JP2006065602A - オプションボードの電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】本体機器に1種類の電源を用意し、オプションボード側には小規模の部品を配置するだけで、夫々のオプションボードに対応する電圧の電源を供給することができるオプションボードの電源回路を提供する。
【解決手段】機器本体に装着されるオプションボードに電圧を供給する電源回路において、機器本体に内蔵される能動素子(Q1、Q2、Q3)を含む回路と、オプションボードに内蔵され、電源電圧を設定する受動素子(Rd )とでオプションボードの電源回路を構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は電子機器に係わり、特に、そのオプションボードの電源回路に関する。
従来、無線機等の電子機器に様々な機能を追加する方法として、様々なオプションボードを装着する方法が用いられていた。これらのオプションボードを無線機内部に装着する場合、オプションボード内部の回路へ電源電圧を供給する必要が生じることがある。
図3にそのような無線機のオプションボードの電源回路の例を示す。図3に示す無線機本体回路1とオプションボード回路2はコネクタ4を介して接続される。無線機本体回路1側には選択されて接続される夫々のオプションボード回路2の電源電圧に合った電源回路A、BおよびCが設けられており、その出力がコネクタ4の端子に接続されている。オプションボード回路2の負荷回路3には適合する電圧の電源回路出力がコネクタ4を介して接続される。
図4に示す従来の他のオプションボードの電源回路では無線機本体回路1側に配置された電源回路Dの出力がコネクタ4を介してオプションボード回路2側に配置された電源回路Eに接続される。電源回路Eは電源回路Dから電力の供給を受けて負荷回路2へ所定の電圧を供給する。
特開平11−24806号公報に提案された拡張ボード装置では、拡張ボード装置に設けられたコネクタが機器本体側の拡張スロットに接続されるときの位置により本体側の電源電圧に合わせるように拡張ボード装置に設けられたDC−DCコンバターを設定し、拡張ボード装置の作動電圧を機器本体側の供給電圧にかかわらず所定電圧とする。
特開平11−24802号公報、段落0019、図3
上記した図3に示す従来の無線機のオプションボードの電源回路では、無線機本体回路1からオプションボード回路2へ電源電圧を供給するため、オプションボードの電源電圧の種類だけ電源回路を用意する必要がある。例えば、5.0Vのオプションボードと3.3Vのオプションボードと3.0Vのオプションボードの3種類に対応しようとすると、5.0Vと3.3Vと3.0Vの3種類の電源回路を用意する必要がある。
この場合、無線機本体回路1に多くの電源回路を用意し、さらに、その電圧の種類の数だけインターフェース部を用意しなければならないため、回路規模が大きくなり、コストが高くなる。また、用意した電源回路の電圧以外のオプションボードには対応できず、使用者が誤って対応できないオプションボードを装着した場合はオプションボードまたは無線機本体を破損する恐れがある。
上記した図4に示す従来の無線機のオプションボードの電源回路の場合は、無線機本体側は電源回路を1つだけ用意して単一の電源電圧を供給すればよい。しかしながら、オプションボードの回路規模が大きくなるため、オプションボードのサイズが大きくなってしまい、無線機本体に装着することが困難となることがあった。また、オプションボードのコストも増大する。さらに、電源回路を内部に有しないオプションボードには対応できず、使用者が誤ってそのようなオプションボードを装着した場合はオプションボードまたは無線機本体を破損する恐れがある。
上記した特開平11−24802号公報に提案された拡張ボード装置では、拡張ボード(本明細書でいうオプションボード)内部にDC−DCコンバターを設けるため、拡張ボードの回路規模が大きくなり、拡張ボードのサイズが大きくなってしまい、無線機本体に装着することが困難となることがある。また、拡張ボードのコストも増大する。
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、本体機器に1種類の電源を用意し、オプションボード側には小規模の部品を配置するだけで、夫々のオプションボードに対応する電圧の電源を供給することができるオプションボードの電源回路を提供することにある。
この発明のオプションボードの電源回路は、機器本体に装着されるオプションボードに電圧を供給する電源回路において、機器本体に内蔵される能動素子を含む回路と、オプションボードに内蔵され、電源電圧を設定する受動素子とで構成されるものである。
また、前記オプションボードの電源回路において、前記受動素子を抵抗器としたものである。
また、前記オプションボードの電源回路において、前記抵抗器の抵抗値で設定される分圧比率により、機器本体側に配置された基準電源の電圧を分圧するように構成したものである。
また、同オプションボードの電源回路において、前記抵抗器の抵抗値で設定される増圧比率により、機器本体側に配置された基準電源の電圧を増圧するように構成したものである。
この発明のオプションボードの電源回路によれば、機器本体に1種類の電源回路の主要部を設け、オプションボード側に電源電圧を設定する受動素子を設けるだけでオプションボードに電圧を供給する電源回路が構成できるので回路規模が小さくて済み、オプションボードの小形化や製造コストの削減が可能となる。
また、コネクタの所定の端子に出力される電源電圧をオプションボード側に設けた受動素子で設定するため、コネクタの端子数が少なくて済み、オプションボードの電源電圧の設計の自由度が増し、さらに、使用者が誤った電圧値のオプションボードを接続する恐れがなくなる。
以下この発明を実施するための最良の形態を実施例に即して説明する。
図1はこの発明の実施例1であるオプションボードの電源回路を示す回路図である。図1に示す無線機本体回路1にはオプションボード回路2の負荷回路3に電源を供給する電源回路の主要部が配置されている。
無線機本体回路1側において、PNPトランジスタQ1、NPNトランジスタQ2およびQ3はその電源回路の主要部を構成するものである。Vinは無線機本体回路1内に配置された直流電源の出力端子であり、PNPトランジスタQ1のエミッタに接続され、さらに、抵抗器R2を介してPNPトランジスタQ1のベースおよびNPNトランジスタQ2のコレクタに接続され、抵抗器R1を介してNPNトランジスタQ3のコレクタに接続されている。
PNPトランジスタQ1のコレクタはコネクタ4のVOUT 端子に接続され、さらに、抵抗器R4を介してNPNトランジスタQ3のベースに接続されている。無線機本体回路1内の標準電圧の出力端子Vref は抵抗器Ra と抵抗器R3との直列回路を介してNPNトランジスタQ2のベースに接続され、抵抗器Ra と抵抗器R3との接続点はコネクタ4のVd 端子に接続されている。また、NPNトランジスタQ2とNPNトランジスタQ3の夫々のエミッタは接続され、その接続点は抵抗器R5を介してグランドに接続されている。
オプションボード回路2において、コネクタ4のVd 端子とグランド間に抵抗器Rb が接続され、コネクタ4のVout 端子とグランド間に負荷回路3が接続されている。なお、図示していないが無線機本体回路1とオプションボード回路2との夫々のグランドは接続されている。
上記回路において、抵抗器R3と抵抗器R4の抵抗値を等しくした場合、図示のA点とB点の電圧が等しくなるように作用する。従って、負荷回路3に印加されるコネクタ4のVOUT 端子の出力電圧VOUT は出力端子Vref の電圧をVref として下記式により求められる。VOUT =Vref ×Rb /(Ra +Rb )但し、Ra 、Rb は夫々抵抗器Ra 、Rbの抵抗値である。
なお、図示のA点とB点の電圧が等しくなる動作を説明すると、点Aの電圧が下がろうとするとき、NPNトランジスタQ3のコレクタ電流が減少して抵抗器R5における電圧降下が減少する。すると、B点の電圧に対して抵抗器R5の電圧降下が減少した分だけNPNトランジスタQ2のベース・コレクタ間の電圧が増加しNPNトランジスタQ2のコレクタ電流が増加する。
つまり、これはPNPトランジスタQ1のベース電流を増加させることであり、PNPトランジスタQ1のコレクタ電流を増加させ出力電流が増加して出力電圧(VOUT 端子すなわちA点の電圧)が高くなる。
逆に、点Aの電圧が高くなろうとするとき、NPNトランジスタQ3のコレクタ電流が増加して抵抗器R5における電圧降下が増大する。すると、B点の電圧に対して抵抗器R5の電圧降下が増大した分だけNPNトランジスタQ2のベース・コレクタ間の電圧が減少しNPNトランジスタQ2のコレクタ電流が減少する。
そして、PNPトランジスタQ1のベース電流が減少し、PNPトランジスタQ1のコレクタ電流を減少させ出力電流が減少して出力電圧(VOUT 端子すなわちA点の電圧)が低くなる。つまり、抵抗器R5に流れる電流を一定にしようと作用し、いわばシーソーのように2つのトランジスタQ2、Q3がバランスを取り合って動作しPNPトランジスタQ1の出力電圧が一定に保たれる。
このように無線機本体回路1に一種類の電源回路主要部を設け、オプションボード回路2に設けられた抵抗器Rb の抵抗値によりオプションボード回路2に供給する電源の電圧を標準電圧の出力電圧を分圧することにより設定することができる。
この実施例では抵抗器Rb をオプションボード側に配置したが、抵抗器Ra をオプションボード側に配置するように構成してもよい。
図2はこの発明の実施例2であるオプションボードの電源回路を示す回路図である。図2に示す無線機本体回路1にはオプションボード回路2の負荷回路3に電源を供給する電源回路の主要部が配置されている。
無線機本体回路1側において、PNPトランジスタQ1、NPNトランジスタQ2およびQ3はその電源回路の主要部を構成するものである。Vinは無線機本体回路1内に配置された直流電源の出力端子であり、PNPトランジスタQ1のエミッタに接続され、さらに、抵抗器R2を介してPNPトランジスタQ1のベースおよびNPNトランジスタQ2のコレクタに接続され、抵抗器R1を介してNPNトランジスタQ3のコレクタに接続されている。
PNPトランジスタQ1のコレクタはコネクタ4のVOUT 端子に接続され、さらに、抵抗器Rc と抵抗器R4の直列回路を介してNPNトランジスタQ3のベースに接続されている。無線機本体回路1内の標準電圧の出力端子Vref は抵抗器R3を介してNPNトランジスタQ2のベースに接続されている。
抵抗器Rc と抵抗器R4との接続点はコネクタ4のVd 端子に接続されている。また、NPNトランジスタQ2とNPNトランジスタQ3の夫々のエミッタは接続され、その接続点は抵抗器R5を介してグランドに接続されている。
オプションボード回路2において、コネクタ4のVd 端子とグランド間に抵抗器Rd が接続され、コネクタ4のVout 端子とグランド間に負荷回路3が接続されている。なお、図示していないが無線機本体回路1とオプションボード回路2との夫々のグランドは接続されている。
上記回路において、抵抗器R3と抵抗器R4の抵抗値を等しくし、抵抗器R4の抵抗値が抵抗器Rc および抵抗器Rd の夫々の抵抗値より十分に大きい場合、実施例1で説明したように、抵抗器Rc と抵抗器R4の接続A点と端子Vref の電圧が等しくなるように作用する。
従って、負荷回路3に印加されるコネクタ4のVOUT 端子の出力電圧VOUT は出力端子Vref の電圧をVref として下記式により求められる。VOUT =Vref ×(Rc +Rd )/Rd 但し、Rc 、Rd は夫々抵抗器Rc 、Rd の抵抗値である。
このように無線機本体回路1に一種類の電源回路主要部を設け、オプションボード回路2に設けられた抵抗器Rd の抵抗値で決まる比率でオプションボード回路2に供給する電源の電圧を標準電圧の出力電圧を増圧することにより設定することができる。この例ではVref の電圧より高い電圧をオプションボード回路2の負荷回路3に印加することができる。
この実施例では抵抗器Rd をオプションボード側に配置したが、抵抗器Rc をオプションボード側に配置するように構成してもよい。
上記実施例は無線機にこの発明を適用した例であるが、この発明をパソコン等の他の電子機器に適用することも可能である。
この発明の実施例1であるオプションボードの電源回路を示す回路図である。 この発明の実施例2であるオプションボードの電源回路を示す回路図である。 従来のオプションボードの電源回路の例を示す回路図である。 従来のオプションボードの電源回路の他の例を示す回路図である。
符号の説明
1 無線機本体回路
2 オプションボード回路
3 負荷回路
4 コネクタ
Q1 PNPトランジスタ
Q2、Q3 NPNトランジスタ
R1、R2、R3、R4、R5、Ra、Rb、Rc、Rd 抵抗器
A、B、C、D、E 電源回路

Claims (4)

  1. 機器本体に装着されるオプションボードに電圧を供給する電源回路において、機器本体に内蔵される能動素子を含む回路と、オプションボードに内蔵され、電源電圧を設定する受動素子とで構成されることを特徴とするオプションボードの電源回路。
  2. 前記受動素子が抵抗器である請求項1のオプションボードの電源回路。
  3. 前記抵抗器の抵抗値で設定される分圧比率により、機器本体側に配置された基準電源の電圧を分圧するように構成した請求項2のオプションボードの電源回路。
  4. 前記抵抗器の抵抗値で設定される増圧比率により、機器本体側に配置された基準電源の電圧を増圧するように構成した請求項2のオプションボードの電源回路。
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