JP2006061190A - クッション - Google Patents
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Abstract
【課題】その形状を自在に変えた状態で保持しておくことができるとともに、その固さを調整することができ、使用者の身体に掛かる負担を有効に軽減することが可能なクッションを提供する。
【解決手段】外部からの応力により変形し、その形状を保持し得る芯体2と、芯体2を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質5を充填可能な充填空間4が形成された可撓性の表面部材3とを備え、表面部材3が、充填空間4から流動性物質5を出し入れ可能な充填口6を有し、充填空間4に充填する流動性物質5の量を調整することが可能なクッション1。
【選択図】図1
【解決手段】外部からの応力により変形し、その形状を保持し得る芯体2と、芯体2を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質5を充填可能な充填空間4が形成された可撓性の表面部材3とを備え、表面部材3が、充填空間4から流動性物質5を出し入れ可能な充填口6を有し、充填空間4に充填する流動性物質5の量を調整することが可能なクッション1。
【選択図】図1
Description
本発明は、クッションに関する。さらに詳しくは、その形状を自在に変えた状態で保持しておくことができるとともに、その固さを調整することができ、使用者の身体に掛かる負担を有効に軽減することが可能なクッションに関する。
美容室や理容店においてシャンプーやシェービングをする際には、被施術者が座っている椅子を倒して施術するのであるが、近年の高年齢化に伴い、椅子を倒した状態でいることにより腰等に負担が掛かり、腰痛等を訴える人が増加している。また、自動車や飛行機等において長時間座って移動を行う際にも、同様に腰痛等を訴える人が増加している。
このため、図10に示すように、椅子10に座る場合において、例えば、使用者12の腰の位置にクッション11を配設して、腰等への負担を軽減する対策がとられている。このようなクッション11に使用するクッション材として、例えば、弾性材料とその内部に挿入された曲げ変形可能で変形形状を保持しうる芯材とからなる形状可変で変形形状保持可能なクッション材(例えば、特許文献1参照)が開示されている。
特開2004−405号公報
しかしながら、従来から用いられているクッションでは、その大きさや固さ等の違和感が残ってしまうことや、使用者の個人差により最適な状態が異なるために実際には腰等への負担が軽減されていないことが多く、問題となっていた。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その形状を自在に変えた状態で保持しておくことができるとともに、その固さを調整することができ、使用者の身体に掛かる負担を有効に軽減することが可能なクッションを提供する。
本発明は、以下のクッションを提供する。
[1]外部からの応力により変形し、その形状を保持し得る芯体と、前記芯体を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質を充填可能な充填空間が形成された可撓性の表面部材とを備え、前記表面部材が、前記充填空間から前記流動性物質を出し入れ可能な充填口を有し、前記充填空間に充填する前記流動性物質の量を調整することが可能なクッション。
[2]前記充填空間が、前記表面部材と前記芯体との間の隙間に形成された前記[1]に記載のクッション。
[3]前記表面部材が、弾力性を有する柔軟層を含むものである前記[1]又は[2]に記載のクッション。
[4]前記表面部材の表面の一部に、前記芯体と前記表面部材とが変形した際の形状保持を補強するための、紐状又は帯状の形状保持部材をさらに備えた前記[1]〜[3]のいずれかに記載のクッション。
[5]前記表面部材の表面の少なくとも一部が、面ファスナーによって構成された前記[1]〜[4]のいずれかに記載のクッション。
[6]全体形状が棒状又は環状である前記[1]〜[5]のいずれかに記載のクッション。
[7]前記充填空間に充填する前記流動性物質が、気体又は液体である前記[1]〜[6]のいずれかに記載のクッション。
[8]前記充填空間に充填する前記流動性物質が、空気又は水である前記[1]〜[7]のいずれかに記載のクッション。
本発明のクッションは、その形状を自在に変えた状態で保持しておくことができるとともに、その固さを調整することができ、使用者の身体に掛かる負担を有効に軽減することができる。例えば、椅子に座る際に、本発明のクッションを腰等の位置に配設して用いることにより、クッションを配設した部位に掛かる負担を有効に軽減することができる。
以下、本発明のクッションの実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明のクッションの一の実施の形態を模式的に示す平面図である。図2は、図1示すクッションのA−A線における断面図である。図1及び図2に示すように、本実施の形態のクッション1は、外部からの応力により変形し、その形状を保持し得る芯体2と、芯体2を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質5を充填可能な充填空間4が形成された可撓性の表面部材3とを備え、表面部材3が、充填空間4から流動性物質5を出し入れ可能な充填口6を有し、充填空間4に充填する流動性物質5の量を調整することが可能なものである。
本実施の形態のクッション1は、芯体2を備えることにより、その形状を自在に変えた状態で保持しておくことができるとともに、充填口6によって充填空間4に充填する流動性物質5の量を調整することにより、その固さ(柔らかさ)を調整することができる。例えば、ポリウレタン等の充填物のみから構成された従来のクッションにおいては、折り曲げ等を行って、その形状を変形させて使用する場合には、クッションの内容積が変化して充填物が潰れ、その固さが変化してしまうが、本実施の形態のクッション1は、その内容積の変化に合わせて、流動性物質5の量を調整することができるため、使用者の好みや使用状況に合わせて固さを変えることができる。このため、例えば、美容室や理容店での施術で長時間椅子に座る場合や、飛行機や列車に乗っての長時間移動する場合、また、デスクワーク等で長時間椅子に座る場合において使用することにより、クッション1を配設した部位における、使用者に掛かる負担を有効に軽減することができる。
さらに、本実施の形態のクッション1は、流動性物質5を充填空間4に充填して用いるものであるため、例えば、クッション1を折り曲げて使用する場合に、充填空間4内における流動性物質5の移動が良好に行われることから、その固さに部分的な偏りができずに、全体的に均一な固さを実現することができる。
本実施の形態のクッション1に用いられる芯体2は、外部からの応力により変形し、その形状を保持し得るものであり、例えば、子供や高齢者等の弱い腕力でも容易に形成可能な程度の塑性材料等から構成された棒状等の部材を好適に用いることができる。具体的な材料としては、例えば、金属や樹脂等を挙げることができる。また、本実施の形態のクッションに用いられる芯体は、ベアリング等の可動部を有する複数の部材を組合わせて構成されたものであってもよい。このように構成することによって、芯体を構成するそれぞれの部材自体は変形しないものであっても、芯体全体としては、外部からの応力により変形し、その形状を保持し得るものとなる。
本実施の形態のクッション1に用いられる表面部材3は、芯体2を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質5を充填可能な充填空間4が形成されたものである。この表面部材3は、可撓性を有する材料から構成されたものであれは特に制限はなく、例えば、合成樹脂、各種繊維で構成された織布・不織布、皮革、合成皮革等を用いることができる。また、上述した材料を袋状にし、その中にウレタンや発泡樹脂のビーズ等の弾力性を有する柔軟層を詰めた表面部材3としてもよい。なお、表面部材3の、充填空間4を形成する側の表面は、流動性物質5が透過しないように、液密又は気密性を有する材料から構成する。
表面部材3の内部に形成された充填空間4は、流動性物質5を充填することによって、クッション1に弾力性と所定の固さとを持たさせるための空間である。充填空間4は、液密又は気密性を有する面によって形成されたものであり、特に限定されることはないが、例えば、液密又は気密性のチューブ状の部材4aを用いて形成することができる。
本実施の形態のクッション1においては、表面部材3の内部に形成された充填空間4の位置については特に制限はないが、図1及び図2に示すように、この充填空間4が、表面部材3と芯体2との間の隙間に形成されたものであることが好ましい。このように、芯体2が充填空間4によって覆われ、さらに表面部材3によって覆われた構成とすることによって、クッション1を折り曲げた場合でも、曲がった芯体2がクッション1表面付近まで飛出てしまうことがなく、全体的に均一な固さを保持することができる。なお、芯体2は、充填空間4内において表面部材3等の一部によって支持されていてもよいし、特別に支持されることなく充填空間4内に配設されていてもよい。
また、図2示すクッション1においては、液密又は気密性のチューブ状の部材を用いて充填空間4が形成されているが、図3に示すように、二つのチューブ状の部材4b,4cを用いて充填空間4を形成してもよい。このように二つのチューブ状の部材4b,4cを用いる場合には、二つのチューブ状の部材4b,4cによって芯体2を挟み、芯体2を固定することが好ましい。また、図4に示すように、断面の形状がC字型のチューブ状の部材4dを用いて充填空間4を形成してもよい。
表面部材3の充填口6は、充填空間4から流動性物質5を出し入れするための流路となるものである。この充填口6は、充填空間4に流動性物質5を充填して封入しておくことができるように、充填口の蓋7を有している。なお、本実施の形態のクッション1を使用せずに収納しておく場合や、このクッション1を持ち運ぶ場合には、充填空間4から流動性物質5を排出して、小さくして収納等をすることができる。
本実施の形態のクッション1の充填空間4に充填する流動性物質5については、液体や気体、また半固体のゲル状の物質等、流動性を有する物質であれば特に制限はないが、その入手が容易であるとともに、安全であることから、空気又は水を好適例として挙げることができる。また、窒素ガスやオイル等の物質も流動性物質5として用いることができる。
また、図5及び図6に示すように、本実施の形態のクッション1においては、表面部材3の表面の一部に、芯体2と表面部材3とが変形した際の形状保持を補強するための、紐状又は帯状の形状保持部材8をさらに備えたものであってもよい。
図5に示すクッション1は、表面部材3の表面の一部に、芯体2と表面部材3とが変形した際の形状保持を補強するための紐状の形状保持部材8をさらに備えたものであり、図7〜9に示すように、紐状の形状保持部材8を結び合わせることによって、折り曲げて変形させたクッション1の形状を保持することができる。
また、図6に示すクッション1は、表面部材3の表面の一部に、芯体2と表面部材3とが変形した際の形状保持を補強するための帯状の形状保持部材8をさらに備えたものである。
また、本実施の形態のクッション1においては、図6に示すように、表面部材3の表面の少なくとも一部が、面ファスナー9によって構成されたものであってもよい。このように構成することによって、例えば、紐状の形状保持部材8を、表面部材3の表面の面ファスナー9に貼りつけることによって、変形させたクッション1の形状の保持を補強することができる。なお、図6においては、表面部材3の表面全体が、面ファスナーによって構成されたクッション1を示しているが、表面部材3の表面の少なくとも一部が、面ファスナーによって構成されたものであってもよい。
なお、これまでに説明した本実施の形態のクッション1は、全体形状が棒状のもであるが、この形状に限定されることはなく、例えば、クッションの全体形状が環状、Y字状、十字状、球状等の他の形状であってもよい。
また、本実施の形態のクッションにおいては、図示は省略するが、クッション全体を暖めることができるように、その内部にヒータを備えたものとしてもよい。
本発明のクッションは、その形状を自在に変えて保持しておくことができるとともに、その固さを調整することができ、使用者の身体に掛かる負担を軽減することができることから、例えば、美容室や理容店での施術で長時間椅子に座る場合や、飛行機や列車に乗っての長時間移動する場合、また、デスクワーク等で長時間椅子に座る場合に有効に用いることができる。
1…クッション、2…芯体、3…表面部材、4…充填空間、4a,4b,4c,4d…チューブ状の部材、5…流動性物質、6…充填口、7…充填口の蓋、8…形状保持部材、9…面ファスナー、10…椅子、11…クッション、12…使用者。
Claims (8)
- 外部からの応力により変形し、その形状を保持し得る芯体と、前記芯体を覆うように配設されるとともに、その内部に流動性物質を充填可能な充填空間が形成された可撓性の表面部材とを備え、
前記表面部材が、前記充填空間から前記流動性物質を出し入れ可能な充填口を有し、前記充填空間に充填する前記流動性物質の量を調整することが可能なクッション。 - 前記充填空間が、前記表面部材と前記芯体との間の隙間に形成された請求項1に記載のクッション。
- 前記表面部材が、弾力性を有する柔軟層を含むものである請求項1又は2に記載のクッション。
- 前記表面部材の表面の一部に、前記芯体と前記表面部材とが変形した際の形状保持を補強するための、紐状又は帯状の形状保持部材をさらに備えた請求項1〜3のいずれかに記載のクッション。
- 前記表面部材の表面の少なくとも一部が、面ファスナーによって構成された請求項1〜4のいずれかに記載のクッション。
- 全体形状が棒状又は環状である請求項1〜5のいずれかに記載のクッション。
- 前記充填空間に充填する前記流動性物質が、気体又は液体である請求項1〜6のいずれかに記載のクッション。
- 前記充填空間に充填する前記流動性物質が、空気又は水である請求項1〜7のいずれかに記載のクッション。
Priority Applications (1)
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- 2004-08-24 JP JP2004243873A patent/JP2006061190A/ja active Pending
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