JP2006064343A - カーゴ弾およびカーゴ弾の誘導装置 - Google Patents

カーゴ弾およびカーゴ弾の誘導装置 Download PDF

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Hiromasa Takamatsu
宏昌 高松
Takeshi Harada
健 原田
Shigeru Osugi
繁 大杉
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Abstract

【課題】
榴弾、カーゴ弾といった無誘導の砲弾と、セミアクティブ弾等の誘導弾は、それぞれ長所と短所を併せ持つが、本発明は、両者の長所のみを有し、短所をなくして、発射地点からの射程距離が大きい目標地点に極めて高い命中精度で弾着させることを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
第1発明のカーゴ弾100は、目標地点401、501に向けて誘導制御される誘導弾200が子弾として、内蔵されているとともに、弾100に旋転を与える弾帯105が形成され、目標地点401、501の近傍450、550で誘導弾200を放出する放出手段としての信管101、放出薬102、プレッシャープレート103、弾底栓104が備えられたものである。第2発明のカーゴ弾100の誘導装置は、カーゴ弾100に加えて、さらに、カーゴ弾100を目標地点401、501の近傍450、550に向けて発射する発射手段300と、誘導用照明Lを目標地点401、501に照射する誘導用照明照射手段600とが備えられたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーゴ弾およびカーゴ弾の誘導装置に関する。
榴弾は、炸薬を充填した砲弾であり、砲弾の外周には、弾帯が形成されている。榴弾は、自走式榴弾砲、牽引砲などから発射される。砲身の内壁には、ライフリング加工が施され、榴弾の弾帯に噛み合い、榴弾に回転を与えるための施条溝(螺旋状の溝)が形成されている。砲身の底部には薬室が形成されており、薬室には装薬が装填されている。装薬に点火されると、薬室内に高温、高圧の燃焼ガスが発生し、この高温、高圧のガスによって榴弾が発射される。この際に、榴弾は、砲身内で施条溝に倣って旋転し、回転力が付与されて砲口から発射される。このため榴弾は、安定して飛翔する。榴弾は、放物線を描いて飛翔し、目標とする場所、時間で信管により炸薬が起爆され、爆風、破片を放出する。
榴弾は、対戦車ミサイル等と比較して大きな射程距離(たとえば40km)を持ち、砲弾が旋転することで目標とする弾道に沿って安定して飛翔(旋動安定)することから、発射地点から長距離の目標地点に弾着させるに際して良好な弾着精度を有する。
ここで、近年、市街地戦などの局地的な戦闘場面において、民間の資産が被る被害を最小限に抑制することが求められており、そのために砲弾に、車両、人員、建造物といった個別の目標地点に命中させ得る程の精度(ピンポイント精度)が要求されている。
しかし、榴弾は、それ自体にセンサ、制御翼などの誘導制御装置を持たず、無誘導で飛翔することから、車両、人員、建造物といった個別の目標地点に命中させ得る程の精度(ピンポイント精度)はない。
一方で、榴弾と同様の砲から、旋転しながら目標地点に向けて飛翔する砲弾に、カーゴ弾と呼ばれる子弾運搬用の砲弾がある。カーゴ弾は、子弾を内蔵しており、目標地点の近傍まで飛翔すると、時限信管により放出薬を起爆して、子弾を放出する。
このような無誘導の榴弾、カーゴ弾に対して、誘導式の弾(誘導弾)がある。誘導弾は、センサ、制御翼などの誘導制御装置を備えており、目標地点まで誘導制御されて目標地点に弾着される弾のことである。誘導弾の種類の1つに、セミアクティブ弾がある。たとえばレーザセミアクティブ誘導による対戦車ミサイルでは、目標地点に向けてレーザ光が照射され、その反射光を誘導弾先端のセンサ(シーカ)で検出し、その検出結果に基づいて制御翼を駆動制御することで、目標地点まで誘導される。
誘導弾は、目標地点まで誘導制御されることから、個別の目標地点の命中精度(ピンポイント精度)は高いが、射程距離は短い(たとえば10km)。
また、誘導弾を発射地点から目標地点まで誘導制御しなければならないため、長い距離にわたり誘導制御を行い続け、しかも長い距離にわたって、ずれの生じない、高精度かつ大がかりな誘導制御装置が必要となる。
なお、本発明に関する一般的技術水準は、以下の通りである。
下記特許文献1には、レーザ光を目標地点に照射し、レーザ光のスポットを、ミサイルに備えられた2次元アレイセンサで撮像し、その撮像結果に基づいてミサイルを目標地点に向けて誘導制御するという発明が記載されている。特許文献1では、発射地点から目標地点までを、初中期誘導区間と、終末誘導区間とに分けて、それぞれの区間で、レーザ光のビーム径、誘導制御方法を異ならせている。
下記特許文献2、3には、子弾が内蔵された親弾を、慣性誘導あるいはアクティブ・レーダ・ホーミング誘導により誘導制御して、目標地点の上空位置に到達すると、親弾から子弾を放出し、子弾を目標地点に向けて誘導制御するという発明が記載されている。
特開2002−341032号公報 特開昭64−5096号公報 特開平1−260297号公報
以上のように、榴弾、カーゴ弾といった無誘導の砲弾と、セミアクティブ弾等の誘導弾のそれぞれには、以下のような長所、短所がある。
1)榴弾、カーゴ弾は、射程距離は大きいが、無誘導であるため個別の目標地点に対する命中精度(ピンポイント精度)は低い。また、無誘導であるため、高価な誘導制御装置は不要である。
2)誘導弾は、目標地点まで誘導制御されることから、個別の目標地点に対する命中精度(ピンポイント精度)は高いものの、射程距離が短い。しかも、発射地点から目標地点までの長い距離にわたり誘導制御を行い続け、しかも長い距離にわたって、ずれの生じない、高精度かつ大がかりな誘導制御装置が必要となる。
このように、両砲弾はそれぞれ、長所と短所を併せ持つが、本発明は、上述した1)、2)に示す長所のみを有し、短所をなくすことを解決課題とするものである。
なお、特許文献1では、発射地点から目標地点までの長い距離にわたり、レーザ光を照射し続け、制御翼を駆動制御し続けなければならず、長い距離にわたって、ずれの生じない、高精度かつ大がかりな誘導制御装置が必要となるのは明らかである。しかも、初中期誘導区間と終末誘導区間とでレーザビーム径、誘導制御方法を異ならせているため、誘導制御装置は、さらに大がかりなものとなる。
また、特許文献2、3では、親弾を目標地点近傍まで誘導制御しなければならないため、高精度かつ大がかりな誘導制御装置が必要となるのが明らかである。
第1発明のカーゴ弾(100)は、
目標地点(401、501)に向けて誘導制御される誘導弾(200)が、内蔵されているとともに、弾(100)に旋転を与える弾帯(105)が形成され、目標地点の近傍(450、550)で誘導弾(200)を放出する放出手段(101、102、103、104)が備えられていることを特徴とする。
第2発明のカーゴ弾(100)の誘導装置は、
誘導用照明(L)を検出し、その検出結果に基づいて誘導用照明の照射点(401、501)に向けて誘導制御される誘導弾(200)が、内蔵されているとともに、弾(100)に旋転を与える弾帯(105)が形成され、目標地点の近傍(450、550)で誘導弾(200)を放出する放出手段(101、102、103、104)が備えられているカーゴ弾(100)と、
前記カーゴ弾(100)を目標地点の近傍(450、550)に向けて発射する発射手段(300)と、
誘導用照明(L)を目標地点(401、501)に照射する誘導用照明照射手段(600)と
を備えたことを特徴とする。
第1発明のカーゴ弾100は、図1、図3に示すように、目標地点401、501に向けて誘導制御される誘導弾200が子弾として、内蔵されているとともに、弾100に旋転を与える弾帯105が形成され、目標地点401、501の近傍450、550で誘導弾200を放出する放出手段(信管101、放出薬102、プレッシャープレート103、弾底栓104)が備えられたものである。
第2発明のカーゴ弾100の誘導装置は、上記カーゴ弾100に加えて、さらに、カーゴ弾100を目標地点401、501の近傍450、550に向けて発射する発射手段300と、誘導用照明Lを目標地点401、501に照射する誘導用照明照射手段600とが備えられたものである。
カーゴ弾100は、車両300の砲身301から、第1の目標地点近傍450(第1の目標地点401)に向けて発射される。カーゴ弾100が第1の目標地点近傍450に到達すると、信管101が起爆される。これにより、放出薬102が爆発し、プレッシャープレート103が後方に押され、弾底栓104が外れて、誘導弾200がカーゴ弾100の後端から放出される。以後、誘導弾200は、誘導用照明照射手段600から照射された誘導用照明L(の反射光)を検出し、その検出結果に基づいて誘導制御され、個別の第1の目標地点401に極めて高い命中精度で弾着する。同様にして第2の目標地点501に極めて高い命中精度で弾着する。
このように本発明によれば、カーゴ弾100は目標地点近傍450、550まで無誘導で旋転させながら飛翔し、カーゴ弾100が目標地点近傍450、550に到達すると、カーゴ弾100から誘導弾200を放出して、以後、誘導弾200は目標地点401、501に向けて誘導制御されるので、以下のような効果が得られる。
・カーゴ弾100は、射程距離が大きく、長距離の目標地点近傍450、550まで十分に飛翔させることができる。
・カーゴ弾100としては、目標地点近傍450、550に到達できさえすればよく、この程度の弾道精度はカーゴ弾100の旋動安定を利用して十分な精度で達成することができる。
・カーゴ弾100は、無誘導で飛翔するため、高価な誘導制御装置は不要である。
・誘導弾200の誘導制御は、目標地点近傍450、550から目標地点401、501に至るまでの短距離(カーゴ弾100の終末弾道区間)だけ行えばよく、射程距離が小さい誘導弾200であっても、充分に、発射地点から長距離の場所にある目標地点401、501に弾着させることができる。
・誘導弾200の個別の目標地点に対する命中精度(ピンポイント精度)は高いため、個別の目標地点401、501に極めて高い命中精度で弾着させることができる。
・誘導弾200を誘導制御する区間は極めて短いため、高精度かつ大がかりな誘導制御装置は不要である。
・誘導弾200は、カーゴ弾100に内蔵された小型、軽量の砲弾であり、方向修正量が大きく、制御性がよい。また、カーゴ弾100から放出後の減旋転が迅速に行われる。
・カーゴ弾100を発射する装置300は、榴弾を発射する装置と同じであり、既存の火砲設備に変更、修正を加えることなく、そのまま使用することができる。
・カーゴ弾100と誘導弾200の両方は既存の技術であり、開発期間とリスクを低減することができる。
特に、第2発明のように、誘導弾200を誘導照明Lによって誘導する方式を採用した場合には、つぎのような効果が得られる。
・誘導弾200を誘導制御する区間は、カーゴ弾100の終末弾道区間(目標地点近傍450、550)という短い区間であるため、それに応じてレーザ光等の誘導照明を照射している時間は短時間で済む。レーザ光等の誘導照明の照射時間が短時間で済むため、敵に誘導照明の照射源600を知られてしまう可能性が低くなり、敵の攻撃に晒される危険を回避できる。
以下、図面を参照して本発明に係るカーゴ弾およびカーゴ弾の誘導装置の実施の形態について説明する。
図1(a)は、実施形態のカーゴ弾100の構成を破断面にて示し、図1(b)はカーゴ弾100の断面斜視図にて示している。
カーゴ弾100は、目標地点に向けて誘導制御される誘導弾200が子弾として、内蔵されているとともに、弾100に旋転を与える弾帯105が形成され、目標地点の近傍で誘導弾200を放出する放出手段としての信管101、放出薬102、プレッシャープレート103、弾底栓104が備えられている。
すなわち、カーゴ弾100の外周には、弾帯105が円環状に形成されている。弾帯105には、砲身の施条溝に噛み合う突起106が形成されている。
カーゴ弾100は、榴弾と同様に、自走式砲、牽引砲から発射される。砲身の内壁には、ライフリング加工が施され、カーゴ弾100の弾帯105の突起106に噛み合い、カーゴ弾100に回転を与えるための施条溝(螺旋状の溝)が形成されている。なお、弾帯105を軟質の材料、たとえば銅合金で構成してもよい。カーゴ弾100が砲身内を移動するときに軟質材料の弾帯105が施条溝に噛み込むことで、カーゴ弾100に回転力が付与される。
カーゴ弾100の弾殻108の先端には、信管101が装着されている。信管101には、弾殻108の先端のネジ部108aに螺合するネジ部101aが形成されており、信管101は、弾殻108の先端にねじ込まれることで弾殻108に装着される。信管101は、たとえば時限信管が使用され、目標地点近傍に到達するタイミングで起爆されるように、タイマにより起爆時間が設定されている。信管101の後方には、信管101の起爆により爆発して高温、高圧のガスを発生する放出薬102が装填されている。
放出薬102の後方には、プレッシャープレート103が設けられている。プレッシャープレート103の後方には、誘導弾200が装填されている。誘導弾200の側面は、スペーサ107を介して、弾殻108によって覆われている。誘導弾200の後方には、弾底栓104が設けられている。
弾底栓104には、弾殻108の後端のネジ部108bに螺合するネジ部104aが形成されている。弾底栓104は、弾殻108の後端にねじ込まれることで、弾殻108に装着される。
図2(a)は、誘導弾200の構成例を示している。
誘導弾200の先端には、レーザ光の反射光を検出するセンサとしてのシーカ201が設けられており、側面前方には、翼の角度が可変する制御翼(カナード)202が設けられており、側面後方には、安定して飛翔させるための安定翼203が設けられている。また、誘導弾200には、シーカ201で検出されたレーザ反射光に基づいて、制御翼202の角度を変化させる制御装置、アクチュータが内蔵されている。誘導弾200の制御翼202、安定翼203は、誘導弾200がカーゴ弾100に内蔵されているときには、畳まれており、カーゴ弾100から誘導弾200が放出されると、展開するように、折り畳み、展開が自在に構成されている。
シーカ201は、たとえば近赤外CCDカメラなどの光学センサが使用される。シーカ201は、誘導照明としてのYAGレーザの反射散乱光を撮像する。制御装置は、撮像画像内の輝点(レーザ照射点)を自己の目標地点とみなし、撮像画像内の輝点位置から方向修正量を算出して、アクチュエータに対して、方向修正を行わせるための駆動指令信号を出力する。アクチュエータは、制御翼202の角度を変化させて、誘導弾200の方向修正を行う。
図3は、実施例のカーゴ弾の誘導装置を示している。本実施例では、車両300の砲身301からカーゴ弾100が発射され、市街地にある車両400を第1の目標地点401として攻撃するとともに、海上にある船舶500を第2の目標地点501として攻撃する場合を想定する。誘導制御方式はレーザセミアクティブ方式を想定しており、誘導弾200を誘導制御するために、レーザ光Lが、レーザ光照射手段600から目標地点401、501に向けて照射される。なお、この実施例では、手動でレーザ照射手段600を操作して目標地点401、501にレーザ光Lを照射する場合を想定している。しかし、カーゴ弾100が目標地点近傍(第1の目標地点近傍450、第2の目標地点近傍550)に到達したタイミングで自動的にレーザ光照射手段600を起動して、レーザ光Lを目標地点401、501に向けて照射してもよい。
目標地点近傍450、550は、目標地点401、501に照射されたレーザ光の反射光を、誘導弾200のシーカ201で検出することができる範囲に設定される。カーゴ弾200の信管101の起爆時間は、発射時刻からカーゴ弾200が目標地点近傍450、550に到達するまでの時間に設定される。
車両100の砲身301の底部には薬室が形成されており、薬室には装薬が装填されている。カーゴ弾100は、弾帯105の突起106が砲身301内の施条溝に噛み込む位置まで挿入される。薬室に装薬を装填後に、砲尾が閉鎖機によって閉鎖される。そして、火管、つまり装薬に点火する火薬装置がセットされる。
以上のようにして発射準備が整うと、火管によって装薬が点火され、薬室内に高温、高圧の燃焼ガスが発生する。この高温、高圧のガスによってカーゴ弾100が発射される。この際に、カーゴ弾100は、砲身301内で施条溝に倣って旋転し、回転力が付与されて砲口から発射される。このためカーゴ弾100は、安定して飛翔する。カーゴ弾100は、放物線を描いて飛翔する。カーゴ弾100は、榴弾と同様に、対戦車ミサイル等と比較して大きな射程距離(たとえば40km)を有し、目標とする弾道に沿って安定して飛翔(旋動安定)することから、発射地点から長距離の目標地点近傍450、550まで良好な弾道精度をもって飛翔する。
最初の攻撃目標地点が第1の目標地点401である場合には、カーゴ弾100は、車両300の砲身301から、第1の目標地点近傍450(第1の目標地点401)に向けて発射される。
カーゴ弾100が第1の目標地点近傍450に到達すると、信管101が起爆される。これにより、放出薬102が爆発して高温、高圧のガスを発生する。この高温、高圧のガスによってプレッシャープレート103が後方に押され、これに伴い誘導弾200が後方に移動する。誘導弾200が後方に移動すると、弾底栓104に、弾底栓104、弾殻108のネジ部104a、108bを破断する程度の力が付与され、弾底栓104が、弾殻108から外れる。このように誘導弾200が後方に移動し、弾殻108が外れることで、誘導弾200が、カーゴ弾100の後端から放出される。
誘導弾200は、カーゴ弾100に内蔵された小型で軽量な砲弾であるため、カーゴ弾100から放出後に、減旋転が短時間で行われる。
誘導弾200が減旋転されると、誘導弾200のシーカ201でレーザ反射光が撮像される。誘導弾200の制御装置は、撮像画像内の輝点(レーザ照射点)を自己の目標地点(第1の目標地点401)とみなし、この目標地点に到達するように、アクチュエータに対して駆動指令信号を出力する。アクチュエータは制御翼202の角度を変化させ、誘導弾200の方向修正を行う。
誘導弾200は、上述したように、カーゴ弾100に内蔵された小型で軽量な砲弾であるため、弾道修正量が大きく、制御性に優れている。このため極めて高い精度で方向修正が行われる。
なお、レーザ光照射手段600からレーザ光Lを第1の目標地点401に向けて照射するタイミングは、できる限り遅くすることが望ましい。レーザ光Lの照射は、カーゴ弾100が第1の目標地点近傍450に到達した時刻から第1の目標地点401に命中するまでの短時間に限ることが望ましい。この理由は次の通りである。すなわち、一般的にセミアクティブ弾の誘導には、連続発光ないしは数百ヘルツ(ディーティ比)で変調された強烈なレーザ光が使用されることが多い。このようなレーザ光Lは、直接照射のみならず反射光や散乱光ですら人間の目にとって危険なレベルにある。したがって、市街地戦において戦闘地域周辺の住民へのレーザ被爆を予防するために出来る限り短時間の照射が望ましいからである。また、レーザ光Lの照射が長時間化すると、レーザ光Lの出射源であるレーザ光照射手段600の存在を敵に知られてしまい、レーザ光照射手段600が敵からの攻撃に晒されるおそれがあるからである。
したがって、レーザ光照射手段600の操作者は、カーゴ弾100が第1の目標地点近傍450が到達する時刻からレーザ光Lの照射を開始することが望ましい。同様に、自動的にレーザ光照射を行う場合には、カーゴ弾100が第1の目標地点近傍450が到達するタイミングでレーザ光照射手段600からレーザ光Lが出射されるようにシステムを構築することが望ましい。
以上のように誘導弾200が、誘導制御されて、個別の第1の目標地点401に極めて高い命中精度で弾着する。これにより車両400に対してピンポイントで被害が与えられる。
以下、同様に、第2の目標地点501に向けてカーゴ弾100が発射され、カーゴ弾100が第2の目標地点近傍550に到達すると、カーゴ弾100から誘導弾200が放出される。以後、レーザ光照射手段600から第2の目標地点501に照射されたレーザ光Lの反射光が誘導弾200のシーカ201で検出され、この検出結果に基づいて誘導弾200は第2の目標地点501まで誘導制御される。これにより船舶500に対してピンポイントで被害が与えられる。
なお、誘導弾200に搭載される誘導制御装置(センサ、アクチュエータ、制御装置)は、一例であり、任意の構成のものを使用することができる。
たとえば、図2(b)、(c)に示すように、誘導弾200の進行方向に対して直角な方向の運動量、運動モーメントを変化させることで、誘導弾200の方向を修正してもよい。
図2(b)では、誘導弾200の側面に、サイドスラスタ204が設けられ、アクチュエータにより噴射量が調整されるサイドスラスタ、あるいは噴射量固定のサイドスラスタの噴射による反動によって、誘導弾200の方向が修正される。
また、図2(c)に示すように、誘導弾200の側面に、錘205が設けられ、アクチュエータによって錘205が発射され、錘205の発射による反動によって、誘導弾200の方向が修正される。
また、上述した実施例では、レーザ光Lを誘導用照明に使用しているが、レーザ光以外のサーチライト、照明弾であってもよい。また光以外に熱、電波を誘導照明として使用してもよい。たとえば誘導弾200の弾着に先だって目標地点に弾を命中させ、それによって発生した高温高圧の熱を誘導照明としてしてもよく、また、車両のエンジン等から自発的に放射される熱を誘導照明としてもよい。また、マイクロ波やミリ波のように指向性と直進性に優れ、電波の進路上にある障害物(目標地点)に衝突して反射(散乱)する性質のある短い波長の電波を誘導照明として使用してもよい。
また誘導弾200側のシーカ(センサ)201についても誘導照明の種類に応じたものを使用することができる。たとえば誘導照明が赤外線であれば、赤外線を検出するセンサを使用すればよく、誘導照明がミリ波等の電波であれば、反射した電波を検出することができるセンサ(レーダ)を使用すればよい。
また、誘導弾200の誘導制御を画像認識の手法を利用して行う実施も可能である。たとえば、目標物の形状、大きさのパターンを記憶しておき、撮像した画像内の物体と、記憶した目標物のパターンとを比較して、両者が一致した場合に目標物であると認識して、目標物の画像内の位置から方向修正量を算出して、誘導制御してもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、カーゴ弾100を目標地点近傍450、550まで無誘導で旋転させながら飛翔させ、カーゴ弾100が目標地点近傍450、550に到達すると、カーゴ弾100から誘導弾200を放出させて、以後、誘導弾200を目標地点401、501に向けて誘導制御するようにしたので、以下のような効果が得られる。
・カーゴ弾100は、射程距離が大きく、長距離の目標地点近傍450、550まで十分に飛翔させることができる。
・カーゴ弾100としては、目標地点近傍450、550に到達できさえすればよく、この程度の弾道精度はカーゴ弾100の旋動安定を利用して十分な精度で達成することができる。
・カーゴ弾100は、無誘導で飛翔するため、高価な誘導制御装置は不要である。
・誘導弾200の誘導制御は、目標地点近傍450、550から目標地点401、501に至るまでの短距離(カーゴ弾100の終末弾道区間)だけ行えばよく、射程距離が小さい誘導弾200であっても、充分に、発射地点から長距離の場所にある目標地点401、501に弾着させることができる。
・誘導弾200の個別の目標地点に対する命中精度(ピンポイント精度)は高いため、個別の目標地点401、501に極めて高い命中精度で弾着させることができる。
・誘導弾200を誘導制御する区間は極めて短いため、高精度かつ大がかりな誘導制御装置は不要である。
・誘導弾200は、カーゴ弾100に内蔵された小型、軽量の砲弾であり、方向修正量が大きく、制御性がよい。また、カーゴ弾100から放出後の減旋転が迅速に行われる。
・カーゴ弾100を発射する装置300は、榴弾を発射する装置と同じであり、既存の火砲設備に変更、修正を加えることなく、そのまま使用することができる。
・カーゴ弾100と誘導弾200の両方は既存の技術であり、開発期間とリスクを低減することができる。
さらに、誘導弾200を誘導制御する方式として、セミアクティブ誘導方式を使用した場合には、つぎのような効果が得られる。
・誘導弾200を誘導制御する区間は、カーゴ弾100の終末弾道区間(目標地点近傍450、550)という短い区間であるため、それに応じてレーザ光等の誘導照明を照射している時間は短時間で済む。レーザ光等の誘導照明の照射時間が短時間で済むため、敵に誘導照明の出射源600を知られてしまう可能性が低くなり、敵の攻撃に晒される危険を回避できる。
図1(a)、(b)は実施例のカーゴ弾の構成を示す断面図である。 図2(a)、(b)、(c)は誘導弾の構成例を例示した図である。 図3は実施例の誘導装置の全体構成を示す図である。
符号の説明
100 カーゴ弾 200 誘導弾 600 レーザ光照射手段

Claims (2)

  1. 目標地点(401、501)に向けて誘導制御される誘導弾(200)が、内蔵されているとともに、弾(100)に旋転を与える弾帯(105)が形成され、目標地点の近傍(450、550)で誘導弾(200)を放出する放出手段(101、102、103、104)が備えられているカーゴ弾(100)。
  2. 誘導用照明(L)を検出し、その検出結果に基づいて誘導用照明の照射点(401、501)に向けて誘導制御される誘導弾(200)が、内蔵されているとともに、弾(100)に旋転を与える弾帯(105)が形成され、目標地点の近傍(450、550)で誘導弾(200)を放出する放出手段(101、102、103、104)が備えられているカーゴ弾(100)と、
    前記カーゴ弾(100)を目標地点の近傍(450、550)に向けて発射する発射手段(300)と、
    誘導用照明(L)を目標地点(401、501)に照射する誘導用照明照射手段(600)と
    を備えたことを特徴とするカーゴ弾の誘導装置。
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