数の電源の並列接続における制御の問題点は、電源間に流れる横電流として観察される。
ここで、無停電電源装置(UPS)は電力供給を常時行う電源であり、例えばサーバー用の電源や金融機関に用いるコンピュータ用の電源、飛行場管制用の電源など、公共性上などの求めから一瞬の停電も許されない電気機器に用いられる。
UPSの並列接続は、例えば、電気機器の変更に伴う必要電力の増加や、電気機器の消費電力の増加に対応するために、既存のUPSに新たなUPSを付加する際に行われる。
複数の電源の並列接続では、通常、マスタースレーブ方式と呼ばれる制御方法が適用されている。
図13はマスタースレーブ方式の制御方法を説明するための構成図である。なお、以下では、電源としてUPSを例として説明する。マスタースレーブ方式は、並列接続される複数の電源の内の一つをマスター(マスターUPS10)としその他の電源をスレーブ(スレーブUPS11A,11B,…)として、マスターの電源10とスレーブの電源11との間を制御信号線(図中の破線で示す)で接続する。マスターの電源10は、スレーブの電源11からそれぞれの出力状態に係わる情報を取得し、取得した情報に基づいて接続された負荷に対して電流や電圧位相を指示して、各スレーブの電源11が分担すべき電力量を制御することで、複数の電源の位相差の安定制御や、負荷変動に対する制御の安定性をはかり、その結果、電源間に流れる横電流が抑制される。
このようなマスタースレーブ方式では、並列接続される複数の電源の内の一つは、各スレーブ電源からの情報に基づいて指令を生成する構成を備える必要があり、また、各電源は情報を授受するための構成も必要となるため構成が複雑となり、並列接続する電源の台数を増加させる際には、電源間の接続に加えて電力制御信号のため接続が必要となる。また、常にマスターの電源10とスレーブの電源11との間において、制御を途絶えることなく継続させる必要があるという問題がある。
そこで、複数の電源をそれぞれ独立に分散して制御することにより、マスタースレーブ方式に伴う問題を解消することが求められ、並列接続される複数電源の独立制御の検討がなされている。
図14は電源の独立制御を説明するための構成図である。なお、以下では、図13と同様に、電源としてUPSを例として説明する。独立制御では、並列接続される複数の電源12A〜12Cの各電源間の制御において、マスターとスレーブとの主従関係はなく、いずれの電源も制御においては他の電源とは独立して行う。そのため、マスタースレーブ方式のように、電源間において制御信号を授受する制御信号線は備えていない。
電源の独立制御では、電圧源の位相を可変とすることにより複数台のUPSを自律分散的に制御使用とする提案(非特許文献1)や、位相に加えて電圧振幅を可変とすることにより、横電流を抑制しようとする提案(非特許文献2)がされている。
図15は独立制御の解析モデルを説明するためのモデル図である。図15において、UPS1,UPS2は同定格出力電圧で異容量の電源であり、それぞれ独立に位相と電源振幅が制御され、各自の電圧と電流のみを観察するものとする。
この状態で、2台のUPSに位相差、電圧差や負荷変動が生じた場合の独立制御を考えると、各UPS1,UPS2の電圧v1,v2はそれぞれ以下の式(1)、(2)で表される。
v1=(VM+dv1)√2 cos(ω1t+hs1) …(1)
v2=(VM+dv2)√2 cos(ω1t+hs2) …(2)
ここで、VMは電圧振幅、ωは各周波数であり、dvとhsは変数である。負荷には各UPSからの出力電流i1,i2の和(i1+i2)が供給され、UPS間には横電流Icが流れる。
この電圧v1,v2は、有効分電流Ip及び無効分電流IqをPI(比例積分)制御することで制御される。図16はPI制御の構成を示している。位相制御は有効分電流Ipを用いて主に負荷分担を行い、電圧振幅制御は無効分電流Iqを用いて横電流の抑制を行う。
位相制御のパラメータhsは以下の式(3)で表され、電圧振幅制御のパラメータdvは以下の式(4)で表される。
hs=kp1(Ipref−Ip)+kp2∫0 (Ipref−Ip)dt …(3)
dv=kq1(Iqref−Iq)+kq2∫0 (Iqref−Iq)dt …(4)
ここで、kp1,kp2,kq1,kq2,はゲインであり、Ipは有効分電流、Iqは無効分電流であり、Iprefは有効分指令電流、Iqrefは無効分指令電流である。
電源間で横電流が発生すると、電流分配のバランスがくずれる。このとき、電圧振幅制御パラメータdvを制御することで横電流は抑制されるが、出力電圧の大きさが大きく変化するため、出力電圧値を所定範囲内に抑えるために、電圧リミッタ等によって電圧を制限する必要がある。電圧変動によって出力電圧値が制限値に達し、電圧リミッタの作用によって制限値に制限されると、システムは安定するが無効分電流が流れ電源によっては過電流が流れることになる。
図17,図18は異容量の電源を並列接続したときの各電源の電圧,電流及び位相関係を表す図である。
ここでは、容量比が3:1の二つの電源(UPS1,UPS2)について示している。図17(a),(b)は、両電源の電圧値が等しい場合(V1=V2)について示し、図17(c),(d)は、電圧値が異なる場合(V2>V1)場合について示している。なお、図18(a)は図17(a)と図17(b)とを重ね合わせて示し、図18(b)は図17(c)と図17(d)とを重ね合わせて示している。
図17(a)〜(d)において、各電圧V1,V2は、各電源の接続点での電圧VLと各電源内の内部インピーダンスによる電圧降下分とをベクトル的に加算することで表すことができる。
図17(a),(b)に示すように、両電源の電圧値が等しい場合(V1=V2)には、電源間を流れる横電流は発生しない。一方、図17(c),(d)に示すように、両電源の電圧値に差異が生じ、UPS2の電圧値V2がUPS1の電圧値V1よりも大きくなった場合(V2>V1)には、両電源間に横電流Ic´が流れる。この横電流Ic´によって、UPS1では電圧V1が減少し(図17(a)のV1から図17(c)のV1)、UPS2では電圧V2が増加する(図17(b)のV2から(d)のV2)。この両電源間の電圧差は、両電源が形成するループ回路の内部インピーダンスに発生する横電流Ic´による電圧降下分に対応すると見ることができる。
上記の電圧制御は、以下の式(5)で表される制御則に従っている。
dv=kq1(Iqref−Iq) …(5)
上記式により、UPS1,UPS2の制御則は以下の式(6),(7)で表される。
dv1=kq11(Iqref1−Iq1) …(6)
dv2=kq12(Iqref2−Iq2) …(7)
電源間に電圧差がない(V1=V2)場合には、前記した図(図17(a),(b),図18(a))に示すように、
dv1=dv2 …(8)
となり、式(6)〜(8)から、
kq11(Iqref1−Iq1)=kq12(Iqref2−Iq2) …(9)
となる。このとき、V1=V2であるから、式(6)、(7)のゲインkq1,kq2が小さくい場合であっても、横電流Ic=0となる。
図18(a)の状態では、二つの電源の電圧は等しく、電流は容量比に比例して定まる。
上記の平衡状態に対して、図17(c),(d),図18(b)に示すように、外乱等によって出力電圧に電圧差が生じた場合(V2>V1)には、横電流Icが流れる。
ここで、横電流IcがUPS2からUPS1に流れると仮定すると、
Iq1=Iqr1−Ic …(10)
Iq2=Iqr2+Ic …(11)
で表され、また、UPS1,UPS2の電圧制御則は、
dv1´=kq11Iqref1−kq11Iq1+kq11Ic …(12)
dv2´=kq12Iqref2−kq12Iq2−kq12Ic …(13)
で表される。この電圧制御則に前記式(6),(7)の電圧制御則を適用すると、
dv1´=dv1+kq11Ic …(14)
dv2´=dv2−kq12Ic …(15)
となる。
ここで、
Δv21=dv2´−dv1´ …(16)
と定義すると、
Δv21=dv2−dv1−(kq11+kq12)Ic …(17)
一方、前記した位相図から
Δv21=ZloopIc
=Z2Ic+Z1Ic …(18)
なお、
Z1=(R1+ωL11/2
Z2=(R2+ωL21/2
式(18)から
Ic=Δv21/(Z1+Z2) …(19)
上記式(19)から、Δv21を小さくすれば、横電流Icを減少させることができる。
このときの電圧差は、以下の式(20)で表される。
V2−V1|=(Rloop+Xloop1/2・Ic=Zloop・Ic …(20)
ここで、Rloop,Xloopは両電源の内部インピーダンスで形成されるループの抵抗分及びリアクタンス分であり、Icはループを流れる横電流である。
ここで、有効分電流制御によってhsの位相制御を行うと、有効分電流Ipについて平衡をとることができる。図18(c)はこの有効分電流について平衡がとられた状態を示している。
有効分電流の平衡がとられているため、両電源の有効分電流による電圧降下はほぼ等しくなる(Z1・Ip1=Z2・Ip2)ため、式(3)から有効分電流の平衡を保つために横電流Icは実質的に倍増することになる。したがって、両電源の電圧差は、両電源間に流れる無効分電流に起因するといえる。
この有効分電流制御時の電圧差を求めると、
Δv21=V2−V1
=Zloop・Ic
=(Z1+Z2)・Ic …(21)
パラメータを選択するときの条件から
Z1:Z2=kq11:kq12
であるので、比例定数をαとおくと、
Z1=αkq11
Z2=αkq12
となるため、電圧差Δv21は
Δv21=(kq11Ic+kq12Ic)α …(22)
で表される。
上記式から、kq11やkq12のゲインを上げると、横電流Icによって電圧差は大きくなる。このとき、エネルギー分配の最低性能を補償するために、電圧リミッタを実行することが必要である。この電圧リミッタにより、電圧は飽和して設定電圧に強制的に固定され、電圧差を抑制することが困難となる。
平成8年電気学会全国大会 805「複数台無停電電源の自律分散制御による高信頼化の一提案」河村篤男,中嶋泰孝 4-140,4-141 平成14年電気学会産業応用部門大会 250「複雑系を考慮したUPSの独立制御の検証実験」河村篤男,藤井良 P1311-1314
上記したように、従来提案される電源制御では、有効分電流による位相制御(hs制御)と無効分電流による電圧振幅制御(dv制御)の組み合わせによって、並列接続される複数の電源の制御を他の電源と無関係に独立して制御することができるものの、十分に横電流を抑制することができないという問題がある。
さらに、横電流の発生によって電圧差が大きくなり、電圧リミッタの作用によって電源の電圧制御が困難となるという問題がある。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、並列接続される複数の電源の制御の独立制御によって横電流を抑制することを目的とする。また、横電流の発生による電源の電圧制御の停止を防いで、電圧制御を維持することを目的とする。
本出願の発明者は、並列接続される複数の電源の出力電圧の等化には、各電源の内部インピーダンスの電圧降下が関連していることを見出した。本発明は、この観点に基づいて、各電源において内部インピーダンスの電圧降下をそれぞれ独立して補償することで横電流を抑制し、横電流を抑制することによって電源間の電圧差を低減する。これにより、各電源の電圧は設定範囲内に制御することができ、大きな電圧差を制限する電圧リミッタによって電圧制御が停止するといった事態を避けることができる。
本発明は、各電源において内部インピーダンスの電圧降下をそれぞれ独立して補償することで横電流を抑制するという技術思想を、電源の独立制御方法、電源の横電流抑制方法、独立制御システム、独立制御電源、及び電源の制御プログラムの各態様に適用することができる。
電源の独立制御方法は、並列接続される複数の電源の各電源をそれぞれ独立して制御する方法の態様であり、並列接続される全ての電源を制御する形態や並列接続される電源の任意の電源を制御する形態とすることができ、並列接続される複数の電源の内少なくとも一つの電源の制御に係わる。
電源の独立制御方法の態様は、並列接続した複数電源を制御する制御方法であって、電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程と、有効分電流に基づく位相制御、及び無効分電流に基づく電圧振幅制御を含んだ出力電圧制御の工程とを備える。電圧振幅制御は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御し、各電源は各工程を他の電源と独立して行う。
従来提案される電圧振幅制御は、単に無効分電流と無効分指令電流との差に基づいてdv制御を行うのに対して、本発明は制御対象の電源について、その電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するように制御する。さらに詳細には、インピーダンス電圧降下分は、無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分である。この電圧振幅制御により、内部インピーダンスの電圧降下に起因する電圧差を低減し、横電流を低減する。
この電圧振幅制御は、当該電源から求めた無効分電流を用いて行うことができるため、並列接続される他の電源とは独立して行うことができる。
出力電圧制御において、位相制御は有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御して得られた値に基づいて行い、電圧振幅制御は無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行う。また、内部インピーダンス電圧降下補償は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により行う。
位相制御の比例係数、積分定数、及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例して定めることができる。また、内部インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定する。電源は目標電圧及び目標周波数を共通とする無停電電源(UPS)とすることができる。
次に、電源の横電流抑制方法の態様は、並列接続した複数電源間の横電流を抑制する方法であって、並列接続した複数電源の少なくとも一つの電源は、電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求め、有効分電流に基づく位相制御、及び、無効分電流に基づく電圧振幅制御により出力電圧を制御する。
電圧振幅制御は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御する。この電圧振幅制御は、無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償する内部インピーダンス電圧降下補償を含み、この電圧振幅制御により、内部インピーダンスの電圧降下に起因する電圧差が低減し、横電流も低減する。この電圧振幅制御は、当該電源から求めた無効分電流を用いて行うことができるため、並列接続される他の電源とは独立して行うことができる。
位相制御、電圧振幅制御、内部インピーダンス電圧降下補償、及びこれらの制御や補償における係数は、前記した電源の独立制御方法の態様と同様とすることができ、電源は無停電電源に適用することができる。
次に、電源の独立制御システムの態様は、並列接続した複数電源を制御する制御システムであって、各電源は、それぞれ電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段、前記無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段により出力電圧を制御する電圧制御手段と備える。電圧振幅制御手段は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御し、各電源は各手段を他の電源と独立して動作する。
本態様の電源の独立制御システムが備える電圧振幅制御手段は、無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償する内部インピーダンス電圧降下補償を含むことを特徴としている。
より詳細には、位相制御手段は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて位相制御を行い、電圧振幅制御手段は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、内部インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い電圧振幅制御を行い、補償手段は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により内部インピーダンス電圧降下補償を行う。
位相制御の比例係数、積分定数、及び電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例により設定することができ、内部インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定する。当該システムに適応する電源は目標電圧及び目標周波数を共通とする無停電電源とすることができる。
次に、独立制御電源の態様は電源単体に係わる構成であり、出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段及び無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段を含む出力電圧制御手段とによって構成される。電圧振幅制御手段は、無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償する内部インピーダンス電圧降下補償を行い、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御する。出力電圧制御手段は並列接続した他の電源と独立して制御する。
より詳細には、位相制御手段は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて位相制御を行い、電圧振幅制御手段は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、内部インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い電圧振幅制御を行い、補償手段は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により内部インピーダンス電圧降下補償を行う。
位相制御の比例係数、積分定数、及び電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例して定めることができ、内部インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定することができる。また、電源は無停電電源とすることができる。
次に、電源の制御プログラムの態様は、有効分電流と無効分電流に基づいて出力電圧を制御する機能を備えた電源を制御するプログラムであって、出力電圧の電圧振幅を制御する工程において、当該電源内の内部インピーダンスによる電圧降下を補償する工程をプロセッサに実行させる手順を記録するものであり、制御機能を実現するために電源に設ける制御プログラムに当初から組み込んでおくことも、あるいは、後から組み込むこともできる。
また、電源の制御プログラムは、出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程をプロセッサに実行させる手順を備えることもできる。補償動作は、無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償する内部インピーダンス電圧降下補償である。
より詳細には、位相制御は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて行い、電圧振幅制御は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、内部インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い、内部インピーダンス電圧降下補償は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により行う。
位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例して設定することができ、内部インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、並列接続される他の電源の出力電力と独立して設定することができる。また、制御プログラムを組み込む電源は無停電電源とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、並列接続される複数の電源の制御の独立制御によって横電流を抑制することができる。
また、横電流の発生による電源の電圧制御の停止を防いで、電圧制御を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明による電源の独立制御を説明するための概略図である。図1において、複数の独立電源1A,1B,1Cは並列接続され、負荷に電流を供給する。なお、ここでは複数の独立電源として独立電源1A,1B,1Cの例を示しているが、並列接続する電源の個数は2以上の任意の個数とすることができる。ここでは、独立電源1Aについて説明する。
並列接続される複数の電源において、電気機器の変更に伴う必要電力の増加や電気機器の消費電力の増加などの負荷変動や、複数の電源間の位相差や電圧差が発生した場合、各独立制御電源1(1A)は、他の電源と独立して当該独立制御電源のみの制御によって、安定動作に制御する。
独立制御は、出力電流から有効分電流Ipと無効分電流Iqを求め、有効分電流Ipを用いて位相制御2を行い、無効分電流Iqを用いて電圧振幅制御を行う。
位相制御2により位相パラメータhsを求め、電圧振幅制御3により電圧振幅パラメータdvを求める。電圧振幅制御3は、内部インピーダンス電圧降下補償4によって、無効分電流Iqと電源の内部インピーダンスZを用いて内部インピーダンス電圧降下を補償した電圧振幅パラメータdvを求める。
制御電圧値演算5は、求めた位相パラメータhs及び電圧振幅制御パラメータdvと、指令された周波数指令値ω及び電圧振幅指令値VMに基づいて、出力電圧制御則に従って演算を行い、制御電圧値vを求める。パワーアンプ6は、制御電圧値演算5で求めた制御電圧値vに基づいて電圧を生成する。
この電圧制御において、各独立電源1は、横電流の発生の要因となる無効分電流による内部インピーダンスの電圧降下を補償することによって横電流の発生を抑制し、電圧差の低減を行う。このとき、各独立電源は、内部インピーダンス電圧降下補償を電源毎に独立して行うことができるため、電圧制御を他の電源と関わりなく独立して行うことができる。
また、このとき、出力電圧制御則の位相制御2及び電圧振幅制御3において、各電源の動作状態を定める各ゲインの比率を並列接続される電源の出力容量に逆比例して定めることにより、各電源の出力容量に応じた電圧制御を行うことができる。
図2は、独立制御電源1が行う制御処理を説明するためのブロック図である。図2において、電流センサ(図示していない)により各時刻tで出力電流i(t)を測定し、有効分電流及び無効分電流演算1aによって測定電流から電流要素(有効分電流Ip及び無効分電流Iq)を求める。
各電流要素の有効分電流Ipと無効分電流Iqは、それぞれ以下の式(23),(24)で求められる。
Ip=2/T・∫t−T i(t)cos(ωt+hs)dt …(23)
Iq=2/T・∫t−T i(t)sin(ωt+hs)dt …(24)
ここで、Tは周波数の逆数、ωは角周波数、hsは可変変数の一つである。例えば、f=50Hzのときは、T=0.02[s]、ω=2π・50=314.16[rad/s]である。
式(23),(24)の演算はリップルを備えているため、式(25)、(26)の演算処理を行うローパスフィルタ1bによってリップル分を抑制して平滑化する。なお、^は平滑後の値を表すものとする。
Ip^=a・∫ (Ip−Ip^)dt …(25)
Iq^=a・∫ (Iq−Iq^)dt …(26)
ここでaは定数であり、ローパスフィルタのカット周波数である[rad/s]。
次に、差分演算1cと制御部1dによって位相制御を行って制御変数hs(位相パラメータ)を求め、差分演算1eと制御部1fによって電源振幅制御を行って制御変数dv(電圧振幅)を求める。
差分演算1cは、有効分電流Ip^と参照値である有効分指令電流Iprefとを比較してその差分(Ipref−Ip^)を求め、制御部1dはこの差分(Ipref−Ip)から以下の制御則に従って制御変数hsを求める。
hs=kp1(Ipref−Ip^)+kp2∫ (Ip−Ip^)dt …(27)
また、差分演算1eは、無効分電流Iq^と参照値である無効分電流指令電流Iqrefとを比較してその差分(Iqref−Iq^)を求め、制御部1fはこの差分(Iqref−Iq^)から以下の制御則に従って制御変数dvを求める。
dv=kq1(Iqref−Iq^)+gZIq^ …(28)
ここで、kp1,kp2,kq1,gはゲインである。Zは電源(UPS)の内部インピーダンスである。zd=gZIq^は制御変数dvのためのインピーダンス降下補償を表す。
任意の電源(UPSn)の内部インピーダンスZnは以下の式(29)で与えられる。
Zn=(Rn+ωLn1/2 …(29)
ここで、RnとLnはそれぞれ電源UPSn(n=1,2,…,N)の内部抵抗と内部インダクタンスである。
図3は、制御変数hsとdvのための制御部の一構成例を示すブロック図である。図3において、制御変数hs(位相パラメータ)は、式(27)に基づいて、有効分指令電流Iprefと有効分電流Ip^との差分した値(Ipref−Ip^)を比例係数をkp1として比例制御した値と、差分(Ipref−Ip^)を積分定数をkp2として積分制御した値とを加算して得ることができる。
また、制御変数dv(電圧振幅パラメータ)は、式(28)に基づいて、無効分指令電流Iqrefと無効分電流Iq^との差分した値(Iqref−Iq^)を比例係数をkp1として比例制御した値と、無効分電流Iq^を比例係数をkq11Z(=gZ)として比例制御した値とを加算して得ることができる。
次に、制御電圧値演算1gによって制御変数hs及びdvを用いて、以下の式(30)で表される制御電圧値vを演算して求める。パワーアンプ1hは、この制御電圧値vを出力するように電力増幅を行う。
v=(VM+dv)√2・cos(ωt+hs) …(30)
ここで、VMとωは固定変数であって、予め設定された値が用いられる。VMは電圧増幅のrms値であり、ωtは時刻t毎にω[rad/s]の周期で変化する。
式(27),(28)で表される制御則は、電流参照値となる有効分指令電流Ipref、無効分指令電流Iqref、及びゲイン(kp1,kp2,kq1,g)を選択可能なパラメータとして含んでいる。また、式(25),(26)はローパスフィルタ定数aを含んでいる。
パワーアンプから出力電圧を制御する上記の演算及び処理は、DSPで構成する他、各処理工程を実行する手順をプログラムに記載しておき、このプログラムをCPUで実行することによりソフトウエアで行うことができる。
また、このプログラムによる場合には、上記処理の全てを含むプログラムの他、一部の処理を実行させるプログラムとすることができる。例えば、本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行うdvの算出処理をCPUに実行させるプログラムのみを独立させ、その他の処理機能を備える電源装置に当該プログラムを組み込むことによって、本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行わせるようにすることもできる。
これによれば、電源装置に制御用のプログラムとして当初から組み込む構成の他、既存の電源装置が備える制御プログラムに追加的に組み込む構成によって、内部インピーダンス電圧降下補償を行わせることができる。
以下、安定制御のための前記パラメータの選択について説明する。
はじめに、電流参照要素である有効分指令電流Ipreと無効分指令電流Iqrefの選択について説明する。
各独立電源の電流参照要素(Ipref、Iqref)の選定は、最大負荷(抵抗−容量負荷)を想定して定めることができる。独立電源(UPS)の内部インピーダンスは、通常最大負荷の状態よりも十分に小さいので、電流参照要素を演算するための電気角θは最大負荷のインピーダンスの角に設定することができる。
したがって、
cosθ=R|100%負荷/Z
sinθ=ωL|100%負荷/Z …(31)
ここで、Z=(R|100%負荷+ωL|100%負荷)1/2である。
従って、最大負荷電流は次式(32)で表される。
I|100%負荷=Vrms/Z …(32)
また、100%負荷状態の有効電流及び無効電流は、以下に式(33)で与えられる。
Ip100%=I|100%負荷cosθ
Iq100%=I|100%負荷sinθ …(33)
制御変数hsとdvの演算は、実電流要素と参照値との差分を考慮しなければならないので、おおよそ中間状態に当たる参照値、例えば最大負荷の50%を想定して、hsとdvを零の周囲で変化させる。
Ipref=0.5・Ip100%
Iqref=0.5・Iq100% …(34)
複数の電源(UPS)では、各電源(UPS)のIprefとIqrefは、式(34)で得られた結果の割合に従って分配することで選択される。
次に、ゲインkp1(位相制御の比例係数)について説明する。小信号モデルに基づく安定解析によれば、システムが安定となるゲインが得られる。最も容量の大きな電源(UPS)のゲインkp1は0.001≦kp1≦1.0の範囲で変化する。
はじめに、システムが想定範囲内で安定となるよう変化させ、次に、ゲインの適当な値を選択するために、安定範囲の中間位置を選ぶ。これをゲインkp1の安定値とする。
他の電源(UPS)のゲインkp1の値は、割合に従って設定する。
kp11・S1=kp12・S2=…=kp1N・SN
ここで、SNはユニットn(n=1,2,…,N)の出力電力の割合である。
次に、ゲインkq1(電圧振幅制御の比例係数)について説明する。
小信号モデルに基づく安定解析によれば、システムの安定は、ゲインkq1の変化に対して感度が小さい。さらに、内部インピーダンス電圧降下補償がない場合のdvの制御式は、単に比例制御であることを示している。従って、電圧が変化した場合、dvの制御式は最良な電圧バランスを保証していない。そのため、電源(UPS)間には、容量性の横電流が流れる。
内部インピーダンス電源降下補償がない場合において、制御式dvに対するオフセットエラーの比率eは以下の式(35)で表される。
e=(vd−dv)/vd
={(1−(KL・Zloop・kq1)/(1+(KL・Zloop・kq1)}×100[%]
…(35)
ここで、vdは2つの電源(UPS)の電圧差であり、Zloopは電源(UPS)の内部インピーダンスによるループインピーダンスの値である。また、KLはシミュレーションで得られるループ定数である。
オフセットエラーが小さいと仮定したとき、このオフセットエラーを小さくする条件を満足するために、大きなゲインkq1を選択する(kq1>1)。
並列接続される複数の電源の内、任意に選択した電源(UPS)に対してゲインkq1を選択すると、各電源のゲインkq1は以下の割合に従って設定することができる。
kq11・S1=kq12・S2=…=kq1N・SN
ここで、SNはユニットn(n=1,2,…,N)の出力電力の割合である。
次に、ゲインkp2(位相制御の積分定数)について説明する。
小信号モデルに基づく安定解析によれば、システムが安定となるゲインを求めることができる。容量が最も大きな電源(UPS)では、ゲインkp2は0.001≦kp2≦1.0の範囲で変化する。
はじめに、システムが想定範囲内で安定となるよう変化させ、次に、ゲインの適当な値を選択するために安定範囲の中間位置を選ぶ。ここで、ゲインkp2の安定値とする。
他の電源(UPS)のゲインkp2の値は、割合に従って設定することができる。
kp21・S1=kp22・S2=…=kp2N・SN
ここで、SNはユニットn(n=1,2,…,N)の出力電力の割合である。
次に、ローパスフィルタのゲインaについて説明する。
式(25),(26)のゲインaは、ローパスフィルタのカットオフ周波数である。有効分電流Ip及び無効分電流Iqは式(23),(24)を使って計算されるので、有効電流と無効電流の周波数はωに等しい。ローパスフィルタのカットオフ周波数([rad/s])は、この周波数ωを基準として例えばωの0.1%に設定することができる。
次に、内部インピーダンス電圧降下補償のゲインgについて説明する。
図18(a),(b)、図4(a)(図18(c)),図4(b)は、出力容量が異なる2つの電源(UPS)における電圧と電流の関係を示す図である。ここでは、出力容量の出力割合が3:1の場合について示している。
図18(a)は、V1=V2となる理想状態を示している。このとき、電流I1とI2は出力容量の割合に従った大きさとなりバランスしている。この状態では電圧差がないため、横電流はない。この状態は、図中の3角形で表されるように、R1・I1=R2・I2,X1・I1=X2・I2で表され、両電源(UPS)の内部抵抗による電圧降下は等しいことを示している。
図18(b)は、V2>V1の状態を示している。電圧差により、横電流Icの影響で電流I1は電流I1´に減少し、電流I2は電流I2´に増加する。電流I1´と電流I2´は、出力容量の割合に従ったバランスではなくなっている。有効分電流と無効分電流は、この条件に従って変化することを考慮すると、両電流要素も出力容量の割合に従ったバランスとはなっていない。さらに、内部インピーダンスの電圧降下も等しくなくなる。電圧V1とV2の差は、横電流Icと両電源(UPS)のループインピーダンス(Zloop)の積として表される。即ち
V2−V1=IcZloop …(36)
図4(a)(図18(c))は、式(27)による位相制御によって有効分電流のバランスがとられた状態を示している。
しかしながら、図示するような電圧の位相シフトが生じる。ここで、有効分電流のバランスがとられているため、横電流は無効電流によるものである、図18(b)の状態よりもより大きくなっている。
図5(a)は有効分電流による電圧バランスの状態を示し、図5(b)は無効分電流による電圧バランスの状態を示している。
図5(a)において、R1・IP1≒R2・IP2、X1・IP1≒X2・IP2により有効分電流により内部インピーダンスに生じる電圧はほぼ平衡する。一方、図5(b)において、R1・IQ1<R2・IQ2、X1・IQ1<X2・IQ2により無効分電流により内部インピーダンスに生じる電圧は平衡が得られず、横電流Icが生じる。
電圧V1*と電圧V2*の差は、有効分(R2IQ2−R2IQ2)と無効分(X2IQ2−X2IQ2)で表され、無効分電流Iqにより生じる。
電圧差は以下の式(37)で表され、内部インピーダンスの電圧降下分に相当している。
V2−V1=IcZloop=Z2Iq2−Z1Iq1 …(37)
ここで、Z2=(R2+ωL21/2、Z1=(R1+ωL11/2である。
この無効分電流による電圧差を解消するには、電圧降下分をdvの制御則の式に加えて補償することによって行うことができる。これにより、自律補償される。
dvの制御式は式(28)であり、このゲインgは制御変数hsの効果を有効なものとするように設定する。図4(a)によれば、無効分電流による作用はほぼ2倍である。そこで、ゲインgを2以上に設定する(g>2)。全ての電源(UPS)について等しく設定する。このゲインgは、各電源の出力容量の割合とは無関係である。
図4(b)は、内部インピーダンス電圧降下補償による独立制御を行った後の電圧と電流の状態を示している。内部インピーダンス電圧降下補償によって、Zloop・Ic″は減少して無効分電流の電流バランスが改善され、電圧V1″と電圧V2″の差が縮小する。
以下、内部インピーダンス電圧降下補償の作用について説明する。
内部インピーダンス電圧降下補償の式は前記式(28)で表される。
この式を用いると、電源UPS1に対する制御則は
dv1=kq11(Iqref1−Iq1)+g1Z1Iq1 …(38)
となり、電源UPS2に対する制御則は
dv2=kq12(Iqref2−Iq2)+g2Z2Iq2 …(39)
となる。
電圧V2と電圧V1間に電圧差があり(V2>V1)、横電流Icがある場合において、横電流IcがUPS2からUPS1に流れると仮定すると、前記したように
Iq1=Iqr1−Ic …(10)
Iq2=Iqr2+Ic …(11)
となり、上記式(38),(39)は
dv1´=kq11(Iqref1−Iqr1+Ic)+g1Z1(Iqr1−Ic) …(40)
dv2´=kq12(Iqref2−Iqr2−Ic)+g2Z2(Iqr2+Ic) …(41)
となる。
上記式を展開すると、
dv1´=kq11Iqref1−kq11Iqr1+kq11Ic+g1Z1Iqr1−g1Z1Ic …(42)
dv2´=kq12Iqref2−kq12Iqr2−kq12Ic+g2Z2Iqr2+g2Z2Ic …(43)
となる。さらに、整理することで、
dv1´=kq11Iqref1+(g1Z1−kq11)Iqr1+(−g1Z1+kq11)Ic
=kq11Iqref1+(g1Z1−kq11)(Iqr11−Ic) …(44)
dv2´=kp12Iqref2+(g2Z2−kq12)Iqr2+(g2Z2−kq12)Ic
=kq12Iqref2+(g2Z2−kq12)(Iqr12+Ic) …(45)
で表される。
ここで、
Δv21=dv2´−dv1´
と定義すると、
Δv21=dv2´−dv1´
=(kq12Iqref2−kq11Iqref1)
+(g2Z2−kq12)Iqr2
−(g1Z1−kq11)Iqr1
+((g2Z2−kq12)+(g1Z1−kq11))Ic …(46)
となる。
上記式(40),(41)において、内部インピーダンス電圧降下補償がない場合には、ゲインgと内部インピーダンスZによる項が無いため、
dv1´=kq11(Iqref1−Iqr1+Ic) …(47)
dv2´=kq12(Iqref2−Iqr2−Ic) …(48)
Δv21=(kq12Iqref2−kq11Iqref1)
−kq12Iqr2+kq11Iqr1
−(kq12+kq11)Ic …(49)
で表される。図6(a)はこのときの補償がない状態を示している。
一方、内部インピーダンス電圧降下補償がある場合には、式(44),(45),(46)において、ゲインgと内部インピーダンスZによる項による補償が行われる。図6(b)はこのときの補償有りの状態を示している。
また、ここで式(46)によれば、第2項の(g2Z2−kq12)及び第3項の(g1Z1−kq11)が0となるように制御すると、第4項の横電流Icに係わる((g2Z2−kq12)+(g1Z1−kq11))Icも0に制御されることになり、電圧差は第1項の分(kq12Iqref2−kq11Iqref1)のみとすることができる。
ここで、ゲインkq11,kq12は前記したように、出力電力SNとの間でkp21・S1=kp22・S2=…=kp2N・SNの関係があるので、例えば、Iqref2,Iqref1を出力電力SNとの間で所定の関係で設定すると、電圧差の第1項(kq12Iqref2−kq11Iqref1)は低減させることができる。
次に、電圧リミッタとの関係について説明する。
本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行わない場合には、一般に、|Iqr1|≫|Ic|、|Iqr2|≫|Ic|の関係があるため、前記式(44),(45)においてg=0として内部インピーダンス電圧降下補償の項を除いた前記式(47),(48)のdv1´,dv2´では、重負荷状態(Iq^>Iqref)では負となり(dv1´,dv2´v≦0)、電圧振幅が大きく減少する。そのため、電圧リミッタが作用し、電圧が飽和して横電流が制御不能な状態となる。
これに対して、本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行う場合には、前記式(44),(45)の内部インピーダンス電圧降下補償の項の内、(g1Z1−kq11)Iqr1の項及び(g2Z2−kq12)Iqr2の項により電圧変化が抑制され、電圧リミッタの作用を避けることができる。また、(−g1Z1+kq11)Icの項及び(g2Z2−kq12)Icの項により、横電流も抑制される。
本発明による内部インピーダンス電圧降下補償は、Iq^>Iqrefの時、負の変化を補償し、dvを電圧リミッタから離れる方向に維持するように変数dvの大きな変化を減少させる。
なお、独立制御の状態では、IcとIqr1、Iqr2は区別できないため、上記式(40)〜(49)は本発明の内部インピーダンス電圧降下補償の効果を説明する上の式である。
以下、本発明によるシミュレーション結果、及び実験結果を図7〜図12を用いて示す。なお、シミュレーション及び実験では2つのUPSを並列接続した構成とし、外乱条件として0から30秒の間は定常状態で30秒の時点で電圧外乱が発生した場合を設定している。
図7,8は本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行わない場合の電流変化とdv変化のシミュレーション結果を示している。
図7に示す電流変化は、UPS1とUPS2のそれぞれの有効分電流(active current ups1, active current ups2)と無効分電流(reactive current ups1, reactive current ups2)を示している。
図8に示すdv変化は、UPS1のdv ups1とUPS2のdv ups2を示している。
一方、図9,10は本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行った場合の電流変化とdv変化のシミュレーション結果を示している。
図9に示す電流変化は、UPS1とUPS2のそれぞれの有効分電流(active current ups1, active current ups2)と無効分電流(reactive current ups1, reactive current ups2)を示し、図10に示すdv変化は、UPS1のdv ups1とUPS2のdv ups2を示している。
電流変化では、図7と図9の比較から、本発明の内部インピーダンス電圧降下補償により電流変化が抑制されていることが確認される。
また、dv変化では、図8の補償なしの場合には、UPS2のdv ups2は電圧リミッタの作用によって電圧が飽和し、このときのUPS2の無効分電流(reactive current ups2)は図7から大きく増加していることが確認される。図10の補償ありの場合には、電圧外乱の後に於いてもdv変化は電圧リミッタが作用しない範囲に抑制されている。
また、図11,12は本発明の内部インピーダンス電圧降下補償を行った場合の電流変化とdv変化の実験結果を示しており、図9,10のシミュレーション結果とほぼ同様の結果が得られる。なお、実験結果中の40秒過ぎ及び60秒前後の変動はノイズ分である。
なお、上記説明では、主に独立電源装置の構成を用いて説明しているが、本発明の内部インピーダンス電圧降下補償は、電源装置の形態に限らず、電源の独立制御方法、電源の横電流抑制方法等の制御方法に適用することができ、また、複数の電源を組み合わせた独立制御システムの態様に適用することができる。また、電源の制御プログラムの態様に適用することができる。
制御プログラムの態様では、少なくとも本発明の内部インピーダンス電圧降下補償をCPUに実行させるプログラム部分を含み、当該プログラム部分のみの形態、あるいは、有効分電流や無効分電流の算出,制御変数hsやdvの算出、制御変数hsやdvを用いた制御電圧値vの算出等のパワーアンプを電圧制御するためのプログラムに組み込んだ形態等、種々の組み合わせの形態とすることができる。
本発明は、無停電電源(UPS)の他、任意の電源装置を並列接続する際、及び並列接続を及び電源装置に適用することができる。また、本発明は、単体の電源装置を並列接続する構成の他、電力体系間を並列接続する場合にも適用することができる。
本発明による電源の独立制御を説明するための概略図である。 独立制御電源が行う制御処理を説明するためのブロック図である。 制御変数hsとdvのための制御部の一構成例を示すブロック図である。 異容量の電源を並列接続したときの各電源の電圧,電流及び位相関係を表す図である。 有効分電流による電圧バランス状態及び無効分電流による電圧バランスの状態を示す図である。 制御変数dvの補償の有無による相違を説明するための図である。 補償なしの場合の電流のシミュレーション結果を示す図である。 補償なしの場合のdvのシミュレーション結果を示す図である。 補償有りの場合の電流のシミュレーション結果を示す図である。 補償有りの場合のdvのシミュレーション結果を示す図である。 補償有りの場合の電流の実験結果を示す図である。 補償有りの場合のdvの実験結果を示す図である。 マスタースレーブ方式の制御方法を説明するための構成図である。 電源の独立制御を説明するための構成図である。 独立制御の解析モデルを説明するためのモデル図である。 PI制御の構成を示す図である。 異容量の電源を並列接続したときの各電源の電圧,電流及び位相関係を表す図である。 異容量の電源を並列接続したときの各電源の電圧,電流及び位相関係を表す図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C…独立電源
1a…有効分電流,無効分電流の演算
1b…ローパスフィルタ
1c,1e…差分演算
1d,1f…制御部
1g…制御電圧値演算
1h…パワーアンプ
2…位相制御
3…電圧振幅制御
4…内部インピーダンス電圧降下補償
5…制御電圧値演算
6…パワーアンプ
10…マスターUPS
11A,11B…スレーブUPS
12A,12B,12C…UPS

Claims (32)

  1. 並列接続した複数電源を制御する制御方法であって、
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程と、
    前記有効分電流に基づく位相制御、及び前記無効分電流に基づく電圧振幅制御を含み、出力電圧を制御する工程とを備え、
    前記電圧振幅制御は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御し、
    前記各電源は前記各工程を他の電源と独立して行うことを特徴とする、電源の独立制御方法。
  2. 並列接続した複数電源を制御する制御方法であって、
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程と、
    前記有効分電流に基づく位相制御、及び前記無効分電流に基づく電圧振幅制御を含む出力電圧を制御する工程とを備え、
    前記電圧振幅制御は、前記無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償するインピーダンス電圧降下補償を含み、
    前記各電源は前記各工程を他の電源と独立して行うことを特徴とする、電源の独立制御方法。
  3. 前記位相制御は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御して得られた値に基づいて行い、
    前記電圧振幅制御は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い、
    当該インピーダンス電圧降下補償は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電源の独立制御方法。
  4. 前記位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例することを特徴とする、請求項3に記載の電源の独立制御方法。
  5. 前記インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定することを特徴とする、請求項3又は4に記載の電源の独立制御方法。
  6. 前記電源は目標電圧及び目標周波数を共通とする無停電電源であることを特徴とする、請求項1乃至5の何れかに記載の電源の独立制御方法。
  7. 並列接続した複数電源間の横電流を抑制する方法であって、
    前記並列接続した複数電源の少なくとも一つの電源は、
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求め、
    前記有効分電流に基づく位相制御、及び、前記無効分電流に基づく電圧振幅制御により出力電圧を制御し、
    前記電圧振幅制御は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御することを特徴とする、電源の横電流抑制方法。
  8. 並列接続した複数電源間の横電流を抑制する方法であって、
    前記並列接続した複数電源の少なくとも一つの電源は、
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求め、
    前記有効分電流に基づく位相制御、及び前記無効分電流に基づく電圧振幅制御により出力電圧を制御し、
    前記電圧振幅制御は、前記無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償するインピーダンス電圧降下補償を含むことを特徴とする、電源の横電流抑制方法。
  9. 前記位相制御は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて行い、
    前記電圧振幅制御は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い、
    当該インピーダンス電圧降下補償は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電源の横電流抑制方法。
  10. 前記位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例することを特徴とする、請求項9に記載の電源の横電流抑制方法。
  11. 前記インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、並列接続される他の電源の出力電力と独立して設定することを特徴とする、請求項9又は10に記載の電源の横電流抑制方法。
  12. 前記電源は目標電圧及び目標周波数を共通とする無停電電源であることを特徴とする、請求項7乃至11の何れかに記載の電源の横電流抑制方法。
  13. 並列接続した複数電源を制御する制御システムであって、
    各電源は、それぞれ
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、
    前記有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段、及び前記無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段により出力電圧を制御する電圧制御手段と備え、
    前記電圧振幅制御手段は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御し、
    前記各電源は前記各手段を他の電源と独立して動作することを特徴とする、電源の独立制御システム。
  14. 並列接続した複数電源を制御する制御システムであって、
    各電源は、それぞれ
    電源の出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、
    前記有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段、及び前記無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段により出力電圧を制御する電圧制御手段と備え、
    前記電圧振幅制御手段は、前記無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償するインピーダンス電圧降下補償を含むことを特徴とする、電源の独立制御システム。
  15. 前記位相制御手段は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて位相制御を行い、
    前記電圧振幅制御手段は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い電圧振幅制御を行い、
    前記補償手段は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値によりインピーダンス電圧降下補償を行うことを特徴とする、請求項13又は14に記載の電源の独立制御システム。
  16. 前記位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例することを特徴とする、請求項15に記載の電源の独立制御システム。
  17. 前記インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定することを特徴とする、請求項15又は16に記載の電源の独立制御システム。
  18. 前記電源は目標電圧及び目標周波数を共通とする無停電電源であることを特徴とする、請求項13乃至17の何れかに記載の電源の独立制御システム。
  19. 出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、
    前記有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段、及び前記無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段を含む出力電圧制御手段を備え、
    前記電圧振幅制御手段は、当該電源の内部インピーダンスによる電圧降下を補償するよう出力電圧を制御し、
    前記出力電圧制御手段は並列接続した他の電源と独立して制御することを特徴とする、独立制御電源。
  20. 出力電流から有効分電流と無効分電流を求める手段と、
    前記有効分電流に基づいて位相を制御する位相制御手段、及び前記無効分電流に基づいて電圧振幅を制御する電圧振幅制御手段を含む出力電圧制御手段を備え、
    電圧振幅制御手段は、前記無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償するインピーダンス電圧降下補償を行うことを特徴とする、独立制御電源。
  21. 前記位相制御手段は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて位相制御を行い、
    前記電圧振幅制御手段は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い電圧振幅制御を行い、
    前記補償手段は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値によりインピーダンス電圧降下補償を行うことを特徴とする、請求項19又は20に記載の独立制御電源。
  22. 前記位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例することを特徴とする、請求項21に記載の独立制御電源。
  23. 前記インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、各電源の出力電力と独立して、並列接続される全電源について同一の値を設定することを特徴とする、請求項21又は22に記載の独立制御電源。
  24. 前記電源は無停電電源であることを特徴とする、請求項19乃至23の何れかに記載の独立制御電源。
  25. 有効分電流と無効分電流に基づいて出力電圧を制御する機能を備えた電源において、
    前記出力電圧の電圧振幅を制御する工程において、
    当該電源内の内部インピーダンスによる電圧降下を補償する工程をプロセッサに実行させる手順を記録し、横電流を抑制することを特徴とする電源の制御プログラム。
  26. 出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程と、
    前記有効分電流に基づいて位相制御と前記無効分電流に基づく電圧振幅制御とによって出力電圧を制御する工程と、
    前記電圧振幅制御工程において、無効分電流による電源内の電圧変動を補償するよう動作させる工程を、プロセッサに実行させる手順を記録したことを特徴とする電源の制御プログラム。
  27. 出力電流から有効分電流と無効分電流を求める工程と、
    前記有効分電流に基づいて位相制御と前記無効分電流に基づく電圧振幅制御とによって出力電圧を制御する工程と、
    前記電圧振幅制御工程において、前記無効分電流により当該電源の内部インピーダンスに生じるインピーダンス電圧降下分を補償するインピーダンス電圧降下補償をプロセッサに実行させる手順を記録したことを特徴とする、電源の制御プログラム。
  28. 前記位相制御は、有効分指令電流と有効分電流との差分を比例積分制御で得られた値に基づいて行い、
    前記電圧振幅制御は、無効分指令電流と無効分電流との差分を比例制御して得られた値と、インピーダンス電圧降下補償に基づいて行い、
    当該インピーダンス電圧降下補償は、無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値により行うことを特徴とする、請求項26又は27に記載の電源の制御プログラム。
  29. 前記位相制御の比例係数、積分定数及び前記電圧振幅制御の比例係数の各係数は、それぞれ各電源の出力電力の逆数に比例することを特徴とする、請求項28に記載の電源の制御プログラム。
  30. 電源制御に用いる制御プログラムであって、
    無効分電流と電源の内部インピーダンスの積を比例制御して得られた値を電圧振幅制御の制御変数として求める処理をするプロセッサに実行させる手順を記録したことを特徴とする、電源の制御プログラム。
  31. 前記インピーダンス電圧降下補償の比例係数は、並列接続される他の電源の出力電力と独立して設定することを特徴とする、請求項28、29、又は30の何れかに記載の電源の制御プログラム。
  32. 前記電源は無停電電源であることを特徴とする、請求項25乃至31の何れかに記載の電源の制御プログラム。
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