JP2006074301A - 無瞬断切り替えシステム及びそれに用いるデータ疎通開始時間短縮方法 - Google Patents

無瞬断切り替えシステム及びそれに用いるデータ疎通開始時間短縮方法 Download PDF

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一成 伊澤
Yasuhiro Sato
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Abstract

【課題】 0系及び1系のうちの一方の系のみが障害から復旧した場合でも、直ちに正常運用時と同じ位相差で遅延メモリへの伝送データの書込みを実施可能とし、片系復旧でも伝送データを疎通可能にするとともに、伝送路障害復旧から伝送データ疎通までの時間を短縮可能な無瞬断切り替えシステムを提供する。
【解決手段】 書込み制御部24,25は伝送路の障害が復旧した直後、識別信号検出部21,22にて正しい識別信号を検出することができないため、挿入遅延量保持部26,27にて保持されている位相差量と読出しアドレスとを利用し、正常運用時の書込みアドレスを復元し、遅延メモリ29,30への受信データの書込みを開始する。選択部31は遅延メモリ29,30から受信データが読出されると、伝送路障害が先に復旧した系を運用系に選択することで、伝送路障害が復旧してすぐに伝送データを疎通することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は無瞬断切り替えシステム及びそれに用いるデータ疎通開始時間短縮方法に関し、特に無瞬断切り替えシステムにて0系及び1系の両系障害からの復旧に関する。
従来、無瞬断切り替えシステムにおいては、図4に示すように、送信側装置1と受信側装置4との間が0系の伝送路と1系の伝送路とによって接続されており、受信側装置4では0系の伝送路と1系の伝送路との無瞬断切り替えが行われている(例えば、特許文献1参照)。
図4において、送信側装置1は識別信号挿入部11と、識別信号発生部12とから構成され、受信側装置4は識別信号検出部41,42と、書込み制御部43,44と、遅延差計算部45と、読出し制御部46,47と、遅延メモリ48,49と、選択部50とから構成されている。
上記の無瞬断切り替えシステムにおいて0系と1系との両系障害から復旧した際の動作を図5に示す。正常運用中に0系及び1系の両系に伝送路障害が発生した場合、受信側装置4においては識別信号検出部41,42が識別信号を喪失する。したがって、受信側装置4においては書込み制御部43,44及び読出し制御部46,47にて識別信号を基に生成していた書込みアドレス及び読出しアドレスも共に喪失してしまう。
0系及び1系の両系の伝送路障害の復旧後、識別信号が検出されるまでには一定時間が必要で、さらに識別信号検出部41,42が0系及び1系の識別信号を両方とも正常に検出した時点で、はじめて0系及び1系の遅延差が求められ、書込み制御部43,44及び読出し制御部46,47にて書込みアドレス及び読出しアドレスを決めることができる。その間、伝送データは受信しているものの、出力することができない。
特開平09−331316号公報
上述した従来の無瞬断切り替えシステムでは、0系及び1系の両系に障害が発生した場合、片側系の復旧では伝送データを正常に出力することができないという問題がある。
また、従来の無瞬断切り替えシステムでは、0系及び1系の両系の障害復旧から伝送データが疎通するまでの時間に識別信号検出に要する時間必要となり、障害復旧から伝送データ疎通までの時間が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、0系及び1系のうちの一方の系のみが障害から復旧した場合でも、直ちに正常運用時と同じ位相差で遅延メモリへの伝送データの書込みを実施することができ、片系復旧でも伝送データを疎通することができるとともに、伝送路障害復旧から伝送データ疎通までの時間を短縮することができる無瞬断切り替えシステム及びそれに用いるデータ疎通開始時間短縮方法を提供することにある。
本発明による無瞬断切り替えシステムは、運用系及び予備系からの伝送データの位相を合わせるための遅延メモリを含み、伝送路の障害発生時に前記運用系と前記予備系とを無瞬断にて切り替え可能な無瞬断切り替えシステムであって、正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量を保持する保持手段と、前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生してから復旧した時に前記保持手段に保持された位相差量と前記読出しアドレスとを用いて正常運用時の書込みアドレスを復元する手段とを受信側装置に備え、
その復元された書込みアドレスを基に前記遅延メモリへの前記伝送データの書込みを開始している。
本発明によるデータ疎通開始時間短縮方法は、運用系及び予備系からの伝送データの位相を合わせるための遅延メモリを含み、伝送路の障害発生時に前記運用系と前記予備系とを無瞬断にて切り替え可能な無瞬断切り替えシステムに用いるデータ疎通開始時間短縮方法であって、受信側装置側に、正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量を保持手段に保持するステップと、前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生してから復旧した時に前記保持手段に保持された位相差量と前記読出しアドレスとを用いて正常運用時の書込みアドレスを復元するステップと、その復元された書込みアドレスを基に前記遅延メモリへの前記伝送データの書込みを開始するステップとを備えている。
すなわち、本発明の無瞬断切り替えシステムは、伝送路障害発生時、無瞬断にて予備経路に切り替えることができる無瞬断切り替えシステムにおいて、運用系(0系)と予備系(1系)との両系の伝送路に障害が発生し、その後復旧した時に伝送データが疎通するまでの時間を短縮可能とすることを特徴とする。
本発明の無瞬断切り替えシステムでは、0系及び1系のそれぞれに、識別信号検出部と、書込み制御部と、挿入遅延量保持部と、遅延メモリと、0系及び1系の伝送路の遅延差を計算する遅延差計算部と、読出し制御部と、選択部とを有し、0系または1系の一方の障害が復旧した段階で伝送データを疎通させることで障害復旧時の疎通開始時間を短縮可能としている。
つまり、本発明の無瞬断切り替えシステムでは、正常運用時の読出しアドレスと書込みアドレスとの位相差を保持しておき、0系と1系との両方に障害が発生した場合、障害復旧時に先に復旧した系の書込みアドレスを、保持している位相差量と読出しアドレスとから復元することで、一方の系のみが障害から復旧した場合でも、直ちに正常運用時と同じ位相差で遅延メモリへの伝送データの書込みを実施することが可能となり、片系復旧でも伝送データが疎通可能になるとともに、伝送路障害復旧から伝送データ疎通までの時間を短縮することが可能となる。この場合、両系の復旧時の遅延差補正の際に出力する伝送データに影響を与えることはない。
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、0系及び1系のうちの一方の系のみが障害から復旧した場合でも、直ちに正常運用時と同じ位相差で遅延メモリへの伝送データの書込みを実施することができ、片系復旧でも伝送データを疎通することができるとともに、伝送路障害復旧から伝送データ疎通までの時間を短縮することができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムは送信側装置1と受信側装置2との間が0系の伝送路と1系の伝送路とによって接続されており、受信側装置2では0系の伝送路と1系の伝送路との無瞬断切り替えが行われている。
送信側装置1は識別信号挿入部11と、識別信号発生部12とから構成され、受信側装置2は識別信号検出部21,22と、遅延差計算部23と、書込み制御部24,25と、挿入遅延量保持部26,27と、読出し制御部28と、遅延メモリ29,30と、選択部31とから構成されている。
識別信号検出部21は運用系(0系)伝送路から入力する伝送データに挿入されている識別信号を検出し、識別信号検出部22は予備系(1系)伝送路から入力する伝送データに挿入されている識別信号を検出する。遅延差計算部23は識別信号検出部21で検出された識別信号と識別信号検出部22で検出された識別信号とから0系/1系伝送路の遅延差を計算する。
書込み制御部24,25は遅延差計算部23及び識別信号検出部21,22の指示にしたがって遅延メモリ29,30への書込みアドレスを生成する。遅延メモリ29,30は0系及び1系からの伝送データの位相を合わせるためのメモリである。読出し制御部28は遅延メモリ29,30からの読出しアドレスを生成する。選択部31は遅延メモリ29と遅延メモリ30とから読出された0系,1系の伝送データのいずれか一方を選択して出力データとする。
図2は本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムの動作を示すタイムチャートであり、図3は図1の受信側装置2の動作を示すフローチャートである。これら図1〜図3を参照して本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムの動作について説明する。ここで、本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムでは、入力する0系及び1系の受信データに伝送路にてそれぞれ異なる遅延が発生し、遅延差が生じているものとする。
正常運用時、受信側装置2では、識別信号検出部21,22にて受信データに挿入される識別信号を検出し、それを基に遅延差を計算し、遅延メモリ29,30への書込みアドレスを0系及び1系で遅延差分だけ補正して生成することで遅延メモリ29,30の同一アドレスに同じ識別信号が入っている受信データを格納している。また、受信側装置2では、0系及び1系で共通の読出しアドレスにて読出すことで遅延差をなくし、運用系に障害が発生した場合に予備系に切り替えることで、無瞬断切り替えを実現している。
一方、挿入遅延量保持部24,25には、正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量が計算されて保持されている(図3ステップS1)。ここで、正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量は、「書込み/読出し位相差量=書込みアドレス−読出しアドレス」で計算され、0系または1系の障害発生時に挿入遅延量保持部26または挿入遅延量保持部27に保持される。
伝送路に障害が発生した場合(図3ステップS2)、識別信号検出部21,22は識別信号を検出できなくなり、それにしたがって動作している書込み制御部24,25では正常な書込みアドレスを喪失する。尚、0系または1系に障害が発生した場合、挿入遅延量保持部26または挿入遅延量保持部27には正常運用時の位相差量が保持されている。
その後、伝送路の障害が復旧した直後(図3ステップS3)、識別信号検出部21,22にてすぐには正しい識別信号を検出することができないため、書込み制御部24,25は挿入遅延量保持部26,27にて保持されている位相差量と読出しアドレスとを利用し、正常運用時の書込みアドレスを復元し(図3ステップS4)、遅延メモリ29,30への受信データの書込みを開始する(図3ステップS5)。ここでは、障害復旧時、「書込みアドレス=読出しアドレス+書込み/読出し位相差量」にて書込みアドレスを決定する。
選択部31は遅延メモリ29,30から受信データが読出されると(図3ステップS6)、伝送路障害が先に復旧した系を運用系に選択することで(図3ステップS7)、伝送路障害が復旧してすぐに伝送データを疎通することができる。一方、伝送路障害の復旧が遅い系は予備系となり、遅延差を吸収するために書込みアドレスを制御する(図3ステップS8)。
識別信号検出部21,22は伝送路の障害が復旧した後、一定時間監視し(図3ステップS9)、識別信号を検出する。0系及び1系の識別信号を両方とも検出することができた段階で(図3ステップS10)、遅延差計算部23にて改めて遅延差を計算し、1系の書込み制御部25のみ制御して0系と1系との遅延差を補正した書込みアドレスとする(図3ステップS11)。つまり、0系及び1系の両系の識別信号が検出された後、受信側装置2では「非選択系書込みアドレス(ここでは1系)と非選択系識別信号との位相差=選択系書込みアドレス(ここでは0系)と選択系識別信号との位相差」となるように非選択系の書込みアドレスのみを変更する。この時、0系の書込み制御部24は補正を実施することなく、継続して動作することで、伝送データへの影響をまったくないようにすることができる。
このように、本実施例では、正常運用時の読出しアドレスと書込みアドレスとの位相差を挿入遅延量保持部26,27に保持しておき、0系と1系との両方に障害が発生した場合、障害復旧時に先に復旧した系の書込みアドレスを、挿入遅延量保持部26,27に保持している位相差量と読出しアドレスとから復元することで、片方の系のみが障害から復旧した時でも、直ちに正常運用時と同じ位相差で遅延メモリへの伝送データの書込み実施することができ、片系復旧でも伝送データを疎通することができるとともに、伝送路の障害復旧から伝送データの疎通までの時間を短縮することができる。この場合には、両系の復旧時の遅延差補正の際に出力する伝送データに影響を与えることはない。
本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例による無瞬断切り替えシステムの動作を示すタイムチャートである。 図1の受信側装置の動作を示すフローチャートである。 従来例による無瞬断切り替えシステムの構成を示すブロック図である。 従来例による無瞬断切り替えシステムの動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 送信側装置
2 受信側装置
11 識別信号挿入部
12 識別信号発生部
21,22 識別信号検出部
23 遅延差計算部
24,25 書込み制御部
26,27 挿入遅延量保持部
28 読出し制御部
29,30 遅延メモリ
31 選択部

Claims (10)

  1. 運用系及び予備系からの伝送データの位相を合わせるための遅延メモリを含み、伝送路の障害発生時に前記運用系と前記予備系とを無瞬断にて切り替え可能な無瞬断切り替えシステムであって、
    正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量を保持する保持手段と、前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生してから復旧した時に前記保持手段に保持された位相差量と前記読出しアドレスとを用いて正常運用時の書込みアドレスを復元する手段とを受信側装置に有し、
    その復元された書込みアドレスを基に前記遅延メモリへの前記伝送データの書込みを開始することを特徴とする無瞬断切り替えシステム。
  2. 前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生した時にそれらのうちの一方の障害が復旧した段階で前記伝送データを疎通させることを特徴とする請求項1記載の無瞬断切り替えシステム。
  3. 前記障害の復旧後に前記運用系及び前記予備系の識別信号を両方とも検出した段階で前記運用系の伝送路と前記予備系の伝送路との遅延差を計算し、前記予備系のみ制御して前記遅延差を補正した書込みアドレスとすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の無瞬断切り替えシステム。
  4. 前記障害の復旧が遅い系を前記予備系とし、前記遅延差を吸収するために前記書込みアドレスを制御することを特徴とする請求項3記載の無瞬断切り替えシステム。
  5. 前記障害の復旧後に前記運用系で前記遅延差の補正を実施することなく、継続して動作させることを特徴とする請求項3または請求項4記載の無瞬断切り替えシステム。
  6. 運用系及び予備系からの伝送データの位相を合わせるための遅延メモリを含み、伝送路の障害発生時に前記運用系と前記予備系とを無瞬断にて切り替え可能な無瞬断切り替えシステムに用いるデータ疎通開始時間短縮方法であって、受信側装置側に、正常運用時の読出しアドレスに対する書込みアドレスの位相差量を保持手段に保持するステップと、前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生してから復旧した時に前記保持手段に保持された位相差量と前記読出しアドレスとを用いて正常運用時の書込みアドレスを復元するステップと、その復元された書込みアドレスを基に前記遅延メモリへの前記伝送データの書込みを開始するステップとを有することを特徴とするデータ疎通開始時間短縮方法。
  7. 前記運用系及び前記予備系の両系の伝送路に障害が発生した時にそれらのうちの一方の障害が復旧した段階で前記伝送データを疎通させることを特徴とする請求項6記載のデータ疎通開始時間短縮方法。
  8. 前記障害の復旧後に前記運用系及び前記予備系の識別信号を両方とも検出した段階で前記運用系の伝送路と前記予備系の伝送路との遅延差を計算し、前記予備系のみ制御して前記遅延差を補正した書込みアドレスとすることを特徴とする請求項6または請求項7記載のデータ疎通開始時間短縮方法。
  9. 前記障害の復旧が遅い系を前記予備系とし、前記遅延差を吸収するために前記書込みアドレスを制御することを特徴とする請求項8記載のデータ疎通開始時間短縮方法。
  10. 前記障害の復旧後に前記運用系で前記遅延差の補正を実施することなく、継続して動作させることを特徴とする請求項8または請求項9記載のデータ疎通開始時間短縮方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7715374B2 (en) 2006-12-20 2010-05-11 Oki Electric Industry Co. Ltd. Redundancy gateway system
CN109243186A (zh) * 2018-08-17 2019-01-18 南京市公安局交通管理局 一种基于排队级别动态调整相位差的方法

Cited By (3)

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