JP2006068953A - 記録装置、及び記録制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャリッジ速度変動が生じても高品質な記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供することである。
【解決手段】 記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う際に、キャリッジの移動中にそのキャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力し、その検出信号間の時間間隔を計測し、その計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数のタイミング信号を発生し、発生した複数のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較し、その比較結果に従って、前記タイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換し、前記発生したタイミング信号、或いは、パルス間隔が置換された前記タイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう。
【選択図】 図4
【解決手段】 記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う際に、キャリッジの移動中にそのキャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力し、その検出信号間の時間間隔を計測し、その計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数のタイミング信号を発生し、発生した複数のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較し、その比較結果に従って、前記タイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換し、前記発生したタイミング信号、或いは、パルス間隔が置換された前記タイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう。
【選択図】 図4
Description
本発明は記録装置、及び記録制御方法に関し、特に、記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体を移動させて記録を行う記録装置及び記録制御方法に関する。
インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載した記録装置では、記録ヘッドの走査位置と記録ヘッドの駆動タイミングとの整合が不可欠である。記録ヘッドの走査位置の検出手段には、従来より、例えば、その記録ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジの位置を検出するエンコーダなどが用いられる。このようなエンコーダを用いた記録装置では、エンコーダによるキャリッジの位置検出の分解能と記録ヘッドの駆動周波数(即ち、インク吐出の周波数)とによって、記録分解能(解像度)が決定される。
従って、エンコーダを用いた記録装置の記録分解能をより高くするためには、エンコーダの分解能を高くすることが求められる。しかしながら、記録装置の低価格化は市場から常に強く要望されており、価格の高い高分解能のエンコーダを使用することは、記録装置のコスト面で大きなマイナス要因となる。
このため、近年では、低価格の低分解能のエンコーダの出力パルスを、例えば、逓倍して分解能の高い位置情報を生成すると共に、記録ヘッドの駆動周波数を高くして記録分解能を向上させる制御が行われている(例えば、特許文献1)。
また、記録品質を向上させるためには、記録分解能を高くするだけではなく、1画素の階調数を増やすことも必要である。このため、高品質なカラー記録を行う際には、その階調数を増やすべく、一般的なシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)4種類のインクに加え、シアンとマゼンタについては染料濃度の薄い、いわゆる淡シアンインク(LC)と淡マゼンタ(LM)を用い、合計6種類のインクを使用している(例えば、特許文献2)。
特開2003−211734号公報
特開昭61−108254号公報
このように多くの種類のインクを使用すると、記録装置に搭載する記録ヘッド及びインクタンクの数が増えてキャリッジの負荷が重くなり、走査の際の機械的負荷が増加する。更に、キャリッジ自体が大きくなるので、印刷枚数が進むにつれて、つまり、記録装置の使用期間が長くなるにつれてキャリッジの速度変動が記録品質に与える影響も大きくなってしまう。
しかしながら上記従来例のように、キャリッジの速度変動が大きい領域で記録を行う際に、エンコーダの出力パルスの周波数を単に逓倍した信号を用いて、記録データ生成タイミングや、更に記録ヘッドの駆動タイミングを生成すると、記録ヘッドの駆動間隔が正常に駆動可能な間隔未満となってしまう状況が発生し、例えば、記録ヘッドからインクが正常に吐出されなくなるなど、記録が正常に行えない場合が生じてしまうという問題が生じていた。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、キャリッジ速度変動が生じても高品質な記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明の記録装置は以下の構成からなる。
即ち、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記キャリッジの移動中に前記キャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段によって検出される検出信号間の時間間隔を計測する計測手段と、前記計測手段によって計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数の第1のタイミング信号を発生する第1の発生手段と、前記第1の発生手段により発生される複数の第1のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に従って、前記第1のタイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換する置換手段と、前記第1の発生手段によって発生された前記第1のタイミング信号、或いは、前記置換手段によりパルス間隔が置換された前記第1のタイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう駆動手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
さらに、前記第1の発生手段によって発生された前記第1のタイミング信号、或いは、前記置換手段によりパルス間隔が置換された前記第1のタイミング信号の1周期内で、該周期より短い所定の周期で第2のタイミング信号を発生する第2の発生手段を備えるようにし、前記駆動手段が、前記第2のタイミング信号を用いて前記記録ヘッドを駆動することが望ましい。
さて、前記検出手段は、前記キャリッジに搭載される光学式のエンコーダセンサと、前記キャリッジの移動方向に沿って設けられ、所定間隔でスリットが配されたエンコーダスケールとを有し、前記計測手段が、前記エンコーダスケールのスリット間隔に対応して発生する検出信号の立ち上がりエッジ間隔を計測することが望ましい。
以上のような構成において、前記置換手段は、前記第1のタイミング信号のパルス間隔が前記所定のパルス間隔より短い場合には、前記第1のタイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換することが望ましい。
なお、前記所定のパルス間隔とは、第1のタイミング信号の1周期内に、第2のタイミング信号を所定数分、必ず生成できる間隔として保証する間隔である。
さらに、記録モードが高速記録モードであるか或いは低速記録モードであるかを判別する判別手段と、前記高速モードと低速モード夫々に対応した前記第1のタイミング信号の所定周期を格納する記憶手段とを備え、前記比較手段が、前記記憶手段から前記判別手段によって判別された記録モードに対応する前記所定周期を読出し、該読み出された所定周期を前記所定のパルス間隔として用いるようにすることが望ましい。
また他の発明によれば、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う記録制御方法であって、前記キャリッジの移動中に前記キャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力する検出工程と、前記検出工程において検出される検出信号間の時間間隔を計測する計測工程と、前記計測工程において計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数のタイミング信号を発生する発生工程と、前記発生工程において発生した複数のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較する比較工程と、前記比較工程における比較結果に従って、前記タイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換する置換工程と、前記発生工程において発生した前記タイミング信号、或いは、前記置換工程においてパルス間隔が置換された前記タイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なうよう制御する駆動制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。
従って本発明によれば、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させて記録を行う際に、キャリッジの移動中にそのキャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力し、その検出信号間の時間間隔を計測し、その計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数のタイミング信号を発生し、発生した複数のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較し、その比較結果に従って、前記タイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換するので、例えば、低い分解能のエンコーダを用いてキャリッジの位置を検出するような記録装置であっても、その分解能の逓倍の分解能で記録ヘッド位置を検出することができると共に、たとえキャリッジの速度変動が大きくなっても、その変動に左右されないタイミング信号を用いて記録を行なうので、記録品質を低下させることなく良好な記録を行なうことができるという効果がある。
また、低い分解能のエンコーダを用いたとしても高品位の記録を行なうことができるので、高性能低価格の記録装置の提供にも貢献する。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)IJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録装置)IJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
図1において、キャリッジモータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。
5024はキャリッジHCの対向する面に設けられた不図示の光学式センサと共にエンコーダを構成するエンコーダスケールであり、所定間隔でスリットが設けられている。そして、光学式センサは発光した光をこのスケール5024に照射して、その反射光に基づいてキャリッジHCの走査位置に関する信号を出力する。
5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。
又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
そして、キャリッジHCに搭載された光学式のリニアエンコーダセンサ(不図示、以下エンコーダセンサ)がキャリッジHCの移動とともに、エンコーダスケール5024に沿って移動し、そのスリットに対応したキャリッジ位置を検出するエンコーダ信号を発生する。
なお、このスリットは周期が1/4周期ずれた2つエンコーダ信号(A相のエンコーダ信号とB相のエンコーダ信号)を発生するように、スリット位置がずれた2列のスリット列から構成される。
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、インクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
<インクジェット記録装置の制御構成(図2)>
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
制御回路を示す同図において、マイクロプロセッサ等の形態で実現されるCPU13は、インタフェース(I/F)15を介して外部のホストコンピュータ(以下、ホスト)14に接続されている。16はプログラムメモリなどとして用いられるROM、17はバッファメモリや記録データを一時的に格納するメモリなどとして用いられるRAMであり、CPU13はRAM17に格納されたホストコンピュータ14から送信された記録データに基づいて記録動作を制御する。
また、CPU13は、モータドライバ23、24を介して夫々、キャリッジモータ5013、搬送モータ25をそれぞれ制御する。
20はエンコーダスケール5024に形成されたスリットを光学的に検出するためのエンコーダセンサであり、エンコーダスケール5024とエンコーダセンサ20とによって低分解能のエンコーダが構成されている。12はタイミング信号生成部であり、後述するようにキャリッジHCに搭載されたエンコーダセンサ20から出力される2相の出力パルスのエッジから各種タイミング信号を発生する。そのタイミング信号はキャリッジの移動位置の値をアップ・ダウンカウントし、更には、エンコーダエッジ間隔を計時するために用いられる信号である。
また、ROM16には、後述するヒートパルスの生成に必要なプログラム等が格納されている。CPU13において、これらのプログラムを実行することによりデータ生成タイミングパルスと記録タイミングパルスが生成される。このデータ生成タイミングパルスに基づいて、記録データをRAM17から駆動パルス発生部26に転送し、更に記録タイミングパルスに基づいて、駆動パルス生成部26で記録ヘッドIJHを駆動するためのデータを生成し、これをヘッドドライバ22に転送し、最終的に記録ヘッドIJHが駆動されて記録が行われる。
18は操作パネルであり、オペレータは、操作パネル18を用いて各動作モードを設定し、更には動作状態を確認することができる。21はタイマであり、CPU13の指令により所定時間を計時して、その計時により、タイムアウト等を発生した時に、CPU13に割り込み等で報知する。
なお、図2を見ると分かるように、上述した種々の構成要素はバス1を介して互いに接続され、制御信号や記録データの授受を行う。
次に、以上のような記録装置を共通実施例とする2つの実施例について説明する。
<駆動パルスの生成>
図3はエンコーダセンサ20の出力パルスと駆動パルス発生部26から発生される駆動パルスとCPU13にて生成される記録データ生成タイミングパルスと記録タイミングパルスの関係を示すタイミングチャートである。
図3はエンコーダセンサ20の出力パルスと駆動パルス発生部26から発生される駆動パルスとCPU13にて生成される記録データ生成タイミングパルスと記録タイミングパルスの関係を示すタイミングチャートである。
ここでは、エンコーダの分解能が300lpi(L1)であり、駆動パルス発生部26からのエンコーダ基準パルス(L2)に基づいて、記録解像度2400dpiの記録データ生成タイミングパルス(L3)とそのパルス1周期内に固定間隔(基準クロックパルス5個分)で6個の記録タイミングパルス(L4)を生成するタイミングの関係を示している。
なお、図3はエンコーダエッジ間隔(L2のパルス間隔)が常に基準クロックパルス(不図示)248個分の長さに相当し、キャリッジが等速移動する状態でのタイミングチャートを示している。また、固定間隔の記録タイミングパルスの周波数は、記録ヘッドからインクを吐出する駆動周波数を基に決定される。
図4はキャリッジの速度変動が大きくなり、エンコーダ間隔を逓倍数値にて算出した記録データ生成タイミングパルスの1周期内に、所定数である6個の記録タイミングパルスを生成することができなくなった場合を示すタイミングチャートである。なお、図4でも、図3と同様に記録タイミングパルスの間隔は固定間隔(基準クロックパルス5個分)とする。
図4に示されている場合では、エンコーダ信号の立ち上がりエッジ間の間隔(L5のパルス間隔)を逓倍数値(8逓倍)にて算出したデータ生成タイミングパルス間隔は(基準クロックパルス29個(232/8)分)になる。だが、この記録データ生成タイミングパルスの間隔では、基準タイミングパルスとなる記録タイミングパルスの最後の6個目をその1周期内に生成できない。その結果、正常に記録ができなくなる。
そのため、記録タイミングパルス(L6)が正常に生成できる間隔(基準クロックパルス30個分(基準クロックパルス5個×6個))より小さい間隔になった場合には、記録データ生成タイミングパルスの間隔を基準クロックパルス30個分に相当する間隔に置き換えてタイミングパルス信号(L7)を生成する。
次に、以上のような処理をA相のエンコーダパルス1周期分に関し、フローチャートを参照しながら説明する。
図5はキャリッジの速度変動が大きい時のタイミングパルスの置換処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS41では、A相のエンコーダ信号(L1)のパルス立上りエッジを検出する。そのエッジが検出されると、処理はステップS42に進み、その立上りエッジ間隔をメモリ(或いは、レジスタ)に格納し、さらに、ステップS44ではそのエッジ間隔を計時するためのタイマ21をクリアする。
これに対して、A相のエンコーダ信号の立上リエッジが検出されていない場合、処理はステップS43に進み、タイマ21のエッジ間隔のカウントをアップし、その後、処理を終了する。
さて、処理はステップS45において、ステップS42で格納したエンコーダ信号のエッジ間隔を8逓倍して、図3に示すような記録データ生成タイミングパルス(L3)の間隔を算出する。そして、ステップS46では、その逓倍した間隔(Tdv)が、記録パルス間隔を保証する間隔(Tgt)より大きいかどうかを調べる。
ここで、Tdv>Tgtである時は、処理はステップS47に進み、その逓倍した間隔を記録データ生成タイミングパルス間隔に用いる。一方、Tdv≦Tgtである時は、処理はステップS48に進み、そのパルス間隔を保証間隔に置換して用いる。
従って以上説明した実施例に従えば、記録データ生成タイミングパルスの間隔を保証することで、基準タイミングパルスを良好に出力することが可能になり、結果として、正しいタイミングで基準を行うことができる。これにより、キャリッジ速度変動による記録品質の低下を防止することができる。
なお、キャリッジに速度変動が生じたときに、この実施例のように記録データ生成タイミングパルスの間隔を保証間隔に置換することにより、エンコーダエッジ間隔内に、所定の数の記録タイミングパルスが収まらないこともある。そのときには、次のエンコーダエッジ間隔内の記録タイミングパルスの前に、先のエンコーダエッジ間隔の残りの記録タイミングパルスを生成すればよい。このようにすることで、キャリッジ速度が速くなったときには所定のエンコーダエッジ間隔内に記録タイミングパルスが収まらなくなるものの、キャリッジ速度が遅くなったときには先のエンコーダエッジ間隔に収まらなかった記録タイミングパルスを吸収することができ、速度変動が生じたとしてもドット抜けが起こらないため、記録品質の低下を防止することが可能となる。
この実施例の記録装置は、標準記録モード(キャリッジ移動速度が相対的に低速)と高速記録モード(キャリッジ移動速度が相対的に高速)との記録速度の異なる2つの記録モードを有しており、各記録モード毎に異なった記録タイミング間隔及びデータ生成タイミングパルス保証間隔を有している。
図6はこの実施例における記録タイミング信号間隔及び記録データ生成タイミング信号間隔の設定動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS71では、設定されている記録モードが高速記録モードであるかどうかを調べる。ここで、設定記録モードが高速記録モードであれば、処理はステップS72に進み、記録タイミング間隔及びデータ生成パルス保証間隔としてROM16のアドレスT81を指定するように設定する。これに対して、設定記録モードが高速記録モードでなければ、そのモードは標準記録モードであると判断して、処理はステップS73に進み、記録タイミング間隔及び記録データ生成パルス保証間隔としてROM16のアドレスT82を指定するように設定する。
即ち、T81、T82とは共に、ROM16に格納されている情報の格納アドレス値である。
図7は、この実施例に従うROM16に記憶された内容を示すアドレスマップである。
図7に示されているように、ROM16のアドレスT81からは高速記録モードでの記録タイミング間隔及び記録データ生成パルス保証間隔が、アドレスT82からは標準記録モードでの記録タイミング間隔及び記録データ生成パルス保証間隔がそれぞれ格納されている。
つまり、この実施例では、記録モードに従って適切な記録データ生成パルス保証間隔と記録タイミング間隔がROMから読み出されて、実施例1で説明した置換処理に用いられるのである。
また、RAM17のバッファ空間に、この記録タイミング間隔及び記録データ生成パルス保証間隔を設け、外部から書換えが可能な形態にしても良い。
従って以上説明した実施例によれば、実施例1と同様な処理を実行する場合にも、記録装置の記録モードに対応した記録タイミング間隔及び記録データ生成タイミングパルス保証間隔が保証されるため、いずれの記録モードにおいても記録ヘッドからのインク吐出が確実に行われ、正しいタイミングで記録が行われる。これにより、記録モードの違いによりキャリッジ移動速度が変動しても記録品質の低下を防止することができる。
さらに、以上の実施例において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施例は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
加えて、上記の実施例で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力装置として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
12 タイミング信号生成部
16 ROM
20 エンコーダセンサ
22 ヘッドドライバ
26 駆動パルス発生部
5024 エンコーダスケール
16 ROM
20 エンコーダセンサ
22 ヘッドドライバ
26 駆動パルス発生部
5024 エンコーダスケール
Claims (7)
- 記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う記録装置であって、
前記キャリッジの移動中に前記キャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力する検出手段と、
前記検出手段によって検出される検出信号間の時間間隔を計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数の第1のタイミング信号を発生する第1の発生手段と、
前記第1の発生手段により発生される複数の第1のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に従って、前記第1のタイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換する置換手段と、
前記第1の発生手段によって発生された前記第1のタイミング信号、或いは、前記置換手段によりパルス間隔が置換された前記第1のタイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なう駆動手段とを有することを特徴とする記録装置。 - 前記第1の発生手段によって発生された前記第1のタイミング信号、或いは、前記置換手段によりパルス間隔が置換された前記第1のタイミング信号の1周期内で、該周期より短い所定の周期で第2のタイミング信号を発生する第2の発生手段をさらに有し、
前記駆動手段は、前記第2のタイミング信号を用いて前記記録ヘッドを駆動することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記検出手段は、
前記キャリッジに搭載される光学式のエンコーダセンサと、
前記キャリッジの移動方向に沿って設けられ、所定間隔でスリットが配されたエンコーダスケールとを有し、
前記計測手段は、前記エンコーダスケールのスリット間隔に対応して発生する検出信号の立ち上がりエッジ間隔を計測することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記置換手段は、前記第1のタイミング信号のパルス間隔が前記所定のパルス間隔より短い場合には、前記第1のタイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換することを特徴とする請求項1乃至3に記載の記録装置。
- 前記所定のパルス間隔とは、前記第1のタイミング信号の1周期内に、前記第2のタイミング信号を所定数分、必ず生成できる間隔として保証する間隔であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の記録装置。
- 記録モードが高速記録モードであるか或いは低速記録モードであるかを判別する判別手段と、
前記高速モードと低速モード夫々に対応した前記第1のタイミング信号の所定周期を格納する記憶手段とをさらに有し、
前記比較手段は、前記記憶手段から前記判別手段によって判別された記録モードに対応する前記所定周期を読出し、該読み出された所定周期を前記所定のパルス間隔として用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の記録装置。 - 記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させながら記録媒体に記録を行う記録制御方法であって、
前記キャリッジの移動中に前記キャリッジが所定距離移動する毎に検出信号を出力する検出工程と、
前記検出工程において検出される検出信号間の時間間隔を計測する計測工程と、
前記計測工程において計測された時間間隔を所定数に逓倍して複数のタイミング信号を発生する発生工程と、
前記発生工程において発生した複数のタイミング信号のパルス間隔と所定のパルス間隔とを比較する比較工程と、
前記比較工程における比較結果に従って、前記タイミング信号のパルス間隔を前記所定のパルス間隔で置換する置換工程と、
前記発生工程において発生した前記タイミング信号、或いは、前記置換工程においてパルス間隔が置換された前記タイミング信号に基づいて、前記記録ヘッドを駆動して記録を行なうよう制御する駆動制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007263694A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Japan Radio Co Ltd | 埋設物探査装置 |
JP2009125993A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Seiko Epson Corp | 記録装置および記録方法 |
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2004
- 2004-08-31 JP JP2004252910A patent/JP2006068953A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007263694A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Japan Radio Co Ltd | 埋設物探査装置 |
JP2009125993A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Seiko Epson Corp | 記録装置および記録方法 |
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