JP2006069266A - 車両用表示装置及びそのミラー角度調整方法 - Google Patents

車両用表示装置及びそのミラー角度調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動源を削減することにより、コストダウンをもたらし、ベースユニットを軽量化して振動対策を容易にし、駆動源のためのスペースを削減してデザインに自由度を広げ、更に、ミラーの角度調整作業を容易にする車両用表示装置を提供する。
【解決手段】共通駆動源としてのモータ11と第1ミラー変移機構としてのテーパスライダ10及び第2ミラー変移機構としてのテーパスライダ13とを連結するミラーリンク機構としてのギア12等により、共通駆動源の駆動力を利用して、ベースユニット3の傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニット3の起立状態においても確保されるように、第2ミラー9の変移に同期して第1ミラー7が変移される。
【選択図】図12

Description

本発明は、車両のダッシュボード内に収容された表示器からの表示光をこの車両の乗員側に向けて反射させる車両用表示装置及びそのミラー角度調整方法に関する。
車両フロント部のダッシュボードに対して起立及び傾倒可能に設けられたベースユニットと、このユニットに支持される2つの異なるミラーとを有し、ダッシュボードに埋設された表示器からの表示光を、ベースユニットの起立及び傾倒状態においてそれぞれ、上記異なるミラーによってこの車両の乗員側に向けて反射させる車両用表示装置が下記特許文献1にて提案されている。
このような車両用表示装置は、通常使用時には、ベースユニットを傾倒状態にして小さめのミラーで表示器からの表示光を反射させることにより、前方視界を遮ることなく通常情報を乗員に提供し、前方視界が不良である時等には、ベースユニットを起立状態にして大きめのミラーで表示光を反射させることにより、前方視界支援情報を乗員に提供することができる点で非常に優れたものである。
また、上記車両用表示装置は、通常情報や支援情報を受ける乗員にあわせて、それぞれのミラーの反射角を調整する反射角調整機構を備えている。詳しくは、ベースユニットの傾倒状態において小さめのミラーの反射角を調整するミラー変移機構と、ベースユニットの起立状態において大きめのミラーの反射角を調整するミラー変移機構と、がこのユニットに内蔵されている。そして、ミラー変移機構を利用して、各状態において各ミラーに対して独立に反射角の調整が行われる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特願2003−435431
しかしながら、上記車両用表示装置においては、各反射角調整機構がそれぞれ反射角調整のための駆動源としてのモータを備えている。これは、まずコストアップの要因となる。また、ベースユニットが重量化するため振動対策が難しくなる。また、駆動源のスペース確保のために、ベースユニットのデザインに制約ができる。更に、各ミラーに対してそれぞれ調整作業が必要となる。
また、上記車両用表示装置のような反射型の表示装置においては、ミラーの反射角のわずかなずれが乗員側では大きなずれとなる。ベースユニット等の車両用表示装置の構成部品やこの表示装置が取り付けられるダッシュボードには不可避の公差が存在するため、ミラー組み付け時の初期調整作業に長時間要していた。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、駆動源を削減することにより、コストダウンをもたらし、ベースユニットを軽量化して振動対策を容易にし、駆動源のためのスペースを削減してデザインに自由度を広げ、更に、ミラーの角度調整作業を容易にする車両用表示装置を提供することを課題としている。また、ミラー組み付け時の初期調整作業を短縮することができる車両用表示装置及びそのミラー角度調整方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両用表示装置は、車両のダッシュボード内に収容された表示器からの表示光をこの車両の乗員側に向けて反射させる車両用表示装置であって、前記ダッシュボードに対して起立及び傾倒可能に設けられたベースユニットと、前記ベースユニットによって支持され、前記ベースユニットの傾倒状態において、前記表示光の光路から退避させると共に、前記ベースユニットの起立状態において、前記表示光の光路上に進出して前記表示光を前記乗員側に向けて反射させる第1ミラーと、前記ベースユニットによって支持され、前記ベースユニットの起立状態において、前記表示光の光路から退避させると共に、前記ベースユニットの傾倒状態において、前記表示光の光路上に進出して前記表示光を前記乗員側に向けて反射させる第2ミラーと、前記第1ミラーの反射角を変移させる第1ミラー変移機構と、前記第2ミラーの反射角を変移させる第2ミラー変移機構と、前記第1ミラー変移機構及び前記第2ミラー変移機構の共通駆動源と、前記共通駆動源と第1ミラー変移機構及び第2ミラー変移機構とを連結し、前記共通駆動源の駆動力を利用して、前記ベースユニットの傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、前記ベースユニットの起立状態においても確保されるように、前記第2ミラーの変移に同期して前記第1ミラーを変移させるミラーリンク機構と、を含むことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、共通駆動源と第1ミラー変移機構及び第2ミラー変移機構とを連結するミラーリンク機構により、共通駆動源の駆動力を利用して、ベースユニットの傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニットの起立状態においても確保されるように、第2ミラーの変移に同期して第1ミラーが変移される。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の車両用表示装置は、請求項1記載の車両用表示装置において、前記ミラーリンク機構は、前記表示器からの基準となる表示光が前記第1ミラーに反射して前記アイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第1角度と、前記基準となる表示光が前記第2ミラーに反射して前記アイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第2角度と、の比率が常に維持されるように、前記第2ミラーの反射角の調整に同期させて前記第1ミラーの反射角を調整する、ことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、ミラーリンク機構は、表示器からの基準となる表示光が第1ミラーに反射してアイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第1角度と、基準となる表示光が第2ミラーに反射してアイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第2角度と、の比率が常に維持されるように、第2ミラーの変移に同期して第1ミラーを変移させる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の車両用表示装置は、請求項1又は請求項2記載の車両用表示装置において、前記第1ミラー変移機構は、前記ミラーリンク機構とは独立的に手動により前記第1ミラーの反射角を変移可能な独立変移機構を備える、ことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、第1ミラー変移機構は、ミラーリンク機構とは独立的に手動により第1ミラーの反射角を変移可能な独立変移機構を備えるので、より厳密な反射角の設定が可能になる。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の車両用表示装置は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用表示装置において、前記第1ミラー変移機構に付随して、前記第1ミラー変移機構の配置を調整可能な第1位置調整機構と、前記第2ミラー変移機構に付随して、前記第2ミラー変移機構の配置を調整可能な第2位置調整機構と、を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、第1ミラー変移機構の配置を調整可能な第1位置調整機構、第2ミラー変移機構の配置を調整可能な第2位置調整機構を含むので、ダッシュボードやベースユニット等の公差に起因する第1ミラー及び第2ミラーの反射角のバラツキを容易に調整可能になる。
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の車両用表示装置は、請求項4記載の車両用表示装置において、前記第1位置調整機構又は前記第2位置調整機構のいずれか一方の調整動作に同期して、他方の調整動作がなされるように、前記第1位置調整機構と前記第2位置調整機構とが連結されている、ことを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、第1位置調整機構又は第2位置調整機構のいずれか一方の調整動作に同期して、他方の調整動作がなされるように、第1位置調整機構と第2位置調整機構とが連結されているので、ミラー組み付け時の初期調整作業をより短縮することができる。
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の車両用表示装置のミラー角度調整方法は、請求項4又は請求項5記載の車両用表示装置のミラー角度調整方法であって、前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形に対応した異なる大きさの第1確認窓及び第2確認窓を有する第1及び第2調整治具を用い、前記第2ミラーの目標とする反射角に対応させて、第1位置において、前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形と前記第1確認窓とが前記乗員からみて一致するように前記第1調整治具を配置し、前記第1位置とは異なる第2位置において、前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形と前記第2確認窓とが前記乗員からみて一致するように前記第2調整治具を配置しておき、前記第2位置調整機構を動作させたときの、前記乗員からみた前記表示像の欠けの有無に基づいて、前記第2ミラーの角度調整を行う、ことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形に対応した異なる大きさの第1確認窓及び第2確認窓を有する第1及び第2調整治具を用い、第2ミラーの目標とする反射角に対応させて、第1位置において、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形と第1確認窓とが乗員からみて一致するように第1調整治具を配置し、第2位置において、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形と第2確認窓とが乗員からみて一致するように第2調整治具を配置しておき、第2位置調整機構を動作させたときの、乗員からみた表示像の欠けの有無に基づいて、第2ミラーの角度調整を行うようにしている。
請求項1記載の発明によれば、共通駆動源と第1ミラー変移機構及び第2ミラー変移機構とを連結するミラーリンク機構により、共通駆動源の駆動力を利用して、ベースユニットの傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニットの起立状態においても確保されるように、第2ミラーの変移に同期して第1ミラーが変移される。したがって、駆動源が削減されるので、コストダウンがもたらされる。また、これにともないベースユニットが軽量化されるので、振動対策が容易になる。また、駆動源のためのスペースが削減されるので、ベースユニットのデザインに自由度が広がる。更に、各ミラーに対する調整作業が容易になる。
請求項2記載の発明によれば、ミラーリンク機構は、表示器からの基準となる表示光が第1ミラーに反射してアイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第1角度と、基準となる表示光が第2ミラーに反射してアイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第2角度と、の比率が常に維持されるように、第2ミラーの変移に同期して第1ミラーを変移させる。したがって、ミラーリンク機構の設計が容易になる。
請求項3記載の発明によれば、第1ミラー変移機構は、ミラーリンク機構とは独立的に手動により第1ミラーの反射角を変移可能な独立変移機構を備えるので、より厳密な反射角の設定が可能になる。
請求項4記載の発明によれば、第1ミラー変移機構の配置を調整可能な第1位置調整機構、第2ミラー変移機構の配置を調整可能な第2位置調整機構を含むので、ダッシュボードやベースユニット等の公差に起因する第1ミラー及び第2ミラーの反射角のバラツキを容易に調整可能になる。したがって、ミラー組み付け時の初期調整作業を短縮できる。
請求項5記載の発明によれば、第1位置調整機構又は第2位置調整機構のいずれか一方の調整動作に同期して、他方の調整動作がなされるように、第1位置調整機構と第2位置調整機構とが連結されているので、ミラー組み付け時の初期調整作業をより短縮することができる。
請求項6記載の発明によれば、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形に対応した異なる大きさの第1確認窓及び第2確認窓を有する第1及び第2調整治具を用い、第2ミラーの目標とする反射角に対応させて、第1位置において、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形と第1確認窓とが乗員からみて一致するように第1調整治具を配置し、第2位置において、ベースユニットの傾倒状態における第2ミラーからの表示像の外形と第2確認窓とが乗員からみて一致するように第2調整治具を配置しておき、第2位置調整機構を動作させたときの、乗員からみた表示像の欠けの有無に基づいて、第2ミラーの角度調整を行うようにしている。したがって、ミラー組み付け時の初期調整作業を短時間で確実に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図1〜図4を用いて、本発明の前提となる車両用表示装置について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置の傾倒状態における斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置の起立状態における斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置の傾倒状態における断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置の起立状態における断面図である。
図1及び図2に示すように、本車両用表示装置は、車両のダッシュボード1の上面1aに形成された開口1bを開閉するように、ダッシュボード1の内部に車両の左右方向に延在するように配設された回転軸を中心に車両の前方に向けて起立可能、後方に向けて傾倒可能に設けられたベースユニット3と、開口1bよりも後方の上面1aの出射孔1cを介して表示光を車両の前方に向けて出射させるようにダッシュボード1内に収容されたバックライト付きの表示器5とを有している。
また、図3及び図4に示すように、本車両用表示装置は、ベースユニット3によって支持されて、表示器5から出射された表示光を車両の座席に着席した乗員(例えば運転者等)のアイポイントEPに向けて反射させる第1ミラー7及び第2ミラー9と、ベースユニット3の起立状態を検出するための第1リミットスイッチ11sと、ベースユニット3の傾倒状態を検出するための第2リミットスイッチ13sと、これら第1及び第2のリミットスイッチ11s、13sにより検出されるベースユニット3の起立傾倒状態に基づいて表示器5の表示内容を切り換え制御するコントローラ(不図示)とを有している。
上記第1ミラー7は、図3に示すベースユニット3の傾倒状態において、図3中鎖線で示す、表示器5から出射された表示光の光路L1上から退避してダッシュボード1内に収容されると共に、図4に示すベースユニット3の起立状態において、ダッシュボード1の上面1a上に進出して、水平面に対するチルト角度をベースユニット3の傾倒状態とは異ならせた表示器5から出射された表示光の光路L2上に位置し、その反射面に照射された表示器5からの表示光をアイポイントEPに向けて反射させるように構成されている。
上記第2ミラー9は、図3に示すベースユニット3の傾倒状態において、ダッシュボード1の上面1a上に進出して表示器5から出射された表示光の光路L1上に位置し、その反射面に照射された表示器5からの表示光をアイポイントEPに向けて反射させると共に、図4に示すベースユニット3の起立状態において、水平面に対するチルト角度をベースユニット3の傾倒状態とは異ならせた表示器5から出射された表示光の光路L2上から退避して、ダッシュボード1の上面1a上に進出して表示器5から出射された表示光の光路L2上に位置している第1ミラー7のアイポイントEPから見て車両の前方に位置するように構成されている。
なお、図3及び図4中引用符号L3、L4は、第1ミラー7及び第2ミラー9によってアイポイントEPに向けて反射された表示器5からの表示光の光路を示す。また、上記第1ミラー7及び第2ミラー9は共に拡大機能を有する曲面(凹面)ミラーで構成されており、第1ミラー7は第2ミラー9よりも、反射面の面積が大きく、且つ、第2ミラー9よりも大きい拡大率で形成されている。表示器5の表示内容は、第1及び第2のリミットスイッチ11s、13s(図3及び図4参照)からの信号に基づき切り替えられる。
また、図3及び図4中引用符号Wはウィンドシールドであり、このウィンドシールドW上の引用符号Sは、アイポイントEPから車両の前方に乗員が視線を向けた際に、ボンネット等によって遮られずに視認できるはずの視界を示す。そして、図3に示すようにベースユニット3が傾倒してダッシュボード1の開口1bを閉じ、第2ミラー9がダッシュボード1の上面1a上に配置されて表示器5から出射された表示光の光路L1上に位置しても、反射面の面積が小さいことから第2ミラー9は上記領域Sの内方にはみ出ない。しかも、ベースユニット3が傾倒した状態では第1ミラー7はダッシュボード1内に収容されている。
このため、ベースユニット3の傾倒状態においては、アイポイントEPからの車両前方の視界Sが全て確保された状態で、第2ミラー9によりアイポイントEP側に反射された表示器5からの表示光によって、アイポイントEPから第2ミラー9の前方(向こう側)に、反射面の面積の小さい第2ミラー9で反射された表示器5の中央寄り領域の虚像が、小さい拡大率で視認されることになる。
一方、図4に示すようにベースユニット3が起立してダッシュボード1の開口1bを開放し、第1ミラー7がダッシュボード1の上面1a上に配置されて表示器5から出射された表示光の光路L2上に位置すると、反射面の面積が大きいことから第1ミラー7の上端側が、上記視界Sの内方にはみ出てその下方寄り領域S1の手前に位置し、これにより、アイポイントEPからの車両前方の視界Sのうち下方寄り領域S1が第1ミラー7によって遮られる。
この状態では、第2ミラー9が、表示器5からの表示光の光路L2上に位置する第1ミラー7の前方(向こう側)に配置されて、アイポイントEPからは第1ミラー7に隠れて見えないようになる。このため、ベースユニット3の起立状態においては、アイポイントEPからの車両前方の視界Sのうち下方寄り領域S1の視界が第1ミラー7によって妨げられた状態とはなるものの、第1ミラー7によりアイポイントEP側に反射された表示器5からの表示光によって、アイポイントEPから第1ミラー7の前方(向こう側)に、第2ミラー9よりも反射面の面積及び拡大率の大きい第1ミラー7で拡大された、表示器5の全面の虚像で視認されることになる。
上記第1リミットスイッチ11sは、図3に示すように、ダッシュボード1の内部の、ベースユニット3の傾倒状態において第1ミラー7の周縁のベースユニット3部分により押圧される箇所に配置されており、ベースユニット3が傾倒状態から若干起立した状態から完全に起立した状態までの範囲では、図4に示すように、第1ミラー7の周縁のベースユニット3部分が離間して押圧状態を解除されるように構成されている。
上記第2リミットスイッチ13sは、図4に示すように、ダッシュボード1の内部の、ベースユニット3の起立状態において枢軸3aよりも車両の前方側に位置するベースユニット3部分により押圧される箇所に配置されており、ベースユニット3が起立状態から若干傾倒した状態から完全に傾倒した状態までの範囲では、図3に示すように、回転軸よりも車両の前方側に位置するベースユニット3部分が離間して押圧を解除されるように構成されている。
そして、上記第1及び第2のリミットスイッチ11s、13sの押圧状態に基づいて、表示器5の表示内容が図示しないコントローラによって切り替えられる。図1及び図3に示す傾倒状態における表示内容は、例えば、ナビゲーション情報やワーニング情報等のような通常使用時に対応する内容とし、図2及び図4に示す起立状態における表示内容は、例えば、前方視界支援情報やバックモニタ情報等のような緊急時や必要時に対応する内容とする。
以上のような基本構成及び作用を前提として、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について以下に図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態の車両用表示装置は、上記ベースユニット3の傾倒状態(以下、単に傾倒状態ともよぶ)におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニット3の起立状態(以下、単に起立状態ともよぶ)においても確保されるように、第2ミラー9の変移に同期して第1ミラー7を変移させるミラーリンク機構を備えたものである。このために、以下に説明する第1角度β及び第2角度αの比率が維持されるように、第1ミラー7及び第2ミラー9を同期させて変移させる。
第1ミラー7及び第2ミラー9を同期させて変移させるには、基準となるミラーをまず決める必要がある。ここでは、通常使用時に対応する内容が表示される傾倒状態(図1、図3参照)で有効となる第2ミラー9を基準ミラーとする。すなわち、第2ミラー9が変移されると、これに同期して第1ミラー7が自動的に変移されるものとする。
次に、第1ミラー7及び第2ミラー9の基本的な同期方法について説明する。図5は、表示器からの表示光の光路とアイレンジとの関係を示す図である。図6(A)及び図6(B)は、光路、アイレンジ、アイボックスの関係を示す図である。
図5に示すように、表示器5からの表示光の光路L1(L3)は、ベースユニット3の傾倒状態及び起立状態共に等しいとすると、図5及び図6(A)に示すように、ベースユニット3の傾倒状態である反射角の第2ミラー9による反射光L3によるアイボックスEB3とアイレンジERの交わる領域が乗員の見える領域Vである。なお、アイボックスとは、運転中に運転手としての乗員のアイポイントが動く範囲である。ここで、ベースユニット3の起立状態の反射光L4を考えると、そのアイボックスEB4は、図6(B)に示すように、傾倒状態のアイボックスEB3よりも小さくなる。これは、傾倒状態の表示は、通常使用時に対応するため、アイボックス(見える範囲)を大きく取りたいためである。
しかし、起立状態の表示は、緊急時や必要時に対応するため、できるだけ大きい表示としたい。ところが、ミラーの大きさは、乗員の目障りにならないように、サイズに限界があるため、できるだけ大きい表示をしようとすると、アイボックスが小さくならざるを得ないためである。
そのため、ある1点に対して反射角を同期させたい場合(ある1点で各反射光L3、L4が交差する)、図6(B)に示すように、表示像の見えない領域が発生したり、又は
表示像の一部しか見えない(起立状態のアイボックスEB4が、反射光L4を全てカバーできない)等の問題が発生する可能性がある。したがって、起立状態のミラー7は、ある1点Pで反射光L3、L4が交わるように、ミラー角度を同期させた後に微調整をする。
次に、第1ミラー7及び第2ミラー9の具体的な同期方法について説明する。図7は、角度α、βの比率を説明するための図である。図8は、第1ミラー及び第2ミラーの反射光の交点とアイレンジとの関係を示す図である。図9は、表示像の位置変化を説明するための図である。
傾倒状態の反射光L3と起立状態の反射光L4とがアイレンジ内のどこかで交わることが必要であるために、図7に示すように、アイレンジERの上端及び下端に正接する反射光L3及び反射光L4のなす角度β及び角度αをそれぞれ求める。反射光L3及び反射光L4は、図5に示したように、表示器5からの基準となる表示光が第2ミラー9及び第1ミラー7によりそれぞれ反射されたものである。そして、この角度β及び角度αの比率を維持しつつ、第1ミラー7及び第2ミラー9を変移させる。
これにより、図8に示すように、各反射光L3及び反射光L4は、アイレンジER内のある点Pで交差するため、大まかなミラー7、ミラー9の角度調整が可能である。しかしながら、前後方向の乗員の目の位置までは判らないため、例えば、図9の7x及び7yに示すように、見る場所によって、表示像の位置が変動してしまう。そこで、後述のように、基準となる第2ミラー9の反射角を完全に調整し、これに同期してほぼ調整された第1ミラー7の反射角を手動にて微調整可能にする。この機構については後述する。
次に、第1ミラー7及び第2ミラー9の基本的な変移機構について説明する。図10は、ミラー変移機構を例示する斜視図である。図11は、ミラー変移機構の作用を説明するための図である。
この種の表示装置におけるミラーの調整量は非常に小さいため、ミラーをその回転軸周りに直接回転させることによる調整は困難である。したがって、図10に示すように、駆動源としてのモータ11、減速機構としての複数のギア12及びラックフレーム15を含むテーパスライダ10を含む基本構成を採用する。第2ミラー9(第1ミラー7でもよい)は、回転軸92を中心に回転可能である。すなわち、モータ11の回転量をテーパスライダ10の移動量に変換して、ミラー9の反射角を変移させるテーパスライド方式が採用可能である。なお、ミラー9の背面には、複数の突起91(図11参照)が凸設されている。また、テーパスライダ10は、複数の突起91に対応した複数のテーパ台101(図11参照)が設けられている。
このような基本構成において、角度調整のためのスイッチ操作に応答して図示しないコントローラから制御信号が発せられると、モータ11はそれに応じて回転して、その回転力が複数のギア12により減速される。テーパスライダ10は、ラックフレーム15上を図11の矢印Aで示すように横方向にスライド可能であり、減速された回転力がテーパスライダ10をスライドさせる。そうすると、このスライドに応じて、テーパスライダ10に設けられたテーパ台101が動き、図11の矢印Bで示すように、テーパ台101とミラー9に凸設された突起91との接触位置が変化する。この変化により、図11の矢印Cで示すように、ミラー9が回転軸92を中心に回転する。したがって、ミラー9の反射角が変移される。このような機構により、ミラー9の反射角の調整量を小さくすることができる。
なお、ミラー9のガタ防止のため、ミラー9をテーパ台101に押しつける方向に、回転軸92にバネ93等(図10参照)で力をかけておくことが好ましい。上記基本構成は、一例であり、ギア枚数、減速比、ビア配置及びテーパ形状は、適宜変更可能である。
次に、上述のような変移機構を用いて、ベースユニット3の起立状態及び傾倒状態で、第1ミラー7及び第2ミラー9の変移を同期させるリンク機構について説明する。図12は、第1ミラー及び第2ミラーのリンク機構を例示する斜視図である。
ここで示す機構も、上述したようなテーパスライド方式を採用するが、図12に示すように、第1ミラー7及び第2ミラー9は共に、共通駆動源としてのモータ11によって同期して角度変移される構成になっている。なお、図12に示すテーパスライド方式は、図10及び図11と同一ではないが、基本構成及び作用は同等である。
すなわち、第2ミラー9を角度変移させるためのテーパスライダ10、ラックフレーム15(請求項の第2ミラー変移機構に対応)及び第1ミラー7を角度変移させるためのテーパスライダ13、不図示のラックフレーム(請求項の第1ミラー変移機構に対応)は、ミラーリンク機構としての複数のギア12により連結され、共通駆動源としてのモータ11によって同期して角度変移される構成になっている。
補足すると、ベースユニット3の傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニット3の起立状態においても確保されるように、すなわち、上記第1角度β及び第2角度αの比率が維持されるように、第1ミラー7及び第2ミラー9が同期して変移される。この比率は、複数のギア12による減速比、及び/又は、テーパスライダ10、13のテーパ台101、131の傾斜具合により、維持することが可能である。なお、ここでは図示しないが、テーパスライダ10及びテーパスライダ13は、それぞれラックフレームに搭載されており、それらのラックフレームがギア12に連結されて変移することにより、これに伴ってスライダ10及びスライダ13も変移するようになっている。
更に、上述したような第1ミラー7の反射角を手動にて微調整可能にするための具体的な構成について説明する。図13(A)は、第1ミラーの独立変移機構を例示する図であり、図13(B)は、テーパ台の変形例を示す図である。
上述したようにテーパスライダ13は、モータ11の駆動力によってラックフレーム15と共に変移するが、図13(A)に示すように、ラックフレーム15の変移と独立して、ラックフレーム15上を変移可能な構成になっている。すなわち、テーパスライダ13は、調整ネジ135を例えば手動にて回転させることにより、ラックフレーム15の変移と独立して、図13(A)中矢印で示すように、ラックフレーム15上を変移可能である。ガタ防止のために、バネ134を用いて、スライダ13を一方向に押しつけるようにしている。
このように、テーパスライダ13を単独で変移可能にすることで、第1ミラー7の反射角だけを微調整可能になる。この微調整による変異量は、テーパスライダ13の変異量に加算されることになるので、総合的な第1ミラー7の角度変異量をより大きくすることができ、工場出荷時の初期調整等にも利用可能となる。図13に示す構成は、請求項中の独立変移機構に対応する。
上記構成では、第1ミラー7及び第2ミラー9の同期させるために、複数のギア12及び平面状のテーパ台101、131を利用して、第1角度β及び第2角度αの比率が維持されるようにしているため、ミラー7、9の角度変移は直線的な変移となる。ところが、実際的には、図8に示すように、傾倒状態の反射光L3と、起立状態の反射光L4との交点Pはバラバラになる。しかし、ある決まった位置で必ずこれらを交差させたい場合(例えば、傾倒状態の反射光L3とアイレンジERとの交点を結んだ直線の中点で交差させたい場合)、リンクさせる第1ミラー7の角度変移は、必ずしも直線的にならず、曲線的な増加となる場合もあり得る。このような場合、減速比は同じとし(上記角度の比率は維持しなくてもよい)、第1ミラー7に対応するテーパスライダのテーパ台の形状を図13(B)の131′で示すように、曲線状にすることにより対応可能である。
このように、第1実施形態によれば、共通駆動源としてのモータ11と第1ミラー変移機構としてのテーパスライダ10及び第2ミラー変移機構としてのテーパスライダ13とを連結するミラーリンク機構としてのギア12等により、共通駆動源の駆動力を利用して、ベースユニット3の傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、ベースユニット3の起立状態においても確保されるように、例えば、第1角度β及び第2角度αの比率が維持されるようにして、第2ミラー9の変移に同期して第1ミラー7が変移される。
したがって、駆動源が削減されるので、コストダウンがもたらされる。また、これにともないベースユニット3が軽量化されるので、振動対策が容易になる。また、駆動源のためのスペースが削減されるので、ベースユニット3のデザインに自由度が広がる。更に、各ミラー7、9に対する調整作業が容易になる。
更に、第2ミラー9とは独立的に第1ミラー7の反射角を変移可能な独立変移機構を備えるので、より厳密な反射角の設定が可能になる。
[第2実施形態]
図14は、ミラーの反射角のずれと反射光のずれとの関係を示す図である。反射型の表示装置においては、図14の9A及び9Bに示すように、ミラーの反射角のわずかなずれが、図14のLA及びLBに示すように、乗員側では大きなずれとなる。なお、図14中、Lは表示器5から出射される表示光を示し、LA及びLBはそれぞれ、9A及び9Bで示すミラーの反射角による反射光を示す。また、ERはアイレンジを示し、EB3、EB4、EB5はアイボックスを示す。
一方、上述したように、この種の表示装置のベースユニット等の車両用表示装置の構成部品及びこの表示装置が取り付けられるダッシュボードには不可避の公差が存在する。このような公差に起因する各装置のミラーの反射角のバラツキにより、ミラー組み付け時の初期調整作業に長時間要していた。第2実施形態の車両用表示装置及びそのミラー角度調整方法は、公差に起因して長時間要していた初期調整作業時間を短縮するものである。なお、以下の説明では、基本的に第2ミラー9を用いて説明する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る調整機構を例示する上面図であり、図16及び図17はそれぞれ、図15の調整機構を異なる角度からみた分解斜視図である。なお、図16及び図17においては、図15に示されるフレームは省略されている。
図15〜図17に示すように、テーパスライダ10は、ラックフレーム15のスライダガイド部152に搭載される。テーパスライダ10は、上述したように、複数のテーパ台101を有する。一方、ラックフレーム15は、テーパスライダ10がスライド可能な溝状のスライダガイド部152、スライダガイド部152の底面に設けられた複数の矩形窓151、テーパスライダ10を保持するための複数の保持爪153、フレーム16のガイドピン161が貫通される孔154を有する。そして、テーパスライダ10は、保持爪153に保持されつつ、スライダガイド部152内をスライドする。
ラックフレーム15の背面には、細長い板状の初期調整用スライダ14が取り付けられる。初期調整用スライダ14は、上記複数の矩形窓151に対応する位置に設けられた複数のテーパ台141を有する。初期調整用スライダ14の複数の孔154には、フレーム16のガイドピン161が貫通されて、初期調整用スライダ14を挟み込むようにして、フレーム16がラックフレーム15に取り付けられる。
このような構成において、第2ミラー9(不図示)の反射角を微調整するために、調整ネジ142を回転させると、初期調整用スライダ14は、図15中矢印Yで示す方向に変移する。この変移に伴って、初期調整用スライダ14のテーパ台141は、矩形窓151を介して、ラックフレーム15の背面を押圧する。そうすると、押圧量に応じて、図15中矢印Xで示す方向に、ラックフレーム15ごとテーパスライダ10が変移する。このようにして、ラックフレーム15ごとテーパスライダ10が変移させることにより、ベースユニットやダッシュボード等の公差を容易に吸収することができる。なお、初期調整用スライダ14及び調整ネジ142は、請求項中の第1位置調整機構及び第2位置調整機構に対応する。
このような初期調整機構を用いたミラー組み付け時におけるミラー角度調整方法について、以下に説明する。図18は、調整治具及びその配置例を説明するための図である。図19(A)及び19(B)はそれぞれ、ミラーが目標とする反射角に設定されている状態及び設定されていない状態を示す図である。図20は、第2実施形態の変形例を示す図である。
ミラー角度調整のためには、図18に示すような、第1調整治具17及び第2調整治具18を利用する。第1調整治具17及び第2調整治具18はそれぞれ、第2ミラー9に反射された表示像の外形に対応した異なる大きさの第1確認窓17W及び第2確認窓18Wを有する。第1調整治具17及び第2調整治具18は、第2ミラー9から異なる距離の箇所に配置される。
補足すると、ミラー角度調整に先立ち、第1調整治具17及び第2調整治具18を、第2ミラー9の目標とする反射角に対応させて、乗員からみて、第1確認窓17W及び第2確認窓18Wに、第2ミラー9に反射された表示像(の外形)が共に一致するように配置しておく。すなわち、第2ミラー9が目標とする反射角に設定されると、図18中Lで示すように表示器5から出射されて、図18中L9で示すように第2ミラー9で反射された表示像のうち、第1確認窓17W及び第2確認窓18Wを共に完全に通過する表示像はひとつだけのはずである。言い換えると、乗員からみて、表示像が第1確認窓17W及び第2確認窓18Wを共に完全に通過しないときには、第2ミラー9は目標とする反射角に設定されてないことになる。この現象をミラー角度調整に利用する。
例えば、図19(A)に示すように、全く公差が存在しない理想的な場合を想定して、第2ミラー9、第1調整治具17及び第2調整治具18を、基準となる目標角度及び位置に設定しておく。実際の初期調整作業時に公差が全くない場合には、当然、図19(A)のL9で示すように、乗員(実際には作業者)のアイポイントEPから、表示像に欠けは認められない。一方、実際の初期調整作業時に公差が存在する場合には、図19(B)のL9Cで示すように、乗員のアイポイントEPから、表示像に欠けDRが認められる。
表示像に欠けDRが認められた場合には、図15〜図17で説明したような初期調整機構における調整ネジ142を適宜回転させて、図19(A)に示したような欠けのない状態になるように第2ミラー9を調整する。したがって、ミラー組み付け時の初期調整作業を短時間で確実に行うことができる。
なお、上記説明では、第2ミラー9を用いて説明したが、第1ミラー7に関しても同様の調整構成及び調整方法が適用される。好ましくは、図20の変形例に示すように、第1ミラー7の位置調整機構72及び第2ミラー9の位置調整機構92(例えば、上記初期調整用スライダ14及び調整ネジ142から構成される)のいずれか一方の調整動作に同期して、他方の調整動作がなされるように、両機構72及び92をリンク機構LNKにより連結する。なお、図20中、71及び91は、第1実施形態で示した第1ミラー7(図20中不図示)の反射角を変移させるための第1ミラー変移機構及び第2ミラー9(図20中不図示)の反射角を変移させるための第2ミラー変移機構である。このように、位置調整機構72及び92とが連結されているので、ミラー組み付け時の初期調整作業をより短縮することができる。
このように、第2実施形態によれば、ミラー変移機構としてのテーパスライダ、ラックフレームの配置を調整可能な、位置調整機構としての初期調整用スライダ、調整ネジを含むので、ダッシュボードやベースユニット等の公差に起因するミラーの反射角のバラツキを容易に調整可能になる。したがって、ミラー組み付け時の初期調整作業を短縮できる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、起立及び傾倒可能に対応した異なるミラーを有する反射型の車両用表示装置において、駆動源を削減することにより、コストダウンをもたらし、ベースユニットを軽量化して振動対策を容易にし、駆動源のためのスペースを削減してデザインに自由度を広げ、更に、ミラーの角度調整作業を容易にすることができる。また、ミラー組み付け時の初期調整作業を短縮することができる。
なお、上記実施形態では、第2ミラーを基準ミラーとしているが、第1ミラーを基準ミラーとすることも可能である。本発明は、その主旨の範囲で変更された形態も含むものである。
本発明の実施形態に係る車両用表示装置の傾倒状態における斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置の起立状態における斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置の傾倒状態における断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置の起立状態における断面図である。 第1実施形態に係り、表示器からの表示光の光路とアイレンジとの関係を示す図である。 第1実施形態に係り、図6(A)及び図6(B)は、光路、アイレンジ、アイボックスの関係を示す図である。 第1実施形態に係り、角度α、βの比率を説明するための図である。 第1ミラー及び第2ミラーの反射光の交点とアイレンジとの関係を示す図である。 第1実施形態に係り、表示像の位置変化を説明するための図である。 第1実施形態に係り、ミラー変移機構を例示する斜視図である。 第1実施形態に係り、ミラー変移機構の作用を説明するための図である。 第1実施形態に係り、第1ミラー及び第2ミラーのリンク機構を例示する斜視図である。 第1実施形態に係り、図13(A)は、第1ミラーの独立変移機構を例示する図であり、図13(B)は、テーパ台の変形例を示す図である。 第2実施形態に係り、ミラーの反射角のずれと反射光のずれとの関係を示す図である。 第2実施形態に係り、本発明の第2実施形態に係る調整機構を例示する上面図であり、 第2実施形態に係り、図15の調整機構の分解斜視図である 第2実施形態に係り、図15の調整機構の分解斜視図である 第2実施形態に係り、調整治具及びその配置例を説明するための図である。 第2実施形態に係り、図19(A)及び19(B)はそれぞれ、ミラーが目標とする反射角に設定されている状態及び設定されていない状態を示す図である。 第2実施形態に係り、第2実施形態の変形例を示す図である。
符号の説明
1 ダッシュボード
3 ベースユニット
5 表示器
7 第1ミラー
9 第2ミラー
10、13 テーパスライダ
11 モータ
12 ギア
14 初期調整用スライダ
15 ラックフレーム
16 フレーム
17 第1調整治具
18 第2調整治具

Claims (6)

  1. 車両のダッシュボード内に収容された表示器からの表示光をこの車両の乗員側に向けて反射させる車両用表示装置であって、
    前記ダッシュボードに対して起立及び傾倒可能に設けられたベースユニットと、
    前記ベースユニットによって支持され、前記ベースユニットの傾倒状態において、前記表示光の光路から退避させると共に、前記ベースユニットの起立状態において、前記表示光の光路上に進出して前記表示光を前記乗員側に向けて反射させる第1ミラーと、
    前記ベースユニットによって支持され、前記ベースユニットの起立状態において、前記表示光の光路から退避させると共に、前記ベースユニットの傾倒状態において、前記表示光の光路上に進出して前記表示光を前記乗員側に向けて反射させる第2ミラーと、
    前記第1ミラーの反射角を変移させる第1ミラー変移機構と、
    前記第2ミラーの反射角を変移させる第2ミラー変移機構と、
    前記第1ミラー変移機構及び前記第2ミラー変移機構の共通駆動源と、
    前記共通駆動源と第1ミラー変移機構及び第2ミラー変移機構とを連結し、前記共通駆動源の駆動力を利用して、前記ベースユニットの傾倒状態におけるアイレンジと同等のアイレンジが、前記ベースユニットの起立状態においても確保されるように、前記第2ミラーの変移に同期して前記第1ミラーを変移させるミラーリンク機構と、
    を含むことを特徴とする車両用表示装置。
  2. 請求項1記載の車両用表示装置において、
    前記ミラーリンク機構は、
    前記表示器からの基準となる表示光が前記第1ミラーに反射して前記アイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第1角度と、前記基準となる表示光が前記第2ミラーに反射して前記アイレンジの上端及び下端に正接する2線がなす第2角度と、の比率が常に維持されるように、前記第2ミラーの反射角の調整に同期させて前記第1ミラーの反射角を調整する、
    ことを特徴とする車両用表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用表示装置において、
    前記第1ミラー変移機構は、
    前記ミラーリンク機構とは独立的に手動により前記第1ミラーの反射角を変移可能な独立変移機構を備える、
    ことを特徴とする車両用表示装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車両用表示装置において、
    前記第1ミラー変移機構に付随して、前記第1ミラー変移機構の配置を調整可能な第1位置調整機構と、
    前記第2ミラー変移機構に付随して、前記第2ミラー変移機構の配置を調整可能な第2位置調整機構と、
    を含むことを特徴とする車両用表示装置。
  5. 請求項4記載の車両用表示装置において、
    前記第1位置調整機構又は前記第2位置調整機構のいずれか一方の調整動作に同期して、他方の調整動作がなされるように、前記第1位置調整機構と前記第2位置調整機構とが連結されている、
    ことを特徴とする車両用表示装置。
  6. 請求項4又は請求項5記載の車両用表示装置のミラー角度調整方法であって、
    前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形に対応した異なる大きさの第1確認窓及び第2確認窓を有する第1及び第2調整治具を用い、
    前記第2ミラーの目標とする反射角に対応させて、第1位置において、前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形と前記第1確認窓とが前記乗員からみて一致するように前記第1調整治具を配置し、前記第1位置とは異なる第2位置において、前記ベースユニットの傾倒状態における前記第2ミラーからの表示像の外形と前記第2確認窓とが前記乗員からみて一致するように前記第2調整治具を配置しておき、
    前記第2位置調整機構を動作させたときの、前記乗員からみた前記表示像の欠けの有無に基づいて、前記第2ミラーの角度調整を行う、
    ことを特徴とする車両用表示装置のミラー角度調整方法。
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