JP2006072607A - 商品力分析方法,商品力分析システム,および商品力分析装置 - Google Patents

商品力分析方法,商品力分析システム,および商品力分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】企画者の経験に頼ることなく,新商品の仕様を標準設定とすべきかオプション設定とすべきかを適切に判別することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置を提供すること。
【解決手段】商品力分析装置1では,効用値算出部12にて各属性の水準ごとに効用値を算出する。そして,特徴量抽出部13にて属性別の寄与度を回答者ごとに算出する。さらに,属性別に寄与度の平均値を算出し,その平均値が高い順に属性を並べたグラフを出力する。さらに,全回答者の効用値の中から,特徴量データを抽出することとしている。それらのデータもグラフ化して出力する。このグラフにより,重視すべき属性とそうでない属性とを容易に見分けることができるとともに,回答者によって嗜好に差がある水準とそうではない水準とを容易に見分けることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は,新商品を市場に投入する際,その商品の仕様を適切に設定することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置に関する。さらに詳細には,企画者の経験に頼らず,新商品の仕様を適切に判別することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置に関するものである。
従来から,自動車の販売においては,自動車のグレードを選択した上で自動的に設定される「標準装備」と,自動車のグレードを決定した上で購入者が個別に選択することができる「オプション装備」とが設けられている。商品の企画者は,企画段階において商品の仕様を様々な角度から評価し,その商品を標準装備とするか,オプション装備とするか,あるいは設定しないかを決定する必要がある。
商品の評価に関する技術としては,例えば特許文献1に開示された商品評価装置がある。この商品評価装置は,装備が異なる2以上の商品を比較する際に用いられ,構成品の相違,および構成品の相違による評価値の相違を同時に表示している。これにより,企画者は,1つの表示を見るだけで2以上の商品を容易に比較することができるとしている。
特開平10−134107号公報
しかしながら,特許文献1に開示された商品評価装置には,次のような問題があった。すなわち,この商品評価装置では,2以上の商品の評価値について相対的な比較を行うにすぎない。そのため,どの商品を標準装備とすべきか,あるいはオプション装備とすべきかを決定するためには,企画者による判断が必要である。そのため,企画者の経験に結果が左右される。
そして,企画者が上記の判断を誤ると,販売台数が減少する不具合が生じる。例えば,消費者が選択しない商品を標準装備に設定すると,不要な商品を車載することになる。そのため,製造コスト,販売コスト等が余分にかかり,販売価格の上昇を招くとともに消費者に販売価格が高い印象を与えてしまうことになる。また,一部の消費者しか選択しない商品を標準装備に設定すると,その商品を必要としない消費者に販売価格が高い印象を与えてしまうことになる。
一方,殆どの消費者が選択するあるいは一部の消費者が必ず選択する商品を設定なしにしたとすると,消費者のニーズに応えることができない。また,殆どの消費者が選択する商品をオプション装備に設定したとすると,一般的にオプション装備が標準装備よりもコスト高である上に別途取付工賃等がかかるため,販売価格の上昇を招く。これらは,販売台数の減少の一因となる。
そこで本出願人は,企画者の経験によることなく的確に評価値を判断できる装備設定支援装置を提案している(特願2004−3332号)。この装備設定支援装置では,価格別選択確率推定手段によって,対象となる商品の販売価格ごとにその商品が消費者から選択される確率(選択確率)が得られる。さらに,選択確率別価格設定決定手段によって,消費者のニーズから離れて,商品の販売価格ごとにその商品が目標利益を確保するために必要な消費者の選択確率が得られる。そして,判定手段によって,価格別選択確率推定手段から得られる選択確率と,選択確率別価格設定決定手段から得られる選択確率とを基に,対象となる商品の装備を自動的に判定している。これにより,商品企画の経験が少ない企画者であっても的確な商品設定を容易に行うことができる。
しかしながら,前述の設備設定支援装置であっても次のような問題があった。すなわち,この設備設定支援装置では,「対象商品が選択される確率」という競合相手との相対的な関係で評価する手法を採用している。つまり,競合商品が存在し,その競合範囲が明らかな市場であり,データ欠損がない商品仕様情報データベースを構築できることが必要となる。そのため,競合相手がいない新規市場への参入や,商品仕様情報データベースに競合相手の仕様情報が入手できない場合に,商品分析が不可能となってしまう。
また,競合車を,対象消費者が購入しえる全車両ではなく,購入範囲を限定した車両群とした場合,選定する車種および車型によって,結果に差異が生じるという問題があった。例えば,自動車Aの競合車として,自社の自動車B,他社の自動車B,Cだけを選定する場合と,これらに加えて自社の自動車D,他社の自動車E等を追加した場合とでは結果が異なる可能性があった。つまり,競合車をどのように選定すればよいかが新たな問題となってしまう。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,企画者の経験に頼ることなく,新商品の仕様を標準設定とすべきかオプション設定とすべきかを適切に判別することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた商品力分析方法は,対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出する商品力分析方法であって,アンケートの回答データから,コンピュータが対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出ステップと,効用値算出ステップにて算出された効用値をコンピュータが属性別に正規化する正規化ステップと,正規化ステップにて正規化された効用値を基に,コンピュータが属性別の寄与度を算出する寄与度算出ステップと,対象商品が有する属性を,寄与度算出ステップにて算出された寄与度が高い順あるいは低い順にコンピュータが出力する出力ステップとを含んでいる。
ここでいう,商品の「属性」とは,消費者が対象商品の選択過程で考慮する要因を意味する。例えば,商品を“自動車”とすると,排気量,オーディオ,ナビゲーション等の要因を考慮して購入車種を決定することとなる。そこで,排気量,オーディオ,ナビゲーション等が属性となる。また,属性の「水準」とは,属性ごとに,その属性が具体的にどうなっているのかを意味する。例えば,“排気量”という属性に対して,1.2リットル,1.6リットル,2.0リットルといった水準が存在する。
また,本発明の「効用値」とは,水準が商品選択に際して果たす重要度を数値化した値を意味する。なお,消費者の商品選択過程で果たす水準の重要度は一定でない。例えば,多くの消費者が,排気量という属性が2.0リットル以上という水準を重視して商品を選択するとする。その場合,2.0リットルという水準が好まれ,その他の水準(例えば,1.2リットルという水準)が好まれない。そのため,2.0リットルという水準は商品選択に際して有利に働く水準であり,その他の水準は不利に働く水準であるといえる。また,ナビゲーションという属性については消費者の商品選択過程で重視されていないとする。その場合,ナビゲーションという属性内の水準は,中立的な水準であるといえる。
このようなことを踏まえ,商品選択の際の重要度は,効用値として水準ごとに数値化することができる。例えば,有利に働く水準を正の値で,不利に働く水準を負の値で示すこととし,強く働く度合いに応じて絶対値を大きくする。また,中立的な水準をゼロに値とする。なお,数値化する基準は任意にとることができる。
本発明の商品力分析方法では,あらかじめ対象商品に関するアンケートを行い,そのアンケート結果をコンピュータに記憶させておく。このアンケートでは,例えば排気量という属性について,1.2リットルという水準が好ましいか,あるいは2.0リットルという水準が好ましいかを消費者に判断させる。つまり,対象商品に関する消費者の嗜好データをアンケートによってあらかじめ用意しておく。
そして,効用値算出ステップにて,そのアンケートの回答データから,対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する。効用値は,コンジョイント分析等の統計的手法を用いることによって回答者別に算出することができる。この効用値は,属性内において各水準の重要度を示す値であり,属性を越えて比較できるものではない。そこで,商品選択の際に果たす属性の重要度を調査するために,正規化ステップにて,効用値を属性別に正規化する。例えば,回答者別に効用値の属性内における平均が0となるように各水準の効用値を変換する。
そして,寄与度算出ステップにて,正規化された効用値を基に,属性別の寄与度を算出する。例えば,属性別に,属性内の水準の最大効用値と最小効用値との差を算出する。この差は,消費者がこだわりを持っている属性ほど大きな値となって示される。すなわち「寄与度」とは,属性が商品選択に際して果たす重要度を数値化した値を意味する。この寄与度によって,属性ごとに消費者の嗜好のばらつきを評価することができる。
その後,出力ステップにて,対象商品が有する属性を,寄与度算出部にて算出された寄与度が高い順あるいは低い順に出力する。これにより,企画者は,消費者のこだわりが強い属性とそうではない属性とを容易に認識することができる。例えば,標準装備として相容れない2属性がある場合に,どちらが標準装備として適当であるかを的確に判断することが可能である。
また,本発明の商品力分析方法の出力ステップでは,属性内の水準を,効用値の代表値が高い順あるいは低い順に出力することとするとよりよい。効用値の「代表値」とは,効用値の特徴を表す値であればよく,平均値や,中央値や,最頻値等が該当する。そして,効用値の並びをその代表値が高いあるいは低い順にすることで,属性内において商品選択時の重要度が高い水準を容易に認識することができる。
また,本発明の商品力分析方法では,コンピュータが,複数の回答者の効用値を取得し,水準別に,その効用値群のうちの20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位に該当する第1値と,その効用値群のうちの60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位に該当する第2値とを抽出する特徴値抽出ステップを含むこととするとよりよい。すなわち,2水準の第1値および第2値に差がある場合には,消費者の嗜好に差がなく,一方の水準が標準装備に適していることがわかる。反対に,2水準の第1値および第2値に差がない場合には,消費者の嗜好に差があり,両水準ともオプション装備に適していることがわかる。
また,本発明の商品力分析方法では,コンピュータが,同じ属性内の異なる2水準の効用値群を抽出するとともに各効用値群の特徴値同士を比較し,その比較を同じ属性内の2水準の組合せすべてに対して行い,その比較結果から属性内の装備設定を判定する判定ステップを含むこととするとよりよい。具体的には,次の式(A)にしたがって評価値を算出し,
W=(Ula−Uhb)/(Uma−Umb) (A)
(2水準のうち,各水準の効用値群の中央値が高い方を水準aと低い方を水準bとして,Wは評価値を,Umaは水準aの効用値群の中央値を,Umbは水準bの効用値群の中央値を,Ulaは水準aの効用値群のうち20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位の値を,Uhbは水準bの効用値群のうち60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位の値を,それぞれ示す。)
この評価値の算出を同じ属性内の2水準の組合せすべてに行い,算出された評価値群から水準別に装備設定を判定するとよりよい。
すなわち,判定ステップにて,効用値群を基に商品の装備設定を自動的に判定している。これにより,例え経験が未熟な企画者であっても,商品の属性に適したアンケートを行うことによって的確な仕様判断を行うことができる。
なお,本発明の商品力分析方法では,アンケート結果から算出した効用値,あるいは寄与度を基に仕様判断を行っている。つまり,従来技術のように,商品仕様情報データベースを必要としない。そのため,競合商品が存在しなくても,あるいは競合範囲が不明な市場であっても,的確に仕様判断を行うことができる。
また,本発明の商品力分析システムは,対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出し,その効用値を商品の企画者に利用可能に出力する商品力分析システムであって,アンケートの回答データから,対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出部と,効用値算出部にて算出された効用値を属性別に正規化する正規化部と,正規化部にて正規化された効用値を基に,属性別の寄与度を算出する寄与度算出部と,対象商品が有する属性を,寄与度算出部にて算出された寄与度が高い順あるいは低い順に出力する出力部とを備えている。
また,本発明の商品力分析装置は,対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出し,その効用値を商品の企画者に利用可能に出力する商品力分析装置であって,アンケートの回答データから,対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出部と,効用値算出部にて算出された効用値を属性別に正規化する正規化部と,正規化部にて正規化された効用値を基に,属性別の寄与度を算出する寄与度算出部と,対象商品が有する属性を,寄与度算出部にて算出された寄与度が高い順あるいは低い順に出力する出力部とを備えている。
本発明によれば,対象商品の属性を重要度順に並べて出力することにより,未熟な企画者であってもどの属性が消費者の商品選択において重要なのかを容易に判断することができる。さらに,対象商品の仕様を判断する際,既存の商品の情報を必要としない。したがって,企画者の経験に頼ることなく,新商品の仕様を標準設定とすべきかオプション設定とすべきかを適切に判別することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置が実現されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施の形態は,自動車に装着可能な商品の仕様について,「標準装備」,「オプション装備」,「設定なし」の何れかを選択する商品力分析装置に本発明を適用したものである。
図1は,本形態の商品力分析装置のハードウェア構成を示している。本形態の商品力分析装置1は,自動車に装着する商品の仕様を消費者のニーズを反映して自動的に設定するものである。商品力分析装置1は,通常のコンピュータ装置であり,キーボードやマウス等の入力部2と,プリンタやモニタ等の出力部3と,外部端末装置とデータの入出力を管理する入出力インタフェース4と,データの加工および演算を行う中央処理装置(CPU)5と,ハードディスクドライブ,メモリ等のデータ記憶部6とを備えている。
また,商品力分析装置1は,消費者が所有する各種のパーソナルコンピュータ(PC)8とインターネット等のネットワーク9を介して接続されている。そのため,商品力分析装置1は,消費者のPC8とデータの送受信が可能になっている。
続いて,本形態の商品力分析装置1の制御について説明する。図2は,商品力分析装置1のモジュール構成を示している。商品力分析装置1は,アンケート生成部10と,市場調査部11と,効用値算出部12と,特徴量抽出部13と,装備設定判定部14と,市場調査結果格納部20と,効用値格納部21と,特徴量格納部22とを備えている。
アンケート生成部10は,調査対象の自動車の属性に関して,水準ごとに消費者の嗜好が得られるようなアンケート内容を作成するものである。「属性」とは,消費者が自動車(対象商品)の選択過程で考慮する要因をいい,例えば,メーカ,排気量,オーディオ,ナビゲーション,ホイール,サンルーフ,ABSが該当する。また,「水準」とは,属性ごとにその属性が具体的にどのようなものかを示すものであり,属性「オーディオ」を例にすると,ラジオのみ,ラジオ+カセット,ラジオ+CD,ラジオ+CD+MDといった水準がある。
また,アンケート作成部10には,あらかじめアンケートの作成に必要なデータが入力される。具体的には,オーディオ,ホイール,サンルーフといった自動車の属性および各種条件が入力される。そして,入力されたデータを基に,実験計画法等の統計的手法を利用してアンケートの内容が作成される。
市場調査部11は,主にネットワークを介してアンケートを行うものである。また,市場調査結果格納部20は,そのアンケートの結果を格納するものである。アンケートの方法としては,例えば,アンケートの回答者(消費者)からのアクセスに応じてアンケートの内容を消費者のPC8に送信する。その後,消費者からの回答を受信する。これにより,アンケートを自動的に回収することができる。また,アンケートの方法は,オンラインによる方法に限るものではなく,オフラインによる方法であってもよい。例えば,アンケートの内容を紙面に出力し,回答者との直接面談,あるいは郵送によってアンケートをとることも可能である。なお,オフラインによる方法では,アンケート用紙を回収した後,手入力によってアンケート結果を市場調査結果格納部20に格納する必要がある。
効用値算出部12は,コンジョイント分析等の統計的手法を用いて,各属性の水準別に,さらには回答者別に効用値を算出するものである。また,効用値格納部21は,算出した効用値を格納するものである。「効用値」とは,消費者が自動車を選択する際に,「水準」が果たす重要度を数値化したものをいう。換言すると,水準ごとに消費者の嗜好を数値化したものである。図3に効用値の一例を示す。本形態の効用値は,消費者の自動車の選択時に有利に働く効用値は正の値で示され,強く働くほど大きな値となって示される。また,消費者の自動車の選択時に有利にも不利にも働かない効用値はゼロで示される。また,消費者の自動車の選択時に不利に働く効用値は負の値で示され,強く働くほど小さな値(絶対値としては大きな値)で示される。
特徴量抽出部13は,アンケート結果(全回答者の効用値)を基に,各属性の寄与度と各水準の特徴量データとを抽出するものである。また,特徴量格納部22は,抽出した寄与度および特徴量データを格納するものである。具体的には,属性ごとに,その属性内の水準の最大効用値と最小効用値との差(寄与度)を算出する。効用値は,前述したように有利に働くほどその値が正方向に大きくなり,不利に働くほど負方向に大きくなる。そのため,消費者のこだわりが強ければ強いほど各水準の差が大きくなる。よって,寄与度は,消費者がこだわりを持っている属性ほど大きな値となって示される。つまり,「寄与度」は,消費者が自動車を選択する際に,「属性」が果たす重要度を数値化したものとなる。
また,全回答者の効用値によってなる効用値群の中から,水準別に次の5つのデータ(特徴量データ)を抽出する。
(1)最小値
(2)第1四分位値(25パーセンタイル値)
(3)中央値
(4)第3四分位置(75パーセンタイル値)
(5)最大値
なお,(2)は必ずしも第1四分位値に限るものではなく,最小値と中央値との間の所定順位の値であればよい。概ね,20〜40パーセントの範囲内の値であればよい。また,(4)は必ずしも第3四分位値に限るものではなく,中央値と最大値との間の所定順位の値であればよい。概ね,60〜80パーセントの範囲内の値であればよい。
これらの特徴量データをグラフ化すると,例えば図4に示すようなグラフとなる。この図4のグラフから,次のようなことがわかる。すなわち,図4のグラフでは,寄与度の平均値が高い順に属性が並べられている。そのため,図4のグラフを見るだけで,消費者のこだわりが最も高い属性や,2属性を比較した際にどちらが消費者のこだわりが高いのかを容易に認識することができる。
また,図4のグラフに表された特徴量データから,次のようなことがわかる。すなわち,同じ属性内の異なる2水準を比較した場合,効用値の中央値が高い水準の第1四分位置から効用値の中央値が低い水準の第3四分位置を引いた値が正側に大きい(例えば,図4中の属性7の水準1と水準2との比較)と,比較した2水準は消費者の嗜好に差がないことがわかる。つまり,図4中の属性7では殆どの消費者によって水準2が選択されることがわかる。一方,負側に大きい(例えば,図4中の属性12の水準1と水準2との比較)と,比較した2水準は消費者の嗜好に差があることがわかる。つまり,図4中の属性12では水準1と水準2との選択比率に差がないことがわかる。
装備設定判定部14は,抽出した2属性の重要度の相対関係あるいは抽出した2水準の特徴量データの相対関係を基に,属性別,水準別に「標準装備」,「オプション装備」,「設定なし」の何れかを自動的に選択するものである。例えば,自動車Aの車型a1の属性「オーディオ」と属性「ナビゲーション」とについては,片方のみしか標準装備とすることができないこととする。その場合,寄与度を比較することで適切な装備を判断する。また,自動車Aの車型a1の属性「オーディオ」については,「ラジオのみ」,「ラジオ+カセット」,「ラジオ+CD」,「ラジオ+CD+MD」の各水準に装備仕様を設定する必要がある。そこで,属性内の特徴量データを比較することで適切な装備を判断する。装備仕様の自動判定手順については後述する。
続いて,商品力分析装置1を利用して装備仕様を決定する手順について,図5に示すフローチャートを基に説明する。以下,若年層をターゲットとする自動車Aを販売する企画がある場合に,その自動車Aの属性についての装備を判定する手順について説明する。
まず,自動車Aの車型a1の属性データを入力する(S1)。次に,その属性について市場調査結果があるか否かを判断する(S2)。市場調査結果は,特定の属性あるいは水準を必要とする消費者がどの程度存在するかを認識する上で重要である。そのため,市場調査結果がない場合(S2:NO)には,アンケートをとってその結果を市場調査結果格納部20に格納する(S3)。市場調査結果がある場合(S2:YES)には,あるいはS3の処理にて市場調査結果を格納した後には,S4の処理に移行する。
次に,回答者別に,属性内の水準ごとの効用値を算出する(S4)。次に,全回答者の効用値を基に,各属性の寄与度を算出し,各水準の効用値の特徴量データを抽出する(S5)。算出した寄与度および抽出した特徴量データは,グラフ化されてモニタ等に出力される。次に,抽出した特徴量データから装備設定を判定する(S6)。その後,判定結果をモニタ等に出力する(S7)。
続いて,S3の市場調査結果格納手順について,図6のフローチャートを基に詳説する。S3の処理では,まず,入力された属性データに応じたアンケートを作成する(S31)。例えば,企画者が自動車Aの車型a1に関する属性である,「オーディオ」,「ホイール材質」,「サンルーフ」を入力する。すると,アンケート作成部10にて,入力された属性データを基にアンケートの内容が作成される。
具体的には,アンケート作成部10は,消費者の嗜好性を調査するために,すなわち各属性の重要度あるいは各水準の重要度を調査するために,入力された属性およびその属性に含まれる水準を組み合わせた仮想的な商品群を作り出す。そして,その商品群のうちの2つの商品を抽出し,どちらが好ましいかという質問を作成する。その際,実験計画法等の統計的手法を採用すれば,できるだけ少ない質問数で有用なアンケートを作成することができる。例えば,「「ラジオのみ,スチールホイール,サンルーフなし,200万円の車両」と,「ラジオ+CD+MD付き,アルミホイール,サンルーフあり,300万円の車両」とではどちらが好ましいか?」といった質問が作成され,水準の組合せを変えて同様の質問を繰り返し行う。
次に,消費者に対してアンケートを配布する(S32)。すなわち,S31の処理にて作成したアンケートをネットワーク9を介して消費者(回答者)のPC8に送信する。なお,商品力分析装置1から自発的にアンケートを配布する他,消費者が自ら商品力分析装置1にアクセスした際,その消費者に対してもアンケートを送信するようにしてもよい。また,送信先が不明の消費者については,顧客情報を基にアンケート内容をプリント出力したアンケート用紙を郵送してもよい。
次に,アンケートの回答を回収し,その回答内容を市場調査結果として市場調査結果格納部20に格納する(S33)。アンケートの回収は,消費者がオンラインでPC8から商品力分析装置1に対して返信した場合,商品力分析装置1内の市場調査結果格納部20に自動的に格納されることにより行われる。なお,消費者がアンケートの回答を返信はがき等で返送した場合には,その回答内容を手入力によって市場調査結果格納部20に格納する。
次に,市場調査結果の格納が完了したか否かを判断する(S34)。市場調査結果の格納が完了していないと判断した場合(S34:NO)には,S33の処理に戻って市場調査結果の回収を続ける。すなわち,所定量のアンケート結果が市場調査結果格納部20に蓄積されるまでアンケートを繰り返す。一方,市場調査結果の格納が完了したと判断した場合(S34:YES)には,効用値算出部12に格納完了通知を発信する(S35)。その後,S4の処理に移行する。
続いて,S4の効用値算出手順について,図7のフローチャートを基に詳説する。S4の処理では,まず,格納完了通知を受信したか否かを判断する(S41)。格納完了通知を受信していないと判断した場合(S41:NO)には,受信するまで待機する。一方,格納完了通知を受信したと判断した場合(S41:YES)には,対象仕様に関する市場調査結果を市場調査結果格納部20から取得する(S42)。
次に,コンジョイント分析法等の統計的手法を利用して,回答者別に,各水準の効用値を算出する(S43)。算出した効用値は,効用値格納部21に記憶する(S44)。S43の処理により,図3に示したような効用値が得られたとすると,次のようなことがわかる。例えば,回答者番号1の消費者は,属性である「オーディオ」に関し,水準である「ラジオ+カセット」および「ラジオ+CD」の効用値が正の値を示すことから,「ラジオ+カセット」および「ラジオ+CD」が自動車Aの車型a1を選択する際に有利に働くことがわかる。逆に,回答者番号1の消費者は,「ラジオのみ」および「ラジオ+CD+MD」が自動車Aの車型a1を選択する際に不利に働くことがわかる。また,「ラジオ+カセット」は,「オーディオ」に関する効用値の中で最も大きい値であることから,回答者番号1の消費者にとって「ラジオ+カセット」が自動車Aの車型a1を購入する際に最も有利に働くことがわかる。一方,「ラジオ+CD+MD」は,「オーディオ」に関する効用値の中で最も小さい値であることから,回答者番号1の消費者にとって「ラジオ+CD+MD」が自動車Aの車型a1を購入する際に最も不利に働くことがわかる。
次に,全ての回答者について効用値を算出したか否かを判断する(S45)。効用値を算出していない回答者があると判断した場合(S45:NO)には,S43の処理に戻ってその回答者についての効用値を算出する。かかる処理を繰り返すことにより,回答者別,属性別,水準別の効用値が算出される。全ての回答者について効用値を算出したと判断した場合(S45:YES)には,効用値算出完了通知を発信する(S46)。その後,S5の処理に移行する。
続いて,S5の効用値の特徴量データ抽出手順について,図8のフローチャートを基に詳説する。S5の処理では,まず,効用値算出完了通知を受信したか否かを判断する(S51)。効用値算出完了通知を受信していないと判断した場合(S51:NO)には,受信するまで待機する。一方,効用値算出完了通知を受信したと判断した場合(S51:YES)には,効用値データを効用値格納部21から取得する(S52)。
次に,個人別に効用値の各属性における平均が0となるように効用値データを変換する(S53)。例えば,図9に示すように,水準1,水準2,水準3からなる属性1と,同じく水準1,水準2,水準3からなる属性2とを有する効用値データがある。属性1の各水準はすべて0以上となっており,属性2の各水準はすべて0以下となっている。このような状態では,属性同士を比較する際,どちらの属性が消費者の選択に重要となるか,すなわち各属性の重要度が高いかが一見してわかり難い。そのため,図10に示すように,効用値データを属性ごとに平均が0となるように正規化する。なお,効用値は相対的な値であるため,変換前と変換後とで属性内におけるデータの意味合いは変わらない。
次に,回答者別に各属性における水準の最大効用値と最小効用値との差の絶対値(寄与度)を算出する(S54)。寄与度は,消費者がこだわりを持っている属性ほど大きな値となる。そのため,重要度が高い方の属性を選択する際の指標となる。次に,全回答者のアンケート結果を基に各属性別に寄与度の平均値を算出し,その平均値が大きいものから順に属性の重要度ランクを設定する(S55)。
次に,水準別に全回答者の効用値(効用値群)の中から,最小値,第1四分位値,中央値,第3四分位値,最大値の5つの特徴量データを抽出する(S56)。この特徴データは,同じ属性内の重要度が高い水準を選択する際の指標となる。S54の処理で算出した寄与度およびS56の処理で抽出した特徴量データは,特徴量格納部22に記憶する(S57)。
S56の処理で抽出した特徴量データをS55の処理で設定した重要度ランクの順にしたものをグラフ化すると図4に示すようなグラフとなる。このグラフでは,寄与度が高い属性順に表示されている。具体的には,図4中の属性1と属性2とでは,属性1の方が寄与度の平均値が高く,消費者のこだわりが高い属性であることがわかる。そして,例えば,属性1と属性2とが相容れない装備であるとすると,属性1の方が標準装備向きであると判断できる。
また,図4のグラフの属性内に注目すると,各水準の効用値の分布が表示されている。具体的には,図4中の属性7では水準1と水準2との頻出範囲(25〜75%の範囲)に開きがあることから,殆どの消費者にて水準2が選択されることがわかる。また,図4中の属性12では水準1と水準2との頻出範囲に開きがないことから,水準1と水準2との選択比率に差がないことがわかる。そのため企画者は,このようなグラフを見ることにより,重視すべき属性とそうでない属性とを容易に見分けることができる。さらには,属性内のどの水準が最も重要なのかを容易に見分けることができる。
なお,図4のグラフでは属性内の水準については並べ換えを行っていないが,属性内の水準についても並べ換えを行ってよい。例えば,効用値群の中央値が大きい順に並べ換えてもよい。これにより,同じ属性内であって,最も好まれる水準を容易に見分けることができる。
次に,効用値の特徴量データの抽出が終了したか否かを判断する(S58)。特徴量データの抽出が終了していないと判断した場合(S58:NO)には,効用値の特徴量データの抽出を続ける。効用値の特徴量データの抽出が終了したと判断した場合(S58:YES)には,抽出した特徴量データを特徴量格納部22に格納し,特徴量データ抽出完了通知を発信する(S59)。その後,S6の処理に移行する。
続いて,S6の対象仕様の判定手順について,図11のフローチャートを基に詳説する。S6の処理では,まず,特徴量データ抽出完了通知を受信したか否かを判断する(S61)。特徴量データ抽出完了通知を受信していないと判断した場合(S61:NO)には,受信するまで待機する。一方,特徴量データ抽出完了通知を受信したと判断した場合(S61:YES)には,特徴量データを特徴量格納部22から取得する(S62)。
次に,同じ属性内の2水準a,bを比較する。具体的には,水準aの効用値群の中央値をUma,水準aの効用値群の第1四分位値をU1a,水準aの効用値群の第3四分位値をU3a,水準bの効用値群の中央値をUmb,水準bの効用値群の第1四分位値をU1b,水準bの効用値群の第3四分位値をU3bとして(図12参照),次のような手順による。
まず,UmaとUmbとを比較する(S63)。Uma≧Umbの場合(S63:YES)には,次の式(1)によって評価値Wを算出する(S64)。
W=(U1a−U3b)/(Uma−Umb) (1)
一方,Uma<Umbの場合(S63:NO)には,次の式(2)によって評価値Wを算出する(S65)。
W=(U1b−U3a)/(Umb−Uma) (2)
この2水準の比較による評価値Wを,同じ属性内の水準のすべての組み合わせについて取得する。さらには,S63からS65までの処理をすべての属性について繰り返す。
次に,評価値Wや寄与度の重要度ランクを基に各種装備を判定する(S66)。すなわち,評価値Wが正方向に大きい属性においては,効用値が最も高い水準が最も標準設定に適していると判断できる。一方,評価値Wが負方向に大きい属性においては,2水準のどちらでも選択できるように2水準ともオプション設定に適していると判断できる。例えば,属性「オーディオ」のうち,水準「ラジオのみ」と「ラジオ+カセット」とを評価し,「ラジオ+カセット」の効用値の方が高いとする。評価値Wが正方向に大きい場合には,「ラジオ+カセット」を標準装備と判断する。一方,評価値Wが負方向に大きい場合には,「ラジオのみ」を標準装備とし,「ラジオ+カセット」はオプション装備とする。これにより,対象商品の属性について,標準装備/オプション装備の判断を自動的に行うことができる。
また,例えば,属性「オーディオ」と属性「ナビゲーション」とについては,片方のみしか標準装備とすることができないこととする。その場合,重要度ランクが高い方の属性を標準装備と判断し,低い方の属性をオプション装備と判断する。判定後は,S7の処理に移行する。
以上詳細に説明したように本形態の商品力分析装置1では,効用値算出部12にて各属性の水準ごとに効用値を算出することとしている。そして,特徴量抽出部13にて同じ属性内で水準ごとの効用値を回答者ごとに正規化し,さらに正規化した効用値を基に属性別の寄与度を回答者ごとに算出することとしている。さらに,属性別に寄与度の平均値を算出し,その平均値が高い順に属性を並べたグラフ(図4参照)を出力することとしている。このグラフでは,寄与度の平均値が高い順(重要度ランク順)に属性が並べられていることから,重視すべき属性とそうでない属性とを容易に見分けることができる。よって,複数の属性の中から1つの標準設定と選択するようなケースにおいて,寄与度が高いものを優先することで的確な装備設定が可能となる。
さらに,全回答者の効用値の中から,水準別に,最小値,第1四分位値,中央値,第3四分位値,および最大値を抽出することとしている。それらのデータも図4に示したようにグラフ化して出力することとしている。そのため,回答者によって嗜好に差がある水準とそうではない水準とを容易に見分けることができる。これらにより,商品の装備設定を決定する際,標準装備向きの水準とオプション装備向きの水準とを経験が少ない企画者でも的確に判断することが可能となる。
さらに,商品力分析装置1では,アンケート結果によって得られた情報のみを提供しているため,競合車の有無や競合車の選択が問題にならない。そのため,企画者の経験に結果が左右されることなく,常に的確な判断をすることができる。よって,企画者の経験に頼ることなく,新商品の仕様を標準設定とすべきかオプション設定とすべきかを適切に判別することが可能な商品力分析方法,商品力分析システムおよび商品力分析装置が実現されている。
また,装備判定部14にて同じ属性内の異なる2水準の効用値群を抽出し,その効用値群の特徴量データを比較することとしている。具体的には,2水準を比較した上で評価値を算出することとしている。そして,評価値の算出を同じ属性内の2水準の組合せすべてに対して行い,その比較結果から属性内の装備設定を自動的に判定することとしている。従って,企画者の誤判断を確実に防止し,適正な販売価格,販売台数を確保することができる。
また,先の出願の装備設定支援装置(特願2004−3332号)と比較して,商品使用情報データベースや価格設定データベースを必要としないため,人的コスト,設備コストの両面から安価にシステムを構築することができる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。すなわち,実施の形態では自動車における装備設定について説明しているが,オプション設定を有する商品企画の全てに本発明を適用することができる。例えば,パーソナルコンピュータの企画の際にも本発明を適用することが可能である。
また,実施の形態では,全回答者の寄与度および効用値を算出しているが,これに限るものではない。すなわち,効用値を算出する際に,アンケートの回答者の素性を表すデータ(性別,年齢,居住地など)をキーをして分析対象を選別する「フィルタリング機能」を設け,特定の回答者について分析するとしてもよい。例えば,自動車における寒冷地仕様は寒冷地にのみ設定されるオプションであり,回答者の居住地に関するデータをキーに調査対象とする回答者のフィルタリングを行えば,データ処理量を減らして,データ処理時間を短縮することができる。
また,例えば,回答者の素性を表すデータを基に回答者をグループ分けして,グループごとに分析を行ってもよい。例えば,性別をキーとしてグループ分けを行った場合,女性グループの分析結果と男性グループの分析結果とを比較し,女性向けの商品の企画に分析結果を反映させるようにしてもよい。
なお,本明細書における,属性,水準,寄与度,効用値の各語は,コンジョイント分析法で用いられる言葉であるが,コンジョイント分析法によるものに限るものではない。すなわち,機能ないし質において同質な概念や指標を含むものである。
実施の形態にかかる商品力分析装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態にかかる商品力分析装置のモジュール構成を示すブロック図である。 効用値の一例を示す図である。 特徴量データの一例を示す図である。 実施の形態にかかる装備決定手順を示すフローチャートである。 実施の形態にかかる市場調査結果格納手順を示すフローチャートである。 実施の形態にかかる効用値算出手順を示すフローチャートである。 実施の形態にかかる特徴量データ抽出手順を示すフローチャートである。 効用値の正規化のイメージ(変換前)を示す図である。 効用値の正規化のイメージ(変換後)を示す図である。 実施の形態にかかる仕様判定手順を示すフローチャートである。 装備設定判定に用いられる各変数のイメージを示す図である。
符号の説明
1 商品力分析装置
10 アンケート作成部
11 市場調査部
12 効用値算出部
13 特徴量抽出部
14 装備設定判定部
20 市場調査結果格納部
21 効用値格納部
22 特徴量格納部

Claims (11)

  1. 対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出する商品力分析方法において,
    アンケートの回答データから,コンピュータが対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出ステップと,
    前記効用値算出ステップにて算出された効用値をコンピュータが属性別に正規化する正規化ステップと,
    前記正規化ステップにて正規化された効用値を基に,コンピュータが属性別の寄与度を算出する寄与度算出ステップと,
    対象商品が有する属性を,前記寄与度算出ステップにて算出された寄与度が高い順あるいは低い順にコンピュータが出力する出力ステップとを含むことを特徴とする商品力分析方法。
  2. 請求項1に記載する商品力分析方法において,
    前記出力ステップでは,属性内の水準を,効用値の代表値が高い順あるいは低い順に出力することを特徴とする商品力分析方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載する商品力分析方法において,
    コンピュータが,複数の回答者の効用値を取得し,水準別に,その効用値群のうちの20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位に該当する第1値と,その効用値群のうちの60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位に該当する第2値とを抽出する特徴値抽出ステップを含むことを特徴とする商品力分析方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する商品力分析方法において,
    コンピュータが,同じ属性内の異なる2水準の効用値群を抽出するとともに各効用値群の特徴値同士を比較し,その比較を同じ属性内の2水準の組合せすべてに対して行い,その比較結果から属性内の装備設定を判定する判定ステップを含むことを特徴とする商品力分析方法。
  5. 請求項4に記載する商品力分析方法において,
    前記判定ステップでは,次の式(A)にしたがって評価値を算出し,
    W=(Ula−Uhb)/(Uma−Umb) (A)
    (2水準のうち,各水準の効用値群の中央値が高い方を水準aと低い方を水準bとして,Wは評価値を,Umaは水準aの効用値群の中央値を,Umbは水準bの効用値群の中央値を,Ulaは水準aの効用値群のうち20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位の値を,Uhbは水準bの効用値群のうち60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位の値を,それぞれ示す。)
    この評価値の算出を同じ属性内の2水準の組合せすべてに行い,算出された評価値群から水準別に装備設定を判定することを特徴とする商品力分析方法。
  6. 対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出し,その効用値を商品の企画者に利用可能に出力する商品力分析システムにおいて,
    アンケートの回答データから,対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出部と,
    前記効用値算出部にて算出された効用値を属性別に正規化する正規化部と,
    前記正規化部にて正規化された効用値を基に,属性別の寄与度を算出する寄与度算出部と,
    対象商品が有する属性を,前記寄与度算出部にて算出された寄与度が高い順あるいは低い順に出力する出力部とを備えることを特徴とする商品力分析システム。
  7. 請求項6に記載する商品力分析システムにおいて,
    複数の回答者の効用値を取得し,水準別に,その効用値群のうちの20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位に該当する第1値と,その効用値群のうちの60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位に該当する第2値とを抽出する特徴値抽出部を備えることを特徴とする商品力分析システム。
  8. 請求項6または請求項7に記載する商品力分析システムにおいて,
    前記出力部は,属性内の水準を,効用値の代表値が高い順あるいは低い順に出力することを特徴とする商品力分析システム。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか1つに記載する商品力分析システムにおいて,
    同じ属性内の異なる2水準の効用値群を抽出するとともに各効用値群の特徴値同士を比較し,その比較を同じ属性内の2水準の組合せすべてに対して行い,その比較結果から属性内の装備設定を判定する判定部を備えることを特徴とする商品力分析システム。
  10. 請求項9に記載する商品力分析システムにおいて,
    前記判定部は,次の式(A)にしたがって評価値を算出し,
    W=(Ula−Uhb)/(Uma−Umb) (A)
    (2水準のうち,各水準の効用値群の中央値が高い方を水準aと低い方を水準bとして,Wは評価値を,Umaは水準aの効用値群の中央値を,Umbは水準bの効用値群の中央値を,Ulaは水準aの効用値群のうち20パーセントから40パーセントまでの間の所定順位の値を,Uhbは水準bの効用値群のうち60パーセントから80パーセントまでの間の所定順位の値を,それぞれ示す。)
    この評価値の算出を同じ属性内の2水準の組合せすべてに行い,算出された評価値群から水準別に装備設定を判定することを特徴とする商品力分析システム。
  11. 対象商品に関するアンケートの回答を分析し,消費者の商品選択要因となる商品の属性ごとの水準に対して効用値を算出し,その効用値を商品の企画者に利用可能に出力する商品力分析装置において,
    アンケートの回答データから,対象商品の属性の水準ごとの効用値を算出する効用値算出部と,
    前記効用値算出部にて算出された効用値を属性別に正規化する正規化部と,
    前記正規化部にて正規化された効用値を基に,属性別の寄与度を算出する寄与度算出部と,
    対象商品が有する属性を,前記寄与度算出部にて算出された寄与度が高い順あるいは低い順に出力する出力部とを備えることを特徴とする商品力分析装置。
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