JP2006071668A - 偏向装置及びこれを備えた光学走査装置 - Google Patents

偏向装置及びこれを備えた光学走査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリゴンミラーの防塵効果を高めるとともに、部品点数や組み立て工数を削減し、且つ迷光による画像劣化を防止する偏向装置及びそれを備えた光学走査装置を提供する。
【解決手段】 照射ビームL1は光入出射窓46より偏向装置40内に入射し、ポリゴンミラー34により偏向された後、再び光入出射窓46より走査ビームL2として出射される。光入出射窓46は一枚の透明平板43で密封されており、入射部46aと出射部46bとの間にはリブ47が設けられている。リブ47は、照射ビームL1が透明平板43の内面で反射を繰り返すことにより発生する迷光のポリゴンミラー34への入射を抑制し、迷光に起因する黒スジや濃度むら等の画像劣化を低減する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、偏向装置及び光学走査装置に関し、特に高速回転する偏向装置の防塵並びに画像劣化防止構造に関するものである。
ポリゴンミラーをモータにより回転させ、その多角形の側面に設けられた反射面にレーザ光を照射してその反射光を走査させる光学走査装置が複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に用いられている。このような光学走査装置の構成について図8を用いて説明する。
図8において、30は光源としてレーザダイオード(以下、LDという)を備えた光源ユニットであり、画像信号に基づき光変調したビーム光(レーザ光)を射出している。31はコリメータレンズであり、光源ユニット30から射出したビーム光を略平行光束にしている。32はコリメータレンズ31を通過したビーム光の光路幅を制限するアパーチャである。33は副走査方向にのみ所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズである。
34は偏向手段としてのポリゴンミラーであり、ここでは側面に6つの偏向面(反射面)を有する正六角形の回転多面鏡から成っており、モータ等の駆動手段(図示せず)により矢印A方向に所定の速度で回転している。35はfθ特性を有する走査レンズであり、ポリゴンミラー34によって偏向反射されたビーム光を感光体ドラム5上に結像させる。36は走査レンズ35を通過したビーム光の光路を感光体ドラム5の方向に変更する折り返しミラーである。
感光体ドラム5はモータ等の駆動手段(図示せず)により副走査方向(矢印C方向)に所定の速度で回転しており、該感光体ドラム5上に結像するビーム光により画像情報が潜像として書き込まれる。また、感光体ドラム5の周囲には電子写真プロセス手段としての帯電ユニット、現像ユニット、転写ユニット等(いずれも図示せず)が配設されている。
この例においては、光源ユニット30より射出したビーム光をコリメータレンズ31によって略平行光束とし、略平行光束となったビーム光をアパーチャ32で所定の光路幅とした後、副走査方向にのみ屈折力を有するシリンドリカルレンズ33に入射させている。シリンドリカルレンズ33に入射した平行光束は、主走査断面においてはそのまま平行光束の状態で、副走査方向においては収束して射出され、ポリゴンミラー34の偏向面(反射面)に線像として結像している。
ポリゴンミラー34により偏向反射されたビーム光は、走査レンズ35及び折り返しミラー36を介して感光体ドラム5上に導光(結像)され、該感光体ドラム5上に所定の大きさのスポット径を形成している。そして、ポリゴンミラー34を図中矢印A方向に回転させることによって、感光体ドラム5上を主走査方向(矢印B方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置の内部では。静電潜像の現像に用いるトナーや用紙の搬送に伴い発生する紙粉、画像形成装置外部から侵入してくる粉塵等が飛散、浮遊している。これらの粉塵が光学走査装置内に侵入してレンズ、ミラーなどの光学素子及び光学部材に付着すると、走査光の光路が一部遮断され、画像品質が低下する原因となる。このため、光学走査装置の密閉性を高め、外部からの粉塵の侵入を防ぐ方策が採られてきた。
従来の偏向装置の構成を図9に示す。偏向装置40は、ポリゴンミラー34及びそれを回転させるポリゴンモータ41、ポリゴンミラー34を外気から遮断する防塵カバー42から構成されており、ポリゴンモータ41の回転子が回転することによりポリゴンミラー34も高速回転し、光源ユニット(図8参照)から射出されたビーム光を偏向する。
ポリゴンミラーを使用する偏向装置においては、ミラー部分の外気との遮蔽が十分でない場合、ミラー面に塵芥が付着して反射率が低下し、感光体ドラムの被走査面の露光に必要な走査ビームの光エネルギーが得られなくなる。そのため、図9のように、ポリゴンミラー34部分に防塵カバー42を設けるか、或いは光学走査装置の筐体でポリゴンミラー34を密閉する別室を設けて外気を遮断する構成が一般的である。
このとき、ビーム光の入出射部にはガラスや透明樹脂等の透明材料で成形された透明平板を取り付けておき、密閉性を保持しつつ照射ビーム及び走査ビームを透過させる必要がある。従来、図9のように、透明平板43は照射ビームL1が入射する光入射窓44及び走査ビームL2が出射する光出射窓45に1枚ずつ、計2枚が取り付けられていたが、部品点数及び組み立て工数が増加してコストアップを招くという問題点があった。
そこで、部品点数及び組み立て工数を削減する方法が種々提案されており、特許文献1には、図10(a)に示すように、照射ビームL1及び走査ビームL2を同時に通過させる単一の光入出射窓46を設け、1枚の透明平板43で密閉した光学走査装置が開示されている。また、特許文献2には、防塵カバー自体を透明材料で形成し、部品点数及び組み立て工数を削減するとともに廃棄時の分別を容易にした偏向装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2の方法においては、いずれも光学走査装置の密閉性を保持する点で防塵対策がなされてはいるが、ポリゴンミラーの回転時に迷光(フレア)が発生するという問題点がある。この迷光は、図10(b)のように、透明平板43に入射した照射ビームL1が透明平板43の外面43a及び内面43bで反射を繰り返し、ポリゴンミラー34の他の部分に入射することにより発生し(図10(b)の破線矢印)、画像に濃度むらやスジとなって現れるとともに、カラー画像形成装置においては色の再現性にも影響を及ぼすなどの不具合を招く。なお、実際には照射ビームL1及び走査ビームL2は、透明平板43の屈折率に応じて空気と透明平板43との界面で屈折して進行するが、図9では便宜上、照射ビームL1及び走査ビームL2は透明平板43で屈折せず直進するように記載している。
迷光による画像劣化の対策としては、従来、光学走査装置の筐体内の走査レンズ周辺等に遮光用のリブを設ける方法が採られているが、一般に、リブの設置場所がポリゴンミラーから離れるほど多数のリブを設ける必要があるため、筐体の構造が複雑となる上、光学走査装置の軽量化、低コスト化の面からも好ましいものではなかった。
また、透明平板43の材質としては、通常、温度変化等による屈折率変化の少ないガラスが用いられ、さらにビーム透過時の光エネルギーの損失を抑えるため透明平板43の厚みはなるべく薄くしておく必要があるが、特許文献1の方法では、透明平板43を2枚用いる場合に比べて1枚のサイズが大きくなるため、光入出射窓46への取り付け時に破損しやすくなるという問題点もあった。
実開昭59−123821号公報 特開平8−5950号公報
本発明は上記問題点に鑑み、ポリゴンミラーの防塵効果を高めるとともに、部品点数や組み立て工数を削減し、且つ迷光による画像劣化を防止する偏向装置及びそれを備えた光学走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、側面がミラーで構成される正多角形のポリゴンミラーと、該ポリゴンミラーを回転させるモータと、前記ポリゴンミラーを密閉する防塵カバーと、を備え、前記防塵カバーに設けられた光入出射窓を通過した照射ビームを前記ポリゴンミラーの回転により順次偏向し、走査ビームとして前記光入出射窓より出射する偏向装置において、前記光入出射窓には単一の透明平板が取り付けられており、前記照射ビームの入射部と前記走査ビームの出射部との間に遮光部材を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の偏向装置において、前記遮光部材は、前記防塵カバーと一体形成されたリブであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の偏向装置において、前記透明平板の厚さをt、前記照射ビームの前記透明平板に対する屈折角をθとするとき、前記遮光部材は、前記透明平板の内面に当接しており、前記照射ビームと前記透明平板の内面との交点から2t・tanθだけ前記出射部側にある点を覆い、且つ前記照射ビーム及び前記走査ビームを遮らないように配置されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の偏向装置において、前記照射ビームの前記透明平板に対する入射角をα、ビーム幅をr、前記遮光部材の幅をwとするとき、w>r/cosαを満たすことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の偏向装置において、前記遮光部材は、前記照射ビーム及び前記走査ビームを遮らない最大の幅に設けられることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の偏向装置が搭載された光学走査装置である。
また本発明は、上記構成の光学走査装置において、前記防塵カバーは、光学走査装置の筐体の一部を用いて形成されることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、光入出射窓に単一の透明平板を取り付け、照射ビームの入射部と走査ビームの出射部との間に遮光部材を設けたので、2枚の透明平板を用いる構成に比べて部品点数や組み立て工数の削減が可能となるとともに、透明平板の内部での反射に起因する迷光の発生を容易に防止できる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の偏向装置において、遮光部材を防塵カバーと一体形成されたリブとすることにより、リブを設けた分だけ透明平板の固定箇所が増えるため、振動や衝撃等の外力に対して透明平板が破損しにくくなる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の偏向装置において、透明平板の厚さをt、照射ビームの透明平板に対する屈折角をθとするとき、照射ビームと透明平板の内面との交点から2t・tanθだけ出射部側にある点を覆い、且つ照射ビーム及び走査ビームを遮らないように、遮光部材を透明平板の内面に当接させて配置することにより、透明平板の内面での照射ビームの反射に起因する迷光を遮光部材により確実に遮光することができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第3の構成の偏向装置において、照射ビームの透明平板に対する入射角をα、ビーム幅をr、遮光部材の幅をwとするとき、w>r/cosαを満たすことにより、照射ビームが所定のビーム幅を有する場合であっても、発生する迷光を確実に遮光する。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1又は第2の構成の偏向装置において、照射ビーム及び走査ビームを遮らない最大の幅に遮光部材を設けることにより、照射ビームのビーム幅や透明平板の厚み等により、発生する迷光を完全に遮光するように遮光部材を配置できない場合であっても、ポリゴンミラー方向に出射される迷光を効果的に低減する。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1乃至第5のいずれかの構成の偏向装置を光学走査装置に搭載することにより、粉塵による画像劣化及び迷光による画像劣化の双方を抑制した光学走査装置を簡易且つ低コストで提供することができる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第6の構成の光学走査装置において、偏向装置の防塵カバーを光学走査装置の筐体の一部を用いて形成することにより、部品点数を削減して光学走査装置の低コスト化に貢献する。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の偏向装置を搭載した光学走査装置の構成を示す側面断面図である。従来例の図8と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、図1においては、光学走査装置の一部である偏向装置付近の構成についてのみ示しており、光源ユニット30、コリメータレンズ31、アパーチャ32及びシリンドリカルレンズ33(いずれも図8参照)は記載を省略している。
図1に示すように、光学走査装置の筺体50にはポリゴンミラー34、ポリゴンモータ41及び防塵カバー42から成る偏向装置40が設置されている。光源ユニットから射出された照射ビーム(図示せず)は、透明平板43が取り付けられた防塵カバー42の光入出射窓46を通過した後、ポリゴンミラー34の偏向面により偏向され、再び光入出射窓46より走査ビーム(図の一点鎖線)として出射される。走査レンズ35を通過した走査ビームは折り返しミラー36により光路を変更され、カバーガラス51を通過して感光体などの走査対象物を走査する。
52はポリゴンモータ41より発生する熱を放出するための放熱板であり、筺体50の外部に露出するようにポリゴンモータ41の下部に設けられている。この放熱板52の周囲には図示しない通風路が設けられ、図示しない冷却用ファンで強制空冷することによりポリゴンモータ41の回転により生じる摩擦熱を外部に放出する。
図2は、本発明の一実施形態に係る偏向装置の構成を示す平面断面図である。図1及び従来例の図9、図10と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図2において、照射ビームL1は光入出射窓46より偏向装置40内に入射し、ポリゴンミラー34により走査レンズ35(図1参照)方向に偏向された後、再び光入出射窓46より走査ビームL2として出射される。ポリゴンミラー34は矢印A方向に回転しており、走査ビームL2は矢印B方向に感光体ドラム5(図8参照)上を走査する。
本発明においては、一枚の透明平板43で光入出射窓46を密封するとともに、入射部46aと出射部46bとの間に、遮光部材として透明平板43の内面に当接するリブ47を設けたことを特徴とする。入射部46aより入射した照射ビームL1の一部は、透明平板43の内部で反射を繰り返すことにより迷光となるが、リブ47は、この迷光がポリゴンミラー34へ入射するのを抑制する。
図3は偏向装置40を光入出射窓46方向から見た斜視図である。リブ47は、防塵カバー42と一体形成されており、光入出射窓46を入射部46aと出射部46bに分割するように、光入出射窓46の上端部から下端部に渉って連続して設けられている。これにより、感光体ドラム5の被走査面への迷光の入射を抑制して濃度むらや黒スジ等の発生を低減することができる。また、光学走査装置内部にリブを設ける従来法に比べて対策箇所も少なくて済む。
本発明に用いられる遮光部材としては、照射ビームL1の反射に起因する迷光を遮ることができるものであれば良く、例えば透明平板43の内面に遮光性のシートを貼り付けたり、遮光性の塗料を塗布したりすることもできる。しかし、遮光部材をリブ47として防塵カバー42と一体形成することにより、リブ47を設けた分だけ透明平板43の固定箇所が増えるため、透明平板43の防塵カバー42への取り付け作業性が向上するとともに、振動や衝撃等の外力に対しても破損や外れが生じにくくなるためより好ましい。
次に、ポリゴンミラー34への迷光の入射を防止するリブ47の配置方法を、図4〜図6を用いて更に詳細に説明する。図4は、図2における光入出射窓46付近の拡大図である。照射ビームL1は、入射部46aにおいて透明平板43の外面43a、内面43bを順に通過した後、矢印A方向に回転するポリゴンミラー34により偏向され、出射部46bから透明平板43の内面43b、外面43aを順に通過し、矢印B方向に光走査する走査ビームL2として出射される。
このとき、照射ビームL1の一部は内面43bの点Oで反射し、さらに外面43aの点Pで反射した後、内面43bの点Qを透過する迷光となってポリゴンミラー34に入射する。そこで、点Qの位置を覆うようにリブ47を配置すれば、透明平板43内部での反射に起因する迷光がポリゴンミラー34に入射するのを防止することができる。
いま、照射ビームL1が入射角αで外面43aに入射し、屈折角θで透明平板43内を進むものとすると、透明平板43の屈折率nは、スネルの法則によりn=sinα/sinθで表される。また、光の反射角は入射角と等しいため、点Oで反射して透明平板43内を進み、外面43aに入射する光の入射角もθとなる。
透明平板43の厚みをtとし、点Oからの反射光と外面43aとの交点Pから内面43b方向に垂線を引き、内面43bとの交点をRとすると、OR間の距離はt・tanθで表される。一方、点Pで反射し、迷光として再び内面43bの点Qに入射する光の入射角もθとなるため、RQ間の距離もt・tanθで表される。ここで、OQ=OR+RQより、OQ間の距離は2t・tanθとなる。
従って、照射ビームL1と透明平板43の内面43bとの交点Oから2t・tanθだけ出射部46b側にある点Qを覆うようにリブ47を配置することにより、透明平板43内部の反射に起因する迷光はリブ47で遮断される。即ち、照射ビームL1の入射角α、透明平板43の厚みt、及び屈折率nが決まれば、屈折角θ及び点Qの位置も一義的に決定される。
また、リブ47は、ポリゴンミラー34に入射する照射ビームL1、及びポリゴンミラー34により偏向されて出射される走査ビームL2の光路を遮らないように配置する必要がある。図4においては、ポリゴンミラー34は矢印A方向に回転するため、主走査方向(矢印B方向)の走査開始側端部(図の左側)における走査ビームL2と内面43bとの交点Sよりも左側にリブ47が配置される。
照射ビームL1のビーム幅を考慮しない場合、リブ47の幅は、点Qを確実に覆うことができ、且つ照射ビームL1及び走査開始側端部における走査ビームL2を遮らない範囲であれば特に制限はない。但し、照射ビームL1のビーム幅が大きくなるにつれて迷光の幅も広がるので、迷光を確実に遮光するためには、照射ビームL1のビーム幅に応じてリブ47の幅を大きくする必要がある。
図5に示すように、透明平板43に入射角αで入射する照射ビームL1のビーム幅がrであるとき、透明平板43の外面43aへの照射ビームL1の入射幅AA′は、r=AA′・cosαより、AA′=r/cosαとなる。また、透明平板43内を進む間にビーム幅は変化しないため、AA′=OO′=PP′=QQ′である。従って、リブ47の幅wが迷光の出射幅QQ′よりも大きくなるように、即ち、w>r/cosαを満たすように設計しておけば、照射ビームL1が所定のビーム幅を有する場合であっても、リブ47により迷光を完全に遮断することができる。
濃度むらや黒スジ等の原因となる迷光は、透明平板43内部での反射以外によっても発生するが、本発明により迷光の主な原因の一つを解消できるため、迷光による画像劣化を大幅に低減可能となる。さらに、本発明の偏向装置40を光学走査装置に搭載し、筺体50(図1参照)内部に他の原因により発生する迷光を遮断するリブを設けることにより、迷光による画像劣化をより一層効果的に防止可能となる。
なお、照射ビームL1のビーム幅rが大きい場合、又は透明平板43の厚みtが小さい場合には、照射ビームL1と迷光とが一部重複するため、上記条件式を満たすようにリブ47を配置して迷光を完全に遮光すると、照射ビームL1の一部をリブ47によって遮ることとなり不適当である。そこで、図6に示すように、照射ビームL1及び走査開始側端部における走査ビームL2を遮らない範囲でリブ47の幅を最大とすることにより、透明平板43内での反射に起する迷光を最大限遮光できる。
この場合、迷光の一部(図中の破線矢印F)は、リブ47により遮光されずにポリゴンミラー34方向へ出射されるが、この迷光Fは非常に強い照射ビームL1と光路が重なるため、照射ビームL1に吸収されて画像にほとんど影響を与えない。一方、照射ビームL1と光路が重ならない迷光は、全てリブ47により遮光される。従って、照射ビームL1のビーム幅rや透明平板43の厚みtによらず、迷光による画像の劣化を効果的に抑制可能となる。
また、ここではポリゴンミラー34が時計回り(矢印A方向)に回転する場合についてのみ説明したが、ポリゴンミラー34が反時計回りに回転する場合についても全く同様に説明される。その場合、主走査方向は矢印Bと逆方向になるため、図4〜図6において、走査終了側端部(図の左側)における走査ビームL2を遮らない位置にリブ47を配置すればよい。
上記実施形態においては、ポリゴンミラー34を防塵カバー42で覆うことにより外気と遮断する構成の偏向装置についてのみ説明したが、図7に示すように、光学走査装置の筐体50にポリゴンミラーを密閉する別室を設ける場合、即ち、筐体50の一部でポリゴンミラー34を密閉する防塵カバー42を形成する場合にも全く同様に適用できる。また、上記実施形態においては、偏向装置40を用いて1本の照射ビームL1を偏向しているが、光源として複数のLDを用いたマルチビーム走査装置に用いることもできる。
本発明の偏向装置におけるリブの配置例を具体的に説明する。図2に示した偏向装置において、厚さが2.0mm、屈折率1.474のガラス製の透明平板43を光入出射窓46に装着し、ビーム幅1.0mmの照射ビームL1が入射角60°で透明平板43に入射するものとする。このとき、照射ビームL1の屈折角θは、1.474=sin60°/sinθより、sinθ=sin60°/1.474≒0.588、θ=36°となる。
図4より、OQ間の距離は2t・tanθで表されるから、t=2.0mm、θ=36°を代入すると、OQ=2×2.0×tan36°≒2.9(mm)となった。また、図5より、リブ47の幅wは、w>r/cosαを満たす必要があるから、r=1.0mm、α=60°を代入すると、w>1/cos60°=2(mm)となった。従って、照射ビームL1と透明平板43の内面43bとの交点から2.9mmだけ出射部46b側にある点を覆うように、リブ幅が2.0mmより大きいリブ47を配置することにより、透明平板43内部の反射に起因する迷光をリブ47により確実に遮断することができた。
透明平板43の厚さを1.0mm、照射ビームL1のビーム幅を4.0mmとした以外は実施例1と同様の構成とする。図4より、OQ間の距離は2t・tanθで表されるから、t=1.0mm、θ=36°を代入すると、OQ=2×1.0×tan36°≒1.45(mm)となる。また、図5より、リブ47の幅wは、w>r/cosαを満たす必要があるから、r=4.0mm、α=60°を代入すると、w>4/cos60°=8.0(mm)となる。
しかし、照射ビームL1と透明平板43の内面43bとの交点から1.45mmだけ出射部46b側にある点を覆うようにリブ47を配置すると、照射ビームL1の一部をリブ47により遮断してしまう。そこで、図6のように、照射ビームL1及び走査ビームL2を遮らない範囲でリブ47の幅を最大とすることにより、照射ビームL1と光路が重ならない迷光を全てリブ47により遮光することができた。
本発明は、側面がミラーで構成される正多角形のポリゴンミラーと、該ポリゴンミラーを回転させるモータと、ポリゴンミラーを密閉する防塵カバーと、を備え、防塵カバーに設けられた光入出射窓を通過した照射ビームをポリゴンミラーの回転により順次偏向し、走査ビームとして光入出射窓より出射する偏向装置において、光入出射窓には単一の透明平板が取り付けられており、照射ビームの入射部と走査ビームの出射部との間に遮光部材を設けたこととする。
これにより、2枚の透明平板を用いる従来の構成に比べて、部品点数や組み立て工数の削減が図れるとともに、遮光部材を設けることにより透明平板内部での反射に起因する迷光の発生を容易に防止する。また、遮光部材をリブとして防塵カバーと一体形成したことにより、透明平板の固定箇所が増えるため、透明平板の取り付け作業性が向上するとともに、振動や衝撃等の外力が加わった場合でも破損や外れが生じにくくなる。
また、透明平板の厚さをt、照射ビームの透明平板に対する屈折角をθとするとき、照射ビームと透明平板の内面との交点から2t・tanθだけ出射部側にある点を覆い、且つ照射ビーム及び走査ビームを遮らないように、遮光部材を透明平板の内面に当接させて配置することとしたので、透明平板内部での反射に起因する迷光の発生を効率的に防止することができ、粉塵対策と迷光対策を兼備した偏向装置を提供する。
また、照射ビームの透明平板に対する入射角をα、ビーム幅をr、遮光部材の幅をwとするとき、w>r/cosαを満たすこととしたので、照射ビームが所定のビーム幅を有する場合であっても、発生する迷光を確実に遮光することができる。
また、照射ビーム及び走査ビームを遮らない最大の幅に遮光部材を設けることにより、照射ビームのビーム幅や透明平板の厚み等により、発生する迷光を完全に遮光することができない場合であっても、ポリゴンミラー方向に出射される迷光を効果的に低減して画像の劣化を抑制可能となる。
また、上記偏向装置を光学走査装置に搭載することにより、粉塵及び迷光による画像の劣化を抑制した有用な光学走査装置を低コストで提供することができ、さらに偏向装置の防塵カバーを筐体の一部で形成することにより、部品点数の削減にも貢献する。
は、本発明の偏向装置を搭載した光学走査装置の構成を示す側面断面図である。 は、本発明の偏向装置の構成を示す平面断面図である。 は、偏向装置を光入出射窓方向から見た斜視図である。 は、リブの配置位置を説明する偏向装置の光入出射窓付近の拡大図である。 は、照射ビーム幅とリブの幅との関係を説明する光入出射窓付近の拡大図である。 は、リブの幅を最大とした場合を示す光入出射窓付近の拡大図である。 は、光学走査装置の他の構成を示す平面断面図である。 は、従来の光学走査装置の構成を示す概略構成図である。 は、従来の偏向装置の構成を示す斜視図である。 は、従来の他の偏向装置の構成を示す断面拡大図及び迷光の発生を説明する図である。
符号の説明
5 感光体ドラム
30 光源ユニット
31 コリメータレンズ
32 アパーチャ
33 シリンドリカルレンズ
34 ポリゴンミラー
35 走査レンズ
40 偏向装置
41 ポリゴンモータ
42 防塵カバー
43 透明平板
46 光入出射窓
46a 入射部
46b 出射部
47 リブ
50 筐体(光学走査装置)
L1 照射ビーム
L2 走査ビーム

Claims (7)

  1. 側面がミラーで構成される正多角形のポリゴンミラーと、該ポリゴンミラーを回転させるモータと、前記ポリゴンミラーを密閉する防塵カバーと、を備え、
    前記防塵カバーに設けられた光入出射窓を通過した照射ビームを前記ポリゴンミラーの回転により順次偏向し、走査ビームとして前記光入出射窓より出射する偏向装置において、
    前記光入出射窓には単一の透明平板が取り付けられており、前記照射ビームの入射部と前記走査ビームの出射部との間に遮光部材を設けたことを特徴とする偏向装置。
  2. 前記遮光部材は、前記防塵カバーと一体形成されたリブであることを特徴とする請求項1に記載の偏向装置。
  3. 前記透明平板の厚さをt、前記照射ビームの前記透明平板に対する屈折角をθとするとき、前記遮光部材は、前記透明平板の内面に当接しており、前記照射ビームと前記透明平板の内面との交点から2t・tanθだけ前記出射部側にある点を覆い、且つ前記照射ビーム及び前記走査ビームを遮らないように配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偏向装置。
  4. 前記照射ビームの前記透明平板に対する入射角をα、ビーム幅をr、前記遮光部材の幅をwとするとき、w>r/cosαを満たすことを特徴とする請求項3に記載の偏向装置。
  5. 前記遮光部材は、前記照射ビーム及び前記走査ビームを遮らない最大の幅に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偏向装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の偏向装置が搭載された光学走査装置。
  7. 前記防塵カバーは、光学走査装置の筐体の一部を用いて形成されることを特徴とする請求項6に記載の光学走査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013164449A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Canon Inc 照明装置、光学アクセサリ及び照明システム
US8896649B2 (en) 2011-01-17 2014-11-25 Ricoh Company, Limited Optical scanning device and image forming apparatus

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