JP2006066510A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁層上に形成された半導体層の膜厚がばらついた場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制できるようにする。
【解決手段】 イオン通過膜4を半導体層3上に堆積し、イオン通過膜4を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を半導体層3に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP1が半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層3に不純物を分布させ、半導体層3に注入された不純物の濃度を均一化する。
【選択図】 図1
【解決手段】 イオン通過膜4を半導体層3上に堆積し、イオン通過膜4を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を半導体層3に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP1が半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層3に不純物を分布させ、半導体層3に注入された不純物の濃度を均一化する。
【選択図】 図1
Description
本発明は半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、絶縁層上に形成された薄膜半導体層の不純物プロファイルの制御方法に適用して好適なものである。
従来の半導体装置では、例えば、特許文献1に開示されているように、素子分離の容易性、ラッチアップフリー、ソース/ドレイン接合容量が小さいなどの点から、SOI基板上に電界効果型トランジスタを形成することが行われている。
特に、完全空乏型SOIトランジスタは、低消費電力化および高速動作が可能で、低電圧駆動が容易なため、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるための研究が盛んに行われている。
特に、完全空乏型SOIトランジスタは、低消費電力化および高速動作が可能で、低電圧駆動が容易なため、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるための研究が盛んに行われている。
ここで、SOIトランジスタのしきい値電圧Vthを調整するために、不純物のイオン注入をSOI層に行うことが行われている。そして、しきい値電圧Vthと不純物濃度Nとの関係は、以下の式で与えることができる。
Vth=ΨFB+2ψF+Qdep/Cox ・・・(1)
ただし、
ψF=(kT/q)ln(N/ni) ・・・(2)
である。また、
ΨFB :フラットバンド電圧
k :ボルツマン係数
q :電子の電荷量
T :絶対温度
ni :真性不純物濃度
Qdep :空乏層の電荷量
Cox :単位面積当たりのゲート容量
である。(1)式から判るように、不純物濃度Nを変化させることにより、しきい値電圧Vthを調整することができる。
特開2001−308331号公報
Vth=ΨFB+2ψF+Qdep/Cox ・・・(1)
ただし、
ψF=(kT/q)ln(N/ni) ・・・(2)
である。また、
ΨFB :フラットバンド電圧
k :ボルツマン係数
q :電子の電荷量
T :絶対温度
ni :真性不純物濃度
Qdep :空乏層の電荷量
Cox :単位面積当たりのゲート容量
である。(1)式から判るように、不純物濃度Nを変化させることにより、しきい値電圧Vthを調整することができる。
しかしながら、SOIトランジスタを完全空乏化するには、SOI層の膜厚を薄くする必要があり、膜厚のばらつきの割合が増大する。例えば、膜厚のばらつきが50Åの場合、SOI層の膜厚が1000Åでは膜厚のばらつきの割合は5%であるのに対して、SOI層の膜厚が200Åでは膜厚のばらつきの割合は25%となる。
このため、SOI層の膜厚が薄くなると、SOI層に注入されるトータルの不純物の注入量のばらつきが大きくなるとともに、チャネリング効果の影響も受け易くなり、空乏層の電荷量Qdepが変化し、しきい値電圧のばらつきが増大するという問題があった。
このため、SOI層の膜厚が薄くなると、SOI層に注入されるトータルの不純物の注入量のばらつきが大きくなるとともに、チャネリング効果の影響も受け易くなり、空乏層の電荷量Qdepが変化し、しきい値電圧のばらつきが増大するという問題があった。
また、SOI層の熱処理を行うと、SOI層に注入された不純物はSOI層の深さ方向に均一に広がるようになる。このため、SOI層の膜厚がばらつくと、SOI層に注入されるトータルの不純物の注入量が同じでも、ボディ領域の不純物濃度Nがばらつくようになり、ΨFBとψFが変化し、しきい値電圧のばらつきが増大するという問題があった。
SOIトランジスタの微細化が進んだ場合、ゲート膜が薄くなりゲート容量Coxが増大する。また、微細化に伴いSOI層が極薄膜化する。一方、モビリテイー劣化の観点からボデイ領域の不純物濃度Nを上げることができない。このことから、空乏領域の電荷(ボデイ領域の電荷)が減少する。従って、Vthを決定するQdep/Coxの効果が小さくなる。このため、微細化が進んだ完全空乏型SOIでは、Vthのばらつき低減に、ΨFBとψFの安定化がより重要になってくる。従って、ΨFBとψFを決めるボデイ領域の不純物濃度Nのばらつきを抑えるデバイス構造と技術が必要になってくる。
SOIトランジスタの微細化が進んだ場合、ゲート膜が薄くなりゲート容量Coxが増大する。また、微細化に伴いSOI層が極薄膜化する。一方、モビリテイー劣化の観点からボデイ領域の不純物濃度Nを上げることができない。このことから、空乏領域の電荷(ボデイ領域の電荷)が減少する。従って、Vthを決定するQdep/Coxの効果が小さくなる。このため、微細化が進んだ完全空乏型SOIでは、Vthのばらつき低減に、ΨFBとψFの安定化がより重要になってくる。従って、ΨFBとψFを決めるボデイ領域の不純物濃度Nのばらつきを抑えるデバイス構造と技術が必要になってくる。
そこで、本発明の目的は、絶縁層上に形成された半導体層の膜厚がばらついた場合においても、半導体層の不純物濃度のばらつきを抑制することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、絶縁体上に形成された半導体層と、濃度のピークの深さ方向の広がりが前記半導体層の膜厚より大きくなるように前記半導体層に導入された不純物と、前記半導体層上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の側方に配置され、前記半導体層に形成されたソース/ドレイン層とを備えることを特徴とする。
これにより、絶縁層上に形成された半導体層の膜厚がばらついた場合においても、不純物濃度のピークを深さ方向に一定に保つことができる。このため、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁体上に形成された半導体層に異なるエネルギーで不純物をイオン注入することにより、濃度のピークが前記半導体層の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、前記半導体層に前記不純物を分布させる工程と、前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、エネルギーを変えながらイオン注入を繰り返すことで、不純物濃度のピークを半導体層の深さ方向に一定に保つことができる。このため、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、前記アモルファス層が形成された半導体層に不純物をイオン注入する工程と、前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、チャネリング効果を抑制しつつ、半導体層に不純物をイオン注入することが可能となり、半導体層に注入されるトータルの不純物の注入量および濃度を安定させることができる。このため、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、前記アモルファス層が形成された半導体層に異なるエネルギーで不純物をイオン注入することにより、濃度のピークが前記半導体層の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、前記半導体層に前記不純物を分布させる工程と、前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、チャネリング効果を抑制しつつ、半導体層に不純物をイオン注入することが可能となり、半導体層に注入されるトータルの不純物の注入量及び濃度を安定させることが可能となるとともに、不純物濃度のピークを半導体層の深さ方向に一定に保つことができる。このため、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、深さ方向の濃度のピークが前記アモルファス層内にくるように、前記アモルファス層が形成された半導体層に不純物をイオン注入する工程と、前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、チャネリング効果を抑制しつつ、半導体層に不純物をイオン注入することが可能となり、半導体層に注入されるトータルの不純物の注入量を安定させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記半導体層の膜厚は500Å以下であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記半導体層の膜厚は500Å以下であることを特徴とする。
これにより、半導体層に存在する欠陥の極近傍に半導体層と絶縁層との界面を配置することができ、半導体層に存在する点欠陥を効率よく界面に吸い込ませたり、転移などの結晶欠陥を滑り易くさせたりすることができる。このため、イオン注入時に発生した欠陥を除去するための熱処理の温度を下げることが可能となり、半導体層からの不純物の外方拡散を減らすことができる。このため、半導体層に存在する欠陥を除去しながら、不純物濃度の均一化を図ることが可能となり、半導体層の膜厚がばらついた場合においても、電界効果型トランジスタの信頼性を維持しつつ、しきい値電圧のばらつきを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記不純物を前記半導体層に注入する前に、前記半導体層上にイオン通過膜を形成する工程をさらに備えることを特徴とする。
これにより、イオン通過膜を通して半導体層に不純物をイオン注入することが可能となる。このため、半導体層に不純物をイオン注入する時のエネルギーを大きくすることが可能となり、不純物濃度プロファイルを深さ方向にブロード化することができる。この結果、半導体層に注入された不純物の濃度を深さ方向に均一化することが可能となり、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となる。
これにより、イオン通過膜を通して半導体層に不純物をイオン注入することが可能となる。このため、半導体層に不純物をイオン注入する時のエネルギーを大きくすることが可能となり、不純物濃度プロファイルを深さ方向にブロード化することができる。この結果、半導体層に注入された不純物の濃度を深さ方向に均一化することが可能となり、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記イオン通過膜の膜厚は200Å以上であることを特徴とする。
これにより、不純物濃度プロファイルが深さ方向に平坦となっている領域を、半導体層の深さ方向の位置に対応させることができる。このため、半導体層に注入された不純物の濃度を深さ方向に均一化することが可能となり、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となる。
これにより、不純物濃度プロファイルが深さ方向に平坦となっている領域を、半導体層の深さ方向の位置に対応させることができる。このため、半導体層に注入された不純物の濃度を深さ方向に均一化することが可能となり、半導体層が薄膜化された場合においても、半導体層に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図1(a)において、半導体基板1上には絶縁層2が形成され、絶縁層2上には半導体層3が形成されている。なお、半導体基板1および半導体層3の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSeなどを用いることができ、絶縁層2としては、例えば、SiO2、SiONまたはSi3N4などの絶縁層または埋め込み絶縁膜を用いることができる。また、半導体層3が絶縁層2上に形成された半導体基板1としては、例えば、SOI基板を用いることができ、SOI基板としては、SIMOX(Separation by Implanted Oxgen)基板、貼り合わせ基板またはレーザアニール基板などを用いることができる。また、半導体基板1の代わりに、サファイア、ガラスまたはセラミックなどの絶縁性基板を用いるようにしてもよい。また、半導体層3としては、単結晶半導体の他、多結晶半導体またはアモルファス半導体を用いるようにしてもよい。なお、半導体層3の膜厚は500Å以下に設定することが好ましい。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図1(a)において、半導体基板1上には絶縁層2が形成され、絶縁層2上には半導体層3が形成されている。なお、半導体基板1および半導体層3の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSeなどを用いることができ、絶縁層2としては、例えば、SiO2、SiONまたはSi3N4などの絶縁層または埋め込み絶縁膜を用いることができる。また、半導体層3が絶縁層2上に形成された半導体基板1としては、例えば、SOI基板を用いることができ、SOI基板としては、SIMOX(Separation by Implanted Oxgen)基板、貼り合わせ基板またはレーザアニール基板などを用いることができる。また、半導体基板1の代わりに、サファイア、ガラスまたはセラミックなどの絶縁性基板を用いるようにしてもよい。また、半導体層3としては、単結晶半導体の他、多結晶半導体またはアモルファス半導体を用いるようにしてもよい。なお、半導体層3の膜厚は500Å以下に設定することが好ましい。
そして、例えば、プラズマCVDなどの方法により、イオン通過膜4を半導体層3上に堆積する。なお、イオン通過膜4としては、例えば、酸化膜や窒化膜などの絶縁膜を用いることができる。また、イオン通過膜4の膜厚は200Å以上に設定することが好ましい。
次に、図1(b)に示すように、イオン通過膜4を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を半導体層3に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP1が半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層3に不純物を分布させる。ここで、不純物濃度のトータルのピークP1を半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化することにより、絶縁層2上に形成された半導体層3の膜厚がばらついた場合においても、半導体層3に注入された不純物濃度のピークを深さ方向に一定に保つことができる。
次に、図1(b)に示すように、イオン通過膜4を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を半導体層3に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP1が半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層3に不純物を分布させる。ここで、不純物濃度のトータルのピークP1を半導体層3の深さ方向の全体に渡って平坦化することにより、絶縁層2上に形成された半導体層3の膜厚がばらついた場合においても、半導体層3に注入された不純物濃度のピークを深さ方向に一定に保つことができる。
また、半導体層3の膜厚がばらついた場合においても、半導体層3上の表面酸化膜や絶縁層2にも半導体層3と同じ濃度の不純物を注入することができる。このため、半導体層3と表面酸化膜との界面や半導体層3と絶縁層2との界面における不純物の挙動を熱処理条件のみで決定することができ、半導体層3の膜厚に依存することなく、半導体層3の不純物濃度を決定することができる。
さらに、半導体層3の膜厚を500Å以下に設定することにより、点欠陥(格子間元素や空孔)を吸収したり、転移などの結晶欠陥を滑らせたりする役割を持つ半導体層3と絶縁層2との界面を、半導体層3に存在する欠陥の極近傍に配置することができる。このため、イオン注入時に発生した欠陥を除去するための熱処理の温度を下げることが可能となり、半導体層3からの不純物の外方拡散を減らすことができる。このため、半導体層3に存在する欠陥を除去しながら、半導体層3に注入された不純物の濃度を均一化することが可能となり、半導体層3の膜厚がばらついた場合においても、しきい値電圧のばらつきを抑制することができる。
さらに、イオン通過膜4の膜厚を200Å以上に設定することにより、不純物濃度プロファイルが深さ方向に平坦となっている領域を半導体層3の深さ方向の位置に対応させることができ、半導体層3に注入された不純物の濃度を深さ方向に均一化することが可能となる。
図2は、本発明の一実施形態に係る不純物プロファイルを示す図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る不純物プロファイルを示す図である。
図2において、Bをイオン注入した場合、Bの注入深さが200Å以上の範囲で不純物濃度が均一化することが判る。このため、イオン通過膜4の膜厚を200Å以上に設定することにより、不純物濃度プロファイルが深さ方向に平坦となっている領域を半導体層3の深さ方向の位置に対応させることができる。
次に、図1(c)に示すように、半導体層3上のイオン通過膜4を除去する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて半導体層3をパターニングすることにより、半導体層3をメサ素子分離する。
次に、図1(c)に示すように、半導体層3上のイオン通過膜4を除去する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて半導体層3をパターニングすることにより、半導体層3をメサ素子分離する。
そして、半導体層3の熱酸化を行うことにより、半導体層3の表面にゲート絶縁膜5を形成する。そして、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜5が形成された半導体層3上に多結晶シリコン層を形成し、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いて、多結晶シリコン層のパターニングを行うことにより、ゲート絶縁膜5上にゲート電極6を形成する。そして、ゲート電極6をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層3内にイオン注入することにより、ゲート電極6の両側に配置された低濃度不純物導入層からなるLDD(Lightly Doped Drain)層7を半導体層3に形成する。
そして、CVDなどの方法により、LDD層7が形成された半導体層3上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを用いて絶縁層をエッチバックすることにより、ゲート電極6の側壁にサイドウォール8をそれぞれ形成する。そして、ゲート電極6およびサイドウォール8をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層3内にイオン注入することにより、サイドウォール9の側方に配置された高濃度不純物導入層からなるソース層9aおよびドレイン層9bを半導体層3に形成する。
これにより、絶縁層2上に形成された半導体層3の膜厚がばらついた場合においても、不純物濃度のピークを深さ方向に一定に保つことができる。このため、半導体層3が薄膜化された場合においても、半導体層3に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、イオン通過膜4を通してイオン注入IP1〜IP4を行う方法について説明したが、イオン通過膜4はなくてもよい。
また、上述した実施形態では、不純物濃度のトータルのピークP1を平坦化するために、異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を行う方法について説明したが、重さの異なる元素を組み合わせてイオン注入を行うようにしてもよい。例えば、半導体層3の膜厚を300Å以下に設定し、膜厚が200Å以上のイオン通過膜4を半導体層3上に形成する。そして、11Bおよび31Pをそれぞれ3keV、10keV以上のエネルギーでイオン注入するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、不純物濃度のトータルのピークP1を平坦化するために、異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP1〜IP4を行う方法について説明したが、重さの異なる元素を組み合わせてイオン注入を行うようにしてもよい。例えば、半導体層3の膜厚を300Å以下に設定し、膜厚が200Å以上のイオン通過膜4を半導体層3上に形成する。そして、11Bおよび31Pをそれぞれ3keV、10keV以上のエネルギーでイオン注入するようにしてもよい。
図3および図4は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図3(a)において、半導体基板11上には絶縁層12が形成され、絶縁層12上には半導体層13が形成されている。そして、例えば、プラズマCVDなどの方法により、イオン通過膜14を半導体層13上に堆積する。
図3(a)において、半導体基板11上には絶縁層12が形成され、絶縁層12上には半導体層13が形成されている。そして、例えば、プラズマCVDなどの方法により、イオン通過膜14を半導体層13上に堆積する。
次に、図3(b)に示すように、Si、GeまたはArのイオン注入IP10を半導体層13に行うことにより、半導体層13の表層にアモルファス層を13´を形成する。
次に、図3(c)に示すように、イオン通過膜14およびアモルファス層を13´を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP11〜IP14を半導体層13に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP2が半導体層13の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層13に不純物を分布させる。
次に、図3(c)に示すように、イオン通過膜14およびアモルファス層を13´を通して異なるエネルギーで不純物のイオン注入IP11〜IP14を半導体層13に行うことにより、不純物濃度のトータルのピークP2が半導体層13の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、半導体層13に不純物を分布させる。
ここで、アモルファス層を13´を通して不純物のイオン注入IP11〜IP14を半導体層13に行うことにより、チャネリング効果を抑制することが可能となり、半導体層13に注入されるトータルの不純物の注入量を安定させることが可能となるとともに、不純物濃度のピークを半導体層13の深さ方向に一定に保つことができる。このため、半導体層13が薄膜化された場合においても、半導体層13に注入される不純物濃度のばらつきを抑制することが可能となり、しきい値電圧のばらつきの増大を抑制しつつ、電界効果型トランジスタの低消費電力化、低電圧駆動化および高速化を図ることができる。
次に、図4(a)に示すように、アモルファス層13´の熱処理を行うことにより、アモルファス層13´を固層成長し結晶化する。
次に、図4(b)に示すように、半導体層13上のイオン通過膜14を除去する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて半導体層13をパターニングすることにより、半導体層13をメサ素子分離する。
次に、図4(b)に示すように、半導体層13上のイオン通過膜14を除去する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて半導体層13をパターニングすることにより、半導体層13をメサ素子分離する。
そして、半導体層13の熱酸化を行うことにより、半導体層13の表面にゲート絶縁膜15を形成する。そして、CVDなどの方法により、ゲート絶縁膜15が形成された半導体層13上に多結晶シリコン層を形成し、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いて、多結晶シリコン層のパターニングを行うことにより、ゲート絶縁膜15上にゲート電極16を形成する。そして、ゲート電極16をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層13内にイオン注入することにより、ゲート電極16の両側に配置された低濃度不純物導入層からなるLDD層17を半導体層13に形成する。
そして、CVDなどの方法により、LDD層17が形成された半導体層13上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを用いて絶縁層をエッチバックすることにより、ゲート電極16の側壁にサイドウォール18をそれぞれ形成する。そして、ゲート電極16およびサイドウォール18をマスクとして、As、P、Bなどの不純物を半導体層13内にイオン注入することにより、サイドウォール19の側方に配置された高濃度不純物導入層からなるソース層19aおよびドレイン層19bを半導体層13に形成する。
なお、上述した実施形態では、アモルファス層13´を結晶化するために、アモルファス層13´の熱処理を行う方法について説明したが、イオン注入IP11〜IP14を行った後、イオン通過膜14とともにアモルファス層13´をエッチング除去するようにしもよい。
また、上述した実施形態では、不純物のイオン注入IP11〜IP14を4回だけ繰り返す方法について説明したが、不純物のイオン注入IP11〜IP14の回数は4回より少なくてもよいし、4回より多くてもよい。また、アモルファス層13´を通して不純物のイオン注入IP11〜IP14を行う場合、深さ方向の濃度のピークがアモルファス層13´内にくるようにすることが好ましい。
また、上述した実施形態では、不純物のイオン注入IP11〜IP14を4回だけ繰り返す方法について説明したが、不純物のイオン注入IP11〜IP14の回数は4回より少なくてもよいし、4回より多くてもよい。また、アモルファス層13´を通して不純物のイオン注入IP11〜IP14を行う場合、深さ方向の濃度のピークがアモルファス層13´内にくるようにすることが好ましい。
1、11 半導体基板、2、12 絶縁層、3、13 半導体層、4、14 イオン通過膜、5、15 ゲート絶縁膜、6、16 ゲート電極、7、17 LDD層、8、18 サイドウォールスペーサ、9a、19a ソース層、9b、19b ドレイン層、13´ アモルファス層、IP1〜IP4、IP10〜IP14 イオン注入、P1、P2 ピーク
Claims (8)
- 絶縁体上に形成された半導体層と、
濃度のピークの深さ方向の広がりが前記半導体層の膜厚より大きくなるように前記半導体層に導入された不純物と、
前記半導体層上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極の側方に配置され、前記半導体層に形成されたソース/ドレイン層とを備えることを特徴とする半導体装置。 - 絶縁体上に形成された半導体層に異なるエネルギーで不純物をイオン注入することにより、濃度のピークが前記半導体層の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、前記半導体層に前記不純物を分布させる工程と、
前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、
前記アモルファス層が形成された半導体層に不純物をイオン注入する工程と、
前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、
前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、
前記アモルファス層が形成された半導体層に異なるエネルギーで不純物をイオン注入することにより、濃度のピークが前記半導体層の深さ方向の全体に渡って平坦化されるように、前記半導体層に前記不純物を分布させる工程と、
前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、
前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 絶縁体上に形成された半導体層にSi、GeまたはArをイオン注入することにより半導体層の表層にアモルファス層を形成する工程と、
深さ方向の濃度のピークが前記アモルファス層内にくるように、前記アモルファス層が形成された半導体層に不純物をイオン注入する工程と、
前記不純物が注入された半導体層の熱処理を行うことにより、前記アモルファス層を結晶化する工程と、
前記不純物が注入された半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極の側方に配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記半導体層の膜厚は500Å以下であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記不純物を前記半導体層に注入する前に、前記半導体層上にイオン通過膜を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記イオン通過膜の膜厚は200Å以上であることを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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JP2004245189A JP2006066510A (ja) | 2004-08-25 | 2004-08-25 | 半導体装置および半導体装置の製造方法 |
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JP2007027200A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Seiko Instruments Inc | 半導体装置の製造方法 |
KR101614580B1 (ko) | 2012-08-03 | 2016-04-21 | 후지쯔 세미컨덕터 가부시키가이샤 | 반도체 장치와 그 제조 방법 |
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2004
- 2004-08-25 JP JP2004245189A patent/JP2006066510A/ja active Pending
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