JP2006074504A - アンテナリフレクタおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 姿勢制御が容易でかつ充分な利得が得られるアンテナリフレクタを得ることができる。
【解決手段】 アンテナリフレクタの反射面を形成する電磁波反射構造体1に、導電性極細繊維からなる電磁波反射層2が設けられている。電磁波反射構造体1は、アンテナリフレクタが人工衛星に搭載される場合、太陽風などの影響を受けて衛星の姿勢制御が妨げられることを防止するために、軽量かつ頑丈で高弾性の材料を用いた織物で形づくられ、電磁波反射層2は、繊維径が20μm〜200μmである導電性極細繊維を用いたティッシュまたはメッシュとして設けられるので、電磁波反射構造体1の開口率を上げても利得の低下を抑制できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 アンテナリフレクタの反射面を形成する電磁波反射構造体1に、導電性極細繊維からなる電磁波反射層2が設けられている。電磁波反射構造体1は、アンテナリフレクタが人工衛星に搭載される場合、太陽風などの影響を受けて衛星の姿勢制御が妨げられることを防止するために、軽量かつ頑丈で高弾性の材料を用いた織物で形づくられ、電磁波反射層2は、繊維径が20μm〜200μmである導電性極細繊維を用いたティッシュまたはメッシュとして設けられるので、電磁波反射構造体1の開口率を上げても利得の低下を抑制できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、特に人工衛星に搭載するのに適したアンテナリフレクタとその製造方法に関するものである。
アンテナリフレクタの重量を低減させ、頑丈で且つ弾性を持たせるために、強化レジンを浸み込ませた、高弾性炭素繊維からなる織物によってアンテナリフレクタの反射面を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の強化レジンを浸み込ませた、高弾性炭素繊維からなる織物は、開口率が30%程度と低いため人工衛星に搭載した場合、太陽風などの影響を受けて衛星の姿勢制御を妨げる。
一方、アンテナリフレクタを軽量化するための方策としてアンテナリフレクタを形成する上記織物の開口率を上げると、電磁波を反射する部材が減少することによって反射損失が増大し、充分なアンテナ利得を得られないという課題があった。
一方、アンテナリフレクタを軽量化するための方策としてアンテナリフレクタを形成する上記織物の開口率を上げると、電磁波を反射する部材が減少することによって反射損失が増大し、充分なアンテナ利得を得られないという課題があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、アンテナリフレクタの反射面を形成する電磁波反射構造体の開口率を上げても利得の低下を抑制できるので、姿勢制御が容易でかつ充分な利得が得られるアンテナリフレクタおよびその製造方法を得ることを目的とするものである。
本発明に係る第1のアンテナリフレクタは、反射面を形成する電磁波反射構造体と、この電磁波反射構造体に設けられ、導電性極細繊維からなる電磁波反射層とを備えたことを特徴とすることを特徴とするものである。
本発明の第1のアンテナリフレクタは、反射面を形成する電磁波反射構造体と、この電磁波反射構造体に設けられ、導電性極細繊維からなる電磁波反射層とを備えたことを特徴とするもので、姿勢制御が容易でかつ充分な利得が得られるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、反射面を形成する電磁波反射構造体1と、導電性極細繊維からなる電磁波反射層2とが一体成形されている。
本実施の形態に係わるアンテナリフレクタの反射面を形成する電磁波反射構造体1は、特にアンテナリフレクタが人工衛星に搭載される場合、太陽風などの影響を受けて衛星の姿勢制御が妨げられることを防止するために、電磁波を反射し、軽量かつ頑丈で高弾性の、例えば炭素繊維三軸クロス材と樹脂マトリックスとからなる織物で形づくられる。なお、上記電磁波反射構造体の開口率は、衛星の姿勢制御に与える影響を最小限に留めるために40%以上の開口率が望ましいが、60%を越えると機械強度が低下するため望ましくない。
図1は、本発明の実施の形態1のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、反射面を形成する電磁波反射構造体1と、導電性極細繊維からなる電磁波反射層2とが一体成形されている。
本実施の形態に係わるアンテナリフレクタの反射面を形成する電磁波反射構造体1は、特にアンテナリフレクタが人工衛星に搭載される場合、太陽風などの影響を受けて衛星の姿勢制御が妨げられることを防止するために、電磁波を反射し、軽量かつ頑丈で高弾性の、例えば炭素繊維三軸クロス材と樹脂マトリックスとからなる織物で形づくられる。なお、上記電磁波反射構造体の開口率は、衛星の姿勢制御に与える影響を最小限に留めるために40%以上の開口率が望ましいが、60%を越えると機械強度が低下するため望ましくない。
本実施の形態に係わる電磁波反射層2を形成する導電性極細繊維とは、繊維径が20μm〜200μmである導電性繊維を指し、上記繊維径の炭素繊維、金繊維、銅繊維、白金繊維もしくは銀繊維、または表層に金、白金、銅もしくは銀からなる金属層を有する炭素繊維、もしくは表層に上記金属層を有するタングステン繊維等が用いられる。
本実施の形態に係わる電磁波反射層2は、上記導電性極細繊維を用いて、低密度な不織布であるティッシュ、または上記極細繊維で編まれた低密度な織物であるメッシュとして設けられる。
上記ティッシュまたはメッシュを電磁波反射構造体1に設けると、その分電磁波反射構造体1の開口率は低下するが、その低下の度合いは、ティッシュまたはメッシュの繊維が電磁波反射構造体1の織物の上記複合材料に比べて非常に細いため事実上無視できる。
つまり、電磁波反射構造体1をより細い繊維で形成すれば開口率は上がるが、強度が低下するためリフレクタの形状を維持できない。一方、ティッシュまたはメッシュは細い繊維だけでできており、電波を反射するだけなら上記細い繊維だけで良いが、強度が不足となる。そこで、本実施の形態においては、リフレクタ形状を維持するために、反射面の電磁波反射構造体を上記織物で形成し、上記電磁波反射構造体1に電磁波反射層2として、導電性極細繊維からなるティッシュまたはメッシュを設けることにより、衛星の姿勢制御を妨げないためにアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率を上げても、電磁波の反射損失を低減することができるという効果を得ることができる。
本実施の形態における電磁波反射層2がティッシュで形成されていると、ティッシュは、導電性繊維がランダムに配置されているため、反射される電磁波に異方性が現れないという特徴がある。また、メッシュで形成された場合は、メッシュは一般的に上記ティッシュよりも軽量であるので、ティッシュを設けた場合よりもリフレクタ重量を低減することができるという効果がある。
本実施の形態に係わる電磁波反射層2は、上記導電性極細繊維を用いて、低密度な不織布であるティッシュ、または上記極細繊維で編まれた低密度な織物であるメッシュとして設けられる。
上記ティッシュまたはメッシュを電磁波反射構造体1に設けると、その分電磁波反射構造体1の開口率は低下するが、その低下の度合いは、ティッシュまたはメッシュの繊維が電磁波反射構造体1の織物の上記複合材料に比べて非常に細いため事実上無視できる。
つまり、電磁波反射構造体1をより細い繊維で形成すれば開口率は上がるが、強度が低下するためリフレクタの形状を維持できない。一方、ティッシュまたはメッシュは細い繊維だけでできており、電波を反射するだけなら上記細い繊維だけで良いが、強度が不足となる。そこで、本実施の形態においては、リフレクタ形状を維持するために、反射面の電磁波反射構造体を上記織物で形成し、上記電磁波反射構造体1に電磁波反射層2として、導電性極細繊維からなるティッシュまたはメッシュを設けることにより、衛星の姿勢制御を妨げないためにアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率を上げても、電磁波の反射損失を低減することができるという効果を得ることができる。
本実施の形態における電磁波反射層2がティッシュで形成されていると、ティッシュは、導電性繊維がランダムに配置されているため、反射される電磁波に異方性が現れないという特徴がある。また、メッシュで形成された場合は、メッシュは一般的に上記ティッシュよりも軽量であるので、ティッシュを設けた場合よりもリフレクタ重量を低減することができるという効果がある。
具体的なアンテナリフレクタの反射面の製造は、アンテナリフレクタの反射面成形用金型と、上記反射面の電磁波反射構造体となる、レジン含浸炭素繊維織物との間に、上記ティッシュまたはメッシュを配設し、上記レジン含浸炭素繊維織物と、上記ティッシュまたはメッシュとを一体成形して反射面を形成することによりなされる。
図7は、一般的な人工衛星の説明図であり、人工衛星本体13には、太陽電池パネル14と、本実施の形態のアンテナリフレクタ11が搭載されている。なお、上記アンテナリフレクタ11は、背面に設けられた支持体12により所定の形状に支持されている。
図7は、一般的な人工衛星の説明図であり、人工衛星本体13には、太陽電池パネル14と、本実施の形態のアンテナリフレクタ11が搭載されている。なお、上記アンテナリフレクタ11は、背面に設けられた支持体12により所定の形状に支持されている。
実施の形態2.
図2はアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a2は、実施の形態1において、電磁波反射構造体1をレジン含浸炭素繊維三軸織物で形成し、電磁波反射層2として、上記電磁波反射構造体1の反射面側に実施の形態1に示す銅繊維からなるティッシュ2が設けられている場合の上記特性、線b2は比較として示す、上記電磁波反射層となるティッシュ2を設けない場合の上記特性である。
図中、線b2では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタは反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、線a2に示すように、上記ティッシュ2を付与したアンテナリフレクタでは、上記と同様に電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図2はアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a2は、実施の形態1において、電磁波反射構造体1をレジン含浸炭素繊維三軸織物で形成し、電磁波反射層2として、上記電磁波反射構造体1の反射面側に実施の形態1に示す銅繊維からなるティッシュ2が設けられている場合の上記特性、線b2は比較として示す、上記電磁波反射層となるティッシュ2を設けない場合の上記特性である。
図中、線b2では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタは反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、線a2に示すように、上記ティッシュ2を付与したアンテナリフレクタでは、上記と同様に電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図2に示されるように、上記ティッシュの付与による反射損失抑制の効果は開口率40%程度から、線a2と線b2との差(黒丸と白丸の差)が顕著になるので、本発明の実施の形態の効果は、電磁波反射構造体1の開口率が40%以上のアンテナリフレクタに対して適用した場合に効果が大きいことが示される。
また、本発明の実施の形態では、電磁波反射構造体1に、銅繊維を用いたティッシュを設けたことによって、アンテナリフレクタの開口率を60%に変化させても、反射損失を−0.08dB未満までに収めることができる。ここでアンテナリフレクタの反射損失−0.08dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
また、本発明の実施の形態では、電磁波反射構造体1に、銅繊維を用いたティッシュを設けたことによって、アンテナリフレクタの開口率を60%に変化させても、反射損失を−0.08dB未満までに収めることができる。ここでアンテナリフレクタの反射損失−0.08dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
本実施の形態では、アンテナリフレクタの電磁波反射構造体の反射面側に上記ティッシュを配設したが、電磁波反射構造体1の反射面側だけでなくても、上記金型に設けた電磁波反射構造体材料上にティッシュを設けて一体成形しても良い。
また、本実施の形態では、ティッシュ材料として銅繊維を用いた場合について説明したが、これに限定されず、実施の形態1に示す導電性極細繊維を用いても同様の効果がある。
また、本実施の形態では、ティッシュ材料として銅繊維を用いた場合について説明したが、これに限定されず、実施の形態1に示す導電性極細繊維を用いても同様の効果がある。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、反射面を形成する電磁波反射構造体1と導電性極細繊維からなる電磁波反射層2とが一体成形され、電磁波反射層2が金メッキしたタングステン繊維からなるメッシュで形成され、電磁波反射構造体1をレジン含浸炭素繊維三軸織物で形成しているものである。
図4は、アンテナリフレクタの電磁波反射構造体1の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a3は、本実施の形態のアンテナリフレクタの上記特性、線b3は比較として示す、上記電磁波反射層2を設けないアンテナリフレクタの上記特性である。
図中、線b3では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタの反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、電磁波反射層2として上記メッシュを付与したアンテナリフレクタでは、線a3に示すように、電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図3は、本発明の実施の形態3のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、反射面を形成する電磁波反射構造体1と導電性極細繊維からなる電磁波反射層2とが一体成形され、電磁波反射層2が金メッキしたタングステン繊維からなるメッシュで形成され、電磁波反射構造体1をレジン含浸炭素繊維三軸織物で形成しているものである。
図4は、アンテナリフレクタの電磁波反射構造体1の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a3は、本実施の形態のアンテナリフレクタの上記特性、線b3は比較として示す、上記電磁波反射層2を設けないアンテナリフレクタの上記特性である。
図中、線b3では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタの反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、電磁波反射層2として上記メッシュを付与したアンテナリフレクタでは、線a3に示すように、電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図4に示されるように、上記メッシュ2付与による反射損失抑制の効果は開口率40%程度から、線a3と線b3との差(黒三角と白丸の差)が顕著になるので、本発明の実施の形態の効果は、電磁波反射構造体1の開口率が40%以上のアンテナリフレクタに対して適用した場合に効果が大きいことが示される。
また、電磁波反射構造体1に上記メッシュ2を設置したことにより、開口率を60%に上げても、反射損失を−0.07dB前後まで抑制することができる。ここでアンテナリフレクタの反射率−0.07dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
なお、本実施の形態では、メッシュを形成する材料として金メッキしたタングステン繊維を用いた場合について説明したが、これに限定されず、実施の形態1に示す導電性極細繊維を用いても同様の効果がある。
また、電磁波反射構造体1に上記メッシュ2を設置したことにより、開口率を60%に上げても、反射損失を−0.07dB前後まで抑制することができる。ここでアンテナリフレクタの反射率−0.07dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
なお、本実施の形態では、メッシュを形成する材料として金メッキしたタングステン繊維を用いた場合について説明したが、これに限定されず、実施の形態1に示す導電性極細繊維を用いても同様の効果がある。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、電磁波反射構造体1が炭素繊維一方向材と樹脂マトリックスとからなるグリッド構造体で形成され、電磁波反射層2として、上記電磁波反射構造体1の反射面側に実施の形態3で用いたと同様のメッシュ2が設けられているものである。
図6はアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a4は、本実施の形態のアンテナリフレクタの上記特性、線b4は比較として示す、上記電磁波反射層2を設けないアンテナリフレクタの上記特性である。
図中、線b4では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタの反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、電磁波反射層2として上記メッシュ2を付与したアンテナリフレクタでは、線a4に示すように、電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図5は、本発明の実施の形態4のアンテナリフレクタの反射面の一部を示す説明図であり、電磁波反射構造体1が炭素繊維一方向材と樹脂マトリックスとからなるグリッド構造体で形成され、電磁波反射層2として、上記電磁波反射構造体1の反射面側に実施の形態3で用いたと同様のメッシュ2が設けられているものである。
図6はアンテナリフレクタの電磁波反射構造体の開口率と反射率との関係を示す特性図であり、図中、線a4は、本実施の形態のアンテナリフレクタの上記特性、線b4は比較として示す、上記電磁波反射層2を設けないアンテナリフレクタの上記特性である。
図中、線b4では、軽量化の目的で電磁波反射構造体1の開口率を上げて、40%以上にすると、アンテナリフレクタの反射損失が増大して満足な利得が得られないことがわかる。
一方、電磁波反射層2として上記メッシュ2を付与したアンテナリフレクタでは、線a4に示すように、電磁波反射構造体1の開口率を上げても反射損失は−0.1dB未満に収まっており、充分な利得を得ることができる。
図6に示されるように、上記メッシュ2の付与による反射損失抑制の効果は開口率40%程度から、線a4と線b4との差(黒四角と白丸の差)が顕著になるので、本実施の形態の効果は、電磁波反射構造体1の開口率が40%以上のアンテナリフレクタに対して適用した場合に効果が大きいことが示される。
本実施の形態では、電磁波反射構造体1の反射面にメッシュ2を設けたことによって、開口率約50%まで上げても、反射損失が−0.08dB前後までに収まり充分な利得を得ることができる。ここでアンテナリフレクタの反射率−0.08dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
また、上記実施の形態2、3においては、電磁波反射構造体1によりリフレクタ形状を維持するためには、リフレクタの裏側に形状を維持するための支持体(背面構造)が必要であるが、本実施の形態においては、電磁波反射構造体1としてグリッド構造体を用いたので、これ自体で形状を維持できるので背面構造が不要になり、より軽量化できる。
本実施の形態では、電磁波反射構造体1の反射面にメッシュ2を設けたことによって、開口率約50%まで上げても、反射損失が−0.08dB前後までに収まり充分な利得を得ることができる。ここでアンテナリフレクタの反射率−0.08dBは、アンテナシステムとして充分な利得を得られる値であるので効果は大きい。
また、上記実施の形態2、3においては、電磁波反射構造体1によりリフレクタ形状を維持するためには、リフレクタの裏側に形状を維持するための支持体(背面構造)が必要であるが、本実施の形態においては、電磁波反射構造体1としてグリッド構造体を用いたので、これ自体で形状を維持できるので背面構造が不要になり、より軽量化できる。
1 電磁波反射構造体、2 電磁波反射層。
Claims (7)
- 反射面を形成する電磁波反射構造体と、この電磁波反射構造体に設けられ、導電性極細繊維からなる電磁波反射層とを備えたことを特徴とするアンテナリフレクタ。
- 反射面を形成する電磁波反射構造体が、レジン含浸炭素繊維三軸織物からなることを特徴とする請求項1に記載のアンテナリフレクタ。
- 電磁波反射構造体の開口率が40〜60%であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナリフレクタ。
- 導電性極細繊維の繊維径が20μm〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載のアンテナリフレクタ。
- 導電性極細繊維からなる電磁波反射層が、ティッシュまたはメッシュであることを特徴とする請求項1または請求項4に記載のアンテナリフレクタ。
- 導電性繊維が、炭素繊維、金繊維、銅繊維、白金繊維もしくは銀繊維、または表層に金、白金、銅もしくは銀からなる金属層を有する炭素繊維、もしくは表層に上記金属層を有するタングステン繊維であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナリフレクタ。
- アンテナリフレクタの反射面成形用金型と、上記反射面の電磁波反射構造体となる、レジン含浸炭素繊維織物との間に、導電性極細繊維からなるティッシュまたはメッシュを配設し、上記レジン含浸炭素繊維織物と、上記ティッシュまたはメッシュとを一体成形して反射面を形成するアンテナリフレクタの製造方法。
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-
2004
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