JP2006079205A - 金型設計支援方法、金型設計支援装置 - Google Patents

金型設計支援方法、金型設計支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】新規設計製品に対して総合的な観点からより適切な金型構造を決定させる。
【解決手段】既存製品を複数の製品形状パターンを分類し、更にパターン化した製品を成形する金型構造をパターン化する。そして、パターン化した金型構造をそれぞれの安全性、生産性等の稼働状態に関する情報、製作条件を評価することで優先順位を付ける。新規に設計した製品を成型する金型構造を決定する際、L字見切り、フランジの廃止等、新規設計製品の設計変更の可否を設計者に問い合わせ、変更可能であれば製品形状を変更する。また、必要に応じてサイド折れ量の変更等寸法の変更を行う。このように、設計者に問い合わせることによって可能であるならば設計変更を行い、安全性、品質、コスト等総合評価の高い、つまり優先順位の高い金型構造が最終的に選択されるようにする。
【選択図】図11

Description

本発明は、金型設計支援方法及び装置、特に設計した製品に対してより適切な金型構造を選択するための情報を提供し、またより適切な金型構造を決定する手法に関する。
例えば、車両のバンパー等の部品は、金型を用いて製造するが、部品の製造のための金型は、一般にCADを利用して設計するが、新規に設計した製品に対して最適な金型を設計するための技術が数多く提案されている。
特開平11−348044号公報 特開2000−185326号公報 特開平6−4117号公報 特開平2−291081号公報 特開平9−274625号公報 特開2002−351928号公報 特開平11−296566号公報
しかしながら、従来においては、製品の形状に着目して製品が脱型できるか否かという金型構造の成立性のみに基づく金型構造決定理論であるために、加工性やコスト等金型製作に関して全体的な生産性及び生産効率の向上まで考慮していなかった。つまり、従来においては、総合的な観点から金型構造の決定の最適化が図れているとは言い難い。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、金型の製造に関し総合的な観点から新規設計製品に対してより適切な金型構造を決定させることのできる金型設計支援方法及び金型設計支援装置を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明に係る金型設計支援方法は、コンピュータにより実施され、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するための情報を生成する金型設計支援方法において、既存の製品を形状の特徴によって複数の製品形状パターンに分類する製品形状パターン化ステップと、パターン化された製品形状を成形する上での金型構造を複数の金型構造パターンに分類する金型構造パターン化ステップと、金型を製造する際の工場における稼働状態に関する情報及び金型製作条件を評価することによってパターン化された金型構造を優先順位付けする金型構造優先順位付けステップとを含み、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする。
また、前記金型構造優先順位付けステップは、稼働状態に関する情報を評価することによってパターン化された金型構造に対して第1の優先順位を、金型製作条件を評価することによってパターン化された金型構造に対して第2の優先順位を付ける優先順位付けステップと、前記第1及び第2の優先順位に基づいて予め決められた演算を行うことで金型構造パターンに対して最終的な優先順位を決定する最終優先順位付けステップとを含むことを特徴とする。
また、稼働状態に関する情報の評価として、金型を製造する際の安全性、保全性、品質、生産性のうち少なくともいずれか1つを評価することを特徴とする。
また、金型製作条件の評価として、コスト又は製作時間の少なくともいずれか一方を評価することを特徴とする。
また、前記最終優先順位付けステップは、第1の優先順位を第2の優先順位より優先させて最終的な優先順位を決定することを特徴とする。
本発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するため情報を生成する金型設計支援装置において、設計製品を成形する際に用いる複数パターンの金型構造の設計データを記憶する金型構造パターン記憶手段と、少なくとも安全性、保全性、品質、生産性を、金型を製造する際の工場における稼働状態に関する情報の評価項目とし、また安全性、保全性、品質及び生産性の順に優先度を設けて前記稼働状態に関する情報を評価する評価手段と、パターン化された金型構造を優先順位付けする優先順位付け手段とを有し、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するための情報を生成する金型設計支援装置において、設計製品を成形する際に用いる複数パターンの金型構造の設計データを記憶する金型構造パターン記憶手段と、前記記憶手段に記憶された金型構造の構造的特徴を表す管理面と、その管理面の評価項目とを、金型構造の評価情報として記憶する指標情報記憶手段と、パターン化された金型構造の各設計データを評価情報に従い評価することによって各金型構造に対する指標値を求め、その求めた指標値の大きさによってパターン化された金型構造を優先順位付けする優先順位付け処理手段とを有し、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする。
また、金型構造の評価情報は、金型を製造する際の金型製作条件の評価に関する情報であることを特徴とする。
また、金型製作条件を金型の製造コストとする場合、管理面を金型構造を形成する構造面とし、管理面の評価項目を構造面の数とすることを特徴とする。
また、金型製作条件を金型の製作時間とする場合、管理面を金型構造を形成する曲面とし、管理面の評価項目を曲面の面積の総和とすることを特徴とする。
また、金型製作条件を金型の製造コスト及び製作時間とする場合、管理面を金型構造を形成する構造面及び曲面とし、管理面の評価項目を構造面の数及び曲面の面積の総和とし、前記優先順位付け処理手段は、製造コストに関する評価を優先させてパターン化された金型構造を優先順位付けすることを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、アンダーカット処理、パーティングライン処理又は脱型時の製品保護性のうち少なくとも1つの製品形状変更可否条件に基づいて、設計した製品の形状の変更の可否を自動的又はユーザ入力により判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に応じて製品形状変更可否条件を満たす金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段とを有し、前記選択手段は、製品形状変更可否条件を満たす金型構造のうち最も優先順位の高い金型構造を、当該設計した製品の成形に用いる金型構造として選択することを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段とを有し、前記選択手段は、脱型コア2段引きの金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計した製品の形状のサイド折れ角度(α,β)及びアプローチ角度(γ)が予め設定されたα≧5°,β≧45°,γ≧5°という要件に合致したときには、当該設計した製品の成形に用いる金型構造として脱型コア2段引きの金型構造を選択することを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段とを有し、前記選択手段は、傾斜コア構造及び首振り構造を有する金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計した製品のコア構造部分の重量又は体積と蓄積されている実績データとを比較し、その比較結果に応じて傾斜コア構造を有する金型構造又は首振り構造を有する金型構造のいずれかを当該設計した製品の成形に用いる金型構造として選択することを特徴とする。
また、金型構造の評価情報は、金型の品質の評価に関する情報であることを特徴とする。
更に、管理面を製品の形状を形成する面である製品形状要素面とし、管理面の評価項目を製品形状要素面の数とすることを特徴とする。
また、金型構造の評価情報は、金型の製作難易性の評価に関する情報であることを特徴とする。
更に、管理面を製品を組み付けた際の金型との係合面である部品構成面とし、管理面の評価項目を部品構成面の数とすることを特徴とする。
また、金型構造の評価情報は、金型の製作コストの評価に関する情報であることを特徴とする。
更に、管理面を、製品の形状を形成する面である製品形状要素面及び製品を組み付けた際の金型との係合面である部品構成面とし、管理面の評価項目を、製品形状要素面の数及び部品構成面の数とすることを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段とを有し、前記選択手段は、コアプラ金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、製品の取付け座と抜き角との角度により形成されるすり合わせ角度に関する基準及び金型分割線と製品端との距離に関する基準を具備する設計製品に対する金型構造として、コアプラ金型構造を選択することを特徴とする。
他の発明に係る金型設計支援装置は、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段とを有し、前記選択手段は、押出しコア、内設ピン押出しコア及びスライドコアの金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計製品の取付け穴と金型分割線との距離とその基準値との比較結果、取付け穴の抜き角とその基準値との比較結果、又は取付け座から所定範囲内における離型抵抗形状の有無によって、押出しコア、内設ピン押出しコア又はスライドコアのいずれかを当該設計製品の金型構造として選択することを特徴とする。
本発明によれば、金型の製作性、保全性、品質、コストなどの稼働状態に関する情報及び金型製作条件を評価することによって金型構造を総合的に評価でき、また、この評価によって金型構造パターンに優先順位を付けるようにした。これにより、金型構造パターンの優先順位を参照させることで、設計した製品の成形に適切な金型構造を検討させることができる。
また、金型構造パターンの優先順位情報を参照することによって設計製品の成形に総合的に最適と考えられる金型構造を決定することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る金型設計支援方法を実施するCADシステムの一実施の形態を示したブロック構成図である。図1には、CAD端末装置2と、記憶装置4と、設計者やデザイナー等(以下、単に「設計者」)によるCAD端末装置2を用いた新規設計製品の金型構造の設計作業を支援する制御装置10とが示されている。図1に示したCAD端末装置2は、汎用的な装置で実現できる。記憶装置4には、既存製品のCADデータを含む設計に関する情報、第2の優先順位を決定する際に用いる評価情報、金型構造パターン及び各パターンの設計データ(CADデータ)等が記憶される。
制御装置10は、CAD機能処理部12、製品形状パターン化処理部14、金型構造パターン化処理部16、金型構造順位付け処理部18及び金型構造決定処理部20を有している。CAD機能処理部12は、CAD端末装置2とのインタフェース機能を有する。製品形状パターン化処理部14は、製品形状パターン化処理を実施する。金型構造パターン化処理部16は、パターン化された製品を成形する上での金型構造(製品取出し機能構造)のパターン化処理を実施する。金型構造順位付け処理部18は、パターン化された金型構造の順位付けを行う。金型構造決定処理部20は、新規に設計する製品の形状変更等を設計者に問い合わせながら優先順位付けした金型構造パターンの中からただ一つの金型構造を選択することで、当該新規設計製品の成形に用いる金型構造を決定する。
図2は、本実施の形態における金型設計支援方法を実施するネットワーク化されたCADシステムの構成図である。図2には、図1に示したCAD端末装置2、記憶装置4、制御装置10と、CAD機能が搭載されたパーソナルコンピュータ(PC)6と示されており、各装置はネットワーク8により接続されている。このように、複数台のCAD端末装置2等をネットワーク8で接続することで、複数人(各担当部署)で協調して後述する処理を実施することも可能である。記憶装置4及び制御装置10を1台のCAD端末装置2に搭載するように構成してもよいが、ネットワーク対応を明示するために図1では、記憶装置4及び制御装置10をCAD端末装置2と別構成として図示した。以下の説明では、説明を簡略化するために、特に断らない限りある設計者が単独で金型構造の設計支援処理を実施するものとして説明する。
図3は、本実施の形態における制御装置10が実施する処理の全体フローチャートである。本実施の形態は、ステップ100〜500における金型構造順位付け処理と、ステップ600における金型構造決定処理とに大別できる。金型構造順位付け処理では、既存の金型を複数の形状パターンに分類することによってパターン化し、パターン化した各金型構造の優先順位を付ける。金型構造決定処理では、新規に設計した製品を成形する際に用いる金型の構造を決定する。
まず、最初に金型構造順位付け処理について説明する。
ステップ100において、製品形状パターン化処理部14は、製品(フロント・バンパー)形状をパターン化する。このパターン化処理について図4を用いて説明すると、図4に示すように、各既存の製品は、それぞれの形状の特徴により図4に例示したいずれかの形状パターンに分類されることになる。製品形状パターン化処理部14は、単純には、製品の形状パターンをCAD端末装置2の画面上に表示し、その中から処理対象の製品が該当すると考えられる製品形状パターンをユーザに入力指定させる。あるいは、このようなマニュアルによる入力指定ではなく、処理対象製品のCADデータと製品形状パターンの各CADデータとを比較し、処理対象製品が最も類似している製品形状パターンに割り振るようにしてもよい。更に、将来的には、過去のCADデータベースやイメージデータを用いた形状特徴マイニングシステムにより、パターン化することも可能である。
ステップ200において、金型構造パターン化処理部16は、ステップ100においてパターン化された製品を成形する上での金型構造(製品取出し機能構造)をパターン化する。そして、パターン化した金型構造のCADデータを金型構造パターンとして記憶装置4にデータ登録をする。本実施の形態では、図5に例示したように金型構造として9パターンを用意した。
ステップ300〜500において、金型構造順位付け処理部18は、稼動状態(実態)における「安全性」、「保全性」、「品質」、「生産性」に対する評価に基づいて金型構造の第1の優先順位を決定し、金型製作性(コスト、リードタイムあるいは両方)に基づいて金型構造の第2の優先順位を決定し、第1と第2の優先順位に基づいて図5に示した金型構造パターンの最終的な優先順位を決定する。本実施の形態における金型構造順位付け処理部18は、このような3ステップを実施して金型構造の順位付けを行う。
まず、ステップ300において、金型構造順位付け処理部18は、工場での稼動状態(=不具合や問題点を含めた実態)に基づいて、パターン化した各金型構造に対して「安全性」、「保全性」、「品質(製品品質)」、「生産性(製品生産のサイクルタイム)」の項目で「A:良いor問題なし」、「B:問題ありor改善必要性あり」、「C:大きな問題ありor改善必須」の3段階でランク付けする。具体的には、金型構造順位付け処理部18は、図6に例示したように各金型構造を特定する情報(図6に示した例では金型構造の形状図)をCAD端末装置2の画面上に表示し、金型構造毎に各評価項目に対する評価(A〜C)をユーザに入力指定させる。図6には、更にステップ300における処理により得られる結果を表形式にて表した例を図6に示す。
ここで、第1の優先順位付け処理(ステップ300)について図7に示したフローチャートを用いて更に詳述する。
金型構造順位付け処理部18は、まず各金型構造に対して安全性等の評価項目全ての評価をユーザに入力指定させる(ステップ301)。ユーザによる確定操作後、金型構造順位付け処理部18は、各金型構造に対して順番に各評価項目の評価値を計算により求める(ステップ302,303〜306)。すなわち、本実施の形態では、A,B,Cの各評価ランクに評価値30,20,10を割り振っているので、各評価ランクをそれぞれ評価値に置き換える。このとき、安全性評価は評価値を6倍し、保全性評価は評価値を4倍し、品質評価は評価値を3倍し、生産性評価は評価値を2倍する。これは、本実施の形態では、評価項目として生産性より品質を、品質より保全性を、保全性より安全性をそれぞれ重要視しているため、各評価に重み付けをつけるために異なる倍数で乗算することにした。そして、評価値の合計を求める(ステップ307)。
更に、いずれかの評価項目にCが含まれている場合には、求めた合計点を0.5倍することで合計点を修正する(ステップ308,309)。これは、「大きな問題ありor改善必須」と評価された金型構造の第1の優先順位を下げることで、最終的に得られる優先順位を下げるようとするためである。
以上のようにして求めた合計点が当該金型構造における第1の優先順位における評価点となる。以上のステップ303〜309を各金型構造に対して繰り返し行う(ステップ310,311)。
全ての金型構造に対して評価点が求まると、各評価点を大きい順に並べることで第1の優先順位を決定する(ステップ310,312)。この結果、図6に例示した評価表が完成される。
なお、ステップ300における処理において上記設定した評価ランク数(3レベル)、評価値(30,20,10点)、評価値に重み付けを付けるための倍数(6,4,3,2倍)、Cランクの評価を下げるための倍数(0.5)は、各評価項目に対する重要度や製品特性等によって適切な値を設定する。上記各設定値は一例である。また、各評価項目の評価値算出処理(ステップ303〜306)は、ステップ307の前であればどの順番で行ってもよい。また、工場での稼動状態を評価する項目として、本実施の形態では安全性、保全性、品質及び生産性を取り扱ったが、少なくともいずれか1つの評価項目だけを取り扱うようにしてもよい。また、これらの評価項目に限定することなく他の評価項目を含めるようにしてもよい。
また、第1の優先順位は、ステップ500における最終的な優先順位を付けるための一指標値として求めているので、この時点で優先順位(1位、2位、・・・)を付けないで評価値(120点、90点、・・・)をこの処理の出力結果としてもよい。
更に、ステップ301において、本実施の形態においては評価項目全ての評価をユーザに入力指定させるようにしたが、ユーザによる入力指定ではなく統計学的処理(SQC手法)ソフトを用いて過去の実績より優先順位を演算処理により決定させることも可能である。但し、第1の優先順位は、製品形状パターンに対して付けるものであり、製品形状パターン自体には過去の実績はない。そこで、各製品形状パターンに分類された既存製品の実績データを用いて統計学的処理を実施すればよい。
続いて、ステップ400において、金型構造順位付け処理部18は、金型製作性(コスト、リードタイムあるいはその両方)に基づいて金型構造の第2の優先順位を決定する。新規製品の金型構造を決定する際には、上記のように安全性等工場での稼動状態を考慮することが望ましいが、更に製作条件も考慮することが望ましい。従って、本実施の形態では、製作条件である「コスト」又は「リードタイム(=金型製作時間)」、あるいはその双方に基づいて優先順位を付けるようにした。
ここで、「コスト」は、金型製作費と部品購入費の和により求めることができる。従って、各金型構造における金型製作費と部品購入費をそれぞれ求め、更にその和を求める。そして、コストの少ない順に金型構造を並べることで、コストに基づき第2の優先順位を決定することができる。一方、「リードタイム」は、過去の実績ベースで見積もった値により求めることができる。従って、各金型構造における金型製作時間を取得し、その金型製作時間の少ない順に金型構造を並べることで、リードタイムに基づき第2の優先順位を決定することができる。但し、第2の優先順位は、金型構造パターンに対して付けるものであり、金型構造パターン自体には過去の実績はない。そこで、各金型構造パターンに対応する製品形状パターンに分類された既存製品の実績データの平均値等を用いて金型製作費、部品購入費又は金型製作時間を求めればよい。
しかしながら、CAD端末装置2及び制御装置10は、CADデータを主に取り扱う装置である。コスト、生産管理関連のデータをネットワーク経由で収集したり、記憶装置4に保存させたりすることは、論理的には可能でも、実際には入手できるとは限らない。そこで、本実施の形態においては、CADデータに基づき次のようにして第2の優先順位を決定できるようにした。
本実施の形態では、「管理面」と「指標値」という概念を用い、この「管理面」と「指標値」とで金型構造のどの箇所の何を評価対象とするのかを予め入力指定しておく。換言すると、CADデータに含まれるどの箇所(管理面)を「コスト」又は「リードタイム」を表す指標と仮定し、その箇所の指標値に基づき第2の優先順位を決定する。ここではまず、「コスト」に着目し、図8に示したフローチャートを用いて第2の優先順位付け処理(ステップ400)について説明する。
金型製作条件を「コスト」とした場合、金型構造の構造的特徴を表す管理面を「構造面(=円筒面又は一般平面)」とし、管理面の評価項目を「構造面の数」とする。そして、実際の構造面の数を指標値とする。構造面及びその数ともにCADデータを解析することによって自動的に取得することは可能である。コスト指標化において、様々な管理面と評価項目との組合せが考えられるが、管理面を構造面とし、その面数を指標値として求める理由は、構造面が多いと、加工姿勢変更や工具交換等の人が介在する機会や可能性が増大し、安全管理と人件費が大きく影響するためである。
金型構造順位付け処理部18は、以下の処理を各金型構造パターンにつき順番に行う(ステップ401)。まず、処理対象のCADデータから構造面(管理面)を抽出し(ステップ402)、その構造面の数(指標値)を積算する(ステップ403)。これを全ての金型構造パターンに対して繰り返し行う(ステップ404,405)。全ての金型構造パターンに対して構造面の数を求めると(ステップ404)、構造面数の少ない順に並べる。この順番を第2の優先順位と決定する(ステップ406)。
金型製作条件が「リードタイム」の場合も同様にして第2の優先順位を決定することができる。金型製作条件を「リードタイム」とした場合、管理面を「曲面(=自由曲面又は製品面(製品の意匠面))」とし、管理面の評価項目を「曲面の面積」とする。そして、実際の曲面の面積を指標値とする。リードタイム指標化において、様々な管理面と評価項目との組合せが考えられるが、管理面を曲面とし、その面積を指標値として求める理由は、構造面加工に比べ曲面加工は加工時間が長いので、曲面面積が増大すると加工時間も著しく増大するためである。
「リードタイム」の場合の処理は、「コスト」の場合とほぼ同様であり、扱うデータが異なるだけである。すなわち、金型構造順位付け処理部18は、処理対象のCADデータから曲面(管理面)を抽出し(ステップ402)、その曲面の面積(指標値)を積算する(ステップ403)。これを全ての金型構造パターンに対して繰り返し行う(ステップ401,404,405)。全ての金型構造パターンに対して曲面の面積を求めると(ステップ404)、面積の少ない順に並べる。この順番を第2の優先順位と決定する(ステップ406)。
以上が「コスト」又は「リードタイム」という個々の金型製作条件に基づく第2位の優先順位の決定処理であるが、次に双方を組み合わせたときの処理について図9に示したフローチャートを用いて説明する。
金型構造順位付け処理部18は、図8を用いて説明したように、管理面を抽出し(ステップ421)、各金型構造パターンのコストによる第2の優先順位を決定する。この優先順位の決定に関する処理内容については、図8を用いて説明したので、ここでは説明を省略する。そして、決定した優先順位の順番に評価点を付与する(ステップ422)。本実施の形態では、1位に100点、2位に90点と、順位が下がる毎に10点ずつ低い評価点を付与することにした。次に、リードタイムによる第2の優先順位を決定するが、ここではコストの場合と同様に決定した優先順位の順番に評価点を付与する(ステップ423)。なお、ステップ422とステップ423の順番はどちらが先でもよい。
コスト及びリードタイムそれぞれに順位が決定すると、各金型構造パターンについてコストのときの順位Aとリードタイムのときの順位Bとを比較し、もし一致すれば、コスト及びリードタイムそれぞれの評価点を単純に加算することで、当該金型構造パターンの評価点を求める(ステップ425)。もし、一致しなければ、リードタイムのときの順位Bの評価点に0.6を乗算した後にコストのときの評価点に加算する。このようにして、各金型構造パターンについての評価点を算出する(ステップ426)。そして、以上のようにして求めた各金型構造パターンの評価点を大きい順に並べ、この順番を第2の優先順位と決定する(ステップ427)。
ここで、順位Aと順位Bが一致しないときにリードタイムのときの順位Bの評価点に0.6を乗算したのは、コストによる順位をリードタイムによる順位より優先させるためである。なぜならば、コストによる順位付けは、「安全上、人の介在を低減させる」というリードタイムの順位付けより相対的に重要な考えに基づいた管理面、指標値で決定しているためである。
次に、ステップ500において、金型構造順位付け処理部18は、第1と第2の優先順位に基づいて予め決められた演算方法により最終的な金型構造パターンの優先順位を決定する。この処理を図10に示したフローチャートを用いて説明する。
上記ステップ300及びステップ400においてそれぞれ第1及び第2の優先順位が決定しているので、金型構造順位付け処理部18は、各金型構造パターンに対して、第1及び第2の優先順位に従いそれぞれ評価点を割り振る(ステップ501,502)。これは、図8を用いて説明したときと同様に1位に100点、2位に90点と、順位が下がる毎に10点ずつ低い評価点を付与することにした。なお、ステップ501とステップ502の順番はどちらが先でもよい。ここで、第1及び第2の優先順位の各順番の比較を行い(ステップ503)、もし一致すれば、第1及び第2の優先順位の各評価点を単純に加算することで、当該金型構造パターンの評価点を求める(ステップ504)。もし、一致しなければ、第2の優先順位の評価点に0.5を乗算した後に第1の優先順位の評価点に加算する。このようにして、各金型構造パターンについての評価点を算出する(ステップ505)。そして、以上のようにして求めた各金型構造パターンの評価点を大きい順に並べ、この順番を最終的な優先順位と決定する(ステップ506)。ここで、第1の優先順位と第2の優先順位が一致しないときに第2の優先順位の評価点に0.5を乗算したのは、「製品の作りやすさ」という指標を表す第1の優先順位を優先させるためである。
本実施の形態によれば、以上のようにして金型構造パターンの順位付けを行うことができるが、次のステップ600においては、新規に設計する製品(フロントバンパー)の金型を決定する。上記ステップ100においては、設計済みのバンパーはいずれかの製品(バンパー)形状パターン(図4参照)に分類されることについて説明したが、新規に設計されるバンパーにおいても同様にいずれかの製品形状パターンに分類できる。従って、図11の上段には、新規に設計される製品の形状パターンが示されている。一方、ステップ200においては、製品形状パターンに対応する金型構造をパターン化し(図5参照)、そのパターン化した金型構造に優先順位を付けた。図11の下段には、パターン化した金型構造が優先順に並べて示されている。そして、上下段の間に金型構造を決定するフローが示されている。
上記処理においては、金型構造をパターン化し、そのパターン化した各金型構造に対して安全性等の評価を行い、その評価結果に基づき優先順位を付けた。すなわち、新規設計製品を成形するために用いる金型構造は、ここで説明する金型構造決定処理においてパターン化した金型構造のうちいずれかを選択することによって決定されるが、設計された時点では新規設計製品の成形に優先順位の最も低い金型構造が最適であったとしても、許容される範囲での設計変更を行うことで、より高い優先順位の金型構造による成形が可能である場合には、優先順位の高い金型構造を選択できるようにした。この設計変更が可能か否かの可否は、新規設計製品の形状を変更しても、構造的要件(製品取付け強度及び製品剛性)と成形要件(バリ、ヒケ、フローマーク等の成形不具合抑止)が満足できるか否かを、過去実績(値)との比較により判断する。具体的には、デザインソフトやCAE解析ソフト(剛性、樹脂充填率、内圧等)を直接リンクさせて、演算結果(あるいは理論値)との比較や、統計的処理を施してデータベース化した過去実績との比較により、可否判断を行う。このようにすることで、金型構造決定処理部20は、新規設計製品の成形に用いる金型構造を自動的に選択することが可能になる。
しかしながら、設計変更が可能か否かの可否判断は、過去実績に基づく定量的な構造的要件や成形要件のみならず、実際には意匠性等定性的な他の要件をも考慮して行っており、これらの定性的な要件を無視して可否判断を行うことは現実的でない。そこで、本実施の形態では、実用性を考慮して、過去実績との自動比較処理のみに頼らずに、例えばL字見切りの廃止等の設計変更が可能か否かという可否判断等の項目内容をCAD端末装置2の画面に表示して設計者に問い合わせ、その入力によって設計変更等の可否を判断するようにした。具体的には、新規設計製品成形用に優先順位がより高い金型構造が選択されるように、(a)アンダーカット(U/C)処理、(b)パーティングライン(P/L=金型分割線)処理及び(c)脱型時の製品変形防止(=保護性)に基づく製品形状変更可否条件と、(d)金型構造要件とに基づいて、最終金型構造を決定する。なお、図11において、(a)U/C処理による製品形状変更可否条件はステップ603,605〜607,610,613に、(b)P/L処理による製品形状変更可否条件はステップ601,611に、(c)脱型時の製品保護性による製品形状変更可否条件はステップ602に、それぞれ対応する。
以下、本実施の形態における金型構造決定処理について図11を用いて説明する。
まず、「吹流し」に分類された新規設計製品の成形は、「脱型コア(1段)」の金型により成形可能である。この「脱型コア(1段)」は、金型構造の中で最も優先順位が高いので、結果として「吹流し」である新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(1段)」と決定する。
次に、「サイド折れ」に分類された新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明する。
前述したように、本実施の形態では、設計変更等の可否を設計者のCAD端末装置2からの入力(“Yes”又は“No”)によって判断するようにした。従って、ステップ601において、金型構造決定処理部20は、まず、「サイド折れ」の廃止の可否の問合せ内容をCAD端末装置2の画面に表示することで設計者に問い合わせる。「サイド折れ」形状においては、金型構造上、製品面にP/Lが表れるため製品品質(外観又は見栄え)の観点において成形要件が多くなり、あまり好ましくない。そこで、上記のごとく「サイド折れ」の廃止の可否を問い合わせる。設計者によりサイド折れの廃止が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の形状が「吹流し」に設計変更されたと判断することができる。これにより、「サイド折れ」であった新規設計製品は、「吹流し」に設計変更され、この結果、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(1段)」と決定する。
一方、ステップ601において設計者がサイド折れの廃止が不可能と判断した場合、ステップ602において、製品の弾性を利用して強制的に脱型させる「強制抜き」の採用が可能となるか否かを設計者に問い合わせる。強制抜き採用可否判断は、図12に示されるように、脱型起点Oから過去実績値に基づく所定範囲内A(「強制抜き」後も製品品質に傷み、変形等がない範囲、例えば100mm)を限度値とする。設計者は、この判断基準を参照にサイド折れ部の設計変更の可否を入力指定する。ここで、設計者により設計変更が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(1段)」と決定する。なお、ステップ602における設計変更の可否判断は、CAE解析値や物理理論演算値を利用することによって自動的に判断させることも可能である。
ステップ603において、U/C処理の廃止、あるいはU/C量の低減を図るために、アプローチRの変更が可能か否かを問い合わせる。設計者によりアプローチRの変更が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(1段)」と決定する。
ステップ604において、脱型2段引き要件を具備しているか否かを問い合わせる。脱型2段引きの要件というのは、図13に示したサイド折れの角度(α,β)、アプローチ角度(γ)において、α≧5°,β≧45°,γ≧5°の場合である。ところで、α,βの各角度は、脱型コア作動時の製品の動きに影響を与える角度である。角度が大きいと作動時における製品の動きが大きくなるため、こすれや傷等の成形不具合が発生しやすくなる。このため、2段引きを採用し、この角度の分岐点を過去の実績値に基づきα≧5°,β≧45°と設定している。従って、設計者によりこの脱型2段引きの要件が具備されていると判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(2段)」と決定する。一方、脱型2段引きの要件が具備されていないと判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の成形に用いる金型構造を「キャビスラ+脱型コア(1段)」と決定する。
以上のようにして、「サイド折れ」であった新規設計製品の金型構造は決定されるが、本実施の形態によれば、設計変更が可能な場合には、新規設計製品の形状を「吹流し」に変更し、この結果、「脱型コア(1段)」というより優先順の高い金型構造を選択することができる。ここで再確認するが、金型構造の優先順位は、安全性、生産性等の稼働状態やコスト等に基づき付けられたものであるため、可能であればより優先順位の高い金型構造を用いて成形することが望ましい。本実施の形態においては、上記のように設計変更が可能か否かを設計者に確認させながら新規設計製品の成形に用いる金型構造を決定させることができるため、設計者は、コストや加工性等種々の条件を考慮しながら最適な金型構造を選択することができる。
次に、「L字見切り」に分類された新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明する。
L字見切りはU/C処理が必要になってくるため、最初にステップ605において、U/C処理自体の廃止、すなわち、「フランジ」の形成部位である「L字見切り」そのものの廃止の可否を問い合わせる。本実施の形態における「フランジ」とは、バンパー内周囲に設けられたフランジのうち型抜き(型開き)方向でU/Cとなる角度に設定されたフランジのことをいう。極端な模式図化をすると図14のようになる。なお、図14においてハッチングをした部分がフランジ部30であり、フランジ部30には、バンパー取付孔32が設けられている。設計者によりL字見切りの廃止が可能と判断され、その旨が入力されると、新規設計製品の形状は「吹流し」に変更されたことになる。この結果、新規設計製品の金型構造は、「脱型コア(1段)」に決定される。
一方、設計者によりL字見切りの廃止が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ606において、フランジの廃止の可否を問い合わせる。フランジ廃止の可否は、フランジ角度を型抜き(型開き)方向と略同一としても、構造的要件と成形要件を満足するか否かを、過去実績(値)との比較で判断する。設計者によりフランジの廃止が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この新規設計製品の成形に用いる金型構造を「脱型コア(1段)」と決定する。
一方、設計者によりフランジの廃止が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ607において、「サイド折れ」への設計変更の可否を問い合わせる。この処理の詳細は、サイド折れを廃止するステップ601と基本的には同じである。ここで説明している単なる「L字見切り」として分類された新規設計製品には「サイド折れ」はそもそもない。ステップ607は、より優先順位の高い金型構造が選択できるようにするために設けられた処理であるという位置付けにある。設計者により「サイド折れ」に変更が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の形状が「サイド折れ」に設計変更され、前述したステップ603,604が実施される。これにより、当該新規設計製品の金型構造は、「脱型コア(1段)」、「脱型コア(2段)」あるいは「キャビスラ+脱型コア(1段)」のいずれかに決定される。
設計者により「サイド折れ」に変更が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ608においてL字折れ量を最小に設定する。L字折れ量を最小に設定するということは、換言すると「フランジ幅を最小にする」ことである。これにより、U/C量の低減を図る。ここで、最小量は、過去実績との比較に基づく構造的要件と成形要件を満足する限度値である。
ステップ609において、前述した(d)金型構造要件に基づく可否判断として、L字見切り部におけるフランジ深さは過去実績より深いか否かを問い合わせる。「脱型コア(1段)」の金型構造においては、U/C量が多い場合は傾斜コア構造を採用し、U/C量が少ない場合は首振りコア構造を採用する。本実施の形態では、最終的にいずれの金型構造を採用するかを、設計内容に基づいて設計者に選択させているが、その採用判断基準また指標値として「フランジ深さ」を取り上げ、ステップ608の処理により設計変更した製品形状と過去実績との比較、具体的には設計変更した製品形状が構造的要件と成形要件を満足するか否かということと、製品形状・大きさが類似しているか否かということに基づき採用する金型構造を決定する。すなわち、本実施の形態では、フランジ深さが過去実績より深ければ「脱型コア(1段)+傾斜コア」の金型構造を採用し、そうでなければ「脱型コア(1段)+首振りコア」の金型構造を採用する。
なお、上記説明では、「フランジ深さ」を指標値として傾斜コア構造か首振りコア構造かを判断するようにしたが、次のような指標値に基づき判断するようにしてもよい。すなわち、バンパーの意匠・機能上、大きさは異なるが、形状自体が極端に異なるケースはない。従って、コア形状・構成が類似することに着目すると、過去実績との比較において、図15において斜線を付けることで示したコア部分、すなわち成形(U/C処理)するためのコアの重量(体積)を指標値とすることも可能である。また、首振りコア構造においては、コア部分が軽い方が望ましいと考えられる。よって、構造用鋼約7.8kg/cmを使用する場合には、類似型の過去実績に基づく所定重量以下であれば、首振りコア構造を採用するようにしてもよい。
以上のように、「L字見切り」であった新規設計製品の金型構造は決定されるが、本実施の形態によれば、設計変更が可能な場合には、設計者により入力指示に応じて新規設計製品の形状を「吹流し」あるいは「サイド折れ」に変更し、この結果、より優先順の高い金型構造を選択することができる。
最後に、「L字見切り+サイド折れ」に分類された新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明する。
ステップ610において、ステップ605と同様にL字見切りの廃止の可否を問い合わせる。設計者によりL字見切りの廃止が可能と判断され、その旨が入力されると、新規設計製品の形状は「サイド折れ」に変更されたことになる。この結果、ステップ601〜604を実施することで新規設計製品の金型構造は、前述したように「脱型コア(1段)」、「脱型コア(2段)」あるいは「キャビスラ+脱型コア(1段)」のいずれかに決定される。
一方、設計者によりL字見切りの廃止が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ611において、ステップ601と同様に「サイド折れ」の廃止の可否を問い合わせる。設計者によりサイド折れの廃止が可能と判断され、その旨が入力されると、新規設計製品の形状は「L字見切り」に変更されたことになる。この結果、ステップ606〜609等が実施され、この結果、新規設計製品の金型構造は、「脱型コア(1段)」、「脱型コア(2段)」、「キャビスラ+脱型コア(1段)」、「脱型コア(1段)+傾斜コア」あるいは「脱型コア(1段)+首振りコア」のいずれかに決定される。設計者によりサイド折れの廃止が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ612において、ステップ608と同様にL字折れ量を最小に設定する。
ステップ613において、ステップ603と同様にU/C処理の廃止、あるいはU/C量の低減を図るために、アプローチRの変更が可能か否かを問い合わせる。アプローチRについて模式化した図を図16に示す。そして、アプローチRを十分に大きくするとU/C処理は不要になるが、このときの模式化した図を図17に示す。設計者によりアプローチRの変更が可能と判断され、その旨が入力されると新規設計製品の形状は「L字見切り」に変更されたことになる。この結果、ステップ608,609が実施され、この結果、新規設計製品の金型構造は、「脱型コア(1段)+傾斜コア」あるいは「脱型コア(1段)+首振りコア」のいずれかに決定される。
設計者によりアプローチRの変更が不可能と判断され場合、ステップ614においてサイド折れ量を最小に設定する。サイド折れ量を最小に設定するということは、換言すると、図18に示したサイド折れ角度αを最小にするということである。つまり、外観上、見えにくい位置である製品面端部に施すP/L量を削減する(この場合、最小に設定する)ことで、P/L処理負荷の軽減を図る。ここで、最小量は、過去実績との比較に基づく構造的要件と成形要件を満足する限度値である。
ステップ615において、前述した(d)金型構造要件に基づく可否判断として、脱型2段引き要件を具備しているか否かを問い合わせる。脱型2段引きの要件というのは、ステップ604において図13を用いて説明したようにサイド折れの角度(α,β)、アプローチ角度(γ)において、α≧5,β≧45,γ≧5の場合である。従って、設計者による入力によりこの脱型2段引きの要件が具備されていると判断すると、ステップ616において、L字見切り部におけるフランジ深さは過去実績より深いか否かを問い合わせる。ここでの処理は、基本的にはステップ609と同じであり、U/C量が多い場合は傾斜コア構造を採用し、U/C量が少ない場合は首振りコア構造を採用する。従って、フランジ深さが過去実績より深ければ「脱型コア(2段)+傾斜コア」の金型構造を採用し、そうでなければ「脱型コア(2段)+首振りコア」の金型構造を採用する。
一方、ステップ615において脱型2段引きの要件が具備されていないと判断すると、ステップ617において、L字見切り部におけるフランジ深さは過去実績より深いか否かを問い合わせる。ここでの処理は、基本的にはステップ609,616と同じであり、U/C量が多い場合は傾斜コア構造を採用し、U/C量が少ない場合は首振りコア構造を採用する。従って、フランジ深さが過去実績より深ければ「脱型コア(1段)+傾斜コア+キャビスラ」の金型構造を採用し、そうでなければ「脱型コア(1段)+首振りコア+キャビスラ」の金型構造を採用する。
以上のようにして、「L字見切り+サイド折れ」であった新規設計製品の金型構造は決定されるが、本実施の形態によれば、設計変更が可能な場合には、新規設計製品の形状を「吹流し」、「サイド折れ」あるいは「L字見切り」に変更することによって、より優先順の高い金型構造を選択することができる。
なお、本実施の形態においては、ステップ100〜500における金型構造順位付け処理と、ステップ600における金型構造決定処理とを一連の処理として説明したが、各処理を別個に実施することは可能である。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、バンパーの本体部分の成形に用いる金型構造を決定するものであったが、本実施の形態は、バンパーの車体側への取付け座及び穴の金型構造の決定に関する。本実施の形態における装置構成は、図1,2と同じでよい。本実施の形態における全体の基本的な処理の流れは、実施の形態1と同じであるが、金型構造の順位付けの処理が若干異なる。本実施の形態において実施の形態1と共通する処理等は適宜省略して説明する。
図19は、本実施の形態における制御装置10が実施する処理の全体フローチャートである。本実施の形態は、ステップ1100〜1600における金型構造順位付け処理と、ステップ1700における金型構造決定処理とに大別できる。まず、最初に金型構造順位付け処理について説明する。
ステップ1100において、製品形状パターン化処理部14は、製品(バンパーの車体側への取付け座(穴))の形状・構造をパターン化する。このパターン化処理について図20を用いて説明すると、本実施の形態における製品は、取付け座及び穴が構造面範囲の場合(=意匠面にない場合、すなわちバンパーの外側表面にない場合)(図20(a))と、取付け座及び穴が意匠面にある場合(図20(b))の2通りに分類されてパターン化されることになるが、いずれにしても製品は、それぞれの形状の特徴により図20に例示したいずれかの形状パターンに分類される。
本実施の形態においても実施の形態1と同様に、製品の形状パターンをCAD端末装置2の画面上に表示し、その中から処理対象の製品が該当する製品形状パターンをユーザに入力指定させるが、過去のCADデータベースやイメージデータを用いた形状特徴マイニングシステムによりパターン化することで自動化も可能である。
ステップ1200において、金型構造パターン化処理部16は、ステップ1100においてパターン化された製品を成形する上での金型構造(製品取出し機能構造)をパターン化する。そして、パターン化した金型構造のCADデータを金型構造パターンとして記憶装置4にデータ登録をする。本実施の形態では、図21に例示したように金型構造として6パターンを用意した。なお、図21においては、便宜的に金型部分にハッチングを付けた。
ステップ1300〜1600において、金型構造順位付け処理部18は、金型構造パターンに優先順位を付ける。本実施の形態では、第1乃至第3の優先順位を決定し(ステップ1300〜1500)、第1乃至第3の優先順位に基づいて図21に示した金型構造パターンの最終的な優先順位を決定する(ステップ1600)。本実施の形態における金型構造順位付け処理部18は、実施の形態1における第2の優先順位を決定するときのように「管理面」と「指標値」という概念を用い、後述するようにそれぞれ異なる指標値に基づき第1乃至第3の優先順位を決定する。
まず、ステップ1300において、金型構造順位付け処理部18は、「製品品質」に基づいて金型構造パターンの優先順位付けを行う。この場合、管理面を「製品形状要素面」とし、管理面の評価項目を「製品形状要素面の数」とする。そして、実際の製品形状要素面の数を指標値とする。ここで、「製品形状要素面」とは、その面で製品を形成する面金型(金型機能部品)の面のことをいう。例えば、スライドコアの場合の製品形状要素面の数(指標値)は、図22に示したように3である。
製品品質指標化において、様々な管理面が考えられるが、管理面を製品形状要素面とする理由は、熱膨張や寸法誤差を有し、樹脂に温度変化等の物理変化をもたらす物体(すなわち、金型あるいは金型機能部品)への接触による製品品質への影響が大きいためであり、その面数を指標値として求める理由は、面積よりもその可能性(機会)自体に着目したためである。
本実施の形態における処理フローは、図8を用いて説明した実施の形態1における第2の優先順位付け処理と同じであるため説明を省略するが、このステップ1300において製品品質の指標値を少ない順に並べ、この並び順を第1の優先順位と決定する。
次に、ステップ1400において、金型構造順位付け処理部18は、「作業性(製作性)」に基づいて金型構造パターンの優先順位付けを行う。この場合、管理面を「部品構成面」とし、管理面の評価項目を「部品構成面の数」とする。そして、実際の部品構成面の数を指標値とする。ここで、「部品構成面」とは、組み付けた際の金型(金型機能部品)との係合面(合わせ面)のことをいう。例えば、スライドコアの場合の部品構成面の数(指標値)は、図23に示したように5である。
作業性(製作性)指標化において、様々な管理面が考えられるが、管理面を部品構成面とする理由は、部品構成面は加工精度が要求され、作業(製作)難易性への影響が大きいためであり、加えて作業難易性が作業安全性への影響も大きいためである。また、その面数を指標値として求める理由は、その可能性(機会)自体に着目したためである。
本実施の形態における処理フローは、図8を用いて説明した実施の形態1における第2の優先順位付け処理と同じであるため説明を省略するが、このステップ1400において作業性(製作性)の指標値を少ない順に並べ、この並び順を第2の優先順位と決定する。
次に、ステップ1500において、金型構造順位付け処理部18は、「コスト」に基づいて金型構造パターンの優先順位付けを行う。この場合、管理面を「製品形状要素面」及び「部品構成面」とし、管理面の評価項目を「製品形状要素面の数」及び「部品構成面の数」とする。
コスト指標化において、様々な管理面が考えられるが、管理面を製品形状要素面とする理由は、製品形状要素面が製品表面を形成する面であり、仕上げ加工や手直し加工が多いので、他の面より以上に人件費への影響が大きいためである。また、部品構成面も管理面とする理由は、加工難易性への影響が大きいため、同じく人件費への影響が大きいためである。
本実施の形態における処理フローは、図9を用いて説明した実施の形態1における第2の優先順位付け処理と同じであるため説明を省略する。ただ、本実施の形態の場合、第1の優先順位と第2の優先順位とが一致しないときに、ステップ426において順位Bの評価点に乗算する値を0.7とした。以上のようにして求めた各金型構造パターンの評価点を大きい順に並べ、この順番を第3の優先順位と決定する。
最後に、ステップ1600において、金型構造順位付け処理部18は、第1乃至第3の優先順位に基づいて最終的な金型構造パターンの優先順位を決定する。この処理を図24に示したフローチャートを用いて説明する。
最終的な金型構造パターンの優先順位を決定する基本的な考えは、実施の形態1と同じであり、製品品質等の指標毎に求めた各優先順位に基づき総合優先順位を決定する。本実施の形態における金型構造順位付け処理部18は、まず、実施の形態1と同様に第1乃至第3の優先順位それぞれにおいて、金型構造の各優先順位に基づき評価点を割り振る(ステップ1701〜1703)。そして、各評価点を金型構造毎に集計することで各金型構造の総合評価点を求める(ステップ1703)。総合評価点が大きいほど優先順位が高くなるが、ここで、同じ順位(総合評価点が同点)となった金型構造が存在するとき、部品点数の少ない方の金型構造の優先順位を高くする(ステップ1705,1706)。このようにして、金型構造パターンに対して最終的な優先順位を決定する(ステップ1707)。
図25には、各金型構造に対する指標値と最終的な優先順位とを表形式にて表した図が示されている。本実施の形態においては、図21にも示したように取付け座及び穴が意匠面にない場合の金型構造として5種類のパターンを設けたが、金型を利用しないのが最も安価であり、かつコア段差等による面歪等成形時における品質劣化などの問題も生じない。このため、本実施の形態では、5種類のパターンの金型構造とは別に金型を利用しない「廃止」を最高優先順位として設定した。取付け座及び穴が意匠面にある場合も同様である。
以上のようにして、金型構造パターンの優先順位が決定すると、次のステップ1700において新規に設計する製品(取付け座(穴))の金型構造を決定する。この金型構造決定処理について図26を用いて説明する。
図26は、実施の形態1における図11に相当する図であり、その上段には新規設計製品の形状パターンが、その下段にはパターン化した金型構造が優先順に並べて示されている。そして、上下段の間に金型構造を決定するフローが示されている。なお、下段の「廃止」は、取付け座及び穴が意匠面にない場合とある場合とで共有させた。
まず、「インテグラルヒンジタイプ」に分類された新規設計製品の成形は、金型を用いることなく成形するので「廃止」と決定する。
次に、「リブタイプ」に分類された新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明すると、ステップ1701において、金型構造決定処理部20は、図27に示したように新規設計製品のL寸法(P/Lから末端までの距離=座長)が50mm以上でない場合、「リブタイプ」であった新規設計製品を「インテグラルヒンジタイプ」に設計変更する。この結果、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「廃止」と決定する。なお、分岐の基準とする「50mm」というのは、インテグラルヒンジの限界値として過去の実績から導き出した値である。
なお、このステップ1701をはじめ、後述するステップ1703,1705,1706,1709,1710における可否判断処理では、設計者による入力指示に委ねなくても新規設計製品のCADデータを解析することによって、L寸法、穴の抜き角等新規設計製品の設計値と、その設計値と比較するために予め設定された基準値を比較することによって自動的に可否判断を行うことができる。他の可否判断処理は、構造的要件及び成形要件に加え意匠的な要件もあるため、実施の形態1と同様に入力要求を画面表示するなどして設計変更等の可否を設計者に問い合わせることにした。
新規設計製品のL寸法が50mm以上のとき、ステップ1702において、金型構造決定処理部20は、「インテグラルヒンジタイプ」への設計変更の可否を問い合わせる。設計者により設計変更が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の形状が「インテグラルヒンジタイプ」に設計変更されたと判断することができる。この結果、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「廃止」と決定する。
一方、ステップ1702において設計変更が不可能と判断した場合、ステップ1703において、図28に示したように取付け穴の抜き角Aが65°以上か否かを判断する。取付け穴の抜き角が65°以上でない場合、ステップ1704において、取付け座200mmの範囲内に離型抵抗形状(リブ又はU/Cとなる形状)があるかないかを判断する。もし、ない場合には、金型構造決定処理部20は、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「押出しコア」と決定する。一方、ある場合には、ステップ1705に移行する。なお、分岐の基準とする「65°」というのは、強制抜きできる角度の限界値として過去の実績から導き出した値である。
ステップ1703において取付け穴の抜き角が65°以上あると判断したとき、あるいはステップ1704において取付け座200mmの範囲内に離型抵抗形状が存在すると判断したときには、ステップ1705において、金型構造決定処理部20は、図29に示したようにP/Lから穴位置までの距離Dが10mm以下であるかないかを判断する。もし、距離Dが10mm以下であると判断した場合には、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「スライドコア」と決定する。一方、10mm以下でないと判断した場合には、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「押出しコア(内設ピン)」と決定する。なお、分岐の基準とする取付け座「200mm」というのは、強制抜きできる角度の限界値として過去の実績から導き出した値である。また、P/Lから穴位置までの距離「10mm」というのは、内設ピンを作動させる上で、金型の強度上絶対必要な寸法の限界値として過去の実績から導き出した値である。
以上のようにして、「リブタイプ」であった新規設計製品の金型構造は決定されるが、本実施の形態によれば、新規設計製品の設計内容によって、あるいは設計変更が可能と設計者により判断された場合には新規設計製品の形状を「インテグラルヒンジタイプ」に変更して金型構造を「廃止」とし、あるいは新規設計製品の設計内容によって、より優先順の高い金型構造を選択することができる。
次に、「リブタイプ+負角」に分類された新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明すると、ステップ1706において、ステップ1701と同様に新規設計製品のL寸法が50mm以上あるかないかを判断し、ない場合には新規設計製品の形状を「リブタイプ」に変更する。その後は、前述したステップ1703以降の処理を実施することで、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「押出しコア」、「押出しコア(内設ピン)」あるいは「スライドコア」のいずれかに決定する。
新規設計製品のL寸法が50mm以上あると判断したときには、ステップ1707において、金型構造決定処理部20は、ステップ1702と同様に「インテグラルヒンジタイプ」への設計変更の可否を問い合わせる。設計者により設計変更が可能と判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、この入力によって新規設計製品の形状が「インテグラルヒンジタイプ」に設計変更されたと判断することができる。この結果、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「廃止」と決定する。一方、設計者により設計変更が不可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ1708において、金型構造決定処理部20は、図30に示したように負角部分に肉付けが可能か否かを問い合わせる。なお、図30において肉付けする部分をハッチングにて示した。設計者により肉付けが可能と判断され、その旨が入力されると、新規設計製品の形状を「リブタイプ」に変更する。その後は、前述したステップ1703以降の処理を実施することで、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「押出しコア」、「押出しコア(内設ピン)」あるいは「スライドコア」のいずれかに決定する。
一方、設計者により肉付けが可能と判断され、その旨が入力されると、ステップ1709において、金型構造決定処理部20は、肉付け不可能な部分をP/Lで押さえられるか否かを問い合わせる。設計者により押さえられると判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「傾斜コア+押し出しコア」と決定する。その一方、設計者により押さえられないと判断され、その旨が入力されると、金型構造決定処理部20は、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「傾斜コア」と決定する。
以上のようにして、「リブタイプ+負角」であった新規設計製品の金型構造は決定されるが、本実施の形態によれば、新規設計製品の設計内容によって、あるいは設計変更が可能と設計者により判断された場合には新規設計製品の形状を「インテグラルヒンジタイプ」又は「リブタイプ」に変更して金型構造をより優先順の高い金型構造を選択することができる。
最後に、取付け座及び穴が意匠面にある新規設計製品の金型構造を決定する場合の処理手順について説明すると、ステップ1710において、金型構造決定処理部20は、新規設計製品のすり合わせ角度が基準値として設定された5°以下でない場合、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「廃止」と決定する。なお、「すり合わせ角度」とは、取付け座と抜き角との角度のことで、過去の実績に基づくと、すり合わせ角度が「5°」以下になると金型にかじり(凝着)が生じやすくなり、金型が正常に作動しなくなる可能性があるため、「5°」を分岐点として設定した。
新規設計製品のすり合わせ角度が5°以下のとき、ステップ1711において、金型構造決定処理部20は、図31に示したようにP/Lから製品末端までの距離Dが基準値として設定された10mm以上であるかないかを判断する。もし、距離Dが10mm以上でないと判断した場合には、P/Lを変更させる(ステップ1712)。そして、距離Dが10mm以上であることを確認すると、新規設計製品の成形に用いる金型構造を「コアプラ」と決定する。
本実施の形態によれば、設計変更が可能な場合には、新規設計製品の形状を変更することによって、より優先順の高い金型構造を選択することができる。
本発明に係る金型設計支援方法を実施するCADシステムの一実施の形態を示したブロック構成図である。 実施の形態1における金型設計支援方法を実施するネットワーク化されたCADシステムの構成図である。 実施の形態1における制御装置が実施する処理の全体フローチャートである。 実施の形態1において既存製品を分類することで生成された製品形状パターンを示した図である。 実施の形態1においてパターン化された製品形状を成形する際に用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態1において金型構造パターンの評価内容及び第1の優先順位を表形式にて示した図である。 実施の形態1における金型構造パターンの第1の優先順位付け処理を示したフローチャートである。 実施の形態1における金型構造パターンの第2の優先順位付け処理を示したフローチャートである。 実施の形態1における金型構造パターンの第2の優先順位付け処理の変形例を示したフローチャートである。 実施の形態1における金型構造パターンの最終的な優先順位付け処理を示したフローチャートである。 実施の形態1において新規設計製品を成形する際に用いる金型構造を決定する処理を示したフローチャートである。 実施の形態1において強制抜き採用可否判断を説明するために用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態1において脱型2段引き要件を説明するために用いる金型構造パターンの一部分を示した図である。 実施の形態1におけるフランジを説明するために用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態1におけるコアの位置を明示した金型構造パターンを示した図である。 実施の形態1におけるアプローチRを説明するために用いる金型構造パターンの一部分を示した図である。 実施の形態1におけるアプローチRを説明するために用いる金型構造パターンの一部分を示した図である。 実施の形態1におけるサイド折れ角度を説明するために用いる金型構造パターンの一部分を示した図である。 実施の形態2における制御装置が実施する処理の全体フローチャートである。 実施の形態2において既存製品を分類することで生成された製品形状パターンを示した図である。 実施の形態2においてパターン化された製品形状を成形する際に用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態2において製品形状要素面の数を説明するために用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態2において部品構成面の数を説明するために用いる金型構造パターンを示した図である。 実施の形態2における金型構造パターンの最終的な優先順位付け処理を示したフローチャートである。 実施の形態2において各金型構造に対する指標値と最終的な優先順位とを表形式にて表した図である。 実施の形態2において新規設計製品を成形する際に用いる金型構造を決定する処理を示したフローチャートである。 実施の形態2におけるL寸法を説明するために用いる製品の一部分を示した図である。 実施の形態2における取付け穴の抜き角を説明するために用いる製品の一部分を示した図である。 実施の形態2におけるP/Lから穴位置までの距離を説明するために用いる製品の一部分を示した図である。 実施の形態2における負角部分を説明するために用いる製品の一部分を示した図である。 実施の形態2におけるP/Lから製品末端までの距離を説明するために用いる製品の一部分を示した図である。
符号の説明
2 CAD端末装置、4 記憶装置、6 PC、8 ネットワーク、10 制御装置、12 CAD機能処理部、14 製品形状パターン化処理部、16 金型構造パターン化処理部、18 金型構造順位付け処理部、20 金型構造決定処理部、30 フランジ部、32 バンパー取付孔。

Claims (22)

  1. コンピュータにより実施され、設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するための情報を生成する金型設計支援方法において、
    既存の製品を形状の特徴によって複数の製品形状パターンに分類する製品形状パターン化ステップと、
    パターン化された製品形状を成形する上での金型構造を複数の金型構造パターンに分類する金型構造パターン化ステップと、
    金型を製造する際の工場における稼働状態に関する情報及び金型製作条件を評価することによってパターン化された金型構造を優先順位付けする金型構造優先順位付けステップと、
    を含み、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする金型設計支援方法。
  2. 請求項1記載の金型設計支援方法において、
    前記金型構造優先順位付けステップは、
    稼働状態に関する情報を評価することによってパターン化された金型構造に対して第1の優先順位を、金型製作条件を評価することによってパターン化された金型構造に対して第2の優先順位を付ける優先順位付けステップと、
    前記第1及び第2の優先順位に基づいて予め決められた演算を行うことで金型構造パターンに対して最終的な優先順位を決定する最終優先順位付けステップと、
    を含むことを特徴とする金型設計支援方法。
  3. 請求項1又は2記載の金型設計支援方法において、
    稼働状態に関する情報の評価として、金型を製造する際の安全性、保全性、品質、生産性のうち少なくともいずれか1つを評価することを特徴とする金型設計支援方法。
  4. 請求項1又は2記載の金型設計支援方法において、
    金型製作条件の評価として、コスト又は製作時間の少なくともいずれか一方を評価することを特徴とする金型設計支援方法。
  5. 請求項2記載の金型設計支援方法において、
    前記最終優先順位付けステップは、第1の優先順位を第2の優先順位より優先させて最終的な優先順位を決定することを特徴とする金型設計支援方法。
  6. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するため情報を生成する金型設計支援装置において、
    設計製品を成形する際に用いる複数パターンの金型構造の設計データを記憶する金型構造パターン記憶手段と、
    少なくとも安全性、保全性、品質、生産性を、金型を製造する際の工場における稼働状態に関する情報の評価項目とし、また安全性、保全性、品質及び生産性の順に優先度を設けて前記稼働状態に関する情報を評価する評価手段と、
    パターン化された金型構造を優先順位付けする優先順位付け手段と、
    を有し、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする金型設計支援装置。
  7. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の設計を支援するための情報を生成する金型設計支援装置において、
    設計製品を成形する際に用いる複数パターンの金型構造の設計データを記憶する金型構造パターン記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された金型構造の構造的特徴を表す管理面と、その管理面の評価項目とを、金型構造の評価情報として記憶する指標情報記憶手段と、
    パターン化された金型構造の各設計データを評価情報に従い評価することによって各金型構造に対する指標値を求め、その求めた指標値の大きさによってパターン化された金型構造を優先順位付けする優先順位付け処理手段と、
    を有し、金型構造の設計を支援するための情報として、金型構造パターンの優先順位情報を生成することを特徴とする金型設計支援装置。
  8. 請求項7記載の金型設計支援装置において、
    金型構造の評価情報は、金型を製造する際の金型製作条件の評価に関する情報であることを特徴とする金型設計支援装置。
  9. 請求項8記載の金型設計支援装置において、
    金型製作条件を金型の製造コストとする場合、管理面を金型構造を形成する構造面とし、管理面の評価項目を構造面の数とすることを特徴とする金型設計支援装置。
  10. 請求項8記載の金型設計支援装置において、
    金型製作条件を金型の製作時間とする場合、管理面を金型構造を形成する曲面とし、管理面の評価項目を曲面の面積の総和とすることを特徴とする金型設計支援装置。
  11. 請求項8記載の金型設計支援装置において、
    金型製作条件を金型の製造コスト及び製作時間とする場合、管理面を金型構造を形成する構造面及び曲面とし、管理面の評価項目を構造面の数及び曲面の面積の総和とし、
    前記優先順位付け処理手段は、製造コストに関する評価を優先させてパターン化された金型構造を優先順位付けすることを特徴とする金型設計支援装置。
  12. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、
    優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、
    アンダーカット処理、パーティングライン処理又は脱型時の製品保護性のうち少なくとも1つの製品形状変更可否条件に基づいて、設計した製品の形状の変更の可否を自動的又はユーザ入力により判断する判断手段と、
    前記判断手段による判断結果に応じて製品形状変更可否条件を満たす金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段と、
    を有し、
    前記選択手段は、製品形状変更可否条件を満たす金型構造のうち最も優先順位の高い金型構造を、当該設計した製品の成形に用いる金型構造として選択することを特徴とする金型設計支援装置。
  13. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、
    優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、
    設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段と、
    を有し、
    前記選択手段は、脱型コア2段引きの金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計した製品の形状のサイド折れ角度(α,β)及びアプローチ角度(γ)が予め設定されたα≧5°,β≧45°,γ≧5°という要件に合致したときには、当該設計した製品の成形に用いる金型構造として脱型コア2段引きの金型構造を選択することを特徴とする金型設計支援装置。
  14. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、
    優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、
    設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段と、
    を有し、
    前記選択手段は、傾斜コア構造及び首振り構造を有する金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計した製品のコア構造部分の重量又は体積と蓄積されている実績データとを比較し、その比較結果に応じて傾斜コア構造を有する金型構造又は首振り構造を有する金型構造のいずれかを当該設計した製品の成形に用いる金型構造として選択することを特徴とする金型設計支援装置。
  15. 請求項7記載の金型設計支援装置において、
    金型構造の評価情報は、金型の品質の評価に関する情報であることを特徴とする金型設計支援装置。
  16. 請求項15記載の金型設計支援装置において、
    管理面を製品の形状を形成する面である製品形状要素面とし、管理面の評価項目を製品形状要素面の数とすることを特徴とする金型設計支援装置。
  17. 請求項7記載の金型設計支援装置において、
    金型構造の評価情報は、金型の製作難易性の評価に関する情報であることを特徴とする金型設計支援装置。
  18. 請求項17記載の金型設計支援装置において、
    管理面を製品を組み付けた際の金型との係合面である部品構成面とし、管理面の評価項目を部品構成面の数とすることを特徴とする金型設計支援装置。
  19. 請求項7記載の金型設計支援装置において、
    金型構造の評価情報は、金型の製作コストの評価に関する情報であることを特徴とする金型設計支援装置。
  20. 請求項19記載の金型設計支援装置において、
    管理面を、製品の形状を形成する面である製品形状要素面及び製品を組み付けた際の金型との係合面である部品構成面とし、管理面の評価項目を、製品形状要素面の数及び部品構成面の数とすることを特徴とする金型設計支援装置。
  21. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、
    優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、
    設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段と、
    を有し、
    前記選択手段は、コアプラ金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、製品の取付け座と抜き角との角度により形成されるすり合わせ角度に関する基準及び金型分割線と製品端との距離に関する基準を具備する設計製品に対する金型構造として、コアプラ金型構造を選択することを特徴とする金型設計支援装置。
  22. 設計する製品を成形する際に用いる金型構造の決定処理を支援する金型設計支援装置において、
    優先順位付けされた金型構造に関する情報を記憶する金型構造記憶手段と、
    設計した製品の成形に用いる金型構造を、前記金型構造記憶手段に記憶された金型構造の中から選択する選択手段と、
    を有し、
    前記選択手段は、押出しコア、内設ピン押出しコア及びスライドコアの金型構造に関する情報が前記金型構造記憶手段に記憶されている場合において、設計製品の取付け穴と金型分割線との距離とその基準値との比較結果、取付け穴の抜き角とその基準値との比較結果、又は取付け座から所定範囲内における離型抵抗形状の有無によって、押出しコア、内設ピン押出しコア又はスライドコアのいずれかを当該設計製品の金型構造として選択することを特徴とする金型設計支援装置。
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