JP2006071005A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者による煩雑な操作を必要とすることなく運転者の要求する変速比に精度良く変速する。
【解決手段】
本発明は、マニュアルモード付き無段変速機(1)において、無段変速機(1)の変速比の変化量を運転者によるシフトスイッチの入力時間に基づいて制御する。シフトアップ時にはシフトスイッチ入力時間が短いほど変速比の変化量が小さくなるように制御し、シフトダウン時にはシフトスイッチ入力時間が短いほど変速比の変化量が大きくなるように制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、無段変速機の変速比制御に関するものである。
無段変速機は、スロットル開度、車速及びエンジン回転速度などの運転状態に基づいて最適な変速比となるように変速比を無段階に設定することができる。また、運転者が手動で変速段を任意に選択することができるように、固定変速比マップを備えるマニュアルモード付き無段変速機がある。このような無段変速機では、運転者がシフトレバーをシフトアップ又はシフトダウンの方向へ操作することで固定変速比マップに従って一段ずつ変速される。
しかし、上記マニュアルモード付き無段変速機では運転者の操作に応じて予め設定された固定変速比マップに従って変速するので、運転者の運転条件に応じて固定変速比マップの変速パターンを変化させることはできない。
そこで、燃費率が向上するように変速比を制御する通常モードや車両の加減速特性を向上させたスポーツモードなどのように複数の固定変速比パターンを備えて、運転者が任意に走行モード(固定変速比マップ)を選択することができる技術が特許文献1に記載されている。
特開平11−141676号公報
しかし、上記従来の技術では変速段の切り替えによって運転者が要求する変速比を得ることができないときには、走行モードの切り替えを行う必要があるので、運転者の操作が煩雑になる。また、運転者が走行モードを切り替えたときに、同じ変速段であっても意図しない変速比に設定される可能性があるので、運転性が悪化して運転者に不快感を与える。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、煩雑な操作をすることなく運転条件に応じて運転者の要求する変速比を精度良く得ることができる無段変速機を提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、エンジン(4)の回転速度を無段階に変速して出力軸へと伝達する無段変速機(1)において、運転者によるシフトアップ又はシフトダウンの操作を検出するシフトスイッチ入力検出手段(11)と、シフトスイッチ入力に基づいて、シフトアップ時には無段変速機(1)の変速比を小さくなるように制御し、シフトダウン時には無段変速機(1)の変速比を大きくなるように制御する無段変速機制御手段(2)とを備え、無段変速機制御手段(2)はシフトスイッチの入力時間に基づいて無段変速機(1)の現在の変速比からの変化量を設定することを特徴とする。
本発明によれば、無段変速機の変速比の変化量を運転者によるシフトスイッチの入力時間に基づいて設定するので、運転者による煩雑な操作を必要とすることなく運転状況に応じて運転者の要求する変速比に精度良く設定することができる。よって、車両の運転性を向上させることができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1は、本発明による無段変速機を示すシステム構成図である。本装置は、CVTユニット1と、CVTコントローラ2とを備えている。
CVTユニット1(無段変速機)は、トルクコンバータ3を介して伝達されるエンジン4の駆動力を無段階に変速して出力軸へと伝達する。CVTユニット1はCVT油圧コントローラ5によって供給される油圧を制御されており、この油圧に応じて変速比が変化する。CVT油圧コントローラ5はCVTコントローラ2からの信号に応じてCVTユニット1への供給油圧を制御する。
CVTコントローラ2(無段変速機制御手段)は、車両の運転状態に基づいてCVT油圧コントローラ5を介してCVTユニット1の変速比を制御する。CVTコントローラ2は、車両の運転状態を検出するエンジン回転速度センサ6、車速センサ7、CVT入力回転速度センサ8、CVT出力回転速度センサ9、スロットル開度センサ10、シフトスイッチ入力センサ11及びマニュアルモード切替センサ12からそれぞれ検出値を受信する。CVTコントローラ2は、受信した各検出値に基づいてCVTユニット1の変速比を算出している。また、CVTコントローラ2は複数の変速段に対応する固定変速比を記憶した固定変速比マップを有しており、マニュアルモード時には各センサから受信した検出値とこの固定変速比マップとに基づいて次期変速比Gxを算出する。
ここで、図2を参照しながらCVTコントローラ2が有する固定変速比マップについて説明する。図2は車速、エンジン回転速度及び変速比の関係を示した固定変速比マップである。
固定変速比マップは、マニュアルモード時に運転者が任意に選択することができる5つの変速段に対応する5つの固定変速比(主変速比)を備える。この固定変速比マップには各主変速比の間にさらに細分化した2つの固定変速比(副変速比)が設けられており運転状態に応じて最適な変速比に設定される。
次に、CVTコントローラ2で行う制御について図3、図4を参照しながら説明する。図3、図4は無段変速機の本実施形態における制御を示したフローチャートである。なお、本制御は所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。
ステップS101では、エンジン回転速度、車速、CVT入力回転速度、CVT出力回転速度、スロットル開度、シフトスイッチ入力及びマニュアルモード切替入力を読み込む。
ステップS102では、現在の変速比Gcを算出する。現在の変速比GcはCVT入力回転速度をCVT出力回転速度で除算して算出する。
ステップS103では、変速モードがマニュアルモードか否かを判定する。マニュアルモードであればステップS104へ進み、マニュアルモードでなければ処理を終了する。マニュアルモードとは、運転者がシフトレバーなどを操作することによって任意に変速段を切り替えることができる変速モードである。マニュアルモードでは、シフトスイッチ入力センサによって検出されるシフトアップ信号又はシフトダウン信号に基づいて複数の変速段に対応する各固定変速比にシフトアップ又はシフトダウンさせる。
ステップS104では、シフトスイッチが入力されたか否かを判定する。シフトスイッチが入力されていればステップS105へ進み、シフトスイッチが未入力であればステップS112へ進む。シフトスイッチとは、運転者が変速段を切り替えるためにシフトレバーをシフトアップ又はシフトダウン側に操作するときに入力されるスイッチである。シフトスイッチは、シフトレバーをアップシフト又はダウンシフト側へ操作しているときONとなり、操作していないときOFFとなる。
ステップS105では、シフトスイッチの入力信号がシフトアップ信号かシフトダウン信号かを判別する。
ステップS106では、シフトスイッチの入力時間を算出する。シフトスイッチの入力時間はシフトスイッチ入力センサによって検出されるシフトスイッチ入力に基づいて算出される。マニュアルモード時のシフトレバーはシフトアップ位置及びシフトダウン位置からばねによって中立位置に戻るようになっており、シフトスイッチの入力時間とは運転者がシフトレバーをシフトアップ側又はシフトダウン側に操作してから中立位置に戻るまでの時間である。すなわち、運転者が素早くシフトレバーを操作するほどシフトスイッチの入力時間は短くなる。
ステップS107では、現在の変速比からの変速幅を算出する。ここで、変速幅を算出する方法について図5を参照しながら説明する。図5は、シフトスイッチの入力時間と変速幅との関係を示したテーブルである。図5(a)はシフトアップ時のテーブルであり、図5(b)はシフトダウン時のテーブルである。
初めにシフトアップ時の場合について説明する。運転者がシフトレバーをシフトアップ側に操作してシフトアップ信号を入力したときには、CVTユニット1の変速比をより小さな変速比へとシフトさせる必要がある。シフトアップ操作は車両の加速時に行われるので、運転者によるシフトレバーの操作が素早いほど、運転者の要求する車両の加速度は大きいと判断することができる。大きな加速度を得るためには、変速比の低下を小さくしてエンジン回転速度を高回転のまま維持させる必要がある。このため、図5(a)に示すようにシフトスイッチの入力時間が短いほど変速幅が小さくなるように設定される。
続いてシフトダウン時の場合について説明する。運転者がシフトレバーをシフトダウン側へ操作してシフトダウン信号を入力したときには、CVTユニット1の変速比をより大きな変速比へとシフトさせる必要がある。シフトダウン操作は車両の減速時やキックダウンの際に行うので、運転者によるセレクトレバーの操作が素早いほど、車両の減速時は大きなエンジンブレーキを必要としており、またキックダウン時は大きな加速度を必要としていると判断することができる。大きなエンジンブレーキを得るためにはそれだけ変速比を大きくする必要があり、またキックダウンして大きな加速度を得るためにはそれだけ変速比を大きくする必要がある。このため、図5(b)に示すようにシフトスイッチの入力時間が短いほど変速幅が大きくなるように設定される。
図3のステップS108では、次期変速比Gxを算出する。次期変速比Gxは現在の変速比Gcに変速幅を加算することで算出される。なお、変速幅はシフトスイッチの入力時間に基づいて算出されているので、次期変速比Gxが固定変速比マップに予め設定されている主変速比及び副変速比と一致しない場合がある。このような場合には、変速比が次期変速比Gxと最も近い主変速比又は副変速比を次期変速比Gxとする。
ステップS109では、変速時の変速速度dGを設定する。ここで、変速速度dGを算出する方法について図6のテーブルを参照しながら説明する。図6は、シフトスイッチの入力時間と変速速度dGとの関係を示したテーブルである。図6(a)はシフトアップ時のテーブルであり、図6(b)はシフトダウン時のテーブルである。
シフトアップ時には図5(a)のマップに示すように、シフトスイッチの入力時間が長いほど変速幅が大きく設定されるので、変速前後の変速比差が大きくなる。変速比差が大きければ変速時のトルク段差が大きくなって運転性が悪化するので、変速速度dGを低くして変速比を徐々に変化させるようにする。すなわち、図6(a)に示すようにシフトスイッチの入力時間が長くなるほど変速速度dGが低くなるように設定する。
シフトダウン時には図5(b)のマップに示すように、シフトスイッチの入力時間が短いほど変速幅が大きく設定されるので、変速前後の変速比差が大きくなる。したがって、図6(b)に示すようにシフトスイッチの入力時間が短くなるほど変速速度dGが低くなるように設定する。
図3のステップS110では、固定変速比を次期変速比Gxに設定したときのエンジン回転速度Rsが変速可能な最大回転速度Rmaxと最小回転速度Rminとの間にあるか否かを判定する。エンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmaxと最小回転速度Rminとの間にあるときはステップS111へ進み、エンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmaxより高いか又は最小回転速度Rminより低い場合にはステップS115へ進む。ここで、変速可能な最大回転速度Rmaxとはエンジンを保護するための回転速度リミッタが作動する回転速度である。変速可能な最小回転速度Rminとはエンジンの安定した運転を行うことができる最小の回転速度であり、例えばアイドリング時の回転速度である。
ステップS111では、CVT油圧コントローラ5へ次期変速比Gx及び変速速度dGを指示して処理を終了する。
一方ステップS104でシフトスイッチが未入力であればステップS112へ進み、現在の変速比Gcが副変速比か否かを判定する。現在の変速比Gcが副変速比に設定されていればステップS113へ進み、現在の変速比が主変速比に設定されていれば処理を終了する。
ステップS113では、所定時間Ts以上シフトスイッチの入力がないか否かを判定する。前回シフトスイッチが入力されてから所定時間Ts以上経過していればステップS114へ進み、所定時間Ts未満しか経過していなければ処理を終了する。所定時間Tsは、運転者が引き続き変速する意図があるか否かを判断する時間であり、燃費と運転性を考慮して予め実験などによって求めておく。
ステップS114では、前回シフトスイッチが入力されてから所定時間Ts以上経過するまでの間の車速の変動幅がVs以下であるか否かを判定する。車速の変動幅がVs以下であればステップS201へ進み、車速の変動幅がVsより大きければ処理を終了する。車速の変動幅は、運転者が引き続き変速する意図があるか否かを判断するための値であり、運転性を考慮して予め実験などによって求めておく。
ステップS115では、変速後のエンジン回転速度Rsが変速可能な最大回転速度Rmax又は最小回転速度Rminとなるような次期変速比Gxを算出する。ステップS110において、次期変速比Gxに設定したときのエンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmaxより高いか又は最小回転速度Rminより低い場合には、ステップ115のように次期変速比Gxを補正する。このように次期変速比Gxを補正することで、エンジン回転速度Rsが許容される回転速度以上又は以下となることを防止して運転性を損なうことなく変速することができる。
ステップS201では、現在の副変速比Gcより変速比の小さい主変速比の中で最大の変速比を次期変速比Gxとする。例えば、現在の副変速比Gcが5つの変速段のうち第2変速段に対応する変速比と第3変速段に対応する変速比との間の変速比である場合には、現在の変速比Gcより小さい主変速比である第3〜第5変速段に対応する変速比の中で最大の変速比である第3変速段に対応する変速比を次期変速比Gxとすることになる。このように、変速比の小さい主変速比に変速することで燃費を向上させることができる。
ステップS202では、現在のエンジントルクTqcを算出する。現在のエンジントルクTqcは図7のマップを参照して算出する。図7は、エンジン回転速度、スロットル開度及びエンジントルクの関係を示したマップである。現在のエンジントルクTqcは図7のマップを参照してエンジン回転速度とスロットル開度とに基づいて容易に算出することができる。
ステップS203では、次期変速比Gxに変速した場合のエンジントルクTqxを算出する。次期変速比GxにおけるエンジントルクTqxはステップS202と同様に図7のマップを参照して次期変速比Gxにおけるエンジン回転速度とスロットル開度とに基づいて算出する。ここで、次期変速比Gxにおけるエンジン回転速度は、次期変速比GxにCVT出力回転速度を乗算して算出することができる。
ステップS204では、現在の変速比Gcと次期変速比Gxとの差Gdを算出する。
ステップS205では、現在のエンジントルクTqcと次期変速比GxにおけるエンジントルクTqxとの差dTqを算出する。
ステップS206では、変速速度dGを設定してステップS110へ進む。変速速度dGはエンジントルクの差dTqと変速比の差Gdとに基づいて図8のマップを参照して設定する。図8は、変速前後のエンジントルク差dTq、変速前後の変速比差Gd及び変速速度dGの関係を示したマップである。図8のマップに示すように、変速前後のエンジントルク差dTqが大きいほど、また変速前後の変速比差Gdが大きいほど変速速度dGは低く設定される。エンジントルク差dTqや変速比差Gdが大きければ変速時のトルク段差が大きくなって運転性が悪化するので、変速速度dGを低くして変速比を徐々に変化させるようにする。
以上の制御をまとめて作用を説明する。本発明に係る無段変速機においては、シフトスイッチの入力がシフトアップ信号かシフトダウン信号かを判別して、シフトスイッチの入力時間に基づいて図5のテーブルを参照することで変速幅を算出する。この変速幅を現在の変速比Gcに加算することで次期変速比Gxを算出する。さらにシフトスイッチの入力時間に基づいて図6のテーブルを参照して変速速度dGを設定する。算出された次期変速比Gxと変速速度dGとをCVT油圧コントローラ5へ指示する。このとき、次期変速比Gxにおけるエンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmaxと最小回転速度Rminとの間になければ、変速後にエンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmax又は最小回転速度Rminとなるように次期変速比Gxを補正する。
一方、シフトスイッチの入力がなく現在の変速比が副変速比であるときは、最後のシフトスイッチ入力からの経過時間が所定時間Ts以上であり、かつこの間の車速の変動幅がVs以下であるか否かを判定する。この条件を満たしていれば、現在の変速比Gcより変速比の小さい主変速比の中で最大の変速比を次期変速比Gxとして設定する。現在の変速比Gcと次期変速比Gxとの差Gd、すなわち変速前後の変速比差Gdを算出する。さらに、図7のマップを参照して現在のエンジントルクTqcと次期変速比GxにおけるエンジントルクTqxとを算出して、変速前後のエンジントルク差dTqを算出する。変速前後の変速比差Gdと変速前後のエンジントルク差dTqとに基づいて図8のマップを参照して変速速度dGを設定する。設定された次期変速比Gxと変速速度dGとをCVT油圧コントローラ5へ指示する。このとき、次期変速比Gxにおけるエンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmaxと最小回転速度Rminとの間になければ、変速後にエンジン回転速度Rsが最大回転速度Rmax又は最小回転速度Rminとなるように次期変速比Gxを補正する。
次に本実施形態の内容について図9を用いて説明する。図9は無段変速機を適用したときの車両の運転状態を示したタイムチャートである。図9(a)はエンジン回転速度、図9(b)は変速比、図9(c)は駆動力、図9(d)は車速、図9(e)は変速入力のタイムチャートである。なお、理解を容易にするために図3、図4のフローチャートに対応する符号を括弧内に示した。
図9では特に、停車していた車両がマニュアルモードでシフトアップしながら加速していき、その後一定速走行に移行するまでの運転状態を表している。エンジン回転速度の上昇とともに車両は加速していき、時刻t1で運転者による最初のシフトアップ操作が行われてシフトスイッチがONになる(図9(e);S104、S105)。その後間も無く時刻t2においてシフトスイッチはOFFになる(図9(e))。このとき、運転者の加速要求は強くシフトスイッチの入力時間(t1〜t2)は短いので、変速幅は小さく設定される(図9(b);S106、S107)。変速後のエンジン回転速度Rsが変速可能な最小回転速度Rmin以上であるので(図2(a);S110)、時刻t2において変速される(図2(b);S111)。また、時刻t3、t4においても略同様の変速幅で変速が行われる(図9(b)、(e))。その後運転者の加速要求は弱くなって時刻t5でシフトスイッチがONに、時刻t6でOFFになる(図9(e))。このとき、シフトスイッチの入力時間(t5〜t6)は長いので、変速幅は大きく設定される(図9(b);S106、S107)。変速後のエンジン回転速度Rsが変速可能な最小回転速度Rmin以上であるので(図2(a);S110)、時刻t6において変速される(図9(b);S111)。時刻t6から所定時間Ts経過した時刻t7において、変速比が副変速比であり、時刻t6以降シフトスイッチの入力がなく、さらにこの間の車速の変動幅がVs以下であると判定されるので、固定変速比は副変速比より変速比が小さい主変速比に変速される(図9(b);S112〜S114、S111)。この変速時には、変速前後の変速比差及び変速前後のエンジントルク差に基づいて変速速度dGが設定され(図9(b);S206)、また変速後のエンジン回転速度Rsが変速可能な最小回転速度Rmin以上であるか否かが判定される(図9(a);S110)。
次に図2の固定変速比マップを参照しながら変速比の変化について詳しく説明する。なお、理解を容易にするために図3、図4のフローチャートに対応する符号を括弧内に示した。
車両は2速で加速しながら走行しており、状態aにおいて運転者の加速要求は強くシフトスイッチ入力時間が短いので、算出される変速幅は小さくなって副変速比2段分だけシフトアップされる(S106、S107、S111)。車両はさらに加速されて状態bにおいて再度副変速比2段分だけシフトアップされる(S111)。車両はさらに加速されるが、運転者の加速要求は弱くなってシフトスイッチ入力時間が長くなるので、算出される変速幅は大きくなって状態cにおいて副変速比4段分だけシフトアップされる(S106、S107、S111)。状態dは副変速比であるので(S112)、所定時間Tsの間シフトスイッチ入力がなく(S113)、車速の変動幅がVs以下であるとき(S114)、状態dより小さい変速比の主変速比に変速されて状態eに移行する(S111)。
その後、車速が小さくなって再加速のために又はエンジンブレーキを大きくするためにシフトダウンするときには、シフトアップ時とは逆にシフトスイッチ入力時間が短いほど変速幅が大きく設定される(S106、S107)。すなわち、状態fにおいて運転者のシフトダウン操作が素早くてシフトスイッチ入力時間が短いときには副変速比4段分だけシフトダウンされて状態gに移行する(S111)。また、運転者のシフトダウン操作が遅くてシフトスイッチ入力時間が長いときには副変速比2段分だけシフトダウンされて状態hに移行する(S111)。
以上のように本実施形態では、主変速比の間に複数の副変速比を設けることで固定変速比を細かく設定し、シフトスイッチの入力時間に基づいて変速幅を設定するので、運転状況に応じて運転者の要求する変速比に精度良く設定することができる。よって、車両の運転性を向上させることができる。
また、シフトアップ時にはシフトスイッチの入力時間が短いほど変速幅を小さく設定する。これにより、運転者によるシフトレバーの操作が素早くて要求する加速度が大きいときに、エンジン回転速度を高く維持して大きな加速度を得ることができる。シフトダウン時には、シフトスイッチの入力時間が短いほど変速幅を大きく設定する。これにより、運転者によるシフトレバーの操作が素早くて大きなエンジンブレーキ力又はキックダウンによる大きな加速度を要求しているときに、変速比をより大きく設定して十分なエンジンブレーキ力又はキックダウンによる加速度を得ることができる。よって、車両の運転性を向上させることができる。
さらに、変速時にシフトスイッチの入力時間に基づいて変速速度を設定し、シフトアップ時はシフトスイッチ入力時間が短いほど変速速度を高くする。これにより、シフトアップ時に運転者の加速要求が強いときには変速を迅速に行ってスムーズな加速を行うことができる。また、シフトダウン時はシフトスイッチ入力時間が短いほど変速速度を低くする。これにより、大きな変速幅で変速比を上げるときにエンジントルクの差により生じる運転性の悪化を防止することができる。
さらにまた、副変速比の状態で一定時間以上シフトスイッチの入力がなく、さらにこの間の車速の変動幅が所定値以下であるときには、この副変速比より変速比の小さい主変速比の中で最大の変速比に変速するので、エンジン回転速度を下げて燃費を向上させることができる。また、この変速時に変速前後の変速比差及びエンジントルク差に基づいて変速速度を設定し、変速前後の変速比差及びエンジントルク差が大きいほど変速速度は低く設定される。これにより、変速時の急激なトルク変化による運転性の悪化を防止することができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば、本発明を適用する無段変速機はベルト式CVTやトロイダルCVTに限定することなくいかなる方式の無段変速機であってもよい。
また、本実施形態ではマニュアルモードにおいてシフトレバーによって変速段をシフトさせているが、例えばステアリングの脇に設けられたシフトスイッチやその他の方法であってもよい。
さらに、本実施形態では主変速比を5段、副変速比を各主変速比間に2段ずつ設けたが、これに限定されることなく何段であってもよい。
さらにまた、本実施形態では副変速比の変速比および段数を予め設定しているが、副変速比を予め設定するのではなく、変速毎にシフトスイッチの入力時間に応じて可変に設定してもよい。これにより、運転者の要求する変速比にさらに精度良く設定することができて、運転性をさらに向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では現在の変速比に変速幅を加算して算出した次期変速比Gxが、固定変速比マップに設定されている固定変速比と相違しているときには、変速比が次期変速比Gxと最も近い固定変速比を次期変速比Gxとしているが、これに限らず算出した次期変速比Gxより変速比が大きい又は小さい固定変速比に設定してもよい。
本実施形態における無段変速機を示すシステム構成図である。 本実施形態における固定変速比マップである。 本実施形態における無段変速機の制御を示したフローチャートである。 本実施形態における無段変速機の制御を示したフローチャートである。 シフトスイッチの入力時間と変速幅との関係を示したテーブルである。 シフトスイッチの入力時間と変速速度dGとの関係を示したテーブルである。 エンジン回転速度、スロットル開度及びエンジントルクの関係を示したマップである。 変速前後のエンジントルク差dTq、変速前後の変速比差Gd及び変速速度dGの関係を示したマップである。 本実施形態における無段変速機を適用したときの車両の運転状態を示したタイムチャートである。
符号の説明
1 CVTユニット(無段変速機)
2 CVTコントローラ(無段変速機制御手段)
3 トルクコンバータ
4 エンジン
5 CVT油圧コントローラ
6 エンジン回転速度センサ
7 車速センサ(車速検出手段)
8 CVT入力回転速度センサ
9 CVT出力回転速度センサ
10 スロットル開度センサ
11 シフトスイッチ入力センサ(シフトスイッチ入力検出手段)
12 マニュアルモード切替センサ

Claims (8)

  1. エンジンの回転速度を無段階に変速して出力軸へと伝達する無段変速機において、
    運転者によるシフトアップ又はシフトダウンの操作を検出するシフトスイッチ入力検出手段と、
    前記シフトスイッチ入力に基づいて、シフトアップ時には前記無段変速機の変速比を小さくなるように制御し、シフトダウン時には前記無段変速機の変速比を大きくなるように制御する無段変速機制御手段と、
    を備え、
    前記無段変速機制御手段は前記シフトスイッチの入力時間に基づいて前記無段変速機の現在の変速比からの変化量を設定する、
    ことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記無段変速機制御手段は、シフトアップ時に前記シフトスイッチの入力時間が短いほど前記変速比の変化量を小さく設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記無段変速機制御手段は、シフトダウン時に前記シフトスイッチの入力時間が短いほど前記変速比の変化量を大きく設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無段変速機。
  4. 前記無段変速機制御手段は、複数の変速段にそれぞれ対応する固定された変速比である複数の主変速比を予め記憶しており、現在の変速比を前記変化量だけ変化させて前記複数の主変速比の間の変速比に制御する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の無段変速機。
  5. 前記無段変速機制御手段は、シフトアップ時には前記シフトスイッチの入力時間が短いほど変速速度を高く設定し、またシフトダウン時には前記シフトスイッチの入力時間が短いほど変速速度を低く設定し、前記無段変速機の現在の変速比からの変化量に基づいて前記変速比を前記変速速度で制御する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無段変速機。
  6. 車速を検出する車速検出手段をさらに備え、
    現在の変速比が前記複数の主変速比の間の変速比であって、前記シフトスイッチの入力時間と車速の変動幅とに基づいて運転者の変速意図がないと判断されたとき、前記無段変速機制御手段は前記変速比を現在の変速比より小さい前記主変速比に制御する、
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の無段変速機。
  7. 前記無段変速機制御手段は、現在の変速比と変速後の主変速比との差が大きいほど変速速度を低く設定し、前記変速比を現在の変速比より小さい前記主変速比に前記変速速度で制御する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の無段変速機。
  8. 前記無段変速機制御手段は、現在の変速比におけるエンジントルクと変速後の主変速比におけるエンジントルクとの差が大きいほど変速速度を低く設定し、前記変速比を現在の変速比より小さい前記主変速比に前記変速速度で制御する、
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の無段変速機。
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