JP2006060850A - パス設定方法および通信ネットワーク並びにそれに用いる集中制御装置およびノード装置 - Google Patents

パス設定方法および通信ネットワーク並びにそれに用いる集中制御装置およびノード装置 Download PDF

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Abstract

【課題】障害位置を特定せず、現用から予備へのパス切換が現用パスの端点でのみ行われ、障害回復粒度の任意設定が可能な障害回復方法でのパス設定方法。
【解決手段】ノードAを起点、ノードDを終点とするパス32のB−C間で1+1プロテクションを行う場合、先ず経路B−M−Cに現用障害回復パス30を、経路B−N−Cに予備障害回復パス31を設定し、次にこれら2つのパスを実体とする仮想リンクを定義し、該仮想リンクを経由する経路A−B−C−Dにパス32を設定する。前記パス30に障害がない時、ノードBはノードAから受信したパス32の主信号を前記パス30と予備障害回復パス31の両方に送信し、ノードCは前記パス30からパス32の主信号を受信する。ノードCは前記パス30の障害を監視し、障害検出時に予備障害回復パス31からパス32の主信号を受信するように空間/時分割多重スイッチ24を切換える。
【選択図】図2

Description

本発明は通信ネットワークにおける障害回復、特にメッシュ障害回復に関する。
公衆通信ネットワークにおいて障害回復は不可欠である。従来の通信ネットワークでは、Automatic
Protection Switching (APS)ならびにリング障害回復という障害回復方式が主に用いられてきた。APSについてはT. Wu著、"Fiber
NetworkService Survivability," Artech House, 1992.(以下、文献1)の第3章に、リング障害回復については文献1の第4章に記述されている。
APSは2つのノードを接続するリンクにおける障害回復方式で、予め現用リンクと予備リンクとを用意し、現用リンクに障害が発生した場合に予備リンクへの切換を行うことにより通信を回復する。
リング障害回復は、複数のノードを接続したリング単位で障害回復を行う方式である。メッシュ状のネットワークにリング障害回復を適用する場合は、ネットワークを複数のリングに分割し、各リングで独立に障害回復を行う。リング障害回復には様々な方式があるが、何れの方式でも任意の2つのノード間の通信のために2通りの経路が用意され、あるリンクまたはノードに障害が発生すると、そのリンクまたはノードを経由していた信号を、そのリンクまたはノードを迂回する経路へ切り換えることにより通信を回復する。APSではリンク障害は回復できるがノード障害は回復できないのに対し、リング障害回復ではリンク障害とノード障害のどちらでも回復できる。
APSとリング障害回復以外で、近年注目されている障害回復方式としてメッシュ障害回復がある。メッシュ障害回復ではメッシュ状のネットワークを複数のリングに分割せず、1つのメッシュとして扱う。リング障害回復では異なるリング間で予備リソースを共有することが出来ないが、メッシュネットワークではある条件を満たせばネットワーク内のどのパス同士でも予備リソースを共有することが出来る。したがって、一般にメッシュ障害回復の方がリング障害回復よりも必要な予備リソースが少なくて済む。
以上のような障害回復方式は、従来は主にSynchronous Digital
Hierarchy (SDH)またはSynchronous Optical Network (SONET)という規格に基づいて実現されてきた。SDHはInternational
Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector (ITU-T)の勧告G.707で、SONETはAmerican
National Standard Institute (ANSI)の勧告T1.105で規定されている。しかし最近、元々はインターネットプロトコル(IP)ネットワークにおいてパケットのLabel
Switched Path (LSP)を制御するために開発されたMulti-Protocol Label Switching (MPLS)の制御プレーンを構成するプロトコル群を、SDHあるいはSONETの時分割多重パスや、光ネットワークにおける波長パスの制御にも適用できるように拡張したGeneralized
Multi-Protocol Label Switching (GMPLS)という技術が提案され、Internet Engineering Task
Force (IETF)等で標準化が進んでいる。メッシュ障害回復はこのGMPLSによっても実現することが出来る。
GMPLSを適用したネットワークにおいて、各ノードはルーティングプロトコルを用いて、自分に接するリンクがどのノードに接続されているか、あるいはリソースがどの程度使用されているかといった情報をリンク状態情報として他のノードに広告する。また、各ノードはトポロジーデータベースを持っており、受信したリンク状態情報をこれに格納する。パスを設定する場合は、パスの起点ノードが自分のトポロジーデータベースを参照しながら終点ノードまでのパスの経路を計算する。経路が決まると起点ノードはシグナリングメッセージを発行し、これがパスの経路に沿ってパス上の全てのノードに転送されることによりパスが設定される。
GMPLSを用いてメッシュ障害回復を実現する方法は、Jonathan P. LangらによりIETFに提出されたインターネットドラフトdraft-lang-ccamp-recovery-01.txt(以下、文献2)に開示されている。文献2ではメッシュ障害回復方式をパス・レベル・リカバリーとスパン・レベル・リカバリーとに分類している。パス・レベル・リカバリーでは障害回復をパスの端点間で行い、スパン・レベル・リカバリーではパス上で隣接する2つのノード間で行う。パス・レベル・リカバリーはさらにパス・プロテクションとパス・リストレーションとに分かれる。パス・プロテクションは予め予備パスの経路を計算し、スイッチのポートやリンクの帯域などのリソースも割り当てておく。一方、パス・リストレーションでは予備パスに予めリソースを割り当てない。予備パスの経路は予め計算しておく場合と、障害が発生してから計算する場合とがある。スパン・レベル・リカバリーもスパン・プロテクションとスパン・リストレーションとに分かれる。スパン・プロテクションは、2つのノードを接続するあるリンクに障害が発生した場合に、信号を同じノード間の別のリンクに切り換えるもので、文献1でのAPSに相当する。スパン・リストレーションは2つのノードを接続するリンクに障害が発生した場合に、信号をそれらのノードを結ぶ予備経路に切り換えるもので、この予備経路は別のノードを経由しても良い。
文献2では、プロテクションをさらに1+1プロテクション、1:1プロテクション、1:Nプロテクション、M:Nプロテクションに分類している。
図12は1+1スパン・プロテクションの例である。送信ノード1では送信器10-1と送信器10-2から現用リンク3と予備リンク4の両方に主信号を送信する。受信ノード2では、通常はセレクタ12により、受信器11-1が受信した現用リンク3経由の主信号を選択する。現用リンク3に障害が発生すると、受信ノード2ではセレクタ12を切り換えて、受信器11-2が受信した予備リンク4経由の主信号を選択する。
図13は1:1スパン・プロテクションの例である。送信ノード1は通常は現用リンク3だけに主信号を送信する。現用リンク3に障害が発生するとスイッチ13をオンにして、予備リンク4にも主信号を送信する。受信ノード2の動作は1+1の場合と同様である。
図14は1:Nスパン・プロテクションの例である。1:Nスパン・プロテクションではN本の現用リンクが1本の予備リンクを共有する。図14でいえば、通常は現用リンク3-1,
3-2, 3-3, 3-4が使われる。例えば現用リンク3-2に障害が発生すると、送信ノード1はスイッチ13-2をオンにして、現用リンク3-2に送信していた主信号を予備リンク4にも送信する。受信ノード2では障害発生前は現用リンク3-2からの主信号を選択するが、障害が発生するとセレクタ12-2を切り換えて、予備リンク4からの主信号を選択する。現用リンク3-3に障害が発生した場合は同様にして現用リンク3-3を経由していた主信号を予備リンク4に切り換える。1:Nスパン・プロテクションでは必要な予備リンクの数が1/Nで済むが、1本の現用リンクを共有している複数の現用リンクに同時に障害が発生すると全ての通信を回復することは出来ない。
M:Nスパン・プロテクションはN本の現用リンクがM本の予備リンクを共有するもので、1:Nスパン・プロテクションや1:1スパン・プロテクションはその特殊な例とも言える。
以上ではスパン・プロテクションの例を示したが、パス・プロテクションの場合はスパン・プロテクションでの現用リンク、予備リンクが複数のリンクを経由する現用パス、予備パスに置き換わるだけで、信号の切換方は同様である。
文献2の2.2節では、パス・プロテクションの方法を3通り述べている。第1の方法で1+1プロテクションを行う場合を図15を用いて説明する。ノードAとノードDの間で1+1プロテクションを行いたい場合、第1の方法ではプロテクションが行われていないリンクを用いてノードAとDの間に互いにリンク・ディスジョイントな現用パスA-B-C-Dと予備パスA-E-F-Dとを設定する。ここでリンク・ディスジョイントとは、2つのパスが同じリンクを経由しないという意味である。さらに、2つのパスが起点ノードと終点ノード以外に同じノードを経由しない場合、2つのパスはノード・ディスジョイントであるという。ノード・ディスジョイントなら必ずリンク・ディスジョイントであるが、逆は成り立たない。ノードAでは現用パスA-B-C-Dと予備パスA-E-F-Dの両方に主信号を送信し、ノードDでは、現用パスA-B-C-Dに障害が発生していない場合は現用パスA-B-C-Dからの主信号を受信し、現用パスA-B-C-Dに障害が発生している場合は予備パスA-E-F-Dからの主信号を受信する。
次に、第2の方法で1+1プロテクションを行う場合を図16を用いて説明する。第2の方法では、ノードAとDの間に1つのパスA-B-C-Dを設定する。パスA-B-C-Dを構成するリンクA-B、B-C、C-Dではそれぞれ1+1スパン・プロテクションを行う。このような方法を実現するためには、リンクの障害回復タイプ属性、すなわち、リンクが保有する障害回復能力を示す属性がリンク毎に設定されていることが望ましい。GMPLSではLink
Protection Typeがリンクの障害回復タイプ属性に当たる。Kireeti Kompellaらによるインターネットドラフトdraft-many-ccamp-gmpls-routing-00.txtによれば、GMPLSでは信頼性の低い方から、Extra
Traffic, Unprotected, Shared, Dedicated 1:1, Dedicated 1+1, Enhancedの6種類のLink
Protection Typeが定義されている。Extra Trafficは他のリンクの予備として用いられているリンクであり、Unprotectedは障害回復が行われないリンクである。Sharedは1:Nのように予備リソースを他のリンクと共有しているリンクであり、Dedicated
1:1とDedicated 1+1はそれぞれ1:1プロテクションと1+1プロテクションを行うリンクである。Enhancedは、リング障害回復の一種である4-fiber
Bi-directional Line Switched Ring (BLSR)のように、1+1プロテクションよりも高信頼な障害回復方式により保護されたリンクである。このようなLink
ProtectionTypeをルーティングプロトコルで広告することにより、パスの起点ノードは所望の障害回復能力を持つリンクを選んで経路を計算することが出来る。
次に、第3の方法で1+1プロテクションを行う場合を図17を用いて説明する。第3の方法は第1の方法と第2の方法の折衷型である。ノードAとDの間に、現用パスA-B-M-C-Dと予備パスA-B-N-C-Dとを設定する。これらはノードBとCの間でディスジョイントになっており、ノードBはノードAから受信した主信号をノードMとNの両方に送信する。ノードCは現用パスの区間B-M-Cにおいて障害が発生していない場合はノードMからの主信号をノードDに送信し、該区間に障害が発生している場合はノードNからの主信号をノードDに送信する。リンクA-BとリンクC-Dでは現用パスA-B-M-C-Dと予備パスA-B-N-C-Dは同じリソースを共有しており、それそれのリンクにおいて1+1スパン・プロテクションが行われる。
文献2の4.2節ではパス・リストレーションの方法を述べている。パス上に障害が発生すると、何らかの方法で障害位置の特定が行われる。次に起点ノードが障害を迂回する新しい経路を選択する。新しい経路は経由するノードの一部が古い経路と重複していても良い。新しい経路は障害が発生してから計算しても良いし、あらかじめ計算しておいても良い。
GMPLSは、IP等のパケットのレイヤ、SONET等のTDMのレイヤ、波長のレイヤといった異なるレイヤのパスを統合的に制御することが可能で、レイヤの異なるパスの階層を扱うことが出来る。パスの階層を扱うための仕組みとして、パスを仮想リンクとして扱うForwarding
Adjacency (FA)という概念がある。Kireeti Kompellaらによるインターネットドラフトdraft-ietf-mpls-lsp-hierarchy-02.txt(以下、文献4)には、FAを用いてパスの階層を作る方法が開示されている。例としてノードAを起点としノードBを終点とする第1のパスが、ノードCを起点としノードDを終点とする第2のパスを収容するパスの階層を作る場合を以下に説明する。文献4の方法では、まずノードAが第1のパスの経路を計算する。この経路がA-E-Bだったとすると、ノードAはシグナリングメッセージをノードE経由でノードBに送り、第1のパスを設定する。次にノードAはルーティングプロトコルを用いて、第1のパスを実体とする仮想リンク、すなわち、FA
A-Bを広告する。広告を受けたノードはFA A-Bをトポロジーデータベースに加える。次にノードCが第2のパスの経路を計算するが、このときノードCのトポロジーデータベースにもFA
A-Bが含まれている。したがって、第2のパスの経路としてFA A-Bを経由するC-A-B-Dのような経路が計算され得る。ノードCがこの経路に沿ってシグナリングを行い、第2のパスが設定されると、第1のパスが第2のパスを収容するパスの階層が完成する。
以上のようにメッシュ障害回復方式は文献2に開示されているが、文献2に開示された各方式には以下のような課題がある。
第1の課題として、スパン・レベル・リカバリーと、パス・レベル・リカバリーの第2の方法ではノード障害を回復できない。すなわち、本発明の第1の目的はノード障害を回復することが出来る障害回復方式を提供することである。
第2の課題として、パス・プロテクションの第3の方法、パス・リストレーション、スパン・レベル・リカバリーでは、パス上のどのリンクまたはノードに障害が発生したのかを特定してからでないと障害を回復することが出来ない。例えば図17のネットワークでは、区間B-M-Cで障害が発生した場合は現用パスA-B-M-C-Dから予備パスA-B-N-C-Dへの切換を行う。しかし、区間A-Bで障害が発生した場合はA-Bでのスパン・プロテクションを行うし、区間C-Dで障害が発生した場合はC-Dでのスパン・プロテクションを行う。このように障害が発生する位置によって障害回復動作が異なるので、障害回復動作を開始する前に障害の位置を特定する必要がある。
この課題はノードが光スイッチを用いた光クロスコネクト装置である全光ネットワーク等で特に顕著になる。現時点で、全光ネットワークにおいて障害を監視する方法は光パワーの監視などに限られる。障害の位置を特定するためにはパスの端点以外のノードで光パワーの監視を行わなくてはならないが、そのためには光信号を分岐しなくてはならず、信号品質の劣化を招く。
すなわち、本発明の第2の目的はパス上で障害の位置を特定する必要のない障害回復方式を提供することである。
第3の課題として、パス・プロテクションの第3の方法では現用パスと予備パスが分岐するノードと合流するノードのパス上での位置が一定ではないので、現用パスと予備パスの設定の際のシグナリングが複雑になる。例えば図17のネットワークの現用パスA-B-M-C-D(以後、現用パス1)と予備パスA-B-N-C-D(以後、予備パス1)において1+1プロテクションを行うとする。先ず現用パス1の設定のためのシグナリングを行い、次に予備パス1の設定のためのシグナリングを行うとすると、予備パス1用のシグナリングメッセージには、予備パス1が現用パス1に対する予備パスであること、現用パス1と予備パス1が分岐するノードはノードBであり、合流するノードはCであること等の情報が含まれている必要がある。また、このシグナリングを受けた各ノードは、区間A-Bと区間C-Dでは現用パス1とリソースを共有するように予備パス1へのリソースの割り当てを行う必要がある。さらにノードCは、区間B-M-Cに障害が発生していない時はノードMからの信号を受信し、障害が発生していない時はノードNからの信号を受信するようにスイッチを制御することを記憶しておかなくてはならない。すなわち、本発明の第3の目的は、現用パスと予備パスが分岐するノードと合流するノードのパス上での位置が一定、例えば必ず起点ノードで分岐し終点ノードで合流するような障害回復方式を提供することである。
第4の課題として、パス・プロテクションの第3の方法ではノードAとDの間の接続サービスを提供するパスが、ある時はパスA-B-M-C-DでまたあるときはA-B-N-C-Dとなる。つまり、顧客に対してサービスを提供しているパスの属性がその時々で違うことになり、サービスの管理が煩雑になる。したがって、本発明の第4の目的は、接続サービスを提供するパスの属性が障害回復動作に影響されない障害回復方式を提供することである。
第5の課題として、文献2の方法では障害回復の粒度を自由に選ぶことが出来ない。パス・プロテクションの第1の方法、第3の方法のノードBとCの間、パス・レストレーションでは接続サービスを提供するパスの粒度での障害回復しかできない。一方、スパン・レベル・リカバリー、および、パス・プロテクションの第2の方法では、スパン・レベル・リカバリーを行うリンクの粒度での障害回復しかできない。
この問題はGMPLSにより複数レイヤのパスを統合的に制御する場合に顕著になる。例えば波長分割多重(WDM)技術を用いた光通信ネットワーク(以下、WDMネットワーク)では、1本の光ファイバの中に64のWDMチャネルがあり、1つのWDMチャネルの中には64のTDMチャネルがあり、1つのTDMチャネルの中に複数のパケットのパスが設定されているような場合がある。このリンクにおいて、例えば光送信器の故障によって1つの波長が使用できなくなったとすると、64本のTDMパスに障害が生じる。
このとき、TDMパスの粒度での障害回復を行うと64本のTDMパスをそれぞれ別個に回復しなくてはならない。パケットのパスの粒度で行えばさらに回復するパスの数が多くなる。特に、M:N(1:1、1:Nを含む)パス・プロテクションやパス・リストレーションでは、障害発生後にパスの端点間でのシグナリングが必要なので、回復するパスの本数分のシグナリングメッセージがやり取りされることになり、シグナリングのトラフィックが膨大になる。一般にシグナリングチャネルの帯域はごく限られているので、シグナリングトラフィックが増大すると障害回復時間が長くなる。
一方、リンクの粒度での障害回復を行うと、1本の光ファイバ・リンクを回復するだけで済むので、パスの粒度で行った場合のようなシグナリングトラフィックの増大の問題は生じない。しかしこの場合は、実際には障害が発生していない63のWDMチャネルも予備リソースに切り換えられてしまい、予備リソースを無駄に消費してしまう。
このように障害回復の粒度は大きすぎても小さすぎても問題があり、そのネットワークに固有の最適値が存在する。つまり、そのネットワークで最も障害が発生する確率の高い粒度での障害回復を行えることが望ましい。この粒度は、提供するサービスの帯域とは必ずしも関係ない。すなわち、本発明の第5の目的は障害回復の粒度を提供するサービスの帯域とは独立に選ぶことが出来る障害回復方式を提供することである。
第6の課題として、文献2はパスの階層が存在するネットワークに特有なレイヤ間での障害回復の競合を解決する手段を提示していない。例えば前述のWDMネットワークの例では、光ファイバ、波長、TDM、パケットといった各レイヤでそれぞれ予備リソースを用意することにより、各レイヤがそれぞれ独立に障害回復を行うことも可能である。しかし、異なるレイヤがお互いの動作に関係なく勝手に障害回復を行ってしまうと、誤動作やリソースの無駄遣いが生じる。例えば一本の光ファイバが切断されたとすると、4つのレイヤがそれぞれ障害回復を行い、全てのレイヤで予備リソースを使ってしまうかもしれない。しかし、実際に必要な予備リソースは1つのレイヤ分だけであり、それ以外は無駄となる。すなわち、本発明の第6の目的は異なるレイヤ間での競合を回避する障害回復方式を提供することである。
第7の課題として、文献2はネットワークが複数のドメインに分割されている場合に、複数のドメインにまたがるパスにおいて障害回復を行う方法を示していない。一般に、異なるドメインの間では詳細なトポロジー情報をやり取りしない。したがって、複数のドメインにまたがるパスにおいて障害回復を行う場合には、文献2により実現できるドメイン内での障害回復に加えて、ドメイン間での連携のための何らかの仕組みが必要である。すなわち、本発明の第7の目的は複数のドメインにまたがるパスでの障害回復を実現することである。
上記目的を達成するために、請求項1記載のパス設定方法は、全ての物理リンクと全ての仮想リンクと全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パスを設定する際に、障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを前記パスの経路に含めることを特徴とする。
請求項2記載のパス設定方法は、請求項12記載のパス設定方法において、全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パス上の第1のノードと第2のノードの間に、先ず、前記パスの障害回復タイプ属性を実現するための現用障害回復パスと予備障害回復パスとを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる仮想リンクを経路に含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項9記載の通信ネットワークは、全ての物理リンクと全ての仮想リンクと全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パスを設定する際に、障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを前記パスの経路に含めることを特徴とする。
請求項10記載の通信ネットワークは、全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パス上の第1のノードと第2のノードの間に、先ず、前記パスの障害回復タイプ属性を実現するための現用障害回復パスと予備障害回復パスとを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる仮想リンクを経路に含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項16記載の通信ネットワークは、複数のドメインからなり、複数の前記ドメインにまたがるパスを設定する際に、各々の前記ドメインに属する前記パスの区間を請求項1または2または4に記載のパス設定方法により設定し、各々の前記ドメイン間では前記パスの障害回復タイプ属性を受け渡すことを特徴とする。
請求項17記載の集中制御装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項18記載の集中制御装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項19記載の集中制御装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、先ず、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定しようとし、これに失敗した場合に、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項20記載の集中制御装置は、ネットワーク内の物理リンクおよび仮想リンクの障害回復タイプ属性を記憶する集中制御装置であって、新たな仮想リンクを定義した場合は、現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とする集中制御装置。
請求項21記載の集中制御装置は、請求項18記載の集中制御装置において、現用障害回復パスと予備障害回復パスを、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定することを特徴とする。
請求項22記載のノード装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項23記載のノード装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項24記載のノード装置は、第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、先ず、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定しようとし、これに失敗した場合に、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定することを特徴とする。
請求項25記載のノード装置は、自ノードに接続された物理リンクおよび仮想リンクの障害回復タイプ属性を他のノード装置に広告するノード装置であって、新たな仮想リンクを広告する場合は、現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とすることを特徴とする。
請求項26記載のノード装置は、請求項23記載のノード装置において、現用障害回復パスと予備障害回復パスを、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定することを特徴とする。
本願の発明によればノード障害を回復することが出来る。
また、本願の発明によれば障害を監視するパス上で障害の位置を特定しなくてもその障害を回復することが出来る。
また、本願の発明によれば現用障害回復パスと予備障害回復パスは常に起点ノードで分岐し、終点ノードで合流するので障害回復の手順が単純になる。
また、本願の発明によれば、接続サービスを提供するパスと障害回復機能を提供するパスを別個に設定することにより、障害回復の粒度を提供するサービスの帯域によらず自由に選ぶことが出来る。
また、このような機能分離を行ったことにより接続サービスを提供するパスから障害回復動作を隠蔽することが出来る。
また、本願の発明によれば、異なるレイヤ間での障害回復の競合を回避することが出来る。
また、本願の発明によれば、ネットワークが複数のドメインに分割されている場合に、複数のドメインにまたがるパスを、指定された障害回復タイプを指定された区間で満足するように設定することが出来る。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施の形態について説明する。図1に本願の第1の実施の形態におけるネットワークの構成を示す。第1の実施の形態のネットワークはノードA,
B, C,D, M, NからなるSDHネットワークであり、SDH信号は波長多重されてノード間を伝送される。各ノードはノード制御装置5により制御されている。ノード制御装置5は自ノードを経由するパスの属性を格納するパス属性テーブルと、パス属性テーブルの内容を反映して物理的なスイッチの接続を示すスイッチ設定テーブルとを持っている。また、集中制御装置6は集中制御チャネル7を介して全てのノード制御装置5と通信を行う。これにより集中制御装置6は、ノード制御装置5内のパス属性テーブルを編集することが出来る。図2はこのネットワークのノード制御装置5、集中制御装置6、集中制御チャネル7以外の部分をより詳細に示したものである。各ノードは波長分離器23、空間/時分割多重スイッチ24、波長多重器21からなる。波長分離器23は光ファイバ22中を伝送されてきたWDM光信号を波長チャネル毎に分離する。空間/時分割多重スイッチ24は各ポート20の信号フォーマットがSTM-4信号であるSDHのスイッチである。各ポート20はそれぞれ波長分離器23または波長多重器21の1波長に対応しており、ポートIDにより識別される。STM-4は4つのSTM-1を時分割多重した信号であり、STM-4の中の各STM-1は1から4のタイムスロットIDにより識別される。空間/時分割多重スイッチ24は任意の入力ポートの任意のタイムスロットから入力されたSTM-1信号を任意の出力ポートの任意のタイムスロットに出力することが出来る。もちろん、ある入力ポートから入力されたSTM-4をある出力ポートからそのまま出力することも可能である。波長多重器21は各ポート20から出力されたSTM-4信号を波長多重して光ファイバ22に送出する。
このネットワークのノードAを起点としノードDを終点とするパス32において、ノードBとノードCの間の区間B-Cでの障害回復を1+1パス・プロテクションによって行う方法を以下に示す。尚、以後の記述では基本的にGMPLSの用語に従う。
集中制御装置6はまず、ノードBを起点としノードCを終点とする現用障害回復パス30と予備障害回復パス31を設定する。これら2つを仮想リンク、すなわちFAとして使用できるようにした後、このFAを経由するようにパス32を設定する。1+1パス・プロテクションなので、ノードBでは常に現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の両方にパス32の主信号を送信し、ノードCでは現用障害回復パス30に障害が発生していない時は現用障害回復パス30からのパス32の主信号を受信する。詳細を以下に述べる。
障害発生前のノードB、N、Cのパス属性テーブルを表1、表3、表5に示す。表中でパスIDはそれぞれのパスを識別するためのIDである。30は現用障害回復パス30を、31は予備障害回復パス31を、32はパス32を示している。FAインタフェースIDはそのパスをFAとした場合のインタフェースIDである。インタフェースIDとは各ノードに接続された物理リンクおよびFAの端点を識別するための識別子であり、物理リンクの場合は固定的に割り当てられたIDを、FAの場合はFAを設定した時に起点ノードと終点ノードがそれぞれ独自に割り当てた値を用いる。尚、本願では隣接するノード間を接続する物理的なリンクを仮想リンク(FA)と区別するために物理リンクと呼ぶ。本実施の形態では現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の2つのパスを実体とする1つのFAをノードBとCの間に定義する。そのため、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31には共通のインタフェースID(例えばノードBではB-FA1)を与える。パス32はFAではないのでインタフェースIDは与えない。帯域はそのパスの占有する帯域を示す。本実施の形態で、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31は帯域がSTM-4相当(622
Mbps)であり、パス32は帯域がSTM-1相当(155Mbps)である。上流ノードと下流ノードはそれぞれ、そのパス上でそのノードから見て起点ノード側(以下、上流という)の隣接ノードと終点ノード側(以下、下流という)の隣接ノードである。上流インタフェースと下流インタフェースはそれぞれ、そのパスがそのノードの上流側と下流側で使用する物理リンクまたはFAのインタフェースIDである。本実施の形態での物理リンクは波長の粒度のリンクであり、インタフェースIDとしてポートIDを用いる。上流ラベルと下流ラベルはそれぞれ、そのパスがそのノードの上流側と下流側で使用するラベルである。ラベルとはGMPLSにおいてある物理リンクまたはFAの中でパスを特定するための識別子で、SDHパスにとってのラベルはタイムスロットIDとなる。STM-4のパスのようにSDHパスが複数のタイムスロットを占有する場合は、先頭のタイムスロットIDを用いる。ノードBは現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の起点ノードなので、これらのパスに対する上流ノードID、上流インタフェースID、上流ラベルは存在しない。同様に、ノードCは現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の終点ノードなので、これらのパスに対する下流ノードID、下流インタフェースID、下流ラベルは存在しない。パス32は現用障害回復パス30と予備障害回復パス31からなるFAを経由するので、ノードBにおける下流ノードはノードCであり、下流インタフェースIDはB-FA1となる。パス障害回復タイプはそのパス自体が実現する障害回復方式を表し、GMPLSのLink
Protection Typeとは異なる。ただし、値の定義はLink Protection Typeと同様とする。現用障害回復パス30と予備障害回復パス31は、1+1パス・プロテクションを行うための現用パスと予備パスなので、パス障害回復タイプはDedicated
1+1となる。パス32はそれ自体は障害回復を行わない。したがってパス障害回復タイプはUnprotectedである。現用/予備はそのパスが現用パスか予備パスかを表すもので、そのうちのどちらが現在使われているかをアクティビティで表す。現在使用されているパスはactive、使用されていないパスはinactiveとなる。1+1パス・プロテクションの場合はアクティビティは終点ノードだけが知っている。現在は現用障害回復パス30に障害が発生していないので、現用障害回復パス30がactive、予備障害回復パス31がinactiveとなっている。収容パスはそのパスがFAとなる場合にそのFAが収容しているパスのパスIDを示す。
各ノードのノード制御装置5は、パス属性テーブルにパスを追加した後、追加したパスのためのスイッチ設定をスイッチ設定テーブルに追加する。パス属性テーブルの情報からスイッチ設定テーブルの情報を作成する手順を図3のフローチャートに示す。
図3に示したように、ノード制御装置5は先ず、追加したパスのパス障害回復タイプとアクティビティを調べ、追加したパスのパス障害回復タイプがDedicated
1:1またはSharedで、かつ、アクティビティがinactiveである場合はスイッチ設定を追加しない。
次にノード制御装置5は、追加したパスの上流ノードIDと下流ノードIDを調べる。追加したパスの上流ノードIDと下流ノードIDのうちの少なくとも片方が書かれていない場合は、スイッチ設定を追加しない。
追加したパスの上流インタフェースIDと下流インタフェースIDがポートIDの場合は、パス属性テーブルの上流インタフェースID、上流ラベル、下流インタフェースID、下流ラベルをそれぞれ、スイッチ設定テーブルの入力ポートID、入力タイムスロットID、出力ポートID、出力タイムスロットIDにコピーする。
追加したパスの上流インタフェースIDまたは下流インタフェースIDがFAのインタフェースIDの場合は、これをポートIDに置き換える。また、その場合のラベルはそのFA内でのタイムスロットIDなので、これもそのポート内でのタイムスロットIDに変換する。置き換えの方法を以下に示す。
上流インタフェースIDがFAのインタフェースIDの場合、そのFAのインタフェースIDをパス属性テーブルのFAインタフェースID欄で検索する。ここで1つのパスしか見つからなければ、見つかったパスの上流インタフェースID欄に入っているポートIDをスイッチ設定テーブルの入力ポートIDにコピーし、次式にしたがって変換した上流ラベルをスイッチ設定テーブルの入力タイムスロットIDにコピーする。
(変換後の上流ラベル) =(変換前の上流ラベル)+(見つかったパスの上流ラベル)−1 (以下、式1)
検索の結果、現用パスと予備パスの2つが見つかる場合もある。その場合はアクティビティがactiveの方のパスの上流インタフェースIDをスイッチ設定テーブルの入力ポートIDにコピーし、式1により変換した上流ラベルをスイッチ設定テーブルの入力タイムスロットIDにコピーする。
下流インタフェースIDがFAのインタフェースIDの場合も、そのFAのインタフェースIDをパス属性テーブルのFAインタフェースID欄で検索する。ここで1つのパスしか見つからなければ、見つかったパスの下流インタフェースID欄に入っているポートIDをスイッチ設定テーブルの出力ポートIDにコピーし、次式にしたがって変換した下流ラベルをスイッチ設定テーブルの出力タイムスロットIDにコピーする。
(変換後の下流ラベル) =(変換前の下流ラベル)+(見つかったパスの下流ラベル)−1 (以下、式2)
検索の結果、現用パスと予備パスの2つが見つかる場合もある。その場合の処理は、見つかったパスのパス障害回復タイプにより異なる。パス障害回復タイプがDedicated
1+1の場合は現用パスと予備パスの両方の下流インタフェースIDをスイッチ設定テーブルの出力ポートIDにコピーし、Dedicated 1:1またはSharedの場合はアクティビティがactiveの方のパスの下流インタフェースIDをスイッチ設定テーブルの出力ポートIDにコピーする。また、式2に従って変換した下流ラベルをスイッチ設定テーブルの出力タイムスロットIDにコピーする。
例えば表1の3行目では、下流インタフェースIDがB-FA1というFAのインタフェースIDなので、表1のFAインタフェースIDの欄でB-FA1を検索する。その結果、パスIDが30と31の2つのパス、すなわち現用障害回復パス30と予備障害回復パス31が見つかる。これらのパスのパス障害回復タイプはDedicated
1+1なので、現用パスと予備パスの両方の下流インタフェースIDをスイッチ設定テーブルの出力ポートIDにコピーし、式2に従って変換した下流ラベルをスイッチ設定テーブルの出力タイムスロットIDにコピーする。
以上のようにして作成されたノードBのスイッチ設定テーブルを表2に示す。表2は、ポート20-B2のタイムスロット1を先頭とするSTM-1の帯域を用いて入力された信号を、ポート20-B6のタイムスロット1を先頭とするSTM-1の帯域とポート20-B7のタイムスロット1を先頭とするSTM-1の帯域の両方から出力することを表している。つまり、ノードAから受信したパス32の主信号を現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の両方に送信する。現用障害回復パス30と予備障害回復パス31にとってはノードBは起点ノードなので、これらのパス自体のためのスイッチ設定は表2には現れない。
表4はノードNのスイッチ設定テーブルである。表4は、ポート20-M3のタイムスロット1を先頭とするSTM-4信号を、ポート20-M7のタイムスロット1を先頭とするSTM-4信号として出力することを表している。つまりこれは、現用障害回復パス30がノードBから入力されてノードCへ出力されているということである。
表6はノードCのスイッチ設定テーブルである。表6は、ポート20-C2のタイムスロット1を先頭とするSTM-1信号を、ポート20-C6のタイムスロット1を先頭とするSTM-1信号として出力することを表している。つまりこれは、現用障害回復パス30から受信したパス32の主信号をノードDへ送信するということである。
以上でパスの初期設定が完了する。パスの初期設定が完了すると、各パスでは、SDHのオーバーヘッドを用いてパス上を伝送されるパスAISをモニタすることにより、終点ノードがパスの障害を監視する。ここで終点ノードはパス上のどこかで障害が発生しているかを監視するだけで、障害がどのリンクまたはノードで生じたかを知る必要はない。
ノードCが現用障害回復パス30の障害を検出すると、ノードCのノード制御装置5は空間/時分割多重スイッチ24を切り換えて、今まで受信していた現用障害回復パス30からのパス32の主信号の替わりに予備障害回復パス31からのパス32の主信号を受信し、これをノードDに向けて送信するようになる。詳細を以下に示す。
現用障害回復パス30の障害を検出したノードCはパス属性テーブルを表7のように書き換える。つまり、現用障害回復パス30のアクティビティをactiveからinactiveに変え、予備障害回復パス31のアクティビティをinactiveからactiveに変える。書き換えられたパス属性テーブルからスイッチ設定テーブルを作ると表8のようになる。表8は、ポート20-C3のタイムスロット1を先頭とするSTM-1信号を、ポート20-C6のタイムスロット1を先頭とするSTM-1信号として出力することを表している。つまりこれは、予備障害回復パス31から受信したパス32の主信号をノードDへ送信するということである。
以上によって、パス32のノードBからノードCの区間での1+1プロテクションが実現される。
本実施の形態では、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の帯域をSTM-4とした。したがって、これらにより作られたFAにはあと3本のSTM-1パスを収容することが出来る。その場合、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31との間の切り換えによって、収容した4本のSTM-1パス全ての障害を回復することが出来る。
一方、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の帯域をパス32と同じSTM-1にすることも出来る。この場合は現用障害回復パス30と予備障害回復パス31との間の切り換えによってパス32の障害だけが回復される。
このように、本実施の形態では接続サービスを提供するためのパス32とは別に、障害回復機能を提供するための現用障害回復パス30と予備障害回復パス31を設定した。このことにより、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の帯域をパス32の帯域とは独立に設定すること、すなわち、障害回復の粒度を任意に選ぶことが可能になった。
また、本実施の形態によれば現用障害回復パス30上の起点ノードと終点ノードを除く全てのノードで生じたノード障害も回復することが出来る。
また、本実施の形態によれば現用障害回復パス30上のどのノードまたはリンクで障害が発生したかを特定する必要がない。ノードCは現用障害回復パス30上のどこかで障害が発生しているかどうかだけを監視し、どこかで障害が発生していれば予備障害回復パス31への切り換えを行えばよい。
また、本実施の形態では障害回復を行いたい区間に現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定するので、実施する障害回復方式は現用障害回復パスと予備障害回復パスの起点と終点でのパス・プロテクションのみであり、それ以外の方式をサポートする必要がない。現用障害回復パスと予備障害回復パスは必ず起点ノードで分岐し、終点ノードで合流する。現用と予備の分岐を行うノード、障害を監視するノード、障害が発生した時に現用から予備への切り換えを行うノードなどが決まっているので、パスの設定や切り換えを行う際の各ノードの動作が単純になる。
さらに本実施の形態によれば、現用障害回復パス30に障害が発生した際に、これに収容されているパス32のパス属性テーブルを修正する必要が全く無い。つまり、接続サービスを提供しているパス32自体の制御から障害回復動作を完全に隠蔽することが出来る。
Figure 2006060850
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第2の実施の形態について説明する。図4に第2の実施の形態におけるネットワークの構成を示す。第2の実施の形態のネットワークは第1の実施の形態のネットワークから集中制御装置6と集中制御チャネル7を除いたものである。すなわち、実施の形態2は分散制御されたネットワークである。また、本実施の形態ではノードB、M、N、Cはトランスポートネットワーク内のノードであり、ノードAとDはこのトランスポートネットワークにとってのクライアントであるとする。ITU-Tの勧告G.807では、クライアントとトランスポートネットワークの間のインタフェースをUser
Network Interface (UNI)と呼び、トランスポートネットワーク内のノード間インタフェースをNetwork Node Interface
(NNI)と呼んでいる。さらにネットワークを複数のドメインに分けた場合、ドメイン内のNNIをInternal NNI (I-NNI)、ドメイン間のNNIをExternal
NNI (E-NNI)と呼ぶ。この定義に従えば、ノードAとBの間やノードCとDの間のインタフェースはUNIで、ノードB、M、N、Cの相互間のインタフェースはI-NNIである。ノードAのノード制御装置5とノードBのノード制御装置5の間、および、ノードCのノード制御装置5とノードDのノード制御装置5の間はそれぞれUNI制御チャネル8で接続され、ノードB、M、N、Cのノード制御装置5同士は互いにI-NNI制御チャネル9で接続されている。ノードB、M、N、Cの間ではルーティングプロトコルが動作しており、これにより、各ノードはトランスポートネットワーク内の全てのリンクの起点と終点、最大帯域、未使用帯域、リンクの障害回復タイプ属性(以下、リンク障害回復タイプ)等の情報を各々のトポロジーデータベース内に持っている。このトポロジーデータベース内の情報を用いて、各ノードはパスの経路を計算することが出来る。また、ノードAとBの間やノードCとDの間ではUNIシグナリングプロトコルが動作しており、クライアントであるノードAやDからノードBやCに対してパスの設定や解放を要求することが出来る。一方、ノードB、M、N、Cの間ではI-NNIシグナリングプロトコルが動作しており、これを用いてパスの設定や解放に必要な情報を伝達することが出来る。これらのルーティングプロトコルやシグナリングプロトコルのためのパケットはUNI制御チャネル8およびI-NNI制御チャネル9を用いて運ばれる。
このネットワークにおいて、第1の実施の形態と同様に現用障害回復パス30、予備障害回復パス31、パス32を設定して、ノードBとCの間で障害回復を行う方法を説明する。ただし、本実施の形態では1:1パス・プロテクションを行う。
表9、表11、表13に、障害発生前のノードB、N、Cのパス属性テーブルを示す。また、表10、表12、表14には、障害発生前のノードB、N、Cのスイッチ設定テーブルを示す。以下では、これらのテーブルを設定していく手順を説明する。
Figure 2006060850
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ノードAはUNI制御チャネル8-1を用いてノードBにUNIシグナリングのラベル要求メッセージ(以下、UNIラベル要求メッセージ)を送信し、ノードAからノードDまでのSTM-1パス、すなわちパス32の設定を要求する。このUNIラベル要求メッセージには、メッセージの種類(ラベル要求)、パスID(32)、帯域(STM-1)、起点ノードと終点ノードのノードID(AとD)、パスの経路として用いるリンクのリンク障害回復タイプが含まれる。ここではリンク障害回復タイプとしてDedicated
1:1を指定する。これを受けたノードBは、パス32の設定を行う前に、1:1パス・プロテクションを行うための現用障害回復パス30と予備障害回復パス31を設定しようとする。そこで先ず、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の帯域を決定する。ここではSTM-4が選択されたとする。次にノードBは、自らのトポロジーデータベースを参照し、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の経路を、両者がノード・ディスジョイントになるように、かつ、リンク障害回復タイプがUnprotectedのリンクだけを経由するように計算する。
ここで現用障害回復パス30の経路としてB-M-Cが、予備障害回復パス31の経路としてB-N-Cが得られたとすると、ノードBはまず現用障害回復パス30のためのI-NNIシグナリングのラベル要求メッセージ(以下、I-NNIラベル要求メッセージ)を生成する。このI-NNIラベル要求メッセージには、メッセージの種類(ラベル要求)、パスID(30)、トンネルID(B-1)、帯域(STM-4)、パスが経由する全てのノードのノードIDを経路順に並べたもの(B,
M, C。以下、経路情報)、パス障害回復タイプ、リンク障害回復タイプ、現用/予備(現用)などの情報が含まれている。ここでパス障害回復タイプにはDedicated
1:1、リンク障害回復タイプにはUnprotectedを指定する。ノードBはこのメッセージをノードMに送る。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードMは、このメッセージに含まれている情報をパス属性テーブルに書き込み、このI-NNIラベル要求メッセージをノードCに転送する。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードCは、ノードMと同様にI-NNIラベル要求メッセージに含まれている情報をパス属性テーブルに書き込む。ノードCは経路情報から自ノードが現用障害回復パス30の終点ノードであることを知るので、これ以上はI-NNIラベル要求メッセージを転送しない。また、ノードCは現用障害回復パス30にFAインタフェースID(C-FA1)を割り当て、これもパス属性テーブルに書き込む。
次にノードCは、現用障害回復パス30に割り当てるリンクとタイムスロットを決定し、リンクのインタフェースID(C2)とタイムスロットID(1)をパス属性テーブルの上流インタフェースIDと上流ラベルに書き込む。リンクを決定する際には、ノードMとの間のリンクの中から現用障害回復パス30を設定できるだけの未使用帯域があり、リンク障害回復タイプがI-NNIラベル要求メッセージで指定された値(Unprotected)であるリンクを選択する。タイムスロットを決定する際には、現用障害回復パス30を設定できる帯域を連続して確保できるタイムスロットを選択する。続いてノードCはI-NNIシグナリングのラベル割当メッセージ(以下、I-NNIラベル割当メッセージ)をノードMに送る。I-NNIラベル割当メッセージにはI-NNIラベル要求メッセージ含まれていた情報に加えて、先に割り当てた上流インタフェースIDと上流ラベルが含まれる。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードMは、メッセージに含まれている上流インタフェースIDと上流ラベルを自分のパス属性テーブルの下流インタフェースIDと下流ラベルに書き込む。ただしここで、ノードMはノードCが選択したリンクにノードCが割り当てたインタフェースID(ポートIDのC2)と自分が割り当てたインタフェースID(ポートIDのM7)の対応関係をあらかじめ知っており、下流インタフェースIDをテーブルに書き込む際には自分が割り当てたID(M7)に変換してから書き込む。次にノードMは、このパスに割り当てるリンクとタイムスロットをノードCと同様の方法で決定し、上流インタフェースIDと上流ラベルをパス属性テーブルに書き込んだ後、I-NNIラベル割当メッセージの上流インタフェースIDと上流ラベルを自分が決定したものに書き換える。このI-NNIラベル割当メッセージをノードMはノードBに転送する。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードBは、ノードMと同様の方法で下流インタフェースIDと下流ラベルをパス属性テーブルに書き込む。ノードBは経路情報から自分がこのパスの起点ノードであることを知るので、I-NNIラベル割当メッセージをこれ以上は転送しない。また、ノードBは現用障害回復パス30にFAインタフェースID(B-FA1)を割り当て、これもパス属性テーブルに書き込む。以上で現用障害回復パス30のためのI-NNIシグナリングが完了し、経路上の各ノードのパス属性テーブルに、このパスに関する全ての項目が設定される。
尚、パス属性テーブルに上流インタフェースID、上流ラベル、下流インタフェースID、下流ラベルが書き込まれると、それに対応するスイッチの接続情報もスイッチ設定テーブルに書き込まれる。スイッチ設定テーブルの設定方法は第1の実施の形態で説明した通りである。
現用障害回復パス30の設定が完了すると、ノードBは予備障害回復パス31を設定するためのI-NNIラベル要求メッセージをノードNに送信する。I-NNIラベル要求メッセージに含まれる情報の種類は現用障害回復パス30と等しい。ここで、トンネルIDには現用障害回復パス30と同じIDを使用する。以後、現用障害回復パス30の場合と同様にI-NNIシグナリングが行われ、ノードB、N、Cのパス属性テーブルに、予備障害回復パス31に関して必要な全ての情報が設定される。ただしここで、予備障害回復パス31に対してノードBとCが割り当てるFAインタフェースIDには、現用障害回復パス30に対して割り当てたのと同じ値(B-FA1とC-FA1)を用いる。
パス属性テーブルが設定されると、予備障害回復パス31に対応するスイッチの設定も図3のフローチャートに従って行われる。ここで、予備障害回復パス31はパス障害回復タイプがDedicated
1:1である予備パスなので、このパスのためのスイッチの接続情報は、この時点でスイッチ設定テーブルには書き込まれない。
予備障害回復パス31の設定が完了すると、ノードBは、パス32を設定するためのI-NNIシグナリングを開始し、I-NNIラベル要求メッセージを生成する。ここでパス障害回復タイプにはUnprotectedを、リンク障害回復タイプにはDedicated
1:1を指定する。また、このI-NNIラベル要求メッセージに含まれる経路情報は、A-B-C-Dとなっている。つまり、パス32は現用障害回復パス30と予備障害回復パス31とからなるFAを経由するパスとして設定される。したがって、I-NNIラベル要求メッセージは直接ノードCに送られる。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードCは、このメッセージの中の経路情報から、次のノードがノードDであることを知るが、ノードDはクライアントなので、ノードDに対してI-NNIラベル要求メッセージは送れない。そこでノードCはパス32のためのUNIラベル要求メッセージを生成し、これをノードDに送る。このメッセージには、メッセージの種類、パスID、トンネルID、帯域、パスの起点ノードと終点ノード等の情報が含まれている。
UNIラベル要求メッセージを受信したノードDは、ノードCとの間のリンクからUNIラベル要求メッセージで指定された帯域などの条件を満たすようにパス32に対する上流インタフェースIDと上流ラベルを決定し、それらをパス属性テーブルに書き込んだ後、上流インタフェースIDと上流ラベルを含むUNIシグナリングのラベル割当メッセージ(以下、UNIラベル割当メッセージ)をノードCに送る。
UNIラベル割当メッセージを受信したノードCは、I-NNIラベル割当メッセージを受信した場合と同様に、UNIラベル割当メッセージに含まれていた情報から変換した下流インタフェースIDと下流ラベルをパス属性テーブルに書き込む。続いてノードCは、パス32に上流インタフェースIDと上流ラベルを割り当てる。ここで、先にノードBから受信したパス32のI-NNIラベル要求メッセージではリンク障害回復タイプとしてDedicated
1:1が指定されており、しかも次ホップはノードBなので、上流インタフェースIDには現用障害回復パス30と予備障害回復パス31からなるFAのインタフェースID(C-FA1)が必ず選択される。ノードCは上流インタフェースIDと上流ラベルをパス属性テーブルに書き込む。また、選択した上流インタフェースID(C-FA1)をパス属性テーブルのFAインタフェースIDの欄で検索し、該当したパスの収容パスの欄にパス32のパスIDを書き込む。つまりここでは、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31の収容パスに32というパスIDが書き込まれる。次にノードCは、上流インタフェースIDと上流ラベルを含むI-NNIラベル割当メッセージを生成し、これをノードBに送る。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードBは、メッセージに含まれている上流インタフェースID(C-FA1)を自分が割り当てたID(B-FA1)に変換し、パス属性テーブルの下流インタフェースIDに書き込む。ここで、ノードBはC-FA1とB-FA1の対応関係を知っている必要があるが、これは現用障害回復パス30を設定する際のI-NNIラベル割当メッセージにノードCが割り当てたFAインタフェースID(C-FA1)を含めることなどにより実現できる。メッセージに含まれていた上流ラベルもパス属性テーブルの下流ラベルに書き込む。また、下流インタフェースID(B-FA1)をパス属性テーブルのFAインタフェースIDの欄で検索し、該当したパスの収容パスの欄にパス32のパスIDを書き込む。次にノードBは、ノードAとの間のリンクの中からパス32に割り当てる上流インタフェースIDと上流ラベルを決定し、それらをパス属性テーブルに書き込んだ後、それらの情報を含むUNIラベル割当メッセージを生成し、これをノードAに送る。
UNIラベル割当メッセージを受信したノードAは下流インタフェースIDと下流ラベルを自分のパス属性テーブルに書き込む。以上により、パス32の経路上の全てのノードでパス属性テーブルの設定が完了する。この時点でのパス属性テーブルは、表9、表11、表13に示した通りである。第1の実施例の場合と比べると、トンネルIDの欄が加えられているが、これは、どの現用障害回復パスと予備障害回復パスがペアになっているかを示すもので、分散制御であることにより必要となった。また、アクティビティが全てのノードのテーブルに記入されているが、これは1:1パス・プロテクションを行うことによるもので、Sharedの場合も同様である。これらの情報は全て、I-NNIシグナリングメッセージに含まれている。
パス32のパス属性テーブルが設定されると、他のパスの場合と同様にスイッチ設定テーブルも設定される。
以上でパスの初期設定が完了し、各パスの終点ノードではパスの障害監視を開始するが、その方法は第1の実施の形態と同様である。ただし、本実施の形態は1:1パス・プロテクションなので、障害検出後の動作は第1の実施の形態と異なる。以下に、障害検出後の動作を説明する。
ノードCが現用障害回復パス30の障害を検出すると、ノードCはパス属性テーブルの現用障害回復パス30のアクティビティをactiveからinactiveに変え、予備障害回復パス31のアクティビティをinactiveからactiveに変え、さらに、図3のフローチャートに従って書き換えたパス属性テーブルからスイッチ設定テーブルを作り直す。表15に作り直したスイッチ設定テーブルを示す。表は、予備障害回復パス31から受信したパス32の主信号をノードDへ送信することを意味している。次にノードCは、予備障害回復パス31を開通させるためのI-NNIシグナリングメッセージ(以下、I-NNIアクティベイトメッセージ)を作成する。このメッセージには、メッセージの種類(アクティベイト)、予備障害回復パス31のパスID(31)、トンネルID(B-1)だけが含まれている。ノードCはこのメッセージを予備障害回復パス31の上流ノードであるノードNに送る。
Figure 2006060850
I-NNIアクティベイトメッセージを受信したノードNは、予備障害回復パス31のアクティビティをactiveに変更し、変更後のパス属性テーブルからスイッチ設定テーブルを作り直す。表16に作り直したスイッチ設定テーブルを示す。予備障害回復パス31のためのスイッチ設定が加わっている。次にノードNはI-NNIアクティベイトメッセージを上流ノードであるノードBに転送する。
Figure 2006060850
I-NNIアクティベイトメッセージを受信したノードBは、予備障害回復パス31のアクティビティをactiveに変更し、現用障害回復パス30のアクティビティをinactiveに変更し、変更後のパス属性テーブルからスイッチ設定テーブルを作り直す。表17に作り直したスイッチ設定テーブルを示す。それまで現用障害回復パス30に接続していたパス32を予備障害回復パス31に接続するようになっている。予備障害回復パス31上でノードBの上流ノードは存在しないので、これ以上I-NNIアクティベイトメッセージの転送は行わない。
Figure 2006060850
以上によって、パス32のノードBからノードCの区間での1:1プロテクションが実現される。
本実施の形態と第1の実施の形態とでは分散制御と集中制御、1:1プロテクションと1+1プロテクションという違いはあるが、第1の実施の形態に記載した効果は本実施の形態によっても全く同様に得られる。
さらに本実施の形態によれば、現用障害回復パス30および予備障害回復31による1:1パス・プロテクションと他のレイヤでの障害回復との競合を防ぐことが出来る。本実施の形態では、現用障害回復パス30と予備障害回復パス31をリンク障害回復タイプが"Unprotected"であるリンクだけを用いて設定したが、仮に現用障害回復パス30の経路にリンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"であるリンクを用いたとすると、そのリンクでは例えば光ファイバ単位での1+1スパン・プロテクション等が行われている。そのような場合、そのリンクでの1+1スパン・プロテクションと現用障害回復パス30、予備障害回復31による1:1パス・プロテクションとが競合する恐れがある。しかし、本実施の形態ではリンク障害回復タイプが"Unprotected"であるリンクだけを用いることにより競合は完全に回避される。
第3の実施の形態について説明する。図5に第3の実施の形態のネットワーク構成を示す。本実施の形態では、ノードB、C、D、E、M、N、O、P、Q、Rはトランスポートネットワーク内のノードで、ノードAとFはこのトランスポートネットワークのクライアントである。各ノード間はそれぞれ光ファイバにより接続されている。ノードAを起点としノードFを終点とするパス39の区間B-Eにおいて1+1プロテクションを行う場合に、区間B-Eを区間B-C、区間C-D、区間D-Eの3つに分割し、区間B-Eでは現用障害回復パス33と予備障害回復パス34により1+1パス・プロテクションを行い、区欄C-Dでは現用障害回復パス35と予備障害回復パス36により1+1パス・プロテクションを行い、区間D-Eでは現用障害回復パス37と予備障害回復パス38により1+1パス・プロテクションを行う。全てのパスはSTM-1のSDHパスである。現用障害回復パス33、35、37に障害が発生していない場合、パス39は現用障害回復パス33、35、37に収容される。
現用障害回復パス33と予備障害回復パス34、現用障害回復パス35と予備障害回復パス36、現用障害回復パス37と予備障害回復パス38は第1の実施の形態で述べた方法によっても設定できるし、第2の実施の形態で述べた方法でパス障害回復タイプをDedicated
1+1とすることによっても設定できる。
パス39は、B-C間では現用障害回復パス33と予備障害回復パス34とからなるFAを経由し、C-D間では現用障害回復パス35と予備障害回復パス36とからなるFAを経由し、D-E間では現用障害回復パス37と予備障害回復パス38とからなるFAを経由する、A-B-C-D-E-Fという経路を持つパスとして第1または第2の実施例で述べたのと同様の方法により設定することが出来る。
以上のようにしてパスが設定された結果、現用障害回復パス33、35、37の何れにも障害が発生していない場合、ノードBはノードAから受信したパス39の主信号をノードMとノードNの両方に送信し、ノードCはノードMから受信したパス39の主信号をノードOとノードPの両方に送信し、ノードDはノードOから受信したパス39の主信号をノードQとノードRの両方に送信し、ノードEはノードQから受信したパス39の主信号をノードFに送信する。
各パスを設定した後は、ノードCが現用障害回復パス33の障害を、ノードDが現用障害回復パス35の障害を、ノードEが現用障害回復パス37の障害をそれぞれ監視する。例えば現用障害回復パス33に障害が発生した場合は、ノードCにおいて、第1の実施の形態と同様の方法により現用障害回復パス33からのパス39の主信号の替わりに予備障害回復パス34からのパス39の主信号を受信するようにスイッチの切り換えを行う。現用障害回復パス35、37に障害が発生した場合も同様である。
本実施の形態によれば、第1、第2の実施の形態と同様な効果が得られる。
さらに本実施の形態では、区間B-C、C-D、D-Eでの障害回復の粒度をそれぞれ独立に決めることが出来る。例えば現用障害回復パス35と予備障害回復パス36だけをSTM-4のパスとすることも可能である。
また、本実施の形態によれば区間B-Eに1組の現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した場合と比べて、障害回復時間を短くすることが出来る。障害回復時間は、障害回復パスが短いほど短くできる。その第1の理由は、障害回復パス上のあるリンクまたはノードで障害が発生してから、終点ノードが障害を検出するまでの時間は障害回復パスが短いほど短くなるからであり、また、第2の理由は、N:Mプロテクションでは終点ノードが障害を検出して、予備障害回復パスへの切り換えを行うためには、予備障害回復パスの経路に沿ってシグナリングを行う必要があるが、このシグナリングにかかる時間が障害回復パスの長さが短いほど短くなるからである。
第4の実施の形態について説明する。図6に第4の実施の形態のネットワーク構成を示す。第4の実施の形態では、トランスポートネットワークは3つのドメイン50、51、52に分けられている。ドメイン50とドメイン52の中のノードは第1の実施の形態で説明したノードと同じ構成であり、ドメイン51内のノードはSTM-4の光信号をSTM-4のまま切り換える光クロスコネクト・ノードである。ノードAとHはこのトランスポートネットワークのクライアントである。このネットワークでは、物理リンクC-Dと物理リンクE-Fでは1+1スパン・プロテクションが行われている。すなわち、物理リンクC-Dと物理E-Fのリンク障害回復タイプは"Dedicated
1+1"である。それ以外の物理リンクのリンク障害回復タイプは"Unprotected"である。
図7に第4の実施の形態におけるパスの設定を示す。ノードAを起点としノードHを終点とするパス47はVC-11(帯域は1.5Mb/s)のSDHパスである。パス47の区間B-CではSTM-1のSDHパスである現用障害回復パス40と予備障害回復パス41により1+1パス・プロテクションを行う。区間D-Eでは、STM-4の波長パスである現用障害回復パス42と予備障害回復パス43により1+1パス・プロテクションを行う。区間F-GではSTM-1のSDHパスである現用障害回復パス44と予備障害回復パス45により1+1パス・プロテクションを行う。また、現用障害回復パス42と予備障害回復パス43からなるFAに収容され、ノードCを起点としノードFを終点とするSTM-1のSDHパスであるパス46を設定する。パス47は、現用障害回復パス40と予備障害回復パス41からなるFA、パス46からなるFA、現用障害回復パス44と予備障害回復パス45からなるFAという3つのFAを経由するA-B-C-F-G-Hという経路を持つ。このようなパスを分散制御により設定する手順を以下に述べる。
先ず、ノードBが第2の実施の形態と同様の方法で現用障害回復パス40と予備障害回復パス41の経路計算を行い、経路に沿ってI-NNIシグナリングを行うことにより現用障害回復パス40と予備障害回復パス41を設定する。このとき、リンク障害回復タイプには"Unprotected"が指定される。設定された現用障害回復パス40と予備障害回復パス41はノードBから見るとB-FA1、ノードCから見るとC-FA1というインタフェースIDを持つFAとしてルーティングプロトコルにより他の全てのノードに広告される。このFAのリンク障害回復タイプは"Dedicated
1+1"である。
次にノードDが現用障害回復パス42と予備障害回復パス43の経路を計算する。これら2つのパスの設定は、基本的には現用障害回復パス40と予備障害回復パス41の場合と同様に行うことが出来るが、現用障害回復パス42と予備障害回復パス43は波長パスなので、上流/下流インタフェースIDと上流/下流ラベルの内容がSDHパスの場合と異なる。図8にドメイン51の詳細な構成を、表18にノードDのパス属性テーブルを示す。ノードD、E、O、Pでは上流/下流インタフェースIDとして光ファイバIDを用い、上流/下流ラベルとしてポートIDを用いる。例えば現用障害回復パス42を設定する場合、ノードEからノードOへのI-NNIラベル割当メッセージでは、上流インタフェースIDは"4"という光ファイバIDに、上流ラベルは"E2"というポートIDになっている。これを受信したノードOは自ノードのパス属性テーブルの下流インタフェースIDに光ファイバIDの"5"を、下流ラベルにノードOから見たポートIDの"O7"を書き込む。同様にノードOからノードDへのI-NNIラベル割当メッセージには、上流インタフェースIDとして光ファイバID
"2"が、上流ラベルとしてポートID "O3"が含まれ、これを受信したノードCはパス属性テーブルの下流インタフェースIDに光ファイバID
"2"を、下流ラベルにポートID "D6"を書き込む。現用障害回復パス42と予備障害回復パス43のI-NNIシグナリングでもリンク障害回復タイプには"Unprotected"が指定される。設定された現用障害回復パス42と予備障害回復パス43はノードDから見るとD-FA2、ノードEから見るとE-FA2というインタフェースIDを持つFAとしてルーティングプロトコルにより他の全てのノードに広告される。このFAのリンク障害回復タイプは"Dedicated1+1"である。
Figure 2006060850
次にノードFが、現用障害回復パス44と予備障害回復パス45の経路を計算する。これら2つのパスも現用障害回復パス40と予備障害回復パス41と全く同様に設定され、ノードFから見るとF-FA3、ノードGから見るとG-FA3というインタフェースIDを持つFAとしてルーティングプロトコルにより他の全てのノードに広告される。このFAのリンク障害回復タイプは"Dedicated
1+1"である。
次にノードCが、パス46の経路を計算する。ノードCはパス46の経路を、リンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"のリンクだけを使って計算する。その結果C-D-E-Fという経路が得られる。ノードCはこの経路に沿ってパス46を設定するためのI-NNIシグナリングを行うが、そのシグナリングメッセージにはリンク障害回復タイプとして"Dedicated
1+1"が指定される。ここでは区間C-Dには物理リンクC-D、区間D-Eには現用障害回復パス42と予備障害回復パス43からなるFA、区間E-Fには物理リンクE-Fというそれぞれ1つずつのリンクしかないが、仮に1つの区間に複数のリンクがある場合は指定されたリンク障害回復タイプをもつリンクがパスの経路として選択される。各区間のそれぞれのリンクのリンク障害回復タイプが何れも"Dedicated
1+1"なので、それらのリンク上にパス46が設定される。設定されたパス46はノードCから見るとC-FA4、ノードFから見るとF-FA4というインタフェースIDを持つFAとしてルーティングプロトコルにより他の全てのノードに広告される。パス46はそれ自体では障害回復を行わない。それ自体障害回復を行わないパスからなるFAのリンク障害回復タイプは、そのパスが経由する全てのリンクのリンク障害回復タイプのうち、信頼性が最も低いものとなる。ここでは全てのリンクのリンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"なので、パス46からなるFAのリンク障害回復タイプは"Dedicated 1+1"となる。
以上のような状態で、ノードAがUNIシグナリングにより、ノードAを起点としノードHを終点とし、区間B-Gで1+1プロテクションが行われるパス47の設定をノードBに要求する。ノードBは、リンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"のリンクだけを用いてパス47の経路を計算する。その結果、現用障害回復パス40と予備障害回復パス41とからなるFA、パス46からなるFA、現用障害回復パス44と予備障害回復パス45とからなるFAの3つのFAを経由するA-B-C-F-G-Hという経路が見つかる。そこでノードBはこの経路に沿ってノードGまでのI-NNIシグナリングメッセージを発行する。また、I-NNIシグナリングメッセージを受けたノードGはノードG-H間のUNIシグナリングメッセージを発行する。以上によりパス47が設定される。
パスの設定が終了するとノードCは現用障害回復パス40の障害を監視し、ノードEは現用障害回復パス42の障害を監視し、ノードGは現用障害回復パス44の障害を監視する。障害が検出された場合は第1の実施の形態と同様に予備障害回復パスへの切り換えを行う。
本実施の形態でパス46は必ずしも必要ではなく、パス47を現用障害回復パス42と予備障害回復パス43からなるFAに直接収容することも可能である。パス46は、例えば障害監視を明示的にノードCとFの間で行いたい場合や、何らかの理由でノードC-F間の経路をノードAから隠蔽したい場合などに設定される。
本実施の形態によれば、SDHレイヤと波長レイヤといった異なるレイヤ間での障害回復の競合を防ぐことが出来る。現用障害回復パス40と予備障害回復パス41による1+1パス・プロテクション、リンクC-Dでの1+1スパン・プロテクション、現用障害回復パス42と予備障害回復パス43による1+1パス・プロテクション、リンクE-Fでの1+1スパン・プロテクション、現用障害回復パス44と予備障害回復パス45による1+1パス・プロテクションは、何れも他の障害回復と競合しない。本実施の形態の特徴である収容するFAから収容されるFAへのリンク障害回復タイプの継承と、リンク障害回復タイプを指定しての経路計算やI-NNIシグナリングが競合回避を可能にしている。
また、本実施の形態では、区間B-C、C-D、D-E、E-F、F-Gという短い区間での障害回復の組み合わせによってパス47の障害回復を実現している。障害回復区間が短いことにより高速な障害回復を実現することが出来る。
第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態のネットワーク構成は第4の実施の形態に等しい。本実施の形態では、ノードAを起点としノードHを終点とするパス47の区間B-Gにおいて1+1プロテクションを行うために、先ず、図7に示したパス設定を試み、何らかの理由でこれに失敗した場合は図9に示したパス設定を試みる。以下に詳細を述べる。
ノードAがUNIシグナリングにより、ノードAを起点としノードHを終点とし区間B-Gにおいて1+1プロテクションを行うパス47の設定をノードBに要求すると、ノードBはリンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"であるリンクだけを用いてノードBからノードGまでの経路を計算する。ここで条件を満たす経路が見つかった場合はその経路に沿ってI-NNIシグナリング、UNIシグナリングを行ってパス47を設定する。例えば第4の実施の形態では、ノードBがパス47の経路を計算する以前に、現用障害回復パス40、42、44、予備障害回復パス41、43、45、パス46などが設定されていたので、これらを経由する経路が見つかる。
しかし、これらのパスが予め設定されていない場合や、例えばリンクC-Dの帯域が他のパスによって既に使い切られていたような場合は、条件を満たす経路が見つからない。このような場合、ノードBはリンク障害回復タイプが"Unprotected"であるリンクだけを用いて、区間B-Dにおいてディスジョイントな現用障害回復パス48と予備障害回復パス49の経路を計算する。現用障害回復パス48と予備障害回復パス49の帯域はパス47の帯域以上の範囲で任意に選択することが出来る。ここで現用障害回復パス48の経路としてB-M-O-Q-G、予備障害回復パス49の経路としてB-N-P-R-Gが見つかったとすると、ノードBはこれらの経路に沿ってI-NNIシグナリングを行い、現用障害回復パス48と予備障害回復パス49を設定する。このとき、パス障害回復タイプとして"Dedicated
1+1"を指定する。
次にノードBは、現用障害回復パス48と予備障害回復パス49とからなるFAを自分のトポロジーデータベースに追加する。このFAのリンク障害回復タイプは"Dedicated
1+1"である。その後ノードBは、リンク障害回復タイプが"Dedicated 1+1"であるリンクだけを用いたノードBからGまでの経路を再度計算する。ここでは必ず、現用障害回復パス48と予備障害回復パス49とからなるFAを経由するB-Gという経路が見つかる。そこでノードBはこの経路に沿ってI-NNIシグナリングとUNIシグナリングを行って、パス47を設定する。
第4の実施の形態で述べたように、図7のように1本のパスに対して複数の障害回復区間を設定する形態には、障害回復区間が短くなるので高速な障害回復が可能になるという長所がある。しかし、図7のようなパス設定をノードBが主体となって行うことは比較的難しい。例えば、あるパスを設定する際に、そのパスの起点でも終点でもないノードがシグナリングメッセージを発行することは現在のGMPLSでは想定されていない。したがって、現用障害回復パス40、42、44、予備障害回復パス41、43、45等は、パス47の設定を要求される以前に予め設定しておくことが望ましい。
一方、図9のように障害回復を行いたい区間に1つの障害回復区間を設定する形態では、障害回復区間が長くなるために高速な障害回復が行えないという短所がある。しかし、ノードBにとっては現用障害回復パス48と予備障害回復パス49は自分が起点となるパスなので、パス47の設定を要求された後でこれらのパスを設定することも容易である。
したがって、本実施の形態によれば、要求された障害回復を高速に行うことが出来る図7のようなパス設定が可能であればこれを行い、それが不可能な場合でも、必要なリソースが残っている限り、新たに現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定し、要求された障害回復を実現することが出来る。
第6の実施の形態について説明する。図10R>0に第6の実施の形態のネットワーク構成を示す。第6の実施の形態ではドメイン50とドメイン51を接続するリンクはリンクC-Dしかなく、ドメイン51とドメイン52を接続するリンクはリンクE-Fしかない。
本実施の形態では、リンクC-DとリンクE-Fのリンク障害回復タイプを"Don't
Care"とする。この属性を持つリンクは、経路計算やI-NNIシグナリングにおいてリンク障害回復タイプとしてどのような値が指定されていても使用することが出来る。例えばノードAからHまでの経路計算においてリンク障害回復タイプとしてどのような値が指定されていたとしても、リンクC-DとリンクE-Fは経路の候補として使用することが出来る。
本実施の形態によれば、図10でのリンクC-D、E-Fのようにドメイン間をまたぐパスは必ず通らなくてはならないリンクがある場合でも経路が見つかりやすくなる。仮にリンクC-DとE-Fのリンク障害回復タイプが"Dedicated
1+1"であったとしたら、リンク障害回復タイプとして"Unprotected"や"Dedicated
1:1"を指定されたパスはドメインの境界を決して超えられないことになり、パス設定の自由度が著しく制限される。本実施の形態ではそのような事態を防ぐことが出来る。
第7の実施の形態について説明する。第7の実施の形態のネットワーク構成も第6の実施の形態に等しい。本実施の形態では、ドメイン50、51、52のそれぞれで独立にルーティングプロトコルが動作している。したがって、ドメイン50内のノードのトポロジーデータベースにはドメイン51や52内のリンクに関する情報はない。各ノードは、自分のドメイン内の詳細なトポロジー、自分のドメインに接続されたクライアントが接続されているノードのID、他のドメインに所属するノードに到達するために経由しなくてはならない自ドメイン内のノードのIDを知っている。ただし、他のドメインとの境界のノードは、自分が接続されているドメインのID、他のドメインに所属するノードに到達するために経由しなくてはならないドメインのIDも知っている。本実施の形態では異なるドメインに属するノード間のインタフェースはE-NNIである。このようなネットワークにおいて、図11のようにパスを設定する手順を以下に示す。
先ず、ノードAがノードBにUNIシグナリングを行い、ノードAを起点、ノードHを終点とし、1+1プロテクションが行われているパス47の設定を要求する。ノードBは、ノードHに到達するためにはノードCを経由しなくてはならないことを知っているので、ノードBからノードCまでの1+1プロテクションが行われているパスを設定しようとする。この時点でノードBからノードCまでの1+1プロテクションが行われている経路は無いので、ノードBはノードCまでの現用障害回復パス40と予備障害回復パス41の互いにディスジョイントな経路を計算し、得られた経路に沿ってI-NNIシグナリングを行って現用障害回復パス40と予備障害回復パス41を設定する。現用障害回復パス40と予備障害回復パス41とからなるFAを自分のトポロジーデータベースに追加した後、ノードBはノードCまでのパス47の経路を再計算する。今度は設定したFAを経由する経路が見つかるので、この経路に沿ってパス47を設定するためのI-NNIラベル要求メッセージをノードCへ送る。このメッセージにはメッセージの種類(ラベル要求)、パスID(B-1)、起点(A)と終点(H)、ノードCまでの経路情報(B-C)、帯域、リンク障害回復タイプ(Dedicated
1+1)等の情報が含まれている。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードCは、このメッセージの終点(H)に到達するためには自分が接続されているドメイン51を経由しなくてはならないことを知っているので、E-NNIラベル要求メッセージを生成し、これをノードDに送信する。E-NNIラベル要求メッセージにはI-NNIラベル要求メッセージに含まれている情報のうち経路情報以外のものが全て含まれている。
E-NNIラベル要求メッセージを受信したノードDは、終点(H)に到達するためにはノードEを経由しなくてならないことを知っているので、ノードBがしたのと同様の方法によりノードEまでの1+1プロテクションが行われているパスを設定しようとする。その結果、現用障害回復パス42と予備障害回復パス43が設定され、これらからなるFAを経路とするパス47のためのI-NNIラベル要求メッセージがノードDからノードEへ送信される。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードEは、このメッセージの終点(H)に到達するためには自分が接続されているドメイン52を経由しなくてはならないことを知っているので、E-NNIラベル要求メッセージを生成し、これをノードFに送信する。
E-NNIラベル要求メッセージを受信したノードFは、このメッセージの終点であるノードHがノードGに接続されているクライアントであることを知っているので、ノードGまでの1+1プロテクションが行われているパスを設定しようとする。その結果、現用障害回復パス44と予備障害回復パス45が設定され、これらからなるFAを経路とするパス47のためのI-NNIラベル要求メッセージがノードFからノードGへ送信される。
I-NNIラベル要求メッセージを受信したノードGは、UNIラベル要求メッセージをノードHに送信する。
UNIラベル要求メッセージを受信したノードHはパス47に上流インタフェースと上流ラベルを割り当て、その情報を含むUNIラベル割当メッセージをノードGへ送信する。
UNIラベル割当メッセージを受信したノードGは、メッセージに含まれていた上流インタフェースIDと上流ラベルを自分にとっての下流インタフェースIDと下流ラベルに変換し、これをパス属性テーブルのパス47の欄に書き込む。また、ノードGはパス47のためのI-NNIラベル要求メッセージをノードFから受信したことを記憶しているので、ノードFとの間の上流インタフェースと上流ラベルを割り当て、その情報を含むI-NNIラベル割当メッセージをノードFに送る。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードFは、メッセージに含まれていた情報を元に下流インタフェースIDと下流ラベルをパス属性テーブルに書き込む。また、ノードFはパス47のためのE-NNIラベル要求メッセージをノードEから受信したことを記憶しているので、ノードEとの間の上流インタフェースと上流ラベルをパス47に割り当て、その情報を含むE-NNIラベル割当メッセージをノードEに送る。
ドメイン51においてもドメイン52と同様にI-NNIラベル割当メッセージがノードEからノードDへ送られ、パス47に対するインタフェースIDとラベルの割り当てが行われる。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードDはノードFと同様の処理を行ってE-NNIラベル割当メッセージをノードCに送る。
ドメイン50においてもドメイン52と同様にI-NNIラベル割当メッセージがノードCからノードBへ送られ、パス47に対するインタフェースIDとラベルの割り当てが行われる。
I-NNIラベル割当メッセージを受信したノードBは、パス47の起点であるノードAとの間の上流インタフェースと上流ラベルを割り当て、その情報を含むUNIラベル割当メッセージをノードAへ送る。
UNIラベル割当メッセージを受信したノードAは、メッセージに含まれている上流インタフェースと上流ラベルを自分にとっての下流インタフェースIDと下流ラベルに変換し、これをパス属性テーブルのパス47の欄に書き込む。
以上のようにして、各パスの設定が終了すると、ノードCが現用障害回復パス40の障害を、ノードEが現用障害回復パス42の障害を、ノードGが現用障害回復パス44の障害を監視する。障害が検出されると障害を監視していたノードが予備障害回復パスへの切り換えを行う。このようにして、ドメイン50、51、52内でそれぞれパス47に対する1+1プロテクションが実現される。クライアントとトランスポート・ネットワークを接続するリンクA-BとG-H、および、ドメイン間を接続するリンクC-DとE-Fについては、別途1+1スパン・プロテクションを行っても良く、その場合はパス47の全ての区間に対して1+1プロテクションが行われることになる。
本実施の形態によれば、ネットワークが複数のドメインに分割されている場合に、ドメインをまたがるパスに対して要求された障害回復機能を提供することが出来る。
第1から第7の実施の形態において、パスの帯域、フレームの形式、ネットワークのノード数、光ファイバ内のWDMチャネルの数、WDMチャネルの中のTDMチャネルの数などは任意に決めることが出来る。
第1から第7の実施の形態は、それぞれ1+1、1:1、N:Mのうちの何れの障害回復方式にも適用することが出来る。
第1から第7の実施の形態は、SDHレイヤ、またはSDHレイヤと波長レイヤという限られたレイヤでの障害回復についてのみ記述したが、制御対象は他のレイヤのパスであっても良い。インタフェースとラベルを適当に定義しさえすれば、例えば、パケットのLSPの障害回復にも適用することが出来るし、複数の波長からなる波長バンドのパス、光ファイバの粒度のパス等に適用することも可能である。
第1から第7の実施の形態は何れもプロテクションを行う方法を記述したが、本願の発明は予備障害回復パスの経路を予め計算しておくパス・レストレーションにも適用することが出来る。
第1の実施の形態のネットワーク構成を示す図 第1および第2の実施の形態のネットワーク構成の詳細を示す図 第1から第7の実施の形態においてパス属性テーブルからスイッチ設定テーブルを生成するアルゴリズムを示すフローチャート 第2の実施の形態のネットワーク構成を示す図 第3の実施の形態のネットワーク構成を示す図 第4の実施の形態のネットワーク構成を示す図 第4の実施の形態におけるパスの設定を示す図 第4の実施の形態におけるドメイン51の詳細な構成を示す図 第5の実施の形態におけるパスの設定を示す図 第6および第7の実施の形態のネットワーク構成を示す図 第7の実施の形態におけるパスの設定を示す図 1+1スパン・プロテクションの一例を示す図 1:1スパン・プロテクションの一例を示す図 1:Nスパン・プロテクションの一例を示す図 文献2のパス・プロテクションの第1の方法を示す図 文献2のパス・プロテクションの第2の方法を示す図 文献2のパス・プロテクションの第3の方法を示す図
符号の説明
1 送信ノード
2 受信ノード
3 現用リンク
4 予備リンク
5 ノード制御装置
6 集中制御装置
7 集中制御チャネル
8 UNI制御チャネル
9 I-NNI制御チャネル
10 送信器
11 受信器
12 セレクタ
13 スイッチ
20 ポート
21 波長多重器
22 光ファイバ
23 波長分離器
24 空間/時分割多重スイッチ
25 空間多重スイッチ
30 現用障害回復パス
31 予備障害回復パス
32 パス
33 現用障害回復パス
34 予備障害回復パス
35 現用障害回復パス
36 予備障害回復パス
37 現用障害回復パス
38 予備障害回復パス
39 パス
40 現用障害回復パス
41 予備障害回復パス
42 現用障害回復パス
43 予備障害回復パス
44 現用障害回復パス
45 予備障害回復パス
46 パス
47 パス
48 現用障害回復パス
49 予備障害回復パス
50、51、52 ドメイン

Claims (26)

  1. 全ての物理リンクと全ての仮想リンクと全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パスを設定する際に、障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを前記パスの経路に含めるパス設定方法。
  2. 全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パス上の第1のノードと第2のノードの間に、先ず、前記パスの障害回復タイプ属性を実現するための現用障害回復パスと予備障害回復パスとを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる仮想リンクを経路に含むように前記パスを設定するパス設定方法。
  3. 前記第1のノードが前記パスの起点ノードであり、前記第2のノードが前記パスの終点ノードである請求項2に記載のパス設定方法。
  4. 先ず請求項1のパス設定方法を試み、前記パスの経路が見つからなかった場合に請求項2のパス設定方法を試みるパス設定方法。
  5. 現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とする請求項1または2または4に記載のパス設定方法。
  6. 現用障害回復パスと予備障害回復パスが、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定される請求項2に記載のパス設定方法。
  7. どの障害回復タイプ属性をもつパスの経路にも含まれることが可能な障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクが存在する請求項1または2または4に記載のパス設定方法。
  8. 複数のドメインからなるネットワークにおいて、複数の前記ドメインにまたがるパスを設定する際に、各々の前記ドメインに属する前記パスの区間を請求項1または2または4に記載のパス設定方法により設定し、各々の前記ドメイン間では前記パスの障害回復タイプ属性を受け渡すパス設定方法。
  9. 全ての物理リンクと全ての仮想リンクと全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パスを設定する際に、障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを前記パスの経路に含める通信ネットワーク。
  10. 全てのパスに障害回復タイプ属性を持たせ、パス上の第1のノードと第2のノードの間に、先ず、前記パスの障害回復タイプ属性を実現するための現用障害回復パスと予備障害回復パスとを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる仮想リンクを経路に含むように前記パスを設定する通信ネットワーク。
  11. 前記第1のノードが前記パスの起点ノードであり、前記第2のノードが前記パスの終点ノードである請求項10に記載の通信ネットワーク。
  12. 先ず請求項1のパス設定方法を試み、前記パスの経路が見つからなかった場合に請求項2のパス設定方法を試みる通信ネットワーク。
  13. 現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とする請求項9または10または12に記載の通信ネットワーク。
  14. 現用障害回復パスと予備障害回復パスが、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定される請求項10に記載の通信ネットワーク。
  15. どの障害回復タイプ属性をもつパスの経路にも含まれることが可能な障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクが存在する請求項9または10または12に記載の通信ネットワーク。
  16. 複数のドメインからなり、複数の前記ドメインにまたがるパスを設定する際に、各々の前記ドメインに属する前記パスの区間を請求項1または2または4に記載のパス設定方法により設定し、各々の前記ドメイン間では前記パスの障害回復タイプ属性を受け渡す通信ネットワーク。
  17. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定する集中制御装置。
  18. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定する集中制御装置。
  19. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、先ず、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定しようとし、これに失敗した場合に、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定する集中制御装置。
  20. ネットワーク内の物理リンクおよび仮想リンクの障害回復タイプ属性を記憶する集中制御装置であって、新たな仮想リンクを定義した場合は、現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とする集中制御装置。
  21. 現用障害回復パスと予備障害回復パスを、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定する請求項18に記載の集中制御装置。
  22. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定するノード装置。
  23. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定するノード装置。
  24. 第1のノードと第2のノードを経由し前記第1のノードと前記第2のノードの間の区間である障害回復タイプ属性を満たすパスの設定を要求されると、先ず、前記第1のノードから前記第2のノードまでの経路に障害回復タイプ属性が前記パスの障害回復タイプ属性と一致する物理リンクまたは仮想リンクだけを含むように前記パスを設定しようとし、これに失敗した場合に、前記第1のノードを起点とし前記第2のノードを終点とする現用障害回復パスと予備障害回復パスを設定した後、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスとからなる1つの仮想リンクを定義し、前記パスの経路に前記仮想リンクを含むように前記パスを設定するノード装置。
  25. 自ノードに接続された物理リンクおよび仮想リンクの障害回復タイプ属性を他のノード装置に広告するノード装置であって、新たな仮想リンクを広告する場合は、現用障害回復パスと予備障害回復パスとからなる仮想リンクの障害回復タイプ属性は、前記現用障害回復パスと前記予備障害回復パスにより実現する障害回復方法に基づいて決定し、それ以外の仮想リンクの障害回復タイプ属性は、該仮想リンクが経由する仮想リンクおよび物理リンクの障害回復タイプ属性のうちの最も信頼性の低い属性とするノード装置。
  26. 現用障害回復パスと予備障害回復パスを、障害回復を行わないことを示す障害回復タイプ属性を持つ物理リンクまたは仮想リンクだけを経路に含むように設定する請求項23に記載のノード装置。
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