JP2006074606A - 伝送媒体アクセス制御装置および方法 - Google Patents

伝送媒体アクセス制御装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006074606A
JP2006074606A JP2004257498A JP2004257498A JP2006074606A JP 2006074606 A JP2006074606 A JP 2006074606A JP 2004257498 A JP2004257498 A JP 2004257498A JP 2004257498 A JP2004257498 A JP 2004257498A JP 2006074606 A JP2006074606 A JP 2006074606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
node
state variable
data
time slot
variable signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004257498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4196908B2 (ja
Inventor
Satohiko Matsunaga
聡彦 松永
Shigeru Fukunaga
茂 福永
Masaaki Date
正晃 伊達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2004257498A priority Critical patent/JP4196908B2/ja
Publication of JP2006074606A publication Critical patent/JP2006074606A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4196908B2 publication Critical patent/JP4196908B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】 対等分散型の環境でTDMAを実現し、データ信号の中継に伴う遅延時間を短縮して、スループットをいっそう高める。
【解決手段】 伝送媒体アクセス制御装置であって、状態変数信号通信部と、タイミング決定部と、データ送信部と、データ受信部と、第1のタイミング制御部とを備え、第1のタイミング制御部が、状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードと受信している他ノードの組について、送信している他ノードのタイムスロットから受信している他ノードのタイムスロットまでの時間幅を求め、各時間幅に対応する各組のあいだで送受されているデータ量の合計が多い位相位置に自ノードのタイムスロットを設定させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は伝送媒体アクセス制御装置および方法に関し、例えば、アドホックネットワークのように、あるノードが他のノードから送信されたデータを中継する対等分散型の通信システムなどに適用して好適なものである。
空間に分散配置された複数のノードが衝突することなくデータ通信し得るようにするための方式として、TDMA方式、CSMA(CSMA/CAやCSMA/CD)方式などがある(非特許文献1参照)。
CSMA方式は、発信しようとするノードは、他のノードが通信中か否かをキャリア(周波数)の存在に基づいて確認し、通信が実行されていないときに発信するものである。
しかしながら、CSMA方式の場合、ノード数(チャネル数)が多くなると、衝突が頻発する等の理由で、同時に通信可能なチャネル数は少なくなる。
TDMA方式は、各ノードに異なるタイムスロットを割当て、各ノードは自己に割り当てられているタイムスロットでデータ送信を行うものである。TDMA方式は、CSMA方式より同時に通信可能なチャネル数を多くし易い。TDMA方式では、通信に供するノードが動的に変化する場合、あるノード(管理ノード)が、各ノードへのタイムスロットを動的に割り当てたりする。
松下温、中川正雄編著、「ワイヤレスLANアーキテクチャ」、共立出版、1996年、p.47、53〜59、69
ところで、各ノードが上述した管理ノードのような特別なノードからの制御を受けず、自律的に動作する対等分散型の環境で、TDMAを実現することは必ずしも容易ではない。
TDMAでは、衝突が生じず、衝突に伴うオーバーヘッドが存在しない等の理由で、例えば、ノード数(チャネル数)が多い場合などでも、高いスループットを得やすいという利点があるものの、各ノードに割り当てられたタイムスロットが周期的に循環し、各ノードは自身に割り当てられたタイムスロット内においてのみ、送信権を持つため、自身に割り当てられたタイムスロットが到来するまでの待ち時間が問題となり、この待ち時間の合計を短縮して、スループットをいっそう高めることが難しい。
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、(1)他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、(2)当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、(3)自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、(4)他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、(5)前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードと受信している他ノードの組について、送信している他ノードのタイムスロットから受信している他ノードのタイムスロットまでの時間幅を求め、各時間幅に対応する各組のあいだで送受されているデータ量の合計が多い位相位置に自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御する第1のタイミング制御部とを備えたことを特徴とする。
また、第2の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、(1)他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、(2)当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、(3)自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、(4)他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、(5)前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードのタイムスロットから自ノードのタイムスロットまでの時間幅をもとに特定した位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御する第2のタイミング制御部とを備えたことを特徴とする。
さらに、第3の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、(1)他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、(2)当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、(3)自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、(4)他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、(6)他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、前記データ受信部が受信したデータ信号の宛先ごとに分類して各データ信号を一時記憶する分類一時記憶部と、(7)第3のタイミング制御部とを備え、当該第3のタイミング制御部は、前記分類一時記憶部における宛先ごとのデータ信号の記憶量を計測し、いずれかのデータ信号について計測結果が所定の閾値を越えた場合、そのデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
また、第4の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、(1)他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、(2)当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、(3)自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、(4)他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、(5)他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、中継するデータ信号に予め付与され、中継のリアルタイム性に関する要求水準の高さを示すデータタイプ情報を検査する第4のタイミング制御部とを備え、(6)当該第4のタイミング制御部は、検査の結果、中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いデータタイプ情報が付与されたデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
また、第5の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、(1)状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、(2)タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、(3)データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、(4)データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、(5)第1のタイミング制御部が、前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードと受信している他ノードの組について、送信している他ノードのタイムスロットから受信している他ノードのタイムスロットまでの時間幅を求め、各時間幅に対応する各組のあいだで送受されているデータ量の合計が多い位相位置に自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
さらに、第6の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、(1)状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、(2)タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、(3)データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、(4)データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、(5)第2のタイミング制御部が、前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードのタイムスロットから自ノードのタイムスロットまでの時間幅をもとに特定した位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
また、第7の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、(1)状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、(2)タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、(3)データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、(4)データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、(5)分類一時記憶部が、他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、前記データ受信部が受信したデータ信号の宛先ごとに分類して各データ信号を一時記憶し、(6)第3のタイミング制御部が、当該分類一時記憶部における宛先ごとのデータ信号の記憶量を計測し、いずれかのデータ信号について計測結果が所定の閾値を越えた場合、そのデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
さらにまた、第8の本発明は、周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、(1)状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、(2)タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、(3)データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、(4)データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、(5)第4のタイミング制御部が、他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、中継するデータ信号に予め付与され、中継のリアルタイム性に関する要求水準の高さを示すデータタイプ情報を検査し、検査の結果、中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いデータタイプ情報が付与されたデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする。
本発明によれば、対等分散型の環境でTDMAを実現できる上、データ信号の中継に伴う遅延時間を短縮し、スループットをいっそう高めることが可能である。
(A)実施形態
以下、本発明にかかる伝送媒体アクセス制御装置および方法の実施形態について説明する。
本実施形態は新たな通信プロトコルを提案するものである。この通信プロトコルはTDMAの一種である。
(A−1)第1の実施形態の構成
本実施形態にかかる通信システム10の全体構成例を図2に示す。
図2において、当該通信システム10は、ノードA〜Jを備えている。
各ノードは、インパルス信号およびデータ信号を送信する送信機能と、他ノードが送信したインパルス信号およびデータ信号を受信する受信機能と、他ノードから送信されたデータ信号を別の他ノードに送信する中継機能とを持っている。インパルス信号は各ノードが自身のタイムスロットの位相位置を他のノードに伝える際などに使用する制御信号(タイミング信号)である。データ信号は、所定の通信アプリケーションで使用するユーザデータである。
これによって、各ノードはアドホックネットワークを構成することができる。
図2上で、ノードFがノードBに送信するデータ信号がDFである。当該DFの直後の()内に記述した数値は、そのデータ信号のデータ量を示している。すなわち、データ信号DFのデータ量は20である。データ量の単位は一例としてMbpsなどであってよい。
同様に、ノードCがノードEに送信するデータ信号がDCで、そのデータ量は100、ノードEがノードDに送信するデータ信号がDEで、そのデータ量は50である。
なお、前記インパルス信号やデータ信号などの無線信号が届く範囲には物理的な限界(カバーエリア)があるため、各ノードは、自身のカバーエリア内に存在する他ノードにのみ、インパルス信号やデータ信号を届けることができる。また、後述するように、インパルス信号のカバーエリアはデータ信号のカバーエリアより大きくすることが望ましい。
各ノードA〜Fは例えばノート型パソコンなどのように移動性を有するものであってもよいが、移動性を持たないものであってもよい。
図2の例では、ノードBはノードFのカバーエリア内に位置し、ノードEはノードCのカバーエリア内に位置し、ノードDはノードEのカバーエリア内に位置し、ノードB〜FはノードAのカバーエリア内に位置するものとする。
以下では主として、当初、ノードAが存在せず、ノードFからノードBへデータ信号を送信し、ノードCからノードEへデータ信号を送信し、ノードEからノードDへデータ信号を送信している状態であるが、このようなデータ信号の送受が行われているとき、ノードAが図示の位置に出現した結果、すべてのデータ信号の通信がノードAによって中継されるようになるケースを想定して説明を進める。データ信号の送信元である各ノードがいずれのノードに直接送信するかは、様々な情報に基づいて決定することができる。例えば、送信元のノードのカバーエリア内に、ノードAのほか、データ信号の最終的な宛先であるノードまたはデータ信号の最終的な宛先により近いノードが、存在した場合、通信品質を重視して、距離が近いノードAを直接の送信先として選び、ノードAに中継させることにより、データ信号の最終的な宛先であるノードまたはデータ信号の最終的な宛先により近いノードへ、データ信号を届けるようにしてもよい。
なお、説明を簡単にするため、ノードA〜F以外のノード(例えば、ノードG〜J)については基本的に言及しないが、実際には、図2に示した以外のデータ信号の通信、例えば、ノードEがノードCまたはAから受け取ったデータ信号をさらに、ノードGへ中継すること等が行われてよいことは当然である。
また、以下の説明では、必要に応じて図10を用いる。図10上の各ノードN1〜N16は、前記ノードAと同じ機能を持つノードである。
図10において、着目ノードN1やN2を中心とする実線円は、他ノードが送信した前記インパルス信号をノードN1やN2が受信できる範囲(インパルス信号のカバーエリア)を示している。図10の例では、着目ノードN1は、ノードN2、N3、N9が送信したインパルス信号を受信でき、着目ノードN2は、ノードN1、N3〜N12が送信したインパルス信号を受信できる。
また、実線円より狭い範囲の着目ノードN1やN2を中心とする点線円は、他ノードと着目ノードN1やN2がデータ信号を授受できる範囲(データ信号のカバーエリア)を示している。図10の例では、着目ノードN1は、ノードN3とのみデータ信号を授受でき、着目ノードN2は、ノードN3、N7、N8とデータ信号を授受できる。
本実施形態では、図10に示すようにノードの配置に偏りがあっても、各ノードでのタイムスロットをできるだけ均等に割当て(再割当てによる場合を含む)ることができる。
前記ノードAの内部構成は例えば図1に示す通りである。他のノードB〜F、ノードN1〜N16の内部構成もこれと同じである。
(A−1−1)ノードの内部構成例
図1において、当該ノードAは、インパルス信号受信手段11と、通信タイミング計算手段12と、インパルス信号送信手段13と、同調判定手段14と、データ信号通信手段15と、タイムスロット幅計測手段16と、角速度変更手段17と、位相決定手段18と、受信量計測手段19と、受信量格納手段20とを備えている。
このうちインパルス信号受信手段11は、近傍のノード(例えば、そのノードに関する前記インパルス信号のカバーエリア内に存在する他ノード)が送信したインパルス信号(宛先情報は含まれていない)を受信するものである。インパルス信号は、例えば、ガウス分布形状等のインパルス形状を有するものである。インパルス信号受信手段11は、受信したインパルス信号そのもの、それを波形整形したもの、又は、受信したインパルス信号に基づき再生成し直したインパルス信号を通信タイミング計算手段12及び同調判定手段14に与える。
通信タイミング計算手段12は、インパルス信号受信手段11から与えられた信号に基づき、ノードAでの通信タイミングを規定する位相信号を形成して出力するものである。
ここで、当該ノードAを一般化するためノードiとし、その位相信号の時刻tでの位相値をθi(t)とすると、通信タイミング計算手段12は、(1)式に示すような変化分ずつ位相信号θi(t)を変化させる。なお、(1)式は、非線形振動をモデル化した式であるが、他の非線形振動をモデル化した式を適用することも可能である。また、位相信号θi(t)は、当該ノードの状態変数信号と見ることができる。
Figure 2006074606
(1)式は、インパルス信号受信手段11から与えられた信号に応じて、自ノードiの位相信号θi(t)の非線形振動のリズムを変化させる規則を表している。(1)式において、右辺第1項ω(固有角振動数パラメータ)は、各ノードが備える基本的な変化リズム(「自己の動作状態を遷移させる基本速度」に対応する)を表しており、右辺第2項が非線形変化分を表している。ここで、ωの値は、例えば、システム全体で同一値に統一している。関数Pk(t)は、近傍ノードkから受信したインパルス信号に基づいて、インパルス信号受信手段11が出力した信号を表しており、関数R(θi(t),σ(t))は、他ノードからのインパルス信号の受信に応じて自己の基本的なリズムを変化させる応答特性を表現する位相応答関数であり、例えば、(2)式に従っている。
(2)式は、時刻tにおける位相信号θi(t)の逆相にランダムノイズを重畳させた位相値の正弦波で位相応答関数を定めていることを表している。近傍のノード同士が逆相(振動の位相が反転位相)になろうとする非線形特性を実現し、その特性を用いて衝突回避を実行させようとしたものである。すなわち、近傍のノード間におけるインパルス信号の送信タイミングなどが衝突しないように、各ノードの位相信号の値が同じ値になるタイミングに、適当な時間関係(時間差)を形成させようとしている。
(2)式において、関数σ(t)を表現する定数項π[rad]は、近傍のノード同士が逆相になろうとする非線形特性の働きをし、ランダムノイズ関数φ(t)は、その非線形特性にランダムな変動性を与える働きをする(関数φ(t)は、例えば、平均値が0のガウス分布に従う)。ここで、上記非線形特性にランダムな変動性を与えているのは、システムが目的とする安定状態(最適解)に到達せず、別の安定状態(局所解)に陥ってしまう現象に対処するためである。
なお、(2)式では、位相応答関数R(θi(t),σ(t))の最も簡単な例としてsin関数を用いる形態を示したが、位相応答関数として他の関数を用いても良い。また、関数σ(t)の定数項πに代え、π以外の定数λ(0<λ<2π)を用いても良く、この場合、近傍のノード同士が逆相ではなく、異なる位相になろうと機能する。
通信タイミング計算手段12の上述した機能の意味合いを、図11及び図12を用いて詳述する。図11及び図12は、ある1つのノードiに着目したときに、着目ノード(自ノード)iと近傍のノード(他ノード)jとの間に形成される関係、すなわち、それぞれの非線形振動リズム間の位相関係が時間的に変化していく様子を示している。
図11は、着目ノードiに対して近傍ノードjが1個存在する場合である。図11において、円上を回転する2つの質点の運動は、着目ノードと近傍ノードに対応する非線形振動リズムを表しており、質点の円上の角度がその時刻での位相信号の値を表している。質点の回転運動を縦軸あるいは横軸に射影した点の運動が非線形振動リズムに対応する。(1)式及び(2)式に基づく動作により、2つの質点には相互に逆相になろうとし、仮に、図11(A)に示すように初期状態で2つの質点の位相が近くても、時間経過と共に、図11(B)に示す状態(過渡状態)を経て、図11(C)に示すような2つの質点の位相差がほぼπである定常状態に変化していく。
2つの質点は、それぞれ固有角振動数パラメータωを基本的な角速度(自己の動作状態を遷移させる基本速度に相当)として回転している。ここで、ノード間でインパルス信号の授受に基づく相互作用が生じると、これらの質点は、それぞれ角速度を変化(緩急)させ、結果的に、適当な位相関係を維持する定常状態に到達する。この動作は、2つの質点が回転しながら相互に反発しあうことによって、安定な位相関係を形成するものと見ることができる。定常状態では、後述するように、それぞれのノードが所定の位相α(例えばα=0)のときにインパルス信号を送信するとした場合、互いのノードにおける送信タイミングは、適当な時間関係を形成していることになる。
また、図12は、着目ノードiに対して2個の近傍ノードj1、j2が存在する場合を表している。近傍ノードが2個存在する場合においても、上述と同様に、それぞれの質点が回転しながら相互に反発しあうことによって、安定な位相関係(時間的な関係に関する安定性)を形成する。近傍ノード数が3個以上の場合についても同様である。
上述の安定な位相関係(定常状態)の形成は、近傍ノード数の変化に対して非常に適応的(柔軟)な性質を持つ。例えば、今、着目ノードに対して近傍ノードが1個存在し、安定な位相関係(定常状態)が形成されているときに、近傍ノードが1個追加されたとする。定常状態は一旦崩壊するが、過渡状態を経た後、近傍ノードが2個の場合における新たな定常状態を再形成する。また、近傍ノードが削除された場合や故障等により機能しなくなった場合においても、同様に適応的な動作をする。
なお、図11及び図12は、着目ノードの近傍にインパルス信号を授受する他のノードが1個又は2個の場合を示したが、図2や図10に例示したように、実際の複数のノードの配置関係はこれら図11や図12が前提とする場合より複雑である。
通信タイミング計算手段12は、得られた位相信号θi(t)を、インパルス信号送信手段13、同調判定手段14、データ信号通信手段15及びタイムスロット幅計測手段16に出力する。
インパルス信号送信手段13は、位相信号θi(t)に基づいて、インパルス信号を送信出力する。すなわち、位相信号θi(t)が所定の位相α(0≦α<2π)になると、インパルス信号を送信出力する。ここで、所定の位相αは、予めシステム全体で統一しておくことが好ましい。以下では、α=0にシステム全体で統一されているとして説明する。図11の例で言えば、ノードiとノードjとでは、定常状態で相互の位相信号θi(t)及びθj(t)がπだけずれているので、α=0にシステム全体で統一しても、ノードiからのインパルス信号の送信タイミングと、ノードjからのインパルス信号の送信タイミングとはπだけずれる。
同調判定手段14は、自ノードや1又は複数の近傍ノードの間で行われる出力インパルス信号の送信タイミングの相互調整が、「過渡状態」(図11(B)、図12(B)参照)あるいは「定常状態」(図11(C)、図12(C)参照)のいずれの状態にあるかを判定するものである。同調判定手段14は、インパルス信号の受信タイミング(他ノードの出力タイミングに対応する)及びインパルス信号の自ノードからの送信タイミングを観測し、インパルス信号を授受し合う複数のノードの送信タイミング間の時間差が時間的に安定している場合に「定常状態」であると判定する。同調判定手段14には、自ノードからのインパルス信号の送信タイミングを捉えるための信号として、位相信号θi(t)が入力されている。
同調判定手段14は、例えば、以下の(A)〜(D)のような処理を実行して同調判定を行う。
(A)インパルス信号受信手段11からの信号の出力タイミングにおける位相信号θi(t)の値βを、位相信号θi(t)の1周期に亘って観測する。上記の観測を行った結果、得られる位相信号θi(t)の値βをそれぞれ、β1,β2,…,βN (0<β1<β2<…<βN<2π)とする。
(B)観測された位相信号θi(t)の値βに基づいて、隣接値間の差(位相差)Δ1=β1,Δ2=β2−β1,…,ΔN=βN−β(N−1)を算出する。
(C)上記(A)及び(B)の処理を位相信号θi(t)の周期単位に行い、相前後する周期における位相差Δの変化量(差分)γ1=Δ1(τ+1)−Δ1(τ),γ2=Δ2(τ+1)−Δ2(τ),…,γN=ΔN(τ+1)−ΔN(τ)を算出する。ここで、τは、位相信号θi(t)のある周期を示しており、τ+1は、位相信号θi(t)のその次の周期を示している。
(D)上述の変化量γが、いずれも微小パラメータ(閾値)εよりも小さい場合、すなわち、γ1<ε,γ2<ε,…,γN<εの場合に、「定常状態」であると判定する。
なお、γ1<ε,γ2<ε,…,γN<εという条件がM周期にわたって満足される場合を定常状態と判定するようにしても良い。Mの値を大きくするほど、より安定性の高い状態で「定常状態」と判定できる。また、一部の受信インパルス信号に基づいて、「定常状態」の判定を行っても構わない。
同調判定手段14は、位相信号θi(t)の周期毎に、判定結果を示す同調判定信号と、インパルス信号の受信タイミングにおける位相信号θi(t)の値βの最小値β1をスロット信号としてデータ信号通信手段15に出力する。
データ信号通信手段15は、内部のデータ信号送信手段15Aとデータ信号受信手段15Bを備えている。データ信号送信手段15Aがデータ信号の送信を行い、データ信号受信手段15Bがデータ信号の受信を行う。これらの手段15A、15Bを備えることにより、データ信号通信手段15は、他ノードからのデータを受信すると共に、自己が送信元となるデータや、自己が中継するデータを送信することができる。
データ信号通信手段15は、データ送信を、同調判定信号が「定常状態」を示すときに、後述するタイムスロット(システムなどが割り当てた固定的な時間区間ではないが、「タイムスロット」という用語を用いる)で行ない、同調判定信号が「過渡状態」を示すときには送信動作を停止する。
タイムスロットは、位相信号θi(t)がδ1≦θi(t)≦β1−δ2である期間である。タイムスロットの開始点(そのときの位相信号の値をδ1とする)は、インパルス信号の送信が終了したタイミングであり、タイムスロットの終了点(そのときの位相信号の値をβ1−δ2とする)は、位相信号の周期毎の最初の受信インパルス信号のタイミングより多少のオフセット分δ2だけ前のタイミングとしている。δ1やδ2は、当該ノードの近傍の無線空間で、インパルス信号(送信元は自ノードの場合、他ノードの場合の双方を含む)と、データ信号(送信元は自ノードの場合、他ノードの場合の双方を含む)とが同時に存在しないことを補償するためのごく短い時間に対応する位相幅である。
例えば、図11(C)に示すような「定常状態」の場合、ノードiは、位相θiが0からインパルス信号を送信し始め、位相θiがδ1になる前に、インパルス信号の送信を終了させておき、位相θiがδ1からデータ信号を送信し始め、位相θiがβ1−δ2になると(但しβ1≒π)、データ信号の送信を終了させ、それ以降、位相θiが再び0になるまで、インパルス信号の送信もデータ信号の送信も停止させる。他方のノードjも、位相θjに基づいて同様な動作を実行するが、位相θiと位相θjとがほぼπだけずれているので、送信動作が競合してデータ信号などが衝突することはない。ノード数が3以上の場合も同様に動作し、送信動作が競合することはない。
上述のように、固有角振動数パラメータωは、例えば、通信システム(ネットワーク)全体で同一の値に統一することとしている。固有角振動数ωが統一されていると、各ノードで不規則にばらついている場合に比べ、定常状態に入りやすく、逆に、固有角振動数ωが統一されていないと、異常なインパルス信号を送信するノードも多くなり、定常状態に入り難い。
上述したインパルス信号受信手段11、通信タイミング計算手段12、インパルス信号送信手段13、同調判定手段14及びデータ信号通信手段15の機能により、割り当てられたタイムスロットを見直すために(タイムスロットの幅をできるだけ均等にするために)、タイムスロット幅計測手段16及び角速度変更手段17が設けられている。タイムスロット幅計測手段16及び角速度変更手段17は、図示しない見直し起動スイッチが操作された場合に機能するようにしても良く、外部からの操作を待たずに、常に機能するものであっても良い。
タイムスロット幅計測手段16は、当該ノードが受信するインパルス信号の受信間隔を計測するものである。また、タイムスロット幅計測手段16は、1周期(自ノードのインパルス信号の送信間隔)での受信インパルス数を計測し、自ノードとインパルス信号の送受信可能なノード数を調べるものである。さらに、タイムスロット幅計測手段16は、自ノードに割り当てられたタイムスロット幅及び周期から、割り当てタイムスロット幅を広くする制御を行うか否かを判定するものである。
角速度変更手段17は、タイムスロット幅計測手段16が割り当てタイムスロット幅を広くする制御を行うと判定したときに、通信タイミング計算手段12に対して、位相変更を要求することで、インパルス信号の送信タイミングをずらす機能を担っている。
タイムスロット幅計測手段16および角速度変更手段17の機能を、図13(A)〜(D)を用いてさらに詳細に説明する。
図13(A)および(B)はそれぞれ、図10に示すようなノード配置の場合において、ノードN1、ノードN2から見た各ノードのタイムスロットの割当てを示している。ノードN1から見ると、半径R(実線円の半径)内にノードが4個(ノードN1も含む)あり、ノードN2から見ると、ノードが12個(ノードN2も含む)あり、それぞれ、1周期が4分割(図13(A))、又は、12分割(図13(B))され、タイムスロットが割り振られる。
図13において「N1」から「N12」を付与したタイムスロットは、それぞれ、図10のノードN1からノードN12に割り当てられたタイムスロットを表している。ノードN1、N2、N3及びN9は同様なノードであるのに拘わらず、近傍ノードの相互作用の影響を受け、図13(A)に示すように、割り当てられたタイムスロットの幅に大きな相違を有している。このような割当てのアンバランスを少しでも是正するために(割り当てられたタイムスロットを見直すために)、当該タイムスロット幅計測手段16及び角速度変更手段17が設けられ、タイムスロットの再割り当てがなされる。
タイムスロットの再割当ての動作は、(S1)タイムスロット幅拡張必要性の判定、(S2)位相シフト制御、という2段階でなされる。
(S1)タイムスロット幅拡張必要性の判定
各ノードのタイムスロット幅計測手段16は、自インパルス信号を送信してから次に自インパルス信号を送信するまでの1周期の受信インパルス信号数をカウントし、インパルス信号の受信可能範囲のノード数を調べる。例えば、ノードN1のタイムスロット幅計測手段16は、図13(A)における<1>のタイミングで、自インパルス信号を送信してから、次に自インパルス信号を送信するまでの1周期の受信インパルス信号数をカウントし、インパルス信号のカバーエリア内のノード数を調べる。これにより、ノードN1のタイムスロット幅計測手段16は、ノード数「4」を得る。また、各ノードのタイムスロット幅計測手段16は、自インパルス信号を送信してから、他ノードからのインパルス信号を受信するまでの時間を計測する。これにより、ノードN1のタイムスロット幅計測手段16は、図13(A)における<1>と<2>の間の時間、<1>と<3>の間の時間、<1>と<9>の間の時間を計測し、これら計測時間を整理することにより、各タイムスロットの割当て時間が得られる。
以上のようにして1周期分を計測すると、角速度変更手段17は、自ノードのタイムスロット割当て幅が均等に割り当てられた場合に比べて、少ないか否かを判定する。例えば、「2π/ノード数−自ノードのタイムスロット幅」(ここでは差分であるが、比であっても良い)という値が、予め定められている閾値以下ならば、位相シフト制御を行うと判定する。図13(A)の例の場合、ノードN1のタイムスロット幅が均等に割り当てた場合に比べて小さいので、角速度変更手段17によって、位相シフト制御を行うと判定される。
なお、位相シフト制御を行うか否かの判定基準は、これに限定されない。例えば、以下のような条件(PA)や条件(PB)が成り立つならば、位相シフト制御を行うようにしても良く、また、複数の条件が満たされる場合に、位相シフト制御を行うようにしても良い。
条件(PA):自ノードに割り当てられたタイムスロット幅<最大タイムスロット幅/2
条件(PB):自インパルス信号の前後のタイムスロットの合計<最大タイムスロット幅
(S2)位相シフト制御
角速度変更手段17は、自ノードのタイムスロットの終了を規定するインパルス信号を受信したとき(図13(A)の<2>)の位相θi(t)を保持し、次に後続するインパルス信号を受信した時点(図13(A)の<3>)の位相θi(t+1)との位相差を調べ、位相差θi(t+1)−θi(t)を保持する。さらに、角速度変更手段17は、次のインパルス信号を受信した時点(図13(A)の<9>)の位相差θi(t+2)−θi(t+1)を調べ、この位相差が大きければ、インパルス信号の位相θi(t+1)及び位相差θi(t+2)−θi(t+1)を保持する。このような動作を、再び自インパルス信号を送信する段階まで繰り返す。そして、保持している位相+(位相差の1/2)の位置まで、自ノードのインパルス信号の送信位相を変化させる。ノードN1から見ると、ノードN3に割り当てられたタイムスロットが最も大きいので(保持している位相差から分かる)、図14(A)に示すように、この位置に当該ノードN1の位相をシフトし、インパルス信号の送信を開始する。
図13(C)および(D)は、位相シフト制御を行なった時点でのノードN1、ノードN2のそれぞれから見たタイムスロット幅である。ノードN1は、前後のノードの影響でタイムスロット幅が小さかったのが、割り当て幅が増加する。このとき、図14上では、図14(A)に示す状態から図14(B)に示す状態に遷移する。
位相シフト先は単純に最大タイムスロットの範囲内の位相に限定されず、これ以外でも良い。例えば、連続するタイムスロット(次のタイムスロット)が最も大きい位置に移動するようにしても良い。
実際には、この例のように、ノードの配置状況などによって、タイムスロットを各ノードに完全に均等に割り当てる(同じ時間幅のタイムスロットを各ノードに割り当てる)ことが難しい場合も少なくないが、以下では、説明を簡単にするため、定常状態では、基本的に各ノードに均等な時間幅のタイムスロットが割り当てられているものとする。
前記位相決定手段18は、タイムスロットの1周期上で、いずれの位相位置に、自ノードAのタイムスロットを設定するかを決定するものである。
具体的には、図2の例の場合、図4に示すタイムスロットBTS、CTS、DTS、ETS、FTSの5タイムスロットによって、タイムスロットの1周期(2π)が規定される。上述したように、タイムスロット幅計測手段16等の機能により、これら5タイムスロットの幅は、ほぼ均等なものとなっている。
ここで、タイムスロットBTSは、ノードBのタイムスロットで、タイムスロットBTSの期間中、ノードBがインパルス信号およびデータ信号の送信権を持つ。
同様に、タイムスロットCTSはノードCのタイムスロットで、タイムスロットCTSの期間中、ノードCがインパルス信号およびデータ信号の送信権を持ち、タイムスロットDTSはノードDのタイムスロットで、タイムスロットDTSの期間中、ノードDがインパルス信号およびデータ信号の送信権を持ち、タイムスロットETSはノードEのタイムスロットで、タイムスロットETSの期間中、ノードEがインパルス信号およびデータ信号の送信権を持ち、タイムスロットFTSはノードFのタイムスロットで、タイムスロットFTSの期間中、ノードFがインパルス信号およびデータ信号の送信権を持つ。
なお、上述したように図2に示す位置に前記ノードAが出現した場合、前記1周期上のいずれかの位相位置に、当該ノードAが送信権を持つノードAのタイムスロットATSが出現することになる。
受信権はすべてのノードA〜Fが常に持っているため、いずれかのノード(例えば、F)が送信した信号(データ信号)は、直ちにカバーエリア内の他ノード(例えば、A)に受信されるが、受信したデータ信号を当該他ノード(例えば、A)が中継のために送信するには、当該他ノードのタイムスロット(例えば、ATS)が到来するまで待たなければならないため、待ち時間が発生する。
例えば、ノードAのタイムスロットATSを図4上でEとFの中間(すなわち、タイムスロットETSの次)に設定するものとすると、ノードCが送信するデータ信号DCをノードAが中継して、ノードEまで届ける時間(待ち時間の総和)は、ノードCが当該データ信号DCをノードAに送信してノードAが中継のために送信開始するまでの時間(待ち時間)であるタイムスロットCTS、DTS、ETSの合計(3タイムスロットの時間幅)と、ノードAが当該データ信号DCをノードEに送信してノードEが中継のために送信開始(ノードEの次にも、ノードが存在するものと仮定)するまでの時間(待ち時間)であるタイムスロットATS、FTS、BTS、CTS、DTSの合計(5タイムスロット)を加算して得られる8タイムスロット(=8/6・2π)となる。当該8タイムスロットが待ち時間の総和である。
この点、タイムスロットATSを、図4上でFとBの中間や、BとCの中間に設定したときも、ノードCが送信するデータ信号DCをノードAが中継して、ノードEまで届ける場合の待ち時間の総和は、8タイムスロット(=8/6・2π)なる。
これに対し、タイムスロットATSをCとDの中間に設定した場合、ノードCが送信するデータ信号DCをノードAが中継して、ノードEまで届ける時間(待ち時間の総和)は、ノードCが当該データ信号DCをノードAに送信してノードAが中継のために送信開始するまでの時間(待ち時間)であるタイムスロットCTSと、ノードAが当該データ信号DCをノードEに送信してノードEが中継のために送信開始するまでの時間(待ち時間)であるタイムスロットATS、DTSを加算して得られる3タイムスロット(=3/6・2π)となる。
タイムスロットATSをDとEの中間に設定した場合も、待ち時間の総和は、3タイムスロット(=3/6・2π)となる。
したがって、データ信号DCだけを考慮すると、タイムスロットATSは、CとDの中間またはDとEの中間の位相位置に設定したとき、待ち時間の総和(すなわち、送信による遅延時間)は、最も短くなるが、他のデータ信号DEや、DFも考慮すると、待ち時間の短縮の観点で、CとDの中間の位相位置に設定することがより望ましい。すなわち、待ち時間の観点で、CとDの中間がタイムスロットATSを設定するのに適した位相位置であるといえる。
CとDの中間は、データ量が100のデータ信号DCと、データ量が50のデータ信号DBが重ねて送受されている位相位置であり、合計の150は、1周期上で最大のデータ量である。このようにデータ量が最大の位相位置にタイムスロットATSを設定することにより、一般的なケースでも、待ち時間の総和を短縮することができる。
このように、適した位相位置へのタイムスロットATSの設定は、ノードAが図2に示す位置に出現したときに行うことができるほか、すでにノードAが出現して各データ信号の中継を実行しているときにも実行することが可能である。データ信号の中継を実行しているときであっても、データ信号の送信元や送信先のノードなどの条件が変動すれば、タイムスロットATSの適した位相位置も変動し得るからである。
受信量計測手段19は、データ信号受信手段15Bで受信した各データ信号について送信元および送信先ごとにデータ量を計測するものである。データ量の値は実測によるほか、使用する通信プロトコルが宛先にデータ量を通知する仕様である場合などには、その通知内容から取得することもできる。
当該受信量計測手段19が取得した各データ信号のデータ量の値は、送信元および送信先ごとに整理して受信量格納手段20に格納する。
当該受信量格納手段20は例えば図3に示す構成および格納内容を持つものであってよい。前記位相決定手段18が自ノードAのタイムスロットATSを設定する位相位置を決定するとき、当該受信量格納手段20の格納内容を利用する。
以下、上記のような構成を有する本実施形態の動作について説明する。
(A−2)第1の実施形態の動作
上述したように、タイムスロット幅計測手段16,角速度変更手段17、通信タイミング計算手段12,同調判定手段14の機能によって、基本的に、前記定常状態では、インパルス信号のカバーエリア内に存在する各ノードについて、ほぼ均等な時間幅のタイムスロットが割り当てられる。したがって、図2に示す例で、ノードA〜Fが相互に他ノードのインパルス信号のカバーエリア内に位置しているものとし、ノードAのみが存在しないケースでは、タイムスロットの1周期は例えば、図4に示すものとなる。
この状態でノードAが出現すると、上述したように、定常状態は一旦崩壊するが、過渡状態を経た後、近傍ノードが6個の場合における新たな定常状態を再形成する。
ここで重要な点は、出現したノードAは、図4に示した1周期上で、どの位相位置に自身のタイムスロットATSを設定するかを自由に選べることである。タイムスロットATSを設定する前の状態でも、ノードAはカバーエリア内の他ノードB〜Fが送信しているインパルス信号およびデータ信号を受信することができる。この状態では、他ノードB〜FはノードAの存在を認識していないか、認識していても無視して、それ以前と同様にインパルス信号およびデータ信号の送信を実行している。タイムスロットATSが設定されていない以上、いずれの他ノードもノードAに宛ててデータ信号を送信することはないが、ノードAはカバーエリア内の他ノードが送信したデータ信号を傍受(受信)することができ、この傍受によって各データ信号の送信先および送信元の情報や、データ量の値を取得することができる。
このとき、データ信号DC、DE、DFを受信するのは、ノードA内のデータ信号受信手段15Bであり、送信元および送信先ごとのデータ信号DC、DE、DFのデータ量は受信量計測手段19によって取得され、受信量格納手段20に格納される。これにより、例えば、図3に示す格納内容が得られる。
図3は、送信元がノードCで送信先がノードEのデータ信号DCのデータ量が100であり、送信元がノードEで送信先がノードDのデータ信号DEのデータ量が50であり、送信元がノードFで送信先がノードBのデータ信号DFのデータ量が20であることを示している。
このような格納内容は、前記位相決定手段18がタイムスロットATSの適した位相位置を決定するために利用される。
すでに説明したように、この位相位置は、図4に示す1周期上で、合計のデータ量が最大の150となるCとDの中間に設定される。
具体的には、ノードAがCとDの中間の位相位置で、自身のインパルス信号(インパルス信号の位相位置が、ほぼタイムスロットATSの開始点に対応)を送信することによって、自身が追加されたことと、自身のタイムスロットをこの位相位置に設定することを、近傍の他ノードに伝えることができる。
これにより、定常状態は一旦崩壊するが、過渡状態を経た後、近傍ノードが6個の新たな定常状態を再形成する。この1周期におけるタイムスロットの配列では、タイムスロットCTSの次にタイムスロットATSが入るため、BTS、CTS、ATS、DTS、ETS、FTSの順番に周期的なタイムスロットが循環する。
近傍の6つのノードA〜Fが送信するインパルス信号の時間差が安定してきたことをノードA〜F内の同調判定手段14が検出することによって、6つのノードA〜Fはほぼ同時に、なおかつ自律的に、新たな定常状態が再形成されたことを認識できるので、図2に示すように、ノードAの中継を利用してデータ信号DC、DE、DFの送信を行うようになる。
(A−3)第1の実施形態の効果
本実施形態によれば、対等分散型の環境で、ノード(A)が中継するデータ信号の転送に関する待ち時間の総和の合計(中継前後の遅延時間)を小さくし、スループットを高めることができる。
(B)第2の実施形態
以下では、本実施形態が第1の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成および動作
構成上、本実施形態が第1の実施形態と相違するのは、ノードA〜Fの内部構成に関する点に限られる。
本実施形態のノードAの内部構成は例えば図5に示す通りである。その他のノードB〜Fの内部構成もこれと同じである。
図5において、当該ノードAは、インパルス信号受信手段11と、通信タイミング計算手段12と、インパルス信号送信手段13と、同調判定手段14と、データ信号通信手段15と、タイムスロット幅計測手段16と、角速度変更手段17と、位相決定手段18と、受信量格納手段30と、遅延量計測手段31とを備えている。
このうち図1と同じ符号を付与した各構成要素11〜18の機能は基本的に第1の実施形態と同じなので、その詳しい説明は省略する。
ただし、位相決定手段18は、第1の実施形態とは異なる方法で前記タイムスロットATSを設定する位相位置を決定する。この決定に際しては、遅延量計測手段31が計測する遅延量を用いる。
遅延量計測手段31は、ノードAが中継する全データ信号について、データ量で重み付けした遅延量の合計を算出して位相決定手段18に提供する。
提供を受けた当該位相決定手段18は、この遅延量の合計が最も小さくなる位相位置にタイムスロットATSを設定するものと決定する。
5つのタイムスロットによって構成される図4の1周期に、ノードAのタイムスロットであるATSが追加されたあとの1周期は、例えば、図6(A)に示すものとなる。図6(A)の場合、タイムスロットATS(図6上で、AとBのあいだの期間)はノードFのタイムスロットであるFTS(図6上で、FとAのあいだの期間)の次の位相位置P1に設定されている。この図6(A)の状態における、データ量で重み付けした遅延量の算出は次のように実行する。
データ量が100のデータ信号DCは図2に示すように、C→A→Eの経路で転送される。当該データ信号DCは、ノードCが送信した直後にノードAによって受信されるものの、D、E、Fのタイムスロットの経過を待ち、さらにノードAのタイムスロットATSで送信されるため、結局、ATSも含め4タイムスロットが必要となる。
同様に、データ量が50のデータ信号DEは、E→A→Dの経路で転送され、ノードEが送信してノードAに受信されたあと、Fのタイムスロットが経過したあと、AのタイムスロットATSで送信されるため、ATSも含め、2タイムスロットを必要とし、データ量が20のデータ信号DFは、F→A→Bの経路で転送され、ノードFが送信してノードAに受信された直後のAのタイムスロットATSでノードBに送信されるため、結局、ATSの1タイムスロットのみを必要とする。
したがって、データ量で重み付けした遅延量は、570(=100×4+50×2+20×1)となる。
ノードAのタイムスロットATSの位置を図6(A)上の位相位置P2,P3,P4,P5などに変更した各ケースについて、これと同様なデータ量で重み付けした遅延量を算出すると、CとDの中間の位相位置P3にタイムスロットATSが位置するとき、最小の遅延量330(=100×2+50×1+20×4)が得られる。
この場合、タイムスロットATSを位相位置P3に設定することによって、タイムスロットの1周期が図6(B)に示す状態になると、ノードAが中継するデータ信号の転送に関する待ち時間の総和の合計を最も小さくすることができる。
(B−2)第2の実施形態の効果
本実施形態によれば、第1の実施形態とは別の方法で、別の観点により、中継に伴う遅延時間の短縮をはかることができ、スループットを高めることができる。
(C)第3の実施形態
以下では、本実施形態が第1、第2の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態が第1の実施形態と相違するのは、位相決定手段18、受信量計測手段19,および受信量格納手段20に関連する部分に限られる。
(C−1)第3の実施形態の構成および動作
本実施形態において、ノードAは、図8に示すように、データ信号の送信先ごとに分けられた複数のバッファから構成されるバッファセットST1を備えている。各バッファには、ノードAが中継するデータ信号が、送信先別に一時的に蓄積される。
図示の状態では、送信先別のバッファはBB、BD、BEの3つであるが、中継の状況に応じて、バッファの数が増減し得ることは当然である。
バッファは先入れ先出しタイプの一時記憶手段であるため、データ信号受信手段15Bが近傍の他ノードから受信したデータ信号を受信した順番にバッファセットST1に供給する。バッファセットST1とデータ信号受信手段15Bの中間には、各データ信号の送信先を解釈し、解釈結果に応じて、該当するバッファにデータ信号の蓄積を行うための振分機能(図示せず)が存在する。各バッファBB〜BEから読み出されたデータ信号は、読み出された順番に、前記データ信号送信手段15Aに供給され、当該データ信号送信手段15Aから無線送信される。ただし、バッファBB〜BEからデータ信号を読み出して無線送信することができるのは、ノードA自身のタイムスロットであるタイムスロットATSの期間内に制限される。これに対し、データ信号の受信は、近傍の他ノードB〜Fがデータ信号を送信しないノードAのタイムスロットATS以外の期間、いつでも行える。
読み出しの速度より書き込みの速度のほうが速ければ、各バッファBB〜BE内に蓄積されるデータ信号(待ち行列)の量が増加(待ち行列が伸長)していく。
各バッファBB〜BEに対して、同じ閾値TH1が設定されており、いずれかのバッファ(ここでは、BEとする)内の待ち行列の長さ(蓄積されたデータ量に対応)が当該閾値TH1を越えると、位相決定手段18は、バッファセットST1からそのバッファBEを示す識別情報(バッファ識別情報)を受け取る。
位相決定手段18は、当該バッファBEに蓄積されているデータ信号の送信先のノードのタイムスロットの直前に、自ノードAのタイムスロットATSの位相位置を遷移させることを決定する。この決定に際し、位相決定手段18は、バッファ識別情報と各タイムスロットの対応関係さえ把握していれば、複雑な計算を行うことなく、このバッファ識別情報をもとに、当該バッファBEに蓄積されているデータ信号の送信先にあたるノードのタイムスロットの直前に、自ノードAのタイムスロットATSの位相位置を設定させることを決定できる。バッファBEに蓄積されているデータ信号CEの送信先のノードはEであるから、このケースでは、タイムスロットATSを、ノードEのタイムスロットであるETSの直前に設定させることになる。
ノードEが最終的な宛先ではなく、ノードEが行う中継により、ノードEの先のノード(例えば、G)に当該データ信号CEを届けるケースを前提とすると、タイムスロットETSの直前にタイムスロットATSを設定すれば、タイムスロットATSの経過後、他のタイムスロットをあいだに置くことなく、直ちに、タイムスロットETSが開始されるため、データ信号DCがノードGまで到達するのに要する待ち時間が短縮される。
なお、待ち行列の長さが閾値TH1を越えたバッファが複数存在する場合には、待ち行列が最も長いデータ信号の送信先であるノードのタイムスロットの直前の位相位置に、タイムスロットATSを設定するとよい。
タイムスロットATSが到来して、ノードAが各バッファBB〜BEに蓄積しているデータ信号の送信を開始するまでに、いずれのバッファでも待ち行列の長さが閾値TH1を越えなければ、タイムスロットATSの位相位置はすでに設定されている位置に維持する。
(C−2)第3の実施形態の効果
本実施形態によれば、第1、第2の実施形態とは別の方法で、別の観点により、中継に伴う遅延時間の短縮をはかることができ、スループットを高めることができる。
加えて、本実施形態では、新たにタイムスロット(ATS)を設定すべき位相位置を、複雑な計算を行うことなく決定できるため、処理量が少なく効率的である。
(D)第4の実施形態
以下では、本実施形態が第1〜第3の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
本実施形態が第1の実施形態と相違するのは、位相決定手段18、受信量計測手段19,および受信量格納手段20に関連する部分と、データ信号のフォーマットに関連する部分に限られる。
(D−1)第4の実施形態の構成および動作
本実施形態において、各データ信号には、そのヘッダなどにデータタイプを示すデータタイプ情報が記述されている。ここで、データタイプは、そのデータ信号のリアルタイム性の高さを示し、少なくとも、データ信号を中継する各ノード(ここでは、Aとする)は、中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いか否かを当該データタイプ情報から判定できる必要がある。
リアルタイム性の高いデータ信号には様々なものがあり得るが、例えば、IP電話による会話音声を伝える音声データなどに対応するデータ信号もその1つである。会話は、動的に生成された音声データのやり取りによって成立するものであるため、会話を行うユーザからみると、遅延の発生は、極めて重大な品質劣化に直結することが多い。
リアルタイム性の低いデータ信号にも様々なものがあり得るが、例えば、FTP(ファイル転送プロトコル)によって転送されるファイルなどは、遅延が問題となることの少ないデータ信号である。FTPでは、遅延よりも、むしろ、1ビットの誤りも混入しない通信品質の高さが重要になることが多い。
本実施形態のノードAは、第1の実施形態で図3に示した受信量格納手段20の替わりに、図9に示した受信量格納手段40を備えている。
図9において、TP1とTP2は前記データタイプ情報を示している。タイプTP1は中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いことを示すデータタイプ情報に対応する。逆に、タイプTP2は中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより低いことを示すデータタイプ情報に対応する。
図9中で、30,70,50などの数値は、送信元および送信先ごとの、各データタイプ情報のデータ量を示している。
ノードA内のデータ信号受信手段15Bが、各データ信号を受信したとき、その送信先、送信元とともに、データタイプ情報を読み取って、受信量格納手段40に格納する。
本実施形態では、データタイプ情報としてTP2が記述されたデータ信号のみが受信されている場合、ノードAのタイムスロットATSの位相位置は変更しないが、データタイプ情報としてTP1が記述されたデータ信号が受信された場合には、必要ならばタイムスロットATSの位相位置の変更を行う。
受信量格納手段40が例えば図9に示す格納内容となっている場合には、データタイプTP1のデータ量が最も多い50の送信先であるノードDのタイムスロットDTSの直前の位相位置に、タイムスロットATSを設定するように位相位置の変更を行う。
これにより、タイムスロットATSでノードAからノードDへデータ信号DEが送信されたあと、あいだに他のタイムスロットを置くことなく、ノードDのタイムスロットDTSが到来するため、ノードDは直ちにデータ信号DEを次のノード(例えば、G)へ送信することができ、リアルタイム性の高い通信を実現することができる。
(D−2)第4の実施形態の効果
本実施形態によれば、第1、第2の実施形態とは別の方法で、別の観点により、中継に伴う遅延時間の短縮をはかることができ、スループットを高めることができる。
特に、リアルタイム性の高いデータ信号を優先して中継時間の短縮を実現することができる。
(E)他の実施形態
なお、上記第3の実施形態では、各バッファBB〜BEに対して同じ閾値TH1を適用したが、適用する閾値は、バッファごとに異なるものとしてもよい。
また、上記第1〜第4の実施形態の特徴は、相互に矛盾しない限り、任意の組み合わせで複合することができる。
例えば、第3の実施形態の特徴と第4の実施形態の特徴を組み合わせ、リアルタイム性の高いデータタイプTP1のデータ信号のみを、送信先別にバッファBB〜BEに振り分けて蓄積するようにしてもよい。
また、受信量格納手段の構成は図3,図7,図9に図示したものから変更できる可能性がある。例えば、図9では、送信元のノードが何であるかを格納しないようにしてもよい。
以上の説明では、主としてハードウエア的に本発明を実現したが、本発明は、ソフトウエア的に実現することが可能である。
第1の実施形態で使用するノードの内部構成例を示す概略図である。 第1の実施形態にかかる通信システムの全体構成例を示す概略図である。 第1の実施形態で使用するノードが備える受信量格納手段の構成および格納内容の一例を示す概略図である。 第1の実施形態にかかる通信システムにおけるタイムスロットの1周期の一例を示す概略図である。 第2の実施形態で使用する中継器の主要部の構成例である。 第2の実施形態におけるタイムスロットの変更例を示す概略図である。 第2の実施形態で使用するノードが備える受信量格納手段の構成および格納内容の一例を示す概略図である。 第3の実施形態で使用するノードが備えるバッファの構成例を示す概略図である。 第4の実施形態で使用するノードが備える受信量格納手段の構成および格納内容の一例を示す概略図である。 第1の実施形態にかかる通信システムにおける、もう1つの全体構成例(ノードの配置例)を示す概略図である。 第1の実施形態の通信システムでのノード間の同調の説明図である。 第1の実施形態の通信システムでのノード間の同調の説明図である。 第1の実施形態の位相シフト前後のタイムスロット幅の変化例を示す説明図である。 第1の実施形態の位相シフト前後の位相信号の内容を示す説明図である。
符号の説明
10…通信システム、11…インパルス信号受信手段、12…通信タイミング計算手段、13…インパルス信号送信手段、14…同調判定手段、15…データ信号通信手段、15A…データ信号送信手段、15B…データ信号受信手段、16…タイムスロット幅計測手段、17…角速度変更手段、18…位相決定手段、19…受信量計測手段、20…受信量格納手段、A〜J、N1〜N16…ノード、DC、DE、DF…データ信号。

Claims (9)

  1. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、
    他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、
    当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、
    自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、
    他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、
    前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードと受信している他ノードの組について、送信している他ノードのタイムスロットから受信している他ノードのタイムスロットまでの時間幅を求め、各時間幅に対応する各組のあいだで送受されているデータ量の合計が多い位相位置に自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御する第1のタイミング制御部とを備えたさせることを特徴とする伝送媒体アクセス制御装置。
  2. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、
    他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、
    当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、
    自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、
    他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、
    前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードのタイムスロットから自ノードのタイムスロットまでの時間幅をもとに特定した位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御する第2のタイミング制御部とを備えたことを特徴とする伝送媒体アクセス制御装置。
  3. 請求項2の伝送媒体アクセス制御装置において、
    前記第2のタイミング制御部は、
    前記近傍の他ノードから送信され自ノードで中継するデータ信号のデータ量を求め、当該データ量と、対応する前記時間幅の値との積の総和が最も小さくなる位相位置に自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御装置。
  4. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、
    他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、
    当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、
    自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、
    他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、
    他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、前記データ受信部が受信したデータ信号の宛先ごとに分類して各データ信号を一時記憶する分類一時記憶部と、
    第3のタイミング制御部とを備え、
    当該第3のタイミング制御部は、前記分類一時記憶部における宛先ごとのデータ信号の記憶量を計測し、いずれかのデータ信号について計測結果が所定の閾値を越えた場合、そのデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御装置。
  5. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御装置であって、
    他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信する状態変数信号通信部と、
    当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識するタイミング決定部と、
    自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信するデータ送信部と、
    他ノードからのデータ信号を受信するデータ受信部と、
    他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、中継するデータ信号に予め付与され、中継のリアルタイム性に関する要求水準の高さを示すデータタイプ情報を検査する第4のタイミング制御部とを備え、
    当該第4のタイミング制御部は、検査の結果、中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いデータタイプ情報が付与されたデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御装置。
  6. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、
    状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、
    タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、
    データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、
    データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、
    第1のタイミング制御部が、前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードと受信している他ノードの組について、送信している他ノードのタイムスロットから受信している他ノードのタイムスロットまでの時間幅を求め、各時間幅に対応する各組のあいだで送受されているデータ量の合計が多い位相位置に自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御方法。
  7. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、
    状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、
    タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、
    データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、
    データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、
    第2のタイミング制御部が、前記状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号およびデータ信号をもとに、前記タイムスロットの1周期上において、その時点でデータ信号を送信している他ノードのタイムスロットから自ノードのタイムスロットまでの時間幅をもとに特定した位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御方法。
  8. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、
    状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、
    タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、
    データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、
    データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、
    分類一時記憶部が、他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、前記データ受信部が受信したデータ信号の宛先ごとに分類して各データ信号を一時記憶し、
    第3のタイミング制御部が、当該分類一時記憶部における宛先ごとのデータ信号の記憶量を計測し、いずれかのデータ信号について計測結果が所定の閾値を越えた場合、そのデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御方法。
  9. 周期的に循環する複数のタイムスロットのいずれかを利用して自ノードを伝送媒体にアクセスさせることにより、伝送媒体に対するアクセス制御を実行する伝送媒体アクセス制御方法であって、
    状態変数信号通信部が、他ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を受信すると共に、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを示す状態変数信号を間欠的に送信し、
    タイミング決定部が、当該状態変数信号通信部が受信した他ノードからの状態変数信号に基づいて、自ノードの動作状態あるいは動作タイミングを遷移させ、この遷移を反映させた自ノードからの状態変数信号を生成して前記状態変数信号通信部に与えると共に、自ノード及び状態変数信号が届く近傍の1又は複数の他ノードがデータ信号を送信し得るタイムスロットを認識し、
    データ送信部が、自ノードの動作タイミングで定まる前記タイムスロット毎に周期的にデータ信号を送信し、
    データ受信部が、他ノードからのデータ信号を受信し、
    第4のタイミング制御部が、他ノードが前記近傍に位置するため、自ノードでデータ信号を中継する場合、中継するデータ信号に予め付与され、中継のリアルタイム性に関する要求水準の高さを示すデータタイプ情報を検査し、検査の結果、中継のリアルタイム性に関する要求水準が所定レベルより高いデータタイプ情報が付与されたデータ信号の宛先である他ノードのタイムスロットの直前の位相位置に、自ノードのタイムスロットを設定するように、前記タイミング決定部を制御することを特徴とする伝送媒体アクセス制御方法。
JP2004257498A 2004-09-03 2004-09-03 伝送媒体アクセス制御装置および方法 Expired - Fee Related JP4196908B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004257498A JP4196908B2 (ja) 2004-09-03 2004-09-03 伝送媒体アクセス制御装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004257498A JP4196908B2 (ja) 2004-09-03 2004-09-03 伝送媒体アクセス制御装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006074606A true JP2006074606A (ja) 2006-03-16
JP4196908B2 JP4196908B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=36154698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004257498A Expired - Fee Related JP4196908B2 (ja) 2004-09-03 2004-09-03 伝送媒体アクセス制御装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4196908B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008103899A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Sony Corp 無線通信システム、無線通信装置、無線通信方法およびプログラム
JP2008148206A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線パケット通信装置および無線パケット通信方法
JP2009017479A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Oki Electric Ind Co Ltd 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、通信タイミング制御プログラム、ノード及び通信システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008103899A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Sony Corp 無線通信システム、無線通信装置、無線通信方法およびプログラム
JP2008148206A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線パケット通信装置および無線パケット通信方法
JP2009017479A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Oki Electric Ind Co Ltd 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、通信タイミング制御プログラム、ノード及び通信システム
JP4539687B2 (ja) * 2007-07-09 2010-09-08 沖電気工業株式会社 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、通信タイミング制御プログラム、ノード及び通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4196908B2 (ja) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4295225B2 (ja) 1つまたは複数のパケットを経路指定するための方法および装置(ワイヤレス・アドホック・ネットワーク内の経路指定)
JP2010016856A (ja) 通信システムの親局及びアクセス制御方法
Eze et al. Cognitive radio technology assisted vehicular ad-hoc networks (VANETs): Current status, challenges, and research trends
Guan et al. MAC scheduling for high throughput underwater acoustic networks
JP2006211564A (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
Ng et al. An underwater acoustic MAC protocol using reverse opportunistic packet appending
JP4277852B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
JP5294676B2 (ja) 通信制御方法、通信装置およびマルチホップアドホックネットワーク
JP4196908B2 (ja) 伝送媒体アクセス制御装置および方法
Rodrigues et al. Stationary relay nodes deployment on vehicular opportunistic networks
Zeeshan et al. Modeling packet loss probability and busy time in multi-hop wireless networks
JP4370944B2 (ja) 通信システム
JP4196910B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
Park et al. Mobility state based routing method in vehicular ad-hoc network
JP4317992B2 (ja) 通信制御装置、通信制御方法、ノード及び通信システム
JP4196886B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
JP4232715B2 (ja) 伝送媒体アクセス制御装置、伝送媒体アクセス制御方法、および伝送媒体アクセス制御プログラム
JP4196909B2 (ja) 伝送媒体アクセス制御装置、伝送媒体アクセス制御方法、および伝送媒体アクセス制御プログラム
Ng et al. Performance evaluation of wireless controller area network (wcan) using token frame scheme
JP4135679B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
Hossain et al. Receiver initiated multi-channel medium access control protocol for cognitive radio network
JP4004517B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
Piguet et al. A MAC protocol for micro flying robots coordination
JP4196885B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム
JP4254708B2 (ja) 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080909

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080922

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees