JP2006061031A - 化学分析装置、分析処理チップ、および化学分析方法 - Google Patents

化学分析装置、分析処理チップ、および化学分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 核酸の増幅機能を高め、高スループット能力を持つマイクロチップを提供する。
【解決手段】 核酸の精製・増幅に用いられるチップ(マイクロチップ)10であって、磁気応答粒子である磁性体を用いて試料から核酸を精製するための精製ウェル11(11a,11b,11c)と、精製ウェル11cと流路13を介して結ばれ、精製された核酸を増幅させる核酸増幅ウェル12と、この核酸増幅ウェル12の位置に合わせて設けられ、精製ウェル11(11a,11b,11c)によって精製された核酸を増幅させるために、磁性体を誘導加熱する加熱コイル14とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化学・生化学関連技術に用いられる装置等に係り、より詳しくは、DNAなどの核酸の精製・増幅などを行う化学分析装置等に関する。
近年、人体の遺伝子を検査するための手法の一つとして、μ−TAS(Micro Total Analysis System)と呼ばれる化学・生化学分析統合システムを持つマイクロチップが注目を集めている。このμ−TASのような遺伝子検査を目的としたマイクロチップには、検査に必要な量の核酸を得るための高い抽出能力と、抽出された核酸を増幅する能力とが要求される。抽出方法としては、例えばシリカなどの粒子表面に物理的または特異的にDNAやRNAなどの核酸を吸着させる方法がある。特に、公報記載の従来技術として、核酸またはタンパク質を簡便に抽出するために、シリカと超常磁性金属酸化物などの複合体粒子に核酸を吸着させ、磁力を用いて分離する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、増幅方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain reaction)法が有用な方法として挙げられる。PCR法は、微量なDNAを効率的に増幅する方法として知られている。また、熱による影響が少なく遺伝子を直接分析するため高精度であり、信頼性が高いことが特徴である。このPCR法では、DNAを内部に保持した反応管を95℃前後の温度で保持してDNAを解離させる工程、55℃前後の温度で保持してアニーリングする工程、および70℃前後の温度で保持してDNAの複製を行う工程を1サイクルとして繰り返すことにより、DNAの増幅が行われる。かかるPCR法を実行する際には、DNAの複製効率を高めるために、上記工程の熱サイクルが精度良く管理されることが必要となる。公報記載の従来技術として、個々の反応管に対して独立した温度制御を実行することで、温度制御の精度を高める技術が存在する(例えば、特許文献2参照。)。更に、試料ウェルを複数配置した容器状部材を設け、この容器状部材を使い捨てとし、更にこの容器状部材をベース上に配置して加熱する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2004−922号公報 特開2001−136954号公報 特開2003−107094号公報
このように、上記各特許文献には、核酸増幅に際して核酸の温度をコントロールする技術が開示されている。しかしながら、従来の各手法では、核酸の温度をコントロールする際に、核酸の溶解している溶媒を介して熱を伝えなければならない。この溶媒を介した加熱では、熱効率が悪く精密な温度コントロールが難しいという問題がある。また、現存のマイクロチップは温度を降下させるための冷却機能を併せ持つものが存在しないため、温度コントロールの困難性に更なる拍車をかけている。更に、現存するマイクロチップにおいて核酸抽出を磁性微粒子などに吸着させて抽出する場合には、核酸抽出を行う部位と増幅処理を行う部位とが完全に分離している。そこで、核酸を吸着させた微粒子から一度溶出液で核酸を回収し、その後で増幅処理を行うため、核酸を溶出するための機構が必要となる。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、核酸の増幅機能を高めた化学分析装置を提供することにある。
また他の目的は、高スループット能力を持つマイクロチップを提供することにある。
かかる目的のもと、本発明は、試料から核酸を精製し増幅させるための化学分析装置であって、複数のウェルを有し、この複数のウェルの中の特定のウェルに磁気応答粒子である磁性体と試料とが注入されたチップを支持する支持手段と、この支持手段に支持されたチップ上にて磁性体に吸着された核酸を精製する精製手段と、この精製手段により精製された核酸が吸着されている磁性体を誘導加熱によって加熱することで核酸を増幅させる増幅手段とを含む。また、誘導加熱とは、導体に交流磁場を加え、電磁誘導によって渦電流を流し、導体の抵抗によって発熱させる加熱方法である。
ここで、この精製手段は、磁場をかけてチップ上の複数のウェルを構成する第1の精製ウェルから第2の精製ウェルへ核酸が付着した磁性体を移動させることにより核酸を精製することを特徴とすることができる。精製ウェルが3つあり、1つ目の精製ウェルと2つ目の精製ウェルとが流路を介して連結される場合には、1つ目の精製ウェルが第1の精製ウェル、2つ目の精製ウェルが第2の精製ウェルとなる。また、精製ウェルが3つあり、2つ目の精製ウェルと3つ目の精製ウェルとが流路を介して連結される場合には、この2つ目の精製ウェルが第1の精製ウェル、3つ目の精製ウェルが第2の精製ウェルとなる。
また、この増幅手段は、例えばプリントされてチップに設けられている加熱コイルに接続端子を介して電力を供給することで誘導加熱を行うことを特徴とすることができる。接続端子と加熱コイルとの当接は、チップが支持手段により支持されたときに行われるように構成することができる。
他の態様として、この増幅手段は、支持手段によりチップが支持された際、チップが有する複数のウェルの中の核酸増幅ウェルに対し、この核酸増幅ウェルの近傍位置にある加熱コイルを用いて誘導加熱を行うことを特徴とすることができる。かかる構成を採用すれば、チップに加熱コイルを設ける必要がなく、チップの単価を抑えることができる点で好ましい。特に、チップを使い捨てとする場合には、チップの単価を抑える経済的効果は大きくなる。
更に、この加熱コイルは磁場を形成する機能を備え、核酸の増幅処理に際してこの加熱コイルを用いて磁性体を移動させることを特徴とすれば、磁性体を簡易に冷却することが可能となり、磁性体の温度制御が容易となる点で優れている。
また更に、この増幅手段は、磁性体の輻射熱を測定する赤外線センサを用いて温度制御を行うことを特徴とすれば、磁性体や、この磁性体を含む溶剤に非接触な状態にて、磁性体自身の温度を測定することができる点で好ましい。
一方、本発明が適用される分析処理チップは、磁気応答粒子である磁性体を用いて試料から核酸を精製するための複数の精製ウェルと、この複数の精製ウェルの中で所定の精製ウェルと流路を介して結ばれ、精製された核酸を増幅させる核酸増幅ウェルとを備え、この核酸増幅ウェルは、複数の精製ウェルによって精製された核酸を増幅させるために、磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴としている。
ここで、この核酸増幅ウェルに移動した磁性体を誘導加熱する加熱コイルを更に備え、核酸増幅ウェルは、この加熱コイルによって磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴としている。
また、外部に設けられる誘導加熱手段に対して核酸増幅ウェルの位置を決定する位置決め部を更に備え、核酸増幅ウェルは、位置決め部により誘導加熱手段に対して位置決めされることで、誘導加熱手段によって磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴とすることができる。
更に、この複数の精製ウェルは流路用の凹部を介して結ばれ、流路用の凹部を用いて磁性体を精製ウェル間にて移動させることにより核酸を精製することを特徴とすることができる。
他の観点から把えると、本発明は、試料から核酸を精製し増幅させるための化学分析方法であって、チップ上の所定の精製ウェルに注入された磁気応答粒子である磁性体に試料中の核酸を付着させ、このチップ上の他の精製ウェルに磁性体を移動させて核酸を精製し、核酸が精製された磁性体をチップ上の核酸増幅ウェルに移動させ、この核酸増幅ウェルに移動した磁性体を誘導加熱により加熱することで磁性体に付着している核酸を増幅させる。
ここで、この化学分析方法は、核酸増幅ウェル内にて磁性体を移動させることにより温度制御を行うことを特徴とすることができる。
また、この核酸増幅ウェル内の磁性体の温度を赤外線センサにより測定することで磁性体の温度制御を行うことを特徴とすることができる。
本発明によれば、核酸の増幅機能を高めた化学分析装置を提供することが可能となる。また、高スループット能力を持つマイクロチップを提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は、実施の形態1が適用されるチップ(マイクロチップ)10の構成を示した構成図である。図1に示す分析処理チップとしてのチップ10は、矩形溝(凹部)で形成される複数のウェルを設けている。この複数のウェルとして、核酸を磁性体に吸着させて核酸を精製するための矩形溝である精製ウェル11(11a,11b,11c)、精製された核酸を増幅するための矩形溝である核酸増幅ウェル12がある。また、チップ10は、隣接するウェル間に設けられて磁場がかけられ、核酸が吸着された磁性体を移動させる溝(凹部)である流路13、例えば核酸増幅ウェル12の底部に対峙するチップ面に設けられ、磁性体を誘導加熱により加熱する加熱コイル14を備えている。尚、導体に交流磁場を加えると電磁誘導によって渦電流が流れ、導体の抵抗によって発熱するが、誘導加熱ではかかる現象を利用して加熱を行う。ここでは、加熱コイル14は、チップ10の底面にプリントにより形成されている。加熱コイル14が底面にプリントされることで、例えばチップ10を化学分析装置に載置するだけで化学分析装置に設けられる端子と簡易に当接させることができ、加熱コイル14に電流を流す構造を簡単にすることができる。各精製ウェル11(11a,11b,11c)には核酸抽出精製用溶液が分注され、流路13の底部よりも若干、低い水位までこの核酸抽出精製用溶液が入れられる。複数の精製ウェル11のうち、核酸増幅ウェル12から最も遠い(図1の最も左側の)精製ウェル11aには、核酸を吸着させるための磁性体が、数百〜数千個程度、注入(投入)される。そして、この精製ウェル11aに、検体である血液等の試料が注入される。また、核酸増幅ウェル12には、酵素の溶液が注入される。精製ウェル11は、図1では、3つ(11a,11b,11c)の溝で形成されているが、その個数は精製方法に応じて任意に決定することができる。
チップ10は、検体である試料が精製ウェル11aに注入された後、後述する化学分析装置に取り付けられる。化学分析装置に取り付けられた後、精製処理と増幅処理との2つの工程が、このチップ10上で実施される。第1の工程である精製処理では、生物材料等の試料中の核酸を磁性体に接触させ、核酸と磁性体とを吸着させた後、核酸が吸着された磁性体を、磁場をかけて試料から分離している。より具体的には、磁力によって、精製ウェル11aから流路13を介して精製ウェル11bに磁性体を移動させ、その後、精製ウェル11bから流路13を介して精製ウェル11cに磁性体を移動させる。また、第2の工程である増幅処理では、試料から分離され磁性体に付着した核酸を、誘導加熱によって磁性体に付着させたまま増幅処理が行われる。
更に、これらの工程の他に、必要に応じて、核酸を分析する分析処理の各工程をもチップ10上で行うように構成することも可能である。ここで核酸の分析処理には、核酸の分離のための電気泳動、例えばブロッティングによる特定の核酸の分取、例えば核酸の塩基配列の相同性や相同の塩基配列をもつ核酸の検出を行うハイブリダイゼーション(hybridization)などがあり、各種分光法による測定を含ませることができる。本実施の形態では、これらの全ての処理を1枚のチップ10上で行われるように構成することができる。
また、チップ10の材質として、ガラスやシリコンなどの無機物を用いても構わないが、安価で簡便に作製するためにプラスチック樹脂を主な材料とし、射出成形技術などの方法によって作製することもできる。このチップ10の具体的な材料としては、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの一般的なプラスチック、あるいは耐熱性樹脂等の各種高分子素材等を使用することができる。チップ10に形成される精製ウェル11(11a,11b,11c)の溝の幅は、装置の微小化の観点から5μm〜1mmであることが好ましい。更に、チップ10に形成されるウェル間(精製ウェル11aと精製ウェル11bとの間、精製ウェル11bと精製ウェル11cとの間、精製ウェル11cと核酸増幅ウェル12との間)を結合させる流路13は、幅約900μmで形成されている。ウェル間を結合させる流路13のルートについては特に制約はないが、ウェル間をスムーズに磁性体が移動できるよう、直線で結ばれていることが好ましい。このチップ10に形成される、精製ウェル11(11a,11b,11c)、核酸増幅ウェル12、および流路13は、例えば、射出成型法、レーザーカッティング法、2P法などによってパターン加工される。但し、その表面加工精度は、磁気応答粒子の攪拌、分離、移動などに重要な影響を与える。
本実施の形態において使用される磁性体(磁気応答粒子)としては、マグネタイト、γ−酸化鉄、マンガン亜鉛フェライトなどの強磁性金属酸化物をシリカで被覆したものが用いられる。また、これらの強磁性酸化物をシリカ中に分散させた粒子などを使用することができる。精製ウェル11で核酸を磁性体に吸着させ、次に精製ウェル11から流路13を経由して、核酸が吸着した磁性体を磁場により隣の精製ウェル11に移動させることで、核酸を試料から分離させることができる。
また、本実施の形態で使用される核酸抽出精製用溶液としては、カオトロピック物質、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、トリス塩酸などを含有するバッファーが挙げられる。核酸は、カオトロピックイオンの存在下でシリカ粒子等の担体に特異的に吸着し、他の細胞成分と分離される。カオトロピック物質としては、グアニジン塩、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、(イソ)チオシアン酸ナトリウム、尿素などが例示される。それらは組み合わせて使用してもよい。
尚、精製処理の各作業を、どの精製ウェル11(11a,11b,11c)、流路13にて行うかは特に制限されない。また、必要に応じて新たに緩衝液やエタノールその他の有機溶媒による洗浄といった工程を加えることもできる。更に、必要に応じ、同時に2つ以上の試料を処理したり、同一の試料を2つ以上に分けて処理したりするなど、複数の工程を同時に進めることもできる。かかる場合に、各サンプルに使用する精製ウェル11(11a,11b,11c)、流路13を他のサンプルのものと分けるために、流路13にしきりを設けることもできる。また、試料を移動させる際、全ての移動において磁場を用いる必要はなく、一部においてはピペッティング等の公知の手段を用いても差し支えない。更に、例えば核酸増幅ウェル12に最も近い精製ウェル11cを収納のための領域(回収ウェル)とし、精製された核酸を回収ウェルに収納した後、核酸増幅ウェル12に移すように構成することもできる。尚、装置の省スペース化を図る観点から、例えば1〜5本程度の流路を用意し、各工程の必要に応じて、磁場、電場をかけることで、領域を共用するのが好ましい。
核酸精製部である複数の精製ウェル11(11a,11b,11c)で精製され回収された核酸は、幅約900μmの流路13を介して、核酸増幅ウェル12に移される。核酸増幅ウェル12では、核酸を増幅する処理を行う核酸増幅部として、例えばPCR法などの公知の方法を用いて増幅処理がなされる。核酸増幅ウェル12は、例えば約6mm角の矩形溝(凹部)などで形成されている。最終段の精製ウェル11cから核酸増幅ウェル12への移動は、磁場を利用できるが、必要に応じて、ピペッティング等、他の公知の方法を利用することもできる。この核酸増幅ウェル12は、精製した核酸が存在するスペースがあればよいが、ポリメラーゼと基質およびバッファーなどの酵素を試薬として加え、好適な反応温度を与えることが好ましい。
図2(a),(b)は、チップ10に形成された加熱コイル14を説明するための図である。図2(a)はチップ10の核酸増幅ウェル12の部分断面図であり、図2(b)はチップ10の下面側から核酸増幅ウェル12の領域を見た図である。図2(a),(b)に示すように、チップ10の核酸増幅ウェル12が形成された部分の下面に、加熱コイル14がプリントされている。プリントされる加熱コイル14は、コイル14aと端子14bとで構成されている。コイル14aとしては、図2(b)の部分拡大図に示されるようなパターンが印刷される。端子14bは、後述する化学分析装置にチップ10が装着された際、化学分析装置側の端子と接合し、コイル14aに対する通電を可能にしている。加熱コイルのプリント方法としては特に限定されないが、例えば真空蒸着法などが用いられる。このように、加熱コイル14をチップ10に形成することで、例えば、磁性体の移動に永久磁石を用いた場合であっても、装置の機構を簡略化することが可能となる。
次に、図1および図2に示すようなチップ10が取り付けられた化学分析装置について説明する。
図3は、実施の形態1が適用される化学分析装置30を示した説明図である。この図3は、化学分析装置30に、図1および図2に示すようなチップ10が載置された状態が示されており、特に、化学分析装置30の中で、誘導加熱による核酸増幅機能の部分を取り上げている。また、図3に示す状態では、核酸が精製され、核酸増幅ウェル12に核酸が付着した磁性体が存在しており、チップ10の上に蓋体であるカバー部材21が設けられている様子が示されている。このカバー部材21は、核酸増幅ウェル12に磁性体面からの任意の赤外線を透過させることが必要であり、赤外線の透過を妨げない任意の材質のものが選定される。このカバー部材21は、図1に示す核酸増幅ウェル12の部分だけではなく、チップ10上の全体を覆うように構成することができる。
図3に示す化学分析装置30は、接続端子31、赤外線センサ32、バンドパスフィルタ33、およびアンプ34を備えている。また、チップ10を支える支持手段として支持部38を備えている。更に、制御関連機能として、高周波電流供給部35、温度算出部36、および化学分析装置30の全体を制御する制御部37を備えている。尚、図示する構成の他に、磁場を形成して、チップ10の精製ウェル11に入れられた磁性体を移動させるための移動機能を備えている。
接続端子31は、チップ10の下面にプリントされた加熱コイル14の端子14bに当接し、加熱コイル14のコイル14aに電力を供給している。また、支持部38とともにチップ10を支える支持手段として機能させることができる。赤外線センサ32は、例えば核酸増幅ウェル12の上面に配置され、核酸増幅ウェル12の磁性体から放射される赤外線を検知する。バンドパスフィルタ33は、赤外線センサ32の受光面に装着され、所定帯域の波長の光を透過させる。また、アンプ34は、赤外線センサ32に一体化され、その出力を増幅している。
制御関連機能の中で、高周波電流供給部35は、チップ10にプリントされている加熱コイル14に高周波電流を供給している。また、温度算出部36は、アンプ34の出力から磁性体面の温度を算出している。更に、制御部37は、この温度算出部36の出力に応じて加熱コイル14に供給する高周波電流を制御している。
化学分析装置30に、資料が注入されたチップ10が載置された際、図3を用いて説明する核酸増幅処理の前に、核酸精製処理が実行される。この核酸精製処理では、磁性体に核酸を接触させ吸着させる吸着処理と、吸着した磁性体を移動機能により移動させる移動処理の2つが行われる。吸着処理としては特別な機器等は必要なく、単に両者を混合し得る領域である精製ウェル11が設けられていればよい。両者を接触させるための条件については特に問わないが、核酸や磁性体の性状を損なわない緩やかな条件であることが好ましく、単に両者を共存させるだけでもよい。
移動処理では、移動機能によって、核酸が吸着した磁性体に磁場をかけて、核酸が結合した磁性体を移動させている。これによって、核酸を試料から分離することが可能である。核酸が結合した磁性体(磁気応答粒子)を分離、移動させるためには、チップ10の精製ウェル11上にて、化学分析装置30に磁場がかけられる。磁場をかけるものとしては永久磁石や電磁石が挙げられ、磁性体を感応させるに十分な磁力が要求される。後の増幅処理まで含めて、化学分析装置30をコンパクト化するためには、電磁石を用いることが望ましい。この永久磁石や電磁石は、例えばチップ10に接触させながら移動させられる。本実施の形態のように、磁気応答粒子である磁性体を核酸の担体とすることで、磁場の制御によって核酸を攪拌、分離、移動させることができる。その結果、装置の大型化の原因となるピペットを用いる工程を減らすことが可能となり、装置の小型化を実現できる。
次に、図3を用いて核酸増幅処理について説明する。まず、図示しない電磁石などによって核酸増幅ウェル12に磁性体が運び込まれると、制御部37によって高周波電流供給部35が制御され、加熱コイル14に対してある一定のレベルまでの高周波電流が供給される。この高周波電流が加熱コイル14に供給されると、加熱コイル14から誘導磁界が発せられ、核酸増幅ウェル12上の磁性体が誘導加熱される。この誘導加熱によって磁性体の温度が上昇し、PCR反応が開始される。従来では、核酸増幅ウェル12に試薬として加えられた酵素などの溶媒を温め、この溶媒を温めることにより、磁性体に付着した核酸を間接的に温めていた。そのために、核酸を素早く加熱することができなかった。しかしながら、本実施の形態によれば、磁性体の誘導加熱によって核酸を直接的に加熱でき、素早い加熱を実現することができる。また、本実施の形態では、チップ10の核酸増幅部分の増幅処理を行うウェル部分(核酸増幅ウェル12)の壁面(チップ10の核酸増幅ウェル12が存在する位置の底面)に、誘導加熱用のコイル(加熱コイル14)が予めプリントされており、化学分析装置30の高周波電流供給部35から高周波電流が供給されている。かかる構成を採用することによって、化学分析装置30をコンパクト化させることが可能となる。
ここで一般に、物体の放射する赤外線エネルギはその物体の絶対温度の4乗に比例するという、ステファン・ボルツマンの法則がある。この法則によれば、物体は、温度が高くなればなるほど加速度的に大きなエネルギを赤外線として放射する。赤外線センサ32は、受光した赤外線のエネルギに比例した電圧を出力するもので、焦電素子や熱電対を一点に集めたサーモパイルなどが用いられている。核酸増幅ウェル12上の磁性体の温度が上昇すると、この磁性体からの赤外線放射強度も強くなり、赤外線センサ32が受光する赤外線エネルギ量が増え、赤外線センサ32の出力信号電圧が高くなる。この出力信号電圧を捉えることで、非接触で磁性体の温度を検出することが可能となる。また、バンドパスフィルタ33の前面に、レンズあるいは曲面反射鏡からなる赤外線集光手段を設け、赤外線センサ32へ受光させる赤外線量をこの赤外線集光手段を用いて数倍に増加させることで、S/N比を更に高めることが可能となり、より高精度に温度測定をすることが可能となる。制御部37は、赤外線センサ32を用いて非接触で検出された磁性体の温度を温度算出部36から取得し、高周波電流供給部35を制御しながら、PCR処理に必要な微妙な温度加減を実現している。従来では、温度制御を行う際に、所定のセンサを溶媒に接触させることで温度を測定する必要があり、素早い制御ができず、また、異なった試料から核酸増幅させる際に、溶媒に接触させたセンサの洗浄を十分に行う必要があり、作業効率が非常に悪かった。しかしながら、本実施の形態によれば、従来のように溶媒にセンサを接触させて熱伝導を用いて磁性体の温度をセンサに導くのではなく、磁性体の温度を直接検出することができるため、応答性を極めて速くすることができる。また、センサを溶媒に非接触な状態で磁性体自身の温度を測定することが可能となり、洗浄工程を省略することができる。
尚、使用する磁性体の体積が磁性体の表面積に対して十分に小さいなどの理由から、フィードバック機構を用いなくても十分な核酸増幅効果が望める場合、核酸増幅処理の際にプログラムの運転のみで温度制御に対応するように構成することができる。
また、制御部37にて実行される温度制御法としては、例えばペルチェ(peltiert)効果を利用したペルチェ素子を用いて核酸増幅ウェル12の全体を冷却し、磁性体の温度制御を実行する方法がある。更に、本実施の形態では、磁性体と核酸の周辺に存在する溶媒が冷却材の働きをするため、所望の温度まで素早く降温させることができることから、誘導加熱用コイル電力を低下させたり磁性体を移動させたりすることで、温度制御を実行することもできる。磁性体の移動には、核酸精製の際に用いられた移動機能を利用し、磁性体を核酸増幅ウェル12内で磁場を用いて移動させるように構成することもできる。核酸増幅ウェル12内で移動させることで磁性体を冷却し、良好な温度制御を実現することが可能となる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、チップ10に加熱コイル14を直接、プリントしていた。実施の形態2では、チップに加熱コイルをプリントせず、化学分析装置に、誘導加熱のための加熱コイルを設けている点に特徴がある。
尚、実施の形態1と同様の機能については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図4は、実施の形態2にて用いられるチップ(マイクロチップ)50の構成を示した図である。図1に示すチップ10と同様に、精製ウェル11(11a,11b,11c)と流路13とを用いて、核酸精製処理を行い、核酸増幅ウェル12にて核酸増幅処理を行っている。但し、図1に示すチップ10と異なり、核酸増幅ウェル12の底面に対峙するチップ50の下面に、加熱コイルがプリントされていない。また、チップ50には、チップ50が化学分析装置に取り付けられた際の位置を決定する位置決め部51が設けられている。この位置決め部51は、切り欠き構造や穴構造などを選択することができる。位置決め部51の存在により、化学分析装置の各機能と正確な位置決めが可能となり、特に、化学分析装置が有する加熱コイルの位置と核酸増幅ウェル12の位置とを正確に位置決めすることができる。
図5は、実施の形態2にて用いられる化学分析装置70を示した図である。図5に示す化学分析装置70では、図3に示す化学分析装置30が有する接続端子31の代わりに、加熱誘導のための加熱コイル71が設けられている。また、チップ50を支持する支持手段としての支持部72とともに、位置決め部51と嵌合して、載置されるチップ50の位置を決定するピン73が設けられている。ピン73と位置決め部51とが嵌合して化学分析装置70に載置されることで、加熱コイル71がチップ50の核酸増幅ウェル12に近接配置されることとなる。
化学分析装置70に載置されるチップ50は、加熱源を有していない。そこで、化学分析装置70では、このチップ50の核酸増幅ウェル12に存在する磁性体を、加熱コイル71により直接、誘導加熱している。加熱コイル71の誘導加熱によっても、実施の形態1と同様に、磁性体が無駄なく加熱される。このようにチップ50に加熱源を設けないことにより、チップ50単体のコストを低減することができる。例えばチップ50を使い捨てとした場合には、コスト低減効果は大きなものとなる。
尚、磁性体の移動に電磁石を用いた場合には、電磁石に高周波交流を流すことによって加熱コイル71として転用することができるために、装置を小型化することができる。また、この加熱コイル71を図5に示すように核酸増幅ウェル12に沿って移動させることで、磁性体の冷却効果を得ることができ、良好な温度制御を実現できる。
以上、詳述したように、本実施の形態(実施の形態1および実施の形態2)が適用されるマイクロチップ(チップ10,50)では、シリカなどの核酸吸着物質で外部をコーティングされた磁性体を用いて検体から核酸を抽出している。そして、この磁性体を増幅に必要な試薬を保持したウェルに加え、外部からの誘導加熱で磁性体を加熱し、核酸を磁性体に付着したままの状態で増幅処理を行っている。かかる構成を採用することによって、核酸は熱源である磁性体の温度を、溶媒を介さず直接受けることができる。これによって、所望の温度まで素早く加熱することができ、熱効率を非常に高めることができる。また、降温時には、磁性体と核酸の周辺に存在する溶媒が冷却材の働きをするため、所望の温度まで素早く降温させることができる。更に、核酸抽出後、溶出液を用いずに磁性体ごと直接増幅処理を行うことが可能となり、溶出に必要な機構や時間を短縮することができる。
これらの効果は、核酸が過大に増幅されると、一部、磁性体から剥離してしまう場合があるが、通常は核酸と磁性体との距離が非常に近いため、本実施の形態によって得られる効果をほとんど損なうことはない。尚、前述のように、誘導加熱では、導体に交流磁場を加えて電磁誘導によって渦電流を流し、導体の抵抗によって発熱させているが、無接触加熱・高温度加熱・局部加熱・均一加熱などが可能で応用範囲が広いため、数多くの家庭用電気機器に採用されている技術の一つである。誘導加熱を用いた電気調理器具の例としては、例えば特開2004−95315号公報などが挙げられる。
誘導加熱を行うための構成としては、実施の形態1のように、またはその変形として、マイクロチップ(チップ10)の増幅処理を行うウェル部分(核酸増幅ウェル12)の壁面に誘導加熱用のコイル(加熱コイル14)をプリントすることも可能である。但し、かかる構成を採用した場合には、端子14bをウェル部分にまで延長させることが必要となる。また、実施の形態2に示すように、化学分析装置70に誘導加熱用のコイル(加熱コイル71)を設けることもできる。また、マイクロチップ(チップ10,50)を扱う化学分析装置30,70をコンパクトに設計するため、磁性体を電磁石で操作して核酸抽出処理を行い、増幅処理の際には、この電磁石に数Hz〜数MHzの交流電流を流すことで、誘導加熱用のコイルとして兼用させることも可能となる。
ここで、温度制御については、核酸増幅ウェル12に温度センサを設けたり、本実施の形態に示すような、物体表面から放射される赤外線エネルギの強度分布(輻射熱)を赤外線センサ32を用いて計測する赤外線サーモグラフィなどを採用することができる。一方で、本実施の形態を採用することによって、温度変化を素早く確実に核酸に伝達させることが可能となり、実際の核酸の温度をフィードバックさせる必要性が少ない。そこで、予め用意したプログラムだけで温度操作を行い、温度センサなどを一切備え付けていなくても十分な効果を得ることもできる。かかる場合には、化学分析装置30,70の制御部37によって所定の温度操作プログラムが実行される。
このように、本実施の形態によれば、核酸の抽出精製、および増幅・分析を、簡便に効率良く実行することができる。また、本実施の形態によれば、核酸抽出精製および分析の一連の操作を一体化し、連動させ得るシステムとして実現できる。さらに、本実施の形態は、核酸の抽出精製から分析までを、微小化したシステムで実行可能なトータルシステムを提供している。本実施の形態により、今までの技術では困難であった、核酸を抽出精製し分析するための微小化されたシステムを提供することが可能となる。また、このシステムは、遺伝子診断分野において用いることができる。更に、核酸増幅処理後の核酸分析機構をチップのシステムの中に組み込むことで、より全自動化の進んだ、高スループット能力を持つマイクロチップを提供することも可能である。
尚、本実施の形態にて使用される核酸を含有する試料は、蛋白質、生体膜、DNAまたはRNA、低分子量核酸などを含む生物材料である。このような生物材料としては、それらを含む血液、動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、酵母、動物組織、植物組織、バクテリオファージ、ウイルス、細菌、あるいはこれらの組み合わせが例示される。また、精製する目的のために、この生体物質がプラスミドまたは増幅産物中の核酸であってもよい。
本実施の形態における説明においては、主にDNAの分析を主眼においていたが、本実施の形態が適用される核酸の分析方法は、RNAについても同様に適用することができる。かかる場合は、核酸増幅部においてRNAを逆転写反応することによってターゲットDNAやプローブDNAを形成すればよい。
実施の形態1が適用されるチップ(マイクロチップ)の構成を示した構成図である。 (a),(b)は、チップに形成された加熱コイルを説明するための図である。 実施の形態1が適用される化学分析装置を示した説明図である。 実施の形態2にて用いられるチップの構成を示した図である。 実施の形態2にて用いられる化学分析装置を示した図である。
符号の説明
10…チップ(マイクロチップ)、11(11a,11b,11c)…精製ウェル、12…核酸増幅ウェル、13…流路、14…加熱コイル、21…カバー部材、30…化学分析装置、31…接続端子、32…赤外線センサ、35…高周波電流供給部、36…温度算出部、37…制御部、38…支持部、50…チップ(マイクロチップ)、51…位置決め部、70…化学分析装置、71…加熱コイル、72…支持部、73…ピン

Claims (13)

  1. 試料から核酸を精製し増幅させるための化学分析装置であって、
    複数のウェルを有し当該複数のウェルの中の特定のウェルに磁気応答粒子である磁性体と前記試料とが注入されたチップを支持する支持手段と、
    前記支持手段に支持されたチップ上にて前記磁性体に吸着された核酸を精製する精製手段と、
    前記精製手段により精製された核酸が吸着されている前記磁性体を誘導加熱によって加熱することで核酸を増幅させる増幅手段と
    を含む化学分析装置。
  2. 前記精製手段は、磁場をかけて前記チップ上の前記複数のウェルを構成する第1の精製ウェルから第2の精製ウェルへ核酸が付着した当該磁性体を移動させることにより核酸を精製することを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
  3. 前記増幅手段は、前記チップに設けられている加熱コイルに接続端子を介して電力を供給することで誘導加熱を行うことを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
  4. 前記増幅手段は、前記支持手段により前記チップが支持された際、当該チップが有する前記複数のウェルの中の核酸増幅ウェルに対し、当該核酸増幅ウェルの近傍位置にある加熱コイルを用いて誘導加熱を行うことを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
  5. 前記加熱コイルは磁場を形成する機能を備え、核酸の増幅処理に際して当該加熱コイルを用いて前記磁性体を移動させることを特徴とする請求項4記載の化学分析装置。
  6. 前記増幅手段は、前記磁性体の輻射熱を測定する赤外線センサを用いて温度制御を行うことを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
  7. 磁気応答粒子である磁性体を用いて試料から核酸を精製するための複数の精製ウェルと、
    前記複数の精製ウェルの中で所定の精製ウェルと流路を介して結ばれ、精製された核酸を増幅させる核酸増幅ウェルとを備え、
    前記核酸増幅ウェルは、前記複数の精製ウェルによって精製された核酸を増幅させるために、前記磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴とする分析処理チップ。
  8. 前記核酸増幅ウェルに移動した前記磁性体を誘導加熱する加熱コイルを更に備え、
    前記核酸増幅ウェルは、前記加熱コイルによって前記磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴とする請求項7記載の分析処理チップ。
  9. 外部に設けられる誘導加熱手段に対して前記核酸増幅ウェルの位置を決定する位置決め部を更に備え、
    前記核酸増幅ウェルは、前記位置決め部により前記誘導加熱手段に対して位置決めされることで、当該誘導加熱手段によって前記磁性体を誘導加熱可能に構成されることを特徴とする請求項7記載の分析処理チップ。
  10. 前記複数の精製ウェルは流路用の凹部を介して結ばれ、当該流路用の凹部を用いて前記磁性体を精製ウェル間にて移動させることにより核酸を精製することを特徴とする請求項7記載の分析処理チップ。
  11. 試料から核酸を精製し増幅させるための化学分析方法であって、
    チップ上の所定の精製ウェルに注入された磁気応答粒子である磁性体に試料中の核酸を付着させ、当該チップ上の他の精製ウェルに当該磁性体を移動させて核酸を精製し、
    核酸が精製された前記磁性体を前記チップ上の核酸増幅ウェルに移動させ、
    前記核酸増幅ウェルに移動した前記磁性体を誘導加熱により加熱することで当該磁性体に付着している核酸を増幅させる化学分析方法。
  12. 前記核酸増幅ウェル内にて前記磁性体を移動させることにより温度制御を行うことを特徴とする請求項11記載の化学分析方法。
  13. 前記核酸増幅ウェル内の前記磁性体の温度を赤外線センサにより測定することで当該磁性体の温度制御を行うことを特徴とする請求項11記載の化学分析方法。
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