JP2006061687A - 筋肉増量方法 - Google Patents

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泉 三原
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洋司 川本
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Takao Sugiura
崇夫 杉浦
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Abstract

【課題】 生体に安全な範囲で外部からの温熱負荷を与えて筋肉量を増加させる筋肉増量方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 熱源と、熱源で作られた熱を搬送する手段と、生体もしくは動物もしくは家畜もしくは筋細胞に熱を伝えるための媒体と、少なくとも1個以上の温度センサと、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラと、タイマーとを用いる。目的とする筋肉の温度を38℃以上41℃以下に少なくとも30分以上保って温熱負荷を与える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機械的な高負荷のトレーニング以外で、筋肉を増量させる方法の一つで、生体等の外部から熱を与えることにより、筋肉の温度を上げることで筋肉の量を増量させる方法に関するものである。さらに、この方法と機械的な負荷を組み合わせることで筋肉をさらに増量させる方法に関する技術分野である。
筋力は、スポーツ、行動体力と健康維持に大変重要な要素の一つであることは周知の事実である。筋力は筋肉の量と筋肉につながる筋神経の状態によって決まる。よって、筋肉量を増やすか、筋肉と筋神経の関係をよくすることで筋力を増強させることができる。
筋肉を増量させるには、ダンベル等の筋力トレーニングが一般的であり、その負荷もその人の最大の筋力の50%以上の高い機械的な負荷を用いて行なわなければならない。そのため、トレーニングに対する高度な技術と危険に対する知識が必要であり、もしくは高度な技術と危険に対する知識を有するトレーナのもとでトレーニングすることが一般に行なわれている。また、高齢者の行動体力低下はQOL(生活の質)の低下につながり、切実な問題であるため、高齢者の筋肉の増強が必要だが、筋肉以外の体力(骨、骨格、関節の変形、特に循環器系などの内臓機能)の低下により、機械的な高負荷は生命の危険や整形外科的な疾患を招く可能性が大きくなり、高齢者の筋力トレーニングはさらに難しい現状にある。
また、腰痛や膝痛等の関節痛を持つ人は、筋力トレーニングが必要であり、骨折や寝たきり等で長期間筋肉を使用しない人も、筋力トレーニングが必要であるが、同上の理由でなかなか筋力トレーニングをするのが難しい現状である。
さらに、宇宙空間は地上とは異なり、微小重量環(microgravity)と呼ばれ重力の影響が極めて少ない。軌道上を周回しているスペースシャトルや宇宙船内では、軌道周回による遠心力と微小な重力が相殺されて無重量状態となっている。つまり、あらゆる物体の重さがなくなる。この無重量状態はヒトの生理機能に多大なる影響を及ぼす。
無重力環境下において体重は消失し、身体は宙に浮かぶ。したがって、地上において常時重力に対抗して身体を支え動かしていた骨格筋は、無重量環境では力を発生する必要がなく、宇宙では骨格筋を使う(力を発揮する)必要性が少なくなる。身体は活動はしていても、筋肉に対してはベッドで横になって不活動の状態と同様となり、不使用は骨格筋に萎縮をもたらし(廃用性筋萎縮)、抗重力筋と呼ばれる姿勢維持に必要な筋に萎縮が著しい。廃用性に萎縮した骨格筋の特徴は、細いこと、小さい力しか発生できないこと、疲れやすいこと、硬くなること、などである。
宇宙空間に滞在している限り、上記の骨格筋の萎縮は身体活動性に対して大きな影響を及ぼさない。しかし、骨格筋の収縮は骨格を動かすだけでなく、骨に力学的ストレスを与えて骨形成の機能を持つ骨芽細胞の働きを促進させるので、廃用性筋萎縮により骨吸収も促進する。さらに、宇宙滞在後の地球帰還時に、萎縮した骨格筋は身体を支えるのに十分な筋力を発揮できないことから、「Quality of Life」の低下が大きな問題となる。実際、宇宙飛行士は地球帰還後にリハビリテーションを行っている。
現在、筋肉量や骨量の減少を予防するために宇宙飛行士には宇宙空間で身体運動を行うことが義務づけられている。運動としてはトレッドミル走や自転車エルゴメータなどである。しかしながら、2週間や3ヵ月間の短い期間では、こなすべきタスク(課せられた仕事)が多く、特別な身体運動をする時間がないのが現状である。
一方、食肉用の家畜を飼育するとき、安全でかつ早期の筋肉の増量は生産性を上げるために必要であった。
ところで、聖マリアンナ医科大学生理学教室、山口大学教育学部、東京大学大学院生命環境科学系身体運動学、青森県立保健大学等による2000年の体力医学会での発表では、ラットに41℃、1時間の温熱負荷と機械的な伸張負荷は筋の増量を促し、その増量過程にはHSP(ヒートショックタンパク質)の発現が強く介在していることを発見した。また、2002年には、これらの筋増量のメカニズムにおいて温熱ストレスによる筋増量過程と機械的なストレスの筋増量過程は異なることを示し、温熱ストレスだけでも筋が増量することを発表した。但し、いずれの場合もHSPの発現があり、筋増量にHSPが重要な役割をしていることを検証した。温熱負荷で筋肉の温度を41℃に上昇させ、かつそれを30分以上保つことは、筋肉細胞を含む全ての細胞が43℃以上になると死滅することから、安全性の面から非常に技術的に困難である。仮に、筋肉の温度が41℃に上がったとしても、熱を生体等の外部から付加する場合、熱勾配から必ず筋肉より皮膚細胞の温度が高く、筋肉の温度が41℃以上の場合、皮膚細胞の温度は43℃を超え、皮膚細胞は死滅する可能性が出てくる。
一方、特許文献1には加温装置が開示されており、全身を加温して深部温度を上げるために、顔以外の全身を覆うドーム状の温熱装置と、仰向け姿勢の背中に特殊な冷却装置を設けて、時間管理し、全身を42℃以上にし、正常細胞は死滅しないが、ガン細胞はそれより1〜2℃低い温度で死滅することを利用したハイパーサーミヤ装置が開示されている。この場合、43℃は温熱負荷時間が長いと正常細胞も死滅する温度であり、ガン細胞が死滅する前に皮膚細胞は43℃以上になり死滅するため、温度制御はもちろん冷却装置やメンテナンスも含めて非常に精度の高いコントロールを含む装置が必要であった。
また、特許文献2には使い捨て式温熱ボデーパットが開示されており、悩みのある身体部分(痛み、生理痛、腹痛など)の皮膚温度を20秒から24時間の期間、32〜50℃に、好ましくは32〜39℃に維持し、さらに皮膚温度が1時間以上の期間32〜43℃の温度に維持され、より好ましくは4時間以上の期間を32〜41℃の温度に維持しようとしているが、局所の温熱付与の範囲内では、筋肉の温度を38℃以上に上げることはできない。
また、特許文献3によると、痛みの緩和の一般的な温熱治療器は温熱負荷をかける時間を、その表面温度が40〜45℃の範囲で5〜30分以内の時間(15分以内が一般的)で運用し、疼痛緩和等に適用させている。この場合、筋肉温度は1〜2℃までの上昇で施術されている。赤外線、遠赤外線に至っては筋肉の温度は0.5℃も上昇しない。
熱伝導による皮膚表面からの熱付与において、携帯型のカイロのように熱付与面積の小さい温熱装置では、放熱機構が著しく発達している人においては与えられた熱が筋肉に達する前に熱付与されていない皮膚表面から熱を放熱したり、四肢部での放熱により温度が上昇しにくいという問題があった。
特開2003−093424号公報 特表2001−507593号公報 理学療法技術ガイド(石川ら、文光堂、1997)
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、特に体力が低下したり特に筋力が低下した高齢者の人や骨折等の怪我により筋力が低下した人もしくは低下することが判っている人に対して、高負荷の機械的なトレーニングをすることなく、生体に安全な範囲で外部からの温熱負荷を与えて筋肉量を増加させる筋肉増量方法を提供することを目的とするものである。
また、特に体力や筋力が低下した高齢者や骨折等の怪我により筋力が低下した人もしくは低下することが判っている人に対して、低負荷の機械的なトレーニングをすることなく、生体に安全な範囲で外部からの温熱負荷を与えて筋肉量を増加させる筋肉増量方法を提供することを目的とするものである。
また、高負荷の機械的な筋力トレーニングと温熱を生体に与え、筋肉量を増加させる筋肉増量方法を提供することを目的とするものである。
また、宇宙滞在中の宇宙飛行士が無重量環境に曝露されることによる骨格筋萎縮を予防するためのカウンターメジャー(対応策)として、特別な運動・トレーニングをすることなしに、タスクの時間を利用しながら、筋肉量の減少を抑制しかつ筋肉量の増加させる方法を提供することを目的とするものである。
さらに、対象を動物、家畜、またその細胞そのものに対しても筋肉量を増加させる筋肉増量方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、熱源と、熱源で作られた熱を搬送する手段と、生体もしくは動物もしくは家畜もしくは筋細胞に熱を伝えるための媒体と、少なくとも1個以上の温度センサと、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラと、タイマーとを用いて、目的とする筋肉の温度を38℃以上41℃以下に少なくとも30分以上保って温熱負荷を与えることを特徴とするものである。
この発明にあっては、既存の熱負荷装置を用いて、少なくとも38℃以上で痛みを感じない温度で温熱を与え、30分以上付加する。火傷を回避するためには、熱伝導による熱負荷は、Monz & Heriqueの研究成果である熱による組織破壊の温度と時間の関係を参照し、それ以下の温度にする。温熱負荷の初めの時期(1〜3分)を除く時間は、痛みを感じない43℃以下が好ましく、さらには40℃でも可能である。筋肉の温度を38℃以上、30分保つには、付与する時間を少なくとも45分間、さらに好ましくは1時間以上付与すると、筋肉の温度を38℃以上を30分間保つことが可能である。但し、筋肉の温度が39〜42℃ではさらに短い時間の温熱負荷で筋増量する。筋肉の温度が38℃であることを確認する方法としては、表面皮膚温度がある。熱伝導を含む皮下温度上昇は物理療法で用いられている温熱負荷であり、実験的な知見が数多く明らかにされている。また、目的とする筋肉の近くのコア温度を測定することでも推定することができる。
また、本発明は、目的とする筋肉に、温熱負荷による加温と機械的な負荷とを与えることを特徴とするものである。
この発明にあっては、筋増量のメカニズムにおいて温熱ストレスによる筋増量過程と機械的なストレスの筋増量過程が異なることを示し、温熱ストレスだけでも筋が増量することを知見した。これは、機械的な負荷と温熱の負荷を同時に加えても、別々の筋増量過程を持つことを意味し、筋肉への安全性も確保されている。温熱負荷を与える直前、付加中、付加後直ぐに機械的な負荷を与えても良い。但し、筋肉や関節が暖まっていないと怪我の可能性が多いことから、強い機械的な負荷は温熱負荷の直前では好ましくない。
また、本発明は、機械的な負荷が、生体もしくは動物もしくは家畜の筋肉が発揮できる最大筋力の1/20以下、又は生体もしくは動物もしくは家畜の最大心拍数が100以下となるような軽負荷であることを特徴とするものである。
この発明によれば、ストレッチのような軽い負荷により、筋肉につながる筋神経は活性化され、温熱により筋肉が増量されることにより筋力は増強されるが、軽い負荷により筋神経が活性化され、より筋力が増強される。これにより、筋力が低下した人、筋力運動が疾患等で制限された人でも容易に筋力増強が図れる。また、目標とする筋肉の体側(目標が右の筋肉なら、左側の同筋肉)を軽い負荷により運動することで、筋肉が増強することが知られており、怪我や痛みで目標とする筋肉に機械的な負荷がかけられない人も、上記の温熱負荷と運動可能な体側の軽い機械的な負荷で筋力増強が図れる。また、機械的な負荷は筋肉の収縮・伸張への負荷であるので、物理的療法で用いられる電気刺激でも可能である。
また、本発明は、生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉の全体に皮膚表面から温熱負荷を与えることを特徴とするものである。
また、本発明は、生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉とその周辺の筋肉に皮膚表面から温熱負荷を与えることを特徴とするものである。
これらの発明のように、直接目標とした筋肉に熱を有効かつ制御し易さの面からも安全に付加する方法が熱伝導による温熱負荷である。温熱負荷以外からの放熱を防ぐために、目標とする筋肉全体さらにはその周辺部位に熱伝導による熱を付加することにより、目標筋肉の上部の皮膚表面での設定温度を低下させ、かつ目標筋肉の温度を上昇させることが可能となる。
また、本発明は、生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉の皮膚表面上から温熱負荷を与え、四肢とその周辺の筋肉以外の筋肉は放熱防止機構を持つことを特徴とするものである。
この発明によれば、目標筋肉周辺、もしくは目標筋肉の四肢部に放熱防止機構を設けることにより、さらに目標筋肉の温度は上昇し、目標筋肉上部の皮膚表面の設定温度を低下させることができる。
また、本発明は、目的とする筋肉への温熱負荷を繰り返して生体、動物、家畜へ与えることを特徴とするものである。
この発明によれば、筋肉増量効果は加算される。
また、本発明は、目的とする筋肉への温熱負荷と機械的な負荷を繰り返して生体、動物、家畜へ与えることができる。
この発明によれば、筋肉増量効果はさらに加算される。
本発明は、高負荷の機械的なトレーニングをすることなく、生体に安全な範囲で外部からの温熱負荷を与えて筋肉量を増加させることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に本発明で用いる基本的な熱負荷装置の一例を示す。熱源1は、ガス、電力などであり、熱源1で作られた熱を搬送する手段である熱源搬送手段2は、パイプ、電線、超音波振動、マイクロ波等であり、形体が有るものと無いものとがある。生体もしくは動物もしくは家畜もしくは筋細胞に熱を伝えるための媒体である熱伝達媒体3は、気体(空気やマイクロ波)、液体、伝熱性のある固体、超音波振動等がある。温度センサ4は、生体等の表面、熱伝導媒体3、熱源1に少なくとも1個必要で、複数個配置しても良い。これらの温度センサ4の出力を受けてコントローラ(熱源制御装置)5にフィードバックされ、熱源1で発生させる熱量を制御する。また、タイマー6を設け、熱量の制御や装置をON−OFFなどをする。生体等に温熱負荷を加えることができ、その熱量・温度が制御可能であれば、どのような熱負荷装置を用いても良い。
図2に、生きた筋細胞に温熱負荷を加える熱負荷装置を示す。栄養の培地(アミノ酸、グルコース、ミネラルなどの調整液)10の中に筋細胞11を入れる。培地10の温度を38、39℃に調整してもよいし、培地10をボックス12の中に入れ、ボックス12内の温度を38、39℃に保っても良い。尚、図中の符号13は培地10の温度センサであり、符号14はボックス12の温度センサ(室温センサ)である。
この熱負荷装置はボックス12が恒温槽の場合は、熱源は電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は上記電力で作動するエアコン(図示省略)、筋細胞11に熱を伝えるための媒体は培地10、温度センサ13、14で得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは上記エアコンに内蔵されたコントローラやタイマーである。
図2の熱負荷装置を用いてラット骨格筋細胞(L6)に対して、38℃及び41℃における1時間の温熱負荷(温熱刺激)による96時間後の筋タンパク量の変化について検討した。図3のように、41℃の温熱負荷では筋重量(筋肉量)の統計的に有意な増加が認められた(対象群6.9±0.2mg/ml、41℃群8.0±0.4mg/ml)。38℃の温熱負荷では筋タンパク量が11%増加した(7.7±0.9mg/ml)。先の文献(2000年の体力医学会での発表)で示されているように、41℃の温熱負荷では筋細胞が増加した。しかし、38℃の温熱負荷でも筋細胞は増加した。
図2の熱負荷装置を用いてラット骨格筋細胞(L6)に対して、38℃における1時間の温熱負荷(温熱刺激)による72時間後の筋タンパク量の変化について検討した。図4のように、38℃の温熱負荷によって筋タンパク量が約13%増加した。HSP(ヒートショックプロテイン)以外の因子であるサイトカインや成長因子に対する細胞内シグナル伝達系の1つであるAkt系を阻害することにより(インヒビター38℃群)、タンパク量の増加が完全に抑制された。従って、38℃の温熱負荷による筋タンパク量の増加は、Akt系を介したものであると考えられる。
上記では、ラット骨格筋細胞(L6)に対して、38℃における1時間の温熱負荷(温熱刺激)による72時間後の筋タンパク量の増加について記載したが、この38℃の温熱負荷が細胞にとってストレス応答を引き起こすような刺激であるか否かについて、ストレスタンパク質(熱ショックタンパク72:HSP72)の発現量から検討した。図5のように、38℃の温熱負荷ではHSP72の発現量に変化は認められなかった。従って、38℃の温熱負荷ではストレス応答は引き起こされないと考えられる。
そこで、Aktなどの細胞内シグナル伝達系のタンパク質のシャペロンとして知られるストレス(熱ショック)タンパク質90(HSP90)の発現量を評価した。図6のように、38℃の温熱負荷によりHSP90の発現量に変化は認められなかった。この結果はHSP70の結果と同様のものであった。従って、38℃の温熱負荷の場合、HSP90によるシャペロン作用が関与しているとは考えにくく、温熱刺激により細胞シグナルを引き起こし、Akt/GSK3β系あるいはAtk/S6K/mTOR系を介して筋肥大が引き起こされると考えられる。
これらのことより、38℃、1時間の温熱負荷は筋肉を増量させるが、HSP出現という強い熱負荷による反応ではなく、細胞に強く負荷を強いることのない安全で画期的な熱負荷方法である。
次に、ラットを温熱環境下に曝露し、温熱刺激のみで骨格筋増量が生じるメカニズムと詳細な温度条件について、その詳細な分析を行なった。
実験週齢のラット(若齢ラット)15を用いて、38℃の温熱負荷の実験を行なった。1時間の曝露を行ない、1週間後のサンプルを採取した。この場合、図7のように、恒温槽16で温熱負荷を行なった。符号17は温度センサである。この熱負荷装置において、熱源は電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は上記電力で作動するエアコン(図示省略)、ラット15に熱を伝えるための媒体は空気、温度センサ17で得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは上記エアコンに内蔵されたコントローラやタイマーである。
ひらめ筋(SOL)と長趾伸筋(EDL)の筋重量に関する結果を示す。図8、9のように、両筋ともに45分以上の温熱負荷により有意な筋重量の増加が認められた。また、直腸温度の変化は、15分で38℃に達し、筋重量が有意な増加を示した45分後まで38℃以上を示した。上記筋細胞の実験も考え合わせると、ラット15を38℃の雰囲気温度の中で温熱負荷を加えると、45分以上の温熱負荷により、筋重量が増加し、図10に示す直腸温度からそれは筋の温度が38℃が30分以上続くことにより、筋肉の重量が増加したことになる。これは、筋細胞の結果と同様の温度と時間である。
次に、37℃の温熱負荷(30分、45分、60分)による筋重量増加効果の発現について検討した。この場合も図7と同様に恒温槽にて全身温熱負荷を行った。恒温槽内の気体(空気)に強制的に対流を生じさせ、槽内温度差を縮小させて行った。暴露時間の違いによる直腸温の変化(38℃の温熱暴露との比較)を図11に示した。37℃の温熱環境暴露によりラットの直腸温は、30分暴露で38.1±0.17℃とうつ熱が認められた。しかし、37℃の温熱暴露(温熱負荷)を60分まで継続しても、直腸温は38.2±0.43とその後大きな変化は認められなかった。38℃暴露時における直腸温の時間経過とほぼ同様の変化を示し、約0.3℃低い値で推移した。39℃における30分間の温熱暴露による直腸温は38.5±0.1℃であった(図11参照、図中白丸(○)は39℃30分における直腸温を示す)。
次に、図12、13、14に示すように、筋重量の変化では、温熱暴露時間を長くすることにより筋重量が増加する傾向が認められ、37℃で60分間の温熱暴露により、ひらめ筋で10.2%(図12参照)、長趾伸筋で1.6%(図13参照)、足底筋で6%(図14参照)の増加が認められた。また、30分および45分では筋増量効果はさらに弱いものであった。39℃で30分間の温熱暴露により、ひらめ筋で8.6%、長趾伸筋で3.2%、足底筋で11.2%の筋重量の増加が認められた。足底筋の増加は有意なものであった。以上より、低温負荷の場合は長時間(少なくとも60分以上)の負荷が筋増量には必要と考えられる。
次に、請求項1、2、4、5、6の発明に対応した実施の形態を開示する。若いラットは細胞増殖能力が高いため、筋重量が特別に増加した可能性も否定できないため、ラットとして1年3ヶ月〜1年6ヶ月齢の老齢ラットを用いて実験を行った。この年齢は、人では高齢者から老人に該当すると考えられる。
図15のように、ラット15に麻酔をかけた後、浮き袋18を装着し、温熱負荷装置の水槽19に入れた熱を負荷するための熱伝導媒体(38℃の温水)3にラット15を浮かべることによって、38℃の温浴を15分、30分および60分間行い、38℃という温熱負荷(温熱刺激)により骨格筋に増量が生じる暴露時間を検討した。この熱負荷装置がガス式又は電気式風呂の場合は、熱源はガス又は電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は水道管(金属やプラスティック管で、その間にポンプで温水を循環させる)、ラット15に熱を伝えるための媒体は38℃の温水とすることができる。また、温度センサは水槽19とガスコンロ又は電気ヒータのいずれか一方に設けることができ、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラはガスコンロのONOFF制御や電気ヒータの電力制御にて行うことができる。また、タイマーはガスコンロ又は電気ヒータに設けることができる。
まず、温浴時間(曝露時間)による直腸温の変化を検討した。図16に示すように、温浴時間が15分と30分では、直腸温はそれぞれ37.9±0.07℃、37.63±0.28℃であり、熱伝導媒体3の設定温度を超えることはなかった。しかし、温浴時間60分では38.43±0.15℃と、熱伝導媒体3に設定した温度より上昇することが判明した。ラットの場合、尾部が体温調節に重要な箇所である。今回の温浴では、腰部から後部を温浴させたため、尾部が温水に浸かっている状態であったため、長時間の温浴では軽度なうつ熱状態になるものと考えられた。温浴の場合、対象としている筋肉は温水中に浸っているので直腸温より環境温により強い影響を受けると考えられ、この約0.5℃の上昇は無視できるものと考えられる。次に、図17に示す筋重量の変化では、60分の温浴により対象群に比べ、筋重量が約30%増加した(対象群:178±15.6mg、60分群:231±32mg)。この増加は統計的に有意なものであり、対象群と60分の間、30分と60分の間に有意差が認められた。しかしながら、15分および30分では筋増量効果は認められなかった。
次に、図2に示す熱負荷装置により培養細胞を用いた温熱負荷の繰り返しの実験を行ない、マウス骨格筋細胞であるC2C12に対して、繰り返される温熱負荷(温熱刺激)が筋タンパク質増加にいかなる影響をもたらすか検討した。温熱刺激条件は、1日1回、38℃の温熱刺激を1時間とし、2日(2回)および3日(3回)繰り返した。1回の38℃の温熱負荷(1時間)はC2C12の増殖を促進した(図18のBとC、DとE、GとH参照)。2日連続の2回の温熱刺激、3日連続した3回の温熱刺激も筋細胞の増殖を促進した(図18のDとF、GとI、GとJ参照)。1日おきの2回の温熱刺激も、筋細胞の増殖を促進した(図18のGとK参照)。1回の38℃の温熱負荷(1時間)はC2C12の分化を促進した(図19のAとB、CとD、FとG参照)。2日連続の2回の温熱刺激、3日連続した3回の温熱刺激も筋細胞の増殖を促進した(図19のCとE、FとH、FとI参照)。1日おきの2回の温熱刺激も、筋細胞の増殖を促進した(図19のFとJ参照)。38℃の温熱刺激は回数に依存することなく筋細胞の増殖と分化を促進した。このことは、反復される38℃の温熱刺激は筋細胞の増殖と分化に対して悪影響(副作用)をもたらすものではないことも示している。これまでの実験により、38℃の温熱刺激による筋タンパク増量をもたらす細胞内シグナル伝達系で鍵となるのはAktシグナルの下流に位置するグルコース合成酵素リン酸化酵素3β(GSK−3β)であることが示唆された。
尚、図18の写真において、(A)は培養開始0日、(B)は培養2日目の対象群、(C)は培養2日目の1回温熱負荷群、(D)は培養3日目の対象群、(E)は培養3日目の1回温熱負荷群、(F)は培養3日目の2回温熱負荷群、(G)は培養4日目の対象群、(H)は培養4日目の1回温熱負荷群、(I)は培養4日目の2回温熱負荷群、(J)は培養4日目の3回温熱負荷群、(K)は培養4日目の2回温熱負荷群(1日おき、培養1日目と3日目)をそれぞれ示す。また、図19の写真において、(A)は対象群 分化1日、(B)は1回温熱負荷群 分化1日、(C)は対象群 分化2日、(D)は1回温熱負荷群 分化2日、(E)は2回温熱負荷群 分化2日、(F)は対象群 分化7日目、(G)は1回温熱負荷群 分化7日目、(H)は2回温熱負荷群 分化7日目、(I)は3回温熱負荷群 分化7日目、(J)は2回温熱負荷群 分化7日目(1日おき、分化0日目と2日目)をそれぞれ示す。
次に、図7に示す熱負荷装置により動物を用いた温熱負荷の繰り返しの実験を行ない(請求項7の発明に対応)、ラットに対して、繰り返される温熱負荷(温熱刺激)が骨格筋増量にいかなる影響をもたらすか検討した。温熱刺激条件は、1日1回、38℃の温熱刺激を1時間とし、1日おきに1回から最高3回繰り返した。最終の温熱刺激7日後にひらめ筋を摘出した。温熱刺激の回数にかかわらず、38℃の温熱刺激によりひらめ筋の増量が認められた。1回の温熱刺激により有意な筋増量(約17%)が観察された(図20参照、p<0.05)。2回および3回の温熱刺激により筋湿重量はさらに増加した(2回は31%の筋増量、3回は32%の筋増量)。対象と2回温熱刺激、対象と3回温熱刺激の間に有意な差が認められた(図20参照)。したがって、38℃の温熱刺激は、単回よりも複数回刺激した方が、筋増量効果は大きいと考えられる。また、1回当たりの温熱刺激条件を38℃で60分とした場合、複数回刺激による筋重量の低下などの副作用は生じないと考えられる。
次に、ヒトを対象にした実験(請求項1、2、4、5、7の発明に対応)として、温熱負荷を与えたときの筋温の測定ならびに筋力トレーニングによる筋量の増量効果の基礎的検討を行なった。人数(3人)を被験者にして行っている。3人の被験者における左右の上腕部のMR画像を撮影後、実験を開始した。トレーニング開始後ほぼ14週間経過後、MR画像の撮影を行い、筋肥大率を評価した。今回の3人の被験者は全て右利きであったので、図21に示すように、ヒト33に対する温熱負荷は左上腕部とし、左右上腕部の筋力トレーニングを行った。上記及び以後の温熱負荷は、皮膚表面温度が43℃から42℃に設定された温熱治療器20を使用した。この温熱治療器20において電熱ヒータを用いる場合は、熱源は電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は電力を熱に変換する電熱ヒータ、ヒト33の左上腕部に熱を伝えるための媒体は電熱ヒータと左上腕部との間に巻かれた布やフレキシブルなプラスチックであって、ある程度均一化し、生体に接触させるものであり、温度センサ及び温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは電熱ヒータに内蔵させることができる。また、温度センサは左上腕部と布やフレキシブルなプラスチックとの間に設けても良い。または、温熱治療器20としては、フレキシブルなプラスチックの袋に温度調整された蓄熱剤(水とパラフィンの混合比で設定温度を調整し、電熱ヒーターで加熱し、温度上昇がなくなったもの)を用い、これを電気ヒータで加熱した後に取り外し、その後、蓄熱剤を生体の筋肉部に当てるようにしてもよく、この場合、蓄熱剤が熱源で作られた熱を搬送する手段、ヒト33に熱を伝えるための媒体、温度センサと、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ、タイマーを兼用するものである。
トレーニングはダンベル21を用いた上腕二頭筋および上腕三頭筋のトレーニングとした。トレーニング負荷強度ならびに頻度は被験者の任意としたが、トレーニングを実施する前に温熱負荷を与えることを条件とした。その結果、図22に示すように、上腕二頭筋(膨大部)では温熱負荷側の方が筋肥大率が約4%増加した。尚、図22は、温熱負荷によるヒト上腕部骨格筋量の変化であって、筋断面積の増加率の左右差を示すものであり、1.0が左右等しく、1.0より大きいと左(温熱負荷側)の方が増加率が高く、逆に1.0より小さいと右(非温熱負荷側)の方が増加率が高いことを示す。 上腕二頭筋では温熱負荷により筋肥大が促進されたようであるが、上腕三頭筋では温熱負荷の効果は認められない。
次に、ヒト33を対象とした実験(請求項1、2、4、5、6、7の発明に対応)であって、軽い運動負荷による効果の促進をねらう実験を行なった。実験計画は、以下の通りである(図23参照)。尚、非利き手に対して温熱負荷と運動を行ない、利き手を対照とした。
A)30分加温+5分休憩+30分加温
(1)上記と同様の温熱治療器20を装着状態で65分
(2)上腕と前腕に上記と同様の温熱治療器20を装着
(3)加温は上腕分のみ
(4)手袋49を着用
(5)温度設定は強、タイマー30分
B)後半の30分加温時にトレーニング
(1)肘関節屈曲伸展運動30RM以下 筋力トレーニング(20RM以上)ではない
(2)15〜30回/セット 3セット セット間に休息1〜3分程度
(3)機械的な負荷はダンベル21かリストバンド
C)期間
開始2004年1月上旬 終了2004年3月下旬
D)評価
(1)CTによる筋量
(2)筋力 上腕二頭筋、上腕三頭筋 アイソメトリック(肘角度 90°):BIODEX
(3)実験開始前、後
E)筋温の計測
侵襲的手法
上記の実験の後、筋断面積の変化を測定した。温熱負荷トレーニング実施前の上腕二頭筋の筋断面積は、利き手で14.5±2.7cm、非利き手で13.3±2.4cmであった(男性被験者5名)。温熱負荷トレーニング実施前の上腕三頭筋では、利き手で20.4±4.0cm、非利き手で19.2±4.9cmであった。トレーニング終了後、上腕二頭筋の筋断面積は利き手で14.4±1.5cm、非利き手で14.9±2.3cmであった(男性被験者5名)。トレーニング終了後の上腕三頭筋では、利き手で21.5±5.0cm、非利き手で20.3±4.9cmであった。被験者によりトレーニングに対する応答は異なることから、各被験者におけるトレーニング前後における左腕筋の断面積の増加率(トレーニング前左断面積/トレーニング後左断面積)の平均を求めると、上腕二頭筋では5.3%の増加が認められた(図24、25参照)。従って、トレーニングにより左右断面積比の増加が認められ、筋肥大が引き起こされたと考えられる。尚、図24において、(a)はトレーニング前における上腕部(左手)のCT画像、(b)はトレーニング後における上腕部(左手)のCT画像であるが、上腕二頭筋(*の部分)が肥大しているのが分かる。また、図25において、「Pre」はトレーニング開始前、「After」はトレーニング終了後を示し、縦軸の単位はcmである。全ての被験者で、断面積が増加している。被験者の平均では、トレーニング前後で統計学的に有意な増加であった(p<0.05)。
また、上記の実験後、筋力の変化を測定した。温熱負荷トレーニング実施前の肘関節屈曲力は利き手で57.3±15.3Nm、非利き手で54.0±15.0Nmであった。温熱負荷トレーニング実施前の肘関節伸展力は利き手で44.1±15.6Nm、非利き手で39.2±12.4Nmであった。一方、トレーニング終了後、肘関節屈曲力は利き手で62.8±16.8Nm、非利き手で60.0±17.2Nmであった。また、トレーニング終了後、肘関節伸展力は利き手で46.7±14.5Nm、非利き手で41.7±11.0Nmであった。
トレーニング前後で比較すると、被検腕である非利き手側の肘関節屈曲力で11.3%の有意な増加が認められた(p<0.05)。一方、肘関節伸展力では8.5%の筋力増加が認められたが、有意な増加ではなかった。利き手側でも、屈曲力で9.5%の増加が認められ、統計学的に有意な増加であった(p<0.05)。伸展力では8.5%の増加が認められた(図26参照)。このことから、本発明で用いた温熱負荷トレーニングは、筋力の増強効果を持つものと考えられた。また、この筋力の増強は筋断面積の肥大を伴うものであった。一方、利き手の上腕二頭筋では筋断面積に変化が認められなかったが、肘関節屈曲力の有意な増加が認められた。従って、反対側をトレーニングすることでトレーニング効果が得られたと考えられた。この実験では一側性のトレーニングを行ったが、反対側でもトレーニング効果が認められた。両上肢は脊髄レベルで交叉神経支配されていることが、今回の結果に強く反映していると考えられる。すなわち、きわめて低強度の運動を一側性に行うことで神経筋機能の改善効果がもたらされることを示唆するものであると考えらえる。尚、図26において、「Pre」はトレーニング開始前、「After」はトレーニング終了後を示し、縦軸の単位はNmである。全ての被験者で、断面積が増加している。被験者の平均では、トレーニング前後で統計学的に有意な増加であった(p<0.05)。
以上の結果より、本発明の温熱負荷による筋肉増量方法で、筋力増強ならびに筋量増加効果が得られることが明らかになった。
次に、上記のE)筋温の計測と同様にして、上記とは異なる被験者Bを対象に筋温測定を行なった。この場合、針温度センサーを滅菌消毒後、皮膚から約15mm挿入し筋温を測定した(安静時、加温30分後および65分後の3回)。安静時の筋温は35.8℃であったものが、加温30分後には38.1℃まで上昇し、65分後には37.8℃と若干低下した。上記の被験者Aにおける筋温は、34.6℃、39.1℃、38.4℃と推移していた。従って、被験者により今回用いた加温条件では、筋温上昇の程度が異なると考えられた。しかし、2名の被験者A、Bを平均すると、安静時35.0℃、30分後38.6℃、65分後38.1℃となった(図27参照)。尚、図27において、「A」は被験者A、「B」は被験者B、「mean」は被験者2名の平均値をそれぞれ示す。
上記に示した動物実験ならびに培養細胞実験により、38℃まで体温(細胞温)を上昇させることができれば筋量の増加がもたらされている。従って、本発明により、上腕二頭筋の筋量増加あるいは筋力増強が十分に期待できる。2名の被験者A、Bによる違いは、皮下脂肪厚による違いと推察される。被験者Aは皮下脂肪が実験に参加した被験者の中で最も少なく、筋肉量が多い被験者であった。被験者Bは、標準的な皮下脂肪量を有しており、皮下脂肪厚が大きいと温度上昇が緩やかであると考えられた。また、2回の測定共に、30分後に比べて65分後では筋温の低下が認められた。これは、運動負荷(肘関節屈曲伸展運動)による血流量増加による冷却効果と考えられる。この冷却効果も皮下脂肪厚の大きいと抑制される傾向にあった。従って、皮下脂肪厚の大きいヒトは、温まりにくく冷めにくいことが明らかになった。このように、目的部位に熱伝導負荷を与え、その部位の以下の下肢を断熱することにより筋肉温度は38℃に達しており、それが筋増量の効果をもたらしたことは明白である。
図28に請求項1の発明の一実施例を示す。この例では、エアコンディショナ(エアコン)30と室温センサ31を備えた部屋32を熱負荷装置として用いており、ヒト33が所定の室温(例えば38℃)の中で温熱負荷を全身から与えられるものである。この熱負荷装置において、熱源はエアコン30に供給される電力、熱源で作られた熱を搬送する手段はエアコン30、ヒト33に熱を伝えるための媒体は空気、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーはエアコン30に内蔵されている。
図29に請求項1の発明の一実施例を示す。この例では、図28と同様の熱負荷装置を用いて、家畜34が所定の室温(例えば38℃)の中で温熱負荷を全身から与えられるものである。
図30に請求項1,5の発明の一実施例を示す。この例では、温水35を溜めた浴槽36、すなわち風呂を熱負荷装置として用いており、ヒト33が所定の温度(例えば38℃)の風呂の中で、腰、下肢の筋肉(ターゲット筋肉)に温熱負荷を与えるものである。この熱負荷装置がガス式又は電気式風呂の場合は、熱源はガス又は電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は水道管(金属やプラスティック管で、その間にポンプで温水を循環させる)、ヒト33に熱を伝えるための媒体は温水35とすることができる。また、温度センサは浴槽36とガスコンロ又は電気ヒータのいずれか一方に設けることができ、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラはガスコンロのONOFF制御や電気ヒータの電力制御にて行うことができる。また、タイマーはガスコンロ又は電気ヒータに設けることができる。
図31に請求項1,5の発明の一実施例を示す。この例では、図30と同様の風呂を熱負荷装置として用いており、家畜34が所定の温度(例えば38℃)の風呂の中で、腰、下肢の筋肉(ターゲット筋肉)に温熱負荷を与えるものである。
図32に請求項2の発明の一実施例を示す。この例では、エアコンディショナ30と室温センサ31を備えた上記と同様の部屋32に走行型運動補助装置50や自転車型運動補助装置37を設けて熱負荷装置として用いており、ヒト33が所定の室温(例えば38℃)の中で温熱負荷を全身から与えられ、同時の機械的な負荷も与えられるものである。
図33に請求項2の発明の一実施例を示す。この例では、エアコンディショナ30と室温センサ31を備えた部屋32に自転車型運動補助装置38や騎乗型運動補助装置39を設けて熱負荷装置として用いており、ヒト33が所定の室温(例えば38℃)の中で温熱負荷を全身から与えられ、同時の機械的な負荷も与えられるものである。
尚、図32、33の場合、生体もしくは動物もしくは家畜の筋肉が発揮できる最大筋力の1/20以下、又は生体もしくは動物もしくは家畜の最大心拍数が100以下となるような軽負荷であっても筋力の増強が認められた。
図34に請求項6の発明の一実施例を示す。この例では、ヒト33が骨折等でギブス40をするとき、フィルムヒーター41をギブス40の中に設置し、フィルムヒーター41により筋肉に温熱負荷を付与するものである。この場合、ギブス40が放熱防止機構であって、フィルムヒーター41で温熱負荷を与える筋肉とその周辺の筋肉が放熱防止機構で覆われている。従って、温熱負荷を与えた部分以外からの放熱を防ぐことができ、目的とする筋肉全体さらにはその周辺部位に熱伝導による熱を付加することにより、目的とする筋肉の表面側の皮膚表面での設定温度を低下させて温熱負荷することができ、かつ目的とする筋肉の温度を上昇させることが可能となる。この実施例において、熱源はフィルムヒータ41に供給される電力、熱源で作られた熱を搬送する手段はフィルムヒータ41、ヒト33に熱を伝えるための媒体はギブス40、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは、ギブス40の外部から発熱温度や発熱時間を設定可能にしてフィルムヒーター41に内蔵されている。
図35に請求項6と請求項2,3の発明を組み合わせた一実施例を示す。この例では、図34と同様に、ヒト33が片方の腕にフィルムヒーター41を内蔵したギブス40を装着し、もう片方の腕にダンベル42による機械的な負荷を与えるものである。両上肢は脊髄レベルで交叉神経支配されていることから、体側に負荷を与え、筋肉増量と筋力増強が図れる。もちろん、低周波の電気刺激を与えることも可能である。
図36に請求項1,4,5の発明で使用するパンツ43の一例を示す。このパンツ43は温熱ヒーター(電熱ヒーター)44を内蔵したものである。ベルト部43aに設けたバッテリの電力やガスボンベのガスなどが熱源1になる。そして、このパンツ43を装着して屋外での散歩、ジョギングが可能になる。この実施例において、熱源で作られた熱を搬送する手段はフィルムヒータ41、ヒト33に熱を伝えるための媒体はパンツ43、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは、ベルト部43aの外部から発熱温度や発熱時間を設定可能にしてフィルムヒーター41に内蔵されている。
図37に請求項4,5の発明の一実施例を示す。この例では、電熱ヒーター44を腰部の周りに巻いたものであり、さらにその電熱ヒーター44の周りに布地のサポーター45を巻いて電熱ヒーター44による温熱負荷を与えた部位の筋肉の温度への温度の均一化と温度を和らげる働きをする。この実施例において、熱源は電熱ヒーター44に供給される電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は電熱ヒーター44、ヒト33に熱を伝えるための媒体はサポータ45、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは、電熱ヒーター44の外部から発熱温度や発熱時間を設定可能にして電熱ヒーター44に内蔵されている。大腿部の布地のサポータは、断熱防止の役割を果たす。この例は家畜に対しても同様に行うことができる。
図38、39に請求項2,3の発明の一実施例を示す。この例では、ヒト33が自転車型運動補助装置38や騎乗型運動補助装置39を用いた運動中に、サーポーターやパンツに内臓されたヒーター46で温熱負荷を与えるものである。この実施例において、熱源はヒーター46に供給される電力、熱源で作られた熱を搬送する手段はヒーター46、ヒト33に熱を伝えるための媒体はサーポーターやパンツ、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは、サーポーターやパンツの外部から発熱温度や発熱時間を設定可能にしてヒーター46に内蔵されている。
図40に請求項2,3の発明の一実施例を示す。この例では、図38と同様に、ヒト33が自転車型運動補助装置38を用いた運動中に、サーポーターやパンツに内蔵されたヒーター46で温熱負荷を与えるものであるが、自転車型運動補助装置38の回転部47からフライホイル48を用いて電力を取り出し、その電力をヒーター46の熱源に使用する。この例は、自転車型運動補助装置38が自転車、車椅子の場合であっても実施可能であり、また、バッテリー付きの自転車、車椅子、電動カートを使用する場合はそのバッテリーをヒーター46の電力として使用可能である。
図41に請求項1,4,5,6,7の発明の一実施例を示す。この例では、無重力空間(宇宙船や宇宙ステーションの作業スペースなど)51内で、ヒト33が作業(タスク)をしている状況でその時間を利用しながら、筋肉量の減少を抑制しかつ筋肉量の増加させているものである。ヒト33の体幹および下肢の全体には電熱ヒーター44から布地のサポータ45を介して、熱伝導で皮膚表面から筋肉へ熱負荷を与えるようにしている。電熱ヒーター44の電源52は蓄電池などの電池を用いることができ、この電源52はヒト33の腰部にベルト53で固定することができる。また、マイクロコンピュータを備えた制御回路を経て、電源52から電熱ヒーター44に電力を供給している。制御回路はベルト53に設けた制御ボックス54に内蔵されている。この実施例では、無重力状態における実施であるので、蓄電池などの電源52の重さはなく、コンセントからの電力線がなく、作業性が格段にあがる。体力トレーニングをする時間のない忙しい作業員、研究者に温熱負荷を与えることにより、無重力空間における筋肉減少を抑えることができる。この実施例において、熱源は電熱ヒーター44に供給される電力、熱源で作られた熱を搬送する手段は電熱ヒーター44、ヒト33に熱を伝えるための媒体はサポータ45、温度センサと温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラ及びタイマーは制御ボックス54の外部から発熱温度や発熱時間を設定可能にして制御ボックス54に内蔵されている。腰以外の電熱ヒーター44の生体と接触する部分には、布地のサポータが巻かれている。
図42に請求項1,4,5,6,7の発明の一実施例を示す。この例では、ヒト33がベット等の寝台56に寝ている状態での実施であり、図37に示す実施例と同様の電熱ヒーター44をヒト33の脚の大腿部(太股であって、脚の付け根から膝までの間)へ巻いて、大腿部への温熱負荷を付与することにより大腿部の筋肉増量を図る方法を示している。この場合、下肢部(膝よりも下部)での放熱を防ぐために、下肢部に断熱サポータ45を巻いて断熱部を設けている。そして、この例では寝ている状態でも筋肉を増量することができる。
図43は、図42の実施例と同様に大腿部への温熱負荷の付与例であるが、断熱のために布団や毛布などのカバー断熱具55を首から下の部分に掛けた実施例である。整形外科的な疾患での入院時などでは長期の疾患で寝ている状態を続けることが必要な人もいるが、この実施例を行うことにより筋肉減少を防止することができる。
図44に請求項1,4,5,6,7の発明の一実施例を示す。この例では、筋肉を増量する部位をヒト33の下肢部(膝から足首までの間)とするものであって、この部分に電熱ヒーター44を巻いている。また、大腿部及び足首よりも下部には断熱のために断熱サポータ45(足首より下には靴下も使用可)を装着している。その他の構成は図37のものと同様である。
図45に請求項1,4,5,6,7の発明の一実施例を示す。この例では、筋肉を増量する部位をヒト33の大腿部とするものであって、この部分に電熱ヒーター44を巻いている。また、下肢部(膝から足首までの間)には断熱のために断熱サポータ45を装着している。その他の構成は図37のものと同様である。
図46(a)(b)に図20、23、38、39、40、41、42、43、44、45で示した熱伝導による温熱負荷の装置の一例の構成図を示す。この温熱負荷装置は、電源プラグ60を備えた電源コード61により、コントローラー68を介して電力供給コード62でヒーターユニット63に電力が供給される。ヒーターユニット63に供給された電力は熱に変換される。ヒーターユニット63は、布地のサポータ袋(布地カバー)64に入れて覆い、ファスナー65でヒーターユニット63の着脱を固定する。布地のサポータ袋64は、ヒーターユニット63の熱を生体に負荷するときの熱伝導媒体となって、熱量緩和と均一化の役目をする。ヒーターユニット63に内蔵した温度センサー66はヒーターユニット63の温度を検出し、サポータ袋64に設けた温度センサー67は生体の表面温度を検出する。両方の温度センサー66、67の出力をコントローラー68がセンサーコード69を介して受け、生体にやけどせず、必要な温度にセンサーコード69を介してヒーターユニット63を制御する。また、マジックテープ(登録商標)などの係着テープ70を備えた止めバンド71で生体へのヒーターユニット63を内蔵したサポータ袋64の装着を容易にする。このサポータ袋64は、ヒーターユニット63の電源を切るか、またはヒーターユニット63を取り出して抜くと、放熱防止サポータとなる。
本発明で使用する熱負荷装置の一例を示すブロック図である。 本発明で使用する熱負荷装置の一例を示す概略図である。 本発明における60分間の温熱負荷による筋タンパク量の変化を示すグラフである。 本発明における38℃の温熱負荷によるラット培養細胞(L6)タンパク量の変化を示すグラフである。 本発明における38℃の温熱負荷によるラット培養細胞(L6)におけるストレスタンパク質の変化を示すグラフである。 本発明における38℃の温熱負荷(1時間)によるラット培養骨格筋細胞(L6)におけるストレスタンパク質90(HSP90)の相対的発現量の変化を示すグラフである。 本発明で使用する熱負荷装置の一例を示す概略図である。 本発明における38℃の温熱負荷によるひらめ筋重量の変化を示すグラフであり、体重1gあたり筋湿重量(mg/g)の負荷時間による違いを示す。 本発明における38℃の温熱負荷による長趾伸筋重量の変化を示すグラフであり、体重1gあたり筋湿重量(mg/g)の負荷時間による違いを示す。 本発明における38℃温熱環境暴露による直腸温の変化を示すグラフである。 本発明における37℃および38℃温熱負荷によるラット直腸温の経時的変化を示すグラフである。 本発明における37℃および39℃の温熱負荷によるひらめ筋重量の変化を示すグラフである。 本発明における37℃および39℃の温熱負荷による長趾伸筋重量の変化を示すグラフである。 本発明における37℃および39℃の温熱負荷による足底筋重量の変化を示すグラフである。 本発明で使用する熱負荷装置の一例を示す概略図である。 本発明において、38℃温浴における温浴時間と直腸温(老齢ラット)の変化を示すグラフである。 本発明において、38℃温浴における温浴時間とひらめ筋重量(老齢ラット)の変化を示すグラフである。 本発明において、マウス培養骨格筋細胞(C2C12)の増殖に対する反復される38℃の温熱負荷(1時間)の影響を示す写真である。 本発明において、反復された38℃の温熱負荷によるマウス培養骨格筋細胞の分化を示す写真である。 本発明において、反復された38℃の温熱負荷によるラットひらめ筋湿重量の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明において、温熱負荷によるヒト上腕部骨格筋量の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 (a)(b)は、本発明において、トレーニング前後における上腕部(左手)のCT画像を示す写真である。 本発明において、トレーニングによる非利き手の上腕二頭筋筋断面積の変化を示すグラフである。 本発明において、トレーニングによる非利き手の肘関節屈曲力の変化を示すグラフである。 本発明において、筋温の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明で使用する熱負荷装置の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は全体の概略図、(b)は一部の概略図である。
符号の説明
1 熱源
2 熱源搬送手段
3 熱伝達媒体
4 温度センサ
5 コントローラ
6 タイマー

Claims (8)

  1. 熱源と、熱源で作られた熱を搬送する手段と、生体もしくは動物もしくは家畜もしくは筋細胞に熱を伝えるための媒体と、少なくとも1個以上の温度センサと、温度センサで得られた測定結果に基づいて熱源で作られる熱を制御するコントローラと、タイマーとを用いて、目的とする筋肉の温度を38℃以上41℃以下に少なくとも30分以上保って温熱負荷を与えることを特徴とする筋肉増量方法。
  2. 目的とする筋肉に、温熱負荷による加温と機械的な負荷とを与えることを特徴とする請求項1に記載の筋肉増量方法。
  3. 機械的な負荷が、生体もしくは動物もしくは家畜の筋肉が発揮できる最大筋力の1/20以下、又は生体もしくは動物もしくは家畜の最大心拍数が100以下となるような軽負荷であることを特徴とする請求項2に記載の筋肉増量方法。
  4. 生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉の全体に皮膚表面から温熱負荷を与えることを特徴とする請求項1に記載の筋肉増量方法。
  5. 生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉とその周辺の筋肉に皮膚表面から温熱負荷を与えることを特徴とする請求項4に記載の筋肉増量方法。
  6. 生体、動物、家畜に与える温熱負荷が熱伝導であり、目的とする筋肉の皮膚表面上から温熱負荷を与え、四肢とその周辺の筋肉以外の筋肉は放熱防止機構を持つことを特徴とする請求項4又は5に記載の筋肉増量方法。
  7. 目的とする筋肉への温熱負荷を繰り返して生体、動物、家畜へ与えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の筋肉増量方法。
  8. 目的とする筋肉への温熱負荷と機械的な負荷を繰り返して生体、動物、家畜へ与えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の筋肉増量方法。
JP2005223199A 2004-07-30 2005-08-01 筋肉増量方法 Pending JP2006061687A (ja)

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