JP2006069064A - スクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷作業途中で発生した印刷スジをスキージ交換を実施することなく解消することができ、これにより、印刷作業を迅速に再開することができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供する。
【解決手段】 スキージを研磨することができる研磨部1をスクリーン印刷マスク20におけるスキージ移動域内の印刷使用領域2以外の領域に設ける。そして、スキージの角度を所定の設定より起こした角度で研磨部1に押圧してスキージエッジを研磨し、次にスキージの角度を所定の設定より寝かせた角度でスキージのエッジを研磨することにより、スキージを取り外すことなく、スキージの欠陥を除去する。
【選択図】 図1
【解決手段】 スキージを研磨することができる研磨部1をスクリーン印刷マスク20におけるスキージ移動域内の印刷使用領域2以外の領域に設ける。そして、スキージの角度を所定の設定より起こした角度で研磨部1に押圧してスキージエッジを研磨し、次にスキージの角度を所定の設定より寝かせた角度でスキージのエッジを研磨することにより、スキージを取り外すことなく、スキージの欠陥を除去する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷作業途中で発生したスキージの欠陥を修復するスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法関する。
スクリーン印刷は、インク透過域に相当する孔部によって印刷パターンが形成された印刷版と被印刷媒体とを重ね合わせ、インクを印刷版の裏面から前記インク透過域の部位だけ選択的に謄写することにより、印刷パターンに対応する文字及び図形等を印刷するものである。スクリーン印刷は比較的簡易な設備及び冶具で、仕上がりが美しい印刷物を得ることができ、印刷版の作成も他の印刷方法と比較して容易かつ低コストで行うことができる。また、スクリーン印刷は、対象となる被印刷媒体を幅広く選択することができるという利点がある。このため、プラズマディスプレイパネル(以下、PDP)の製造工程においても、隔壁の形成等の多くの工程でスクリーン印刷が活用されている。
図6は特許文献1(特願平5−68273号公報)に開示された一般的なスクリーン印刷装置を示す図である。この図6に記載されているように、スクリーン印刷装置は、被印刷媒体がバキュームテーブル100上に保持され、バキュームテーブル100の上方に、版枠に保持されたスクリーン印刷マスク102が被印刷媒体に重ねられるように設置される。スクリーン印刷マスク102の上方には、スキージ103及びドクター104が夫々エアシリンダ105及び106により独立に昇降駆動されるように配置されている。また、スキージ103及びドクター104は、一体となって、無端ベルト107により、スクリーン印刷マスク102の上方で水平に移動することができるようになっている。ドクター104によりペースト又はインキがスクリーン印刷マスク102上に塗布され、スキージ105により、スクリーン印刷マスク102が被印刷媒体に押圧され、この状態でスキージ105が水平方向に移動することにより、スクリーン印刷マスク102に形成されたパターンが被印刷物に転写される。
この種のスクリーン印刷作業では、被印刷物の出来栄えとして、印刷方向と平行に発生する印刷不具合(以下、印刷スジという)が発生しないようにすることが重要な要素のひとつとなっている。そこで、通常印刷作業の立ち上げ準備時に試し印刷を行ない、その被印刷物の出来栄えを検査し、印刷スジが発生していないことを確認する。その結果、印刷スジが認められた場合は、スクリーン印刷装置の稼動を停止して、是正処置をとる必要がある。
次に、印刷スジの発生原因について、図5を参照して説明する。印刷スジの大半は、スクリーン印刷装置に具備されたスキージ103に欠陥があることにより発生する。具体的には、スキージ103の先端部を構成するスキージゴム114の製造中に、スキージゴム114中に混入する気泡及び異物等により、スキージゴム側面113に発生する欠陥、スキージゴム中の気泡がスキージゴム研磨面112に出てきてできる欠陥、スキージゴム側面113についた傷、印刷で使用するペーストがスキージエッジに付着しこのペーストに混入した異物、印刷過程でスキージゴム印刷面110に異物を挟み込んだことによりスキージゴム側面113及びスキージゴム印刷面110に発生するすり傷、及び前処理としてスキージのエッジを研磨する際に発生したエッジ欠陥等がある。このため、印刷スジの原因となるスキージに発生した欠陥は、図5に示すように、スキージのエッジの破線で囲んで示すエリア111でのみ発生する。その発生場所はエッジ近傍のスキージゴム側面113とエッジ近傍のスキージ研磨面112、及びスキージ印刷面110のみであり、その外の部分に欠陥が存在したとしても印刷スジの原因とはならない。
スキージのエッジに欠陥があり、印刷スジが発生した場合は、欠陥のあるスキージを交換するしか対策はなく、またスキージを交換するためには、以下の作業を要する。先ず、スクリーン印刷装置に取り付けられたスキージを清掃する。次に、清掃がすんだスキージをスクリーン印刷装置から取り外し、新しいスキージをスクリーン印刷装置に取り付ける。次いで、新しく取り付けたスキージの平行出しを行なうために、スクリーン印刷装置に配置されているスクリーン印刷マスクを外す。次に、新しく取り付けたスキージの平行出しを行う。その後、再度スクリーン印刷マスクをスクリーン印刷装置に配置する。最後に、スクリーン印刷マスクとスキージと印刷ペーストを馴染ませるために、試し印刷を施し、印刷スジの発生有無を確認する。
しかしながら、この方法では、用意された新しいスキージのエッジにも欠陥があった場合は、同じ手順で別の新しいスキージに交換することになる。従って、印刷スジの発生を抑制するために、多大の工程が必要となる。
また、PDPパネルの製造において、スキージ及びスクリーン印刷マスクが大型化しており、スキージ及びスクリーン印刷マスクの交換作業そのものが、作業員にとって大きな負担となり、また時間を浪費することとなる。これにより、スクリーン印刷装置の不稼動損失が発生し、また、PDPパネルの製造工程において、スループットを悪化させる要因になっている。
そこで、例えば、特許文献2(特開2004−114239号公報)には、スキージの使用前処理であるスキージ研磨を、高生産性で行うことを目的としたスキージ研磨装置及びスキージ研磨方法が提案されている。この従来技術は、粗仕上げ用研磨機と、仕上げ用研磨機とを具備するスキージ研磨装置により、スキージの研磨を行うものである。これにより、スキージをスクリーン印刷装置に装着する前に、予め、スキージの研磨状態を所定のレベルで実現でき、立ち上げ時に印刷スジが発生するのを防止することができる。従って、この従来技術は、印刷作業の立ち上げ準備時に印刷スジが発生することを抑制することができる。
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示す問題点がある。即ち、印刷作業途中で発生した印刷スジについては、これに対応することができない。印刷スジが印刷作業途中で発生するのは、印刷立ち上げ作業時には問題がなかったスキージに何らかの欠陥が発生したり、異物の付着が起きたからである。この印刷スジが印刷作業途中で発生した場合、原因となるスキージ欠陥又は異物付着は、印刷作業中に自然に回復することはまれである。また、従来技術においては、スキージにできた欠陥を印刷作業中に修復する方法はない。このため、この印刷スジの解決方法はスキージの交換しかない。
しかも、スキージ交換を実施するには、前述の交換作業を全てこなす必要がある。PDP製造のためのスクリーン印刷マスクは2mを超え、スキージが2m近くあるため、スキージ交換作業には、多大な労力と時間が必要となり、スクリーン印刷作業の多大な生産稼動損失が発生する。また、このスキージの交換作業は、前後の工程との生産の流れを阻害し、著しい生産性の低下を起こすという問題がある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであって、印刷作業途中で発生した印刷スジをスキージ交換を実施することなく解消することができ、これにより、印刷作業を迅速に再開することができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
本発明に係るスクリーン印刷装置は、被印刷物が配置されるステージと、前記被印刷物の上方に配置され印刷パターンが形成されたスクリーン印刷マスクと、前記スクリーン印刷マスクの上面を前記被印刷物に向けて押圧しながら前記スクリーン印刷マスク上を移動して前記印刷パターンを前記被印刷物に転写するスキージと、前記スキージの移動域内であって前記スクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に位置可能に設けられた研磨部とを有し、前記研磨部は前記スキージの移動域内で前記スキージにおける前記スクリーン印刷マスクの押圧部を研磨するものであることを特徴とする。
本発明においては、スキージの移動域内であってスクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に位置可能に設けられた研磨部を有するので、印刷作業中に印刷スジが発生した場合、スキージを前記研磨部まで移動させて、その先端のスクリーン印刷マスク押圧部を研磨部に摺動させて研磨する。これにより、スキージに発生した印刷スジの原因となるスキージの欠陥及び付着物を取り除くことができ、スキージを交換することなく、印刷動作を再開する。この結果、印刷作業途中であっても、スキージをスクリーン印刷装置から取り外すことなく印刷スジの原因であるスキージの欠陥を除去することができ、印刷スジを解消し、印刷作業を再開できる。これにより、部材の大型化が進んだプラズマディスプレイパネル製造において、段取り作業を減らすことができ、生産損失を少なくして、PDPの製造に適用した場合は、効率的なPDPの製造が可能となる。
前記研磨部は、例えば、前記スクリーン印刷マスクにおける印刷使用領域を除く領域に配置されたものであり、研磨紙又は前記スクリーン印刷マスクの表面を粗面化して研磨機能を具備させたものとすることができる。
又は、本発明は、研磨部移動装置が、前記研磨部を前記スキージの移動域内の位置と、前記スキージの移動域から外れる位置との間で、移動させるように構成することもできる。
また、本発明に係るスクリーン印刷装置は、例えば、スキージ移動装置が、前記スキージを前記スクリーン印刷マスク上で移動させるものであり、前記スキージの前記研磨部に対する角度を調節可能に前記スキージを保持する保持部を設け、前記スキージ移動装置が、前記保持部を駆動して前記スキージを移動させるように構成することができる。このように、保持部がスキージの角度を調節可能に保持することにより、印刷スジの原因となるスキージゴムの側面、印刷面、研磨面に発生した欠陥及び付着異物を選択的に除去することができる。
更に、本発明においては、スクリーン印刷マスクは、例えば、プラズマディスプレイパネルの基板の製造に使用するものである。
本発明に係るスクリーン印刷方法は、被印刷物をステージ上に配置し、印刷パターンが形成されたスクリーン印刷マスクを前記被印刷物の上方に配置し、スキージにより前記スクリーン印刷マスクの上面を前記被印刷物に向けて押圧しながら前記スキージを前記スクリーン印刷マスク上で移動させて前記印刷パターンを前記被印刷物に転写するスクリーン印刷方法において、前記スキージの移動域内であって前記スクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に研磨部を配置し、前記スキージを前記研磨部に対して摺動させて前記スキージのマスク押圧面を研磨することを特徴とする。
また、本発明は、前記スキージの前記研磨部に対する摺動を、1又は複数回のスクリーン印刷工程毎に繰り返し、摺動の都度又は複数回おきに、前記スクリーン印刷マスクに対する前記スキージの傾斜角度を変更することとすることができる。
更にまた、前記スキージの研磨工程は、前記スキージを前記研磨部に対して複数回摺動させることにより行うものであってもよい。
更にまた、前記スキージの研磨工程は、例えば、前記スキージの前記研磨部に対する傾斜角度を変更して複数回摺動させるものである。
更にまた、前記スキージの研磨工程において、その摺動回数は、例えば、前記スキージの押圧面に設けられたゴムの材質及び/又は研磨部の砥石粗さによって決められるものである。
更にまた、前記スクリーン印刷マスクは、例えば、プラズマディスプレイパネルの製造に使用されるものである。
本発明においては、スキージの移動域内であってスクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に研磨部を位置させることができるので、印刷作業中に印刷スジが発生した場合、スキージを前記研磨部まで移動させて、その先端のスクリーン印刷マスク押圧部を研磨部に摺動させて研磨することができる。これにより、印刷作業途中であっても、スキージをスクリーン印刷装置から取り外すことなく印刷スジの原因であるスキージの欠陥を除去することができ、印刷作業中に印刷スジが発生してもスクリーン印刷装置からスキージを取り外すことなく、印刷作業を迅速に再開することができる。これにより、部材の大型化が進んだプラズマディスプレイパネル(PDP)の製造において、段取り作業を減らすことができ、生産損失を少なくして、効率的なPDPの製造が可能となる。
以下,本発明の実施の形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るスクリーン印刷装置で使用するスクリーン印刷マスクを示す。本実施形態に係るスクリーン印刷マスク20は、その4辺がスクリーン印刷マスク枠3に固定されて、このスクリーン印刷マスク枠3により張設されている。そして、このスクリーン印刷マスク20のほぼ中央部には、インクを透過する孔部により、印刷パターン22が形成されている。この印刷パターン22を含むように取り囲む領域が印刷使用領域2である。そして、スクリーン印刷マスク20における印刷使用領域2と重ならない領域に、研磨領域1が配置されている。
この研磨部1は、サンドペーパー等の研磨部材をスクリーン印刷マスク20に貼り付けることにより、設けることができる。又は、スクリーン印刷マスク20の製造時に、その構成材料のエマルジョンが硬化する際に、研磨部1の表面に凹凸が形成されるようにし、スクリーン印刷マスク自体の表面を粗面化して、砥石状にすることにより、研磨部1に研磨機能を具備させるようにしたものとすることができる。なお、本第1実施形態では、研磨部1は印刷動作の終端側に設けられている。
このスクリーン印刷マスク20以外の構成は、図6に示した従来のスクリーン印刷装置と同様である。即ち、スキージがエアシリンダにより昇降駆動され、無端ベルトが水平方向に移動することにより、スキージがスクリーン印刷マスク20を被印刷媒体に向けて押圧しつつ、水平方向に移動してインクの印刷パターンを被印刷物に転写することができる。また、前記エアシリンダにより、スキージ7が印刷スクリーンマスク20を押圧するときの押圧力が調節される。
この場合に、研磨部1は、無端ベルトにより駆動されたスキージの移動域に配置されており、スキージを研磨する研磨部1と、印刷使用領域2とを、個別に移動することができる。また、図2(a)乃至(c)に示すように、スキージ7はホルダ5に保持されており、スキージ7を昇降するエアシリンダのロッド先端はこのホルダ5を、鉛直方向に対する傾斜角度を任意に調節可能に保持している。これにより、スキージ7がスクリーン印刷マスク20(正確には、ステージ21)に対してなす角度、所謂アタック角度を調節することができる。
上述の如く構成された本第1実施形態に係るスクリーン印刷装置の動作について、図2(a)乃至図2(c)及び図3(a)乃至図3(d)を参照して説明する。図2(a)乃至図2(c)はスキージの動作を示す模式図であり、図3(a)乃至図3(d)は夫々図2(a)乃至図2(c)の動作により、スキージのエッジ形状が変化する様子を示している。図2(a)乃至図2(c)においては、図示の簡略化のため、スキージ7のみ表示し、その他のドクター及びペースト等については図示を省略している。
図2(a)に示すように、通常印刷状態においては、ホルダ5に保持されたスキージ7は、例えば、アタック角度を60°として、動作線図4aに示すように、スクリーン印刷マスク20の印刷使用領域2を摺動し、印刷パターン22をステージ21上の被印刷物に転写する。先ず、スキージ7は、無端ベルトによる駆動により、スクリーン印刷マスク20の印刷使用領域2を、研磨部1から遠い方(印刷動作の始端側)から、研磨部1に向けて摺動し、研磨部1側の端部(印刷動作の終端側)でエアシリンダによる駆動により上昇する。そして、必要に応じて、印刷動作の始端側でスキージ7が下降し、再度スクリーン印刷マスク20の上を摺動し、これを繰り返して、印刷パターンを被印刷物に転写する。このようにして、スキージ7が1又は複数回スクリーン印刷マスク20の上で摺動し、印刷パターンが被印刷物上に転写される。上述の如く、スキージ7の動作領域は印刷使用領域2であり、研磨部1には移動しない。
このような印刷動作を多数の被印刷物について繰り返すと、スキージ7の押圧部のエッジが削れていく。従って、被印刷物が設置されるステージ21が水平であるから、スキージ7のエッジは、図3(a)に示すように、スクリーン印刷マスクの押圧側のエッジが水平となる。
そして、印刷作業の途中で、印刷スジが発生した場合は、一旦、印刷作業を停止する。そして、図2(b)に示すように、スキージ7を研磨部1に移動させる。即ち、エアシリンダにより、スキージ7をスクリーン印刷マスク20に接しない高さまで上昇させ、研磨部1へ移動させる。次に、スキージ7のアタック角度を所定角度(例えば、図1(a)の60°)より起こした値(例えば、70°)に設定し、スキージ7を研磨部1に摺動させ、スキージ7のエッジを研磨する。即ち、研磨部1を、動作線図4bに示すように、先ずスクリーン印刷マスク20に接する高さまで下げ、その後、印刷方向へ移動させ、研磨部1の終端に達したら、スキージ7を上昇させてスクリーン印刷マスク20から離隔させ、研磨部1の始端まで戻す。この動作を所定の設定回数繰り返し、この設定回数だけ、スキージ7のエッジを研磨する。この設定回数は、スキージゴムの材質、研磨部1の研磨粗さによってその最適回数が決まるものであり、この最適回数を予め求めておく。
この動作により、スキージゴムの形状は、スキージ7における端面側の角部が削られ、図3(b)に示す破線より下方の部分が削除された状態になる。これにより、スキージゴムの印刷面(端面)におけるエッジ近傍に存在する欠陥及び付着異物等が除去される。これにより、第1段階のスキージエッジの研磨が終了する。
次いで、第2段階のスキージエッジ研磨に移る。第1段階のスキージエッジ研磨が終了した後、スキージ7をスクリーン印刷マスク20と接しない位置まで上げて、スキージ7のアタック角度を所定角度より寝かせた角度(例えば、30°)に設定する。その後、動作線図4bに示すように、スキージ7をスクリーン印刷マスク20に接する高さまで下げ、印刷方向へ移動させて、研磨部1の終端に達した後、スキージ7をスクリーン印刷マスク20に接しない高さまで上昇させ、研磨部1の開始位置まで戻す。この動作を設定回数繰り返す。この第2段階の研磨設定回数も、スキージゴムの材質及び研磨部1の研磨粗さによって最適回数を予め決めておく。
この動作により、スキージゴムの形状は、図3(c)に示すように、スキージ7における側面側の角部が削られ、図3(c)の破線より下方の部分が削除された状態になる。これにより、スキージゴムの側面におけるエッジ近傍に存在する欠陥及び付着異物等が除去される。そして、図3(b)の研磨と図3(c)の研磨により、図3(d)に示すように、スキージ7のエッジ形状は、3個の平面が連続して、鋭角な角部がなくなり、より丸い形状をなすようになる。これにより、第2段階のスキージエッジの研磨が終了する。なお、本実施形態のように、スキージ7の印刷面側の角部を先に研磨し、その後スキージ7の側面側の角部を研磨する場合に限らず、研磨の順番は逆でもよい。
研磨作業が終了した後、スキージゴムに付着した研磨くずを除去するために、スキージ7を清掃する。この清掃方法は特に限定されず、例えば、スキージ7を取り外さずに清掃できる位置まで移動させて、清掃するか、スクリーン印刷装置自身にスキージ7を清掃する機構を設けてもよい。この清掃機構の例としては、超音波洗浄装置及びラッピングフィルム装置等がある。
上述の如く、本第1実施形態によれば、印刷作業途中であっても、スキージ7をスクリーン印刷装置から取り外すことなく印刷スジの原因であるスキージ7の欠陥を除去することができ、印刷作業中に印刷スジが発生してもスクリーン印刷装置からスキージ7を取り外すことなく、印刷作業を迅速に再開することができる。これにより、本発明をPDPの製造に適用すれば、段取り作業を低減でき、生産損失を少なくして、効率的なPDPの製造が可能となる。
また、本第1実施形態においては、スキージ7とスクリーン印刷装置のステージ21との間で、スクリーン印刷マスクを挟んだ状態で、スキージゴムを研磨するので、研磨終了後、改めてスキージ7の平行出しを行なう必要がない。従って、印刷作業再開までの時間を短縮でき、生産性損失を抑制することができるという利点もある。
本第1実施形態においては、研磨部1はスクリーン印刷マスク20上の印刷使用領域2よりも印刷動作の終端側に設けてあるが、印刷動作の始端側に研磨部1を設けてもよい。
本第1実施形態においては、印刷作業途中に印刷スジが発生した場合にスキージエッジを研磨するものであるが、本発明は印刷立ち上げ時のスキージエッジの研磨についても適用することができる。その場合は、スキージ7のアタック角度を90°に設定して、スキージ7の研磨作業を行えばよい。この場合に、アタック角度90°による研磨で、スキージ7の長さが短くなるが、スキージ7はエアーシリンダにより上下駆動されているので、スキージ7の長さの短縮を、エアーシリンダのストロークの調整で吸収することができる。従って、本第1実施形態のように、エアーシリンダによりスキージ7を昇降駆動することにより、印刷作業において、スキージゴムの長さが規定の範囲内である限り、交換する必要がなくなり、更に、生産性が向上するという効果が得られる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4(a)及び図4(b)はこの第2実施形態のスクリーン印刷装置を示す模式図である。本第2実施形態においては、研磨部として、平砥石6が使用され、研磨部移動装置(図示せず)がこの平砥石7をスキージ7の移動域内の位置と、スキージ7の移動域から外れる位置との間で、移動させるようになっている。この研磨部移動装置は、スキージ7を被印刷物が設置されるステージ21に対して平行に移動させるものである。
次に、この第2実施形態の動作について説明する。通常印刷動作時には、図4(a)に示すように、平砥石7は、スクリーン印刷装置のステージ21に対して重ならない位置であって、スクリーン印刷マスクの印刷使用領域2以外の位置に待避している。
そして、印刷作業の途中で印刷スジが発生した場合は、図4(b)に示すように、エアーシリンダがスキージ7を上昇させ、無端ベルトが、スキージ7を印刷使用領域2の外の位置まで水平移動させる。次いで、スキージ7のアタック角度を所定角度より寝かせた状態に設定する。そして、研磨部移動装置が、平砥石6をステージ21に平行に移動させて、スキージ7とステージ21との間に平砥石6を位置させる。なお、エアシリンダによるスキージ7の上昇高さは、スキージ7に平砥石6が当たらない高さまでスキージ7を上昇させるものである。そして、平砥石6をスキージ7の下方に向けて水平移動させ、平砥石6の始端にスキージ7が接触する位置まで、平砥石6を移動させる。そして、スキージ7を降下させた後、スキージ7の下端が平砥石6上を摺動するように、スキージ7を平砥石6の終端まで水平に移動させる。これにより、スキージ7のエッジが研磨される。その後、スキージ7を平砥石が接触しない高さへ上げ、平砥石を始端位置まで移動させる。この動作を設定回数繰り返す。
次に、スキージ7のアタック角度を所定より起こした状態に設定する。次いで、平砥石6をスキージ7の下方に向けて水平移動させ、平砥石6の始端にスキージ7が接触する位置まで、平砥石6を移動させる。そして、スキージ7を降下させ、スキージ7の下端が平砥石6上を摺動するように、スキージ7を平砥石6の終端まで水平に移動させる。これにより、スキージ7のエッジが研磨される。その後、スキージ7を平砥石が接触しない高さへ上げ、平砥石を始端位置まで移動させ、この動作を設定回数繰り返す。
これにより、スキージ7におけるスクリーン印刷マスクの押圧部が削られ、エッジ近傍のスキージゴム側面及び印刷面に存在する欠陥及び付着異物等が取り除かれる。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、本第2実施形態の平砥石6は、印刷機内の任意の位置に設置することができる。
本発明は、プラズマディスプレイパネルの隔壁等のスクリーン印刷に適用することができる。
1:研磨部
2:印刷使用領域
3、101:スクリーン印刷マスク枠
4a、4b:動作線図
5:スキージホルダ
6:平砥石
7,103:スキージ
20:スクリーン印刷マスク
21:ステージ
22:印刷パターン
100:バキュームテーブル
102:スクリーン印刷マスク
104:ドクター
105、106:エアシリンダ
107:無端ベルト
112:スキージゴム研磨面
113:スキージゴム側面
110:スキージゴム印刷面
111:スキージゴム欠陥発生エリア
114:スキージゴム
2:印刷使用領域
3、101:スクリーン印刷マスク枠
4a、4b:動作線図
5:スキージホルダ
6:平砥石
7,103:スキージ
20:スクリーン印刷マスク
21:ステージ
22:印刷パターン
100:バキュームテーブル
102:スクリーン印刷マスク
104:ドクター
105、106:エアシリンダ
107:無端ベルト
112:スキージゴム研磨面
113:スキージゴム側面
110:スキージゴム印刷面
111:スキージゴム欠陥発生エリア
114:スキージゴム
Claims (14)
- 被印刷物が配置されるステージと、前記被印刷物の上方に配置され印刷パターンが形成されたスクリーン印刷マスクと、前記スクリーン印刷マスクの上面を前記被印刷物に向けて押圧しながら前記スクリーン印刷マスク上を移動して前記印刷パターンを前記被印刷物に転写するスキージと、前記スキージの移動域内であって前記スクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に位置可能に設けられた研磨部とを有し、前記研磨部は前記スキージの移動域内で前記スキージにおける前記スクリーン印刷マスクの押圧部を研磨するものであることを特徴とするスクリーン印刷装置。
- 前記研磨部は、前記スクリーン印刷マスクにおける印刷使用領域を除く領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記研磨部は、研磨紙であることを特徴とする請求項2に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記研磨部は、前記スクリーン印刷マスクの表面を粗面化して研磨機能を具備させたものであることを特徴とする請求項2に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記研磨部を前記スキージの移動域内の位置と、前記スキージの移動域から外れる位置との間で、移動させる研磨部移動装置を有することを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記スキージを前記スクリーン印刷マスク上で移動させるスキージ移動装置を有することを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記スキージの前記研磨部に対する角度を調節可能に前記スキージを保持する保持部を有し、前記スキージ移動装置は、前記保持部を駆動して前記スキージを移動させることを特徴とする請求項6に記載のスクリーン印刷装置。
- 前記スクリーン印刷マスクはプラズマディスプレイパネルの基板の製造に使用することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスクリーン印刷装置
- 被印刷物をステージ上に配置し、印刷パターンが形成されたスクリーン印刷マスクを前記被印刷物の上方に配置し、スキージにより前記スクリーン印刷マスクの上面を前記被印刷物に向けて押圧しながら前記スキージを前記スクリーン印刷マスク上で移動させて前記印刷パターンを前記被印刷物に転写するスクリーン印刷方法において、前記スキージの移動域内であって前記スクリーン印刷マスクの印刷使用領域以外の領域に研磨部を配置し、前記スキージを前記研磨部に対して摺動させて前記スキージのマスク押圧面を研磨することを特徴とするスクリーン印刷方法。
- 前記スキージの前記研磨部に対する摺動を、1又は複数回のスクリーン印刷工程毎に繰り返し、摺動の都度又は複数回おきに、前記スクリーン印刷マスクに対する前記スキージの傾斜角度を変更することを特徴とする請求項9に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記スキージの研磨工程は、前記スキージを前記研磨部に対して複数回摺動させることにより行うことを特徴とする請求項9又は10に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記スキージの研磨工程において、前記スキージの前記研磨部に対する傾斜角度を変更して複数回摺動させることを特徴とする請求項11に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記スキージの研磨工程において、その摺動回数は、前記スキージの押圧面に設けられたゴムの材質及び/又は研磨部の砥石粗さによって決められることを特徴とする請求項11又は12に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記スクリーン印刷マスクはプラズマディスプレイパネルの製造に使用されることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載のスクリーン印刷方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102355801A (zh) * | 2008-04-02 | 2012-02-15 | 松下电器产业株式会社 | 丝网印刷机 |
JP2015066691A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-13 | 日本電気株式会社 | 印刷装置及び印刷方法 |
-
2004
- 2004-09-02 JP JP2004255836A patent/JP2006069064A/ja active Pending
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CN102355801A (zh) * | 2008-04-02 | 2012-02-15 | 松下电器产业株式会社 | 丝网印刷机 |
JP2015066691A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-13 | 日本電気株式会社 | 印刷装置及び印刷方法 |
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