JP2006070481A - トラクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保すること。
【解決手段】ミッション部4の上部にリフトアーム72を設け、同リフトアーム72をリフトシリンダ73により昇降作動させるようにしたトラクタにおいて、ミッション部4の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間内に、リフトシリンダ73等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンク234を配設した。このようにして、作動油タンク234を、ミッション部4の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部4の側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間内に配設しているため、かかる空間を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ミッション部4の上部にリフトアーム72を設け、同リフトアーム72をリフトシリンダ73により昇降作動させるようにしたトラクタにおいて、ミッション部4の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間内に、リフトシリンダ73等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンク234を配設した。このようにして、作動油タンク234を、ミッション部4の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部4の側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間内に配設しているため、かかる空間を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、トラクタに関する。
従来、トラクタの一形態として、ミッションケースの上部に油圧ケースを連通連設し、同油圧ケースに左右方向に軸線を向けたリフトアーム支軸を貫通させ、同リフトアーム支軸の左右側端部に左右一対のリフトアームの基端部を取り付ける一方、リフトアーム支軸の中途部に作用アームの基端部と取り付けて、同作用アームの先端部に油圧ケース内に横臥状に配置したリフトシリンダの先端部を連結して、同昇降油圧シリンダの伸縮作動に連動してリフトアームを上下回動作動させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかも、油圧ケースには油圧回路を形成して、ミッションケース内の潤滑油を作動油として油圧回路を通してリフトシリンダに圧送することによりを伸長作動させるようにしている。
特開2002−283861号公報
ところが、上記したトラクタでは、ミッションケース内の潤滑油を作動油としてリフトシリンダに圧送して、同シリンダを作動させるようにしているために、ミッションケース内のギヤの噛み合いで絶えず発生する摩耗片等のゴミで油圧フィルターが目詰まりした場合、バイパス回路を通してゴミが油圧回路の途中に設けた油圧コントロールバルブに流入して、同油圧コントロールバルブが作動不良を起こすことがある。
このような不具合の発生を防止するために、従来では、油圧回路内にも高圧フィルターを入れる等の対応がなされているが、高圧部でのフィルター容量には限界があり、ゴミが油圧コントロールバルブに入るのを完全に防止するまでには至っていない。
そこで、油圧コントロールバルブ内にゴミが入り込むのを完全に防止する方法として、油圧ケースとミッションケースとの間に仕切り板を介設して、油圧ケース内の作動油とミッションケース内の潤滑油とを分離させる構造が採用されだした。
しかしながら、かかる分離構造では、以下のような不具合が生じている。
(1)油圧コントロールバルブの性能・機能検査を行う際に、作動油が漏れないように油圧ケースをミッションケースに取り付けた状態で行う必要性があるために、検査装置が大型化し、取扱いも人力だけでは困難で運搬補助装置が必要となるという煩雑さがある。
(2)仕切り板の両面において、油漏れ防止を図る必要性が生じ、同仕切り板の両面について精度の高い平面度が要求される。
(3)油圧ケースとミッションケースとの間に仕切り板を介設するために、同仕切り板の肉厚の分だけ油圧ケースの地上高が高くなり、同油圧ケースの直上方に配置する運転席の取付高さの設計自由度が小さくなる。
そこで、本願出願人は、特願2004−93509号において、油圧コントロールバルブを作動させる作動油が、ミッションケース内の潤滑油と混合しないように、油圧コントロールバルブを別体のケース内に収容することにより、従来技術の不具合を解消させる構造を出願した。
ところが、かかる構造を採用した場合、油圧コントロールバルブ等の作動油を収容する作動油タンクが必要となるが、かかる作動油タンクの配設位置を考慮しないと、組立性やメンテナンス性が悪くなってしまうという不具合がある。
そこで、本発明では、ミッション部の上部にリフトアームを設け、同リフトアームをリフトシリンダにより昇降作動させるようにしたトラクタにおいて、ミッション部の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪との間に形成される空間内に、リフトシリンダ等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンクを配設したことを特徴とするトラクタを提供するものである。
また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。
(1)作動油タンクは、後車軸よりも上方に配設したこと。
(2)作動油タンクは、機体の左右幅方向の仮想中心線に対して、一側方に複数配設した操作レバーとは反対側の他側方に配設したこと。
(3)作動油タンクに注油口を設けると共に、同注油口は、後車輪の上方から内側方で、かつ、後車軸の上方を被覆する後車輪フェンダーの基部よりも上方へ突出させて配置したこと。
(1)請求項1記載の本発明では、ミッション部の上部にリフトアームを設け、同リフトアームをリフトシリンダにより昇降作動させるようにしたトラクタにおいて、ミッション部の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪との間に形成される空間内に、リフトシリンダ等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンクを配設している。
このようにして、作動油タンクを、ミッション部の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪との間に形成される空間内に配設しているため、かかる空間を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
(2)請求項2記載の本発明では、作動油タンクは、後車軸よりも上方に配設している。
このようにして、作動油タンクを後車軸よりも上方に配置しているため、機体の組立性やメンテナンス性をより一層良好に確保することができる。
(3)請求項3記載の本発明では、作動油タンクは、機体の左右幅方向の仮想中心線に対して、一側方に複数配設した操作レバーとは反対側の他側方に配設している。
このようにして、作動油タンクを、機体の左右幅方向の仮想線に対して操作レバーを配設した一側方とは反対側の他側方に配設しているため、空間を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
(4)請求項4記載の本発明では、作動油タンクに注油口を設けると共に、同注油口は、後車輪の上方から内側方で、かつ、後車軸の上方を被覆する後車輪フェンダーの基部よりも上方へ突出させて配置している。
このようにして、作動油タンクの注油口を、後車輪の上方から内側方で、かつ、後車軸の上方を被覆する後車輪フェンダーの基部よりも上方へ突出させて配置しているため、同注油口を通して行う注油作業を楽に行うことができる。
図1に示すAは、本発明に係るトラクタであり、同トラクタAは、機体フレーム1上に原動機部2を設け、同原動機部2にクラッチ部3を介してミッション部4を連動連設し、同ミッション部4の後部にPTO変速部5を着脱自在に連動連結すると共に、同ミッション部4上に運転部6を配設して、上記機体フレーム1の下方にフロントアクスルケース7を介して左右一対の前車輪8,8を連動連結する一方、上記ミッション部4にリヤアクスルケース9,9を介して左右一対の後車輪10,10を連動連結している。
〔原動機部2の説明〕
原動機部2は、図1に示すように、機体フレーム1上にエンジン15を搭載し、同エンジン15の直前方位置にラジエータ16を配置し、同ラジエータ16の直前方位置にバッテリー17を配置し、また、エンジン15の直上方位置に前後方向に伸延させて形成した燃料タンク18を配置して、これらをボンネット19により開閉自在に被覆している。20はマフラーである。
〔原動機部2の説明〕
原動機部2は、図1に示すように、機体フレーム1上にエンジン15を搭載し、同エンジン15の直前方位置にラジエータ16を配置し、同ラジエータ16の直前方位置にバッテリー17を配置し、また、エンジン15の直上方位置に前後方向に伸延させて形成した燃料タンク18を配置して、これらをボンネット19により開閉自在に被覆している。20はマフラーである。
〔クラッチ部3の説明〕
クラッチ部3は、図2及び図3に示すように、クラッチハウジング21内に前後方向に伸延する内外側二重駆動軸体22を回動自在に支持しており、同内外側二重駆動軸体22は、前後方向に伸延する内側駆動軸23と、同内側駆動軸23の外周に回動自在に嵌合させた筒状の外側駆動軸24とから形成している。
クラッチ部3は、図2及び図3に示すように、クラッチハウジング21内に前後方向に伸延する内外側二重駆動軸体22を回動自在に支持しており、同内外側二重駆動軸体22は、前後方向に伸延する内側駆動軸23と、同内側駆動軸23の外周に回動自在に嵌合させた筒状の外側駆動軸24とから形成している。
そして、一方の内側駆動軸23の基端部(前端部)は、走行用クラッチ25を介して前記エンジン15に連動連結すると共に、同内側駆動軸23の先端部(後端部)は、ミッション部4内に配設した走行系伝動機構(図示せず)に連動連結し、かつ、他方の外側駆動軸24の基端部(前端部)は、PTO用クラッチ26を介して前記エンジン15に連動連結すると共に、同外側駆動軸24の先端部(後端部)は、ミッション部4からPTO変速部5にわたって配設したPTO系伝動機構(図示せず)に連動連結している。
ここで、クラッチハウジング21内には、内外側二重駆動軸体22に走行用クラッチ25とPTO用クラッチ26とを同軸的に近接させて配置して、デュアルクラッチ機構を構成している。
〔ミッション部4の説明〕
ミッション部4は、図2及び図3に示すように、前後方向に伸延させて筒状に形成したミッションケース30内に、前方から後方へ順次主変速機構(図示せず)と副変速機構(図示せず)とデファレンシャル機構31(図5参照)とを配設して、主変速と副変速とが行える前記走行系伝動機構を形成し、また、前記外側駆動軸24と、後述するPTO変速部5との間に前記PTO系伝動機構を介設している。
ミッション部4は、図2及び図3に示すように、前後方向に伸延させて筒状に形成したミッションケース30内に、前方から後方へ順次主変速機構(図示せず)と副変速機構(図示せず)とデファレンシャル機構31(図5参照)とを配設して、主変速と副変速とが行える前記走行系伝動機構を形成し、また、前記外側駆動軸24と、後述するPTO変速部5との間に前記PTO系伝動機構を介設している。
そして、ミッションケース30は、主変速機構を内蔵する主変速ケース32と、副変速機構を内蔵する副変速ケース33と、デファレンシャル機構31を内蔵するデファレンシャルケース34とに三分割形成しており、前記したクラッチハウジング21の後端縁部に主変速ケース32の前端縁部を連結ボルト35により着脱自在に連結し、同主変速ケース32の後端縁部に副変速ケース33の前端縁部を連結ボルト36により着脱自在に連結し、同副変速ケース33の後端縁部にデファレンシャルケース34の前端縁部を連結ボルト37により着脱自在に連結している。
ここで、副変速ケース33の天井部には、図2及び図3に示すように、レバー基部ケース40を連通連設し、同レバー基部ケース40内に設けたレバー連動機構(図示せず)に主変速レバー41と副変速レバー42の各基端部(下端部)を連動連結している。
そして、副変速ケース33の底部には、図1及び図2に示すように、前車輪駆動用動力取出ケース43を連通連設し、同前車輪駆動用動力取出ケース43内に設けた前車輪動力取出機構(図示せず)と、前記フロントアクスルケース7内に設けた前車輪駆動機構(図示せず)との間に、前後方向に伸延する伝動シャフト44(図1参照)を介設している。
また、デファレンシャルケース34内に設けたデファレンシャル機構31には、図5に示すように、左右方向に軸線を向けた左右一対の出力軸45,45の基端部(内側端部)を連動連結しており、各出力軸45,45の先端部(外側端部)は、デファレンシャルケース34の左右側壁34a,34aより外方へ突出させている。49は、デファレンシャル機構31をデフロック操作するデフロック操作機構であり、同デフロック操作機構49には、図2及び図3に示すデフロックペダル232を連動連結している。
しかも、左右側壁34a,34aには前記リヤアクスルケース9,9を取り付け、各リヤアクスルケース9,9に回動自在に支持させた後車軸46,46の基端部に入力ギヤ47,47を取り付ける一方、前記出力軸45,45の中途部に出力ギヤ48,48を取り付けて、各出力ギヤ48,48に上記入力ギヤ47,47を噛合させている。
さらには、各リヤアクスルケース9,9の上部には、多板式ブレーキ装置50,50を連動連設しており、以下に、多板式ブレーキ装置50の構成を図6及び図7を参照しながら説明する。
(多板式ブレーキ装置50の説明)
すなわち、多板式ブレーキ装置50は、図6及び図7に示すように、出力軸45の先端部(外側端部)の外周面に、同出力軸45と一体的に回動する複数(本実施の形態では三枚)の回動側ディスク51を取り付ける一方、同回動側ディスク51を被覆するケーシング体52内において、出力軸45の周囲に、同出力軸45と平行して左右方向に伸延する複数(本実施の形態では二本)のディスク支持片53,53を配設すると共に、これらのディスク支持片53,53により複数(本実施の形態では三枚)の固定側ディスク54の周縁部を位置決め・支持させて、同固定側ディスク54を出力軸45の周囲に固定状態に配設している。
すなわち、多板式ブレーキ装置50は、図6及び図7に示すように、出力軸45の先端部(外側端部)の外周面に、同出力軸45と一体的に回動する複数(本実施の形態では三枚)の回動側ディスク51を取り付ける一方、同回動側ディスク51を被覆するケーシング体52内において、出力軸45の周囲に、同出力軸45と平行して左右方向に伸延する複数(本実施の形態では二本)のディスク支持片53,53を配設すると共に、これらのディスク支持片53,53により複数(本実施の形態では三枚)の固定側ディスク54の周縁部を位置決め・支持させて、同固定側ディスク54を出力軸45の周囲に固定状態に配設している。
ここで、ディスク支持片53,53は、出力軸45を中心とする同一円周上でかつ点対称の位置に二個配設する一方、固定側ディスク54は、リング状に形成すると共に、周縁部の点対称の位置に二又状に形成した一対の係合片54a,54aを突設し、各係合片54a,54aを対応する各ディスク支持片53,53に係合させることにより位置決め・支持させている。
このようにして、固定側ディスク54は、二個のディスク支持片53,53に係合片54a,54aを介して簡単にかつ精度良く位置決め・支持させることができるようにしているため、ケーシング体52の内周面加工を必要とすることなく、構造簡易にして固定側ディスク54を精度良く位置決め・支持させることができて、製造コストの削減と組立効率の向上とを図ることができる。
そして、回動側ディスク51の外側方において、ケーシング体52の側壁52aに押圧作用体55を出力軸45と同一軸線上にて回動自在に枢支し、同押圧作用体55の外側面周縁部に複数(本実施の形態では三個)の案内溝56を円周方向に沿って漸次幅狭に形成して設ける一方、ケーシング体52の側壁52aの内側面にボール係合凹部57を形成して、同ボール係合凹部57と上記案内溝56との間にボール58を係合状態に介設している。
このようにして、押圧作用体55を回動させると、ボール58が案内溝56を介して押圧作用体55が回動側ディスク51を押圧する方向に移動されて、回動側ディスク51と固定側ディスク54とが押圧状態に面接触されて、出力軸45の回動を制動することができるように構成している。
また、押圧作用体55の外側面には被係合凹部59を設ける一方、ケーシング体52の側壁52aに左右方向に貫通させて枢支した回動操作軸60の内側端部に係合片61を設けて、同係合片61を上記被係合凹部59に係合させ、また、回動操作軸60の外側端部には作動アーム62を連設して、同作動アーム62に後述する運転部6に設けたブレーキペダル161(162)を連動連結している。
このようにして、ブレーキペダル161(162)を踏み込み操作すると、作動アーム62を介して回動操作軸60が図7に示す側面図において時計廻りに回動されて、係合片61が被係合凹部59を介して押圧作用体55を時計廻りに回動させ、同押圧作用体55が案内溝56を介してボール58により回動側ディスク51を押圧する方向に移動され、同回動側ディスク51と固定側ディスク54とが押圧状態に面接触されて、出力軸45の回動が制動されるようにしている。
〔PTO変速部5の説明〕
PTO変速部5は、図1〜図3に示すように、前記ミッション部4のデファレンシャルケース34の後壁部に連動連設しており、PTO変速ケース63内に前記PTO系伝動機構の一部を構成するPTO変速機構64を設けると共に、同PTO変速機構64の終端部(後端部)を形成するPTO軸89を後方へ向けて突出させている。90はPTO変速レバーである。
PTO変速部5は、図1〜図3に示すように、前記ミッション部4のデファレンシャルケース34の後壁部に連動連設しており、PTO変速ケース63内に前記PTO系伝動機構の一部を構成するPTO変速機構64を設けると共に、同PTO変速機構64の終端部(後端部)を形成するPTO軸89を後方へ向けて突出させている。90はPTO変速レバーである。
また、前記したデファレンシャルケース34には、図3に示すように、天井部にメンテナンス用の開口部65を形成して、同開口部65の周縁部に、図2に示すように、リング状に形成したリフトアーム支持体66を着脱自在に取り付け、同リフトアーム支持体66の前部に上下方向に短幅筒状の油圧回路体支持片67を形成し、同油圧回路体支持片67に油圧回路体68を着脱自在に取り付け、図20に示すように、同油圧回路体68に油圧コントロールバルブ69を取り付けている。なお、本実施の形態では、油圧機器として油圧回路体68や油圧コントロールバルブ69を設けている。
リフトアーム支持体66には、図2〜図4に示すように、左右一対の枢支片70,70を上方に立ち上げて形成し、両枢支片70,70間に左右方向に伸延するリフトアーム支軸71を貫通させて横架し、同リフトアーム支軸71の左右側端部に左右一対のリフトアーム72,72の基端部を取り付け、各リフトアーム72,72の中途部と前記PTO変速ケース63の左右側壁下部との間に上下方向に伸縮作動するリフトシリンダ73,73を介設している。74,75はシリンダ連結ピンである。
油圧コントロールバルブ69は、図20に示すように、バルブ本体76と、同バルブ本体76に連動連結したスプール77とを具備しており、油圧回路体68の下面にスペーサ91を介してバルブ本体76を垂下状態に取り付け、同バルブ本体76よりスプール77を後方に突出させている。
そして、スプール77は、押圧スプリング78により後方へ突出する方向に弾性付勢している。
また、上記油圧回路体68の下面にバルブカバー体79を取り付けて、同バルブカバー体79内に油圧コントロールバルブ69を収容し、同油圧コントロールバルブ69のドレンを、バルブカバー体79内に形成したドレン受け空間Sを介して、ドレン回路としてタンク側戻し縦油路80を通して排出可能となしている。
しかも、ドレン受け空間S内には、油圧回路体68に設けた各バルブを通して排出されるドレンが回収されるようにしている。
ここで、バルブカバー体79は、上面開口箱型に形成して、油圧回路体68の下面に上端縁部79aを取付ボルト81により密閉状態に取り付けると共に、同バルブカバー体79の後壁の一部は、シール構造を有するシール片82により形成しており、同シール片82の中央部に前後方向に開口するサブスプール突出孔83を形成して、同サブスプール突出孔83中に前後方向に軸線を向けた棒状のサブスプール84を前後摺動自在に挿通している。85はシールリングである。
以下に、サブスプール84の構成について、図20を参照しながら説明する。
(サブスプール84の説明)
すなわち、サブスプール84は、前端面84aを前記したスプール77の後端面(先端面)77aに当接させる一方、後端面84bを油圧回路体支持片67の後部に設けたスプール作動片86の前端面86aに当接させており、スプール作動片86は、前後方向に軸線を向けた棒状に形成して、油圧回路体支持片67の後部に形成した作動片挿通孔87中に前後摺動自在に挿通している。
すなわち、サブスプール84は、前端面84aを前記したスプール77の後端面(先端面)77aに当接させる一方、後端面84bを油圧回路体支持片67の後部に設けたスプール作動片86の前端面86aに当接させており、スプール作動片86は、前後方向に軸線を向けた棒状に形成して、油圧回路体支持片67の後部に形成した作動片挿通孔87中に前後摺動自在に挿通している。
しかも、スプール77とサブスプール84とスプール作動片86は、前後方向に伸延する略同一軸線上に配置している。
さらには、スプール作動片86には、リフトアーム72,72を昇降操作する昇降レバー(図示せず)を連動連結すると共に、同スプール作動片86と左側のリフトアーム72との間には、図2及び図3に示すように、フィードバックリンク機構88を介設して、同フィードバックリンク機構88によりリフトアーム72,72を昇降停止させるようにしている。
すなわち、昇降レバーを後方に回動させて上昇操作した際には、スプール作動片86が前方へ摺動されて、サブスプール84を介してスプール77を押圧スプリング78の弾性付勢力に抗して前方へ摺動させる。
その結果、バルブ本体76が上昇側に開弁作動して、リフトシリンダ73,73に圧油が圧送されて、両リフトシリンダ73,73が伸長作動し、各リフトシリンダ73,73に連動連結したリフトアーム72,72を上昇回動させる。
そして、リフトアーム72,72の上昇回動にフィードバックリンク機構88が連動し、同フィードバックリンク機構88によりスプール作動片86の前方への摺動が解除されたところで、押圧スプリング78の弾性付勢力によりスプール77が後方へ摺動して、中立位置に復帰したところでバルブ本体76が閉弁作動してリフトシリンダ73,73への圧油(作動油)の流入を停止させる。
その結果、リフトアーム72,72は、上昇回動位置に油圧ロックされた状態となり、同姿勢が保持される。
また、昇降レバーを前方に回動させて下降操作した際には、スプール作動片86が後方へ摺動されて、押圧スプリング78の弾性付勢力によりスプール77が後方へ摺動される。
その結果、バルブ本体76が下降側に開弁作動し、リフトシリンダ73,73に圧送されていた圧油が流出されて、両リフトシリンダ73,73が短縮作動し、各リフトシリンダ73,73に連動連結したリフトアーム72,72を下降回動させる。
そして、リフトアーム72,72の下降回動にフィードバックリンク機構88が連動し、同フィードバックリンク機構88によりスプール作動片86の後方への摺動が解除されたところで、押圧スプリング78の弾性付勢力に抗してスプール77が前方へ摺動して、中立位置に復帰したところでバルブ本体76が閉弁作動してリフトシリンダ73,73から圧油の流出を停止させる。
その結果、リフトアーム72,72は、下降回動位置に油圧ロックされた状態となり、同姿勢が保持される。
ここで、本実施の形態では、バルブカバー体79にシール構造を有するシール片82を設け、同シール片82にサブスプール突出孔83を形成して、同サブスプール突出孔83中にサブスプール84を貫通させ、同サブスプール84を、油圧コントロールバルブ69に設けたスプール77と、スプール作動片86との間に介設しているため、スプール77とサブスプール突出孔83との同心度の精度が油圧コントロールバルブ69の取付誤差により多少偏芯することがあっても、サブスプール突出孔83中におけるサブスプール84の摺動動作を良好に確保することができて、スプール作動片86の作動力をサブスプール84を介してスプール77に確実に伝達することができる。
従って、油圧コントロールバルブ69による油圧制御を良好に確保することができる。
また、本実施の形態では、図20に示すように、サブスプール84のスプール77への当接面である前端面84aを前方へ膨出する円弧面に形成している。
このように、サブスプール84の当接面である前端面84aを前方へ膨出する円弧面に形成しているため、スプール77とサブスプール突出孔83との同心度の精度が取付誤差により多少偏芯することがあっても、スプール作動片86の作動力は、サブスプール84からスプール77へ当接面を介して確実に伝達することができて、油圧コントロールバルブ69による油圧制御をより一層良好に確保することができる。
なお、スプール77のサブスプール84への当接面である後端面77aを後方へ膨出する円弧面に形成して、同様の効果を得ることもできる。
また、スプール作動片86のサブスプール84への当接面である前端面86aも前方へ膨出する円弧面に形成している。
このようにして、スプール作動片86とサブスプール突出孔83との同心度の精度が取付誤差により多少偏芯することがあっても、スプール作動片86の作動力は、サブスプール84へ当接面を介して確実に伝達することができて、この点からも、油圧コントロールバルブ69による油圧制御をより一層良好に確保することができる。
〔運転部6の説明〕
運転部6は、図1に示すように、原動機部2に設けたボンネット19の後端開口部を閉塞するようにダッシュボード95を立設し、同ダッシュボード95の上端部にメータパネル96を設けて、同メータパネル96より上方へステアリングホイール支軸97を突出させて、同ステアリングホイール支軸97の上端部にステアリングホイール98を取り付け、同ステアリングホイール98の後方位置でかつミッション部4の直上方位置に運転席99を配置している。
運転部6は、図1に示すように、原動機部2に設けたボンネット19の後端開口部を閉塞するようにダッシュボード95を立設し、同ダッシュボード95の上端部にメータパネル96を設けて、同メータパネル96より上方へステアリングホイール支軸97を突出させて、同ステアリングホイール支軸97の上端部にステアリングホイール98を取り付け、同ステアリングホイール98の後方位置でかつミッション部4の直上方位置に運転席99を配置している。
そして、図1及び図8に示すように、運転部6とミッション部と左・右側後車輪にかけてカバー体100を張設して、同カバー体100により運転部6のステップ部を形成すると共に、ミッション部4の上方を被覆し、かつ、左・右側後車輪10,10の前方と上方とを被覆しており、かかるカバー体100は、図9に示すように、左右一対の前部支持枠体101,101と後部支持枠体102と左右一対のフェンダー部支持体103,103とにより支持している。
まず、左右一対の前部支持枠体101,101と後部支持枠体102と左右一対のフェンダー部支持体103,103の構成について説明し、その後にカバー体100について説明する。
(前部支持枠体101の説明)
すなわち、左右一対の前部支持枠体101,101は、図10に示すように、クラッチハウジング21と主変速ケース32の左右側壁より外側方へ略水平に張り出し状に設けて、合成樹脂製のステップ部を支持するステップ部支持体として機能させている。
すなわち、左右一対の前部支持枠体101,101は、図10に示すように、クラッチハウジング21と主変速ケース32の左右側壁より外側方へ略水平に張り出し状に設けて、合成樹脂製のステップ部を支持するステップ部支持体として機能させている。
そして、左側の前部支持枠体101は、図8及び図10に示すように、クラッチハウジング21の左側壁に前取付ブラケット109を介して基端部(右側端部)を取り付けて左側外方へ伸延させて形成した前支持枠形成片104と、主変速ケース32の左側壁に後取付ブラケット110を介して基端部(右側端部)を取り付けて前支持枠形成片104よりも左側外方へ伸延させて形成した後支持枠形成片105と、前後方向に伸延させて両前・後支持枠形成片104,105の先端部(左側端部)間に架設した外側支持枠形成片106と、前後方向に伸延させて形成して両前・後支持枠形成片104,105の中途部間に架設した中間支持枠形成片107とから構成している。108は外側支持枠形成片106に取り付けた補助ステップ体である。
また、右側の前部支持枠体101は、上記した左側の前部支持枠体101と左右対称となるように構成している。
(後部支持枠体102の説明)
すなわち、後部支持枠体102は、図8、図10及び図12に示すように、リング状に形成したリフトアーム支持体66の左右側前部に、上下方向に伸延する支柱片111,111を立設し、左右方向に対向する支柱片111,111の各上端部に、前後方向に伸延する左・右側支持枠形成片112,112の各前部を支持させて、両左・右側支持枠形成片112,112の前端部間と後部間とに、左右方向に伸延する前・後支持枠形成片113,114を架設して立体的に枠組み構成している。
すなわち、後部支持枠体102は、図8、図10及び図12に示すように、リング状に形成したリフトアーム支持体66の左右側前部に、上下方向に伸延する支柱片111,111を立設し、左右方向に対向する支柱片111,111の各上端部に、前後方向に伸延する左・右側支持枠形成片112,112の各前部を支持させて、両左・右側支持枠形成片112,112の前端部間と後部間とに、左右方向に伸延する前・後支持枠形成片113,114を架設して立体的に枠組み構成している。
(フェンダー部支持体103の説明)
すなわち、左側のフェンダー部支持体103は、図8、図10及び図12に示すように、左側のリヤアクスルケース9の左側端部上面に固定板115を固定ボルト116により固定し、同固定板115に上下方向に直状に伸延する直状支持片117の下端部を固設し、同直状支持片117の上端部より外側方へ湾曲状に伸延させて湾曲状支持片118を形成しており、直状支持片117の上端部より前方へ向けてフェンダー側面支持片119を延設し、また、湾曲状支持片118の先端部に前後方向に伸延するフェンダー上面支持片120の中途部を連設している。
すなわち、左側のフェンダー部支持体103は、図8、図10及び図12に示すように、左側のリヤアクスルケース9の左側端部上面に固定板115を固定ボルト116により固定し、同固定板115に上下方向に直状に伸延する直状支持片117の下端部を固設し、同直状支持片117の上端部より外側方へ湾曲状に伸延させて湾曲状支持片118を形成しており、直状支持片117の上端部より前方へ向けてフェンダー側面支持片119を延設し、また、湾曲状支持片118の先端部に前後方向に伸延するフェンダー上面支持片120の中途部を連設している。
また、右側のフェンダー部支持体103は、上記した左側のフェンダー部支持体103と左右対称となるように構成している。
次に、前記した前・後部支持枠体101,101,102とフェンダー部支持体103,103により支持されるカバー体100の構成について、図8、図9、図11及び図12を参照しながら説明する。
(カバー体100の説明)
すなわち、カバー体100は、図9に示すように、左・右側カバー形成体121,122と、これらの間に配置した中間カバー形成体123とに分割して形成すると共に、各形成体121,122,123をそれぞれ前記左右一対の前部支持枠体101,101と後部支持枠体102と左右一対のフェンダー部支持体103,103に着脱自在に取り付けている。
すなわち、カバー体100は、図9に示すように、左・右側カバー形成体121,122と、これらの間に配置した中間カバー形成体123とに分割して形成すると共に、各形成体121,122,123をそれぞれ前記左右一対の前部支持枠体101,101と後部支持枠体102と左右一対のフェンダー部支持体103,103に着脱自在に取り付けている。
そして、左側カバー形成体121は、図8及び図11にも示すように、ステップ部の左側部を形成する左側ステップ形成片124と、左側後車輪10の前方と上方とを被覆する左側フェンダー形成片125とを、軽量なFRP等の合成樹脂により一体的に形成している。134は注油口挿通孔である。
また、左側カバー形成体121は、左側の前部支持枠体101と後部支持枠体102の前・後支持枠形成片113,114の左側部と左側のフェンダー部支持体103に取付ボルトにより着脱自在に取り付けている。
ここで、図12に示すように、フェンダー部支持体103に設けたフェンダー側面支持片119に、左側フェンダー形成片125の側壁130を取付ボルト131により取り付けると共に、フェンダー部支持体103に設けたフェンダー上面支持片120に、防振部材147介して左側フェンダー形成片125の上面部132を取り付け、同上面部132に側面視門型に形成した補助手すり部133を取付ボルト140により取り付けている。
このようにして、フェンダー上面支持片120に、左側フェンダー形成片125の上面部132と補助手すり部133とを、一体的に強固に取り付けることができると共に、オペレータは、例えば、プラウ作業時等において、後方視認のため上半身を後方へ向けた半身の状態で作業をする場合や、傾斜作業時等において、身体が傾斜した状態で作業をせざるを得ない場合に、堅固に取り付けられている補助手すり部133を把持することにより、安定した状態で作業を行うことができる。
また、右側カバー形成体122は、ステップ部の右側部を形成する右側ステップ形成片126と、右側後車輪10の前方と上方とを被覆する右側フェンダー形成片127とを、軽量なFRP等の合成樹脂により一体的に形成している。135はデフロックペダルアーム挿通孔、136は主変速レバー挿通孔である。
そして、右側カバー形成体122は、右側の前部支持枠体101と後部支持枠体102の前・後支持枠形成片113,114の右側部と右側のフェンダー部支持体103に取付ボルトにより着脱自在に取り付けている。
ここで、フェンダー部支持体103に設けたフェンダー側面支持片119に、右側フェンダー形成片127の側壁137を取付ボルト138により取り付けると共に、フェンダー部支持体103に設けたフェンダー上面支持片120に、防振部材147を介して右側フェンダー形成片127の上面部139を取り付け、同上面部139に側面視門型に形成した補助手すり部133を取付ボルト140により取り付けている。
このようにして、フェンダー上面支持片120に、右側フェンダー形成片127の上面部139と補助手すり部133とを、一体的に強固に取り付けることができると共に、オペレータは、例えば、プラウ作業時等において、後方視認のため上半身を後方へ向けた半身の状態で作業をする場合や、傾斜作業時等において、身体が傾斜した状態で作業をせざるを得ない場合に、堅固に取り付けられている補助手すり部133を把持することにより、安定した状態で作業を行うことができる。
しかも、フェンダー部支持体103に補助手すり部を取り付けているため、部品点数を削減することができる。
また、フェンダー部支持体103,103の上端部により左・右側フェンダー形成片125,127を支持させているため、各フェンダー形成片125,127を強固に支持することができる。
従って、オペレータは、各フェンダー形成片125,127に手を掛けて楽に運転部に乗降することもできる。
中間カバー形成体123は、ステップ部の中央部を形成して、クラッチハウジング21の後部の上面と主変速ケース32の上面と副変速ケース33の上面とを被覆する中央ステップ形成片128と、ミッション部4の上方を被覆するミッション部被覆片129とに分割して形成している。
しかも、図9に示すように、中央ステップ形成片128は軽量なFRP等の合成樹脂により形成する一方、ミッション部被覆片129は、鉄等からなる剛性部材により前後方向に縦長の四角形板状に形成すると共に、図11及び図12に示すように、左・右側縁部141,142を上方へ折曲して、両左・右側縁部141,142を左・右側フェンダー形成片125,127の内側端縁部143,144の肉厚分だけ上方へ偏倚させて形成している。図9中、145,146はそれぞれボルト孔である。
また、図9に示すように、中央ステップ形成片128の後端縁部150にボルト孔151,151を形成する一方、ミッション部被覆片129の前端縁部152にも上記ボルト孔151,151と上下方向に符合するボルト孔153,153を形成して、中央ステップ形成片128の後端縁部150の上にミッション部被覆片129の前端縁部152を重合させて、一体的に前支持枠形成片113に取付ボルト154により取り付けるようにしている。
そして、カバー体100を取り付ける際には、左・右側カバー形成体121,122をまず取り付け、その次に中央ステップ形成片128を取り付けて、最後にミッション部被覆片129を取り付けるようにしている。
この際、ミッション部被覆片129は、左・右側フェンダー形成片125,127の後部の内側端縁部143,144の上に、ミッション部被覆片129の左・右側縁部141,142を重合させると共に、中央ステップ形成片128の後端縁部150の上にミッション部被覆片129の前端縁部152を重合させて、同状態にて、取付ボルト155,155により前・後支持枠形成片113,114に一体的に取り付けるようにしている。
しかも、取付ボルト154,155を取り外すことにより、比較的頻繁に取り外しが必要となるミッション部被覆片129だけを、左・右側フェンダー形成片125,127や中央ステップ形成片128に影響されることなく取り外すことができるようにしている。
このようにして、カバー体100を、左・右側カバー形成体121,122と、これらの間に配置した中間カバー形成体123とに分割して形成すると共に、各形成体121,122,123をそれぞれ左右一対の前部支持枠体101,101と後部支持枠体102と左右一対のフェンダー部支持体103,103に着脱自在に取り付けているため、メンテナンス等の作業を行う際には、取り外す必要性のある形成体だけを取り外すことにより、効率良くメンテナンス等の作業を行うことができる。
この際、ミッション部4の上部にはメンテナンス頻度の高い油圧機器等が設けられているが、同ミッション部4の上方を被覆するミッション部被覆片129は、中央ステップ形成片128から分割して形成しているため、同ミッション部被覆片129だけを必要に応じて取り外すことにより、油圧機器等のメンテナンス等を迅速かつ簡単に行うことができる。
また、ミッション部4を被覆するミッション部被覆片129は剛性部材により成形し、同ミッション部被覆片129以外のカバー体100の部分は合成樹脂により成形しているため、運転席99を支持するミッション部被覆片129には必要な剛性を保持させることができると共に、その他の大部分については必要な強度を確保したまま軽量化を図ることができる。
また、運転部6には、ダッシュボード95の左右側方に位置させてクラッチペダル160と左・右側ブレーキペダル161,162とを配置しており、以下に、まず、クラッチペダル160の構成について説明し、その後に、左・右側ブレーキペダル161,162の構成について説明する。
(クラッチペダル160の説明)
すなわち、クラッチペダル160は、前記した走行用クラッチ25の操作手段であり、図1、図2、図13及び図14に示すように、クラッチハウジング21の天井部163上にペダル支持枠体164を設け、同ペダル支持枠体164に左右方向に軸線を向けた筒状軸支持体165を横架し、同筒状軸支持体165中にペダル支軸166を貫通させて、同ペダル支軸166の左側突出端部に第1ボス部167を介してペダルアーム168の基端部を取り付け、同ペダルアーム168の先端部を後下方へ伸延させて、同先端部にペダル本体169を取り付けている。
すなわち、クラッチペダル160は、前記した走行用クラッチ25の操作手段であり、図1、図2、図13及び図14に示すように、クラッチハウジング21の天井部163上にペダル支持枠体164を設け、同ペダル支持枠体164に左右方向に軸線を向けた筒状軸支持体165を横架し、同筒状軸支持体165中にペダル支軸166を貫通させて、同ペダル支軸166の左側突出端部に第1ボス部167を介してペダルアーム168の基端部を取り付け、同ペダルアーム168の先端部を後下方へ伸延させて、同先端部にペダル本体169を取り付けている。
ここで、図2に示すように、クラッチハウジング21内において、前記外側駆動軸24の外周面には筒状の走行用クラッチ作動体170を前後摺動自在に嵌合し、同走行用クラッチ作動体170の前端縁部にクラッチ作用片171を設けると共に、同クラッチ作用片171を走行用クラッチ25の受動アーム25aに対向させて近接配置している。
そして、走行用クラッチ作動体170の後端部と、前記クラッチペダル160を支持する第1ボス部167との間に走行用クラッチ連結機構172を介設している。
すなわち、走行用クラッチ連結機構172は、第1ボス部167より後方へ突設したクラッチ連動アーム173の先端部に、上下方向に伸延する連結ロッド174の上端部を連結し、同連結ロッド174の下端部にクラッチハウジング21の左側壁にアーム支軸175を介して取り付けた外側連動アーム176の先端部を連結している。
そして、アーム支軸175は、左右方向に軸線を向けてクラッチハウジング21の左側壁に貫通させており、同アーム支軸175の外側端部に上記外側連動アーム176の基端部を取り付ける一方、同アーム支軸175の内側端部に内側連動アーム177の基端部を取り付け、同内側連動アーム177の先端部に形成した二又係合片178に、走行用クラッチ作動体170の後端部に突設した係合ピン179を係合させている。180はスプリング係止片、181はクラッチペダル復元用スプリングである。
このようにして、クラッチペダル160を踏み込み操作すると、第1ボス部167が、図2に示す側面図において、時計廻りに回動され、この回動力がクラッチ連動アーム173→連結ロッド174→外側連動アーム176→アーム支軸175→内側連動アーム177→二又係合片178→係合ピン179→走行用クラッチ作動体170→クラッチ作用片171→受動アーム25a→走行用クラッチ25に伝達されて、同走行用クラッチ25が切断作動されるようにしている。
次に、左・右側ブレーキペダル161,162の構成について、図1、図2、図10、図13及び図14を参照しながら説明する。
(左・右側ブレーキペダル161,162の説明)
左・右側ブレーキペダル161,162は、図1、図2、図10、図13及び図14に示すように、前記筒状軸支持体165中に貫通させたペダル支軸166の側突出端部に、第2・第3ボス部185,186を介してペダルアーム187,188の基端部を取り付け、各ペダルアーム187,188の先端部を後下方へ伸延させて、各先端部にペダル本体189,190を取り付けると共に、両ペダル本体189,190を左右に近接させて配置している。
左・右側ブレーキペダル161,162は、図1、図2、図10、図13及び図14に示すように、前記筒状軸支持体165中に貫通させたペダル支軸166の側突出端部に、第2・第3ボス部185,186を介してペダルアーム187,188の基端部を取り付け、各ペダルアーム187,188の先端部を後下方へ伸延させて、各先端部にペダル本体189,190を取り付けると共に、両ペダル本体189,190を左右に近接させて配置している。
そして、左側ブレーキペダル161は、同左側ブレーキペダル161を支持する第2ボス部185を介してペダル支軸166に連動連結して、同ペダル支軸166の左側端部と、前記した左側のリヤアクスルケース9の上部に設けた多板式ブレーキ装置50との間に左側連動機構191を介設している。
一方、右側ブレーキペダル162は、ペダル支軸166に回動自在に枢支した第3ボス部186と、前記した右側のリヤアクスルケース9の上部に設けた多板式ブレーキ装置50との間に右側連動機構192を介設している。
左側連動機構191は、図2、図10及び図14に示すように、始端部側リンク機構193と中継機構194と終端部側リンク機構195とから形成している。
ここで、中継機構194は、前記した左側の前部支持枠体101に設けた中間支持枠形成片107の前部に、左右方向に伸延する筒状の中継機構支持体196を設け、同中継機構支持体196に支持させている。
そして、中継機構194は、筒状の中継機構支持体196中に左右方向に伸延する中継支軸197を挿通し、同中継支軸197の内側端部に一側中継アームとしての内側中継アーム198の基端部を取り付けると共に、同内側中継アーム198の先端部を前方へ向けて伸延させる一方、中継支軸197の外側端部に他側中継アームとしての外側中継アーム199の基端部を取り付けると共に、同外側中継アーム199の先端部を下方へ向けて伸延させて構成しており、両中継アーム198,199を中継支軸197を介して一体的に回動作動させるようにしている。
このようにして、合成樹脂製のステップ部を支持するステップ部支持体としての前部支持枠体101に中継機構支持体196を設け、同中継機構支持体196に中継機構194を支持させているため、同中継機構194の支持剛性を良好に確保することができて、同中継機構194を円滑かつ確実に作動させることができる。
始端部側リンク機構193は、ペダル支軸166の左側端部にペダル連動アーム200の基端部を取り付けると共に、同ペダル連動アーム200の先端部を前方へ向けて伸延させ、同ペダル連動アーム200の先端部と、前記中継機構194の内側中継アーム198の先端部との間に、上下方向に伸延する直状の始端部側連結ロッド201を介設している。
終端部側リンク機構195は、前記した多板式ブレーキ装置50に設けた作動アーム62の先端部と、前記中継機構194の外側中継アーム199の先端部との間に、前後方向に伸延する直状の終端部側連結ロッド202を介設している。
このようにして、左側ブレーキペダル161と連動するペダル連動アーム200と、中継機構194に設けた内側中継アーム198との間に、上下方向に伸延する直状の始端部側連結ロッド201を介設しているため、ペダル連動アーム200と内側中継アーム198とが直状の始端部側連結ロッド201を介して円滑かつ確実に連動すると共に、中継機構194に設けた外側中継アーム199と、多板式ブレーキ装置50に設けた作動アーム62との間に、前後方向に伸延する直状の終端部側連結ロッド202を介設しているため、外側中継アーム199と作動アーム62とが直状の終端部側連結ロッド202を介して円滑かつ確実に連動して、多板式ブレーキ装置50のブレーキ制動操作性を向上させることができる。
また、右側連動機構192は、前記した左側連動機構191と同様に構成しており、図10、図13及び図14に、左側連動機構191の構成部材と対応する構成部材には同一の符号を付している。
また、運転部6において、運転席99の左側下方には、クラッチ操作部材としてのPTO用クラッチレバー205を配設しており、以下に、PTO用クラッチレバー205の構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。
(PTO用クラッチレバー205の説明)
すなわち、PTO用クラッチレバー205は、図2及び図3に示すように、PTO用クラッチ連結機構206を介して前記したPTO用クラッチ26に連動連結して、同PTO用クラッチレバー205によりPTO用クラッチ26を操作可能となしている。
すなわち、PTO用クラッチレバー205は、図2及び図3に示すように、PTO用クラッチ連結機構206を介して前記したPTO用クラッチ26に連動連結して、同PTO用クラッチレバー205によりPTO用クラッチ26を操作可能となしている。
ここで、図2に示すように、クラッチハウジング21内において、前記走行用クラッチ作動体170の外周面には筒状のPTO用クラッチ作動体207を前後摺動自在に嵌合し、同PTO用クラッチ作動体207の前端縁部にクラッチ作用片208を設けると共に、同クラッチ作用片208をPTO用クラッチ26の受動アーム26aに対向させて近接配置している。
そして、PTO用クラッチレバー205は、図2及び図3に示すように、前記した後部支持枠体102の前支持枠形成片113の左側部に設けた取付片210と、デファレンシャルケース34の左側壁上部との間に、レバー案内体211を介設している。
すなわち、レバー案内体211は、左右方向に側面を向けたレバー支持片212と、同レバー支持片212の上端縁部を左側外方へ延設すると共に、前面が前低後高の傾斜面となるように傾斜姿勢となしたレバー案内片213とから形成しており、同レバー案内片213には、上下方向に短幅に形成したクラッチ入り案内溝214と、上下方向に長幅に形成したクラッチ切り案内溝215とを左右に隣接させて形成すると共に、両案内溝214,215の上端部同士を連通連結する連通溝216を形成している。
そして、レバー支持片212の左側面後下部に、左右方向に軸線を向けたレバー支軸217を設け、同レバー支軸217に前後方向に伸延させて形成したPTO用クラッチレバー205の基端部を枢支して、同PTO用クラッチレバー205を上下回動自在となすと共に、同PTOクラッチレバー205をレバー支軸217の外周面に巻回した押圧スプリング218によりレバー支持片212の左側面側に押圧し、同状態にて、PTO用クラッチレバー205の中途部をいずれかの溝214,215,216中に挿通している。
このようにして、PTO用クラッチレバー205をレバー支軸217を中心に上下方向に回動させると共に、押圧スプリング218の弾性付勢力に抗して左側方へ傾動させることにより、同PTO用クラッチレバー205の中途部を、クラッチ入り案内溝214と連通溝216とクラッチ切り案内溝215との間で摺動操作可能となして、クラッチ入り案内溝214の下端部を、PTO用クラッチレバー205の自重に抗して移動させる方向に配置したクラッチ入り操作位置(a)となすと共に、クラッチ切り案内溝215の下端部を、PTO用クラッチレバー205の自重により移動する方向(下方向)に配置したクラッチ切り操作位置(b)となしている。
このようにして、PTO用クラッチレバー205を、その自重によりクラッチ切り操作位置に移動させることができるようにしているため、部品点数を削減することができて、製造コストの削減を図ることができる。
すなわち、PTO用クラッチレバー205をクラッチ切り操作位置(b)に復元させるために、バネ等の操作位置復元用部材を設ける必要性がなくなるため、その分、部品点数の削減と製造コストの削減とが図れる。
また、かかるPTO用クラッチレバー205の中途部と、前記したPTO用クラッチ作動体207の後端部との間には、PTO用クラッチ連結機構206を介設している。
すなわち、PTO用クラッチ連結機構206は、主変速ケースの左側壁後部の近傍に中継レバー体220を配置すると共に、同中継レバー体220の基部を左右方向に軸線を向けたレバー体支軸221により枢支して前後揺動自在となし、同中継レバー体220に形成した後側レバー片222の先端部と、PTO用クラッチレバー205の中途部との間に、上下方向に伸延する直状の第1連結ロッド223を介設している。
そして、中継レバー体220に形成した前側レバー片224の先端部と、クラッチハウジング21の左側壁にアーム支軸225を介して取り付けた外側連動アーム226の先端部との間に、前後方向に伸延する直状の第2連結ロッド227を介設している。
また、アーム支軸225は、左右方向に軸線を向けてクラッチハウジング21の左側壁に貫通させており、同アーム支軸225の外側端部に上記外側連動アーム226の基端部を取り付ける一方、同アーム支軸225の内側端部に内側連動アーム228の基端部を取り付け、同内側連動アーム228の先端部に形成した係合体としての二又係合片229を、PTO用クラッチ作動体207の後端部に突設した被係合片としての係合ピン230に係合させている。
ここで、係合ピン230は、PTO用クラッチ作動体207が作用位置と非作用位置との間で移動する方向(本実施の形態では前後方向)と略直交する方向(本実施の形態では左側外方)に突出させ、同係合ピン230に二又係合片229を係合させると共に、同二又係合片229はPTO用クラッチ作動体207の作用位置側と非作用位置側の両方向(本実施の形態では前後方向)から係合可能となして、PTO用クラッチレバー205に連動連結している。
このようにして、PTO用クラッチレバー205の先端把持部231を把持して、同PTO用クラッチレバー205をその自重に抗してクラッチ切り案内溝215→連通溝216→クラッチ入り案内溝214→クラッチ入り操作位置(a)に配置することにより、図2において、第1連結ロッド223を上方へ摺動させ、中継レバー体220を反時計廻りに回動させ、第2連結ロッド227を後方へ摺動させ、外側連動アーム226と内側連動アーム228とをアーム支軸225を中心に一体的に反時計廻りに回動させ、同内側連動アーム228に二又係合片229と係合ピン230とを介して連動連結しているPTO用クラッチ作動体207を作用位置に位置変更させて、PTO用クラッチ26をクラッチ入り状態となすことができる。
また、PTO用クラッチレバー205の先端把持部231を把持して、同PTO用クラッチレバー205をクラッチ入り操作位置(a)→クラッチ入り案内溝214→連通溝216→その自重により移動する方向であるクラッチ切り案内溝215→クラッチ切り操作位置(b)に配置することにより、図2において、第1連結ロッド223を下方へ摺動させ、中継レバー体220を時計廻りに回動させ、第2連結ロッド227を前方へ摺動させ、外側連動アーム226と内側連動アーム228とをアーム支軸225を中心に一体的に時計廻りに回動させ、同内側連動アーム228に二又係合片229と係合ピン230とを介して連動連結しているPTO用クラッチ作動体207を非作用位置に位置変更させて、PTO用クラッチ26をクラッチ切り状態となすことができる。
この際、PTO用クラッチレバー205に連動連結した二又係合片229は、アーム支軸225より略垂直に起立させて配置した内側連動アーム228の上端部に形成して、同二又係合片229を係合ピン230に前後方向から係合させて、同二又係合片229により係合ピン230を介してPTO用クラッチ作動体207を作用位置と非作用位置のいずれの位置にも確実に変更させることができるため、部品点数を削減することができて、製造コストの削減を図ることができる。
すなわち、PTO用クラッチ作動体207を非作用位置に復元させるために、別途にバネ等の作用位置復元用部材を設ける必要性がなくなるため、その分、部品点数の削減と製造コストの削減とが図れる。
また、本実施の形態では、クラッチペダル160により走行用クラッチ25を操作可能となす一方、PTO用クラッチ26にはクラッチペダル160とは別のPTO用クラッチレバー205を連動連結して、同PTO用クラッチレバー205によりPTO用クラッチ26を操作可能となしているため、構造を簡略化することができると共に、踏み込みストロークや踏み込み操作力を小さくすることができて、オペレータの負担を軽減することができる。
しかも、PTO用の動力系統に急に動力が伝達されて、大きな衝撃が発生したり、ギヤが破損したりするという不具合の発生も防止することができる。
また、本実施の形態では、図15及び図16に示すように、デファレンシャルケース34の上部に配設した油圧回路体68や油圧コントロールバルブ69等の昇降用油圧機器と、図4に示すように、デファレンシャルケース34の左側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間233内に、リフトシリンダ73等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンク234を配設しており、以下に、作動油タンク234の構成について、図4、図10、図15及び図16を参照しながら説明する。
(作動油タンク234の説明)
すなわち、作動油タンク234は、四角形箱型に形成して、左側の後車軸46よりも上方で、かつ、機体の左右幅方向の仮想中心線Cに対して、一側方(本実施の形態では右側方)に複数配設した各種操作レバーとしての主・副変速レバー41,42とは反対側の他側方(本実施の形態では左側方)に配設している。
すなわち、作動油タンク234は、四角形箱型に形成して、左側の後車軸46よりも上方で、かつ、機体の左右幅方向の仮想中心線Cに対して、一側方(本実施の形態では右側方)に複数配設した各種操作レバーとしての主・副変速レバー41,42とは反対側の他側方(本実施の形態では左側方)に配設している。
そして、作動油タンク234の天井部には注油口235を設けると共に、同注油口235は、後車輪10の上方から内側方で、かつ、後車軸46の上方を被覆する左側フェンダー形成片125の基部236に形成した注油口挿通孔134より上方へ突出させて配置している。237は注油口蓋である。
ここで、作動油タンク234の取付構造について説明すると、図4、図15及び図16に示すように、作動油タンク234の前壁上部に前連結ブラケット260を前方へ向けて突設すると共に、作動油タンク234の後壁上部に後連結ブラケット261を後方へ向けて突設する一方、前記した前支持枠形成片113の左側部より前連結受片262を後方へ向けて突設すると共に、後支持枠形成片114の左側部より後連結受片263を前方へ向けて突設している。
このようにして、前・後連結受片262,263にそれぞれ前・後連結ブラケット260,261を上方から重合させると共に、連結ボルト264,265により着脱自在に連結することにより、作動油タンク234を架設状態に取り付けることができるようにしている。
しかも、作動油タンク234は、デファレンシャルケース34の上部に配設した昇降用油圧機器と、デファレンシャルケース34の左側方に連動連結した後車輪10との間に形成される空間233内に配設しているため、かかる空間233を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
この際、作動油タンク234は後車軸46よりも上方に配置しているため、機体の組立性やメンテナンス性をより一層良好に確保することができる。
そして、作動油タンク234は、機体の左右幅方向の仮想中心線Cに対して主・副変速レバー41,42を配設した右側方とは反対側の左側方に配設しているため、空間233を有効利用することができて、機体の組立性やメンテナンス性を良好に確保することができる。
しかも、作動油タンク234の注油口235は、後車輪10の上方から内側方、さらには、後車軸の上方を被覆する左側フェンダー形成片125の基部236よりも上方へ突出させて配置しているため、同注油口235を通して行う注油作業を楽に行うことができる。
また、本実施の形態では、図1に示すように、原動機部2に設けたエンジン15の左側前部に油圧ポンプ240を連動連結する一方、デファレンシャルケース34の上部に油圧回路体68や油圧コントロールバルブ69等の昇降用油圧機器を配設し、同昇降用油圧機器と上記油圧ポンプ240との間に油圧配管241を介設しており、以下に、油圧配管241の構成について、図15及び図16を参照しながら説明する。
(油圧配管241の説明)
すなわち、油圧配管241は、図15及び図16にも示すように、油圧ポンプ240から油圧回路体68へ作動油を高圧にて圧送する高圧送り管242と、同油圧回路体68から油圧ポンプ240へ作動油を低圧にて戻す低圧戻し管243とから形成しており、高圧送り管242は金属製小径管を使用する一方、低圧戻し管243はゴム製大径管を使用している。
すなわち、油圧配管241は、図15及び図16にも示すように、油圧ポンプ240から油圧回路体68へ作動油を高圧にて圧送する高圧送り管242と、同油圧回路体68から油圧ポンプ240へ作動油を低圧にて戻す低圧戻し管243とから形成しており、高圧送り管242は金属製小径管を使用する一方、低圧戻し管243はゴム製大径管を使用している。
そして、高圧送り管242の中途部に分流器257と設ける一方、低圧戻し管243の上流側部に作動油タンク234を設けると共に、同作動油タンク234の下流側部にフィルター247を設けて、これを通して作動油が循環されるようにしている。
しかも、これらの高圧送り管242と低圧戻し管243は、近接させて機体の一側方(本実施の形態では左側方)に配置しており、前部中途部は、図17〜図19に示すように、クラッチハウジング21の左側壁下部に設けた取付座244に、前部支持部材245を介して一体的に取り付けると共に、後部中途部は、主変速ケース32と副変速ケース33との接続部に、後部支持部材246を介して一体的に取り付けている。
しかも、前部支持部材245は取付座244に着脱自在となし、また、後部支持部材246は主・副変速ケース32,33に着脱自在となしている。
ここで、前部支持部材245の構成について、図17〜図19を参照しながら具体的に説明すると、前部支持部材245は、戻し管支持体248と送り管支持体249とを具備している。
そして、戻し管支持体248は、上下方向に伸延する戻し管取付片250と、同戻し管取付片250の下端縁部より外側方へ略水平に伸延させると共に、先端縁部を低圧戻し管243の下部外側の四分の一円弧周面に沿わせて屈曲させて、同低圧戻し管243を下方から抱くように支持する戻し管支持片251とから形成して、クラッチハウジング21の左側壁下部に設けた取付座244に戻し管取付片250の後側上部を取付ボルト258により着脱自在に取り付けている。
また、送り管支持体249は、上下方向に伸延する送り管取付片252と、同送り管取付片252の下端縁部を高圧送り管242の外側周面に沿わせて半円弧状に屈曲させて延設し、同高圧送り管242を外側方から抱くように支持する送り管支持片253とから形成して、前記戻し管取付片250の前側上部に送り管取付片252を外側方から重合させると共に、連結ボルト254により着脱自在に連結している。255,256はボルト孔である。
しかも、送り管支持体249は、戻し管支持体248の略前後幅内でかつ上下幅内に納まるように形成して、戻し管支持片251の左右幅内に高圧送り管242と低圧戻し管243とを近接させて配置することができるようにしている。
このようにして、高圧送り管242と低圧戻し管243とを近接させて機体の左側方に配置しているため、これらの管の取付作業を機体の左側方において同時に行うことができて、取付作業能率を向上させることができる。
この際、高圧送り管242と低圧戻し管243とを、機体に着脱自在となした前部支持部材245と後部支持部材246とにより一体的に取り付けているため、これらの管をユニット化して機体に着脱自在に取り付けることができて、組み付け性とメンテナンス性とを向上させることができる。
しかも、前部支持部材245の送り管支持体249は、戻し管取付片250に送り管取付片252を連結ボルト254により連結することにより、送り管支持片253と戻し管取付片250とにより高圧送り管242を左右側方から挟持状態に保持することができて、同状態にて戻し管取付片250を取付座244に着脱するだけで良いため、この点からも組み付け性とメンテナンス性を向上させることができる。
また、後部支持部材246は、図15及び図16に示すように、副変速ケース33の左側壁に着脱自在に取り付けた取付体270と、同取付体270より前外方へ向けて延設して形成した板状のフィルター取付体271と、取付体270より前方へ延設して形成した板状の送り管取付体272とを具備している。
そして、フィルター取付体271にフィルター247の前端部を取り付けると共に、同フィルター247の前端部に低圧戻し管243の中途部の後端部273を連通連結すると共に、同フィルター247の前上部に低圧戻し管243の中途部の前端部274を連通連結している。
送り管取付体272の前下部には送り管取付片275を取付ボルト276により着脱自在に取り付けており、同送り管取付片275の下部にて高圧送り管242の中途部を保持することができるようにしている。
A トラクタ
1 機体フレーム
2 原動機部
3 クラッチ部
4 ミッション部
5 PTO変速部
6 運転部
7 フロントアクスルケース
8 前車輪
9 リヤアクスルケース
1 機体フレーム
2 原動機部
3 クラッチ部
4 ミッション部
5 PTO変速部
6 運転部
7 フロントアクスルケース
8 前車輪
9 リヤアクスルケース
Claims (4)
- ミッション部の上部にリフトアームを設け、同リフトアームをリフトシリンダにより昇降作動させるようにしたトラクタにおいて、
ミッション部の上部に配設した昇降用油圧機器と、ミッション部の側方に連動連結した後車輪との間に形成される空間内に、リフトシリンダ等の油圧装置を作動させるための作動油を貯留する作動油タンクを配設したことを特徴とするトラクタ。 - 作動油タンクは、後車軸よりも上方に配設したことを特徴とする請求項1記載のトラクタ。
- 作動油タンクは、機体の左右幅方向の仮想中心線に対して、一側方に複数配設した操作レバーとは反対側の他側方に配設したことを特徴とする請求項1又は2記載のトラクタ。
- 作動油タンクに注油口を設けると共に、同注油口は、後車輪の上方から内側方で、かつ、後車軸の上方を被覆する後車輪フェンダーの基部よりも上方へ突出させて配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004252340A JP2006070481A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | トラクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004252340A JP2006070481A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | トラクタ |
Publications (1)
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JP2006070481A true JP2006070481A (ja) | 2006-03-16 |
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ID=36151391
Family Applications (1)
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JP2004252340A Pending JP2006070481A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | トラクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006070481A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119379A1 (ja) | 2006-03-15 | 2007-10-25 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | 排気圧力制御弁 |
WO2023199761A1 (ja) * | 2022-04-13 | 2023-10-19 | 日立建機株式会社 | 建設機械 |
-
2004
- 2004-08-31 JP JP2004252340A patent/JP2006070481A/ja active Pending
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WO2007119379A1 (ja) | 2006-03-15 | 2007-10-25 | Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha | 排気圧力制御弁 |
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