以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンターを示すものであり、図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンターの画像形成部を示すものである。尚、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
このフルカラープリンター01は、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の各感光体ドラム(像担持体)11, 12, 13, 14を有する画像形成ユニット1, 2, 3, 4と、これら感光体ドラム11, 12, 13, 14に接触又は近接する一次帯電用の帯電ロール(帯電手段)21, 22, 23, 24と、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34を照射して静電潜像を書き込む図2に示すレーザ光学ユニット(潜像書き込み手段)03と、現像装置(現像手段)41, 42, 43, 44と、上記4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14のうちの2つの感光体ドラム11, 12に接触する第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)51及び他の2つの感光体ドラム13, 14に接触する第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52に接触する二次中間転写ドラム(中間転写体)53と、この二次中間転写ドラム53に接触する転写ロール(転写部材)60とで、その主要部が構成されている。
感光体ドラム11, 12, 13, 14は、図3に示すように、共通の接平面M を有するように一定の間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11, 12, 13, 14軸に対し平行かつ所定の対称面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11, 12, 13, 14と回転軸が平行であるように配置されている。
各色毎の画像情報に応じた信号は、図示しない画像処理ユニットによりラスタライジングされて図2に示すレーザ光学ユニット03に入力される。このレーザ光学ユニット03では、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34が画像情報に応じて変調され、対応する色の感光体ドラム11, 12, 13, 14に照射されて静電潜像が書き込まれる。
上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが実行される。まず、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14としては、例えば、直径24mmのOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム11, 12, 13, 14は、例えば、161 mm/secの回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面は、図3に示すように、接触型帯電手段としての帯電ロール21, 22, 23, 24に、約-800VのDC電圧を印加することによって、例えば約-300V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電手段としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
その後、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、露光手段としてのレーザ光学ユニット03によってイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応したレーザ光31, 32, 33, 34が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11, 12, 13, 14は、レーザ光学ユニット03で静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は-60 V以下程度にまで除電される。
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41, 42, 43, 44によって現像され、感光体ドラム11, 12, 13, 14上にイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として可視化される。
この実施の形態では、現像装置41, 42, 43, 44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を採用しているが、この現像方式に限定されるものではなく、一成分現像方式や非接触型の現像方式など、他の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
現像装置41, 42, 43, 44には、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナーと、キャリアからなる二成分現像剤が充填されている。これらの現像装置41, 42, 43, 44は、図2に示すトナーカートリッジ04Y,04M,04C,04K からトナーが補給されると、この補給されたトナーは、図3に示すように、オーガー404 で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール401 の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。この現像ロール401 に現像剤を搬送するパドル403 によって、当該現像ロール401 の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材402 によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、上記現像剤の量は、30〜50g/m2 であり、また、このとき現像ロール401 上に存在するトナーの帯電量は、概ね-20 〜35μC/g 程度である。
上記現像装置41, 42, 43, 44で使用されるトナーとしては、次式で規定される形状係数MLS2が100〜140、例えば、MLS2=130程度のもので、平均粒径が3μm〜10μmの所謂" 球形トナー" が用いられる。
MLS2={(トナー粒子の絶対最大長)2 )}
/{(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100}
上記現像ロール401 上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11, 12, 13, 14と接触している。この現像ロール401 にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール401 上のトナーを感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、現像バイアス電圧はACが4 kHz、1.3 kVppで、DCが-230V程度である。
次に、上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に二次転写される。感光体ドラム11, 12上に形成されたイエロー(Y)及びマジェンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13, 14上に形成されたシアン(C)及びブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光体ドラム13,14 から同様な単色像と二重色像が形成される。
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上に感光体ドラム11,12,13,14 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500 V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、図2に示すように、雰囲気温度及び湿度を検出する環境センサによって検出される。上述のように、トナーの帯電量が-20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位は、+380V程度が望ましい。
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、例えば、外径が42mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51, 52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層(R=105 〜109 Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=105 〜109 Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、単色像からイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が-20 〜35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路を通る転写用紙P上に3次転写される。この転写用紙Pは、図2に示すように、給紙カセット91から紙送り工程を経てレジストローラ90を通過し、二次中間転写ドラム53と転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、転写用紙101 上に形成された最終的なトナー像は、定着器70によって熱及び圧力で定着され、フルカラープリンター01の上部に設けられた排出トレイT上に排出され、一連の画像形成プロセスが完了する。
最終転写ロール60は、例えば、外径が20mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設 定される。この最終転写ロール60は、例えば、金属シャフトの上にエピクロロヒドリンが添加されたNBR等からなる発泡層を設け、その上にポリイミドによるチューブを被覆して構成されている。最終転写ロール60に印加される電圧は、雰囲気温度、湿度、用紙の種類(抵抗値等)等によって最適値が異なり、概ね+1200 〜5000V程度である。この実施の形態では、定電流方式を採用しており、常温常湿環境下で約+20 μAの電流を通電して、ほぼ適正な転写電圧(+2000〜3000V) を得ている。
また、上記転写用紙Pの両面に画像を形成する場合には、図2に示すように、片面に画像が形成された転写用紙Pをそのまま排出トレイT上に排出せずに、表裏を反転した状態で転写用紙Pを両面用の用紙搬送路07を介して、当該転写用紙Pを再度転写部へと搬送し、転写用紙Pの裏面に画像が形成される。
なお、図2中、符号08は図示しない手差しトレイから供給される転写用紙Pを搬送する給紙ロール、09は制御回路、10は電源回路をそれぞれ示している。
ところで、この実施の形態では、転写部によってトナー像が転写された用紙を定着手段に案内する用紙案内部材を備えた画像形成装置において、前記用紙案内部材を別部材として構成し、当該用紙案内部材を画像形成装置本体に対して着脱自在とするように構成されている。
また、この実施の形態では、前記用紙案内部材は、用紙の種類に応じて形状や材質の異なるものが複数種類用意されている。
さらに、この実施の形態では、前記用紙案内部材は、ユーザーが交換自在に構成されている。
又、この実施の形態では、前記用紙案内部材は、画像形成装置本体に設けられた凹部に係合する係合用の凸部を有するように構成されている。
更に、この実施の形態では、前記用紙案内部材は、その長手方向の両端部に設けられた位置決め部を、画像形成装置本体の位置決め部に嵌合した状態で、長手方向の位置決めを行なうとともに、その背面側に設けられた位置決め部を、画像形成装置本体の位置決め部に嵌合した状態で、長手方向と直交する方向の位置決めを行なうように構成されている。
また、この実施の形態では、前記用紙案内部材は、帯電防止処理が施された合成樹脂からなるように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図3に示すように、二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60が圧接する転写部によって、当該二次中間転写ドラム53上からトナー像が転写された転写用紙Pが、用紙案内部材100 によって定着装置70へと案内されるように構成されている。
この用紙案内部材100 は、図4及び図5に示すように、プリンター本体200 とは別体に着脱自在に構成されている。また、上記用紙案内部材100 は、例えば、PP、ABS、PC、PS等の合成樹脂によって一体成形されるが、カーボン等の導電剤が充填されて導電処理が施されたABSや、転写用紙と接触した際にトナーと逆極性である正極性に摩擦帯電する帯電系列を有するPP等によって形成するのが望ましい。さらに、上記用紙案内部材100 は、普通紙やコート紙等の用紙の種類に応じて、複数種類のものが用意されている。
また、上記用紙案内部材100 は、図4及び図5に示すように、用紙案内部101 を構成するために、用紙の搬送方向に沿って形成された複数のリブ102 を、用紙の搬送方向と直交する方向に沿って所定の間隔で配置して構成されている。上記リブ102 は、図5に示すように、中央部が僅かに間隔が広く、その両側に沿って当該間隔よりも僅かに狭い一定の間隔で配置されているとともに、その両端部には、広い間隔及びやや広い間隔を隔てて配置されている。
さらに、上記用紙案内部材100 のリブ102 は、図4(b)(c)に示すように、その用紙と接触する用紙案内部101 の形状が、転写部を通過した用紙Pを案内するように、所定の湾曲形状を有するように形成されている。このリブ102 の用紙案内部101 の湾曲形状は、普通紙やコート紙等の用紙の種類に応じて、異なった形状に設定されている。転写用紙Pが普通紙である場合には、用紙の腰(合成)がそれ程強くないため、転写部を通過した転写用紙の湾曲量もそれ程大きくない。そのため、上記リブの湾曲形状は、それ程大きくなく、転写部を通過した転写用紙Pの先端エッジ部が、リブの表面に当接して、当該転写用紙Pの進行方向が定着装置70の方向へと変更され、転写用紙Pの裏面がリブ102 に接触することなく、定着装置70へ案内されるように設定されている。
これに対して、転写用紙Pがコート紙や厚紙等である場合、コート紙は表面性の違いによる搬送速度の違いが、厚紙は用紙の剛性の違いが、それぞれ用紙の搬送姿勢の違いとなって現れる。そのため、上記リブの湾曲形状は、相対的に大きく形成されており、転写部を通過した転写用紙が大きく湾曲した場合でも、転写用紙の裏面がリブの表面に接触することなく、転写用紙の先端エッジ部のみがリブの表面に当接して、当該転写用紙の進行方向が定着装置70の方向へと変更され、転写用紙の裏面がリブに接触することなく、定着装置70へ案内されるように設定されている。
更に説明すると、上記転写用紙Pが普通紙である場合には、用紙の腰(剛性)がそれ程大きくないため、用紙案内部材100 の用紙案内部101 の湾曲形状が、図4(b)(c)に示すように、それ程大きく湾曲していないものが用いられる。一方、転写用紙Pがコート紙等の厚紙である場合には、用紙の腰(剛性)が大きいため、用紙案内部材100 の用紙案内部101 の湾曲形状が、図6(a)(b)に示すように、大きく湾曲したものが用いられる。
また、上記用紙案内部材100 は、図3に示すように、プリンター本体200 に着脱自在に構成されている。この用紙案内部材100 の長手方向に沿った両端面の下端部には、図4に示すように、円柱形状の位置決め部材103 、104 がそれぞれ突設されている。上記一方の位置決め部材104 は、図7及び図8に示すように、プリンター本体200 に設けられた位置決め用の孔105 に嵌合固定されるとともに、他方の位置決め部材103 は、プリンター本体200 に設けられた断面U字形状の凹溝106 に嵌合固定されるように構成されている。さらに、上記用紙案内部材100 の背面側の上端部には、図4及び図5に示すように、中央部近傍に2箇所、両端部に1箇所ずつ位置決め部材107 がそれぞれ突設されている。上記位置決め部材107 は、背面側に向けて所定の隙間を開けて下向きに折り曲げた状態で形成されており、当該位置決め部材107 は、図8に示すように、プリンター本体200 に設けられた平板状の位置決め部108 に、係合することによって位置決めするように構成されている。
さらに、上記用紙案内部材100 の長手方向一端部寄りの背面側には、図4及び図5に示すように、水平方向に伸びた片持ち梁状に設けられた突片109 が一体的に形成されており、当該突片109 の先端部の背面側には、平面三角形状に形成された係合用の凸部110 が設けられている。そして、この係合用の凸部110 は、図8に示すように、プリンター本体200 に設けられた凹部111 に係合することによって、用紙案内部材100 をプリンター本体200 に固定するように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るフルカラープリンターでは、次のようにして、用紙案内部材を別部材として構成し、当該用紙案内部材を画像形成装置本体に対して着脱自在とすることにより、コート紙等の厚紙に対して、当該用紙が用紙案内部材に接触するのを確実に回避することができるとともに、普通紙等の用紙に対しても良好な案内作用を得ることが可能となっている。
すなわち、上記の如く構成されるフルカラープリンター01では、図3乃至図5に示すように、転写部から定着装置70まで転写用紙Pを案内する用紙案内部材100 が、独立した別部材として構成されており、この用紙案内部材100 は、プリンター本体200 に対して着脱自在となっている。また、上記用紙案内部材100 は、主に画像形成を行なう転写用紙Pの種類に応じて、複数種類が用意されており、ユーザー自身が交換に可能となっている。用紙案内部材100 を交換するには、図9に示すように、プリンターのフロントカバー120 を開けた状態で、定着装置70を取り外して、用紙案内部材100 を露出させる。その後、上記用紙案内部材100 は、図1に示すように、突片109 に設けられた凸部110 を背面側から指で押して、当該凸部110 とプリンター本体200 側の凹部111 との係合状態を解除した後、当該用紙案内部材100 の全体を横方向(図1中、左方向)にスライドさせることにより、位置決め部材104 と孔105 との嵌合状態が解除される。そして、上記用紙案内部材100 を鉛直方向の上方に引き上げることによって、用紙案内部材100 の位置決め部材103 とプリンター本体200 の位置決め部材106 との係合状態を解除し、当該用紙案内部材100 をプリンター本体200 から取り外すようになっている。
次に、上記フルカラープリンター01では、必要に応じて、用紙案内部材100 を所望のものと交換し、上述した操作と逆の操作で、当該用紙案内部材100 をプリンター本体200 に装着するようになっている。そして、上記プリンター01では、図9に示すように、定着装置70を装着した後、フロントカバー120 を閉じることによって、プリント動作が可能となっている。
このように、上記実施の形態では、用紙案内部材100 を別部材として構成し、当該用紙案内部材100 をプリンター本体200 に対して着脱自在とすることにより、コート紙や厚紙など、種類や状態が異なる用紙であっても、当該用紙Pが用紙案内部材100 に接触するのを確実に回避することができるとともに、普通紙等の用紙Pに対しても良好な案内作用を得ることが可能となっている。